JP5415213B2 - 刃物 - Google Patents
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Description
かかる刃物においては、刀身本体に設けた溝部に替刃を挿入することにより、替刃が刀身本体に装着される。そして、所定の使用回数や使用期間ごとに替刃を交換することができる。
その一方で、刀身本体92の弾性力によってのみ替刃93を保持するためには、予め溝部921の幅を小さくしておく必要があるが、この場合には、替刃93の装着が困難となる。
上記刀身本体は、一体品である共に、長手方向及び厚み方向に直交する高さ方向の一端に開口すると共に長手方向の先端にも開口した溝部を形成してなり、
該溝部に上記替刃が刃先を露出させるように配置され、
上記溝部の側壁を構成する一対の壁部は、その高さ方向の開口側端部が互いに近づく方向に付勢されており、上記一対の壁部によって上記替刃が挟持されており、
上記替刃は、上記刀身本体の一対の上記壁部の上記開口側端部を当接させる支承部を有し、
上記溝部は、上記一対の壁部の各内側壁と、両内側壁の間を連結する溝底壁とを有しており、
上記替刃の背面は、上記溝底壁の何処にも接触することなく配置されて、
上記替刃の背面と上記溝部の溝底壁との間には、上記替刃の長手方向の全体にわたって背部空間が形成され、
かつ、上記溝部は、上記替刃を装着していない状態において、上記背部空間が形成される部分の幅が上記支承部を除く上記替刃の厚みよりも大きいことを特徴とする刃物にある(請求項1)。
また、上記刀身本体における一対の壁部が、上記開口側端部が互いに近づく方向に付勢されており、上記一対の壁部によって上記替刃が挟持されている。
そのため、刀身本体と替刃との間にバネ部材等を配置しなくても、刀身本体に替刃を安定して装着することができる。
これにより、部品点数が少なくなり、組み付け工程を少なくすることができ、コストを低減することができる。
そして、上記替刃を装着していない状態において、上記背部空間が形成される部分の幅が上記支承部を除く上記替刃の厚みよりも大きい。
そのため、溝部に替刃を装着する作業が簡単になる。すなわち、上記背部空間が存在する分、溝部の深さが深い。これにより、替刃と刀身本体とが平行な状態になくても、溝部における先端側の開口部に、斜めに替刃を挿入しやすくすることができる。つまり、替刃を装着する最初の段階から、上記刀身本体における一対の壁部の開口側端部を、替刃における支承部に当接させた状態にすることができる。そのため、刀身本体に替刃を円滑に挿入することができる。
そして、一旦、替刃の一部が刀身本体の溝部に挿入されれば、あとは、支承部に刀身本体の開口側端部を当接させながら、スライド挿入していくことによって、容易に替刃を刀身本体に装着することができる。
このように、上記構成によって、本発明の刃物は、替刃の装着性を高くすることができる。
これにより、壁部が弾性変形するときの開口側端部のストロークを大きくすることができる。その結果、溝部に装着する替刃の厚みに多少のばらつきがあっても、一対の壁部の開口側端部によって充分な挟持力で替刃を挟持することができる。
また、替刃の非装着時における一対の壁部の開口側端部の間の間隔を充分に小さくしておくことによって、多少の経年変化が生じても、替刃を充分に挟持することが可能となる。
なお、本明細書において、上記刃物の長手方向における先端側と反対側を基端側として説明する。
この場合には、上記壁部の開口側端部を確実に上記支承部に当接させやすくなる。
この場合には、上記開口側端部が上記被挟持部に位置決めされ、刀身本体に対する替刃の装着状態が安定する。
この場合には、剃毛中や整髪中に、速やかにかつ容易に替刃交換可能であり、当該替
刃を刀身本体に緩み無く保持することができるという点で、本発明は特に剃刀に適用したときにその効果を一層発揮することができる。
本例の刃物1は、顔剃りや毛髪カット用の剃刀である。
本例の刃物1は、図1〜図3に示すごとく、刀身本体2に替刃3を着脱可能に装着してなる。
刀身本体2は、長手方向及び厚み方向に直交する高さ方向の一端に開口すると共に長手方向の先端にも開口した溝部21を形成してなる。
該溝部21に替刃3が刃先32を露出させるように配置されている。
図1、図3に示すごとく、上記溝部は、上記一対の壁部22、22の各内側壁225、225と、両内側壁225の間を連結する溝底壁215とを有しており、上記替刃3の背面は、上記溝底壁215の何処にも接触することなく配置されている。そして、替刃3の背面31と溝部21の溝底壁215との間には、替刃3の長手方向の全体にわたって背部空間11が形成されている。
替刃3は、刀身本体2の一対の壁部22の開口側端部221を当接させる支承部33を有する。
なお、背部空間11の高さH1(替刃の背面31と、溝底壁215の最も深い底面210との間)は、例えば、溝部21の深さH2の15%以上であることが好ましい。
替刃3は、刃先32と反対側における支承部33に隣接する部分に、一対の壁部22の開口側端部221によって挟持される被挟持部34が設けられている。そして、背面31側から被挟持部34に向って厚みが小さくなるよう形成されている。
支承部33は、ガイドカバー310の一部によって構成されており、替刃3の長手方向に沿って、その全体にわたって、直線状に形成されている。
そして、溝部21は、図6(A)に示すごとく、刀身本体2の刀身先端231に開口した先端開口部211と、刀身本体2の高さ方向の一端(刀身下端232)に開口した下方開口部212とを有する。本例では、下方開口部212の開口方向を下方として説明する。
次いで、図4に示すごとく、一対の壁部22を、その開口側端部221が互いに近づく方向に曲げ加工する。このとき、壁部22の付け根部分において屈曲させる。これにより、溝部21における下方開口部212の幅を狭める。替刃3の非装着時における下方開口部212の幅は、替刃3における被挟持部34の厚みよりも小さい。
なお、刀身本体2は一体品であって、複数の部材を組み付けてなるものではない。
刀身本体2に対して替刃3を着脱する際には、刀身本体2に対して替刃3を長手方向へスライドさせる。そして、溝部21における先端開口部211(図6)から替刃3を挿入し、或いは離脱させる。
上記刃物1においては、刀身本体2は一体品で構成されている。また、刀身本体2における一対の壁部22が、上記開口側端部221が互いに近づく方向に付勢されており、一対の壁部22によって替刃3が挟持されている。
そのため、刀身本体2と替刃3との間にバネ部材等を配置しなくても、刀身本体2に替刃3を安定して装着することができる。これにより、部品点数が少なくなり、組み付け工程を少なくすることができ、コストを低減することができる。
そして、替刃3を装着していない状態において、背部空間11が形成される部分の幅W1(図4)が、支承部33を除く替刃3の最大厚みW2(図3)よりも大きい。そのため、溝部21に替刃3を装着する作業が簡単になる。
すなわち、背部空間11が存在する分、溝部21の深さが深い。これにより、替刃3と刀身本体2とが平行な状態になくても、溝部21における先端開口部211に、斜めに替刃3を挿入しやすくすることができる(図7(A))。つまり、替刃3を装着する最初の段階から、刀身本体2における一対の壁部22の開口側端部221を、替刃3における支承部33に当接させた状態にすることができる。そのため、刀身本体2に替刃3を円滑に挿入することができる。
そして、一旦、替刃3の一部が刀身本体2の溝部21に挿入されれば、あとは、支承部33に刀身本体2の開口側端部221を当接させながら、スライド挿入していくことによって、容易に替刃3を刀身本体2に装着することができる(図7)。
このように、上記構成によって、本例の刃物1は、替刃3の装着性を高くすることができる。
これにより、壁部22が弾性変形するときの開口側端部221のストロークを大きくすることができる。その結果、溝部21に装着する替刃3の厚みに多少のばらつきがあっても、一対の壁部22の開口側端部221によって充分な挟持力で替刃3を挟持することができる。また、替刃3の非装着時における一対の壁部22の開口側端部221の間の間隔(下方開口部212の幅)を充分に小さくしておくことによって、多少の経年変化が生じても、替刃3を充分に挟持することが可能となる。
また、図3に示すごとく、替刃3は、背面31側から被挟持部34に向って厚みが小さくなるよう形成されている。そのため、開口側端部221が被挟持部34に位置決めされ、刀身本体2に対する替刃3の装着状態が安定する。
11 背部空間
2 刀身本体
21 溝部
22 壁部
221 開口側端部
3 替刃
31 背面
32 刃先
33 支承部
Claims (4)
- 刀身本体に替刃を着脱可能に装着してなる刃物であって、
上記刀身本体は、一体品である共に、長手方向及び厚み方向に直交する高さ方向の一端に開口すると共に長手方向の先端にも開口した溝部を形成してなり、
該溝部に上記替刃が刃先を露出させるように配置され、
上記溝部の側壁を構成する一対の壁部は、その高さ方向の開口側端部が互いに近づく方向に付勢されており、上記一対の壁部によって上記替刃が挟持されており、
上記替刃は、上記刀身本体の一対の上記壁部の上記開口側端部を当接させる支承部を有し、
上記溝部は、上記一対の壁部の各内側壁と、両内側壁の間を連結する溝底壁とを有しており、
上記替刃の背面は、上記溝底壁の何処にも接触することなく配置されて、
上記替刃の背面と上記溝部の溝底壁との間には、上記替刃の長手方向の全体にわたって背部空間が形成され、
かつ、上記溝部は、上記替刃を装着していない状態において、上記背部空間が形成される部分の幅が上記支承部を除く上記替刃の厚みよりも大きいことを特徴とする刃物。 - 請求項1に記載の刃物において、上記支承部は、上記替刃の厚み方向に突出した凸部であることを特徴とする刃物。
- 請求項2に記載の刃物において、上記替刃は、上記刃先と反対側における上記支承部に隣接する部分に、上記一対の壁部の上記開口側端部によって挟持される被挟持部が設けられ、上記背面側から上記被挟持部に向って厚みが小さくなるよう形成されていることを特徴とする刃物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の刃物において、上記刃物は剃刀であることを特徴とする刃物。
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