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JP5246737B2 - 安定な水溶性重合体分散液およびその製造方法 - Google Patents

安定な水溶性重合体分散液およびその製造方法 Download PDF

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JP5246737B2 JP2007190748A JP2007190748A JP5246737B2 JP 5246737 B2 JP5246737 B2 JP 5246737B2 JP 2007190748 A JP2007190748 A JP 2007190748A JP 2007190748 A JP2007190748 A JP 2007190748A JP 5246737 B2 JP5246737 B2 JP 5246737B2
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Description

本発明は安定な水溶性重合体分散液に関するものであり、詳しくは水処理薬剤としての凝集剤、脱水剤あるいは製紙プロセスに用いる製紙用薬剤、また各種懸濁溶液の分散安定剤、さらに土壌改良剤などに広く使用されている、一種以上のビニル系水溶性単量体を、該単量体に対し30〜400質量%の脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンまたは/およびその誘導体を反応させて得られる反応物(A)と、0.2〜20質量%の無機塩(B)を含有する溶媒中において、分散重合することによって得たカチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上の微細粒子からなる安定な水溶性重合体分散液とその製造方法に関する。
従来、製紙用薬剤あるいは廃水処理用の凝集剤として使用されているカチオン性水溶性重合体分散液の製造方法として、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを塩化ベンジルや疎水性モノハロゲン化アルキルにより四級化したカチオン性単量体を用いて共重合を行う時、該単量体の重合体あるいは共重合体を溶解しない塩水溶液中で、且つその塩水溶液に溶解可能な高分子の共存下で重合を行って、分散状態で重合体を得る製造方法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。この方法は、使用するカチオン性単量体がジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを塩化ベンジルや疎水性モノハロゲン化アルキルにより四級化した特定の疎水性カチオン性単量体を使用しなければならない問題点を有している。また共存させる塩水溶液に溶解可能な高分子は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート類の単独重合体あるいは共重合体、またはアクリルアミドとの共重合体などを使用している。
ポリエチレングリコール等の高分子水溶液を分散媒とする水溶性重合体微粒子の分散液を製造する方法が開示されている(特許文献3)。上記特許公報に開示された方法を実施する場合、製紙および廃水処理薬剤としてジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩化メチル4級化物の単独重合には適用できない。また、高価で製紙用薬剤、凝集剤として効果の少ないポリエチレングリコールのような低分子量水溶性ポリマーを多量に使用するため、コストを押し上げる欠点があった。
また、ポリアルキレンイミン硫酸中和物及び無機塩を含有した溶媒中において分散重合し、水溶性重合体分散液を得る方法が、提案されている(特許文献4)。この方法は、ポリアルキレンイミンをポリアルキレンイミン硫酸中和物に中和する工程で生じる熱の除去に多大な手間やコストがかかるほか、ポリアルキレンイミン自体も高価である為、製品コストを押し上げる欠点があった。
一方、ポリアルキルアミンは、製紙用薬剤として、たとえばピッチ抑制剤として有効に使用されると提案されている(特許文献5)ほか、実際に、製紙用薬剤として濾水性向上剤や歩留向上剤として使用されている。
また、アルキルアミン類とエピハロヒドリン類から合成されるポリアルキルアミンの主鎖に、アニオン性モノマー、非イオン性モノマー、カチオン性モノマーから選ばれるモノマーを側鎖にグラフト重合させてなるグラフト重合体をピッチ抑制剤として使用する方法も、提案されている(特許文献6)。しかし、先に挙げた特許文献5にもあるように、ポリアルキルアミンのピッチ抑制効果は、ポリアルキルアミン中の4級アミンを有することにあり、ポリアルキルアミン置換基の炭素数が大きいと、疎水結合などの側鎖置換基に由来するピッチ抑制効果は得られるが、単位質量あたりのイオン当量値は減少し、その分添加量は増大し見かけのポリアルキルアミンのピッチ抑制効果は落ちてしまう欠点があった。
特開昭61−123610号公報 特開平5−32722号公報 特開昭62−5170号公報 特開2004−26860号公報 特開平11−43895号公報 特開2005−344267号公報
前記のように水溶性重合体は、製紙工程に用いる濾水性向上剤、歩留り剤、白水中の有価物回収剤等の製紙に広範囲に使用されている。また、製油工程あるいは油分を含む産業排水の油分離工程及び処理に用いる油分離剤、都市下水、屎尿、一般産業排水の生汚泥、余剰汚泥、凝集汚泥、消化汚泥あるいはこれらの混合汚泥の凝集処理、また、脱水機などで凝集脱水する際に添加する薬剤としても使用できる。すなわち本発明の目的は、そのような産業上有益な水溶性重合体を貯蔵安定性に優れ、且つ流動性がよく溶解性にすぐれ、低コストの製造原材料で容易に製造可能であり、また含有する複数の重合体成分の性能が相殺されることなく製紙プロセスに適用可能であり、また高濃度の製品形態が可能である分散液の状態でピッチ障害を抑制する薬剤を開発することである。
発明者らは上記問題を解決する方法を各種検討した結果、以下のような発明に達した。すなわち請求項1の発明は、一種以上のビニル系水溶性単量体(A)を、該単量体に対し50〜400質量%のアンモニア、脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンを反応させて得られる反応物(B)と、1.0〜20質量%の無機塩(C)を含有する水溶液中において、分散重合することによって得たカチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上の微細粒子からなる安定な水溶性重合体分散液である。
請求項2の発明は、前記ビニル系水溶性単量体(A)が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項1に記載の安定な水溶性重合体分散液である。
一般式(1)
は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、R は水素、炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素原子またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基、 は陰イオンをそれぞれ表わす。

一般式(2)
は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、X は陰イオンをそれぞれ表わす。
一般式(3)
は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。
請求項3の発明は、前記ビニル系水溶性単量体(A)が、記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%、水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項1に記載の安定な水溶性重合体分散液である。
一般式(3)
は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。
請求項4の発明は、前記無機塩が硫酸塩であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の安定な水溶性重合体分散液である。
請求項5の発明は、一種以上のビニル系水溶性単量体(A)を、該単量体に対し50〜400質量%のアンモニア、脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンを反応させて得られる反応物(B)と、1.0〜20質量%の無機塩(C)を含有する水溶液中において、分散重合することを特徴とするカチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上の微細粒子からなる安定な水溶性重合体分散液の製造方法である。
請求項6の発明は、前記ビニル系水溶性単量体(A)が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項5に記載の安定な水溶性重合体分散液の製造方法である。
一般式(1)
は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、R は水素、炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素原子またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基、 は陰イオンをそれぞれ表わす。
一般式(2)
は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、X は陰イオンをそれぞれ表わす。
一般式(3)
は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。
請求項7の発明は、前記ビニル系水溶性単量体(A)が、記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%、水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項5に記載の安定な水溶性重合体分散液の製造方法である。
一般式(3)
は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。


請求項8の発明は、前記無機塩が硫酸塩であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の安定な水溶性重合体分散液の製造方法である。
本発明の安定な水溶性重合体分散液は、一種以上のビニル系水溶性単量体を、該単量体に対し50〜400質量%のアンモニア、脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンまたは/およびその誘導体を反応させて得られる反応物(A)と、1.0〜20質量%の無機塩(B)を含有する溶媒中において、分散重合することによって製造することが可能であり、モノマーを選択することによりイオン性は、カチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性の中から任意のものを得ることができる。また前記無機塩が硫酸塩であることが好ましい。
本発明の特徴は、製紙用薬剤として有用な、アミン類とエピハロヒロリンを反応させて得た重縮合物と、少量の無機塩類を共存させた分散媒中において、単量体を添加し攪拌下、分散重合することにより水溶性重合体微粒子からなる分散液を製造できる。
下記一般式(1)あるいは(2)で表される単量体を、アミン類とエピハロヒロリンを反応させて得た重縮合物と無機塩類とからなる分散媒中において、重合すると分散状態の重合系が発現し、水溶性重合体微粒子からなる分散液として製造することが出来る。
一般式(1)
一般式(2)
すなわち具体的には、一種以上のビニル系水溶性単量体を、該単量体に対し30〜400質量%の脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンまたは/およびその誘導体を反応させて得られる反応物を主体として、無機塩類を少量共存させた分散媒中で分散重合することを特徴とする。初めにアミン類とエピハロヒドリンとの反応物に関して説明する。
本発明で使用するアミン類とエピハロヒドリンとの反応物の製法や重合度について特に制約はないが、例えば、アンモニアや脂肪族アルキルモノアミンとエピハロヒドリンから合成されるものや、脂肪族ポリアミンやアルキレンジアミンとエピハロヒドリンとから合成されるものがあげられる。アルキルモノアミンの例としては、モノメチルアミン、モノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミンあるいはイソブチルアミンなどである。またアルキレンジアミンあるいはポリアミンの例としては、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミンなどである。実用的には、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンから合成されるものや、アミノエチル-メチルアミンとエピクロロヒドリンから合成されるものがあげられる。またエピハロヒドリは、エピクロロヒドリンやエピブロモヒドリンなどである。
実際の合成法としては、アンモニア、モノアミン類の第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類にエピハロヒドリンを滴下して反応することができる。反応の仕込み例は、エピハロヒドリンを反応器に仕込み、アンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類を滴下し反応することなどが考えられる。またこの反応物にポリアミンを添加し、前記反応物の末端反応部位と反応させ分子量を増大させることも出来る。またはじめからモノアミン類とポリアミン類を混合させておき、エピハロヒドリンと反応させることもできる。この時、反応を二段階にするならアミン類の当量値に対しエピハロヒドリを1から1.5倍に設定し、反応を一段階で終了するならアミン類の当量値に対しエピハロヒドリを0.80から1.0倍以下に設定するなど工夫が必要である。
上記の反応によって生成した重縮合物の分子量は、重量平均分子量として1000〜100,000であり、好ましくは3000〜50,000である。また溶液の粘性としては50質量%、25℃において50〜10,000mPa・sであり、好ましくは100〜5,000mPa・sである。
また本発明においては無機塩類を共存させることが特徴である。すなわち重合時、使用する塩としては、ハロゲン化アルカリ金属塩や、硫酸塩、燐酸塩などである。具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、塩化アンモニウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸水素アンモニウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウム等を例示することができるが、硫酸塩が特に好ましい。また、これらの塩を液中濃度として1.0質量%〜20質量%として用いることが好ましく、さらに好ましくは3.0質量%〜15質量%である。
また、本発明の水溶性重合体分散液は、無機塩類、特に好ましくは硫酸塩を共存させることにより分散媒と単量体との相分離が促進され、分散重合が進行しやすく、生成した水溶性重合体分散液の流動性も良好になる。しかし本発明は、本質的に塩水溶液中の分散重合ではなく、互いに混和しない高分子物質同士の混合分散液である。従って塩濃度を20質量%より高くしても見かけ粘度が低下するなどの現象はみられない。返って分散液の流動性が低下する場合もあるので注意を要する。
以下、具体的に製造法を説明する。初めに脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンまたは/およびその誘導体を反応させて得られる反応物、無機塩、単量体を加え、必要に応じ、連鎖移動性の化合物を混合する。単量体濃度としては、10〜40質量%であり、好ましくは15〜30質量%である。アミン類とエピハロヒドリンとの反応物の単量体に対する添加量は、50〜400質量%であるが、好ましくは70〜300質量%、さらに好ましくは100〜200質量%である。また、無機塩を全量に対し1.0質量%〜20質量%となるよう溶解する。
その後、窒素雰囲気下にて、重合開始剤、例えば2、2−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物または2、2−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物のような水溶性アゾ系重合開始剤、あるいは過硫酸アンモニウムおよび亜硫酸水素ナトリウム併用のような水溶性レドックス系重合開始剤を添加し、撹拌下ラジカル重合を行う。重合の反応温度は0〜100℃の範囲で重合開始剤の性質に応じて任意に選ぶ事ができるが、好ましくは10〜60℃であり、更に好ましくは20〜50℃である。
分子量調節のため通常のラジカル重合に用いられるようなイソプロピルアルコールやメルカプタン等の連鎖移動剤を添加することも任意に選択することができる。重合体微細粒子の分散安定化の為、撹拌を行う必要がり、撹拌速度の上限は無く、任意の撹拌条件を選ぶことができる。
次にイオン性水溶性重合体を製造する場合に使用する単量体について説明する。カチオン性水溶性重合体を製造する場合には、カチオン性単量体の一種以上を使用し、また非イオン性単量体との共重合をすることもできる。カチオン性単量体の例としては、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、メチルジアリルアミンなどの重合体や共重合体が上げられ、四級アンモニウム基含重合体の例は、前記三級アミノ含有単量体の塩化メチルや塩化ベンジルによる四級化物である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。また、一般式(2)で表されるジメチルジアリルアンモニウム系単量も使用可能であり、その例としてジメチルジアリルアンモニウム塩化物、ジアリルメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。
非イオン性単量体の例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドアクリロイルモルホリン、アクリロイルピペラジンなどがあげられる。
両性水溶性重合体を製造する場合には、前記カチオン性と非イオン性単量体に加えて、さらに一般式(3)で表されるアニオン性単量体を共重合する。その例としては、スルホン基でもカルボキシル基でもさしつかいなく、両方を併用しても良い。スルホン基含有単量体の例は、ビニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸などである。またカルボキシル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
アニオン性水溶性重合体を製造する場合には、前記一般式(3)で表されるアニオン性単量体の一種以上の共重合、あるいは前記アニオン性単量体と水溶性非イオン性単量体との共重合によって製造する。アニオン性単量体と水溶性非イオン性単量体の例としては、前記のようなものを使用する。
さらに非イオン性水溶性重合体を製造する場合には、前記非イオン性単量体の一種以上を使用する。特に好ましい水溶性非イオン性単量体としては、アクリルアミドである。
本発明の定な水溶性重合体分散液は、製紙工業における添加剤、水処理における凝集沈殿処理剤、汚泥脱水剤などに使用できる。
以下に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に制約されるものではない。
温度計、攪拌機、滴下漏斗を備えた4つ口のセパラブルフラスコに、エピクロロヒドリン146.6gとイオン交換水29.6gを仕込み、ジメチルアミンの50重量%水溶液123.8gを40〜45℃で2時間かけて滴下し、滴下終了後45℃で1時間反応後、イオン交換水147.0gを加え反応物の濃度として50質量%とした。この反応物の25℃の粘度は、1150mPa・sであった。
次に攪拌機、窒素曝気管および温度制御装置を備えた反応器に上記(ジメチルアミン/エピクロロヒドリン)反応物の50質量%水溶液180gに、硫酸アンモニウム12g、メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド80%水溶液75.0g、メタリルスルホン酸ナトリウム1.2g、イオン交換水31.8gを仕込み混合した。窒素で置換しながら、2,2アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロライド水溶液を重合開始剤として対モノマーあたり重量で400ppm添加する(2%水溶液で1.2g)。撹拌下36℃で18時間重合した。その結果、粒径1〜50μmの微粒子の重合体分散液が得られた(試料−1)。得られた重合体分散液は、単量体濃度20質量%、(ジメチルアミン/エピクロロヒドリン)反応物濃度30質量%であり、B型粘度計により分散液粘度(25℃)を測定した。また分散液をアセトンに投入し、重合によって生成した単量体の重合物を抽出し、60℃で3日間乾燥した後、再溶解し、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。これらの結果を表1に示す。
攪拌機、窒素曝気管および温度制御装置を備えた反応器に(ジメチルアミン/エピクロロヒドリン)反応物の50%水溶液180gに、硫酸アンモニウム12g、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド80%水溶液45.6g、メタリルスルホン酸ナトリウム1.2g、イオン交換水1.7gを仕込み混合した。窒素で置換しながら、2,2アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロライド水溶液を重合開始剤として対モノマーあたり重量で6000ppm添加する(10%水溶液で3.6g)。この混合物へ、アクリルアミド50% 水溶液59.5gを5時間かけて滴下混合する。反応温度は、終始50℃で、滴下混合終了後15時間重合した。その結果、粒径1〜50μmの微粒子の重合体分散液が得られた(試料−2)。その後、実施例1と同様にB型粘度計により分散液粘度(25℃)と重量平均分子量を測定した。これらの結果を表1に示す。
実施例1と同様の操作により、表1に示す単量体組成の重合体分散液を合成した。これらの結果を表1に示す。



(表1)
DMC:メタクロルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
DMQ:アクロルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、AAC:アクリル酸、AAM:アクリルアミド、DD:ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、分散液粘度(25℃);mPa・s、塩濃度;分散液中質量%、分散媒比率;対単量体質量比、単量体濃度;質量%
実施例1と同様の操作により、表1に示す単量体組成を用いて、硫酸アンモニウム濃度を変化させた処方、無機種類を変化させた処方、単量体に対するアミン/エピクロロヒドリン反応物の比率を変化させた処方により、重合体分散液を合成した。実施例1と同様にB型粘度計により分散液粘度(25℃)と重量平均分子量を測定した。これらの結果を表2に示す。
(比較試験)実施例1と同様の操作により、表1に示す単量体組成を用いて、無機種類を添加しない処方、無機種類濃度を1質量%より減少させた処方、単量体に対するアミン/エピクロロヒドリン反応物の比率を低下させた処方により重合体分散液を合成した。これらの結果を表2に示す。











(表2)
DMC:メタクロルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
DMQ:アクロルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、AAC:アクリル酸、AAM:アクリルアミド、DD:ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、1)塩化ナトリウム、2)硫酸ナトリウム、3)燐酸ナトリウム
分散液粘度;mPa・s、塩濃度;分散液中質量%、分散媒比率;対単量体質量比、単量体濃度;質量%















Claims (8)

  1. 一種以上のビニル系水溶性単量体(A)を、該単量体に対し50〜400質量%のアンモニア、脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンを反応させて得られる反応物(B)と、1.0〜20質量%の無機塩(C)を含有する水溶液中において、分散重合することによって得たカチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上の微細粒子からなる安定な水溶性重合体分散液。
  2. 前記ビニル系水溶性単量体(A)が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項1に記載の安定な水溶性重合体分散液。
    一般式(1)
    は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、R は水素、炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素原子またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基、 は陰イオンをそれぞれ表わす。

    一般式(2)
    は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、X は陰イオンをそれぞれ表わす。
    一般式(3)
    は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。
  3. 前記ビニル系水溶性単量体(A)が、記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%、水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項1に記載の安定な水溶性重合体分散液。
    一般式(3)
    は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。
  4. 前記無機塩が硫酸塩であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の安定な水溶性重合体分散液。
  5. 一種以上のビニル系水溶性単量体(A)を、該単量体に対し50〜400質量%のアンモニア、脂肪族モノアミン及びポリアミンより選択された一種以上のアミン類とエピハロヒドリンを反応させて得られる反応物(B)と、1.0〜20質量%の無機塩(C)を含有する水溶液中において、分散重合することを特徴とするカチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上の微細粒子からなる安定な水溶性重合体分散液の製造方法。
  6. 前記ビニル系水溶性単量体(A)が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項5に記載の安定な水溶性重合体分散液の製造方法。
    一般式(1)
    は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、R は水素、炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素原子またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基、 は陰イオンをそれぞれ表わす。
    一般式(2)
    は水素又はメチル基、R 、R は炭素数1〜3のアルキル基あるいはベンジル基、X は陰イオンをそれぞれ表わす。
    一般式(3)
    は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。
  7. 前記ビニル系水溶性単量体(A)が、記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%、水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)であることを特徴とする請求項5に記載の安定な水溶性重合体分散液の製造方法。
    一般式(3)
    は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO 、C SO 、CONHC(CH CH SO 、C COOあるいはCOO、R は水素またはCOOY 、Y あるいはY は水素または陽イオンをそれぞれ表わす。
  8. 前記無機塩が硫酸塩であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の安定な水溶性重合体分散液の製造方法。
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