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JP5271681B2 - 換気設備 - Google Patents

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JP5271681B2 JP2008313913A JP2008313913A JP5271681B2 JP 5271681 B2 JP5271681 B2 JP 5271681B2 JP 2008313913 A JP2008313913 A JP 2008313913A JP 2008313913 A JP2008313913 A JP 2008313913A JP 5271681 B2 JP5271681 B2 JP 5271681B2
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Description

本発明は、吹き抜け空間を備えた建築物に施設され、建築物の各室に室外空気を給気する給気機構とその給気機構によって各室に給気された空気を外部に排気する排気機構とを有する換気設備に関する。
中央に最上階まで連続する吹き抜け空間を備え、吹き抜け空間の周囲に各室と共用廊下とを回廊状に配置し、吹き抜け空間の側方に採光用および換気用の開口部を設けた中・高層の建築物がある(特許文献1参照)。吹き抜け空間の上部には、採光可能な屋根が設置されている。開口部は、地上から最上階まで各階毎に所定間隔で配置されている。この建築物は、地上から最上階までの採光と換気とが吹き抜け空間の側方に開口する開口部を介して行われるから、たとえ建築物が高層化したとしても、各階における各室の居住性が低下することはない。
特開2000−17856号公報
吹き抜け空間を有する建築物では、空調機を利用して各階における各室のエアバランスを採りつつそれら室に室外空気を給気し、その空気を各室から吹き抜け空間につながる廊下に排気するとともに、吹き抜け空間の各階側壁に設置されたガラリからその空気を外部に排気する。各室に給気された空気は、各室から廊下に向かって延びるダクトに取り付けられた排気ファン(送風機)によって廊下に排気される。吹き抜け空間の空気は、吹き抜け空間からガラリにつながるダクトに取り付けられた排気ファンによって外部に排気される。また、吹き抜け空間の上部に溜まる熱溜まりは、吹き抜け空間の屋根の天窓から自然換気によって外部に放出される。前記特許文献1に開示の建築物も同様に、各室に給気された空気が各室から吹き抜け空間に排気され、その空気が吹き抜け空間の側方に設置された開口部から外部に排気される。
このような吹き抜け空間を有する建築物(特許文献1に開示の建築物を含む)では、その内圧が吹き抜け空間の屋根の天窓における自然換気によって左右されるから、建築物の内圧を一定に保持することができないのみならず、建築物の内圧を外圧に対して陽圧に保持し得る保証はなく、外乱によっては煙突効果現象を起こす場合がある。また、吹き抜け空間の空気をガラリ(開口部)を介して外部に排気するため、吹き抜け空間の各階側壁にガラリを設置しなければならず、その手間と費用とを要するとともに、吹き抜け空間の各階側壁にガラリを設置すると、建築物の強度が低下し、耐震性や耐荷重性が低下する。さらに、吹き抜け空間の屋根の天窓における自然換気が成り行き任せとなり、吹き抜け空間の上部に溜まる熱溜まりを確実に解消することはできない。
本発明の目的は、吹き抜け空間を有する建築物の内圧を一定に保持することができる換気設備を提供することにある。本発明の他の目的は、内圧を常に陽圧に保持することができる換気設備を提供することにある。また、吹き抜け空間の各階側壁にガラリを構築する必要はなく、建築物の強度の低下を防ぐことができる換気設備を提供することにある。さらに、吹き抜け空間の上部に溜まる熱溜まりを確実に解消することができる換気設備を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、各室とそれら各室につながる吹き抜け空間とを備えた建築物に施設され、各室に室外空気を給気する給気機構と給気機構によって各室に給気された空気を建築物の外部に排気する排気機構とを有する換気設備である。
前記前提における本発明の特徴としては、排気機構が、それら室から吹き抜け空間に向かって延びる第1ダクトと、第1ダクトに設置されて各室に給気された空気を吹き抜け空間に排気する送風機と、吹き抜け空間の上部に設置されて吹き抜け空間の内側から外側に向かって延びる第2ダクトと、第2ダクトに設置されて建築物の内圧に応じて第2ダクトの空気流路の開口面積を変化させる逆止弁ダンパとを有し、逆止弁ダンパが、第2ダクトに回転可能に取り付けられた回転軸と、回転軸に取り付けられて第2ダクトの空気流路を開閉可能な旋回羽根と、この回転軸に取り付けられて空気流路を閉鎖する方向へ旋回羽根を旋回させる錘とを有し、逆止弁ダンパでは、給気機構から一定量の空気が供給されていることによる建築物の内圧が外圧に対して常時陽圧となるように空気流路に所定面積の開口を形成すべく錘の重量が調節されていることにある。
本発明の他の一例としては、逆止弁ダンパが、旋回羽根によって第2ダクトの空気流路が閉鎖されたときに旋回羽根のそれ以上の旋回を阻止するストッパーを有する。
本発明の他の一例として、吹き抜け空間の外側では、第2ダクトが吹き抜け空間の下方に向かって延びている。
本発明の他の一例としては、排気機構の複数が吹き抜け空間の上部において複数の方角に面して設置されている。
本発明にかかる換気設備によれば、吹き抜け空間の上部に設置された第2ダクトの空気流路の開口面積を建築物の内圧に応じて変化させる逆止弁ダンパを有するから、建築物の内圧が大きい場合は第2ダクトの空気流路の開口面積を大きくし、内圧が小さい場合は空気流路の開口面積を小さくすることで、建築物の内圧に応じて排気機構から排気される空気量を逆止弁ダンパを介して調節することができる。換気設備は、必要以上の空気が建築物の外部に排気されることはなく、吹き抜け空間を有する建築物の内圧の極端な低下や増加を防ぐことができ、建築物の内圧を一定に保持することができる。換気設備は、空気の排気のために吹き抜け空間の各階側壁にガラリを設置する必要はなく、その手間と費用とを省くことができるとともに、吹き抜け空間の各階側壁にガラリを設置ことによる建築物の強度低下を防ぐことができる。この換気設備は、吹き抜け空間の上部に設置された第2ダクトの空気流路から外部に空気が排気されるから、吹き抜け空間の上部に溜まる熱溜まりを確実に解消することができる。
逆止弁ダンパが回転軸と空気流路を開閉可能な旋回羽根と空気流路を閉鎖する方向へ旋回羽根を旋回させる錘とを有し、建築物の内圧の設定値と錘とが釣り合うように錘の重量が調節され、建築物の内圧がその設定値よりも大きくなると、錘の重量に抗して旋回羽根が空気流路を開放する方向へ旋回する換気設備は、建築物の内圧が設定値よりも大きくなると、逆止弁ダンパの旋回羽根が第2ダクトの空気流路を開放し、建築物の内圧が設定値になりまたは建築物の内圧が設定値よりも小さくなると、逆止弁ダンパの旋回羽根が空気流路を閉鎖するから、必要以上の空気が建築物の外部に排気されることはなく、吹き抜け空間を有する建築物の内圧の極端な低下や増加を防ぐことができ、建築物の内圧を設定値に保持することができる。この換気設備は、建築物の内圧が設定値よりも大きい場合、逆止弁ダンパの旋回羽根が第2ダクトの空気流路を開放するから、建築物の内圧が必要以上に大きくなることはなく、扉や窓の開閉に支障が生ずることはなく、すきま風の発生を防ぐことができる。
建築物の内圧が外圧に対して常時陽圧となるように錘の重量が調節されている換気設備は、建築物の内圧が常時陽圧となるように内圧の設定値が決定され、建築物の現実の内圧がその設定値よりも大きくならないと、逆止弁ダンパの旋回羽根が第2ダクトの空気流路を開放することはないから、吹き抜け空間を有する建築物の内圧を設定値に保持することができるのみならず、建築物の内圧が負圧になることを防ぐことができ、外圧に対して内圧を常に陽圧に保持することができる。この換気設備は、建築物の内圧が外圧に対して陽圧に保持されるから、扉や窓を開けたときに室外空気が建築物の内部に進入することはなく、建築物の内部の空調負荷の増大や温度ムラを防ぐことができる。この換気設備は、吹き抜け空間を有する建築物において煙突効果現象の発生を確実に防ぐことができる。
逆止弁ダンパが旋回羽根によって第2ダクトの空気流路が閉鎖されたときにその旋回羽根のそれ以上の旋回を停止させるストッパーを有する換気設備は、建築物の外部からの空気が第2ダクトの空気流路を通って建築物の内部に進入しようとしたとしても、旋回羽根によって第2ダクトの空気流路が閉じられたときにその旋回羽根のそれ以上の旋回がストッパーによって阻止されるから、第2ダクトの空気流路に開口が形成されることはなく、第2ダクトからの外部空気の逆流を防ぐことができる。
第2ダクトが吹き抜け空間の外側において吹き抜け空間の下方に向かって延びている換気設備は、第2ダクトが屋根となり、雨水がダクトを通って吹き抜け空間に進入することはなく、また、第2ダクトの先端開口が建築物の下方を向くから、ダクトの先端開口から外部空気が進入し難く、ダクトからの外部空気の逆流を防ぐことができる。
排気機構の複数が吹き抜け空間の上部において複数の方角に面して設置されている換気設備は、建築物の外部に吹く強風の方角によって一方の排気機構からの空気の排気が不能になったとしても、その排気機構を除く他の排気機構から空気を排気することができるから、建築物の内圧が必要以上に大きくなることはなく、吹き抜け空間を有する建築物の内圧を一定に保持することができる。
添付の図面を参照し、本発明に係る換気設備の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、一例として示す中層または高層ビル11(ビルディング)の側面図であり、図2は、室13から廊下12に空気を排気する第1排気機構15の一例を示す図である。図3は、吹き抜け空間10の屋根23の一例を示す図であり、図4は、吹き抜け空間10からビル11の外部に空気を排気する第2排気機構16の一例を示す図である。図1では、ビル11内部の概略を示し、このビル11における空気の流れを矢印L1〜L3で示す。
換気設備は、吹き抜け空間10(アトリウム)を備えた中層または高層ビル11(建築物)に施設されている。吹き抜け空間10は、ビル11の中央に作られている。ビル11では、吹き抜け空間10の周りにそれを囲む廊下12が設置され、さらに、廊下12の周りに複数の室13が作られている。なお、建築物には吹く抜け空間を有するあらゆるそれが含まれ、建築物を中層または高層ビル11に限定するものではない。また、中央に吹き抜け空間10が形成された建築物のみならず、側方にアトリウムが作られた建築物も含まれる。室13としては、事務所のみならず、レストラン、ティーハウス、テナントショップ等のあらゆる目的のそれらが含まれる。
この換気設備は、それら各室13に室外空気を給気する給気機構14と、給気機構14によって各室13に給気された空気を各室13から廊下12に排気する第1排気機構15と、吹き抜け空間10からビル11の外部に空気を排気する第2排気機構16とから形成されている。給気機構14は、その詳細な図示は省略するが、各室13に室外空気を供給する空調設備を備え、一定量(設定量)の空気をビル11の外部から取り入れ、空気を所定温度および所定湿度に保持しつつ、図1に矢印L1で示すように、その空気を各階の室13に個別に供給する。
給気機構14の熱源方式には、ターボ冷凍機+ボイラ、吸収式冷凍機+ボイラ、冷温水発生機、空気熱源ヒートポンプ、水熱源ヒートポンプ、パッケージ型空調機、地域冷暖房、全熱交換の各方式を利用することができる。空調方式には、定風量単一ダクト方式、変風量単一ダクト方式、定風量二重ダクト方式、単一ダクト再熱方式、FCユニット,ダクト併用方式、誘引ユニット方式、輻射暖房、パッケージユニット方式の各方式を利用することができる。
給気機構14の給気出力を調節することで、各室13に給気される空気量を任意に設定または変更することができ、給気機構14において温度や湿度を調節することで、各室13に給気される空気の温度および湿度を任意に設定または変更することができる。給気機構14の給気出力を大きくするとビル11の内圧(ビル11の内部圧力)が高くなり、給気機構14の給気出力を小さくすると、ビル11の内圧が低くなる。このビル11では、その内圧が外圧(ビル11の外部圧力)に対して常時陽圧になるように、給気機構14を介して各室13に一定量の空気が供給されている。なお、各室13毎に給気する空気量を設定し、異なる量の空気をそれら室13に給気することもできる。また、各室13毎に給気する空気の湿度または温度を設定し、異なる湿度や温度の空気をそれら室13に給気することもできる。
第1排気機構15は、室13から廊下12(吹き抜け空間10)に向かって延びる金属製の第1ダクト17と、第1ダクト17に設置された排気ファン18(送風機)とから形成されている。第1ダクト17は、室13および廊下12の天井裏19に配置され、室13と廊下12とを隔てる側壁20を貫通し、室13の天井パネルに設置された給気口21と廊下12の天井パネルに設置された排気口22とにつながっている。なお、第1排気機構15は、それら室13に個別に設置されている。
排気ファン18は、室13の空気を第1ダクト17を通じて廊下12に排気する。排気ファン18の出力を調節することで、各室13から排気される空気量を任意に設定または変更することができる。第1排気機構15では、給気機構14によって室13に給気された室外空気の一定量(設定量)を排気口22から廊下12に排気する。各室13から排気された空気は、図1に矢印L2で示すように、廊下12を通って吹き抜け空間10に向かって流れる。各室13から排気する空気量を各室13毎に設定し、異なる量の空気をそれら室13から排気することもできる。なお、各室13では、給気機構14と第1排気機構15とを利用して空気の給気および排気のバランス(エアバランス)が採られている。
第2排気機構16は、その複数個が吹き抜け空間10の屋根23(吹き抜け空間10の上部)に設置されている。吹き抜け空間10の屋根23は、天面パネル24と第1〜第4側壁パネル25〜28とを有する四角柱状に作られている。それら側壁パネル25〜28には、各排気機構16が配置されている。したがって、それら排気機構16は、1個が第1側壁パネル25に配置されて東方に面し、1個が第2側壁パネル26に配置されて南方に面するとともに、1個が第3側壁パネル27に配置されて西方に面し、1個が第4側壁パネル28に配置されて北方に面している。図3では、4個の第2排気機構16を図示しているが、排気機構16の個数に特に限定はなく、その個数を任意に決定することができる。たとえば、第2排気機構16が1個のみであって、その第2排気機構16がそれら側壁パネル25〜28のいずれかに取り付けられていてもよい。
第2排気機構16は、図4に示すように、吹き抜け空間10の屋根23の側壁パネル25〜28に取り付けられた金属製の第2ダクト29と、第2ダクト29の内部に設置された防鳥ネット30および逆止弁ダンパ31とから形成されている。第2ダクト29は、吹き抜け空間10の内側から外側に延出し、屋根23の側壁パネル25〜28から延びる曲折部分32と、曲折部分32につながる直線部分33とを備え、吹き抜け空間10の外側においてビル11の下方へ向かって延びている。第2ダクト29は、屋根23の側壁パネル25〜28の側に位置する基端開口34と、吹き抜け空間10の外側に位置する先端開口35と、それら開口34,35の間に延びる空気流路36とを有する。第2ダクト29の直線部分33は、第1〜第4側壁37〜40を有する四角柱状に成形されている(図5,6参照)。防鳥ネット30は、第2ダクト29の先端開口35近傍に取り付けられている。
図5,6は、逆止弁ダンパ31を含む第2ダクト29の部分破断斜視図であり、図7,8は、逆止弁ダンパ31を含む第2ダクト29の部分破断側面図である。図5,7は、旋回羽根43によって空気流路36が閉鎖された状態を示す。図6では、旋回羽根43が旋回して空気流路36を開放し、空気流路36に所定面積の開口41が形成されている。図8は、旋回羽根43が90度旋回した状態を示す。
逆止弁ダンパ31は、基端開口34と防鳥ネット30との間に延びる直線部分33の空気流路36に設置され、ビル11の内圧に応じて第2ダクト29の空気流路36の開口41面積を変化させる。逆止弁ダンパ31は、図5,6に示すように、第2ダクト29に回転可能に取り付けられた回転軸42と、回転軸42に取り付けられた旋回羽根43と、回転軸42に取り付けられた所定重量の錘44と、ストッパー45とを有する。回転軸42は、第2ダクト29の第1および第3側壁37,39に回転可能に取り付けられている。回転軸42は、ダクト29の内側に延びる内側部分46と、第1側壁37を貫通してダクト29の外側に延びる外側部分47と、外側部分47から径方向外方に延びる錘支持棒48とを有する。
旋回羽根43は、空気流路36と略同一の面積を有する四角形の金属板であり、回転軸42の内側部分46に旋回可能に取り付けられている。旋回羽根43は、回転軸42の回転によって空気流路36を閉鎖する方向と流路36を開放する方向とへ旋回する。ストッパー45は、金属板から作られ、第4側壁40の内側に取り付けられて側壁40から空気流路36に向かって延びている。旋回羽根43の先端部分がストッパー45に当接すると、旋回羽根43の旋回が停止する。
したがって、ビル11の外部からの空気が第2ダクト29の先端開口35から進入しつつ、空気流路36を通って吹く抜け空間10に進入しようとしたとしても、旋回羽根43によって第2ダクト29の空気流路36が閉鎖されたときにその旋回羽根43のそれ以上の旋回がストッパー45によって阻止され、旋回羽根43がストッパー45の上方へ旋回することはないから、第2ダクト28の空気流路36に開口41が形成されることはなく、ダクト29からの外部空気の逆流を防ぐことができる。
錘支持棒48は、回転軸42の外側部分47の先端に着脱可能に取り付けられている。錘支持棒48の基端部には、装着リング49が取り付けられている。支持棒48を回転軸42に取り付けるには、リング49を回転軸42の外側部分47に嵌め込んだ後、ビス50によってそのリング49を外側部分47に固定する。ビス50を取り外し、装着リング49を外側部分47から抜き取ることによって支持棒48を回転軸42の外側部分47から取り外すことができる。
錘44は、金属を円盤状に成形したものであり、その中央に円形の挿入口が形成されている。錘44は、錘支持棒48に着脱可能に取り付けられている。錘44の両側には、固定リング51が配置されている。錘44を錘支持棒48に取り付けるには、支持棒48に一方の固定リング51を嵌め込んだ後、錘44の挿入口を支持棒48に挿入し、さらに、他方の固定リング51を支持棒48に嵌め込み、それらリング51で錘44を挟み、ビス52によってそれらリング51を支持棒48に固定する。支持棒48におけるリング51の固定位置を変えることによって、支持棒48における錘44の取り付け位置を調節することができる。ビス52を取り外し、リング51や錘44を支持棒48から抜き取ることによってリング51や錘44を支持棒48から取り外すことができる。
図7に示す旋回羽根43が空気流路36を閉じた状態または図8に示す旋回羽根43がダクト29の下方へ略90度旋回した状態において、錘44は、回転軸42の中心を通る仮想垂直線Nの左方に位置する。したがって、錘44は、その重量によって第2ダクト29の空気流路36を閉鎖する方向へ旋回羽根43を旋回させる。旋回羽根43は、錘44によって第2ダクト29の空気流路36を閉鎖する方向へ常時付勢されている。ビル11では、その内圧が外圧に対して常時陽圧になるように、給気機構14から一定量の空気が供給されているから、図5,6に矢印L3で示すように、第2ダクト29の基端開口34からダクト29内に流入した空気が旋回羽根43の上面に向かって流動し、その空気圧によって旋回羽根43に所定の押圧力が作用する。旋回羽根43の上面に向かって流動する空気は、錘44の重量に抗して回転軸42を図7,8に矢印L4で示す時計回り方向へ回転させるように旋回羽根43を押圧する。
逆止弁ダンパ31では、ビル11の内圧の設定値(空気圧)と錘44とが釣り合うように錘44の重量が調節されている。錘44の重量の調節は、重量の異なる錘44を錘支持棒48に取り付ける場合と支持棒48に対する錘44の固定位置を変更する場合との少なくとも一方によって行われる。ビル11の内圧の設定値を高くするには、錘44の重量そのものを増加させてもよく、図7に矢印L6で示すように、錘支持棒48における錘44の固定位置を回転軸42から離間する方向へずらしてもよい。ビル11の内圧の設定値を低くするには、錘44の重量そのものを減少させてもよく、図7に矢印L7で示すように、錘支持棒48における錘44の固定位置を回転軸42に近接する方向へずらしてもよい。なお、ビル11の内圧が外圧に対して常時陽圧となるように錘44の重量が調節されている。
ビル11の内圧が錘44の重量(錘44の重量をビル11の内圧に変換した圧)よりも大きいと、旋回羽根43が錘44の重量に抗して空気流路36を開放する方向へ旋回する(回転軸42が時計回り方向へ回転する)。旋回羽根43が空気流路36を開放する方向へ旋回すると、空気流路36に所定面積の開口41が形成され、空気がその開口41を通ってビル11の外部に排気される。逆に、ビル11の内圧が錘44の重量よりも小さいと、錘44の重量によって旋回羽根43が空気流路36を閉鎖する方向へ旋回する(回転軸42が図7,8に矢印L5で示す反時計回り方向へ回転する)。
図9は、空気流路36が閉鎖された場合の空気の流れを示す図であり、図10は、空気流路36が開放された場合の空気の流れを示す図である。外部空気は、図1に示すように、ビル11の外部から各室13に流入し、各室13から廊下12を通って吹き抜け空間10に流入した後、吹き抜け空間10を上昇して第2排気機構16の第2ダクト29に進入する。ビル11の内圧(設定値)が錘44の質量よりも小さいと、旋回羽根43が旋回することなく、羽根43によって空気流路36の閉鎖状態が維持される。空気流路36の閉鎖状態が維持されると、図9に矢印L3で示すように、空気は、旋回羽根43に阻止され、ビル11の内部に留まる。
ビル11の内圧が次第に高くなり、内圧が錘44の重量よりも大きくなると(内圧が設定値よりも大きくなると)、旋回羽根43が空気流路36を開放する方向へ旋回し、空気流路36に所定面積の開口41が形成される。空気流路36に所定面積の開口41が形成されると、図10に矢印L3で示すように、空気が開口41を通ってビル11の外部に排気される。空気の排気と同時に、吹き抜け空間10の上部に溜まる熱溜まりがビル11の外部に放出される。
空気が第2排気機構16を介して吹き抜け空間10からビル11の外部に排気される過程において、ビル11の内圧は次第に低下する。ビル11の内圧が低下し、内圧が錘44の重量よりも小さくなると(ビル11の内圧が設定値になりまたはビル11の内圧が設定値よりもわずかに小さくなると)、旋回羽根43が空気流路36を閉鎖する方向へ旋回し、空気流路36の開口41が閉塞される。また、ビル11の扉や窓が開き、ビル11の内部の空気が扉や窓からビル11の外部に放出され、ビル11の内圧がそれによって次第に低下し、内圧が錘44の重量よりも小さくなると(ビル11の内圧が設定値になり、または、ビル11の内圧が設定値よりもわずかに小さくなると)、空気流路36の開口41が閉塞状態にある場合は旋回羽根43によって空気流路36の閉鎖状態が維持され、空気流路36が開放状態にある場合は空気流路36の開口41が旋回羽根43によって即座に閉塞される。
換気設備は、吹き抜け空間10の屋根23に設置された第2ダクト29の空気流路36の開口41面積をビル11の内圧に応じて変化させる逆止弁ダンパ31を有するから、ビル11の内圧が錘44の重量よりも大きくなった場合において、ビル11の内圧と錘44の重量との差が大きい場合は第2ダクト29の空気流路36の開口41面積を大きくし、ビル11の内圧と錘44の重量との差が小さい場合は空気流路36の開口41面積を小さくすることで、ビル11の内圧に応じて第2排気機構16から排気される空気量を、逆止弁ダンパ31を介して調節することができる。
換気設備は、ビル11の内圧の設定値と錘44とが釣り合うように錘44の重量が調節され、ビル11の内圧がその設定値よりも大きくなると、錘44の重量に抗して旋回羽根43が空気流路36を開放する方向へ旋回して空気流路36を開け、ビル11の内圧が設定値になりまたはビル11の内圧が設定値よりも小さくなると、錘44の重量によって旋回羽根43が空気流路36を閉鎖する方向へ旋回して空気流路36を閉めるから、必要以上の空気がビル11の外部に排気されることはなく、吹き抜け空間10を有するビル11の内圧の極端な低下や増加を防ぐことができ、ビル11の内圧を設定値に保持することができる。
換気設備は、ビル11の内圧が常時陽圧となるように錘44の重量が調節されているから、ビル11の内圧が負圧になることを防ぐことができ、扉や窓を開けたときに室外空気がビル11の内部に進入することはなく、ビル11の内部の空調負荷の増大や温度ムラを防ぐことができるとともに、吹き抜け空間10を有するビル11において煙突効果現象の発生を確実に防ぐことができる。換気設備は、空気の排気のために吹き抜け空間10の各階側壁にガラリを設置する必要はなく、その手間と費用とを省くことができるとともに、吹き抜け空間10の各階側壁にガラリを設置ことによるビル11の強度低下を防ぐことができる。換気設備は、吹き抜け空間10の屋根23に設置された第2ダクト29の空気流路36から吹き抜け空間10の上部に溜まる熱溜まりが外部に排気されるから、熱溜まりを確実に解消することができる。
換気設備は、第2ダクト29が吹き抜け空間10の外側において吹き抜け空間10の下方に向かって延びているから、第2ダクト29が屋根となり、雨水がダクト29を通って吹き抜け空間10に進入することはなく、また、第2ダクト29の先端開口35がビル11の下方を向くから、ダクト29の先端開口35から外部空気が進入し難く、ダクト29からの外部空気の逆流を防ぐことができる。換気設備は、第2排気機構16の複数が吹き抜け空間10の屋根23において複数の方角に向かって設置されているから、ビル11の外部に吹く強風の方角によって一方の排気機構16からの空気の排気が不能になったとしても、その排気機構16を除く他の排気機構16から空気を排気することができるから、ビル11の内圧が必要以上に大きくなることはなく、吹き抜け空間10を有するビル11の内圧を一定に保持することができる。
一例として示す中層または高層ビルの側面図。 第1排気機構の一例を示す図。 吹き抜け空間の屋根の一例を示す図。 第2排気機構の一例を示す図。 逆止弁ダンパを含む第2ダクトの部分破断斜視図。 逆止弁ダンパを含む第2ダクトの部分破断斜視図。 逆止弁ダンパを含む第2ダクトの部分破断側面図。 逆止弁ダンパを含む第2ダクトの部分破断側面図。 空気流路が閉鎖された場合の空気の流れを示す図。 空気流路が開放された場合の空気の流れを示す図。
10 吹き抜け空間
11 ビル(建築物)
12 廊下
13 室
14 給気機構
15 第1排気機構
16 第2排気機構
17 第1ダクト
18 排気ファン(送風機)
23 屋根(上部)
29 第2ダクト
31 逆止弁ダンパ
36 空気流路
41 開口
42 回転軸
43 旋回羽根
44 錘
45 ストッパー
48 錘支持棒

Claims (4)

  1. 各室と前記各室につながる吹き抜け空間とを備えた建築物に施設され、前記各室に室外空気を給気する給気機構と前記給気機構によって各室に給気された空気を前記建築物の外部に排気する排気機構とを有する換気設備において、
    前記排気機構が、前記各室から前記吹き抜け空間に向かって延びる第1ダクトと、前記第1ダクトに設置されて前記各室に給気された空気を前記吹き抜け空間に排気する送風機と、前記吹き抜け空間の上部に設置されて該吹き抜け空間の内側から外側に向かって延びる第2ダクトと、前記第2ダクトに設置されて前記建築物の内圧に応じて該第2ダクトの空気流路の開口面積を変化させる逆止弁ダンパとを有し、
    前記逆止弁ダンパが、前記第2ダクトに回転可能に取り付けられた回転軸と、前記回転軸に取り付けられて前記第2ダクトの空気流路を開閉可能な旋回羽根と、前記回転軸に取り付けられて前記空気流路を閉鎖する方向へ前記旋回羽根を旋回させる錘とを有し、
    前記逆止弁ダンパでは、前記給気機構から一定量の空気が供給されていることによる前記建築物の内圧が外圧に対して常時陽圧となるように前記空気流路に所定面積の開口を形成すべく前記錘の重量が調節されていることを特徴とする換気設備。
  2. 前記逆止弁ダンパが、前記旋回羽根によって前記第2ダクトの空気流路が閉鎖されたときに該旋回羽根のそれ以上の旋回を阻止するストッパーを有する請求項1に記載の換気設備。
  3. 前記吹き抜け空間の外側では、前記第2ダクトが該吹き抜け空間の下方に向かって延びている請求項2に記載の換気設備。
  4. 前記排気機構の複数が、前記吹き抜け空間の上部において複数の方角に面して設置されている請求項3に記載の換気設備。
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