JP5434620B2 - 静電荷像現像用白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、「白色の填料粒子を含有することを特徴とする電子写真画像形成用トナー」、「比重が2.5〜2.7、体積平均粒径が1〜100μmである白色の填料粒子が、トナー全体の0.01〜0.2重量含有されることを特徴とする電子写真画像形成用トナー」が提案されている。
特許文献3には、「着色剤及びバインダー樹脂を含有してなるトナー粒子を含有する静電潜像現像用トナーにおいて、このトナーの安息角X(°)、体積平均粒径D50(μm)及びゆるみ見掛け比重AD(g/cc)が特定の条件を満足することを特徴とするトナー」が提案されている。
特許文献4には、「基体粒子の表面に光の散乱反射により白色を付与することができる結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜を少なくとも1層有する白色粉体を含有する白色色材組成物」が提案されている。
特許文献5には、「転写材上に固着される白色トナーにおいて、白色部を核とし、外側に透明部を有することを特徴とする白色トナー」が提案されている。
請求項1に係る発明は、
白色の着色剤を含む第1トナー粒子と、
前記第1トナー粒子よりも少ない着色剤量で着色剤を含む又は着色剤を含まない第2トナー粒子であって、含有量が全トナー粒子に対して1個数%以上30個数%以下である第2トナー粒子と、
を有する静電荷像現像用白色トナー。
前記第1トナー粒子と前記第2トナー粒子とが、同一種類の結着樹脂を含む請求項1に記載の静電荷像現像用白色トナー。
前記第1トナー粒子と前記第2トナー粒子とが離型剤を含み、且つ前記第2トナー粒子の離型剤量が前記第1トナー粒子の離型剤量よりも多い請求項1又は2に記載の静電荷像現像用白色トナー。
前記第1トナー粒子の体積平均粒径をD50w、前記第2トナー粒子の体積平均粒径をD50cとしたとき、D50w=D50c±0.5μmの関係を満たす請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナー。
請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを少なくとも含む静電荷像現像剤。
請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを収納し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収納し、潜像保持体上に形成された静電潜像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成手段と、
静電荷像現像用カラートナーによるカラー画像を、前記被転写体に形成する第2画像形成手段と、
を備える画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、第2トナー粒子の含有量が全トナー粒子に対して上記範囲外に比べ、白色度及び隠蔽性の高い白色トナー画像が得られる。
請求項2に係る発明によれば、第1トナー粒子と第2トナー粒子とが同一種類の結着樹脂を含まない場合に比べ、折り曲げ強度が高い白色トナー画像が得られる。
請求項3に係る発明によれば、第2トナー粒子の離型剤量が第1トナー粒子の離型剤量よりも少ない場合に比べ、摺擦性の高い白色トナー画像が得られる。
請求項4に係る発明によれば、第1トナー粒子及び第2トナー粒子の体積平均粒径の関係が上記関係を満たさない場合に比べ、折り曲げ強度が高い白色トナー画像が得られる。
請求項5、6、7、8に係る発明によれば、第1トナー粒子よりも少ない着色剤量で着色剤を含む又は着色剤を含まない第2トナー粒子を有さない静電荷像現像用白色トナーを適用した場合に比べ、曲げ強度が高い白色トナー画像が得られる。
本実施形態に係る静電荷像現像用白色トナー(以下、単に「白色トナー」と称する)は、白色の着色剤を含む第1トナー粒子(以下、便宜上、白色トナー粒子と称する)と、第1トナー粒子よりも少ない着色剤量で着色剤を含む又は着色剤を含まない第2トナー粒子(以下、便宜上、透明トナー粒子と称する)と、を含んで構成される。
但し、本実施形態に係る白色トナーでは、第2トナー粒子の含有量は、全トナー粒子に対して1個数%以上30個数%以下である。
この白色トナー画像における白色の着色力や遮蔽力は、白色顔料と結着樹脂との屈折率差を利用して光を散乱させるという原理に基づくものであり、本質的に光の透過を遮断するものではないことから、例えば、実用上充分な白色の着色力(白色度)及び隠蔽性を得るためには、他のカラートナーに比べ、結着樹脂に対して白色の着色剤を多く添加することが多い。
このため、この白色トナーよるトナー画像(その定着画像)は、折り曲げ強度が低くなってしまうことがある。
これは、白色トナーが、他のカラートナーに比べ、結着樹脂に対して白色の着色剤を多く添加することが多いことから、着色剤による結着樹脂の脆化や、トナーの高溶融粘度化によりトナー間(トナー粒子間)で溶融し難くなるためであると考えられる。
この理由は定かではないが、次の通りであると考えられる。
白色の着色剤を含む白色トナー粒子と共に、これよりも少ない着色剤量で着色剤を含む又は着色剤を含まない透明トナー粒子とを併用すると、白色トナー粒子に比べて、透明トナー粒子が着色剤量が少ない又は着色剤を含まないことから定着時の加熱により溶融・低粘度化し易くなると考えられ、この溶融・低粘度化した透明トナー粒子が白色トナー粒子同士を結着するようにする定着がなされるためであると考えられる。そして、その結果、得られる白色トナー画像は、白色トナー粒子が透明トナー粒子により結着された状態で定着されることから、画像全体として脆化が抑制され、折り曲げ強度の高い画像となるものと考えられる。
本実施形態に係る白色トナーは、具体的には、例えば、白色トナー粒子(第1トナー粒子)と、透明トナー粒子(第2トナー粒子)と、必要に応じて各トナー粒子に外添される外添剤と、を含んで構成される。
白色トナー粒子は、得られる白色トナー画像の白色を付与する役割を担うものであり、例えば、その白色の着色剤の含有量が例えば3質量%以上70質量%以下であることがよく、望ましくは5質量%以上65質量%以下、より望ましくは10質量%以上65質量%以下である。
透明トナー粒子は、得られる白色トナー画像において白色トナー粒子同士を結着させると共に、着色剤を含む場合には、白色トナー画像の着色力を補助する役割も担うものである。透明トナー粒子は、着色剤を含む場合、その着色剤の含有量が、例えば0.5質量%以上30質量%以下であることがよく、望ましくは0.5質量%以上25質量%以下、より望ましくは0.5質量%以上20質量%以下である。
透明トナー粒子に含ませる着色剤としては、主に白色の着色剤が選択されるが、例えば、得られる白色トナー画像を青味や赤味がかった白色を付与する場合には、他の色の着色剤を選択してもよい。
なお、着色剤を含まない透明トナー粒子は、淡色、無色、又は透明のトナー粒子となる。
この透明トナー粒子の比率が上記範囲であると、白色度及び隠蔽性の高い白色トナー画像が得られ易くなる。
白色トナーを顕微鏡観察により、白色トナー粒子と透明トナー粒子の数を数え、全トナー粒子1000個当たりに存在する透明トナー粒子の個数により算出する。なお、白色トナー粒子と透明トナー粒子は、着色剤の含有量が異なる又は透明トナー粒子が着色剤を含まないので、顕微鏡観察により各トナー粒子は区別して数えられる。
ここで、同一種類の結着樹脂とは、互いの構成単位が同じであることを意味し、構成単位の量比が異なるもの、一部が置換された変性体も同一種類の範疇に入る。
これにより、耐擦性の高い白色トナー画像が得られ易くなる。これは、定着時に離型剤の染み出しを阻害し易い着色剤の量が少ない又は着色剤を含まない透明トナー粒子に対して、離型剤を白色トナー粒子に比べ多く含ませることで、定着時により多くの離型剤がトナー粒子から染み出し、白色トナー画像の表面を被覆し易くなるためであると考えられる。
これにより、耐擦性の高い白色トナー画像が得られ易くなる。これは、白色トナー粒子と透明トナー粒子との間で、粒径差を小さくすると、各トナー粒子間で現像性・転写性の違いが生じ難く、白色トナー粒子と透明トナー粒子とが満遍なく混ざった状態で白色トナー画像が形成され易くなる、つまり白色トナー粒子間に透明トナー粒子が介在した状態で白色トナー画像が形成され易くなり、その結果、透明トナー粒子が白色トナー粒子同士を結着させ易くなると考えられるためである。
まず、白色の着色剤について説明する。
白色の着色剤としては、例えば、白色顔料、及びこれらを樹脂に分散・含有した白色樹脂粒子が挙げられる。
白色顔料として具体的には、例えば、無機顔料(例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、チタンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクサイト等)、有機顔料(例えば、ポリスチレン樹脂粒子、尿素ホリマリン樹脂粒子等)が挙げられる。また、白色顔料としては、中空構造を有する顔料(例えば、中空シリカ等の無機顔料)等も挙げられる。
また、白色有機粒子を構成する樹脂としては、例えば、後述する結着樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、非晶性樹脂が挙げられ、非晶性樹脂と結晶性樹脂を併用してもよい。
非晶性樹脂は、トナー粒子を構成する成分のうち、50質量%以上90質量%以下の範囲で用いることがよく、結晶性樹脂を併用する場合、結晶性樹脂は、トナー粒子を構成する成分のうち、5質量%以上30質量%以下の範囲で用いることがよい。
非晶性ポリエステル樹脂は上記多価アルコールと多価カルボン酸を常法に従って縮合反応させることによって製造することがよい。例えば、上記多価アルコールと多価カルボン酸、必要に応じて触媒を入れ、温度計、撹拌器、流下式コンデンサを備えた反応容器に配合し、不活性ガス(窒素ガス等)の存在下、150℃以上250℃以下で加熱し、副生する低分子化合物を連続的に反応系外に除去し、特定の酸価に達した時点で反応を停止させ、冷却し、目的とする反応物を取得することによって製造ことがよい。
この重量平均分子量は、THF可溶物を、東ソー製GPC・HLC−8120、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して分子量を算出したものである。
なお、上記非晶性樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた。
非晶性樹脂の軟化点の測定はフローテスター(島津社製: CFT−500C)、 予熱: 80℃/300sec, プランジャー圧力: 0.980665MPa, ダイサイズ: 1mmφ×1mm, 昇温速度: 3.0℃/min の条件下における溶融開始温度と溶融終了温度との中間温度を指す。
離型剤は、白色トナー粒子を構成する成分のうち、1質量%以上10質量%以下の範囲で用いてもよく、より望ましくは2質量%以上8質量%以下の範囲である。
主体極大ピークの測定には、例えばパーキンエルマー社製のDSC−7を用いる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融解温度を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
その他添加剤としては、離型剤、内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分が挙げられる。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
無機粒子としては、シリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、あるいはこれらの表面を疎水化処理した粒子等、公知の無機粒子が挙げられる。これら無機粒子は、種々の表面処理を施されてもよく、例えばシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理したものがよい。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられ、該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
まず、各トナー粒子(白色トナー粒子、及び透明トナー粒子)は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法等)のいずれにより製造してもよい。これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
なお、外添剤の添加は、各トナー粒子(白色トナー粒子、及び透明トナー粒子)の混合前でもよいし、後でもよいが、各トナー粒子のバラツキなく混合する点から、各トナー粒子を混合した後、外添剤を添加することがよい。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係る白色トナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係る白色トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該白色トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、本実施形態に係る白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成手段と、静電荷像現像用カラートナーによるカラー画像を、被転写体に形成する第2画像形成手段と、を備える。
本実施形態に係る画像形成装置は、これらの第1及び第2画像形成手段として、それぞれ、例えば、潜像保持体と、前記潜像保持体に形成された静電潜像をトナーによりトナー画像として現像する現像手段と、前記潜像保持体に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、必要に応じて前記潜像保持体の転写残留成分をクリーニングするクリーニング手段等のその他の手段と、を備え、被転写体に転写されたトナー画像(白色トナー画像及びカラー画像)を定着する定着手段を備える。無論、第1及び第2画像形成手段は、例えば、像保持体や、転写手段等を共用した構成としてもよい。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。本実施形態に係る画像形成装置は、潜像保持体としての感光体が複数、即ち画像形成ユニット(画像形成手段)が複数設けられたタンデム型の構成に係るものである。
ここで、各画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Wは、収容されている現像剤中のトナーの色を除き同様の構成を有しているため、ここではイエロー画像を形成する画像形成ユニット50Yについて代表して説明する。尚、画像形成ユニット50Yと同様の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、白色(W)を付した参照符号を付すことにより、各画像形成ユニット50M、50C、50K、50Wの説明を省略する。本実施形態においては、画像形成ユニット50Wに収容されている現像剤中のトナー(白色トナー)として本実施形態に係る白色トナーが用いられる。
トナー粒度及び粒度分布測定は、測定装置としてはマルチサイザー3型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを前記電解液100ml以上150ml以下中に添加した。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記マルチサイザー3型により、アパーチャー径として50μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して、前述のようにして体積平均粒径D50vを求めた。測定する粒子数は50000であった。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を用いて測定する。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径dとする。
分子量分布は以下の条件で行った。東ソー(株)HLC−8120GPC、SC−8020装置を用い、カラムはTSK gei, SuperHM−H(6.0mmID×15cm×2)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、検量線はA−500、F−1、F−10、F−80、F−380、A−2500、F−4、F−40、F−128、F−700の10サンプルから作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC60、自動接線処理システム付き)を用い、室温から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定し、吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度をガラス転移温度とした。
ルシャトリエ比重瓶を用い、JIS−K−0061の5−2−1に準拠して、比重を下記の作業にて測定した。
(1)ルシャトリエ比重瓶に250mlのエチルアルコールを入れ、メニスカスが目盛の位置にくるように調整する。
(2)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったときに、メニスカスの位置を比重瓶の目盛で正確に読み取る(精度0.0025ml)。
(3)試料を100g量り取る。
(4)量り取った試料を比重瓶に入れ泡を除く。
(5)比重瓶を恒温槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったときに、メニスカスの位置を比重瓶の目盛で正確に読み取る(精度0.0025ml)。
(6)次式により比重を算出する。
・式: D=W/(L2−L1)
・式: S=D/0.9982
式中、Dは試料の密度(g/cm3、20℃)、Sは試料の比重(20℃)、Wは試料の見かけの質量(g)、L1は試料を比重瓶に入れる前のメニスカスの読み値(ml、20℃)、L2は試料を比重瓶に入れた後のメニスカスの読み値(ml、20℃)、0.9982は20℃における水の密度(g/cm3)である。
・テレフタル酸ジメチル・・・116部
・フマル酸ジメチル・・・22部
・ドデセニルコハク酸無水物・・・53部
・トリメリット酸無水物・・・10部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物・・・110部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物・・・220部
上記材料を攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、触媒としてジオクタン酸スズ2.7部を加え、窒素ガス気流下約195℃で約6時間撹拌反応させ、さらに温度を約240℃に上げて約6.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間攪拌反応させて、黄色透明な非晶性ポリエステル樹脂Aを得た。
ついで、得られた非晶性ポリエステル樹脂Aを、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。イオン交換水80重量%、ポリエステル樹脂の濃度が20重量%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5Kg/cm2、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、非晶性ポリエステル樹脂分散液A(固形分20重量%)を得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂Aの重量平均分子量は105000及びガラス転移温度は58.2℃、非晶性ポリエステル樹脂分散液Aの平均粒径は0.168um、樹脂比重は1.2g/cm3であった。
・テレフタル酸ジメチル・・・87部
・フマル酸ジメチル・・・65部
・ドデセニルコハク酸無水物・・・26部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物・・・63部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物・・・275部
上記材料を攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、触媒としてジオクタン酸スズ2.5部を加え、窒素ガス気流下約195℃で約5時間撹拌反応させ、さらに温度を約240℃に上げて約4.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間攪拌反応させて、単黄色透明な非晶性ポリエステル樹脂Bを得た。
ついで、得られた非晶性ポリエステル樹脂Bを、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。イオン交換水80重量%、ポリエステル樹脂の濃度が20重量%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5Kg/cm2、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、非晶性ポリエステル樹脂分散液B(固形分20重量%)を得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量は25000及びガラス転移温度は63.4℃、樹脂比重は1.1g/cm3非晶性ポリエステル樹脂分散液Aの平均粒径は0.142umであった。
スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、アクリル酸8g、ドデカンチオール24g四臭化炭素4gを混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6g及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10gをイオン交換水550gに溶解したフラスコ中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、体積平均粒径150nm、固形分濃度35%のスチレンアクリル樹脂分散液Aを得た。得られたスチレンアクリル樹脂分散液Aを乾燥させたところ重量平均分子量は11500、ガラス転位温度は58℃、樹脂比重は1.0g/cm3であった。
・パラフィンワックスHNP9(融点:74℃、日本精蝋社製, 比重:0.925g/cm3):45部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)、ネオゲンRK):5部
・イオン交換水:200部
以上の材料を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径が0.21umである離型剤分散液(a)(離型剤濃度:20%)を調製した。
・白色顔料(酸化チタン, 石原産業(株)製 CR−60, 一次粒径0.21μm)・・・100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)・・・15部
・イオン交換水・・・400部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて約1時間分散して体積平均粒径が0.35umの白色顔料分散液を調製した。分散液の顔料濃度は23%であった。
丸型ステンレス製フラスコ中に、各々表1に示す材料を入れ、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した。次いで、これに凝集剤として硫酸アルミニウムの1%水溶液を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。
攪拌機、マントルヒーターを設置し、スラリーが充分に攪拌するように攪拌機の回転数を適宜調整しながら、40℃まで、0.5℃/分で昇温し、40℃で15分保持した後、0.05℃/分で昇温しながら、10分ごとに粒径を測定し、所望の体積平均粒径となったところで、表2に記載の追加用非晶性ポリエステル樹脂分散液を3分間かけて投入した。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを8.0にした。その後、5℃ごとにpHを8.0に調整しながら、昇温速度1℃/分で90℃まで昇温し、90℃で保持した。30分ごとに光学顕微鏡と走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて粒子形状及び表面性を観察し、凝集粒子が十分融合した後、氷水にて冷却し、粒子を固定化させた
その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水にて十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることにより、白色トナー粒子A〜C及び透明トナー粒子A〜Cを得た。
得られた白色トナー粒子A〜C及び透明トナー粒子A〜C、E、Fの体積平均粒径及び比重を表3に示す。
・スチレンアクリル樹脂分散液A・・・94部
・離型剤分散液A・・・35部
・白色顔料分散液A・・・174部
・イオン交換水・・・900部
以上の材料を丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中に投入し、ポリ塩化アルミニウム(PAC100W:浅田化学社製)1.8gを添加し、ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて混合、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら45℃まで、0.5℃/分で昇温し、45℃で15分保持した後、0.05℃/分で昇温しながら、10分ごとに粒径を測定し、体積平均粒径が4.8umとなったところで追加用スチレンアクリル樹脂分散液A 100部を3分間かけて投入した。投入後30分間保持した後、0.1N水酸化ナトリウムを追加して、pHを7に調整した後、攪拌を継続しながら、昇温速度1℃/分で95℃まで昇温し、95℃で保持した。30分ごとに光学顕微鏡と走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて粒子形状及び表面性を観察し、凝集粒子が十分融合した後、氷水にて冷却し、粒子を固定化させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水にて十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることにより、白色トナー粒子Dを得た。
得られた白色トナー粒子Dの体積平均粒径及び比重を表3に示す。
・スチレンアクリル樹脂分散液A・・・186部
・離型剤分散液A・・・50部
・イオン交換水・・・900部
以上の材料を丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中に投入し、白色トナー粒子Dと同様に体積平均粒径が4.5umとなったところで追加用スチレンアクリル樹脂分散液A 125部を3分間かけて投入した。投入後30分間保持した後、0.1N水酸化ナトリウムを追加して、pHを7に調整した後、攪拌を継続しながら、昇温速度1℃/分で95℃まで昇温し、95℃で保持した。30分ごとに光学顕微鏡と走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて粒子形状及び表面性を観察し、凝集粒子が十分融合した後、氷水にて冷却し、粒子を固定化させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水にて十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることにより、透明トナー粒子Dを得た。
得られた透明トナー粒子Dの体積平均粒径及び比重を表3に示す。
−白色トナーA〜Kの調整−
白色トナー粒子A〜D及び透明トナー粒子A〜Fを表4に記載の比率にて混合し、さらに混合したトナー粒子100部に対して疎水性シリカ粒子(日本アエロジル社製、RY―50)1部を加え、ヘンシェルミキサーにて外添混合を行うことで、白色トナーA〜Kを得た。これらを実施例1〜11とした。
また、白色トナー粒子A単独のトナー粒子100部に対して疎水性シリカ粒子(日本アエロジル社製、RY―50)1部を加え、ヘンシェルミキサーにて外添混合を行うことで、白色トナーWWを得た。これを比較例1とした。
−静電荷像現像剤の調製−
トルエン1.25部にカーボンブラック(商品名;VXC−72、キャボット社製)0.12部を混合し、サンドミルで20分攪拌分散したカーボン分散液に、3官能性イソシアネート80%酢酸エチル溶液(タケネートD110N、武田薬品工業社製)1.20部を混合攪拌したコート剤樹脂溶液と、Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm)をニーダーに投入し、常温で5分間混合攪拌した後、常圧にて150℃まで昇温し溶剤を留去した。さらに30分混合攪拌後、ヒーターの電源を切り50℃まで攪拌しながら降温した。得られたコートキャリアを75μmメッシュで篩分し、キャリアを作製した。このキャリア95部と、得られた各白色トナー8部とをVブレンダーにて混合し、k各静電荷像現像剤を得た。
定着画像上を50枚重ね、上記700Digital Color Pressの原稿送り装置を30回通過(50枚の原稿送りを1回とカウント)させ、通過前後の画像状態を目視にて評価した。評価基準は以下の通りである。
◎・・・通過前後での画像欠損は未発生であり問題なし
○・・・ごく一部(50枚中2枚以下)で軽微な欠損が見られるものの、実使用上問題なし
△・・・5枚程度で軽微な欠損が見られるが実使用上、ほとんど問題とならない
×・・・半数以上あるいは重度の欠損が見られ、実使用上問題ある
定着画像を折り曲げ、折り目上を3kgの重りで往復5回こすったのち、紙を広げ、、折部の画像欠損を目視にて評価した。評価基準は以下の通りである。
◎・・・折り目は見られるあるいは折り目は見られず、画像欠損もなく画像は良好な状態を維持。
○・・・折り目が見られ、うっすらとトナーの欠け・割れている様子が見られるが、実使用上問題ない。
△・・・折り目部分のトナーが軽微に欠け・割れが生じており、部分的に紙(あるいは下地)が見えている。実使用上はほぼ問題ない。
×・・・折り目部分のトナーに欠け・割れが生じており、ほぼ全域にわたって紙・下地が露出。実使用において問題ある。
定着画像の白色度を、目視により評価した。評価基準は以下の通りである。
◎・・・白色である
○・・・白色だが、やや薄い
△・・・単独の白色としては薄いが、下地としての使用には問題ない
×・・・単独・下地ともに色が薄く白色トナーとしては問題ある
隠ぺい性の評価はJISK5101−4に準じ、行った。具体的には、市販の隠ぺい率試験紙((財)日本塗料検査協会検定品)に5.0g/m2および7.0g/m2となるようにトナー量を調整し、5cm×5cmのパッチを作成し180℃、プロセス速度300mm/secの条件にて定着を行った。パッチを作成する際には、隠ぺい率試験紙の白色部・黒色部にまたがるように画像形成を行った。そして、定着画像部の透過率から隠ぺい性を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎・・・5.0g/m2で黒色部がほぼ完全に隠ぺいされている
○・・・5.0g/m2でうっすらと下地が黒色であることがわかるが7.0g/m2ではほぼ隠ぺいされている
△・・・7.0g/m2で黒色がやや透けて見えるが、他色の下地用としては問題ない。
×・・・7.0g/m2で黒色が透けて見え、他色の下地用としても問題あり。
12 駆動ロール
13 支持ロール
14 バイアスロール
15 クリーニング装置
16 ベルトクリーナ
17 一次転写ロール
18 帯電ロール
19 露光装置
20 現像装置
34 二次転写ロール
35 定着器
40 トナーカートリッジ
50 画像形成ユニット
Claims (8)
- 白色の着色剤を含む第1トナー粒子と、
前記第1トナー粒子よりも少ない着色剤量で着色剤を含む又は着色剤を含まない第2トナー粒子であって、含有量が全トナー粒子に対して1個数%以上30個数%以下である第2トナー粒子と、
を有する静電荷像現像用白色トナー。 - 前記第1トナー粒子と前記第2トナー粒子とが、同一種類の結着樹脂を含む請求項1に記載の静電荷像現像用白色トナー。
- 前記第1トナー粒子と前記第2トナー粒子とが離型剤を含み、且つ前記第2トナー粒子の離型剤量が前記第1トナー粒子の離型剤量よりも多い請求項1又は2に記載の静電荷像現像用白色トナー。
- 前記第1トナー粒子の体積平均粒径をD50w、前記第2トナー粒子の体積平均粒径をD50cとしたとき、D50w=D50c±0.5μmの関係を満たす請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナー。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを少なくとも含む静電荷像現像剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを収納し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。 - 請求項5に記載の静電荷像現像剤を収納し、潜像保持体上に形成された静電潜像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーによる白色トナー画像を、被転写体に形成する第1画像形成手段と、
静電荷像現像用カラートナーによるカラー画像を、前記被転写体に形成する第2画像形成手段と、
を備える画像形成装置。
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