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JP5234974B2 - 電子レンジ加熱用収納箱及びそのブランクシート - Google Patents

電子レンジ加熱用収納箱及びそのブランクシート Download PDF

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JP5234974B2
JP5234974B2 JP2009041512A JP2009041512A JP5234974B2 JP 5234974 B2 JP5234974 B2 JP 5234974B2 JP 2009041512 A JP2009041512 A JP 2009041512A JP 2009041512 A JP2009041512 A JP 2009041512A JP 5234974 B2 JP5234974 B2 JP 5234974B2
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Description

本発明は、平置型パウチを収容する箱に関する。
カレー、スープ、親子丼、牛丼等の調理済みの食品や冷凍した野菜、果物等の半調理済の食品等は、プラスチック製の包装袋(以下、パウチと呼称する。)に密封状態で収納され、さらにこの包装袋が紙製の収納箱に入れられて、店頭などで販売されている。食品等をレンジで温めるとき、いままではパウチを開封して皿等にあけて温めていたが、近年電子レンジ対応パウチとして、パウチのまま電子レンジで加熱可能であり、且つ、加熱に伴い発生した蒸気を逃がす機能を持ったパウチがでてきている。
この種の食品の購入者は、飲食時に内容物を収容したパウチを箱から取り出し、パウチごと電子レンジの中に入れて加熱調理することができる。カレーや親子丼等のレトルト食品であれば内容物を温めた後、パウチから皿に内容物を取り出すことで、購入者は内容物を食することができる。この種の食品は、例えば平置型のパウチに収容されている。
特許文献1には、電子レンジカートンが開示されており、この電子レンジカートンは、電子レンジのテーブルにパウチを直置きした場合、電子レンジの特性から加熱調理する冷凍食品に加熱ムラが生じるといった問題や加熱効率が悪いといった問題を考慮したものである。具体的には、特許文献1の電子レンジカートンは、パウチを箱に入れたまま箱ごと電子レンジ加熱するものであり、特に電子レンジのテーブルから浮かした状態でパウチを保持することができるようになっている。
特開2002−370734号公報
しかし、カレーや親子丼などのレトルト食品を収容した平置型のパウチを電子レンジで加熱する際にターンテーブルに直置きして加熱すると、例えば内容物に粘性の有る食材を含んでいると内容物が焦げてしまうことがある。
このような内容物の焦げ付きは、特許文献1の電子レンジカートンでは底面板がターンテーブルから浮いた状態で保持されるため、即ちテーブルにパウチが直置きされないため、内容物の焦げを低減できる。しかし、特許文献1の電子レンジカートンは、電子レンジで加熱調理する際に、箱自体を切込みなどに沿って開封する等、底面板が電子レンジのテーブルから浮くように箱の形状を変形させる作業を行わなければならない。購入した箱を変形させずに箱ごと加熱調理できれば、食事の準備の手間を省けて便利であるが、特許文献1の電子レンジカートンはそのようには構成されていない。
また、仮にパウチを収容した箱をそのまま加熱した場合、内容物から発生する蒸気や内部空気の熱膨張でパウチの内圧が上昇すると、パウチの蒸気抜け手段を介してパウチ内の蒸気がパウチ外へ排出される。しかし、パウチから抜け出た蒸気が当該パウチを収容する箱内に充満し、さらに箱を構成する紙にその水分が付着すると、箱が変形したり、箱の表面に施した印刷画が変色等する虞があり、これでは、加熱調理後に取り出した箱の意匠性が損なわれ、延いては食欲にも影響を及ぼしかねない。
そこで、本発明は、パウチを内部に収容したままの状態で電子レンジ加熱することができ、その際、内容物の焦げ付きや蒸気による箱の変形等を防止できる、電子レンジ加熱用収納箱及びそのブランクシートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の構成は、底板部と、前後の第1側板部と左右の第2側板部と、天板部とから直方体或いは立方体を成し、内部に四角形状の平置型パウチを収容する電子レンジ加熱用の収納箱であって、下側の各コーナー部を内側に突出させて成る台座部と、下側の各コーナー部に形成されており箱内部から箱外部へ通じる蒸気用抜け穴と、を有し、台座部に平置型パウチを載せることで、当該平置型パウチは底板部の上側に距離を置いて保持され、その状態で当該平置型パウチが加熱されるとパウチから噴出した蒸気が蒸気抜け穴を介して箱外部へ出ることを特徴としている。
本発明の電子レンジ加熱用収納箱において、第1側板部及び第2側板部の各下側角部は、切れ込み線と折れ線とで画成される小片部を有し、隣接する第1側板部の小片部と第2側板部の小片部との一方は糊代を有し、台座部は、糊代で接合した第1側板部の小片部と第2側板部の小片部とで成る。
本発明の電子レンジ加熱用収納箱は、天板部が、第1側板部の上縁と第2側板部の上縁よりも低い位置に配設され、箱上面が凹部として構成されて積み重ねることができる。
上記目的を達成するため、本発明の第2の構成は、底板部と、前後の第1側板部と左右の第2側板部と、天板部とから直方体或いは立方体を成し、内部に四角形状の平置型パウチを収容する電子レンジ加熱用の収納箱であって、下側の各コーナー部を内側に突出させて成る第1台座部と、下側の各コーナー部に形成されており箱内部から箱外部へ通じる第1蒸気用抜き穴と、上側のコーナー部と下側のコーナー部との間で、各第1側板部と各第2側板部とが成す垂直辺を部分的に内側に突出させて成る第2台座部と、第2台座部に隣接して形成されており箱内部から箱外部へ通じる第2蒸気用抜け穴と、を有することで、第1台座部に平置型パウチを載せることで、当該平置型パウチは底板部の上側に距離を置いて保持され、第2台座部に平置型パウチの縁部を載せることで、当該平置型パウチは第1台座部に載置した平置型パウチの上側に距離を置いて保持される。
本発明の電子レンジ加熱用収納箱は、一つの垂直辺に複数の第2台座部を有するように構成されてもよく、この場合、好ましくは各台座部間に切り離し手段が設けられる。
本発明の第3の構成は、前記第1の構成及び第2の構成に係るブランクシートを提供するものである。
本発明によれば、平置型パウチを底から浮かした状態で保持でき、その状態で平置型パウチを電子レンジ加熱することができる。よって、電子レンジのターンテーブル面から浮かした状態で、平置型パウチを加熱できるため、内容物を焦がすことを防止できる。
さらに、パウチから蒸気が噴出しても、蒸気抜け穴を介して収納箱外部へ蒸気排出することができる。これにより、蒸気が箱内部に充満して箱を構成する紙が水分を多く含み、側板部表面に印刷した、例えば絵柄などが崩れたり変色することを防止できる。よって、箱外観の良好な見栄えを維持することができる。
(A)は本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用収納箱の斜視図、(B)は内部に平置型パウチを収容した状態の収納箱の透視図である。 図1の電子レンジ加熱用収納箱の平面展開図である。 図1の電子レンジ加熱用収納箱のコーナー部を内側から見た部分斜視図である。 図1の電子レンジ加熱用収納箱に収納される平置型パウチの構成を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態の電子レンジ加熱用収納箱を示す斜視図である。 図5の電子レンジ加熱用収納箱の平面展開図である。 図5の電子レンジ加熱用収納箱を積み重ねた状態を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態の電子レンジ加熱用収納箱を示す斜視図である。 図8の電子レンジ加熱用収納箱の平面展開図である。 図8の電子レンジ加熱用収納箱のコーナー部を内側から見た部分斜視図である。 (A)は本発明の第4実施形態に係る電子レンジ加熱用収納箱の斜視図で、(B)は内部に平置型パウチを収容した状態の収納箱の透視図である。 図11の電子レンジ加熱用収納箱の平面展開図である。 図11の電子レンジ加熱用収納箱のコーナー部を内側から見た部分斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る電子レンジ加熱用収納箱の斜視図である。 本発明の第6実施形態に係る電子レンジ加熱用収納箱の斜視図である。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1(A)は本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用収納箱(以下、収納箱と呼称する。)1の斜視図であり、図1(B)は内部に平置型パウチ(以下、単にパウチと言う場合がある。)Pを収容した状態の収納箱1の透視図であり、図2は図1の収納箱1の平面展開図、即ちブランクシートを示す図である。
収納箱1は、1枚の紙、例えば厚紙を裁断して得た紙片を組み立てて成る。紙片には、折り筋や切り込みが入れられており、折り筋又は切り込みを境に各部を折り曲げ、糊代部分を対応箇所に貼着することで、図1の収納箱1が構成される。
先ず、図2に基づいて、1枚の紙片だけから成る収納箱1の構成について説明する。
収納箱1は、底板部10と、前後左右の4つの側板部20,30,40,50と、天板部60とから直方体状に構成されている。具体的には、収納箱1は、底板部10と、底板部10の前側の縁に沿って刻設した折り筋10Fを介して当該底板部10に連設した前側の側板部20と、底板部10の後側の縁に沿って刻設した折り筋10Bを介して当該底板部10に連設した後側の側板部30と、底板部10の左側の縁に沿って刻設した折り筋10Lを介して当該底板部10に連設した左側の側板部40と、底板部10の右側の縁に沿って刻設した折り筋10Rを介して当該底板部10に連設した右側の側板部50と、左側の側板部40の上縁に沿って刻設した折り筋40Uを介して当該左側の側板部40に連設した天板部60と、を備えている。
これらの底板部10、前後左右の各側板部20,30,40,50、天板部60は、それぞれ長方形に形成されている。
さらに、左側の側板部40の前後の縁からは折り筋40F,40Bを介して糊代片41,42が延出しており、右側の側板部の前後の縁、さらに天板部の前述の折り筋40Uの反対側の縁からも折り筋50F,50B,60Rを介して糊代片51,52,61が延出している。
本実施形態の底板部10では、各角部が切り欠かれて形成されている。図中の斜線領域が、底板部10の切り欠かれた部分(以下、切欠部と呼称する。)10Cを表している。この切欠部10Cは、正方形に形成されている。
この切欠部10Cに隣接して、前後左右の側板部20,30,40,50には、当該側板部とは別個に折り曲げ可能な小片部が設定されている。
ここで、図2に円Aで囲んだ領域に着目して説明する。
前側の側板部20では、側板部20の下縁を境に当該切欠部の反対側の対称領域が小片部として構成されている。具体的には、前側の側板部20では、下側の角部に、下縁に沿って平行で当該下縁から距離を置いた位置に切れ込み20Aと、左右の縁に沿って平行で当該左右の縁から距離を置いた位置に上下に延びた折り筋20Bと、を有し、これらの切れ込み20Aと折り筋20Bとで囲われた角が第1小片部25として形成されている。なお、図面では、切れ込みを実線で、折り筋を破線で表している。
右側の側板部50では、側板部50の下縁を境に当該切欠部10Cの反対側の対称領域と、この領域から外側に突出した糊代の一部の領域とで、小片部が構成されている。具体的には、右側の側板部50では、下側の角部に、下縁に沿って平行で当該下縁から距離を置いた位置に切れ込み50Aと、左右の縁に沿って平行で当該左右の縁から距離を置いた位置に上下に延びた折り筋50Bと、を有する。なお、切れ込み50Aは、右側の側板部50からそれに隣接した糊代片51にも形成されている。これらの切れ込み50Aと折り筋50Bとで囲われた角部領域が第2小片部55として形成されている。
このように一つの切欠部10Cに隣接して形成された二つの第1小片部25及び第2小片部55を接合することで、本実施形態の収納箱1では図1(A)に示すように、収納箱を構成する3つの面が重なり合う下側の各コーナー部を窪み10Dとして構成、より具体的には収納箱1は、下側の各コーナー部を内側に突出させて成る台座部71を有するよう構成されている。
図3は収納箱1のコーナー部を内側から見た斜視図である。この図に示すように、前側の側板部20の第1小片部25を内側に折り曲げ、右側の側板部50の第2小片部55を内側に折り曲げ、さらにこの第2小片部55の先端部の糊代部分を第1小片部25の裏面に当接するように折り曲げる。そして、糊代部分を前側の側板部20の第1小片部25に糊などで接着することで、図3に示すように、コーナー部の内側に突出する台座部71を形成することができる。図3において、前側の側板部20の第1小片部25と右側の側板部50の第2小片部55とが成す角度が略90度になるように設定されており、両小片部の高さが同一であるため、両者が接合して成す上縁は略“L”字型を呈する。
図3に示す台座部71は、箱の前左下のコーナー部だけでなく、前右下側、後左下側及び後右下側のコーナー部にも形成されている。
台座部71は、収納箱1の外壁を構成する側板部自体を部分的に内側に折り曲げて構成されるため、各台座部71に隣接して、収納箱内部から外部へ通じる穴部、後述の蒸気用抜け穴72が形成される。図3で蒸気用抜け穴72を斜線で表している。
本発明の実施形態に係る収納箱1は以上のように構成されており、内部に画成された空間に平置型パウチPが収容される。
ここで、図4は本実施形態に係る平置型パウチPの概略斜視図であり、この平置型パウチPは、例えばプラスチック製フィルムを重ね合わせて外形が四角形状に形成され、さらに上面の中央部から上方へ突出するように合掌部が形成されている。合掌部の一部、図示例では、中間領域(図中に円Bで囲んだ領域)が接着力を弱くして形成されている。この接着力が脆弱な部分が蒸気抜手段として構成され、パウチ内の蒸気の圧力により当該脆弱部が剥離して、パウチ内から外へ通じる穴が形成され、この穴を介してパウチ内の蒸気が外部へ排出される。
このような平置型パウチPは、各角部が図1(B)に示すように台座部71に載置されて、底面板10の上方に距離を置いて、即ち底面板10から浮いた状態で保持される。台座部71に載置されるパウチは、平置形状のものであればピロー、ガゼット等の形状は問わない。また、蒸気抜手段の位置も図示例に限定されるものではない。
このように内部に平置型パウチPを収容した収納箱1をそのまま電子レンジ内に入れて加熱すると、パウチP内の内容物から蒸気が発生し、この蒸気によってパウチPの内圧が高くなり、蒸気抜手段を介してパウチP内の蒸気が外へ排出される。パウチPから出た蒸気は、収納箱1内に充填するが、収納箱1は台座部71に隣接して形成された蒸気用抜け穴72を有するため、この穴72から収納箱1内の蒸気が箱外部へ排出される。
このように本発明の実施形態に係る収納箱1によれば、平置型パウチPを底から浮かした状態で保持でき、その状態で平置型パウチPを電子レンジ加熱することができる。よって、電子レンジのターンテーブル面から浮かした状態で、平置型パウチPを加熱できるため、内容物を焦がすことが防止できる。
さらに、パウチPから蒸気が噴出しても、蒸気抜け穴72を介して、収納箱1外部へ蒸気排出することができる。これにより、蒸気が箱内部に充満して、箱を構成する紙が水分を多く含んで、側板部表面に印刷した、例えば絵柄などが崩れたり変色することを防止できる。これにより、箱外観の良好な見栄えを維持することができる。
〔第2実施形態〕
図5は本発明の第2実施形態の収納箱1Aを示す斜視図であり、図6は図5の収納箱1Aの平面展開図である。以下、第1実施形態の収納箱1と同一の部材には同じ符号を付してその説明は省略する。
この収納箱1Aは、第1実施形態の収納箱1と異なり、天板部60が側板部20,30,40,50の上縁よりも低い位置に配設されて、箱上部が凹んだ形態を成している。
この収納箱1Aは、前述の収納箱1とほぼ同様に構成されるが、天板部60の構成が異なる。具体的には、図6に示すように、天板部60は、左側の側板部40との間に第1重ね部62を介して連結されている。この第1重ね部62は、ブランクを折り畳んで収納箱を組み立てる際に左側の側板部40の内面に重ね合わさるものである。この第1重ね部62は、折り筋を介して左側の側板部40及び天板部60に連設されている。
このように重ねる部分は、天板部60の他の3辺からも折り筋を介して延出している。具体的には、天板部60の前縁には、折り筋を介して第2重ね部63が連設されている。この第2重ね部63は、前側の側板部20の内面に重ね合わさるものである。
天板部60の右縁には、折り筋を介して第3重ね部64が連設されている。この第3重ね部64は、右側の側板部50の内面に重ね合わさるものである。
天板部60の後縁には、折り筋を介して第4重ね部65が連設されている。この第4重ね部65は、後側の側板部30の内面に、重ね合わさるものである。
このように、天板部60の周縁、即ち四辺にそれぞれ重ね部を設けたことで、収納箱1Aは、当該天板部60を、側板部20,30,40,50の上縁から一段下がった低い位置に保持することができる。このように箱上部の凹み領域は、箱底部の面積よりも広く形成されている。即ち、図6の底板部10の角部の斜線領域の分だけ、天板部60は底板部10よりも広く設定されている。
本実施形態に係る収納箱1Aによれば、上面の窪み領域が底部より広く設定されているため、図7に示すように、同じ収納箱1Aを積み重ねることができる。この場合、上側の収納箱1Aの底部が下側の収納箱1Aの上面凹部に嵌入する。これにより、上側の収納箱1Aの側面板が下側の収納箱における天板部60より上方へ突出する側板部20,30,40,50の内面に密接し、左右への動きが規制される。
このように、本実施形態に係る収納箱1Aによれば、上下に積み重ねることができて便利である。
〔第3実施形態〕
図8は本発明の第3実施形態の収納箱1Bを示す斜視図であり、図9は図8の収納箱1Bの平面展開図である。以下、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部材には同じ符号を付し、その説明は省略する。
この収納箱1Bは、第2施形態に係る収納箱1Aと異なり、天板部60の四隅が、上に積み重ねられる他の収納箱1Bの窪み、即ち下側の各コーナー部に形成された窪み10Dと嵌まる凸部80を有することを特徴とする。
この凸部80は、箱を組み立てる際に利用する糊代片を利用して構成される。
ここで、図9の円Cで囲んだ部分の糊代片81について説明する。この糊代片81は、後側の側板部30の左縁から延出するように折り筋30Lを介して連設されており、一つの糊代片81には前述の左縁に沿った2本の折り筋82,83が設定されていて、それらの折り筋82,83を境に折り畳むことで、断面が直角三角形状の筒部75を構成することができる。この筒部75は糊代としても機能するのであり、図9における折り筋30Lと折り筋82との間の領域S1が隣接する側板部40の内面に糊などによって接着され、図9における折り筋83から右側の領域S2が後側の側板部30の内面に糊などによって接着される。そして、糊代片81において、領域S1と領域S2との間の領域S3は二つの隣接する側板部30,40を架設するように設けられている。図10に示すように筒部75の上端の高さは隣接する側板部の上縁と同じであるため、天板部60は、図9に示すように四隅が筒部の邪魔にならないようにカットされて構成されている。
なお、後側の側板部30における右縁から延出した糊代片81、前側の側板部20における左右の縁から延出した糊代片81も、上記の糊代片と同様に構成されている。各糊代片81に対応して、天板部60の各角部はカットされている。
このように収納箱1Bは、当該天板部60を、側板部20,30,40,50の上縁から一段下がった低い位置に保持し、この天板部60の切除した角部領域から上方へ凸部80が突出する(図8参照)。
本実施形態に係る収納箱1Bによれば、前述の第2実施形態の収納箱1Aと同様に上下に積み重ねることができて便利であり、さらに上側の収納箱1Bの窪みに下側の収納箱1Bの凸部80が嵌まるため、上側の収納箱1Bの前後左右方向への動きを規制できる。これにより、安定して収納箱1Bを複数段積み重ねることができる。
〔第4実施形態〕
図11(A)は本発明の第4実施形態に係る収納箱1Cの斜視図であり、図11(B)は内部にパウチPを収容した状態の収納箱1の透視図、図12は図11の収納箱1の平面展開図である。
本実施形態の収納箱1Cでは、図11に示すように、側板部とそれに隣接する側板部とが成す垂直辺、より具体的には上下のコーナー部間の垂直辺にも窪みが形成されていることを特徴としている。
このように、垂直辺に窪みが形成されるように、前後の側板部と左右の側板部の縁には切り込みと折り筋が入れられている。図12に円Bで示すように、前側の側板部20の右縁には、高さ方向の中間部に下縁に平行な切り込み26,27が二本入れられており、これらの切り込み26,27の端部を結ぶように、一本の折り筋28が入れられている。二本の切り込み26,27で挟まれた領域部分は、折り筋28を介して折り畳み可能な第3小片部29として構成されている。
この前側の側板部20と共に垂直辺を構成する右側の側板部50は、その前縁に、前述の第3小片部29と同じ高さ位置に第4小片部59が形成されている。即ち右側の側板部50の前縁には、図12に円Cで示すように、高さ方向の中間部に下縁に平行な切り込み56,57が二本入れられており、これらの切り込み56,57の端部を結ぶように一本の折り筋58が入れられている。二本の切り込み56,57で挟まれた領域部分が、折り筋58を介して折り畳み可能な第4小片部59として構成される。
このように垂直辺を構成する前側の側板部20と右側の側板部50とには、同じ高さ位置に二つの第3小片部29及び第4小片部59が形成されており、これらの第3小片部29と第4小片部59とを接合することで、本実施形態の収納箱1Cでは当該垂直辺の一部が内側に折り曲げられて窪み10Eとして構成されている。より具体的には、収納箱1Cは、垂直辺の上下方向の中間部を内側に折り曲げて成る台座部を有する。以下、下側の台座部71を第1台座部71と呼称し、上側の台座部73を第2台座部73と呼称する。
ここで、図13に示すように、前側の側板部20の第3小片部29を内側に折り曲げ、右側の側板部50の第4小片部59を内側に折り曲げ、さらにこの第4小片部59の先端部の糊代部分を第3小片部29の裏面に当接するように折り曲げる。そして、糊代部分を第3小片部29に糊などで接着することで、図13に示すように、コーナー部の内側に突出する第2台座部73を形成することができる。図13において、第3小片部29と第4小片部59とが成す角度が略90度になるように設定されており、両小片部の高さが同一であるため、両者が接合して成す上縁は略“L”字型を呈する。
図13に示す第2台座部73は、箱の前右側の垂直辺だけでなく、前左側、後側左右の垂直辺にも形成されている。
さらに、このように、第2台座部73が、収納箱1の外壁を構成する側板部自体を部分的に内側に折り曲げて構成されるため、各第2台座部73に隣接して、収納箱内部から外部へ通ずる蒸気用抜き穴74が形成される。図13でこの蒸気用抜き穴74を斜線で表している。
本発明の実施形態に係る収納箱1Cは以上のように構成されており、内部に画成された空間に平置型パウチPが収容される。
平置型パウチPは、各角部が図11(B)に示すように下側の第1台座部71に載置されて、底板部10の上方に距離を置いて、即ち底板部10から浮いた状態で保持される。また、別の平置型パウチPは、各角部が図11(B)に示すように上側の第2台座部73に載置されて、下側のパウチPの上方に距離を置いて保持される。
このように内部に2つの平置型パウチPを上下に間隔を開けて収容することができ、そのままの状態で収納箱ごと電子レンジ内に入れて加熱することができる。収納箱1Cを電子レンジ加熱すると、パウチP内の内容物から蒸気が発生し、この蒸気によってパウチPの内圧が高くなり、蒸気抜手段を介してパウチP内の蒸気が外に排出される。パウチPから出た蒸気は、収納箱1C内に充填するが、収納箱1Cは、第1台座部71及び第2台座部73に隣接して形成された蒸気用抜き穴72,74を有するため、この穴72,74から収納箱1内の蒸気が箱外部へ排出される。
このように本発明の実施形態に係る収納箱1Cによれば、箱内部に二つのパウチPを上下に間隔を開けてそれぞれ別々に保持することができるため、電子加熱レンジで一方のパウチが膨脹しても他のパウチPの位置がずれることはない。これにより、二つのパウチPを一緒にムラ無く温めることができる。
さらに、パウチPから蒸気が噴出しても、蒸気抜け穴72,74を介して、収納箱1C外部へ蒸気排出することができる。これにより、蒸気が箱内部に充満して箱を構成する紙が水分を多く含み、側板部表面に印刷した、例えば絵柄などが崩れたり変色することを防止でき、箱外観の良好な見栄えを維持することができる。
〔第5実施形態〕
図14は本発明の第5実施形態の収納箱1Dを示す斜視図である。以下、第4実施形態の収納箱1Cと同一の部材には同じ符号を付し、その説明は省略する。
この収納箱1Dは、第4実施形態に係る収納箱1Cと異なり、一つの垂直辺に複数の第2台座部73を有することを特徴としている。図示例では、下側のコーナー部の第1台座部71を含めると、一つの垂直辺に3個の台座部が設定されている。
この収納箱1Dによれば、3個の平置型パウチPを上下方向に距離を置いて保持することができる。電子レンジ加熱で、一度に3個の平置型パウチPを温めることができる。
〔第6実施形態〕
図15は本発明の第6実施形態の収納箱1Eを示す斜視図である。以下、第4実施形態〜第5実施形態の収納箱1C〜1Dと同一の部材には同じ符号を付し、その説明は省略する。
この収納箱1Eは、第5実施形態に係る収納箱1Dと異なり、必要に応じて、各台座部単位で収納箱を分離することができる。このため収納箱1Eには、前後左右の側板部に、側面周囲を一周するようにジッパー等の切り離し手段90が上下の台座部間に設けられている。
この収納箱1Eによれば、例えば、一つの収納箱1Eには3個のパウチPが収容されているが、例えば2つのパウチPだけが必要な場合は下から2段目と3段目の台座部間の切り離し手段90によって箱の下側分を分離することできる。このように、収納箱1Eは、必要なパウチPの数に応じて分離することができて便利である。
以上詳述したが、本発明は発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施をすることができる。
例えば、上記説明では、収納箱が直方体状に構成された場合を説明したが、立方体として構成されてもよいことは勿論である。また、直方体の縦、横、高さの寸法比率は図示例に限定されるものではないことは勿論である。
上記の説明では、天板部60が左側の側板部20に連設されている場合を説明したが、他の側板部20,30,50の何れかに連設されるように本発明の収納箱を構成してもよい。
上記構成例では、図4に示すパウチを収容する場合を例示したが、パウチは図4の構成に限定されるものではなく、例えば、上面の中央部に蒸気抜手段を設ける構成であってもよいことは勿論である。
上記第2実施形態の収納箱1Aにあっては、上下に積み重ねし易いように、各側面20,30,40,50がその下縁を上縁よりも箱内側に位置させた傾斜面として形成されてもよい。
1、1A、1B、1C、1D、1E 電子レンジ加熱用収納箱
10 底板部
10B、10F、10L、10R、20B、28,40B、40F、40U、50F、50B、60R、82,83 折り筋
10C 切欠部
10D 窪み
20,30,40,50 側板部
20A,26,27、50A 切れ込み
25 第1小片部
29 第3小片部
55 第2小片部
59 第4小片部
62 第1重ね部
63 第2重ね部
64 第3重ね部
65 第4重ね部
71 台座部(第1台座部)
72、74 蒸気用抜け穴
73 第2台座部
75 筒部
80 凸部
81 糊代片
90 切り離し手段
P 平置型パウチ

Claims (7)

  1. 底板部と、前後の第1側板部と左右の第2側板部と、天板部とから直方体或いは立方体を成し、内部に四角形状の平置型パウチを収容する電子レンジ加熱用の収納箱であって、
    下側の各コーナー部を内側に突出させて成る台座部と、上記各コーナー部に形成されており箱内部から箱外部へ通ずる蒸気用抜け穴と、を有し、
    上記台座部に上記平置型パウチを載せることで、当該平置型パウチは底板部の上側に距離を置いて保持され、その状態で当該平置型パウチが加熱されると上記パウチから噴出した蒸気が上記蒸気抜け穴を介して箱外部へ出る、電子レンジ加熱用収納箱。
  2. 前記第1側板部及び前記第2側板部の各下側角部は、切れ込み線と折れ線とで画成される小片部を有し、隣接する第1側板部の小片部と第2側板部の小片部との一方は糊代を有し、前記台座部は、糊代で接合した上記第1側板部の小片部と上記第2側板部の小片部とで成る、請求項1に記載の電子レンジ加熱用収納箱。
  3. 前記天板部は前記第1側板部の上縁と前記第2側板部の上縁よりも低い位置に配設されて、箱上面が凹部として構成されている、請求項1又は2に記載の電子レンジ加熱用収納箱。
  4. 底板部と、前後の第1側板部と左右の第2側板部と、天板部とから直方体或いは立方体を成し、内部に四角形状の平置型パウチを収容する電子レンジ加熱用の収納箱であって、
    下側の各コーナー部を内側に突出させて成る第1台座部と、
    上記各コーナー部に形成されており箱内部から箱外部へ通じる第1蒸気用抜き穴と、
    上側のコーナー部と下側のコーナー部との間で、各第1側板部と各第2側板部とが成す垂直辺を部分的に内側に突出させて成る第2台座部と、
    上記第2台座部に隣接して形成されており箱内部から箱外部へ通じる第2蒸気用抜け穴と、を有することで、
    上記第1台座部に上記平置型パウチを載せることで、当該平置型パウチは底板部の上側に距離を置いて保持され、上記第2台座部に上記平置型パウチの縁部を載せることで、当該平置型パウチは上記第1台座部に載置した平置型パウチの上側に距離を置いて保持される、電子レンジ加熱用収納箱。
  5. 一つの垂直辺に複数の前記第2台座部を有する、請求項4に記載の電子レンジ加熱用収納箱。
  6. 各台座部間に切り離し手段が設けられた、請求項5に記載の電子レンジ加熱用収納箱。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の電子レンジ加熱用収納箱のブランクシート。
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