JP5545259B2 - 衝撃吸収部材 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載された衝撃吸収部材100は、図19に示すように、アルミニウム合金製の筒状のハウジング102と、そのハウジング102内に収納された高剛性の発泡弾性体104とから構成されている。この衝撃吸収部材100は、車両のバンパーやドアのインパクトビーム等に使用されており、衝突荷重を筒状のハウジング102の側面で受けてその車両衝突時の衝撃荷重及び振動エネルギーとを吸収できるように構成されている。
請求項1の衝撃吸収部材は、軸方向からの衝撃荷重を受けて軸方向に潰れるように構成された筒状部材と、年輪の軸心方向が前記筒状部材の軸方向に沿うように、その筒状部材に収納された木材と、前記木材の外側面と前記筒状部材の内壁面との間に全周に亘って空隙が形成されるように、前記筒状部材に対する前記木材の位置決めを行なう位置決め手段とを有しており、前記衝撃荷重を前記木材と前記筒状部材との軸方向で受けられるように構成されていることを特徴とする。
さらに、木材の外側面と筒状部材の内壁面との間には、空隙が形成されているため、筒状部材が木材と共に軸方向に潰れる際、その筒状部材が径方向内側に変形し易くなり、前記筒状部材は木材の周囲でジャバラ状に潰れるようになる。これにより、木材はジャバラ状に潰れた筒状部材によって周囲からバランス良く支えられ、転倒し難くなる。この結果、前記木材により軸方向の荷重を効率的に受けられるようになり、前記木材及び筒状部材が軸方向に潰れることで高荷重を効率的に吸収できるようになる。
また、筒状部材に木材を収納するだけであるため、構成が簡単であり、コスト低減を図ることができる。
このため、木材と筒状部材(衝撃吸収部材)に対して軸方向から衝撃荷重が加わると、断面の面積が小さく設定されている前記木材の一定範囲が最初に潰れ、その後に前記木材のそれ以外の範囲が継続して潰れるようになる。
ここで、木材の断面の面積が軸方向において一定の場合には、その木材の潰れ開始時に比較的大きな荷重が必要で、潰れが継続しているときはそれよりも小さな荷重で潰れるようになる。このため、衝撃吸収部材(木材)が潰れ始めるまでの間に、その衝撃吸収部材を介して車両等に比較的大きな衝撃荷重が加わるようになる。しかし、本発明によると、断面の面積が小さく設定されている木材の一定範囲がそれ以外の範囲よりも小さな力で最初に潰れるため、潰れ開始時に衝撃吸収部材(木材等)に加わる衝撃荷重を小さくすることができる。これにより、前記衝撃吸収部材(木材等)を介して車両等に加わる衝撃荷重を小さくできる。
このため、衝撃吸収部材の潰れ開始時の初期荷重が潰れ継続時の継続荷重とほぼ同じ程度にまで減少し、衝撃吸収部材を介して車両等に大きな衝撃荷重が加わらなくなる。
即ち、筒状部材の内壁面に対する突起の突出量で木材の外側面と筒状部材の内壁面間の空隙寸法を希望する値に設定できる。
即ち、板状部材の厚み寸法により木材の外側面と筒状部材の内壁面間の空隙寸法を希望する値に設定できる。
このため、木材及び筒状部材が周方向において均等に潰れるようになる。
請求項7の発明によると、筒状部材はアルミ合金による成形品であり、木材は杉材であることを特徴とする。
請求項8の発明によると、筒状部材の厚み寸法が約0.4mmから約1.1mmの範囲内にあるときに、空隙が0.5mm以上に設定されていることを特徴とする。
したがって、木材により大荷重を効率的に受けられるとともに、筒状部材が木材の周囲でジャバラ状に潰れ、その木材を回りから効果的に支えられるようになる。
以下、図1から図12に基づいて本発明の実施形態1に係る衝撃吸収部材について説明する。
なお、図中に示すX方向、Y方向、及びZ方向は、衝撃吸収部材が取付けられる車両の幅方向、高さ方向、及び前後方向に対応している。
本実施形態に係る衝撃吸収部材10は、車両衝突時の衝撃荷重を受けてその衝撃荷重を吸収する部材であり、図1に示すように、フロントバンパ(図示省略)のバンパーリインフォース3と車両2の左右のサイドメンバ5との間に配置されるクラッシュボックスの部分に取付けられている。
衝撃吸収部材10は、図2〜図5に示すように、筒状部材20と、その筒状部材20に隙間Sを介した状態で収納される木材12と、筒状部材20に対して木材12を位置決めするための位置決め手段25,30とから構成されている。
筒状部材20は、アルミ合金を使用した押出成形品であり、角筒形に形成されている。ここで、筒状部材20の肉厚寸法は約0.5mm程度に設定されている。ここで、前記肉厚寸法は、約0.4mm〜1.1mmの範囲内に設定するのが好ましい。
木材12は、図2〜図5に示すように、筒状部材20の軸心に対して直角な断面形状(横断面形状)と等しい横断面形状の角柱形に形成されており、その筒状部材20の軸方向の長さ寸法とほぼ等しい長さ寸法に設定されている。木材12は、年輪12kの軸心方向が長手方向(軸方向)に延びるように角柱形に成形されている。このため、木材12を筒状部材20に収納した状態で、その木材12の年輪12kの軸心方向が筒状部材20の軸方向とほぼ一致するようになる。即ち、木材12は年輪12kの軸心方向が筒状部材20の軸方向に沿うように、その筒状部材20に収納される。
木材12としては、例えば、杉材が好適に使用される。
前記筒状部材20の先端側(図2において左端側)には、図4に示すように、その筒状部材20の内壁面21、即ち、上面21u、下面21d、左側面21f、及び右側面21rからそれぞれ内側に突出して前記位置決め手段として働くV字形突起25が形成されている。V字形突起25は、筒状部材20の内壁面21、即ち、上面21u、下面21d、左側面21f、及び右側面21rと、木材12の外側面、即ち、上面12u、下面12d、左側面12f、及び右側面12rとの間にそれぞれ一定寸法の空隙(空隙)Sが形成されるように、その木材12を筒状部材20に対して位置決めする突起である。
V字形突起25は、上面21u、下面21d、左側面21f、及び右側面21rのそれぞれ先端部中央位置に形成されており、四ヶ所のV字形突起25の突出寸法が等しい値に設定されている。さらに、V字形突起25は、図2に示すように、筒状部材20の先端位置で最も深く、その先端位置から軸方向に離れるにつれて徐々に浅くなるように構成されている。これにより、木材12を筒状部材20の後側からその筒状部材20に挿入することで、木材12の先端部分が挿入過程で四方のV字形突起25にガイドされて筒状部材20の中央に導かれる。そして、木材12の先端外側面と筒状部材20の内壁面21との間には、図3、図4に示すように、ほぼ一定の隙間Sが形成される。
筒状部材20の基端部側(図2において右端側)には、図5に示すように、木材12がその筒状部材20に収納された状態で、前記筒状部材20の基端部に対する前記木材12の基端部の位置決めを行なう位置決め手段30が設けられている。
位置決め手段30は、図6(A)(B)に示すように、十文字状に交差するように構成された帯板状の縦板部34と横板部36と、それらの縦板部34と横板部36を交差位置で連結するとともに、前記縦板部34、横板部36に対して直角方向(前方)に突出する位置決めピン37とから構成されている。そして、縦板部34の上下両端と横板部36の上下両端とが直角前方に折り曲げられて挿入板部34w,36wが形成されている。
縦板部34の上下の挿入板部34wは、図5に示すように、筒状部材20の上面21uと木材12の上面12u間、及び筒状部材20の下面21dと木材12の下面12d間に挿入される。また、横板部36の左右の挿入板部36wは、筒状部材20の左側面21fと木材12の左側面12f間、及び筒状部材20の右側面21rと木材12の右側面12r間に挿入される。縦板部34と横板部36の挿入板部34w,36wは前記隙間Sとほぼ等しい厚み寸法に設定されている。さらに、前記木材12の後端面の中心には、位置決め手段30の位置決めピン37が挿入可能に構成された位置決め孔12e(図6(B)参照)が形成されている。
即ち、木材12が筒状部材20に収納された状態で、位置決め手段30の位置決めピン37を木材12の位置決め孔12eに挿入しつつ、縦板部34の挿入板部34w、横板部36の挿入板部36wを木材12の基端部外側面と筒状部材20の内壁面21との隙間Sに挿入することで、木材12の基端部を筒状部材20の基端部中央に位置決めできるようになる。
このように、筒状部材20の先端側のV字形突起25と前記位置決め手段30により、木材12の先端部と基端部とが筒状部材20の先端部と基端部に対して位相を一致させた状態で中央位置に位置決めされる。このため、木材12の外側面と筒状部材20の内壁面21との間には、図3に示すように、全周に亘って一定の隙間S(空隙)が形成される。
ここで、前記隙間Sの寸法は、0.8mm〜1.3mmの間に設定できるようになっている。なお、前記空隙は0.5mm以上に設定するのが好ましい。
また、上記した位置決め手段30とV字形突起25の代わりに、図8(A)〜(C)に示すように、筒状部材20の先端部と基端部との上面21u、下面21d、及び両側面21r,21fにそれぞれ突出寸法が等しい半球状の突起27を設けるようにすることも可能である。
即ち、クリップ38の挿入板部38w、及び縦板部34、横板部36の挿入板部34w,36wが本発明の板状部材に相当する。
次に、図9、図10に基づいて、前記衝撃吸収部材10の働きについて説明する。
車両2が前方衝突をして衝撃吸収部材10に対して軸方向から衝撃荷重が加わり、その衝撃荷重が、図10に示すように、許容値H(例えば、5〜6×104N )を超えると、衝撃吸収部材10が軸方向に潰れて前記衝撃荷重が吸収される。即ち、衝撃吸収部材10を構成する木材12と筒状部材20とが前記衝撃荷重を受けて、その衝撃荷重により軸方向に潰れるようになる。ここで、図10における縦軸は衝撃荷重の大きさを表しており、横軸は衝撃吸収部材10の軸方向における潰れ量(ストローク)を表している。
前述のように、木材12の外側面と筒状部材20の内壁面21との間には0.8mm〜1.3mmの間に設定された隙間Sが形成されているため、図9(A)〜(E)に示すように、筒状部材20が木材12と共に潰れる際、その筒状部材20が径方向内側に変形し易くなり、図9(D)(E)に示すように、前記筒状部材20は木材12の周囲でジャバラ状に潰れるようになる。
また、第1曲げ位置L1の後側に位置する第2曲げ位置L2では、図9(C)に示すように、筒状部材20の上部と下部とは木材12の外側面に当接するまで溝状に変形し、左部と右部は山形に膨らむように変形する。
また、第2曲げ位置L2の後側に位置する第3曲げ位置L3では、第1曲げ位置L1と同様に変形し、第3曲げ位置L3の後側に位置する第4曲げ位置L3では、第2曲げ位置L2と同様に変形するようになる。
このように、筒状部材20は、上部、下部と左部、右部とで位相が約90°ずれた状態で、前記木材12の周囲でジャバラ状に潰れるようになる。
そして、筒状部材20が木材12の周囲でジャバラ状に潰れることで、その筒状部材20が木材12の転倒を防止できるようになる。この結果、木材12が軸方向に確実に潰れ、図10に示すように、木材12が潰れたストローク分だけ、衝撃荷重が吸収されるようになる。
ここで、図10(上図)は、隙間Sの寸法を0.8mmに設定したときのグラフであり、図10(下図)は、隙間Sの寸法を1.3mmに設定したときのグラフである。
なお、隙間Sの寸法が零に近い場合には、筒状部材20が木材12の周囲でジャバラ状に潰れることができず、筒状部材20が部分的に軸方向に裂けるようになる。この結果、筒状部材20が木材12をバランス良く支えることができず、木材12が途中で転倒して、軸方向の衝撃荷重を効率的に吸収できなくなる。
本実施形態に係る衝撃吸収部材10によると、木材12は年輪12kの軸心方向が筒状部材20の軸方向に沿うように、その筒状部材20に収納されている。このため、軸方向から加わる荷重を木材12の年輪12kの部分で支えることができるため、木材12により高荷重を受けられるようになる。
さらに、木材12の外側面と筒状部材20の内壁面21との間には、空隙Sが形成されているため、筒状部材20が木材12と共に軸方向に潰れる際、その筒状部材20が径方向内側に変形できるようになり、筒状部材20は木材12の周囲でジャバラ状に潰れるようになる。即ち、筒状部材20が部分的に軸方向に裂けるようなことがない。これにより、木材12はジャバラ状に潰れた筒状部材20によって周囲からバランス良く支えられ、転倒し難くなる。この結果、木材12により軸方向の荷重を効率的に受けられるようになり、木材12及び筒状部材20が軸方向に潰れることで高荷重を効率的に吸収できるようになる。
また、筒状部材20に木材12を収納するだけであるため、構成が簡単であり、コスト低減を図ることができる。
また、位置決め手段は、筒状部材20の内壁面と木材12の外側面との間に挟まれる複数の板状部材(挿入板部34w,36w,38w)であり、木材12の外側面を周方向から囲むように配置されている。このため、板状部材(挿入板部34w,36w,38w)の厚み寸法により木材12の外側面と筒状部材20の内壁面21間の空隙S寸法を希望する値に設定できる。
また、筒状部材20は角筒形に形成されて、木材12は角柱形に形成されており、空隙Sの寸法が一定であるため、木材12及び筒状部材20が周方向において均等に潰れるようになる。
また、筒状部材20はアルミ合金を使用した押出成形品であり、木材12は杉材であるため、木材12により大荷重を効率的に受けられるとともに、筒状部材20が木材12の周囲でジャバラ状に潰れ、その木材12を回りから効果的に支えられるようになる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、角筒状の筒状部材20に対して四角柱形の木材12を挿入して、隙間Sの寸法をほぼ一定に保持する例を示した。しかし、図11に示すように、角筒状の筒状部材20に対して六角柱形の木材12を挿入しても良いし、図12に示すように、角筒状の筒状部材20に対して楕円柱形の木材12を挿入することも可能である。
また、筒状部材20としてアルミ合金の押出成形品を使用する例を示したが、アルミ押出グレードの素材を使用して筒状部材20を引き抜き成形することも可能である。さらに、例えば、ジャバラ状に潰れるように構成された樹脂材を使用して筒状部材20を成形することも可能である。
以下、図13から図18に基づいて本発明の実施形態2に係る衝撃吸収部材50について説明する。
本実施形態に係る衝撃吸収部材50は、実施形態1に係る衝撃吸収部材10の木材12の横断面(軸心に対して直角な断面)の面積を軸方向において変化させたものであり、それ以外の構造については実施形態1に係る衝撃吸収部材10と同様である。このため、実施形態1に係る衝撃吸収部材10と同じ部材については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る衝撃吸収部材50の木材12は、図13、図14に示すように、略四角柱形に形成されており、その木材12の先端を構成する四角形の四辺がそれぞれ傾斜面状に面取りされている。即ち、前記木材12の先端部12yが、上下左右の傾斜面12xと、正方形の先端面12zとから四角錐台形に形成されている。即ち、木材12の先端面12zの面積は前記四角錐台の上底の面積に等しくなる。このため、木材12の先端部12yでは、軸心に対して直角な断面の面積が前記四角錐台の上底の面積(先端面12zの面積Su)から下底の面積(底面の面積Sd)までの間で徐々に増加するようになる。そして、木材12の先端部12y以外の位置では、軸心に対して直角な断面の面積は前記四角錐台の下底の面積(底面の面積)に等しくなる。
ここで、木材12が軸方向に潰れるときの荷重は、木材12の軸心に対して直角な断面の面積にほぼ比例するようになる。このため、上記したように、木材12の先端部12yの断面積を先端部12y以外の断面積よりも小さくすることで、比較的小さな荷重で木材12の先端部12yが最初に潰れ、その後、木材12の先端部12y以外の位置が潰れるようになる。
即ち、木材12の先端部12yが本発明における木材の一定範囲に相当するようになる。
本実施形態に係る衝撃吸収部材50では、木材12の先端面12zの面積Su(四角錐台の上底の面積)と先端部12y以外の位置の面積Sd(四角錐台の下底の面積)との比率、即ち、Su/Sdが継続荷重Hc/初期荷重Hsにほぼ等しくなるように設定されている。
これにより、車両2が前方衝突をして衝撃吸収部材50に対して軸方向から衝撃荷重が加わると、衝撃吸収部材50の先端部が比較的小さな荷重で最初に潰れ、その後、衝撃吸収部材50の先端部以外の位置が潰れるようになる。したがって、図15に示すように、潰れ開始時に衝撃吸収部材50(木材12等)に加わる衝撃荷重(初期荷重Hs)を継続荷重Hcと同じ程度にまで減少させることができる。このため、衝撃吸収部材50の潰れ開始時に車両2に大きな衝撃荷重が加わらなくなる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、図13に示すように、衝撃吸収部材50の木材12の先端部12yを四角錐台形に形成する例を示した。しかし、図16に示すように、木材12の先端部12yの周縁を段差状に切削して、その先端部12yの断面の面積を軸方向において一定とすることも可能である。これにより、潰れ開始時に衝撃吸収部材50(木材12等)に加わる衝撃荷重(初期荷重Hs)をさらに低減させることができる。
また、木材12の先端部12yの周縁を切削する代わりに、図17に示すように、木材12の先端部12yの中央を四角柱形、あるいは円柱形の凹み状に切削することも可能である。
また、本実施形態では、木材12の先端部12yを加工する例を示したが、図18に示すように、その木材12の軸方向における途中位置に、周方向に延びる溝12mを一周に亘って形成し、木材12のその部分の断面積を他の部分の断面積よりも小さく設定することも可能である。この場合、木材12を覆おう筒状部材20の溝12mに相当する部分を後工程でプレスし、前記溝12mに係合させることで、木材12に対する筒状部材20を軸方向に位置決めすることができる。
即ち、木材12の溝12mが本発明における木材の一定範囲に相当するようになる。
さらに、本実施形態では、四角柱形の木材12とを使用する例を示したが、木材12の断面形状は適宜変更可能である。
12・・・・木材
12k・・・年輪(木目)
12y・・・先端部(一定範囲)
12m・・・溝(一定範囲)
20・・・・筒状部材
21・・・・内壁面
25・・・・V字形突起(突起)(位置決め手段)
27・・・・突起(位置決め手段)
30・・・・位置決め手段
34w・・・挿入板部(板状部材)
36w・・・挿入板部(板状部材)
38・・・・クリップ(位置決め手段)
38w・・・挿入板部(板状部材)
50・・・・衝撃吸収部材
S・・・・・隙間(空隙)
Claims (8)
- 軸方向からの衝撃荷重を受けて軸方向に潰れるように構成された筒状部材と、
年輪の軸心方向が前記筒状部材の軸方向に沿うように、その筒状部材に収納された木材と、
前記木材の外側面と前記筒状部材の内壁面との間に全周に亘って空隙が形成されるように、前記筒状部材に対する前記木材の位置決めを行なう位置決め手段とを有しており、
前記衝撃荷重を前記木材と前記筒状部材との軸方向で受けられるように構成されていることを特徴とする衝撃吸収部材。 - 請求項1に記載された衝撃吸収部材であって、
前記木材の軸方向における一定範囲では、前記木材のそれ以外の範囲よりも、軸心に対して直角な断面の面積が小さく設定されていることを特徴とする衝撃吸収部材。 - 請求項2に記載された衝撃吸収部材であって、
前記断面の面積が軸方向において一定に設定されている木材が軸方向からの衝撃荷重で軸方向に潰れる際、潰れ開始時に前記木材に加わる衝撃荷重を初期荷重とし、潰れ開始後、潰れが継続しているときに前記木材に加わる衝撃荷重を継続荷重とした場合に、前記木材の前記一定範囲における断面の面積と前記木材のそれ以外の範囲における断面の面積との比率が、前記継続荷重と前記初期荷重との比率にほぼ等しく設定されていることを特徴とする衝撃吸収部材。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された衝撃吸収部材であって、
前記位置決め手段は、前記筒状部材の内壁面から突出した複数の突起であり、前記木材の外側面を周方向から囲むように配置されていることを特徴とする衝撃吸収部材。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された衝撃吸収部材であって、
前記位置決め手段は、前記筒状部材の内壁面と前記木材の外側面との間に挟まれる複数の板状部材であり、前記木材の外側面を周方向から囲むように配置されていることを特徴とする衝撃吸収部材。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載された衝撃吸収部材であって、
前記筒状部材は角筒形に形成されて、前記木材は角柱形に形成されており、前記空隙の寸法が一定であることを特徴とする衝撃吸収部材。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載された衝撃吸収部材であって、
前記筒状部材はアルミ合金による成形品であり、
前記木材は杉材であることを特徴とする衝撃吸収部材。 - 請求項7に記載された衝撃吸収部材であって、
前記筒状部材の厚み寸法が約0.4mmから約1.1mmの範囲内にあるときに、前記空隙が0.5mm以上に設定されていることを特徴とする衝撃吸収部材。
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