JP5205594B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
図1は本発明の回転電機の一例を説明するための図である。図1に示す例は、ステータ3とロータ4−1、4−4(第1ロータに相当)とが軸方向空隙(アキシャルギャップ)g1を介して対向配置されるアキシャルギャップ型の回転電機への適用例である。
一方、ロータ4−2、4−3は、ステータ3の内側で、径方向空隙(ラジアルギャップ)g2を介してステータ3に対向配置される。ロータ4−2、4−3は、外周部分に凸部と凹部とを円周方向で交互に有する。ここで、凸部が突極となって複数の磁極を形成する。凸部と凹部の代わりに永久磁石を設けることもできる。また、ロータ4−2、4−3は、それぞれスラストベアリング24−1、24−2を介してロータ4−1、4−4に当接する。そして、ロータ4−2、4−3は、ネジ部23−1、23−2を介して回転軸2に対して装着されている。このネジ部23−1、23−2は、ロータ4−2、4−3に設けられた雌ネジ部と、回転軸2に設けられた雄ネジ部とで形成される。ロータ4−2、4−3と、ネジ部23−1、23−1とにより磁気抵抗変更機構を形成している。
コイル12は第1電流によって第1磁界H1を発生させ、第2電流によって第2磁界H2を発生させる。そして、第1磁界H1によってステータ3とロータ4−1、4−4間で第1磁気回路m1が形成されるとともに、第2磁界H2によってステータ3とロータ4−2、4−3間で第2磁気回路m2が形成される。
第1磁気回路m1は、ステータコア11(図1で紙面上)→永久磁石21−1(図1で紙面上)→バックヨーク28−1→永久磁石21−1(図1で紙面手前側。図示せず)→ステータコア11(図1で紙面手前側。図示せず)→永久磁石21−2(図1で紙面手前側。図示せず)→バックヨーク28−2→永久磁石21−2(図1で紙面上)→ステータコア11(図1で紙面上)を通る回路となる。
一方、第2磁気回路m2は、ステータコア11(図1で紙面上)→ロータ4−2のある突極(図1で紙面奥側)→ロータ4−2の他の突極(図1で紙面手前側。図示せず)→ステータコア11(図1で紙面手前側。図示せず)→ロータ4−3のある突極(図1で紙面手前側。図示せず)→ロータ4−3の他の突極(図1で紙面奥側)→ステータコア11(図1で紙面上)を通る回路となる。
ステータ3は、複合電流の第1電流により発生する第1磁界H1によってロータ4−1、4−4を駆動し、回転軸2を駆動する。
一方、ステータ3は、複合電流の第2電流により発生する第2磁界H2によってロータ4−2、4−3を駆動し、ロータ4−2、4−3を回転軸2に対して相対回転させる。この相対回転が発生すると、ネジ部23−1、23−2のネジ作用によって、ロータ4−2はロータ4−1側へ、ロータ4−3はロータ4−4側へ移動する。そして、ロータ4−2、4−3の移動に連動して、ロータ4−1、4−4のそれぞれが軸方向でステータ3から遠ざかる方向に移動する。つまり、ネジ部23−1、23−2がロータ4−2、4−3の回転力を軸方向力に変換し、この軸方向力によりロータ4−1、4−4が移動することになる。これにより、軸方向空隙g1の間隔が増大し、ステータ3とロータ4−1、4−4間の磁気抵抗が増大する。
このように本例では、1つのステータ3に複合電流を供給することで、回転軸2に駆動力を発生させるためのロータ4−1、4−4と、磁気抵抗可変機構を形成するロータ4−2、4−3の両方を駆動できるため、従来技術で必要であったアクチュエータを別に設ける必要はない。
図2に示す例において、図1に示す例と異なる点は、ステータおよびロータを相対移動させる機構にある。すなわち、図2に示す例では、図1に示す例におけるネジ部23−1、23−2の代わりにローディングカム機構25−1、25−2(動力変換機構に相当)を設けた点が主な変更点である。
ローディングカム機構25−1、25−2は、ロータ4−2、4−3とロータ4−1、4−4との間に設けられる。このローディングカム機構25−1、25−2としては、例えば、実開平5−075551号公報に開示されるような一般的な構造を適用することができ、ロータ4−1、4−4のカム面25−11、25−21と、ロータ4−2、4−3のカム面25−12、25−22と、カム面25−11、25−21とカム面25−12、25−22との間に介挿される転動体25−13、25−23とを有する。ローディングカム機構25−1、25−2は、ロータ4−1、4−4とロータ4−2、4−3間に角度位相差が生じたときに軸方向力を発生させる。
ロータ4−2、4−3は、回転軸2にベアリング29−1、29−2を介して回転可能に支持される。そして、ロータ4−2、4−3の軸方向ステータ3側への移動を規制すべく、ストッパ30−1、30−2が設けられる。
また、ロータ4−1、4−4をステータ3側に付勢すべく皿バネ27−1、27−2が設けられ、この皿バネ27−1、27−2の位置決めのため、ストッパ26−1、26−2が設けられる。
ステータ3は、複合電流の第1電流により発生する第1磁界H1によってロータ4−1、4−4を駆動し、回転軸2を駆動する。
一方、ステータ3は、複合電流の第2電流H2により発生する第2磁界によってロータ4−2、4−3を駆動する。ロータ4−2、4−3の駆動力をロータ4−1、4−4の駆動力と異ならせることにより、ロータ4−2、4−3とロータ4−1、4−4間に角度位相差が発生し、ローディングカム機構25−1、25−2が作動して、ロータ4−1、4−4のそれぞれが軸方向でステータ3から遠ざかる方向に移動する。これにより、軸方向空隙g1の間隔が増大し、ステータ3とロータ4−1、4−4間の磁気抵抗が増大する。
本例でも図1に示す例と同等の効果が得られる。
加えて、軸方向空隙g1を増大するために通電された第2電流は、ロータ4−2、4−3からローディングカム機構25−1、25−2とロータ4−1、4−4を介して回転軸2に伝達され、回転軸2を駆動するための力となるため、磁気抵抗を増大させるに際して通電する第2電流を駆動力として有効利用できることになる。
本回転電機31は、ステータ3、ロータ4−1、4−4に加え、ロータ4−2、4−3、ローディングカム機構25−1、25−2を主な構成要素とする。
ロータ4−2、4−3は、ステータ3に対して径方向空隙g22を介して対抗配置され、回転軸2側の基部32において一体に構成される。
ローディングカム機構25−1、25−2は、ロータ4−2、4−3の基部32とロータ4−1、4−4間に設けられる。なお、ローディングカム機構25−1、25−2は片側のみでもよい。
ステータ3は、複合電流の第1電流により発生する第1磁界H1によってロータ4−1、4−4を駆動し、回転軸2を駆動する。
一方、ステータ3は、複合電流の第2電流により発生する第2磁界H2によってロータ4−2、4−3を駆動する。ロータ4−2、4−3の駆動力をロータ4−1、4−4の駆動力と異ならせることにより、ロータ4−2、4−3とロータ4−1、4−4間に角度位相差が発生し、ローディングカム機構25−1、25−2が作動して、ロータ4−1、4−4のそれぞれが軸方向でステータ3から遠ざかる方向に移動する。これにより、ロータ4−1、4−4とステータ3間の径方向空隙g21の周方向断面積が増大し、ステータ3とロータ4−1、4−4間の磁気抵抗が増大する。
一方、図3(b)は高速時の高回転状態を示しており、複合電流によりロータ4−1、4−4とロータ4−2、4−3間に駆動力の差を与え、ロータ4−2、4−3とロータ4−1、4−4間に角度位相差が発生し、ローディングカム機構25−1、25−2を作動させて、ロータ4−1、4−4のそれぞれを軸方向でステータ3から遠ざかる方向に移動させている。そのため、ロータ4−1、4−4とステータ3間の径方向空隙g21の周方向断面積が減少した状態となっている。このように径方向空隙g21の周方向断面積が減少することで、ステータ3とロータ4−1、4−4間の磁気抵抗が増大する。
図3(a)、(b)に示す本例においても、図1、図2に示す例と同様の作用効果を得ることができる。
2 回転軸
3 ステータ
4−1〜4−4 ロータ
11 ステータコア
12 コイル
13 ステータユニット
14 ケース
21−1、21−2 永久磁石
22−1、22−2 ボールスプライン
23−1、23−2 ネジ部
24−1、24−2 スラストベアリング
25−1、25−2 ローディングカム
26−1、26−2 固定部材
27−1、27−2 皿バネ
28−1、28−2 バックヨーク
32 基部
Claims (6)
- 複数のコイルを有し、これらのコイルに通電される複合電流によって複数の磁界を発生するステータと、
前記複数の磁界のうちの第1磁界によって駆動される第1ロータと、
前記複数の磁界のうちの第2磁界によって前記ステータと前記第1ロータ間の磁気抵抗を変更する磁気抵抗変更機構と、を備え、
前記第1ロータは、軸方向空隙を介して前記ステータに対向配置され、
前記磁気抵抗変更機構は、前記第2磁界によって軸方向力を発生して前記第1ロータを軸方向移動させ、前記軸方向空隙の間隔を変更する
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機において、
前記磁気抵抗変更機構は、
径方向空隙を介して前記ステータに対向配置され、前記第2磁界により駆動される第2ロータと、
前記第2ロータの回転力を前記軸方向力に変換する動力変換機構と、を有する
ことを特徴とする回転電機。 - 複数のコイルを有し、これらのコイルに通電される複合電流によって複数の磁界を発生するステータと、
前記複数の磁界のうちの第1磁界によって駆動される第1ロータと、
前記複数の磁界のうちの第2磁界によって前記ステータと前記第1ロータ間の磁気抵抗を変更する磁気抵抗変更機構と、を備え、
前記第1ロータは、径方向空隙を介して前記ステータに対向配置され、
前記磁気抵抗可変機構は、前記第2磁界によって軸方向力を発生して前記第1ロータを軸方向移動させ、前記径方向空隙の周方向断面積を変更する
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項3に記載の回転電機において、
前記磁気抵抗変更機構は、
径方向空隙を介して前記ステータに対向配置され、前記第2磁界により駆動される第2ロータと、
前記第2ロータの回転力を前記軸方向力に変換する動力変換機構と、を有する
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項2または4に記載の回転電機において、
前記動力変換機構は、前記第2ロータと回転軸間に形成されたネジ部である
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項2または4に記載の回転電機において、
前記動力変換機構は、前記第2ロータと第1ロータ間に形成されたローディングカム機構である
ことを特徴とする回転電機。
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