JP5398121B2 - 風味向上されたチョコレート類及びチョコレートの風味向上方法 - Google Patents
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まず本発明のチョコレート類について説明する。
本発明のチョコレート類は、綿実油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、綿実油ステアリン部、米油ステアリン部またはコーン油ステアリン部の中から選ばれた少なくとも1種類の油脂を配合することを特徴とするチョコレート類である。綿実油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、綿実油ステアリン部、米油ステアリン部またはコーン油ステアリン部の中から選ばれた少なくとも1種類の油脂を配合することにより、チョコレート類の風味を向上し、嗜好性を高めることが可能となる。他の動植物油脂を配合した場合は、チョコレート類の油性感(油っぽさ)が増すのみで、風味を向上し、嗜好性を高める効果に乏しいので好ましくない。
本発明で言うチョコレート類はその種類として板チョコ等のハードチョコレート及びチョコレートクリーム等のソフトチョコレートを含むがそれらに限定されるものではない。
ハードチョコレートはスナップ性のある固形のチョコレートのことであり、具体的には板チョコレート、エンローバーチョコレート、シェルチョコレート、ホローチョコレート、パンワークチョコレート等が挙げられる。
またソフトチョコレートは、スプレッド性のある柔らかいチョコレートのことであり、例えばパン等に塗って使用される。具体的にはチョコレートスプレッド、フィリング用チョコレート、チョコレートクリーム等が挙げられる。またWO型含水チョコレートもソフトチョコレートの範囲である。
一般にハードチョコレートはソフトチョコレートよりもカカオ豆由来原料を多く配合することができ、本発明の向上効果が得られやすい。本発明のチョコレート類は、ハードチョコレート、ソフトチョコレート、それら以外のチョコレートのいずれでもよいが、ハードチョコレートがより好ましい。
<ヨウ素価の測定方法>
基準油脂分析試験法(2.3.4.1−1996)に準拠して、ウィイス法により測定した。
以下の実施例においては、菜種油は日清オイリオグループ株式会社製「日清キャノーラ油」、大豆油は日清オイリオグループ株式会社製「日清大豆サラダ油(S)」、綿実サラダ油は日清オイリオグループ株式会社製「日清サラダ油クリーム」、綿実油ステアリン部は日清オイリオグループ株式会社社内製(沃素価88、ウインターリング条件:5℃、33時間)、コーンサラダ油は日清オイリオグループ株式会社製「日清コーン油」、コーン油ステアリン部は日清オイリオグループ株式会社社内製(沃素価96、ウインターリング条件:5℃、35時間)、米サラダ油は日清オイリオグループ株式会社製「日清おいしい米油」、米油ステアリン部は日清オイリオグループ株式会社社内製(沃素価71、ウインターリング条件:5℃、35時間)、精製ゴマ油は「日清太白ごま油」、オリーブ油は日清オイリオグループ株式会社製「ボスコ エキストラバージン・オリーブオイル」、綿実硬化油は日清オイリオグループ株式会社社内製「綿実硬化油」(融点36℃、ヨウ素価65)を用いた。
チョコレートの製造においては、カカオマスは明治製菓製「カカオマス」、ココアバターは大東カカオ製「ココアバター」、ココアパウダーはVAN HOUTEN製「VAN HOUTEN COCOA」、砂糖は愛国産業(株)「全糖」、全粉乳はタカナシ乳業製「全粉乳」、乳糖はLEPRINO FOODS製「LACTOSE」、テンパリング型カカオ代用脂はISF製「CHOCOMATE3100」、フィリング用油脂は日清オイリオグループ製「ロイヤルショートL MF用」、レシチンは日清オイリオグループ製「レシチンDX」、香料はGivaudan製「バニラフレーバー」を用いた。
また、実施例1〜5、7、12、17〜23、30〜36は参考例である。
表1に示す配合の油性組成物を、チョコレート製造の常法により混合、ロール掛け、コンチングして溶融状態の生地を調製し、テンパリングしたのち、型板に流し込み、冷却固化させた。固まったチョコレートを型板から取り出し、20℃で1週間静置して各試験用板チョコレートを得た。表1中の試験油脂として、実施例1は綿実サラダ油、実施例2はコーンサラダ油、実施例3は米サラダ油、実施例4は精製ゴマ油、実施例5はオリーブ油、比較例1は菜種サラダ油、比較例2は大豆サラダ油を用いた。表1中のカカオ豆由来成分とは、配合中のカカオ由来原料、すなわち、カカオマス、ココアバター、ココアパウダーの総和をあらわしている。なお、試験油脂の部分を全てココアバターとしたものを風味標準品1として調製した。
試験例1と同様の配合で、試験油脂として実施例6は綿実油ステアリン部、実施例7はコーン油ステアリン部、実施例8は米油ステアリン部を用いて、試験例1と同様に実施例と風味標準品1の板チョコレートを製造した。実施例1〜3、実施例6〜8で得られたチョコレートを試験例1と同様に風味標準品1を基準として官能評価を行った。結果を表3に示す。
表4に示す配合で比較例3と風味標準品2、表5に示す配合で実施例9と風味標準品3、表6に示す配合で実施例10と風味標準品4、表7に示す配合で実施例11と風味標準品5の板チョコレートを製造した。比較例3を風味標準品2、実施例9を風味標準品3、実施例10を風味標準品4、実施例11を風味標準品5とそれぞれ比較して5名の専門家パネラーで官能評価を行い、風味嗜好性が高いと判断したパネラーの数を集計した。評価の結果を表8に示す。
表9に示す配合を基準として、テンパリング型カカオ代用脂の一部を綿実油ステアリン部またはオリーブ油に置き換え、板チョコレートを製造した(実施例12〜22、比較例4、5)。また置換率0%のものを風味標準品6として製造した。各置換率の板チョコレートについて風味標準品6を基準として5名の専門家パネラーで官能評価を行い、風味嗜好性が高いと判断したパネラーの数を集計した。評価の結果を表10(綿実油ステアリン部で置換)及び表11(オリーブ油で置換)に示す。なお、置換率13%以上では物性上の問題から製造が困難(板チョコ状の成型が困難)であった。
表12に示す配合を基本配合とし、フィリング用油脂の一部を綿実油ステアリン部またはオリーブ油に置き換え、ソフトチョコレートを製造した(実施例23〜36、比較例6〜9)。また比較対照用として同様の置換率でフィリング用油脂を菜種油に置き換えたソフトチョコレートをそれぞれの置換率での風味標準品7(ソフトチョコレートの物性を合わせるために風味標準品7は菜種油で置き換えて調製)として製造した。各置換率のソフトチョコレートについてそれぞれに対応する風味標準品7を基準として5名の専門家パネラーで官能評価を行い、風味嗜好性が高いと判断したパネラーの数を集計した。評価の結果を表13(綿実油ステアリン部で置換)及び表14(オリーブ油で置換)に示す。
試験例1と同様の配合で、試験油脂として綿実油ステアリン部5%を添加した実施例6と、実施例6の綿実油ステアリン部5%に代わりに綿実硬化油5%を添加した比較例10について、試験例1と同様に板チョコレートを製造した。試験例1の風味標準品1を基準として5名の専門家パネラーで官能評価を行い、風味嗜好性が高いと判断したパネラーの数を集計した。評価の結果を表15に示す。
Claims (2)
- 米油ステアリン部及び綿実油ステアリン部の中から選ばれた少なくとも1種以上の油脂を3〜12重量%含み、且つカカオ豆由来成分を9〜75重量%含む事を特徴とするチョコレート類。
- 米油ステアリン部及び綿実油ステアリン部の中から選ばれた少なくとも1種以上の油脂を3〜15重量%含み、且つカカオ豆由来成分を9〜60重量%含む事を特徴とするソフトチョコレート。
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