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JP5142375B2 - 更生タイヤの製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、更生タイヤの製造方法及び装置に関し、特に、加硫済みトレッド或いはプレキュアトレッドと呼ばれる加硫が施されたトレッドを台タイヤに貼り付けるプレキュア方式の更生タイヤ製造方法及び装置に関する。
自動車用のタイヤ、特にトラック、バス等に用いられる重荷重用空気入りタイヤにおいては、トレッドが完摩状態となってもカーカス層、ベルト層等は継続使用に耐えることが出来る場合が多いため、使用済みタイヤからトレッドを取り除いて台タイヤとした後、断面略台形状の加硫済みトレッド部材を未加硫のクッションゴムを介して台タイヤのクラウン部に貼り付けることで更生タイヤとしている。
従来、加硫済みトレッドを台タイヤに貼り付ける方法として、図5Aに示すように、予め帯状の加硫済みトレッド部材を台タイヤ9の外径よりも大きな内径となるように環状に成型しておき、この環状加硫済みトレッド部材13を台タイヤ9のクラウン部の外周に嵌め合わせ、次いで環状加硫済みトレッド部材13の外面に圧縮力を加えることで、環状加硫済みトレッド部材13の内面と台タイヤ9の外周面とを貼り付けるようにした、コンプレッションプレキュアトレッド成型法がある。
また、別の方法としては、図5Bに示すように、予め帯状の加硫済みトレッド部材を台タイヤ9の外周長より短い長さに切断しておき、この帯状加硫済みトレッド部材14を台タイヤ9の外面に巻き付けていき、その最終段階、即ち帯状加硫済みトレッド部材14の後端部を巻き付ける段階では、作業者が目視により残りの長さを確認しながら、図示しないトレッド部材押さえロールの圧力の増加量を調整することにより、帯状加硫済みトレッド部材14の張力を高めて長さを伸ばし、帯状加硫済みトレッド部材14の先端と後端とを台タイヤ9の外面上で合わせるようにした、テンションプレキュアトレッド成型法がある。
しかしながら、コンプレッションプレキュアトレッド成型方法では、環状加硫済みトレッド部材13のタイヤ周方向の複数箇所(図では8箇所)を押圧することにより貼り付けているため、押圧された部分とそうでない部分とで環状加硫済みトレッド部材13の外径がタイヤの1回転のN倍の周期で変動してしまう(N次成分の発生)。また、成型後の環状加硫済みトレッド部材13の形状の変更は不可能であるため、バフ工程の精度による台タイヤ9の外形の変化(バラツキ)に対応出来ず、安定したユニフォーミティを維持することが困難である。
また、テンションプレキュアトレッド成型方法では、台タイヤ9に巻き付けられた帯状加硫済みトレッド部材14の後端部付近は、他の部分よりも強く引っ張られた状態で巻き付けられるため、肉圧が部分的に薄くなるところが出来、ユニフォーミティに悪影響を与える。
一方、以上のような環状加硫済みトレッド13の外径或いは帯状加硫済みトレッド14の全長を台タイヤ9の外径と異なる値にするのではなく、事前に台タイヤ9の外周長を測定し、加硫済みトレッド部材をその外周長に合わせて定長切断し、その切断された帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤ9に張力をかけずに巻き付けた後に両端を重ね合わせて押圧して接合することにより、ユニフォーミティを向上させることが出来る、巻き付け方式のプレキュアトレッド成型法も知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、トラック、バス用タイヤの場合、切断された加硫済みトレッド部材の長さが3.5m程度となるため、それを台タイヤ9の外周面に供給するためのサーバーが長くなり、そのサーバーを有する成型装置が大型化するという問題がある。
特開2003−320594号公報(段落0002)
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、台タイヤの外周面に帯状加硫済みトレッド部材を供給し、台タイヤの外周長に対応する長さに切断して貼り付けるときに、帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤの外周面に供給する手段の長さを短縮出来るようにすることである。
請求項1の発明は、帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤの外周面に供給する工程と、前記帯状加硫済みトレッド部材を前記台タイヤの外周面に巻き付ける工程と、前記帯状加硫済みトレッド部材を前記台タイヤの外周面の一部に巻き付けたとき、未だ巻き付けられていない部分の外周長を求める工程と、該外周長に応じて、前記台タイヤの外周面に供給されている巻き付け前の帯状加硫済みトレッド部材を切断する工程と、該切断された帯状加硫済みトレッド部材の両端を接合する工程とを有し、前記供給する工程を、前記帯状加硫済みトレッド部材が巻回された巻き出しリールが載せられるとともに、該巻き出しリールから前記帯状加硫済みトレッド部材を巻き出して搬送するトレッド部材搬送機構と、前記トレッド部材搬送機構を前記台タイヤの外周面の方向へ進退可能に保持する保持体と、前記トレッド部材搬送機構を前記保持体上で前記台タイヤの外周面の方向へ進退させる進退手段とにより実行することを特徴とする更生タイヤの製造方法である。
請求項2の発明は、請求項1記載の更生タイヤの製造方法において、前記切断する工程は、前記帯状加硫済みトレッド部材の先端から後端までの長さが前記台タイヤの外周長より長くなるように切断し、前記両端を接合する工程は、前記先端側に前記後端側を重ねる工程と、該重ねた後端側を押圧する工程とからなることを特徴とする更生タイヤの製造方法である。
請求項3の発明は、請求項1記載の更生タイヤの製造方法において、前記外周長を求める工程は、巻き付け途中の帯状加硫済みトレッド部材の先端を巻き付け開始位置の巻き付け方向前方の所定の先端検知位置で検知する工程と、該検知された時点、前記台タイヤの外径データ、前記巻き付け開始位置と前記先端検知位置との角度差、及び巻き付け速度から、前記先端検知位置の巻き付け方向前方の任意の位置までの巻き付けが終わる時点及びそのときの前記帯状加硫済みトレッド部材が巻き付けられていない部分の外周長を算出する工程とからなることを特徴とする更生タイヤの製造方法である。
請求項4の発明は、帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤの外周面の所定の巻き付け開始位置に供給する手段と、該台タイヤを回転させる手段と、前記巻き付け開始位置に対する前記帯状加硫済みトレッド部材の供給方向後方の所定の切断位置で前記帯状加硫済みトレッド部材を切断する切断手段と、前記台タイヤに巻き付けられた帯状加硫済みトレッド部材の先端が前記巻き付け開始位置に対する巻き付け方向前方の所定の先端検知位置に到達したことを検知する先端検知手段と、前記台タイヤの外径データ、及び前記巻き付け開始位置と前記先端検知位置との角度差に基づいて、前記帯状加硫済みトレッド部材が巻き付けられていない部位の外周長を算出する手段と、該算出された外周長と前記巻き付け開始位置から切断位置までの長さとが対応するときに前記切断手段を動作させる制御手段と、該切断により形成された帯状加硫済みトレッド部材の後端と先端とを接合する手段とを有し、前記供給する手段は、前記帯状加硫済みトレッド部材が巻回された巻き出しリールが載せられるとともに、該巻き出しリールから前記帯状加硫済みトレッド部材を巻き出して搬送するトレッド部材搬送機構と、前記トレッド部材搬送機構を前記台タイヤの外周面の方向へ進退可能に保持する保持体と、前記トレッド部材搬送機構を前記保持体上で前記台タイヤの外周面の方向へ進退させる進退手段とを有することを特徴とする更生タイヤの製造装置である。
請求項5の発明は、請求項4記載の更生タイヤの製造装置において、前記供給する手段は、前記帯状加硫済みトレッド部材前記台タイヤの接線方向から供給されるように前記保持体の傾斜を設定する手段を有することを特徴とする更生タイヤの製造装置である。
請求項の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された更生タイヤの製造方法により製造された更生タイヤである。
本発明によれば、台タイヤの外周面に帯状加硫済みトレッド部材を供給し、台タイヤの外周長に対応する長さに切断して貼り付けるときに、帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤの外周面に供給する手段の長さを短縮することが出来る。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施形態の更生タイヤ成型装置の構成を示す図である。このタイヤ成型装置は、台タイヤ支持体1と、トレッド部材サーバー2と、カッター3と、押さえロール4と、先端検出センサ5とを有する。
台タイヤ支持体1は、台タイヤ9を回転可能に支持するとともに、内蔵されている回転駆動手段により、台タイヤ9を回転させることが出来る。
トレッド部材サーバー2は、帯状加硫済みトレッド部材(図示せず)を台タイヤ支持体1に支持されている台タイヤ9の外周面の所定の巻き付け開始位置に供給するための手段であって、コンベア保持台21と、コンベア保持台21の基端側を支持する基端側支持体22と、コンベア保持台22の先端側を昇降可能に支持する先端側支持体23と、コンベア保持台22上を前後方向(図の左右方向)にスライド可能に設置された駆動ロール24及びコロコンベア25からなるトレッド部材搬送機構とを有する。
先端側支持体23はピストンシリンダ機構を備えており、そのピストンロッド23aの先端は、揺動軸23bによりコンベア保持台21の下面に揺動自在に取り付けられている。基端側支持体22の上端は揺動軸22aによりコンベア保持台21の下面に揺動自在に取り付けられている。従って、先端側支持体23のピストンロッド23aの先端を進退させることにより、コンベア保持台21を基端側の揺動軸22aを中心に揺動させることが出来る。この揺動角度の設定により帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤ9の外周面に接線方向から供給することが出来る。なお、先端側支持体23の基端側は揺動軸23cにより揺動可能であり、これにより、先端側支持体23の高さの調整を行うことも出来る。
駆動ロール24及びコロコンベア25はそれぞれフレーム(図示せず)に取り付けられており、そのフレームがコンベア保持台22上を前後にスライド可能に取り付けられている。スライドさせる手段はボールネジ機構及びモータ、或いはピストンシリンダ機構などである。
カッター3はトレッド部材搬送機構の進退に連動して進退する。また、台タイヤ9の外周面の所定の巻き付け開始位置に供給された帯状加硫済みトレッド部材を、巻き付け開始位置に対する供給方向後方の所定の切断位置で切断する。押さえロール4はトレッド部材搬送機構の進退に連動して進退する。また、台タイヤ9の外周面に巻き付けられたトレッド部材の両端を台タイヤ9の外周面に押し付けて接合するとともに台タイヤ9の外周面に貼り付ける。
先端検出センサ5は、台タイヤ9の外周面に対向して配置された反射型光電センサであって、台タイヤ9の外周面に巻き付けられた帯状加硫済みトレッド部材の先端を検知して検出信号を生成する。
また、図示を省略したが、以上説明した台タイヤ支持体1、トレッド部材サーバー2、カッター3、押さえロール4、及び先端検出センサ5を制御するコントローラが設けられている。
以上の構成を有する更生タイヤ成型装置の動作を説明する。
まず図2Aに示すように、台タイヤ支持体1に台タイヤ9を取り付け、その外周面に未加硫のクッションゴム(図示せず)を貼り付ける。また、予め台タイヤ9の1〜3本分に相当する長さで加硫成型され、表面にトレッドパターンが形成された帯状加硫済みトレッド部材11が巻回された巻き出しリール10を駆動ロール24上に載せた後に、駆動ロール24及びコロコンベア25を動作させ、帯状加硫済みトレッド部材11の先端がコロコンベア25の先端の少し先(押さえロール4に当たる位置)に到達するまで搬送する。このとき、コンベア保持台21の姿勢は水平に維持されている。
次いで図2Bに示すように、先端側支持体23のピストンシリンダ機構を動作させてピストンロッド23aの先端を前進させることにより、コンベア保持台21を時計周りに揺動させる。コンベア保持台21の揺動開始とともに、駆動ロール24及びコロコンベア25をコンベア保持台21で前方にスライドさせ、コロコンベア25の先端を台タイヤ9の外周面の所定の位置に到達させる。このとき、カッター3及び押さえロール4は駆動ロール24及びコロコンベア25のスライドに対応して前方の斜め上方に移動する。
ここで、帯状加硫済みトレッド部材11が台タイヤ9の外周面の接線方向から供給されるように、コンベア保持台21の揺動角度、駆動ロール24及びコロコンベア25などが設定されている。この点に関して図3を参照しながら説明する。
図3Aにおいて、台タイヤ9の中心9aから基端側支持体22の上端の揺動軸22aの中心方向の距離をL0、台タイヤ9の半径をR、揺動軸22aの中心からコンベア保持台21の上面までの長さをHb、コンベア保持台21の揺動角度をθ、揺動軸22aの中心及び台タイヤ9の中心9aを通る直線が水平方向となす角度をθ1、その直線と、揺動軸22aの中心から台タイヤ9の中心9aを通る鉛直線を時計周りにθ回転させた直線に垂直に引いた直線のなす角度をθ2とすると、下記の式[1]〜[3]の関係が成り立つ。
sinθ1=Hb/√(L0+Hb)・・・式[1]
sinθ2=(R−Hb)/√(L0+Hb)・・・式[2]
θ=θ1+θ2・・・式[3]
また、図3Bにおいて、コンベア保持台21が水平方向から時計周りに角度θ揺動した状態における、ピストンロッド23aの先端の揺動軸23bの中心からピストンロッド23aの基端側の揺動軸23cの中心までの長さをLs、ピストンロッド23aが最も後退し、コンベア保持台21が水平に維持されているときの揺動軸23bの中心から揺動軸23cの中心までの長さをLc、揺動軸23b及び揺動軸22aのそれぞれの中心を通る互いに平行でコンベア保持台21の上面に垂直な直線間の距離をL、コンベア保持台21が水平方向から時計周りに角度θ揺動した状態における、揺動軸23bと揺動軸23cとの垂直方向の距離(高さの差)をYa、その水平方向の距離をXa、揺動軸23cと揺動軸22aとの水平方向の距離をX、その垂直方向の距離をY、揺動軸23b及び揺動軸22aのそれぞれの中心を通る互いに平行でコンベア保持台21の上面に平行な直線間の距離をHcとすると、以下の式[4]〜[7]の関係が成り立つ。
Xa=(Lcosθ)−X−(Hc sinθ)・・・式[4]
Ya=(Lsinθ)+Y+(Hc cosθ)・・・式[5]
Ls=√(Xa+Ya)・・・式[6]
シリンダストローク=Ls−Lc・・・式[7]
次に図4Aに示すように、台タイヤ9を反時計周りに回転させるとともに、駆動ロール24及びコロコンベア25により、帯状加硫済みトレッド部材11を巻き出しリール10から巻き出し続けることで、帯状加硫済みトレッド部材11を先端11aから台タイヤ9の外周面に巻き付けていく。このとき、帯状加硫済みトレッド部材11には張力を加えずに巻き付ける。帯状加硫済みトレッド部材11の先端11aが先端検出センサ5に対向する位置まで巻き付けられると、先端検出センサ5が検出信号を生成する。
先端検出センサ5の検出信号はコントローラへ送られる。コントローラは、この検出信号を受けて、カッター3を動作させるための制御信号を生成する。詳細には、図4Bに示すように、台タイヤ9における帯状加硫済みトレッド部材11の巻き付け開始位置9bから先端検出センサ5と対向する先端検知位置までの角度差、台タイヤ9の外径データ、及び台タイヤ9の回転速度とに基づいて、帯状加硫済みトレッド部材11が先端検知位置からさらに外周長P2にわたって巻き付けられ、巻き付けられていない部分の外周長P3が、巻き付け開始位置9bからカッター3の切断位置までの帯状加硫済みタイヤ部材11に沿った距離P1より少し短くなったときにカッター3を動作させる。ここで、カッター3を動作させるときは、台タイヤ9の回転を一時的に停止させることが好ましい。
次いで図4Cに示すように、帯状加硫済みトレッド部材11の先端11aと、カッター3により切断されて形成された後端11cとが巻き付け開始位置の付近にて押さえロール4により、台タイヤ9の外周面に押し付けられる。このとき、図4BにおけるP3がP1より少し短くなったときに、巻き付け前の帯状加硫済みタイヤ部材11、即ち巻き付け開始位置9bに対し、帯状加硫済みタイヤ部材11の供給方向後方に存在する帯状加硫済みタイヤ部材11を切断しているので、帯状加硫済みトレッド部材11の長さは台タイヤ9の外周長より少し長くなる。このため帯状加硫済みタイヤ部材11の後端側が先端側に重なるが、後端が先端に密着するように手で押し込むことで、後端側が少し縮んだ状態で接合されるとともに、台タイヤ9の外周面に貼り付けられる。このようにすることで、重ね合わさずに突き合わせた場合と比べると、より強力に貼り付けることが出来る。
以上により、1個の更生タイヤの成型が完了する。この更生タイヤは台タイヤ支持体1から取り外され、図示しない加硫装置にて、クッションゴムを加硫することにより、更生タイヤが製造される。
このように、本実施形態の更生タイヤ成型装置によれば、帯状加硫済みトレッド部材11の巻き出しリール10をコンベア上に載せ、コンベアの角度を台タイヤ9の外周面の接線方向に合わせて台タイヤ9の外周面に接近させ、次いで台タイヤ9を回転させつつ帯状加硫済みトレッド部材11を台タイヤ9の外周面に供給して帯状加硫済みトレッド部材11を台タイヤ9の外周面に巻き付け、先端開始位置を越えて巻き付けられ、残りの部分の外周長P2が、帯状加硫済みトレッド部材11巻き付け開始位置9bから、その供給方向後方のカッター3の切断位置までの長さP1より少し短くなったときに、帯状加硫済みトレッド部材11を切断し、台タイヤ9の外周面上で接合するので、予め台タイヤ9の外周長に合わせて切断した帯状加硫済みトレッド部材11をコンベアで搬送する場合と比べ、コンベアの長さを短縮することが出来る。これにより、成型装置全体を小型化することが出来る。
次に本実施形態の更生タイヤ成型装置、図5Aに示すコンプレッションプレキュアトレッド成型法、図5Bに示すテンションプレキュアトレッド成型法のそれぞれにより、サイズ11R22.5の更生タイヤを製造し、RFV(Radial Force Variation)を測定した結果を下記の表1〜3に示す。ここで、表1、表2、表3は、それぞれ本実施形態、コンプレッションプレキュアトレッド成型法、テンションプレキュアトレッド成型法により製造した、それぞれ4個(製品1〜4)、4個(製品5〜8)、2個(製品9、10)の更生タイヤの測定結果である。
Figure 0005142375
Figure 0005142375
Figure 0005142375
これらの表におけるコンプレッション率は、「1−『台タイヤの外周長』÷『貼り付けられた加硫済みトレッド部材の外周長』」の値を百分率で表した値である。また、表1におけるコンプレッション率−0.15%、−0.3%の製品は、それぞれ図4Cにおける帯状加硫済みトレッド部材11の先端11aに対する後端11cの重ね合わせ量を5mm、10mmとして製造したものである。
製品タイヤのRFVの規格値は1275N以下である。表1〜3より、テンションプレキュアトレッド成型法の製品は全て規格を満たさず、コンプレッションプレキュアトレッド成型法の製品は一部(1個)が規格スレスレ(1192N)であるのに対し、本実施形態の製品は全てが規格を満たしているので、本実施形態がユニフォーミティの向上に有効であることが実証された。
本発明の実施形態の更生タイヤ成型装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態の更生タイヤ成型装置により、帯状加硫済みトレッド部材の先端を台タイヤの外周面に供給するまでの工程を説明するための図である。 本発明の実施形態の更生タイヤ成型装置において、帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤの外周面の接線方向に供給するための手段を説明する図である。 本発明の実施形態の更生タイヤ成型装置により、帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤに巻き付け始めてから貼り付けるまでの工程を説明するための図である。 従来のコンプレッションプレキュアトレッド成型法、及びテンションプレキュアトレッド成型法を示す図である。
符号の説明
1・・・台タイヤ支持体、2・・・トレッド部材サーバー、3・・・カッター、4・・・押さえロール、5・・・先端検出センサ、11・・・帯状加硫済みトレッド部材、21・・・コンベア保持台、22・・・基端側支持体、23・・・先端側支持体、24・・・駆動ロール、25・・・コロコンベア。

Claims (6)

  1. 帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤの外周面に供給する工程と、
    前記帯状加硫済みトレッド部材を前記台タイヤの外周面に巻き付ける工程と、
    前記帯状加硫済みトレッド部材を前記台タイヤの外周面の一部に巻き付けたとき、未だ巻き付けられていない部分の外周長を求める工程と、
    該外周長に応じて、前記台タイヤの外周面に供給されている巻き付け前の帯状加硫済みトレッド部材を切断する工程と、
    該切断された帯状加硫済みトレッド部材の両端を接合する工程とを有し、
    前記供給する工程を、前記帯状加硫済みトレッド部材が巻回された巻き出しリールが載せられるとともに、該巻き出しリールから前記帯状加硫済みトレッド部材を巻き出して搬送するトレッド部材搬送機構と、前記トレッド部材搬送機構を前記台タイヤの外周面の方向へ進退可能に保持する保持体と、前記トレッド部材搬送機構を前記保持体上で前記台タイヤの外周面の方向へ進退させる進退手段とにより実行することを特徴とする更生タイヤの製造方法。
  2. 請求項1記載の更生タイヤの製造方法において、
    前記切断する工程は、前記帯状加硫済みトレッド部材の先端から後端までの長さが前記台タイヤの外周長より長くなるように切断し、前記両端を接合する工程は、前記先端側に前記後端側を重ねる工程と、該重ねた後端側を押圧する工程とからなることを特徴とする更生タイヤの製造方法。
  3. 請求項1記載の更生タイヤの製造方法において、
    前記外周長を求める工程は、巻き付け途中の帯状加硫済みトレッド部材の先端を巻き付け開始位置の巻き付け方向前方の所定の先端検知位置で検知する工程と、該検知された時点、前記台タイヤの外径データ、前記巻き付け開始位置と前記先端検知位置との角度差、及び巻き付け速度から、前記先端検知位置の巻き付け方向前方の任意の位置までの巻き付けが終わる時点及びそのときの前記帯状加硫済みトレッド部材が巻き付けられていない部分の外周長を算出する工程とからなることを特徴とする更生タイヤの製造方法。
  4. 帯状加硫済みトレッド部材を台タイヤの外周面の所定の巻き付け開始位置に供給する手段と、該台タイヤを回転させる手段と、前記巻き付け開始位置に対する前記帯状加硫済みトレッド部材の供給方向後方の所定の切断位置で前記帯状加硫済みトレッド部材を切断する切断手段と、前記台タイヤに巻き付けられた帯状加硫済みトレッド部材の先端が前記巻き付け開始位置に対する巻き付け方向前方の所定の先端検知位置に到達したことを検知する先端検知手段と、前記台タイヤの外径データ、及び前記巻き付け開始位置と前記先端検知位置との角度差に基づいて、前記帯状加硫済みトレッド部材が巻き付けられていない部位の外周長を算出する手段と、該算出された外周長と前記巻き付け開始位置から切断位置までの長さとが対応するときに前記切断手段を動作させる制御手段と、該切断により形成された帯状加硫済みトレッド部材の後端と先端とを接合する手段とを有し、
    前記供給する手段は、前記帯状加硫済みトレッド部材が巻回された巻き出しリールが載せられるとともに、該巻き出しリールから前記帯状加硫済みトレッド部材を巻き出して搬送するトレッド部材搬送機構と、前記トレッド部材搬送機構を前記台タイヤの外周面の方向へ進退可能に保持する保持体と、前記トレッド部材搬送機構を前記保持体上で前記台タイヤの外周面の方向へ進退させる進退手段と有することを特徴とする更生タイヤの製造装置。
  5. 請求項4記載の更生タイヤの製造装置において、
    前記供給する手段は、前記帯状加硫済みトレッド部材前記台タイヤの接線方向から供給されるように前記保持体の傾斜を設定する手段を有することを特徴とする更生タイヤの製造装置。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載された更生タイヤの製造方法により製造された更生タイヤ。
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