JP5176350B2 - 力学量検出センサとそのセンサを用いた電子部品およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Description
<実施例>
本発明に係る力学量検出センサ100としてその構成等及び製造方法について述べる。
(1)変位部3aの振動
駆動用電極E1a、変位部3a上面の駆動電極E(図示せず)に電圧を印加すると、静電引力によって互いに引合い、変位部3a(重量部5aも)はZ軸正方向に変位する。同様に、駆動用電極E1b、重量部5a下面の駆動電極E(図示せず)に電圧を印加すると、静電引力によって互いに引合い、変位部3a(重量部5aも)はZ軸負方向に変位する。即ち、電圧印加を交互に行うことで、変位部3a(重量部5aも)はZ軸方向に振動する。この電圧の印加は正又は負の直流波形(非印加時も考慮するとパルス波形)、半波波形等を用いることができる。
(2)力学量の発生
重量部5a(変位部3a)がZ軸方向に速度vzで移動しているときに角速度ωが印加されると重量部5aにコリオリ力Fが作用する。具体的には、X軸方向の角速度ωxおよびY軸方向の角速度ωyそれぞれに応じて、Y軸方向のコリオリ力Fy(=2・m・vz・ωx)およびX軸方向のコリオリ力Fx(=2・m・vz・ωy)が重量部5aに作用する(mは、重量部5aの質量)。
(3)変位部3aの変位の検出
変位部3aの傾きは、検出用電極E2a、E2bによって検出できる。変位部3aにコリオリ力が印加されると、検出用電極E2aと変位部3a上面に設けられた検出用電極E(図示せず)との距離、および検出用電極E2bと重量部5aの下面に設けられた検出用電極E(図示せず)との距離が変化し、その結果、両電極の容量は変化することになる。即ち、この容量変化(具体的には、両電極間の容量差)に基づいて変位部3aの傾きの変化を検出し、検出信号として取り出すことができる。
(4)検出信号の分離
検出用電極から出力される信号は、重量部5aに印加される角速度ωy、ωxに起因する成分のみではない。この信号には重量部5aに印加されるX軸、Y軸方向の加速度αx、αyに起因する成分も含まれる。加速度αx、αyによっても変位部5aの変位が生じうるからである。
(1)SOI基板1の準備(ステップS10、および図5(a))
図5(a)に示すように、支持層5にBOX層4、活性層3を積層してなるSOI基板1を用意する。当該SOI基板1は、SIMOXないし、貼り合せ法等により作成される。
(2)活性層3の加工(ステップS11、および図5(b))
変位部3a、接続部3b、固定部3c、ブロック上層部3eに対応するパターンのレジストマスクを活性層3上面に設け、活性層3を厚み方向にエッチングすることにより、開口部3dを形成し、変位部3a、接続部3b、固定部3cを形成する。例えば、このようなエッチングとして活性層3に対して侵食性を有し、BOX層4に対して侵食性を有しない(もしくは活性層3の侵食性に比して低い)エッチング方法を用いることにより可能である。これにより、開口部3dに対してBOX層4の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする(図5(b))。
(3)支持層5の加工(ステップS12、および図5(c))
重量部5a、枠部5b、ブロック下層部5eに対応するパターンのレジストマスクを支持層5下面に設け、支持層5を厚み方向にエッチングすることにより、重量部5a、枠部5b、ブロック下層部5eを形成する。例えば、このようなエッチングとして支持層5に対して侵食性を有し、BOX層4に対して侵食性を有しない(もしくは支持層5の侵食性に比して低い)エッチング方法を用いることにより可能である。これにより、BOX層4の下面が露出するまで厚み方向にエッチングする(図5(c))。
(4)ゲッター10の配設(ステップS13、および図5(d))
ゲッター10を重量部5a、枠部5b、ブロック下層部5eの側壁上に堆積させる。ゲッター10の堆積はプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気層成長)法により、反応性ガスを利用して行う。例えば、Ti(チタン)を含む非蒸発型の酸素吸収ゲッターを堆積させる。CVD法では、重量部5a、枠部5b、ブロック下層部5e等により形成された溝内に反応性ガスが侵入できるため、溝内にゲッター10を堆積させることができる。力学量検出センサ100の厚み方向にゲッター10を配設することで、センサの体格の小型化を妨げるなくゲッター物質の配置スペースを確保できる。また、ゲッター配置用のスペースを必要しないため、小型化した際の設計の自由度を向上させることができる。
(5)電極の形成(ステップS14、および図5(d))
活性層3およびBOX層4内に形成した貫通孔11および、変位部3a上面、重量部5a下面に、例えば、スパッタ法や蒸着法により、導通部11および、駆動用電極E(図示せず)、検出用電極E(図示せず)を形成する。電極および配線の材料としては、例えば、Al、Cu、Ni、Au、Al−Ndからなる合金等を用いることができる。
(6)ガラス基板2の接合(ステップS15、および図5(e)〜(f))
SOI基板1と2枚のガラス基板2とを、例えば、陽極接合により接合する。
(7)ダイシング(ステップS16、および図5(f))
一対のガラス基板2と、該一対のガラス基板2の間に挟持された状態で陽極接合により接合されたSOI基板1とから構成される力学量検出センサ100をダイシングソー等でダイシングし、個別の力学量検出センサに分離する。
<力学量検出センサを用いた電子部品について>
本発明に係る力学量検出センサは、例えば、IC等の能動素子を搭載する回路基板上に実装される。ワイヤボンディング接続や、金属バンプを介して接続するフリップチップ接続等の周知の方法および材料によって配線用端子12と、電子回路基板もしくはIC等の能動素子とを接続し、一つの電子部品として機能する。該電子部品は、例えば、携帯電話等のモバイル端末機に搭載されて市場に流通する。
1:SOI基板
2:ガラス基板(支持基板)
3:第1の層(活性層)
3a:変位部
3b:接続部
3c:固定部
3d:開口部
3e:ブロック上層部
4:第2の層(BOX層)
4a:接合部
5:第3の層(支持層)
5a:重量部
5b:枠部
5e:ブロック下層部
6:密閉室
10:ゲッター
11:導通部
12:配線用端子
E:駆動電極、検出電極
E1a、E1b:駆動用電極
E2a、E2b:検出用電極
Claims (13)
- 半導体材料からなる第1の層、絶縁材料からなる第2の層、半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板と前記半導体基板を挟持して前記半導体基板と接合される一対の支持基板とによって囲まれて形成される密閉室を備えた力学量検出センサにおいて、
前記第1の層に開口を有する固定部と、その開口内に配置され、かつ前記固定部に対して変位する変位部と、前記固定部と前記変位部とを接続する接続部を有し、
前記第3の層に前記変位部に接合される重量部と、前記重量部を囲んで配置され、前記固定部に接合される枠部を具備し、
気体吸収物質が前記重量部の側壁上に配設されていること
を特徴とする力学量検出センサ。 - 前記気体吸収物質はさらに前記枠部の側壁上に配設されていることを特徴とする請求項1記載の力学量検出センサ。
- 前記気体吸収物質はゲッター物質であって、前記ゲッター物質が金属Zr、Ti、Nb、Ta、V、これらの金属間の合金または、これらの金属と、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Y、La、および希土類の中から選択される1種以上の元素の合金から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の力学量検出センサ。
- 前記ゲッター物質が酸素を吸収することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の力学量検出センサ。
- 前記力学量が、加速度または角速度であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の力学量検出センサ。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の力学量検出センサを回路基板上に実装して構成されることを特徴とする電子部品。
- 前記力学量検出センサと前記回路基板とは、ワイヤボンディング接続またはフリップチップ接続により接続されることを特徴とする請求項6に記載の電子部品。
- 半導体材料からなる第1の層、絶縁材料からなる第2の層、半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板と前記半導体基板を挟持して前記半導体基板と接合される一対の支持基板とによって囲まれて形成される密閉室を備えた力学量検出センサの製造方法において、
前記第1の層をエッチングして開口を有する固定部と、その開口内に配置され、かつ前記固定部に対して変位する変位部と、前記固定部と前記変位部とを接続する接続部とを形成する工程と、
前記第3の層をエッチングして前記変位部に接合される重量部と、前記重量部を囲んで配置され、前記固定部に接合される枠部とを形成する工程と、前記重量部の側壁上に気体吸収物質を堆積させる工程と、
前記半導体基板と前記支持基板とを接合する工程と
を含むことを特徴とする力学量検出センサの製造方法。 - 前記気体吸収物質はゲッター物質であって、前記ゲッター物質が金属Zr、Ti、Nb、Ta、V、これらの金属間の合金または、これらの金属と、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Y、La、および希土類の中から選択される1種以上の元素の合金から選択されることを特徴とする請求項8に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記ゲッター物質を活性化させる熱処理工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記力学量が、加速度または角速度であることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 請求項8から11のいずれか1項に記載された力学量検出センサの製造方法により得られた力学量検出センサを回路基板上に実装する工程を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
- 前記力学量検出センサと前記回路基板とは、ワイヤボンディング接続またはフリップチップ接続により接続されることを特徴とする請求項12に記載の電子部品の製造方法。
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