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JP5039969B2 - ガラス、結晶化ガラス、結晶化ガラスの製造方法及び光触媒部材 - Google Patents

ガラス、結晶化ガラス、結晶化ガラスの製造方法及び光触媒部材 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス、結晶化ガラス、結晶化ガラスの製造方法及び光触媒部材に関する。
結晶化ガラスは、析出結晶を選択することにより、高い透明性、広い透過波長域、成型加工の容易性等のガラス本来の特性と結晶材料に固有の特性とをガラスに付与したものであり、非線形光学特性やイオン伝導性を有した全く新しい機能性材料として期待されている。
一般的なガラス材料は、その形態を簡便、容易且つ安価に制御できる特性を持ち、ファイバヘの線引きや薄膜化等を行うことで種々の機能性材料として用いることができる。しかしながら、このようにして得られる機能性材料は、基本的に光を伝達、透過する機能のみを有するものであるため、光に対して能動的に機能を発現する光機能性材料として用いることができない。
一方、チタン酸化物は、化学的安定性に優れ、高い屈折率を有する等といった優れた特徴を有するため、近年では、電子材料、触媒材料、光触媒等に使用される結晶材料として用いられており、中でも、チタン酸化物を含む光触媒は、強い酸化作用と超親水作用を発揮できるため、工業的に様々な分野で応用されている。そして、近年では、このようなチタン酸化物を含む光触媒の一つとして、基材にガラスを用いた光触媒用部材が研究されてきた。
例えば、特開2003−93896号公報(特許文献1)においては、ガラス上に光触媒性酸化チタンの結晶性薄膜を設けた光触媒用部材が開示されている。また、特開平10−57817号公報(特許文献2)においては、基材表面にチタン化合物を含む金属化合物の薄膜を有する光触媒用部材が開示されている。更に、特開2001−98187号公報(特許文献3)においては、ガラス表面に、アルカリシリケートと、等電点がpH5以下の無機酸化物粒子で表面を被覆された光触媒性酸化チタンとを含む表面層が形成されている光触媒用部材が開示されている。しかしながら、特許文献1〜3に記載のような光触媒用部材においては、ガラス表面に形成される蒸着膜又はスパッタ薄膜中にチタン酸化物の結晶を析出させる方法や、酸化チタン含有ゾルを用いて製造した膜を熱処理して酸化チタンを結晶化させる方法等を採用して薄膜が製造されているため、前記薄膜の剥離により触媒機能が低下するという問題があった。また、特許文献1〜3に記載のような光触媒用部材においては、触媒機能を維持するために、定期的にコーティングを施す必要があり、コストやメンテナンスの面で問題があった。すなわち、特許文献1〜3に記載のような光触媒用部材においては、経時変化という観点から、その耐久性に問題を有していた。
これに対して、ガラス全体に結晶化させたチタン酸化物の微粒子を分散させた結晶化ガラスは、経時変化による材料表面への変化がほとんどなく、半永久的にチタン酸化物の特性を利用できるという利点がある。そして、このようなチタン酸化物を含む結晶化ガラスに関しても種々の報告がなされている。
例えば、特開平9−315837号公報(特許文献4)において、SiO、Al3、CaO、MgO、B3、ZrO及びTiOをそれぞれ特定量含有し、TiOを少なくとも1重量%含有し、かつTiOが表面に存在しているガラスが開示されている。しかしながら、このような特許文献4に記載のようなガラスにおいては、チタン酸化物をガラス中に析出させる際に、ガラス材料中に含まれるアルミナやシリカ等と、チタン酸化物とが反応して、ガラス中にチタン酸化物の結晶以外の結晶が析出するため、チタン酸化物を選択的に析出させることができず、必ずしも十分な光触媒機能を発揮できるものではなかった。
また、米国特許3948669号明細書(特許文献5)においては、B、Al、TiO、及びアルカリ土類金属の酸化物をそれぞれ特定量含有し、結晶相が本質的にルチル型のチタン酸化物の結晶とAlの結晶とからなる結晶化ガラスが開示されている。しかしながら、特許文献5に記載のような結晶化ガラスは、本質的にAlの結晶を含有するものであるため、機械的特性は向上するものの、十分な光触媒機能を発揮できるものではなかった。
特開2003−93896号公報 特開平10−57817号公報 特開2001−98187号公報 特開平9−315837号公報 米国特許3948669号明細書
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、Alの結晶の析出を十分に防止しながらチタン酸化物を選択的に結晶化でき、しかも十分に高い光触媒機能を発揮できる結晶化ガラスを効率よく製造することができる材料として好適に使用することが可能な透明性を有するガラス、そのガラスを用いて得られるチタン酸化物の結晶が析出した結晶化ガラス及びその結晶化ガラスの製造方法、並びに、光触媒部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定量のチタン酸化物、特定量のビスマス酸化物、特定量のホウ素酸化物、特定量のアルミニウム酸化物及び特定量のアルカリ土類金属の酸化物を含有させて得られるガラスを加熱することで、Alの結晶の析出を十分に防止しながらチタン酸化物を選択的に結晶化でき、しかも十分な光触媒機能を発揮できる結晶化ガラスを効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のガラスは、チタン酸化物5〜25モル%、ビスマス酸化物3〜15モル%、ホウ素酸化物45〜75モル%、アルミニウム酸化物5〜25モル%及びアルカリ土類金属の酸化物2〜15モル%を含有することを特徴とするものである。
また、本発明の結晶化ガラスは、チタン酸化物5〜25モル%、ビスマス酸化物3〜15モル%、ホウ素酸化物45〜75モル%、アルミニウム酸化物5〜25モル%及びアルカリ土類金属の酸化物2〜15モル%を含有し、且つ前記チタン酸化物の結晶が析出していることを特徴とするものである。
上記本発明の結晶化ガラスとしては、前記結晶化ガラスの表面に20〜1000nmの平均粒径を有するチタン酸化物の微結晶が析出したものであることが好ましい。
また、上記本発明の結晶化ガラスとしては、前記チタン酸化物の結晶がアナタース型結晶であることが好ましい。
さらに、上記本発明の結晶化ガラスとしては、前記チタン酸化物の結晶がルチル型結晶であることが好ましい。
また、本発明の結晶化ガラスの製造方法は、チタン酸化物5〜25モル%、ビスマス酸化物3〜15モル%、ホウ素酸化物45〜75モル%、アルミニウム酸化物5〜25モル%及びアルカリ土類金属の酸化物2〜15モル%を含有するガラスを、結晶化開始温度よりも10℃低い温度以上の温度で加熱して、上記本発明の結晶化ガラスを得ることを特徴とする方法である。
上記本発明の結晶化ガラスの製造方法としては、前記ガラスを加熱する工程において、レーザ光を照射して加熱することが好ましい。
また、本発明の光触媒部材は、上記本発明の結晶化ガラスからなることを特徴とするものである。
本発明によれば、Alの結晶の析出を十分に防止しながらチタン酸化物を選択的に結晶化でき、しかも十分に高い光触媒機能を発揮できる結晶化ガラスを効率よく製造することができる材料として好適に使用することが可能な透明性を有するガラス、そのガラスを用いて得られるチタン酸化物の結晶が析出した結晶化ガラス及びその結晶化ガラスの製造方法、並びに、光触媒部材を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明のガラスについて説明する。すなわち、本発明のガラスは、チタン酸化物10〜20モル%、ビスマス酸化物5〜10モル%、ホウ素酸化物55〜70モル%、アルミニウム酸化物5〜10モル%及びアルカリ土類金属の酸化物3〜10モル%を含有することを特徴とするものである。
このようなチタン酸化物の含有割合は、5〜25モル%である。このようなチタン酸化物の含有割合としては、10〜25モル%であることがより好ましく、14〜23モル%であることが特に好ましい。このようなチタン酸化物の含有割合が前記下限未満では、得られるガラスを加熱してチタン酸化物の結晶を析出させる際に光触媒等に使用するために十分な量の結晶が析出しなくなり、他方、前記上限を超えると、白色のチタン酸化物の結晶がガラス中に析出して透明なガラスが得られなくなる。
また、前記ビスマス酸化物の含有割合は、3〜15モル%である。このようなビスマス酸化物の含有割合としては、5〜12モル%であることがより好ましく、7〜11モル%であることが特に好ましい。このようなビスマス酸化物の含有割合が前記下限未満では、ガラス中にチタン酸化物の結晶が析出するため透明なガラスが得られなくなり、また、得られたガラスを加熱してチタン酸化物の結晶を析出させた場合にはチタン酸化物の結晶の析出が阻害される。他方、前記ビスマス酸化物の含有割合が前記上限を超えると、酸化ビスマスを含む他の結晶が析出して、チタン酸化物の光触媒能を阻害する。
さらに、前記ホウ素酸化物の含有割合は、45〜75モル%である。このようなホウ素酸化物の含有割合としては、50〜70モル%であることがより好ましく、51〜66モル%であることが特に好ましい。このようなホウ素酸化物の含有割合が前記下限未満では、ガラス中にチタン酸化物の結晶が析出するため透明なガラスが得られなくなり、他方、前記上限を超えると、ホウ素酸化物の含有割合が高くなりすぎて、チタン酸化物の含有量が減少することから、得られるガラスを加熱して結晶化ガラスを製造する際に十分な量のチタン酸化物の結晶を析出させることができず、得られる結晶化ガラスの機能性が低下する。
また、前記アルミニウム酸化物の含有割合は、5〜25モル%である。このようなアルミニウム酸化物の含有割合としては、5〜20モル%であることがより好ましく、5〜10モル%であることが特に好ましい。このようなアルミニウム酸化物の含有割合が前記下限未満では、ガラス中にチタン酸化物の結晶が析出するため、得られるガラスが透明なものとならなくなり、他方、前記上限を超えると、Alの結晶の析出を十分に防止することができなくなる。
また、前記アルカリ土類金属の酸化物としては、マグネシウムの酸化物、カルシウム酸化物、ストロンチウム酸化物、バリウム酸化物が好ましい。このようなアルカリ土類金属の酸化物の含有割合は、2〜15モル%である。このようなアルカリ土類金属の含有割合としては、3〜10モル%であることがより好ましく、3〜9モル%であることが特に好ましい。このようなアルカリ土類金属の酸化物の含有割合が前記下限未満では、ガラス中にチタン酸化物の結晶が析出するため、得られるガラスが透明なものとならなくなり、他方、前記上限を超えると、得られたガラスを加熱した場合にチタン酸化物以外の他の結晶が析出し、チタン酸化物の光触媒能が阻害されることとなる。なお、このようなアルカリ土類金属の酸化物は1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
また、上述のように、本発明のガラスは、チタン酸化物、ビスマス酸化物、ホウ素酸化物、アルミニウム酸化物及びアルカリ土類金属の酸化物を必須成分として含有するものであるが、前記必須成分以外に他の成分を含有させてもよい。このような他の成分としては特に制限されず、ガラスを製造する際に用いられる公知の成分を適宜含有させることができる。また、このような他の成分としては、希土類金属の酸化物や遷移金属の酸化物等が挙げられる。なお、このような他の成分を含有させることにより、得られるガラスの紫外・可視域の光の吸収及び透明性を変化させることが可能となる。また、このような他の成分としては、本発明のガラスを用いて結晶化ガラスを製造する際にチタン酸化物の結晶の析出が阻害される傾向にあることから、ケイ素酸化物(例えばSiO)、リン酸化物(例えばP)、ハロゲン元素並びにアルカリ金属の酸化物(例えばLiO、KO)は含有させないほうが好ましい。
次に、上記本発明のガラスを好適に製造することが可能な方法を説明する。すなわち、本発明のガラスを好適に製造することが可能な方法は、前述の必須成分及び他の成分の材料を、前記必須成分が前述の含有割合となるように秤量して混合し、得られた混合物を溶融する方法が挙げられる。
このような前記必須成分の材料としては、前記チタン酸化物、前記ビスマス酸化物、前記ホウ素酸化物、前記アルミニウム酸化物及び前記アルカリ土類金属の酸化物をガラス中に含有させることが可能なものであればよく、特に制限されず、例えば、チタン、ビスマス、ホウ素、アルミニウム及びアルカリ土類金属の各金属の酸化物(例えばTiO、Bi、Al、B、MgO、CaO等)や前記各金属の炭酸化物(例えばCaCO等)が挙げられる。
また、このような材料を混合した混合物を溶融させる方法としては特に制限されず、ガラスを製造することが可能な公知の方法を適宜採用することができ、例えば、坩堝を用いて1250〜1400℃の温度条件で10分〜3時間程度加熱して前記混合物を溶融する方法を採用してもよい。
さらに、前記材料の混合物を溶融させるために用いる坩堝としては特に制限されず、公知のルツボを適宜用いることができる。すなわち、このような坩堝としては、例えば、白金坩堝であってもアルミナ坩堝であっても用いることができる。なお、アルミナ坩堝を用いる場合には、前記材料中に前記アルミニウム酸化物の材料を含有させなくても、坩堝から溶融してくるアルミナにより、ガラス中にアルミニウム酸化物を含有させることが可能となる。
以上、本発明のガラスについて説明したが、以下、本発明の結晶化ガラスについて説明する。
本発明の結晶化ガラスは、チタン酸化物5〜25モル%、ビスマス酸化物3〜15モル%、ホウ素酸化物45〜75モル%、アルミニウム酸化物5〜25モル%及びアルカリ土類金属の酸化物2〜15モル%を含有し、且つ前記チタン酸化物の結晶が析出していることを特徴とするものである。
このように、本発明の結晶化ガラスは、前記チタン酸化物、前記ビスマス酸化物、前記ホウ素酸化物、前記アルミニウム酸化物及び前記アルカリ土類金属の酸化物を必須成分として含有するものである。このような必須成分の含有量や前記必須成分以外の他の成分の含有量等は前述の本発明のガラスと同様である。
また、本発明の結晶化ガラスは、前記チタン酸化物の結晶が析出したものである。本発明の結晶化ガラスにおいては、前記チタン酸化物の結晶がガラス全体に析出しているため、触媒(特に好ましくは光触媒)の材料として好適に用いることができ、触媒として利用した場合に、優れた活性及び耐久性を発揮できる。
このようなチタン酸化物の結晶の平均粒径の上限値としては、1000nm以下であることが好ましく、600nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがより好ましい。また、前記平均粒径の下限値としては、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、20nm以上であることが特に好ましい。このようなチタン酸化物の結晶の平均粒径が前記下限未満では、結晶径を制御しながら結晶化ガラスを製造することが困難であり、製造効率が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、表面積が小さくなって、触媒機能等を十分に発揮させることができなくなる傾向にある。
また、本発明の結晶化ガラスとしては、表面に20〜1000nmの平均粒径を有する前記チタン酸化物の微結晶が析出したものが好ましい。このような結晶化ガラスは、表面に前記チタン酸化物の微結晶が配列された構造となるため、比表面積が増大し、触媒として用いた場合に、より高い性能を発揮できる傾向にある。なお、ここにいう「微結晶」とは、ナノサイズの微小な単結晶からなるものをいう。
また、本発明の結晶化ガラスとしては、前記チタン酸化物の結晶がアナタース型結晶であることが好ましい。このようなチタン酸化物の結晶がアナタース型の結晶構造を有するものである場合には、前記結晶化ガラスがより高い触媒活性を発揮でき、光触媒能に優れたものとなる傾向にある。
さらに、本発明の結晶化ガラスとしては、前記チタン酸化物の結晶がルチル型結晶であることが好ましい。このようなチタン酸化物の結晶がルチル型の結晶構造を有するものである場合には、前記結晶化ガラスがより屈折率の高いものとなり、屈折率差を利用した光材料として応用可能なものとなる傾向にある。
また、本発明の結晶化ガラスにおいては、Alの結晶がX線回折(XRD)で検出できないレベルであることが好ましく、Alの結晶が存在しないことがより好ましい。なお、Alの結晶の存在比が高くなると、得られる結晶化ガラスを光触媒として利用する場合に光触媒能が阻害される傾向にある。
次に、本発明の結晶化ガラスを好適に製造することが可能な本発明の結晶化ガラスの製造方法について説明する。
本発明の結晶化ガラスの製造方法は、上記本発明のガラスを、結晶化開始温度(Tx)よりも10℃低い温度(Tx−10℃)以上の温度で加熱して、上記本発明の結晶化ガラスを得ることを特徴とする方法である。
このような加熱の際には、結晶化開始温度(Tx)よりも10℃低い温度(Tx−10℃)以上の温度で加熱する。このような加熱の際の温度が、前記温度(Tx−10℃)未満である場合には、前記本発明のガラスを加熱しても結晶化ガラスにチタン酸化物の結晶が析出せず、上記本発明の結晶化ガラスが得られない。なお、結晶化開始温度(Tx)よりも10℃低い温度(Tx−10℃)以上であって(Tx+10)℃程度以下の比較的低温の領域の温度で加熱した場合には、析出する前記チタン酸化物の結晶が主にアナタース型結晶となる傾向にあり、他方、結晶化ピーク温度(Tp)以上の比較的高温の領域の温度で加熱した場合には、析出する前記チタン酸化物の結晶が主にルチル型結晶となる傾向にある。
また、このような加熱の際の温度は、Alの結晶が析出する温度よりも低い温度とすることが好ましい。Alの結晶が析出すると、得られる結晶化ガラスを触媒として用いた場合に光触媒機能が阻害される傾向にある。また、前述のようなAlの結晶が析出する温度は、前記本発明のガラスの組成によっても異なるものであり、一概には言えないが700℃程度である。
さらに、このような加熱処理の時間は、加熱温度や目的とするチタン酸化物の結晶化の程度等の条件によっても異なるものであり、特に制限されず、所望の量のチタン酸化物の結晶が得られる時間加熱すればよい。なお、上述のような加熱条件で形成された酸化チタンの結晶に関して、その結晶化の程度や結晶相の存在は、X線解析により確認できる。なお、結晶化の程度は用途等に応じて適宜選択すればよい。
また、加熱処理の方法としては特に制限されず、チタン酸化物の結晶を析出させることが可能な公知の方法を適宜採用でき、例えば、レーザ光を照射して加熱する方法、あるいは、電気炉、ホットプレート、白熱灯等の熱源を用いて加熱する方法等種々の方法等を適宜採用できる。なお、熱源を用いて加熱する方法は、大面積を容易に且つ効率的に加熱することが可能な方法であり、このような方法を採用する場合には、析出するチタン酸化物の結晶の平均粒径が5nm〜30nmとなる傾向にある。
また、このような加熱処理の方法としては、レーザ光の照射領域のみを加熱でき、所望の領域にのみチタン酸化物の結晶を析出させることが可能であるという観点から、レーザ光を照射して加熱する方法を採用することが好ましい。そして、このようなレーザ光を照射して加熱する方法を採用することにより、結晶化ガラスの表面に平均流径が20〜1000nmのチタン酸化物の微結晶をより効率的に析出させることができ、表面に前記微結晶を配列させることが可能となる。そして、このようにして表面に前記微結晶を配列させることで、比表面積の増大が図れるため、得られる結晶化ガラスにより高い触媒活性を発揮させることが可能となる。また、レーザ光を照射して加熱する方法を採用することにより、所望の領域にのみチタン酸化物の結晶を析出させることが可能となるため、例えば結晶化ガラスに光導波路を形成することが可能となる等、結晶化ガラスに光波制御機能を付与することも可能となる。
また、レーザ光を照射して加熱する方法を採用する方法を採用する場合には、より効率よく粒子状のチタン酸化物の微結晶を析出させるという観点から、100〜400℃(より好ましくは200〜300℃)の補助加熱温度条件下で、レーザ光を照射することが好ましい。また、レーザの照射条件や加熱条件を適宜変更することで、生成する微結晶のサイズ等の形態を制御することが可能となり、目的用途に応じたチタン酸化物結晶を析出させることができる。
また、このようなレーザ光を照射するために用いるレーザとしては、特に制限されず、レーザ光の照射領域を前記加熱温度の領域に温度を制御しつつ均一に加熱できるものが好適に用いられ、紫外レーザ、YAGレーザ、炭酸ガスレーザ等の種々のレーザを適宜用いることができる。
さらに、このようなレーザの照射強度は特に制限されず、適宜調整することが可能である。なお、このような照射強度が高すぎるとアブレーションが起こる、あるいは、表面にクラックが発生する等の問題が生じる場合があるため、前記照射強度は、このような問題が発生しない範囲で調整することが好ましい。
次に、本発明の光触媒部材について説明する。本発明の光触媒部材は、上記本発明の結晶化ガラスからなることを特徴とするものである。
このように本発明の光触媒部材は、チタン酸化物が析出された本発明の結晶化ガラスからなるため、ガラスの内面及び外面ともに触媒機能を発揮できるものとなる。そのため、本発明の光触媒部材は、高い光触媒機能を発揮できる。更に、本発明の光触媒部材は、前記結晶化ガラスがガラスの内面及び外面からチタン酸化物の結晶を析出させたものであるため、十分な耐久性を有するものとなる。従って、本発明の光触媒部材は、例えば、自動車、鉄道、船舶等の輸送重機、あるいは、ビルの窓や外壁にも応用が可能であり、半永久的に光触媒能を発揮させることが可能である。また、本発明の光触媒部材は、前記本発明の結晶化ガラスからなるため、凹凸のある表面や細管内面等への光触媒機能の付与などの光触媒機器への応用も可能である。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
炭酸カルシウム(CaCO):5モル%、チタン酸化物(TiO):20モル%、ビスマス酸化物(Bi):10モル%、及びホウ素酸化物(B):65モル%を秤量し、混合した材料を、純度99%のアルミナ坩堝を用いて1300℃の温度条件で溶融させた後、160℃の金属板上に流し出し、急冷却することによってガラスを得た。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:18.2モル%、Bi:11.1モル%、B:59.1モル%、Al:9.1モル%及びCaO:4.5モル%であった。また、このようにして得られたガラスをTG−DTA測定により測定したところ、ガラス転移点は570℃であり、結晶化開始温度は620℃であった。また、得られたガラスは、十分に透明性の高いものであった。
(実施例2〜9)
実施例1で得られたガラスをそれぞれ用い、前記ガラスを、580℃(実施例2)、600℃(実施例3)、610℃(実施例4)、620℃(実施例5)、625℃(実施例6)、630℃(実施例7)、640℃(実施例8)、700℃(実施例9)の各温度条件で、それぞれ3時間熱処理した後、4℃/分の平均冷却速度で室温まで冷却し、結晶化ガラスを得た。
実施例1で得られたガラス(加熱未処理)並びに、実施例2(580℃)、実施例3(600℃)、実施例7(630℃)及び実施例8(640℃)で得られた結晶化ガラスのガラス面の状態を示す写真を図1に示す。また、実施例1で得られたガラス(加熱未処理)並びに、実施例2(580℃)、実施例3(600℃)、実施例7(630℃)及び実施例8(640℃)で得られた結晶化ガラスの光の吸収スペクトルのグラフを図2に示す。なお、図1及び図2中の1〜5の符号と各実施例の対応関係は、以下に示す通りである。
符号1−実施例1、符号2−実施例2、符号3−実施例3、符号4−実施例7、符号5−実施例8。
図1及び図2に示す結果からも明らかなように、得られた結晶化ガラスは可視領域の波長の光の吸収が高くなることが確認され、更に、より高い温度で加熱して得られた結晶ガラスほど、可視領域の波長の光の吸収が高くなることが確認された。このように可視領域の波長の光の吸収が高いことから、本発明の結晶化ガラスは可視光を用いた光触媒に応用することが可能であることが分かった。
また、実施例2〜8で得られた結晶化ガラスから、625℃以上の熱処理により、得られる結晶化ガラスの外見の色がワイン色から青色に変色することが確認された。また、このような青色の反射光は、熱処理温度に依存して変化することが確認された。
次に、実施例1で得られたガラス、並びに、実施例5〜9で得られた結晶化ガラスのXRDスペクトルを図3に示す。なお、このようなXRDスペクトルの測定装置としてはM03X−HF22(マック・サイエンス社製)を用いた。また、図3中に、比較のために、ルチル型のチタン酸化物の結晶に由来する強度のピークが現れる部位(図中、○で示す。)、アナターゼ型のチタン酸化物の結晶に由来する強度のピークが現れる部位(図中、△で示す。)及びAlの結晶に由来する強度のピークが現れる部位(図中、■で示す。)をそれぞれ記号で示す。
図3に示す結果からも明らかなように、620℃以上の熱処理を施して得られた結晶化ガラス(実施例5〜9)においては、アナターゼ型及びルチル型のチタン酸化物の結晶が析出したことが確認された。また、ダイヤモンドスラリーを用いて結晶化ガラスの表面を10〜500μm研磨した後に結晶化ガラス(実施例5〜9)のXRDスペクトルを測定したが、同様の回折パターンが得られた。このような結果から、アナターゼ型及びルチル型のチタン酸化物の結晶がバルク全体に析出していることが確認された。また、実施例5〜9で得られた結晶化ガラスにおいて、XRDの回折線幅から算出される結晶の平均粒径は10〜20nmであった。また、高温の700℃の熱処理を施して得られた結晶化ガラス(実施例9)においては、Alの結晶が存在することが認められた。なお、図3に示す結果から、本発明の結晶化ガラスの前駆体として本発明のガラス(実施例1)を用いることで、熱処理を施した場合にAlの結晶の析出を十分に防止できるということが分かった。
また、実施例7(630℃)で得られた結晶化ガラスの透過電子顕微鏡(TEM)写真を図4に示す。図4に示す結果からも明らかなように、直径10nm程度のドメイン構造が確認された(図4中、点線で囲んだ領域)。そして、図3に示すXRDスペクトルと併せ鑑みると、図4に示すドメイン構造は、チタン酸化物の結晶に由来するものであることが分かった。
さらに、実施例7(630℃)で得られた結晶化ガラスの透過電子顕微鏡(TEM)電子回折写真を図5に示す。図5に示す結果からも明らかなように、実施例7で得られた結晶化ガラスにおいては、アナターゼ型及びルチル型のチタン酸化物の結晶の回折パターンが確認され、アナターゼ型及びルチル型のチタン酸化物の結晶が析出していることが確認された。
なお、実施例1で得られたガラスを用い、前記ガラスを、610(Tx−10)℃(結晶化開始温度よりも10℃低い温度)未満の温度で加熱した場合には、チタン酸化物の結晶は析出しなかった。また、実施例1で得られたガラスを610℃で加熱した場合には、12時間加熱処理した後に得られた結晶化ガラス中にチタン酸化物の結晶が確認された。
(実施例10)
アルミニウム酸化物(Al)を外分比で更に10モル%含有させた材料を用い、更に白金坩堝を用いた以外は実施例1と同様にしてガラスを製造した。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:18.2モル%、Bi:11.1モル%、B:59.1モル%、Al:9.1モル%及びCaO:4.5モル%であった。
(実施例11)
実施例10で得られたガラスを用いた以外は実施例5と同様にして結晶化ガラスを得た。このようにして得られた結晶化ガラスにおいては、チタン酸化物の結晶が析出していることが確認された。
(実施例12〜15)
炭酸カルシウム(CaCO)、チタン酸化物(TiO)、ビスマス酸化物(Bi)、及びホウ素酸化物(B)を表1に示すような割合で秤量し、混合した材料を用いた以外は実施例1と同様にしてガラスをそれぞれ得た。このようにして得られたガラスの組成を表2に示す。
(実施例16〜19)
実施例12〜15で得られた各ガラスをそれぞれ用いた以外は実施例5と同様にして結晶化ガラスを得た。このようにして得られた各結晶化ガラスにおいては、チタン酸化物の結晶が析出していることが確認された。
(比較例1)
材料中に炭酸カルシウムを導入しなかった以外は実施例1と同様にして比較のためのガラスを製造した。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:19.0モル%、Bi:9.5モル%、B:61.9モル%、及びAl:9.6モル%であった。また、このようにして得られたガラスは透明性がないものであった。このような結果は、ガラス化範囲を超えたため、分相が起こったことに起因するものと推察される。
(比較例2)
材料中に酸化ビスマスを導入しなかった以外は実施例1と同様にして比較のためのガラスを製造した。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:22.2モル%、B:72.2モル%、Al:11.1モル、及びCaO:5.5モル%であった。また、このようにして得られたガラスは透明性がないものであった。このような結果は、ガラス化範囲を超えたため、分相が起こったことに起因するものと推察される。
(比較例3)
白金坩堝を用いた以外は実施例1と同様にして比較のためのガラスを製造した。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:20モル%、Bi:10モル%、B:65モル%、及びCaO:5モル%であった。また、このようにして得られたガラスは透明性がないものであった。このような結果から、酸化アルミニウムが均一で十分な透明性を有するガラスを形成するために寄与する成分であることが確認された。
(比較例4)
アルミニウム酸化物(Al)を外分比で更に3モル%含有させた材料を用い、白金坩堝を用いた以外は実施例1と同様にして比較のためのガラスを製造した。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:19.4モル%、Bi:9.7モル%、B:63.1モル%、Al:2.9モル%及びCaO:4.9モル%であった。また、このようにして得られたガラスは透明性がないものであった。このような結果から、酸化アルミニウムの含有比率が2.9モル%の場合には、均一で十分な透明性を有するガラスが形成できないことが確認された。
(比較例5)
アルミニウム酸化物(Al)を外分比で更に5モル%含有させた材料を用い、白金坩堝を用いた以外は実施例1と同様にして比較のためのガラスを製造した。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:19.0モル%、Bi:9.5モル%、B:61.9モル%、Al:4.8モル%及びCaO:4.8モル%であった。また、このようにして得られたガラスは透明性がないものであった。このような結果から、酸化アルミニウムの含有比率が4.8モル%の場合には、均一で十分な透明性を有するガラスが形成できないことが確認された。
(比較例6)
炭酸カルシウム(CaCO):8モル%、チタン酸化物(TiO):32モル%、ビスマス酸化物(Bi):16モル%、及びホウ素酸化物(B):44モル%を秤量し、混合した材料を用いた以外は実施例1と同様にして比較のためのガラスを製造した。このようにして得られたガラスの組成は、TiO:29.1モル%、Bi:14.5モル%、B:40.0モル%、Al:9.1モル%及びCaO:7.3モル%であった。
実施例1で得られたガラス及び比較例6で得られたガラスの表面の状態を示す写真を図6に示す。図6に示す結果からも明らかなように、比較例6で得られたガラスは、一部にチタン酸化物が析出し(ガラス表面の白い部分)、透明性がないものであった。このような結果から、チタン酸化物及びホウ素酸化物の含有比率が本発明のガラスの条件の範囲外となる場合(比較例6)においては、均一で十分な透明性を有するガラスが形成できないことが確認された。また、図6に示す結果からも明らかなように、比較のためのガラス(比較例6)に対して、本発明のガラス(実施例1)は十分に透明性があることが確認された。
(実施例20)
実施例1で得られたガラスを用い、前記ガラスを300℃の温度条件で加熱しながら、XeClエキシマレーザ(180mJ/cm)を10Hzで1000ショット照射して、結晶化ガラスを得た。
実施例20で得られた結晶化ガラスのレーザ照射部の顕微鏡写真を図7に示す。図7に示す結果からも明らかなように、実施例20で得られた結晶化ガラスにおいては、平均粒径が600nmのチタン酸化物の微結晶が析出していることが確認された。なお、このような平均粒径は、図7に示す顕微鏡写真から見積もった値である。このような結果から、レーザを用いた加熱処理により、レーザを照射した部位にのみ酸化チタンの微結晶が配列された構造を有する結晶化ガラスが得られることが確認された。従って、レーザを用いた加熱により、光導波路を形成する等、様々な分野に応用可能な結晶化ガラスが製造できることが分かった。
また、実施例20で得られた結晶化ガラスの原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)写真を図8に示す。図8に示す結果からも明らかなように、実施例20で得られた結晶化ガラスにおいては、その表面に微結晶からなる粒子の形成が確認された。また、このようなAFM測定より算出した前記微結晶の平均粒径は600nmであり、顕微鏡写真から見積もった値と一致していた。このような結果から、レーザ照射により、レーザを照射した部位にのみ酸化チタンの微結晶が配列された構造を有する結晶化ガラスが得られ、比表面積を増大させることができることが確認され、その構造から、高い触媒活性を発揮することが可能であることが分かった。
以上のような結果から、本発明の結晶化ガラスは、微細なチタン酸化物の結晶が結晶化ガラスの全体(内面及び外面)に析出したものとなり、十分に高い触媒機能を発揮できるものとなることが分かった。更に、本発明の結晶化ガラスは、Alの結晶が存在しないか或いは存在してもその含有割合が低いものとなるため、チタン酸化物の光触媒能を高効率的に利用することが可能となることが分かった。また、本発明のガラス及び結晶化ガラスによれば、酸化鉛(Pb)等の環境負荷の大きな物質を必須の成分としないため、環境負荷の低減を図ることも可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、Alの結晶の析出を十分に防止しながらチタン酸化物を選択的に結晶化でき、しかも十分に高い光触媒機能を発揮できる結晶化ガラスを効率よく製造することができる材料として好適に使用することが可能な透明性を有するガラス、そのガラスを用いて得られるチタン酸化物の結晶が析出した結晶化ガラス及びその結晶化ガラスの製造方法、並びに、光触媒部材を提供することが可能となる。
したがって、本発明の結晶化ガラスは、チタン酸化物の結晶が析出されたものとなるため、耐久性及び触媒機能の高い光触媒の材料等として特に有用である。
実施例1で得られたガラス(加熱未処理)並びに、実施例2(580℃)、実施例3(600℃)、実施例7(630℃)及び実施例8(640℃)で得られた結晶化ガラスのガラス面の状態を示す写真である。 実施例1で得られたガラス(加熱未処理)並びに、実施例2(580℃)、実施例3(600℃)、実施例7(630℃)及び実施例8(640℃)で得られた結晶化ガラスの光の吸収スペクトルのグラフである。 実施例1で得られたガラス、並びに、実施例5〜9で得られた結晶化ガラスのXRDスペクトルのグラフである。 実施例7(630℃)で得られた結晶化ガラスの透過電子顕微鏡(TEM)写真である。 実施例7(630℃)で得られた結晶化ガラスの透過電子顕微鏡(TEM)電子回折写真である。 実施例1で得られたガラス及び比較例6で得られたガラスの表面の状態を示す写真である。 実施例20で得られた結晶化ガラスのレーザ照射部の結晶構造を示す顕微鏡写真である。 実施例20で得られた結晶化ガラスの原子間力顕微鏡(AFM)写真である。

Claims (8)

  1. チタン酸化物5〜25モル%、ビスマス酸化物3〜15モル%、ホウ素酸化物45〜75モル%、アルミニウム酸化物5〜25モル%及びアルカリ土類金属の酸化物2〜15モル%を含有するものであることを特徴とするガラス。
  2. チタン酸化物5〜25モル%、ビスマス酸化物3〜15モル%、ホウ素酸化物45〜75モル%、アルミニウム酸化物5〜25モル%及びアルカリ土類金属の酸化物2〜15モル%を含有し、且つ前記チタン酸化物の結晶が析出したものであることを特徴とする結晶化ガラス。
  3. 前記結晶化ガラスの表面に20〜1000nmの平均粒径を有するチタン酸化物の微結晶が析出したものであることを特徴とする請求項2に記載の結晶化ガラス。
  4. 前記チタン酸化物の結晶が、アナタース型結晶であることを特徴とする請求項2又は3に記載の結晶化ガラス。
  5. 前記チタン酸化物の結晶が、ルチル型結晶であることを特徴とする請求項2又は3に記載の結晶化ガラス。
  6. チタン酸化物5〜25モル%、ビスマス酸化物3〜15モル%、ホウ素酸化物45〜75モル%、アルミニウム酸化物5〜25モル%及びアルカリ土類金属の酸化物2〜15モル%を含有するガラスを、結晶化開始温度(Tx)よりも10℃低い温度(Tx−10℃)以上の温度で加熱して、請求項2〜5のうちのいずれか一項に記載の結晶化ガラスを得ることを特徴とする結晶化ガラスの製造方法。
  7. 前記ガラスを加熱する工程において、前記ガラスにレーザ光を照射して加熱することを特徴とする請求項6に記載の結晶化ガラスの製造方法。
  8. 請求項2〜5のうちのいずれか一項に記載の結晶化ガラスからなることを特徴とする光触媒部材。
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