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JP5109950B2 - 駐車支援装置 - Google Patents

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JP5109950B2 JP2008307448A JP2008307448A JP5109950B2 JP 5109950 B2 JP5109950 B2 JP 5109950B2 JP 2008307448 A JP2008307448 A JP 2008307448A JP 2008307448 A JP2008307448 A JP 2008307448A JP 5109950 B2 JP5109950 B2 JP 5109950B2
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Description

本発明は、車両の駐車位置の設定を支援する駐車支援装置に関する。
従来、駐車場等における車両の駐車を支援するものとして、例えば特開2007−30700号公報に記載された駐車支援装置がある。この駐車支援装置では、車両の入出庫時に必要となる、周辺駐車車両との余裕空間を考慮した駐車位置に車両を案内することにより、車両の駐車における運転操作を支援している。
特開2007−30700号公報
しかしながら、特許文献1に記載された駐車支援装置では、車両を駐車している間に周辺の状況が変化し、例えば周辺駐車車両との余裕空間が十分でなくなる等の場合に、車両を出庫できなくなるおそれがあった。
そこで本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、周辺状況が変化しても出庫可能な駐車位置を設定する駐車支援装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明に係る駐車支援装置は、車両の駐車時に駐車位置の設定を支援する駐車支援装置であって、駐車候補領域を検出する駐車候補領域検出手段と、車両の出庫時における駐車候補領域の周辺環境を推定する環境変化推定手段と、環境変化推定手段により推定された周辺環境において車両が駐車候補領域から出庫可能か否かを判定する判定手段と、判定手段による判定結果に基づいて駐車位置の設定を支援する支援手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る駐車支援装置によれば、駐車候補領域検出手段によって駐車候補領域が検出され、環境変化推定手段によって車両の出庫時における駐車候補領域の周辺環境が推定される。また、こうして推定された周辺環境において車両が出庫可能か否かが判定手段によって判定され、この判定結果に基づいて駐車位置の設定が支援手段によって支援される。よって、出庫時に周辺環境がどのように変化するかを考慮して出庫の可否を判定し、車両の駐車位置を設定するため、駐車中の周辺環境の変化に応じた駐車位置の設定が可能となる。したがって、周辺状況が変化しても出庫可能な駐車位置を設定することができる。
また本発明に係る駐車支援装置において、支援手段は、判定手段によって出庫可能と判定された駐車候補領域に駐車位置を設定することが好ましい。
この発明によれば、判定手段によって出庫可能と判定された駐車候補領域に駐車位置が設定されるため、出庫可能な駐車位置に車両を駐車することができる。よって、駐車中の状況変化により出庫が不可能となる事態を回避できる。
また本発明に係る駐車支援装置において、環境変化推定手段は、駐車候補領域の周辺における駐車車両の状態を推定することが好ましい。
この発明によれば、環境変化推定手段によって駐車候補領域の周辺における駐車車両の状態が推定される。また、こうして推定された周辺駐車車両の状態において車両が出庫可能か否かが判定され、この判定結果に基づいて駐車位置の設定が支援される。よって、周辺の駐車車両の状態が変化しても出庫可能な駐車位置を設定することができる。ここで、駐車車両の状態とは、駐車車両の有無、大きさ、形状のことをいう。すなわち、この発明によれば、駐車時には空いていたスペースに駐車車両が駐車していたり、周辺の駐車車両が大きくなる等の状況変化により出庫が不可能となる事態を回避できる。
また本発明に係る駐車支援装置において、環境変化推定手段は、駐車候補領域の前後の通路の状況を推定することが好ましい。
この発明によれば、環境変化推定手段によって駐車候補領域の前後の通路の状況が推定される。また、こうして推定された駐車候補領域の前後の通路の状況において車両が出庫可能か否かが判定され、この判定結果に基づいて駐車位置の設定が支援される。よって、駐車候補領域の前後の通路の状況が変化しても出庫可能な駐車位置を設定することができる。
また本発明に係る駐車支援装置において、車両が駐車候補領域に駐車するよりも前に、駐車候補領域に他車両が駐車するか否かを推定する推定手段を更に備え、支援手段は、推定手段による推定結果に基づいて駐車位置を設定することが好ましい。
この発明によれば、車両が駐車候補領域に駐車するよりも前に、駐車候補領域に他車両が駐車するか否かが推定手段によって推定される。また、この推定結果に基づいて駐車位置の設定が支援される。よって、他車両に先に駐車されてしまい駐車が不可能となる事態を回避できる。
本発明に係る駐車支援装置によれば、周辺状況が変化しても出庫可能な駐車位置を設定することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
図1は第一実施形態に係る駐車支援装置を示すブロック構成図である。本実施形態に係る駐車支援装置10は、駐車場等において車両の駐車位置の設定を支援する装置である。駐車支援装置10は、自車両に設けられており、自車両の駐車時に駐車位置の設定を支援する。
図1に示すように、駐車支援装置10は、駐車スペース検出部1、GPS(Global Positioning System)受信機2、駐車支援ECU(Electronic Control Unit)3、車両制御ECU4を備えて構成されている。駐車スペース検出部1およびGPS受信機2はそれぞれ、駐車支援ECU3に接続されており、また、車両制御ECU4が駐車支援ECU3に接続されている。
駐車スペース検出部1は、レーザーレンジファインダ及びカメラ等を備えており、所定範囲に向けてレーザ光を走査し、その反射光を受光することによって測定対象物上の各点までの距離を検出するとともに、自車両の周囲の所定範囲における画像を取得する機能を有している。駐車スペース検出部1は、自車両の前方および側方の所定範囲に向けてレーザ光を走査しうるように自車両に取り付けられている。駐車スペース検出部1による距離検出および画像の取得は、エンジンが始動してから停止するまで、所定時間ごとに行われる。駐車スペース検出部1は、検出した距離および画像を示す信号を生成し、駐車スペース検出信号として駐車支援ECU3へ逐次出力する。
GPS受信機2は、自車両に取り付けられたアンテナ等を備えており、GPSを用いて自車両の位置を検出する機能を有している。このアンテナは自車両の異なる2箇所に取り付けられている。GPS受信機2による位置の検出は、エンジンが始動してから停止するまで、所定時間ごとに行われる。GPS受信機2は、検出した自車両の位置を示す信号を生成し、自車両位置信号として駐車支援ECU3へ逐次出力する。
本実施形態においては、駐車場において自車両が駐車しようとする際、駐車スペース検出部1によって駐車場内の駐車スペースや他車両が検出され、これらの自車両からの距離が検出される。また、GPS受信機2によって駐車場内における自車両の位置や向きが検出される。
駐車支援ECU3は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random AccessMemory)を含むコンピュータを主体として構成されており、自車両の駐車位置を設定し、駐車行動を決定するものである。すなわち、駐車支援ECU3は、自車両に対して駐車位置の設定を支援する。駐車支援ECU3は、候補領域検出部31、現在位置検出部32、駐車可否判定部33、駐車位置演算部34、仮想車両設定部35、出庫可否判定部36、および駐車行動決定部37を備えている。
候補領域検出部31は、駐車スペース検出部1から出力された駐車スペース検出信号を取得し、取得した駐車スペース検出信号が示す画像に画像処理を施すことにより、空き駐車スペースを検出する機能を有している。また、候補領域検出部31は、取得した駐車スペース検出信号に基づいて、検出した駐車スペースの自車両からの距離を検出する機能を有している。
現在位置検出部32は、GPS受信機2から出力された自車両位置信号を取得し、それぞれのアンテナにおける位置信号に基づいて、駐車場における自車両の位置および姿勢を検出する機能を有している。ここで、自車両の姿勢とは「向き」を意味する。
駐車可否判定部33は、候補領域検出部31により検出された駐車スペースと現在位置検出部32により検出された自車両の位置および向きとに基づいて、自車両がその駐車スペースに駐車可能か否かを判定する機能を有している。こうして駐車可能と判定された駐車スペースは、駐車候補領域に相当する。
このように、候補領域検出部31、現在位置検出部32、および駐車可否判定部33は、駐車候補領域を検出する駐車候補領域検出手段として機能する。
駐車位置演算部34は、駐車可否判定部33により駐車可能と判定された駐車スペースに自車両が駐車した場合の駐車位置および姿勢を演算する機能を有している。
仮想車両設定部35は、駐車スペース検出部1から出力された駐車スペース検出信号を取得し、取得した駐車スペース検出信号が示す画像に画像処理を施すことにより、駐車可否判定部33により駐車可能と判定された駐車スペースの周辺における別の駐車スペースを検出する機能を有している。以下の説明において、仮想車両設定部35により検出される、周辺の駐車スペースを「周囲駐車スペース」ともいう。
また、仮想車両設定部35は、検出した周囲駐車スペースに駐車車両(以下の説明においては「周辺駐車車両」ともいう。)を仮想的に配置する機能を有している。この周辺駐車車両は、自車両が駐車スペースから出庫する際に自車両の周辺に存在しうる他車両として設定されるものである。さらに、仮想車両設定部35は、配置した周辺駐車車両の位置によって決まる自車両の周囲スペースを周辺環境として演算する機能を有している。
このように、駐車位置演算部34および仮想車両設定部35は、自車両の出庫時における駐車候補領域の周辺環境を推定する環境変化推定手段として機能する。
出庫可否判定部36は、駐車位置演算部34により演算された自車両の駐車位置および姿勢と仮想車両設定部35により演算された自車両の周囲スペースとに基づいて、周辺駐車車両が駐車されている状態において自車両が出庫可能か否かを判定する機能を有している。すなわち、出庫可否判定部36は、環境変化推定手段により推定された周辺環境において自車両が駐車候補領域から出庫可能か否かを判定する判定手段として機能する。
駐車行動決定部37は、出庫可否判定部36による出庫可否の判定による判断結果に基づいて、自車両の駐車スペースへの駐車を開始するか中止するかを決定する機能を有している。また、駐車行動決定部37は駐車開始を決定した場合に駐車スペースへの駐車を指示する駐車開始信号を生成し、車両制御ECU4へ出力する機能を有している。すなわち、駐車行動決定部37は、判定手段による判定結果に基づいて駐車位置の設定を支援する支援手段として機能する。
車両制御ECU4は、駐車支援ECU3の駐車行動決定部37から出力された駐車開始信号を取得し、駐車が決定された駐車スペースへ自車両を駐車させるべく、自車両を制御する機能を有している。
以上の構成を備える駐車支援装置10の動作について、以下に説明する。図2は駐車支援装置10による処理手順を示すフローチャートである。図2における処理は、自車両が駐車場において駐車態勢になると開始され、自車両が駐車を完了するか、駐車を中止して通常の走行状態に戻るまで駐車支援ECU3によって所定の周期で繰り返し実行される。なお、自車両の駐車態勢は、駐車スペース検出部1による検出結果から判断してもよいし、GPS受信機2による位置情報から判断してもよい。
まず、S1において、候補領域検出部31は、空き駐車スペースを検出する。ここでは、候補領域検出部31は、駐車スペース検出部1から出力された駐車スペース検出信号を取得し、取得した駐車スペース検出信号が示す画像に画像処理を施すことにより、空き駐車スペースを検出する。この検出は、例えば駐車スペースを区切る白線等と、その白線等によって囲まれた領域における他車両の有無とを検出することにより行われる。すなわち、S1において候補領域検出部31は、他車両の不在が検出された駐車スペースを、空き駐車スペースとして検出する。
次に、S2に移行し、現在位置検出部32は、GPS受信機2から出力された自車両位置信号を取得し、それぞれのアンテナにおける位置信号に基づいて、駐車場における自車両の位置および向きを検出する。
次に、S3に移行し、駐車可否判定部33は、S1において検出された駐車スペースとS2において検出された自車両の位置および向きとに基づいて、自車両がその駐車スペースに駐車可能か否かを判定する。駐車可否判定部33は、例えば、自車両が駐車行動の過程において通過する領域を逐次計算し、計算の結果得られる自車両の通過領域が、検出した駐車スペースに重ならないか否かによって駐車可否を判定する。
次に、S4に移行し、S3における判定の結果、自車両の通過領域が駐車スペースに重ならないと判定された場合、自車両はこの駐車スペースに駐車可能であると判断され、S5に移行する。また、自車両の通過領域が駐車スペースに重なると判定された場合、自車両はこの駐車スペースに駐車できないと判断され、S11に移行する。
S5では、駐車位置演算部34は、S4において駐車可能と判定された駐車スペースに自車両が駐車した場合の駐車位置および姿勢を演算する。
次に、S6に移行し、仮想車両設定部35は、駐車スペース検出部1から出力された駐車スペース検出信号を取得し、取得した駐車スペース検出信号が示す画像に画像処理を施すことにより、駐車可否判定部33により駐車可能と判定された駐車スペースの両隣の駐車スペースを、周囲駐車スペースとして検出する。
次に、S7に移行し、仮想車両設定部35は、検出した周囲駐車スペースに周辺駐車車両を仮想的に配置する。すなわち、仮想車両設定部35は、駐車スペースの周辺における駐車車両の状態を推定する。ここでいう周辺駐車車両の状態とは、駐車車両の有無、大きさ、形状のことをいう。また、仮想車両設定部35は、配置した周辺駐車車両の位置によって決まる自車両の周囲スペースを周辺環境として演算する。
図3には、S5〜S7において演算される自車両の位置および周辺駐車車両の配置の例を示す。図3に示すように、S3〜S4において駐車可能と判断された駐車スペースAに、自車両5が仮想的に配置されている。また、S6において検出された、駐車スペースAの両隣の周囲駐車スペースB1(左側),B2(右側)には、他車両6a,6bがそれぞれ周辺駐車車両として仮想的に配置されている。
ここで、S7における周辺駐車車両の配置では、自車両5が駐車スペースAから出庫する際に存在しうる他車両は、複数種類の状態にあるとして配置される。図3に示す例では、周辺駐車車両6aは、自車両5よりも大型の車両であり、駐車スペースA寄りに駐車されている。また、周辺駐車車両6bは、自車両5よりも小型の車両であり、車両前部が周囲駐車スペースB2からはみ出し、駐車スペースAに寄るように駐車されている。
このように周辺駐車車両が配置された状態において、図4に示すように、周辺駐車車両6aの右側面、周辺駐車車両6bの左側面に沿うようにして自車両5の周囲スペースA1が演算される。この周囲スペースA1は、周辺駐車車両6a,6bの位置によって決まる自車両5の周囲スペースであり、自車両5が出庫する際に他車両に接触することなく出庫できるか否かの判断基準となる。上述のように、S7における演算処理では、あらゆる周辺環境を想定し、周辺駐車車両の複数種類の状態に応じて複数種類の周囲スペースが演算される。
次に、S8に移行し、出庫可否判定部36は、S5において演算された自車両5の駐車位置および姿勢とS7において演算された自車両5の周囲スペースA1とに基づいて、周辺駐車車両6a,6bが駐車されている状態において自車両5が駐車スペースAから出庫可能か否かを判定する。出庫可否判定部36は、例えば、自車両5が出庫の過程において通過する領域を逐次計算し、計算の結果得られる自車両5の通過領域が、周囲スペースA1に重ならないか否かによって出庫可否を判定する。
次に、S9に移行し、S8における判定の結果、自車両5の通過領域が周囲スペースA1に重ならないと判定された場合、自車両5は駐車スペースAから出庫可能であると判断され、S10に移行する。また、自車両5の通過領域が周囲スペースA1に重なると判定された場合、自車両5は駐車スペースAから出庫できないと判断され、S11に移行する。
S10では、駐車行動決定部37は、S8〜S9における出庫可能の判断結果に基づいて、自車両5の駐車スペースAへの駐車開始を決定する。すなわち、駐車行動決定部37は、出庫可否判定部36によって出庫可能と判定された駐車候補領域に駐車位置を設定する。そして、駐車行動決定部37は、駐車スペースAへの駐車を指示する駐車開始信号を生成し、車両制御ECU4へ出力する。
一方、S11では、駐車行動決定部37は、S8〜S9における出庫不可の判断結果に基づいて、自車両5の駐車スペースAへの駐車中止を決定し、処理を終了する。
以上の一連の処理を経て、車両制御ECU4は、駐車支援ECU3の駐車行動決定部37から出力された駐車開始信号を取得した場合、駐車が決定された駐車スペースAへ自車両5を駐車させるべく、自車両5を制御する。
こうして、駐車支援装置10によって駐車場等における自車両5の駐車位置の設定が支援される。
以上のように、本実施形態に係る駐車支援装置10によれば、候補領域検出部31、現在位置検出部32、および駐車可否判定部33によって駐車スペースAが検出され、駐車位置演算部34および仮想車両設定部35によって自車両5の出庫時における駐車スペースAの周囲スペースA1が推定される。また、こうして推定された周囲スペースA1において自車両5が出庫可能か否かが出庫可否判定部36によって判定され、この判定結果に基づいて駐車位置の設定が駐車行動決定部37によって支援される。よって、出庫時に周辺環境がどのように変化するかを考慮して出庫の可否を判定し、自車両5の駐車位置を設定するため、駐車中の周辺環境の変化に応じた駐車位置の設定が可能となる。したがって、周辺状況が変化しても出庫可能な駐車位置を設定することができる。
また、本実施形態に係る駐車支援装置10によれば、出庫可否判定部36によって出庫可能と判定された駐車スペースAに駐車位置が設定されるため、出庫可能な駐車位置に自車両5を駐車することができる。よって、駐車中の状況変化により出庫が不可能となる事態を回避できる。
また、本実施形態に係る駐車支援装置10によれば、駐車位置演算部34および仮想車両設定部35によって駐車スペースAの周辺における周辺駐車車両6a,6bの状態が推定される。また、こうして推定された周辺駐車車両6a,6bの状態において自車両5が出庫可能か否かが判定され、この判定結果に基づいて駐車位置の設定が支援される。よって、周辺の駐車車両の状態が変化しても出庫可能な駐車位置を設定することができる。すなわち、この発明によれば、駐車時には空いていたスペースに駐車車両が駐車していたり、周辺の駐車車両が大きくなる等の状況変化により出庫が不可能となる事態を回避できる。
次に、図5および図6を参照しながら本実施形態の駐車支援装置10による他の処理手順を説明する。
図5に示すS1〜S7は、図2に示したS1〜S7に相当するが、S12では、図2のS3とは異なり、駐車可否判定部33は、自車両5が駐車スペースに駐車可能か否かを判定するにあたり、駐車スペースに後ろ向きで駐車する場合と、前向きで駐車する場合との2通りについて、駐車可否を判定する。その他の処理は、図2の処理手順と同様である。
そして、図6のS13に移行し、駐車可否判定部33は、S12,S4の駐車可否判断において、後ろ向きでの駐車が可能であったか否かを判断する。自車両5は駐車スペースに後ろ向きで駐車できなかったと判断された場合、S17に移行する。
S13において、自車両5は駐車スペースに後ろ向きで駐車可能であった場合、S14に移行し、駐車可否判定部33は、S5において演算された自車両5の駐車位置および姿勢とS7において演算された自車両5の周囲スペースとに基づいて、周辺駐車車両が駐車されている状態において自車両5が駐車スペースから出庫可能か否かを判定する。この判定方法は、図2のS8と同様である。
次に、S15に移行し、S14における判定の結果、自車両5の通過領域が周囲スペースに重ならないと判定された場合、自車両5は駐車スペースから出庫可能であると判断され、S16に移行する。また、自車両5の通過領域が周囲スペースに重なると判定された場合、自車両5は駐車スペースから出庫できないと判断され、S17に移行する。
さらに、S16では、駐車可否判定部33は、駐車スペースから出庫した後、自車両5が走行しやすいか否かを判断する。すなわち、駐車可否判定部33は、出庫後の目標進路に対して自車両5が追従可能か否かを判断する。図7には、駐車支援装置10における出庫後の走行難易度判断の例を示している。図7(a)に例示するように駐車場の出口Eが駐車スペースの真横にある場合は、後ろ向き駐車をしている自車両5にとって出庫後の走行がしやすいと判断され、S10に移行する。また、駐車スペースと出口の位置関係から自車両5は出庫後走行しにくいと判断されると、S17に移行する。
S17では、駐車可否判定部33は、S12,S4の駐車可否判断において、前向きでの駐車が可能であったか否かを判断する。自車両5は駐車スペースに前向きで駐車できなかったと判断された場合、S11に移行する。
続いて、S18〜S20では、S14〜S16と同様にして、駐車可否判定部33は、自車両5が駐車スペースから出庫可能か否か、出庫後の走行はしやすいか否かを判断する。例えば、S20において、図7(b)に例示するように駐車場の出口Eが駐車スペースの真横にある場合は、前向き駐車をしている自車両5にとって切り返しが必要となり、出庫後の走行がしにくいと判断され、S11に移行する。また、駐車スペースと出口の位置関係から自車両5は出庫後走行しやすいと判断されると、S10に移行する。
S10では、S16において出庫後走行しやすいと判断された場合、駐車行動決定部37は、駐車スペースへの後ろ向きでの駐車を決定する。また、S20において出庫後走行しやすいと判断された場合、駐車行動決定部37は、駐車スペースへの前向きでの駐車を決定する。そして、駐車行動決定部37は、駐車スペースへの後ろ向きまたは前向きでの駐車を指示する駐車開始信号を生成し、車両制御ECU4へ出力する。なお、S11における処理は、図2の処理手順と同様である。
以上の一連の処理を経て、車両制御ECU4は、駐車支援ECU3の駐車行動決定部37から出力された駐車開始信号を取得した場合、駐車が決定された駐車スペースAへ後ろ向きまたは前向きにて自車両5を駐車させるべく、自車両5を制御する。こうして、駐車支援装置10によって駐車場等における自車両5の駐車位置の設定が支援される。
このような駐車位置の支援によれば、自車両5の出庫後の走行のしやすさを考慮することにより、出庫後に自車両5が走行しやすい駐車方法によって駐車支援を行うことができる。
(第二実施形態)
図8は第二実施形態に係る駐車支援装置を示すブロック構成図、図9はこの駐車支援装置による処理手順を示すフローチャートである。
図8に示す本実施形態の駐車支援装置20が、図1に示した駐車支援装置10と異なる点は、自車両の出庫予定時間を入力するためのテンキー7と、駐車スペースの前後の通路の状況が通路状況情報として格納された駐車環境DB8とを備えた点である(この「DB」は「データベース」を意味し、以下の説明においても同様とする。)。また、駐車支援装置20の駐車支援ECU13は、図1の駐車支援装置10における仮想車両設定部35は備えていない。駐車支援装置20においては、駐車位置演算部34は、駐車候補領域の前後の通路の状況を推定する環境変化推定手段として機能する。
また、図9に示すように、駐車支援装置20による処理では、S5の駐車位置演算に続いて、S21に移行し、駐車位置演算部34は、自車両5のドライバ等がテンキー7により入力した出庫予定時間を取得する。
次に、S22に移行し、駐車位置演算部34は、S21において取得した自車両5の出庫予定時間における駐車スペースの前方または後方の出庫する方向の通路の状況を、駐車環境DB8から取得した通路状況情報に基づいて推定する。ここで駐車環境DB8から取得される通路の状況としては、例えば通勤時の渋滞や、休日の店舗の混雑状況等が挙げられる。
次に、S23に移行し、出庫可否判定部36は、S22において推定された通路の状況に応じて、出庫の可否を判定する。ここでは、例えば、自車両5の出庫予定時間において前方の通路が他車両による渋滞で出庫困難と推定された場合、出庫できないと判定する。
駐車支援装置20における上記以外の処理は、第一実施形態における処理と同様である。
このような駐車支援装置20によれば、駐車位置演算部34によって駐車スペースの前後の通路の状況が推定される。また、こうして推定された駐車スペースの前後の通路の状況において自車両5が出庫可能か否かが判定され、この判定結果に基づいて駐車位置の設定が支援される。よって、駐車スペースの前後の通路の状況が変化しても出庫可能な駐車位置を設定することができる。また、通路の混雑度が増すこと等により出庫不可能となる事態を回避することができる。
(第三実施形態)
図10は第三実施形態に係る駐車支援装置を示すブロック構成図、図11はこの駐車支援装置による処理手順を示すフローチャート、図12は図11に続く処理手順を示すフローチャートである。
図10に示す本実施形態の駐車支援装置30が、図1に示した駐車支援装置10と異なる点は、駐車場の地図情報が格納された地図DB9と、自車両5が現在位置から駐車スペースに到達するまでに要する時間を演算する到着時間演算部38と、この到達時間内に他車両が駐車スペースに到達しうる距離dを演算する検出範囲演算部39と、駐車スペースからこの距離dの範囲内にある他車両を検出する他車両検出部40とを備えた点である。駐車支援装置30においては、到着時間演算部38、検出範囲演算部39、および他車両検出部40は、自車両5が駐車スペースに駐車するよりも前に、駐車スペースに他車両が駐車するか否かを推定する推定手段として機能する。
また、駐車支援装置30による処理における図11のS1〜S9は、図2に示したS1〜S9と同様である。駐車支援装置30においては、図9において自車両5は駐車スペースから出庫可能であると判断された場合、図12に示すS31に移行する。
S31では、到着時間演算部38は、自車両5から駐車スペースまでの経路の距離から、自車両5が現在位置から駐車スペースに到達するまでに要する時間を演算する。言い換えれば、到着時間演算部38は、駐車スペースまでの到達時間を演算する。ここでは、到着時間演算部38は、例えば駐車スペースまでの距離と自車両5の予定走行速度とに基づいて到達時間を演算する。この到着時間は厳密に演算する必要はなく、長めの到着時間としてもよい。
次に、S32に移行し、検出範囲演算部39は、S31において演算された到達時間に他車両が駐車スペースに到達しうる距離dを演算する。ここでは、検出範囲演算部39は、例えば他車両の駐車場内での想定速度とS31において演算された到達時間とに基づいて距離dを演算する。この距離dについても、厳密に演算する必要はなく、長めの距離としてもよい。
次に、S33に移行し、他車両検出部40は、S32において演算された距離dを用いて、駐車スペースからこの距離dの範囲内にある他車両を検出する。ここで検出される他車両は、自車両5が駐車スペースに駐車するよりも前に、駐車スペースに駐車しうる他車両を意味する。ここでの他車両の検出は、駐車スペース検出部1等を用いて検出すればよい。
次に、S34に移行し、他車両検出部40は、S33において他車両が検出されたか否かを判断する。他車両検出部40は、駐車支援装置スペースから距離dの範囲内に他車両は検出されなかった場合、S35に移行する。また、駐車支援装置スペースから距離dの範囲内に他車両が検出された場合、S36に移行する。すなわち、このS34では、他車両検出部40は、自車両5が駐車スペースに駐車するよりも前に、駐車スペースに他車両が駐車するか否かを推定する。
駐車支援装置30におけるS35〜S36は、図2に示したS10〜S11の処理と同様である。すなわち、本実施形態の駐車支援装置30においては、駐車行動決定部37は、到着時間演算部38、検出範囲演算部39、および他車両検出部40による推定結果に基づいて駐車位置を設定する。
このような駐車支援装置30によれば、自車両5が駐車スペースに駐車するよりも前に、駐車スペースに他車両が駐車するか否かが到着時間演算部38、検出範囲演算部39、および他車両検出部40によって推定される。また、この推定結果に基づいて駐車位置の設定が支援される。よって、他車両に先に駐車されてしまい駐車が不可能となる事態を回避できる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明に係る駐車支援装置は、上記実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、空き駐車スペースの検出や他車両の検出に、レーザーレンジファインダやカメラを用いる場合について説明したが、駐車スペースや他車両を検出できるものであればいかなるものでもよく、例えば駐車場の管理センターや駐車場に設けられたカメラ等からの情報を用いてもよい。また、上記実施形態では、駐車スペースの周辺における駐車車両の状態推定において、駐車スペースの両隣の周囲駐車スペースを検出したが、前方や後方の周囲駐車スペースを検出して周辺駐車車両を配置してもよい。
また、上記実施形態では、支援手段は、駐車を開始するか中止するかを決定する場合について説明したが、自車両が既に駐車している状態において、現在の駐車スペースから別の駐車スペースに移動するか否かを決定するような支援を行ってもよい。また、上記実施形態では、車両制御ECUによって自車両を駐車スペースへ駐車させるべく制御する場合について説明したが、例えば駐車支援ECUによる駐車位置の設定結果をドライバに報知し、ドライバが、報知された駐車位置を確認して駐車を行ってもよい。
第一実施形態に係る駐車支援装置を示すブロック構成図である。 図1の駐車支援装置による処理手順を示すフローチャートである。 図1の駐車支援装置による自車両位置および仮想車両配置の説明図である。 図1の駐車支援装置による周囲スペース演算の説明図である。 図1の駐車支援装置による他の処理手順を示すフローチャートである。 図5に続く処理手順を示すフローチャートである。 図1の駐車支援装置による出庫後の走行難易度判断の説明図である。 第二実施形態に係る駐車支援装置を示すブロック構成図である。 図8の駐車支援装置による処理手順を示すフローチャートである。 第三実施形態に係る駐車支援装置を示すブロック構成図である。 図10の駐車支援装置による処理手順を示すフローチャートである。 図11に続く処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
5…自車両、6a,6b…他車両、10,20,30…駐車支援装置、31…候補領域検出部(駐車候補領域検出手段)、32…現在位置検出部(駐車候補領域検出手段)、33…駐車可否判定部(駐車候補領域検出手段)、34…駐車位置演算部(環境変化推定手段)、35…仮想車両設定部(環境変化推定手段)、36…出庫可否判定部(判定手段)、37…駐車行動決定部(支援手段)、38…到着時間演算部(推定手段)、39…検出範囲演算部(推定手段)、40…他車両検出部(推定手段)、A…駐車スペース(駐車候補領域)、A1…周囲スペース(周辺環境)。

Claims (5)

  1. 車両の駐車時に駐車位置の設定を支援する駐車支援装置であって、
    駐車候補領域を検出する駐車候補領域検出手段と、
    前記車両の出庫時における前記駐車候補領域の周辺環境を推定する環境変化推定手段と、
    前記環境変化推定手段により推定された前記周辺環境において前記車両が前記駐車候補領域から出庫可能か否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づいて前記駐車位置の設定を支援する支援手段と、
    を備えることを特徴とする駐車支援装置。
  2. 前記支援手段は、前記判定手段によって出庫可能と判定された駐車候補領域に前記駐車位置を設定する、
    請求項1に記載の駐車支援装置。
  3. 前記環境変化推定手段は、前記駐車候補領域の周辺における駐車車両の状態を推定する、
    請求項1又は2に記載の駐車支援装置。
  4. 前記環境変化推定手段は、前記駐車候補領域の前後の通路の状況を推定する、
    請求項1又は2に記載の駐車支援装置。
  5. 前記車両が前記駐車候補領域に駐車するよりも前に、前記駐車候補領域に他車両が駐車するか否かを推定する推定手段を更に備え、
    前記支援手段は、前記推定手段による推定結果に基づいて前記駐車位置を設定する、
    請求項1に記載の駐車支援装置。
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