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JP5412862B2 - 液体収容体 - Google Patents

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Description

本発明は、液体消費装置に供給されるべき液体を内部に貯留し、その液体を液体消費装置に供給する液体導出部材を有する、可撓性シートで構成された液体収容体に関する。
従来、インクジェットプリンタに供給されるべきインクを内部に貯留し、そのインクをインクジェットプリンタに供給するインク導出部材(22)を有する、可撓性シートで構成されたインクパックが知られている(例えば、特許文献1)。
このインクパックは、互いに対向する一対の側面部と、この一対の側面部間でガゼットを形成するマチ部とを有している。
このようなインクパックは、内部のインクが消費されるにつれてマチ部が折れ曲がることとなるが、この時、折り目が外側に突出する形で折れ曲がると、折れ曲がり時の抵抗が大きくなり、また、最終的に消費されずにインクパック内に残留するインクの量が増大してしまう。
特に、底部をマチ部で構成するインクパックでは、インクの重量でマチ部の折り目が外側(下方)に突出する形になりやすい。
そこで、特許文献1の技術では、折曲面が外側に向けて折れ曲がることを規制するための規制部材(17)を、インクパックを収容するケース内に配置していた。
しかし、この特許文献1の技術では、インクの供給には本来必要ではない規制部材が必要になる。また、この規制部材とインクパックとをケースに収納するのも容易ではない。
さらに、規制部材によって、マチ部を初期的に内側に凹ませるものであるため、インクパックへのインク充填量が少なくなる。
また、従来のインクパックとして、インクの消費によって袋が均一に潰れるように規制する規制板(11)が設けられているものが知られている(特許文献2、図3)。
この技術をいわゆるガセットタイプのインク袋に適用した場合の模式的な断面図を図9に示す。同図において、可撓性シートで構成されたパック(可撓性袋)1の側面部に規制板2が貼り付けられている。
図9(a)は、パック1に比較的少量のインクを充填した場合の様子を示している。この場合、パック内のインク重量が少ないため、底部を構成するマチ部3は、折り目3aを稜線とする山形に維持される。
したがって、パック内のインクが消費されていくと、図9(b)に示すように、マチ部3が内側に折り畳まれるようにしてインクパック1が潰れていく。この状態は望ましい状態であり、パック1内に残留するインクは少なくなる。
一方、図9(c)は、パック1に比較的大量のインクを充填した場合の様子を示している。この場合、パック1内のインク重量が大きいため、底部を構成するマチ部3は折り目3aが下方に下がって谷部となるようにパック1の下部が下方に膨れてしまう。
このため、パック1内のインクが消費されていくと、図9(d)に示すように、マチ部3はその折り目3aが下方に突出する状態で折り畳まれてしまう。この状態は好ましくない状態であり、パック1内に残留するインク量が多くなってしまう。なお、このような状態は、インクパックの使用開始時期に高温で放置すると発生しやすい。
以上のように、特許文献2の技術では、マチ部が外側に膨れるほど大量のインクを充填すると、インクパックの使用終了時における残留インク量が多くなるという問題があった。
特開2005−254570号公報 特開2002−361882号公報
そこで、本発明の目的は、以上のような問題を解決し、大量の液体を充填した場合でも、使用終了時における残留液体量を少なくできる液体収容体を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る液体収容体は、可撓性シートにより袋状に形成された液体収容袋体と、
前記一対の可撓性シート間に保持され、前記液体収容袋体内に収容した液体を液体消費装置に導出するための液体導出部材と、
を有し、
前記液体収容袋体は、
一対の側面部と、
前記液体消費装置に液体を導出する使用時において前記一対の側面部の下辺となる側の各々の下辺領域と重合される第1の両側縁部を含み、底部ガゼットを形成する下側マチ部と、
を含み、
前記一対の側面部の各々の下辺領域と前記下側マチ部の前記第1の両側縁部の各々がそれぞれ重合されて2つの第1のシール部とされ、
前記下側マチ部は、前記第1の両側縁部間の中央に前記下辺と平行な第1の折り目を有し、前記第1の折り目を稜線として前記液体収容袋体の内方に向けて凸となる山形に折り曲げ方向が指向され、
前記2つの第1のシール部が、前記一対の側面部のうちの前記2つの第1のシール部以外の各面よりも外側に拡がることを規制する規制部材を設けたことを特徴とする。
このような液体収容体によれば、規制部材により、側面部の下辺側の第1のシール部が、第1のシール部以外の他の側面部よりも外側に拡がることが規制されている。このため、下側マチ部の両側縁部を支点として、下側マチ部を、その折り目を稜線として液体収容袋体の内方に向けて凸となる山形に折り曲げようとするモーメントが作用することとなる。
このモーメントは、液体収容袋体に大量の液体を充填した場合でも作用し、また、液体収容袋体内の液体が消費されて使用終了に至るまでの間においても常時作用する。
このため、この液体収容体によれば、大量の液体を充填した場合でも、その液体が消費されるにつれ、上記モーメントの作用で、下側マチ部は適正に折り畳まれていくこととなる。したがって、この液体収容体によれば、大量の液体を充填した場合でも、使用終了時における残留液体量を少なくできるという効果が得られる。
しかも、従来の特許文献1に見られるような液体収容体とは別の規制部材をケースに設置することも不要となる。
本発明の一態様に係る液体収容体では、前記規制部材は、前記一対の側面部の外表面の各々にて、少なくとも前記2つの第1のシール部の各一部とオーバーラップさせて貼り付けた、前記可撓性シートよりも硬質の2枚の板状部材で構成することができる。
このようにすると、簡単な構成で、下側マチ部は適正に折り畳むことができる。
本発明に係る液体収容体では、前記液体収容袋体は、前記液体消費装置に液体を導出する使用時において前記一対の側面部の上辺となる側の各々の上辺領域と重合される第2の両側縁部を含み、頂部ガゼットを形成する上側マチ部を有し、前記上側マチ部は、前記第2の両側縁部間の中央に前記上辺と平行な第2の折り目を有し、前記第2の折り目を稜線として前記液体収容袋体の内方に向けて凸となる山形に折り曲げ方向が指向され、前記板状部材の上縁を、前記上側マチ部が折り畳み状態となったときの前記第2の折り目の高さ位置に近接させて配置することができる。
このようにすると、上側マチ部を設けた分、液体充填量を増大させることができる。ここで、上側マチ部を設けた場合において、板状部材の上縁を、上側マチ部が折り畳み状態となったときの第2の折り目の位置よりも上方に配置したものと比較する。この場合には、液体が消費されるにつれて、何らかの理由により、上側マチ部が内方(下方)に折り畳まれる前に板状部材同士の間隔が狭まりすぎてしまうと、上側マチ部が内方(下方)に折り畳まれ難くなってしまうおそれがある。上述したように、板状部材の上縁を、上側マチ部が折り畳み状態となったときの第2の折り目の高さ位置に近接させることにより、そのようなおそれを防止することができる。
ここで、板状部材の上縁を、上側マチ部が折り畳み状態となったときの第2の折り目の高さ位置よりも下方に配置した場合と比較する。この場合、側面部において板状部材が設けられていない上部の領域が大きくなるため、液体が消費されるにつれて、該領域における側面部の状態が不安定となり、皺等が発生して、液体収容体の使用終了時における液体の残留量が増大してしまうおそれがある。
これに対し、板状部材の上縁を、上側マチ部が折り畳み状態となったときの第2の折り目の高さ位置に近接させることにより、そのようなおそれを防止することができる。
しかも、この場合には、液体充填時、板状部材よりも上方における側面部は外方に膨らむことができるため、その分、液体の充填量を増大させることができる。本発明に係る液体収容体では、前記板状部材の上縁を、少なくとも前記2つの第2のシール部の各一部とオーバーラップする位置に設定することができる。
このようにすると、上側マチ部も適正に折り畳まれやすくなると同時に、側面部は上下全体に亘って板状部材で支持されるため皺等が発生しにくくなって、使用終了時における液体の残留量を低減させることができる。
本発明の一態様に係る液体収容体では、前記液体収容袋体は、前記液体導出部材が装着される前辺シール部と、前記前辺シール部とは反対側の一辺に沿った後辺シール部とを含み、前記液体収容袋体に液体が充填されている状態では、前記一対の側面部の各々は、前記下辺と平行な方向にて、前記前辺シール部より傾斜して膨出する前側傾斜部と、前記後辺シール部より傾斜して膨出する後側傾斜部と、前記前側及び後側傾斜部の間の平坦部とを含み、前記2枚の板状部材を、前記一対の側面部における前記平坦部にそれぞれ配置することができる。換言すれば、板状部材は、平坦部以外の斜面や曲面にかからない長さとする。
このようにすると、液体収容袋体に液体を充填する際、板状部材が設けられているにもかかわらず、液体収容袋体を液体量に追従させて良好に膨らませることができる。
本発明の他の態様は、液体消費装置に装着される液体収容体を提供する。この態様の液体収容体は、前記液体消費装置に装着されたときに、液体を前記液体消費装置に供給する供給口を有する供給部と、可撓性を有するシートにより形成され、前記液体を収容し、前記供給部と接続される収容部と、を備える。前記収容部は、前記液体消費装置に装着された状態における一の側方である装着時側方に位置する第1の側面部と、前記液体消費装置に装着された状態における下方である装着時下方に位置する底面部と、前記第1の側面部における前記装着時下方の縁部と前記底面部における前記装着時側方の縁部とが重合されて形成された第1の下方シール部とを有する。前記液体収容体は、さらに、前記シートよりも硬質の材料で形成され、前記第1の側面部に沿って前記第1の下方シール部における前記液体消費装置に装着された状態における上方である装着時上方の端部と前記第1の側面部の他の部分の少なくとも一部に配置された第1の硬質部材を備え、前記第1の硬質部材により前記第1の下方シール部が前記第1の側面部の他の部分の少なくとも一部より前記装着時側方に位置することが抑制される。こうすれば、底辺部を上方、すなわち、収容体の内側に向かわせようとするモーメントが作用する。このため、収容部の液体が少なくなったときに、底面部が下方、すなわち、収容体の外側に変形することを抑制することができ、液体収容体の使用終了時における液体の残留量の増大を抑制することができる。
本態様における液体収容体において、前記収容部は、さらに、前記第1の側面部と対向する第2の側面部と、前記第2の側面部における前記装着時下方の縁部と前記前記底面部における前記装着時側方と反対方向の縁部とが重合されて形成された第2の下方シール部と、を有し、前記液体収容体は、さらに、前記シートよりも硬質の材料で形成され、前記第2の側面部に沿って前記第2の下方シール部における前記装着時上方の端部と前記第2の側面部の他の部分の少なくとも一部に配置された第2の硬質部材を備え、前記第2の硬質部材により前記第2の下方シール部が前記第2の側面部の他の部分の少なくとも一部より前記装着時側方の反対方向に位置することが抑制されても良い。こうすれば、底辺部を上方、すなわち、収容体の内側に向かわせようとするモーメントがより大きくなるので、さらに、液体収容体の使用終了時における液体の残留量の増大を抑制することができる。
本態様における液体収容体において、前記収容部の前記底面部は、前記第1の下方シール部と前記第2の下方シール部との間に、前記第1のシール部および前記第2のシール部と略平行な第1の折り目を有し、前記第1の折り目は、前記収容部の内側に凸であっても良い。こうすれば、収容体の液体が少なくなったときに、底辺部は、内側に折り畳まれるように変形するので、さらに、液体収容体の使用終了時における液体の残留量の増大を抑制することができる。
本態様における液体収容体において、前記第1の硬質部材は、前記第1の下方シール部における前記装着時上方の端部と、前記第1の側面部の他の部分の少なくとも一部に貼り付けられた板状部材であっても良い。こうすれば、簡単な構成で、第1の規制部を構成できる。
本態様における液体収容体において、前記収容部は、さらに、前記装着時上方に位置し、前記第1の側面部における前記装着時上方の端部と前記第2の側面部における前記装着時上方の端部とを接続する上面部を有し、前記上面部は、前記第1の側面部における前記装着時上方の端部および前記第2の側面部における前記装着時上方の端部と略平行な第2の折り目を有し、前記第2の折り目は、前記収容部の内側に凸であり、前記第1の硬質部材は、前記上面部が前記第2の折り目で折り畳まれた状態における前記第2の折り目の位置と前記第1の硬質部材における前記装着時上方の端部の位置とが近接するように、配置されていても良い。こうすれば、収容体の液体が少なくなったときに、上面部の変形を安定させることができる。この結果、液体収容体の使用終了時における液体の残留量の増大を抑制することができる。
本態様における液体収容体において、前記収容部は、さらに、前記装着時上方に位置する上面部と、前記第1の側面部における前記装着時上方の縁部と前記上面部における前記装着時側方の縁部とが重合されて形成された上方シール部と、を有し、前記第1の硬質部材の一部は、前記上方シール部の前記装着時下方の端部に配置されていても良い。こうすれば、第1の側面部は上下の広い範囲に亘って第1の硬質部材で支持されるため皺が発生しにくくなって、使用終了時における液体の残留量を低減させることができる。
本態様における液体収容体において、前記第1の側面部は、前記収容部に液体が充填されている状態において平坦である平坦部を含み、前記第1の硬質部材は、前記平坦部に配置されていても良い。こうすれば、第1の硬質部材によって、収容部の変形が規制されることを抑制できるので、収容部に十分な液体を収容することができる。
本発明の実施形態に係る液体パックの一実施の形態を示す図で、図1(a)は正面図、図1(b)は底面図、図1(c)は可撓性シートの層構造を示す断面図である。 図2(a)(b)は図1(a)におけるII−II断面図を模式的に表した図であり、図2(a)は液体導出前の状態を、図2(b)は液体導出途中の状態をそれぞれ示している。 図3(a)(b)は図1(a)におけるIII−III拡大断面図であり、図3(a)は液体導出前の状態を、図3(b)は液体導出途中の状態をそれぞれ示し、図3(c)は変形例を示す図である。 図4(a)(b)は液体パック10の上部の変形例を示す図である。 比較例を示す図。 インクカートリッジの一例を示す分解斜視図である。 上記インクカートリッジを用いたインクジェットプリンタの第1例を示す概略図である。 上記インクカートリッジを用いたインクジェットプリンタの第2例を示す概略図である。 図9(a)〜図9(d)は本発明の課題の説明図である。
以下、本発明に係る液体パックの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(実施形態)
図1は、本発明に係る液体収容体の一実施形態である液体パックを示す図で、図1(a)は正面図、図1(b)は底面図、図1(c)は可撓性シートの層構造を示す断面図である。図2(a)(b)は図1(a)におけるII−II断面図を模式的に表した図である。図2(a)は液体収容袋体10A内に液体がフル充填された時の断面を示し、図2(b)は液体収容袋体10A内の液体が一部残存している時の断面を示している。
図1(a)〜 図1(c)、図2(a)及び図2(b)に示すように、この液体パック10は、可撓性シート12により袋状に形成された液体収容袋体10Aと、一対の可撓性シート間に保持され、液体収容袋体10A内に収容した液体をプリンタなどの液体消費装置に導出するための液体導出部材10Bとを有する。なお、この液体パック10が液体消費装置にセットされて液体を導出する時には、図1(a)に示す状態で使用される。以下の説明での上下方向とは、図1(a)の使用時の状態での上下方向と一致している。
ここで、この実施形態の液体パック10は、液体消費装置であるインクジェットプリンタに供給されるべきインクを内部に貯留したインクパックである。
この液体パック10は、図2(a)(b)に示すように、互いに対向する一対の側面部13,13と、液体消費装置に液体を導出する使用時において一対の側面部13,13の下辺となる側の各々の下辺領域13a,13aと重合される第1の両側縁部14a,14aを含み、底部ガゼットを形成する下側マチ部14とを含む。
図2(a)(b)に示すように、一対の側面部13,13の各々の下辺領域13a,13aと、下側マチ部14の第1の両側縁部14a,14aの各々がそれぞれ重合されて熱溶着され、2つのシール部15,15が形成されている。
図2(a)(b)に示すように、下側マチ部14は、第1の両側縁部14a,14a間の中央に下辺と平行な第1の折り目14bを有し、図2(b)に示すように第1の折り目14bを稜線として液体パック10の内方に向けて凸となる山形に折り曲げ方向が指向されている。
そして、この液体パック10は、図2(a)(b)に示すように、2つのシール部15,15が、一対の側面部13,13のうちのシール部15,15以外の各面よりも外側に拡がることを規制する規制部材としての板状部材20を有している。
なお、本実施形態では底部ガゼットを形成する下側マチ部14以外に、頂部ガゼットを形成する上側マチ部16を有することができる。
可撓性シート12は、図1(c)に示すように例えば三層構造のシートであり、三層中で耐衝撃性に優れたPETやナイロン等からなる外層12aと、三層中でガスバリア性に優れたアルミ等からなる中間層12bと、三層中で耐インク性、熱溶着性ともに優れたポリエチレン等からなる内層12cとからなる。
液体パック10を構成するための液体収容袋体10Aは、一対の側面部13をなす一対の上記可撓性シート12を、その内層12cが対向するように配置し、その側面部13の上下に上記可撓性シート12からなる上側マチ部16と下側マチ部14とを、その内層12c同士が対向するように配置し、重合面をヒートシールしてガゼットタイプの袋体とされている。また、一対の側面部13の一辺には、一対の側面部13間に液体導出部材10Bを配置してヒートシールすることで、液体導出部材10Bが液体収容袋体10Aに一体化される。
図3(a)(b)は図1(a)におけるIII−III拡大断面図である。図3(a)は液体収容袋体10A内に液体がフル充填された時の断面を示し、図3(b)は液体収容袋体10A内の液体が一部残存している時の断面を示している。
図2(a)(b)及び図3(a)(b)に示すように、板状部材20は、一対の側面部13の外表面の各々にて、2つのシール部15の各一部とオーバーラップさせて貼り付けた、可撓性シート12よりも硬質の2枚の板状部材で構成されている。
このような液体パック10によれば、規制部材である板状部材20により、2つのシール部15,15が、一対の側面部13,13のうちのシール部15,15以外の各面よりも外側に拡がることが規制される。
このため、図2(a)(b)および図3(a)(b)に示すように、下側マチ部14における下辺領域13aとのシール部15を支点として、下側マチ部14を、その折り目14bが稜線となるようにして、液体パック10の内方に向けて凸となる山形に維持しようとするモーメントMが作用することとなる。
このモーメントMは、図2(a)及び図3(a)に示すように、液体パック10に大量の液体を収容している場合でも作用し、また、液体パック10内の液体が消費されて使用終了に至るまでの間においても、図2(b)及び図3(b)に示すように常時作用する。
このため、この液体パック10によれば、図2(a)に示すように大量の液体を収容している場合でも、その液体が消費されるにつれ、上記モーメントMの作用で、図2(b)に示すように、下側マチ部14は適正に折り畳まれていくこととなる。
したがって、この液体パック10によれば、大量の液体を充填した場合でも、使用終了時における残留液体量を少なくできるという効果が得られる。
しかも、従来の特許文献1に見られるような、パックの下側マチ部に入り込む部材を別個に設けることも不要である、という効果も得られる。
図5は比較例を示す図で、図1(a)におけるIII−III拡大断面図に相当する図である。この比較例では、シール部15まで延在する上述した板状部材20が設けられていない。
このため、この比較例のパックに大量の液体が充填されると、図5に示すようにシール部15は外側に開いてしまい、下側マチ部14を、その折り目14bが稜線となる山形に維持しようとするモーメントMはほとんど作用しないか、作用したとしてもその大きさは
非常に小さいものとなってしまう。
このため、図9(d)に示したように、パック内のインクが消費されていくと、下側マチ部はその折り目が下方に突出する状態で折り畳まれ、パック内に残留するインク量が多くなってしまう。
これに対し、本実施の形態の液体パック10によれば、下側マチ部14が適正に折りたたまれるので、残留インクを低減することができる。
また、板状部材20は、シール部15の一部15aとオーバーラップさせて貼り付けた、可撓性シート12よりも硬質の板状部材で構成したので、簡単な構成でシール部15を規制することができる。
図3(a)に仮想線21で示すように、板状部材20は、シール部15の下端部までオーバーラップさせるように設けてもよい。
このようにすると、上記モーメントMをより確実に、強く得ることができる。
また、変形例である図3(c)に示すように、板状部材20は、その下端22を内方へ向けて屈曲させてもよい。この場合も、図3(c)に仮想線21で示すように、板状部材
20はシール部15の下端部までオーバーラップさせるように設けてもよい。
このようにすると、シール部15が側面部13よりも外側に広がらないばかりか、むしろより板状部材20の内方へ屈曲した下端22によりシール部15が内方に位置するように規制される。このため、上述したモーメントMをより確実に、より強く得ることができ
る。
上述した実施の形態では、図2(b)に示すように、上側マチ部16は、一対の側面部13の上辺側の上辺領域13b同士の間に、下側マチ部14と上下方向に関して対称形状となるように設けてある。このようにすると、上側マチ部16を設けた分、液体充填量を増大させることができる。
なお、上側マチ部16の断面構造は下側マチ部14と同一であるので図示は省略するが、この液体パック10は、液体消費装置に液体を導出する使用時において一対の側面部13,13の上辺となる側の各々の上辺領域13bと重合される第2の両側縁部を含み、頂部ガゼットを形成する上側マチ部16を有する。また、上側マチ部16も下側マチ部14と同様に、図2(b)に示すように、第2の両側縁部間の中央に上辺と平行な第2の折り目16bを有し、第2の折り目16bを稜線として液体収容袋体10Aの内方に向けて凸となる山形に折り曲げ方向が指向されている。
そして、本実施形態では、板状部材20の上縁23を、図2(b)に示すように上側マチ部16が折り畳み状態となったときの第2の折り目16bの高さ位置に近接させて配置した。
上側マチ部16を設けた場合において、図2(b)とは異なり、板状部材20の上縁23を上述した位置(図2(b)に示す位置)よりも上方に配置すると(図4(b)参照)、液体が消費されるにつれて、何らかの理由により、上側マチ部16が内方(下方)に折り畳まれる前に板状部材20同士の間隔が狭まりすぎてしまう虞がある。こうなると、上側マチ部16が内方(下方)に折り畳まれ難くなってしまう。
これに対し、板状部材20の上縁23を、上側マチ部16が折り畳み状態となったときの折り目16bの位置に上下方向において近接させることにより、そのようなおそれを防止することができる。
一方、図2(a)(b)において仮想線23’で示すように、板状部材20の上縁23’を、上側マチ部16が折り畳み状態となったときの折り目16bの位置よりも下方に配置すると、不具合が生ずる虞がある。つまり、側面部13において板状部材20が設けられていない上部の領域13cが大きくなるため、液体が消費されるにつれて、該領域13cにおける側面部の状態が不安定となり、皺等が発生して、パック使用終了時における液体の残留量が増大してしまうからである。
これに対し、図2(b)に示すように、板状部材20の上縁23を、上側マチ部16が折り畳み状態となったときの折り目16bの位置に近接させることにより、そのようなおそれを防止することができる。
しかも、板状部材20の上縁23を、上側マチ部16が折り畳み状態となったときの折り目16bの位置に近接させた場合、液体充填時に、側面部13の上縁23より上方における領域13cは、図2(a)に仮想線13dで示すように、外方に膨らむことができるため、その分、液体の充填量を増大させることができる。
図4(a)(b)は液体パック10の上部の変形例を示す図である。同図に示すように、板状部材20の上縁23は、上側マチ部16が折り畳み状態となったときの下端に位置する折り目16bよりも上方に位置させてもよい。
このようにすると、上述したように、液体が消費されるにつれて、何らかの理由により、上側マチ部16が内方(下方)に折り畳まれる前に板状部材20同士の間隔が狭まりすぎてしまうと、上側マチ部16が内方(下方)に折り畳まれ難くなってしまうおそれはある。ただし、通常の使用状態では、側面部13における皺等の発生を防止して、パック使用終了時における液体の残留量を低減させることができる。
また、図4(b)に仮想線20,23で示すように、板状部材20の上縁23は、上側マチ部16の第2の両側縁部と側面部13の上辺領域13bとをシールした第2のシール部の少なくとも一部にオーバーラップさせてもよい。その詳細は、図3の天地を逆にした状態と実質的に同一であるので、図示は省略する。
このようにすると、上側マチ部16も適正に折り畳まれやすくなると同時に、側面部13は上下全体に亘って板状部材20で支持されるため皺等が発生しにくくなって、パック使用終了時における液体の残留量を確実に低減させることができる。
図1に示すように、板状部材20の前記稜線14b方向に関する長さは、側面部13のうち、平坦部13A内に配置される。
ここで、液体収容袋体10Aは、液体導出部材10Bが装着される前辺シール部18Aと、前辺シール部とは反対側の一辺に沿った後辺シール部18Bとを有する。また、液体収容袋体10Aに液体が充填されている状態では、一対の側面部13,13の各々は、下辺と平行な方向にて、前辺シール部18Aより傾斜して膨出する前側傾斜部13Bと、後辺シール部18Bより傾斜して膨出する後側傾斜部13Cと、前側及び後側傾斜部13B,13Cの間の上述した平坦部13Aとを含んでいる。平坦部13Aの両端は、曲線部13D,13Dを介して前側及び後側傾斜部13B,13Cと繋がっている。
そして、2枚の板状部材20,20は、一対の側面部13,13における平坦部13A,13Aにそれぞれは位置されている。つまり、板状部材20は、側面部13に連続する曲線部13Dにかからない長さとしてある。
仮に、板状部材20が曲線部13Dにかかる長さとすると、液体パック10に液体を充填する際、板状部材20が液体パック10の膨らみを阻害するおそれがあるからである。本実施形態では、液体パック10に液体を充填する際、板状部材20が設けられているにもかかわらず、液体パック10が良好に膨らむこととなる。
<使用例>
図6は以上のような液体パック(インクパック)10を収納するインクカートリッジの一例を示す分解斜視図である。
インクパック10は、図1(a)に示した状態でインクジェットプリンタに装着して使用することも可能であるが、通常は図6に示すように、インクカートリッジ30に収納して使用する。
インクカートリッジ30は、下ケース31と、上ケース32とを有し、これら下ケース31と上ケース32とからなるケースの内部にインクパック10が収納される。
33,34はそれぞれインクパック10の前後に入れられるスペーサであり、インクパック10をケース内において押さえる押さえ部材としての役割を果たす。
図7は上記インクカートリッジ30を用いたインクジェットプリンタの第1例を示す概略図である。
上記インクカートリッジ30はプリンタ40のカートリッジ装着部に装着され、その際、インクパック10の供給口11に対し、プリンタ40が備えるインク供給針41が挿入される。
インクパック10内のインクは、インク供給針41からインク供給路42を通じて記録ヘッド(インクジェットヘッド)43に供給される。インクは、インクパック10と記録ヘッド43との間の水頭差により、インクパック10から記録ヘッド43へと供給される。
図示のようにインクパック10と記録ヘッド43との間にダンパ44は設けられているが、圧力調整弁(減圧弁)が設けられていない場合は、水頭差供給のための圧力が直接に記録ヘッド43に加わらないようにする必要がある。
そこで、この第1例では、インク供給路42にサブタンク(インクパックタイプの可撓性袋)45を設け、その上流側に補給バルブ46を設け、下流側に供給バルブ47を設けた。
インクをインクパック10からサブタンク45に補給する場合は、補給バルブ46を開く(供給バルブ47は閉じておく)。
補給が終了した後、補給バルブ46を閉じ、供給バルブ47を開いてサブタンク45内のインクを記録ヘッド43へ供給する。すなわち、サブタンク45は、小容量のインクカートリッジのような役割を果たす。
このように構成すると、圧力調整弁(減圧弁)を設けなくても、水頭差供給のための圧力が直接に記録ヘッド43に加わらないようにすることができる。
なお、50は記録ヘッド43がホームポジションにある時に、記録ヘッド43のノズル面を覆うキャップ、51は記録ヘッド43のノズルが目詰まりしたときに前記キャップを通じてノズルからインクを強制的に吸引して目詰まりを解消するための吸引ポンプ、52は吸引ポンプ51からの廃インクを吸収する廃インク吸収材である。
図8は上記インクカートリッジを用いたインクジェットプリンタの第2例を示す概略図である。
この第2例が、上述した第1例と異なる点は、インクパック10と記録ヘッド43との間に圧力調整弁(減圧弁)48を設けて、水頭差供給による圧力が直接に記録ヘッド43に加わらないようにし、サブタンク45および前記バルブ46,47を不要とした点にある。
なお、サブタンク45およびバルブ46,47は設けても弊害はなく、サブタンク45を設けることで、サブタンク45を利用してインクの残量検出を行うようにすることもできる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるものである。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
また、本発明の液体収容体の用途は、インクジェット記録装置のインクカートリッジに限らない。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体消費装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体消費装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。
液体消費装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置、捺染装置やマイクロデスペンサ等が挙げられる。
また、本発明において、液体とは、液体消費装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル、水その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物を溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや、液晶等が挙げられる。ここで、インクとは、一般的な水生インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。
10:液体収容体(液体パック)、10A:液体収容袋体、10B:液体導出部材、1
2:可撓性シート、13:側面部、13a:下辺領域、13b:上辺領域、
13A:平坦部、13B:前側傾斜部、13C:後側傾斜部、13D:曲線部、
14:マチ部、14a:側縁部、14b:折り目(稜線)、15:シール部、
16:上側マチ部、18A:前辺シール部、18B:後辺シール部、
20:板状部材(規制部材)、23:上縁、
40:インクジェットプリンタ(液体消費装置)

Claims (10)

  1. 液体消費装置に装着可能な液体収容体であって、
    液体を前記液体消費装置に供給可能な供給口を有する供給部と、
    可撓性を有するシートにより形成され、前記液体を収容し、前記供給部と接続される収容部と、
    前記シートよりも硬質の材料で形成された第1の硬質部材と、
    前記シートよりも硬質の材料で形成された第2の硬質部材と、
    を備え、
    前記収容部は、
    前記液体消費装置に装着された状態において一方の側方に位置する第1の側面部と、
    前記液体消費装置に装着された状態において他方の側方に、前記第1の側面部と対向して位置する第2の側面部と、
    前記液体消費装置に装着された状態において下方に位置する底面部と、
    を有し、
    前記第1の側面部の縁部と、前記底面部の第1の縁部と、が溶着されて第1の下方シール部が形成され、
    前記第2の側面部の縁部と、前記底面部の前記第1の縁部とは反対方向の第2の縁部と、が溶着されて第2の下方シール部が形成され、
    前記底面部の、前記第1の下方シール部と前記第2の下方シール部との間に、前記収容部の内方に向けて折り曲げ方向が指向された第1の折り目が形成され、
    前記第1の硬質部材が、前記第1の下方シール部の少なくとも一部と、前記第1の側面部の前記第1の下方シール部とは異なる他の部分の少なくとも一部と、に配置され、
    前記第2の硬質部材が、前記第2の下方シール部の少なくとも一部と、前記第2の側面部の前記第2の下方シール部とは異なる他の部分の少なくとも一部と、に配置され、
    前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材により、前記第1の下方シール部の少なくとも一部と、前記第2の下方シール部の少なくとも一部とが、前記第1の側面部の前記第1の下方シール部とは異なる他の部分の少なくとも一部と、前記第2の側面部の前記第2の下方シール部とは異なる他の部分の少なくとも一部よりも、前記収容部の内側から外側に拡がることを規制する、液体収容体。
  2. 請求項1に記載の液体収容体であって、
    前記第1の硬質部材は、前記液体消費装置に装着された状態における前記第1の下方シール部の上方の端部と、前記第1の側面部の他の部分の少なくとも一部に貼り付けられた板状部材である、液体収容体。
  3. 請求項1または2に記載の液体収容体であって、
    前記収容部は、さらに、
    前記液体消費装置に装着された状態において上方に位置する上面部を有し、
    前記第1の側面部の縁部と、前記上面部の第1の縁部と、が溶着されて第1の上方シール部が形成され、
    前記第2の側面部の縁部と、前記上面部の前記第1の縁部とは反対方向の第2の縁部と、が溶着されて第2の上方シール部が形成され、
    前記上面部の、前記第1の上方シール部と前記第2の上方シール部との間に、前記収容部の内方に向けて折り曲げ方向が指向された第2の折り目が形成され、
    前記第1の硬質部材は、前記液体消費装置に装着された状態において、前記第1の硬質部材の上方の端部の位置が、前記上面部が前記第2の折り目で折り畳まれた状態における前記第2の折り目の位置と近接するように、配置されている、液体収容体。
  4. 請求項1または2に記載の液体収容体であって、
    前記収容部は、さらに、
    前記液体消費装置に装着された状態における上方に位置する上面部を有し、
    前記第1の側面部の縁部と、前記上面部の第1の縁部と、が溶着されて第1の上方シール部が形成され、
    前記第2の側面部の縁部と、前記上面部の前記第1の縁部とは反対方向の第2の縁部と、が溶着されて第2の上方シール部が形成され、
    前記第1の硬質部材の一部は、前記液体消費装置に装着された状態において、前記上方シール部の少なくとも一部に重なるよう配置されている、液体収容体。
  5. 請求項1または2に記載の液体収容体であって、
    前記収容部は、さらに、
    前記液体消費装置に装着された状態における上方に位置する上面部を有し、
    前記第1の側面部の縁部と、前記上面部の第1の縁部と、が溶着されて第1の上方シール部が形成され、
    前記第2の側面部の縁部と、前記上面部の前記第1の縁部とは反対方向の第2の縁部と、が溶着されて第2の上方シール部が形成され、
    前記第1の硬質部材は、前記液体消費装置に装着された状態において、前記第1の硬質部材の上方の端部の位置が、前記上面部が前記第2の折り目で折り畳まれた状態における前記第2の折り目の位置よりも上方で、かつ前記上方シール部よりも下方に位置するよう配置されている、液体収容体。
  6. 請求項1に記載の液体収容体であって、
    前記第1の側面部は、前記収容部に液体が充填されている状態において平坦である平坦部と、前記供給部に接続される傾斜部と、を含み、
    前記第1の硬質部材は、前記平坦部に配置されている、液体収容体。
  7. 一対の可撓性シートと、前記一対の可撓性シートの各々と溶着され、底部ガゼットを形成する下側マチ部と、を含み、袋状に形成された液体収容袋体と、
    前記一対の可撓性シート間に保持され、前記液体収容袋体内に収容した液体を液体消費装置に導出するための液体導出部材と、
    前記可撓性シートよりも硬質の板状部材で構成した一対の規制部材と、
    を備え、
    前記一対の可撓性シートの各々と前記下側マチ部が溶着されて一対の第1のシール部が形成され、
    前記下側マチ部の前記一対の第1のシール部の間に前記液体収容袋体の内方に向けて折り曲げ方向が指向された第1の折り目が形成され、
    前記一対の規制部材の各々が、前記一対の可撓性シートのうち対応するいずれかひとつと、および前記一対の第1のシール部のうち対応するいずれかひとつとオーバーラップするよう貼り付けられ、前記一対の第1のシール部が前記一対の可撓性シートのうち前記一対の第1のシール部以外の部分よりも前記液体収容袋体の内側から外側に拡がることを規制する、ことを特徴とする液体収容体。
  8. 請求項7において、
    前記液体収容袋体は、前記一対の可撓性シートの各々と溶着され、頂部ガゼットを形成する上側マチ部を含み、
    前記一対の可撓性シートの各々と前記上側マチ部が溶着されて一対の第2のシール部が形成され、
    前記上側マチ部の前記一対の第2のシール部の間に前記液体収容袋体の内方に向けて折り曲げ方向が指向された第2の折り目が形成され、
    前記一対の規制部材の上縁を、前記上側マチ部が折り畳み状態となったときの前記第2の折り目の高さ位置に近接させて配置したことを特徴とする液体収容体。
  9. 請求項8において、
    前記液体収容袋体は、前記一対の可撓性シートの各々と溶着され、頂部ガゼットを形成する上側マチ部を含み、
    前記一対の可撓性シートの各々と前記上側マチ部が溶着されて一対の第2のシール部が形成され、
    前記上側マチ部の前記一対の第2のシール部の中央に第2の折り目が形成され、
    前記第2の折り目を稜線として前記液体収容袋体の内方に向けて凸となる山形に折り曲げ方向が指向され、
    前記一対の規制部材の上縁を、前記一対の第2のシール部のうち対応するいずれかひとつとオーバーラップする位置に設定したことを特徴とする液体収容体。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項において、
    前記液体収容袋体は、
    前記液体導出部材が装着される前辺シール部と、
    前記前辺シール部とは反対側の一辺に沿った後辺シール部と、
    を含み、
    前記液体収容袋体に液体が充填されている状態では、前記一対の側面部の各々は、前記底部ガゼットと平行な方向にて、前記前辺シール部より傾斜して膨出する前側傾斜部と、前記後辺シール部より傾斜して膨出する後側傾斜部と、前記前側及び後側傾斜部の間の平坦部とを含み、
    前記一対の規制部材は、前記一対の側面部における前記平坦部にそれぞれ配置されていることを特徴とする液体収容体。
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