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JP5265583B2 - 蒸着装置 - Google Patents

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Description

本発明は蒸気発生装置と、該蒸気発生装置を用いた蒸着装置に関する。
有機EL素子は近年最も注目される表示素子の一つであり、高輝度で応答速度が速いという優れた特性を有している。有機EL素子は、ガラス基板上に赤、緑、青の三色の異なる色で発色する発光領域が配置されている。発光領域は、アノード電極膜、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及びカソード電極膜がこの順序で積層されており、発光層中に添加された発色剤で、赤、緑、又は青に発色するようになっている。
ホール輸送層、発光層、電子輸送層等は一般に有機材料で構成されており、このような有機材料の膜の成膜には蒸着装置が広く用いられる。
図4の符号203は、従来技術の蒸着装置であり、真空槽211の内部に蒸着容器212が配置されている。蒸着容器212は、容器本体221を有しており、該容器本体221の上部は、一乃至複数個の放出口224が形成された蓋部222で塞がれている。
蒸着容器212の内部には、粉体の有機蒸着材料200が配置されている。蒸着容器212の側面と底面にはヒータ223が配置されており、真空槽211内を真空排気し、ヒータ223が発熱すると蒸着容器212が昇温し、蒸着容器212内の有機蒸着材料200が加熱される。
有機蒸着材料200が蒸発温度以上の温度に加熱されると、蒸着容器212内に、有機材料蒸気が充満し、放出口224から真空槽211内に放出される。
放出口224の上方にはホルダ210が配置されており、ホルダ210に基板205を保持させておけば、放出口224から放出された有機材料蒸気が基板205表面に到達し、ホール注入層やホール輸送層や発光層等の有機薄膜が形成される。有機材料蒸気を放出させながら、基板205を一枚ずつ放出口224上を通過させれば、複数枚の基板205に逐次有機薄膜を形成することができる。
しかし、複数枚の基板205に成膜するには、蒸着容器212内に多量の有機材料を配置する必要がある。実際の生産現場では、有機材料を250℃〜450℃に加熱しながら120時間以上連続して成膜処理を行うため、蒸着容器212内の有機蒸着材料200は長時間高温に曝されることになり、蒸着容器212中の水分と反応して変質したり、加熱による分解が進行する。その結果、初期状態に比べて有機蒸着材料200が劣化し、有機薄膜の膜質が悪くなる。
特開平10−140334号公報 特開2006−307239号公報 特開2007−70687号公報
本発明は上記課題を解決するためのものであり、その目的は膜質の良い薄膜を成膜することである。
上記課題を解決するために、本発明は、加熱手段によって加熱される蒸発室と、前記蒸発室の天井に設けられた開口によって内部が接続された吐出室と、前記蒸発室内に有機材料を含む液状の蒸着材料を供給する供給装置と、前記蒸発室に接続され、前記蒸発室内で発生した蒸気が供給される放出装置と、前記放出装置から内部空間に前記蒸気が放出される真空槽と、を有し、前記供給装置は、前記液状の蒸着材料が配置されるタンクと、前記蒸発室の内部に配置され、加熱されて、着弾した前記蒸着材料を蒸発させる加熱部材と、前記吐出室と前記蒸発室との間に設けられ、断熱材料から成る断熱部材と、前記吐出室に設けられた冷却手段と、前記タンクに接続され、前記吐出室内に配置された吐出ヘッドとを有し、前記吐出ヘッドには吐出口が設けられ、前記蒸着材料は前記タンクから前記吐出ヘッドに供給され、前記吐出口から前記蒸発室内部空間に向かって吐出される蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記吐出口から吐出された前記蒸着材料は、前記加熱部材上に配置されるように構成された蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記吐出ヘッドは、前記吐出ヘッドの内部の前記蒸着材料に圧力を印加する圧力発生装置を有し、圧力が印加された前記蒸着材料が前記吐出口から吐出される蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記蒸発室は、前記蒸着材料を蒸発温度以上の温度に昇温させる加熱装置を有する蒸着装置である
蒸着材料を必要量正確に蒸発させることができる。蒸着材料は長時間加熱されないから劣化せず、膜質の良い薄膜が得られる。
有機EL素子の製造装置の一例を説明するための平面図 本発明の蒸着装置の一例を説明するための模式的な断面図 本発明の蒸気発生装置を説明するための断面図 従来技術の蒸着装置を説明するための断面図
符号の説明
10b……蒸着装置 11……成膜槽(真空槽) 20……蒸気発生装置 21……蒸発室 25……加熱部材 30……供給装置 31……タンク 35……吐出ヘッド 39……蒸着材料 50……放出装置
図1の符号1は有機EL素子の製造に用いられる本発明の製造装置の一例を示している。製造装置1は搬送室2と、1又は複数の蒸着装置10a〜10cと、スパッタ室7と、搬出入室3a、3bと、処理室6、8とを有しており、各蒸着装置10a〜10cと、スパッタ室7と、搬出入室3a、3bと、処理室6、8はそれぞれ搬送室2に接続されている。
搬送室2と、各蒸着装置10a〜10cと、スパッタ室7と、搬出入室3a、3bと、各処理室6、8には、真空排気系9が接続されている。真空排気系9により、搬送室2内部と、蒸着装置10a〜10cの内部と、処理室6、8内部と、スパッタ室7内部と、搬入室3a内部と、搬出室3b内部に真空雰囲気が形成される。
搬送室2の内部には搬送ロボット5が配置されており、搬送ロボット5により、基板は真空雰囲気中で搬送され、処理室6、8内部で加熱やクリーニング等の処理がされ、スパッタ室7で基板表面上に透明導電膜(下部電極)が形成され、蒸着装置10a〜10cで、電子注入層、電子輸送層、発光層、ホール輸送層、ホール注入層等の有機薄膜が形成され、スパッタ室7内部で有機薄膜上に上部電極が形成され、有機EL素子が得られる。得られた有機EL素子は搬出室3bから外部に搬出される。
尚、この製造装置1に搬入する前に、予め他の製造装置で基板表面に下部電極を形成しておき、必要であれば、該下部電極を所定形状にパターニングしてから、上記製造装置1に搬入し、下部電極上に有機薄膜と上部電極とを、記載した順番に形成して、有機EL素子を製造してもよい。
次に、電子注入層、電子輸送層、発光層、ホール輸送層、ホール注入層等の有機薄膜の成膜に用いられる蒸着装置について説明する。
図1の蒸着装置10a〜10cのうち、少なくとも1台は本発明の蒸着装置10bで構成されている。図2は本発明の蒸着装置10bの模式的な断面図であり、蒸着装置10bは、真空槽からなる成膜槽11と、放出装置50と、1又は2以上の蒸気発生装置20とを有している。
放出装置50は少なくとも一部が成膜槽11内部に配置され、放出装置50の成膜槽11内部に配置された部分には、1又は複数の放出口55が形成されている。放出口55を介して、成膜槽11の内部空間と放出装置50の内部空間とが互いに接続されている。
各蒸気発生装置20には配管71の一端が接続され、配管71の他端は放出装置50に接続されている。各配管71の一端と他端の間には切替装置70が設けられている。
切替装置70を開状態にすると蒸気発生装置20が放出装置50に接続され、切替装置70を閉状態にすると蒸気発生装置20が放出装置50から遮断される。蒸気発生装置20が複数の場合、切替装置70は個別に開状態と閉状態に切替可能であり、各蒸気発生装置20を放出装置50に個別に接続又は遮断することができる。
図3は蒸気発生装置20の断面図である。蒸気発生装置20は、供給装置30と、蒸発室21と、加熱部材25と、加熱手段48とを有している。加熱部材25は蒸発室21の内部に配置されている。加熱手段48は蒸発室21と加熱部材25のいずれか一方又は両方に取り付けられており、電源47から加熱手段48に通電すると、輻射熱や熱伝導により、加熱手段48が取り付けられていない部材も昇温し、蒸発室21と加熱部材25の両方が加熱される。
供給装置30は吐出ヘッド35と、タンク31と、吐出室41とを有している。
蒸発室21の天井と、吐出室41の底壁にはそれぞれ開口が形成されている。吐出室41は、底壁の開口が、蒸発室21の天井の開口と気密に連通するように、蒸発室21に取り付けられている。
吐出ヘッド35は1又は2以上の吐出口38を有している。吐出ヘッド35は、吐出口38が、上記連通する開口を介して、加熱部材25の表面と対面するように、吐出室41の内部に配置されている。吐出室41と蒸発室21との間には断熱部材が配置され、吐出ヘッド35へは熱が伝わりにくく、蒸発室21や加熱部材25が加熱される時も、該蒸発室21と該加熱部材25のような高温にはならない。
タンク31は吐出室41の外部に配置されている。図3はタンク31に液状の蒸着材料39を収容した状態を示している。タンク31には供給管32の一端が接続され、供給管32の他端は吐出ヘッド35に接続されている。供給管32の一端と他端の間にはバルブ33が設けられている。
バルブ33を開けるとタンク31の内部空間が吐出ヘッド35の内部空間に接続され、タンク31内の蒸着材料39が吐出ヘッド35へ移動する。逆に、バルブ33を閉じると、タンク31の内部空間が吐出ヘッド35の内部空間から遮断され、タンク31内の蒸着材料39が吐出ヘッド35へ移動しなくなる。
吐出ヘッド35には圧力発生装置36が取り付けられており、圧力発生装置36は制御装置37に接続されている。制御装置37から圧力発生装置36に、当該圧力発生装置36が駆動する駆動電圧を印加すると、圧力発生装置36は、吐出ヘッド35の内部の蒸着材料39に圧力を印加し、吐出ヘッド35の内部の蒸着材料39が吐出口38から押し出され、液滴となって吐出される。
圧力発生装置36に駆動電圧を印加しない場合は、吐出口38から蒸着材料39が漏れ出さず、吐出ヘッド35内に保持される。
上述したように、各吐出口38は加熱部材25の表面と対面するから、吐出口38から吐出された蒸着材料39の液滴は加熱部材25の表面に着弾する。このとき、加熱部材25を蒸着材料39の蒸発温度以上に加熱しておけば、着弾した蒸着材料39は蒸発し、蒸気が発生する。
配管71は蒸気発生装置20のうち、蒸発室21に接続されている。切替装置70を開状態にしておくと、蒸発室21の内部空間が放出装置50の内部空間に接続され、蒸発室21で発生した蒸気は、放出装置50へ移動してから、放出口55から成膜槽11内部に放出される。
次に、この蒸着装置10bを用いて有機薄膜を成膜する工程について説明する。
発光性有機材料等の主成分(ホスト)に、着色剤等の添加剤(ドーパント)が添加された有機材料を、溶剤に溶解又は分散させて、液状の蒸着材料39を用意する。この蒸着材料39をタンク31に収容する。
少なくとも成膜槽11と、タンク31には真空排気系9がそれぞれ接続されている。タンク31と吐出ヘッド35との間のバルブ33を閉じ、吐出ヘッド35が空の状態で、タンク31の蒸着材料39の液面よりも上方空間を真空排気し、成膜槽11の内部を真空排気して、タンク31内部の蒸着材料39液面より上方の空間と、成膜槽11内部と、蒸発室21内部と、蒸発室21から放出口55までの蒸気の移動経路(ここでは放出装置50、切替装置70、配管71)の内部に、所定圧力(例えば10-5Pa)の真空雰囲気を形成する。
上記真空雰囲気を維持しながら、加熱部材25と、蒸発室21と、蒸気の移動経路とを加熱手段48で加熱し、上記真空雰囲気で、蒸着材料39の各成分(有機材料、溶剤)が蒸発可能な加熱温度(250℃以上400℃以下)にする。
当該加熱温度を維持しながら、蒸発室21に真空排気系9が直接接続された場合には、その真空排気系9と蒸発室21との間のバルブ29を閉じ、蒸発室21を放出装置50に接続してから、加熱部材25に蒸着材料39を吐出する。
蒸発室21の内部には、蒸着材料39の構成成分である有機材料と溶剤の蒸気がそれぞれ発生する。蒸発室21と、蒸気の移動経路は上記加熱温度に維持されているから、蒸発室21で発生した蒸気は、途中で析出せずに、放出口55から放出される。
成膜槽11の内部には基板ホルダ15が配置されている。真空雰囲気を維持したまま、基板81を成膜槽11内部に搬入し、少なくとも放出口55から蒸気が放出され始めるまでには、基板ホルダ15に基板81を保持させ、表面を放出装置50の放出口55と対面させておく。放出口55から放出された有機材料の蒸気と溶剤の蒸気は、基板81表面に到達する。
蒸着材料39に用いられる溶剤は、有機材料よりも低分子のアルコールを主成分とし、溶剤の蒸気圧は有機材料の蒸気圧よりも高い。
基板81表面の温度と、成膜槽11内部の真空雰囲気は、基板81表面に有機材料が析出しても、溶剤の蒸気は析出しないように設定されており、溶剤は基板81表面に析出せずに真空排気系9に排出され、基板81表面上には有機材料の薄膜(有機薄膜)が成長する。
成膜が終了した基板81を基板ホルダ15から取り外し、新たな基板81を成膜槽11に搬入して基板ホルダ15に取り付ける(基板81の交換)。基板81交換後に、蒸着材料39を加熱部材25に吐出すれば、新たな基板81にも有機薄膜を形成することができる。基板81の交換と、有機薄膜の成膜とを繰り返せば、複数枚の基板81に連続して有機薄膜を形成することができる。
成膜が終了してから、次の成膜を開始するまでの間、蒸発室21の内部を真空排気系9で真空排気し、残留蒸気を除去してもよい。
放出装置50に複数の蒸気発生装置20が接続されている場合、蒸気発生装置20にそれぞれ異なる蒸着材料39を収容しておけば、基板81表面上に2種類以上の異なる有機薄膜を形成することができる。具体的には、一の有機薄膜を成膜後、基板81を交換せずに、基板ホルダ15に保持したまま、成膜が終了した蒸発室21を放出装置50から遮断し、別の蒸気発生装置20の蒸発室21を放出装置50に接続して、該蒸発室21で異なる蒸着材料の蒸気を発生させる。
例えば、3色以上の異なる色の有機薄膜(着色層)を形成する場合、基板81と放出装置50の間にマスクを配置し、1つの色の着色層の成膜が終了し、次の着色層の成膜を開始するまでの間に、マスクと基板81との相対的な位置関係を変えれば、各色の着色層が基板81表面上の異なる領域に形成される。
上部電極と下部電極のいずれか一方又は両方をパターニングし、各着色層に個別に電圧印加可能にしておけば、選択した場所の選択した色の着色層に電圧を印加して発光させることで、画像や文字をフルカラー表示することができる。
また、マスクを用いないか、マスクと基板81との位置関係を変えなければ、各色の着色層が同じ場所に積層され、白色光用の有機EL素子が得られる。
圧力発生装置36は特に限定されないが、例えば、圧電素子(ピエゾ素子)やヒーターである。
圧力発生装置36が圧電素子の場合、駆動電圧を印加すると圧電素子が変形して、蒸着材料39を押し出す(ピエゾ方式)。
圧力発生装置36がヒーターの場合、駆動電圧を印加すると、ヒーターが昇温して、吐出ヘッド35内の蒸着材料39が加熱されて気泡が発生し、その気泡が蒸着材料39を押し出す(サーマル方式)。
圧力発生装置36は各吐出口38の近傍にそれぞれ配置されている。制御装置37は圧力発生装置36に個別に電圧印加可能になっている。各吐出口38から1回に吐出される蒸着材料39の量は少量であり、複数のうち、1又は2以上の吐出口38を選択して吐出可能であるから、加熱部材25上への蒸着材料39の配置量の制御が容易である。
タンク31の高さを吐出ヘッド35内の蒸着材料39が、重力で吐出口38から零れ落ちない高さにしておけば、圧力発生装置36に駆動電圧が印加されない状態で、吐出口38から蒸着材料39が漏れ出さない。
吐出ヘッド35は、蒸発室21や加熱部材25が加熱されても、高温にはならず、加熱温度未満(240℃未満)に維持され、吐出ヘッド35内部で蒸着材料39が蒸発しない。従って、吐出ヘッド35内の蒸着材料39は変質せず、しかもメニスカスが乱れないから、吐出ヘッド35の吐出不良が起こらない。
吐出室41に断熱部材57と冷却手段49のいずれか一方又は両方を設ければ、吐出ヘッド35がより加熱され難くなる。断熱部材57は、例えばセラミック等の断熱材料からなり、吐出室41と蒸発室21の間に配置され、蒸発室21からの熱伝導を防ぐ。
尚、タンク31は蒸発室21の外部で、蒸発室21から離間して配置されているから、加熱されず、タンク31内の蒸着材料39は劣化しない。
成膜すべき有機薄膜の膜厚が予め決まっている場合は、実際の成膜工程の前に、実際の成膜工程と同じ条件で成膜し、蒸着材料39の量と膜厚との関係を求める予備試験を行い、求めた関係から決められた膜厚の成膜に必要な蒸着材料39の必要量を求める。
吐出口38から1回に吐出される蒸着材料39の吐出量は分かっている。吐出させる吐出口38を選択し、選択した吐出口38の数と、1回の吐出量とから、吐出量の合計が必要量となる吐出回数を、選択した各吐出口38毎に求める。
1つの有機薄膜の成膜に要する成膜時間は決まっている。選択した各吐出口38の、吐出開始から成膜時間が経過するまでの吐出回数を、予め求めた回数にする。成膜時間が経過し、予め求めた回数の吐出が終わったら、吐出を停止する。加熱部材25に吐出された蒸着材料39の合計は、決められた膜厚の成膜に必要な必要量になるから、基板81表面上に成長した有機薄膜は決められた膜厚になる。
各吐出口38の吐出回数を複数にし、必要量の蒸着材料39を複数回に分けて供給すれば、加熱部材25には一度に多量の蒸着材料39が供給されないから、加熱部材25上で蒸着材料39が飛散しない。また、各吐出口38の吐出間隔を、成膜速度が一定になるような間隔にすれば、成膜速度が変動する場合に比べて、有機薄膜の膜厚分布と膜質が良くなる。
加熱部材25の加熱方法は特に限定されない。例えば、加熱部材25を高抵抗の導電材料で構成し、蒸発室21の内部に電磁場を形成して、加熱部材25を誘導加熱することもできる。
更に、蒸発室21にレーザー光が透過可能な窓を設け、該窓を介して、外部のレーザー発生装置から、加熱部材25表面にレーザー光を照射して、加熱部材25を加熱してもよい。
加熱部材25の吐出口38と面する表面(載置面)を水平面から傾けておけば、載置面に着弾した液滴は、載置面で広がるから短時間に蒸着材料39が蒸発する。
載置面の液滴の着弾位置から下端までの距離を、加熱温度に加熱部材25が加熱された時に、着弾した液滴が下端に到達するまでに全部蒸発するようにすれば、蒸着材料39は加熱部材25から零れ落ちずに蒸発する。
加熱部材25の構成材料は特に限定されないが、金属、合金、無機物等熱伝導率が高いものが望ましい。その中でも、シリコンカーバイト(SiC)は熱伝導率と機械的強度の両方に優れているので特に望ましい。
蒸気発生装置20の設置場所は特に限定されず、蒸気発生装置20の一部又は全部を、放出装置50と同じ真空槽11内部に設置してもよい。
蒸発室21と成膜槽を一体化し、蒸発室21内に基板81を配置して成膜を行ってもよいが、成膜槽11と蒸発室21を分離した場合に比べて、成膜槽11が大型になる。従って、図2に示したように、成膜槽11と蒸発室21を分離し、蒸発室21で発生した蒸気を放出装置50に導いてから、成膜槽11内に放出させることが望ましい。
蒸発室21にガス供給系を接続しておき、不活性ガス(Ar、Ne、Xe等)を供給しながら、蒸気を発生させれば、蒸気が不活性ガスで押し流されるから、蒸気の移動効率が上がる。
蒸着材料39に用いる溶剤は特に限定されないが、有機薄膜中の溶剤残留量を減らすためには、低級アルコール(炭素数1以上6以下)を主成分とするものが望ましい。有機薄膜の膜質に影響を与えないのであれば、蒸着材料39に界面活性剤等を添加することもできる。
本発明の蒸気発生装置20及び蒸着装置10は、有機EL素子の有機薄膜の成膜以外の成膜にも用いることができる。

Claims (4)

  1. 加熱手段によって加熱される蒸発室と、
    前記蒸発室の天井に設けられた開口によって内部が接続された吐出室と、
    前記蒸発室内に有機材料を含む液状の蒸着材料を供給する供給装置と、
    前記蒸発室に接続され、前記蒸発室内で発生した蒸気が供給される放出装置と、
    前記放出装置から内部空間に前記蒸気が放出される真空槽と、
    を有し、
    前記供給装置は、前記液状の蒸着材料が配置されるタンクと、
    前記蒸発室の内部に配置され、加熱されて、着弾した前記蒸着材料を蒸発させる加熱部材と、
    前記吐出室と前記蒸発室との間に設けられ、断熱材料から成る断熱部材と、
    前記吐出室に設けられた冷却手段と、
    前記タンクに接続され、前記吐出室内に配置された吐出ヘッドとを有し、
    前記吐出ヘッドには吐出口が設けられ、
    前記蒸着材料は前記タンクから前記吐出ヘッドに供給され、前記吐出口から前記蒸発室内部空間に向かって吐出される蒸着装置。
  2. 記吐出口から吐出された前記蒸着材料は、前記加熱部材上に配置されるように構成された請求項1記載の蒸着装置。
  3. 前記吐出ヘッドは、前記吐出ヘッドの内部の前記蒸着材料に圧力を印加する圧力発生装置を有し、圧力が印加された前記蒸着材料が前記吐出口から吐出される請求項1記載の蒸着装置。
  4. 前記蒸発室は、前記蒸着材料を蒸発温度以上の温度に昇温させる加熱装置を有する請求項1記載の蒸着装置。

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