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JP5019012B2 - ガラス板成形品の製造方法およびガラス板成形品の製造装置 - Google Patents

ガラス板成形品の製造方法およびガラス板成形品の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス板からなる母材を軟化させてその母材よりも板厚の薄いガラスリボンを成形し、ガラス板成形品を製造する方法およびその装置に関する。
従来から、半導体素子の基板用途、ディスプレイ用途などのガラス板は、表面の平坦度および表面粗さを良好にすることが要求されている。ところが、現在のガラス板の製造方法として広く普及しているフロート法などで薄いガラス板を製造すると、上述の用途に適用したガラス板とするためには、成形後のガラス板の表面を研磨して表面の平坦度、表面粗さを向上させることが好ましい。このため、ガラス板を研磨する精度を上げる手段が種々提供されているが、研磨精度を上げるためには、研磨時間や手間が現状以上に必要となるため、製造コスト、設備コストの面で問題を生じる場合がある。
そこで、所定の板厚を有し、かつ、表面粗さをある程度良好としたガラス板からなる母材(以下「ガラス板母材」という。)を用い、これを加熱軟化させ、軟化した状態のガラス板を延伸することによって、目的の板厚であって、表面状態の良好なガラス薄板を製造できるガラス板のリドロー成形方法が知られている(例えば特許文献1、2参照。)。
このリドロー成形方法とは、厚肉のガラス板母材(例えば厚さ5mm程度)を軟化点以上に加熱し、これを引き延ばして断面を薄く再形成する(例えば厚さ0.1mm程度)方法として知られている。
図5にこの種のリドロー成形装置の一従来例を示す。図5に示すリドロー成形装置100は、縦長の長方形状のガラス板母材101を鉛直に吊り下げ支持しながら上下移動自在に設けられた母材供給装置102と、この母材供給装置102の下方に設けられた加熱装置103および徐冷装置105と、ガラス板母材101の軟化部分を下方に引っ張って延伸させるための引張ロール106とを備えている。
前記リドロー成形装置100において、ガラス板母材101は通常、厚さ数mm程度、幅数十mmから約1m程度、長さ数百から数千mm程度の板厚のガラス板が用いられ、このガラス板母材101から幅数mmから数十mm程度、厚さ数分の一mm程度のガラスリボン107が成形される。また、図5に示す如くリドロー成形装置100において、引張ロール106の下方にガラスの切断装置108が設けられていて、ガラスリボン107を目的の長さで切断することで目的の長さのガラス板成形品109を得ることができる。
日本国特開2007−126302号公報 日本国特開2009−242190号公報
ところで、図5に示す従来構造のリドロー成形装置100において、ガラス板母材を引張装置106で引っ張った状態で加熱し軟化させてガラスリボン107をリドロー成形する場合、必然的にガラスリボンの先端側と後端側が無駄になる問題がある。
例えば、加熱装置103により最初に加熱されて軟化される部分は、生産開始からリドロー成形の状態が安定するまでの間は良好な品質のガラス板成形品を生産できない問題がある。これは、加熱装置内のガラスリボンの形状および温度分布が安定しないためである。
生産開始後、所定時間が経過すると、加熱装置103に供給されて所望の熱履歴を経て、目的のリドロー成形がなされ、良品としてのガラス板成形品109が得られる。
また、母材供給装置102がその下部に形成された爪部102aによってガラス板母材101を把持しながら下降し、爪部102aが加熱装置103に最接近した状態で生産終了となる。ところが、この場合、加熱装置103の内部には爪部102aによって支持されたガラス板母材101であったガラスリボンの爪部から切断装置までの部分が残っているので、この残った部分のガラスリボンも無駄になる問題がある。勿論、リドロー成形装置の規模等によって無駄になる部分の長さは異なるが、全長3mのガラス板母材を用いた場合、先端側1m程度、後端側1m程度無駄になる場合もある。
即ち、図5に示す従来構造のリドロー成形装置100を用いてガラス板成形品109を成形する場合、必然的に材料の無駄が出やすいので、生産性を高めるために、ガラス板母材101の板厚(t)とガラス板成形品109の板厚(t)との比率(t/t)で表される延伸率をできるだけ高く設定してガラス板成形品109の生産を行うことが一般的である。
例えば、先の特許文献1に記載されている製造条件では、ガラス板母材101の厚さが5〜7mmであるのに対し、ガラス板製品の厚さは0.38〜0.64mmであり、延伸率は10〜15に設定されている。また、ガラス板母材の板幅は25〜70mm程度とされていた。
ところで近年、ディスプレイ用途、照明用途、太陽電池カバーガラスなどにおいて、ガラス極薄板の需要が盛んになってきているが、これら用途のガラス極薄板は厚さが0.2mm以下あるいは0.1mm以下で、幅が200mm以上あるいは300mm以上であることが要求されている。しかし、前述の延伸率のリドロー成形法によってガラス極薄板を製造する場合、延伸率に従ってガラス板母材101の幅についても同等の倍率の変化が生じる。即ち、ガラス板母材の幅をガラス成形品の幅での除算した値はほぼ延伸率に等しくなる。よって、ガラス板母材101には延伸率に対応する幅が必要となる。例えば、200mm以上の幅のガラス極薄板を得るためには、2mを超える幅のガラス板母材101を使用する必要が生じる。これは、生産設備が大型化する問題となる。
また、生産設備が大型化すると、母材供給装置102の移動制御、加熱装置103における温度制御なども高い精度が要求されるので、設備コスト高の要因となる問題がある。
一方、ガラス板母材の有効利用を課題として特許文献2に記載の如くガラス板母材の後端部に他のガラス板母材を継ぎ足してリドロー成形を行う方法も提案されているが、ガラス板母材の継ぎ目の部分から得られたガラス板成形品の品質が低下し、ディスプレイ用途などのガラス基板品質を満たすことができない問題がある。
本発明は、リドロー成形により幅広のガラス板成形品を製造する場合にガラス板母材の幅を従来ほど大きくする必要が無く、実施し易いとともに、装置コストの上昇を抑えつつ実現できるガラス板成形品の製造方法の提供を目的の1つとする。
また、本発明は、生産性を落とさずに幅広のガラス板成形品が製造できるようにガラス板母材の供給を連続的に行うことができるようにしたガラス板成形品の製造方法の提供を1つの目的とする。
さらに、本発明は前記ガラス板成形品の製造方法を実施して高品質のガラス板製品を提供できるガラス板成形品の製造装置の提供を目的とする。
本発明は、ガラス板母材を軟化させ該ガラス板母材よりも板幅が狭くかつ板厚が薄く延伸してガラスリボンを成形する延伸工程と、前記ガラスリボンをその幅方向に切断してガラス板成形品とする切断工程とを含み、前記ガラス板母材の板厚と前記ガラス板成形品の板厚との比率で表される延伸率が1.5以上10未満であるガラス板成形品の製造方法に関する。
本発明の製造方法において、前記ガラス板母材の板厚が0.3mm以下であることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記ガラス板成形品の板幅が200mm以上であることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記ガラス板母材の板幅が300mm以上であることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記ガラス板成形品の板厚が0.1mm以下であることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記ガラス板母材がロールに巻き取られたロール状ガラス板母材であり、該ロール状ガラス板母材からシート状ガラスが巻き出されて軟化されることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記ガラスリボンがロールに巻き取られロール状ガラス板成形品となることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記延伸工程と前記切断工程との間にガラスリボンの幅方向端部を該ガラスリボンの長さ方向に沿って切断する工程を有してもよい。
本発明の製造方法において、前記延伸工程と前記切断工程との間にガラスリボンの幅方向端部を該ガラスリボンの長さ方向に沿って切断する工程を有しないことが好ましい。
本発明は、ガラス板母材の供給装置と、前記供給装置から供給されるガラス板母材を加熱軟化してガラスリボンにする加熱装置と、前記ガラスリボンを引っ張る引張装置と、前記引っ張り後のガラスリボンを切断してガラス板成形品とする第一の切断装置と、を備え、前記供給装置がロール巻きされたロール状ガラス板母材から巻き出した前記ガラス板母材を供給する装置である前記のガラス板成形品の製造方法のためのガラス板成形品の製造装置に関する。
本発明の製造装置は、前記ガラスリボンをロール状ガラス板成形品として巻き取る巻取装置が具備され、前記巻取装置の前記第一の切断装置側にガラスリボンの張力を前記引張装置によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段が設けられることが好ましい。
本発明の製造装置は、前記供給装置と前記加熱装置との間に前記巻き出したガラス板母材の張力を前記引張装置によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段が設けられることが好ましい。
本発明は、ガラス板母材の供給装置と、前記供給装置から供給されるガラス板母材を加熱軟化してガラスリボンにする加熱装置と、前記ガラスリボンを引っ張る引張装置と、前記引っ張り後のガラスリボンを切断してガラス板成形品とする第一の切断装置と、前記ガラスリボンをロール状ガラス板成形品として巻き取る巻取装置が具備され、前記巻取装置の前記第一の切断装置側にガラスリボンの張力を前記引張装置によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段が設けられた前記のガラス板成形品の製造方法のためのガラス板成形品の製造装置に関する。
本発明の製造装置は、前記引張装置と前記第一の切断装置との間に設けられてガラスリボンの幅方向両端部を除去する第二の切断装置が具備されてもよい
本発明の製造装置は、前記加熱装置と前記引張装置の間に設けられて加熱軟化されているガラスリボンを徐冷する徐冷装置が具備されてもよい。
本発明は、ガラス板母材を軟化させ該ガラス板母材よりも板幅が狭くかつ板厚が薄く延伸してガラスリボンを成形する延伸工程と、前記ガラスリボンをその幅方向に切断してガラス板成形品とする切断工程とを含み、前記ガラス板母材の板厚と前記ガラス板成形品の板厚との比率で表される延伸率が1.5以上10未満であるガラス板成形品の製造方法であるので、目的とするガラス板成形品の幅が200mm以上あるいは300mm以上のように幅広となっても、その元となるガラス板母材を従来ほど大きい幅とする必要が無い。従って、目的とするガラス板成形品の幅が200mmあるいは300mm以上のように幅広となっても、ガラス板成形品の製造装置を大型化することがなく、装置コストの向上を抑制しながら、平坦度の優れた、表面粗さの優れたガラス板成形品を製造できる。
また、ガラス板成形品の製造装置により得られるガラス板成形品として、平坦度、表面粗さに優れた幅広のガラス板成形品を得ることができるので、平坦度、表面粗さに優れることが要求される表示装置用途などに優れたガラス板成形品を提供できる。
前記ガラス板母材の板厚を0.3mm以下にするならば、前記1.5以上10未満の延伸率の範囲において0.1mm以下の厚さのガラス板成形品を容易に得ることができ、可撓性に優れた巻取可能な極薄のガラス板成形品を提供できる。
前記ガラス板母材の板厚を0.3mm以下にするならば、ガラス板が十分な可撓性を有するのでロール状に巻いた長尺ガラス板母材が調達でき、ロール状ガラス板母材をロールから巻き出しながら加熱装置に供給できるので、長尺のガラス板母材をリドロー成形に適用でき、生産開始時と生産終了時の無駄になるガラス板母材を考慮したとしても、ガラス材料の無駄を少なくできる。
ガラスリボンをロール巻き状に巻き取る巻取装置を設けることで、ロール巻きガラス板成形品を得ることができる。これにより長尺のガラス製品を得ることができ、ロール巻きガラス板成形品として搬送や収納が容易となる。また、これによりロール巻きガラス板成形品なので、別の加工を目的に他の工程で利用しやすい。
図1は本発明の第1実施形態に係るガラス板成形品の製造装置を示すもので、図1(A)は全体構成を示す略図、図1(B)は同ガラス板成形品の製造装置の一部を断面とした側面図。 図2は本発明の第2実施形態に係るガラス板成形品の製造装置の全体構成を示す略図。 図3は本発明の第3実施形態に係るガラス板成形品の製造装置の一部を断面とした側面図。 図4は本発明の第4実施形態に係るガラス板成形品の製造装置の全体構成を示す略図。 図5は従来のリドロー成形装置の全体構成を示す略図。
以下、本発明に係るガラス板成形品の製造装置の第一実施形態について図面に基づき説明するが、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。また、以下に示す各図において各構成要素の縮尺については図示した場合に把握し易いように簡略化して示す。
図1は本発明に係るガラス板成形品の製造装置の全体構成を示すもので、本実施形態のガラス板成形品の製造装置20は、板状のガラスからなるガラス板母材1を水平支持された巻胴3にロール巻きした母材供給装置5と、この母材供給装置5の下方側に順次設けられた加熱装置6と、徐冷装置7と、引張装置8と、切断装置9(第一の切断装置)と、巻取装置(巻取ロール)10を具備している。
ここで、ガラス板母材とは、成形前の原材料(母材)であり、形態が平板状のガラス板またはロール状に巻き取りされたロール状のガラス板を表す。また、このガラス板母材は、成形を開始すると後述するガラスリボンと連続した状態となる。さらに、ガラス板母材は、原材料である成形前のガラス板母材がまだ延伸されていない状態のものをさし、板厚が当初のガラス板母材のままであるものを表す。よって、安定した成形中は加熱装置に入って熱を受け十分に高温となるまでがガラス板母材である。
ガラス板母材1は、例えば厚さ0.3mm以下の帯状のガラス薄板からなることが好ましい。ガラス板母材1は板厚0.3mm以下、例えば0.25mm、0.15mm、0.1mmのようにロール巻きが可能な厚さの可撓性を有する帯状のガラス薄板からなり、円筒状の巻胴3の外周面に必要長さ巻き取られている。ガラス板母材1の巻き出したガラス板を適切な速度で加熱装置6に供給することのできる供給装置5にこの巻胴3をセットする。ガラス板母材1の長さは巻胴3の直径とそれに巻き取り可能な長さを任意に選択できるが、一例として5m以上あるいは10m以上の長さのガラス板母材1としてもよい。
ガラス板母材1を製造する方法は特に限定するものではなく、例えば、フロート成形、フュージョン成形、スリットダウンロード成形、引き上げ成形、ロールアウト成形など、ガラス薄板を成形できる一般的な製造方法を利用できる。これら一般的な製造方法で成形した上述の厚さのガラス薄板のガラス板母材1であるならば、巻胴3に巻回することが容易にできるので、巻胴3の外径に応じて従来装置が用いていたガラス板母材よりも桁違いに長いガラス板母材1を適用できる。
なお、フロート法により得られたガラス薄板からなるガラス板母材1であるならば、幅広のものを安価に得ることができ、適用が容易である。また、フロート法をはじめとして、ガラス板母材の製造装置に連続する形式で本発明の製造装置を設置し、ガラス板母材の製造工程に連続してガラス板成形品の製造を行ってもよい。
ガラス板母材1をフロート法によって製造する場合、厚さは、薄すぎるとガラス剛性が無くなり幅広強度が保てないため、0.3mm以下が好ましく、例えば0.05mm以上かつ0.3mm以下が好ましい。またガラス板母材1の厚さは0.1mm以上かつ0.25mm以下がより好ましく、0.1mm以上かつ0.2mm以下がさらに好ましい。厚みが0.3mmを超えると、曲げにくくなり,生産設備が大型となる。
ガラス板母材1の幅は、ガラス製品の幅広化への要求に応えるため、300mm以上が好ましく、例えば300mm以上かつ4000mm以下が好ましい。またガラス板母材1の幅は450mm以上かつ3000mm以下がより好ましく、600mm以上かつ2000mm以下がさらに好ましい。幅が、4000mmを超えると、装置が大型となりリドロー成形で重要なガラスの温度分布管理、特に幅方向での管理が困難となり板厚が均一な製品ガラスの生産が難しくなる。
ガラス板母材1がロールの場合の長さは、後述するように短いと生産効率が落ちるため、2m以上かつ8000m以下が好ましく、10m以上かつ3000m以下がより好ましい、30m以上かつ500m以下がさらに好ましい。ロールの長さが長すぎるとロールに巻いたときにロールの自重で破損しやすくなり、取扱いが難しくなる。
上記のガラス板母材1から製造されたガラス板成形品の厚さは、ガラス板母材と同じく、薄すぎるとガラス剛性が無くなり幅広強度が保てないため、0.1mm以下が好ましく、例えば0.01mm以上かつ0.1mm以下が好ましい。またガラス板成形品の厚さは0.02mm以上かつ0.08mm以下がより好ましく、0.02mm以上かつ0.07mm以下がさらに好ましい。厚みが0.1mmを超えると、リドロー成形方法での生産効率が落ち、本発明の効果が十分に得られなくなる可能性がある。
ガラス板成形品の幅は、ディスプレイや照明や太陽電池、建築等、薄いガラスの大型化の要求に応えるため、200mm以上が好ましく、例えば200mm以上かつ2000mm以下が好ましい。またガラス板成形品の幅は200mm以上かつ1500mm以下がより好ましく、300mm以上かつ1200mm以下がさらに好ましい。幅が、2000mmを超えると、薄いためハンドリングが難しくなる。
ガラス板成形品がロールの場合の長さは、特に限定されない。切断機により好きな長さに切断でき、そのままロール状で取り出したり、あるいは長方形状の平板状、いわゆる枚葉式で採板できる。
また、本実施形態のガラス板母材1を構成するガラスは、組成的には特に制限されない。したがって、ソーダライムガラス、混合アルカリ系ガラス、ホウケイ酸ガラス、あるいは、無アルカリガラスのいずれであってもよい。また、製造されるガラス製品の用途は、建築用や車両用に限定されず、フラットパネルディスプレイ用、その他の各種用途が挙げられる。ガラス板母材1を構成するガラスの代表的な組成を以下に列挙する。
建築用または車両用の板ガラスに使用されるソーダライムガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:65〜75%、Al:0〜3%、CaO:5〜15%、MgO:0〜15%、NaO:10〜20%、KO:0〜3%、LiO:0〜5%、Fe:0〜3%、TiO:0〜5%、CeO:0〜3%、BaO:0〜5%、SrO:0〜5%、B:0〜5%、ZnO:0〜5%、ZrO:0〜5%、SnO:0〜3%、SO:0〜0.5%、という組成を有することが好ましい。
液晶ディスプレイ用または有機ELディスプレイ用の基板に使用される無アルカリガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:39〜75%、Al:3〜27%、B:0〜20%、MgO:0〜13%、CaO:0〜17%、SrO:0〜20%、BaO:0〜30%、という組成を有することが好ましい。
プラズマディスプレイ用の基板に使用される混合アルカリ系ガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:50〜75%、Al:0〜15%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO:6〜24%、NaO+KO:6〜24%、という組成を有することが好ましい。
その他の用途として、耐熱容器または理化学用器具等に使用されるホウケイ酸ガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:60〜85%、Al:0〜5%、B:5〜20%、NaO+KO:2〜10%、という組成を有することが好ましい。
前記加熱装置6は、横断面矩形状の縦型の炉心管6Aとその周囲に設けられた図示略の複数の電気抵抗式の加熱ヒーターとから構成されている。この加熱装置6は、炉心管6Aの一方の開口部を入口部6Bとして上向きに、他方の開口部を出口部6Cとして下向きにして母材供給装置5の下方にほぼ垂直に設置されている。炉心管6Aは巻胴3から下向きに巻き出されたガラス板母材1を入口部6Bから炉心管内部側に挿入し、出口部6Cから排出できる大きさに形成されている。
加熱装置6は、これら加熱ヒーターに通電することにより炉心管6Aの内部を通過するガラスリボン2Aを加熱できるように構成されている。本実施形態で用いる加熱ヒーターは炉心管6Aの周囲に複数設けられていることが好ましく、複数の加熱ヒーターへの通電量を個々に制御することにより、炉心管6Aを通過するガラスリボン2Aの必要箇所を軟化点以上の適切な温度に加熱制御できる。
なお、ここでは、ガラス板母材1が加熱装置に入って軟化して板厚が薄くなり始めてから成形を終えてガラス板成形品として切断される前までの帯状のガラス板をガラスリボンという。また、ここで、ガラス板成形品とは、成形後にガラスリボンが切断された後の状態の中間製品または完成品としてのガラス板をいい、平板状のガラス板の場合と、ロール状に巻き取りされたロール状ガラス板の場合とがあり、次工程または客先工程へ運搬可能な形態で、ガラス板表面にコーティングやフィルム貼り付け積層化したものでもよい。ただし、この場合の延伸率の計算は、ガラス板のガラス部分のみの板厚から計算する。
リドロー成形の原理を時系列的に説明すると、張力のかかったガラス板母材が加熱、軟化されると板厚が徐々に薄くなり、冷却されていく過程で板厚の減少が止まって一定厚みとなり、その一定厚み部分を切り離すことによってガラス板成形品ができる。この場合、ガラス板母材には常に張力がかかっているため、軟化された瞬間には板厚が薄くなっている。上記定義では、その部分のガラスはガラスリボンとなっている。よって、時系列的には、ガラス板母材を加熱、軟化させて成形することになるが、安定成形中の空間的な装置構成を説明する場合、実際にはガラスリボンを加熱していることになる。
加熱装置6は、ガラスリボン2を引っ張る引張装置8の引張速度(以下「成形速度」と呼ぶ。)とガラス板母材1を加熱装置に供給する速度(以下「供給速度」と呼ぶ。)との違いにより生じる張力をガラス板母材1に与えた状態で、ガラス板母材を軟化させて略台形状(上辺に比べて下辺が短い形状)に引き延ばしてガラスリボンとし(以下、この略台形状の引き延ばし部分を、ガラスリボン延伸領域2Aという。)、かつガラスリボン延伸領域2Aを軟化させた状態を維持する温度環境を保っている。
なお、炉心管の内部にクリーンエア、Nガス、Arガス、Heガスあるいはそれらの混合ガスを供給し、加熱雰囲気から不純物などが混入しない環境においてガラスリボンの引き延ばしができる構成としてもよい。
徐冷装置7は、横断面矩形状の縦型の角筒壁7Aの内部に図示略の電気抵抗式の加熱ヒーターや空冷管、水冷管などの冷却装置などを内蔵した構成とされている。徐冷装置7は、角筒壁7Aの一方の開口部を入口部7Bとして上に向け、他方の開口部を出口部7Cとして下に向けて加熱装置6の下方にほぼ鉛直に配置されている。
徐冷装置7は加熱装置6を通過して幅と厚さが絞られた後のガラスリボン2Bをガラスの残留歪や仮想温度を制御しながら割れないように常温に近い任意の温度まで下げるために配置されている。なお、本実施形態の徐冷装置7は加熱装置6に対し別体として設けられているが、分離して構成することは難しく加熱装置6と一体化した構造とすることが好ましい。これは、加熱領域と徐冷領域とは実質には分離することが難しく、両者は一体でガラス温度勾配を形成するためである。
前記引張装置8は、支持軸11により水平支持されたロール12を2つ隣接配置した構造とされ、徐冷装置7の出口部7Cから導出されたガラスリボン2をロール12、12で挟みつつ各ロール12を回転できるように構成されている。これらのロール12、12でガラスリボン2を挟みつつガラスリボン2を適切な速度で引っ張ることにより前記母材供給装置5からガラス板母材1を引き出すことができるようになっている。引張装置8は加熱装置6内や徐冷装置7内に設置されてもよく、複数設置されてもよい。また、ロール12、12はガラスリボンの幅方向全面に接触してもよく、幅方向の一部のみに接触してもよい。
切断装置9は、その内部を通過するガラスリボン2Bに対しその幅方向に沿ってスクライブ線を形成できるカッター装置と、該スクライブ線に沿って剪断力を作用させてガラスリボン2を切断する折切装置が内蔵されている。この切断装置9に内蔵されているカッター装置と折切装置は、一般的な板ガラスの製造ラインに備えられている公知のガラス切断装置と同等であるので、詳細説明は略する。なお、切断装置9はカッター装置と折切装置との組み合わせ構造に限るものではなく、レーザービームによってスクライブ線無しで割断する方式の割断装置、あるいは、レーザービームで直接溶断する装置など、いずれの構造であっても良い。
巻取ロール(巻取装置)10は、引張装置8と切断装置9を通過したガラスリボン2を必要長さ巻き取ることができる装置である。
次に、前記構成のガラス板成形品の製造装置20を用いてガラス板母材1からガラスリボン2を経てガラス板成形品15を製造する方法について説明する。
まず、加熱装置6の加熱ヒーターに通電することにより炉心管6A内部に供給されるガラス板母材(成形開始時点)またはガラスリボンを加熱し軟化させる環境を整えておく。また、徐冷装置7の加熱ヒーターと冷却装置の加熱・冷却条件を設定し、ガラスリボン(成形開始時はガラス板母材の場合も有)を徐冷する環境を整えておく。
母材供給装置5の巻胴3に巻き取られているのは板厚0.3mm以下のガラス板からなるガラス板母材1であり、このガラス板母材2を巻胴3から適切な速度で加熱装置6と徐冷装置7に供給しロール12、12の間に挟持し適切な速度または張力で引っ張る。
成形開始時の加熱装置6内のガラス板母材が加熱され、軟化すると同時に、ガラス板母材1はガラスリボン延伸領域2Aを形成し、板厚が薄くなり始める。
その後、供給速度と成形速度を所望の値となるように設定していくとともに、加熱装置6や徐冷装置7の設定条件も安定化条件へと設定していく。この過程で、ガラスリボン延伸領域2Aの形状や温度分布を安定させ、規定幅と規定厚さのガラスリボン2を引き出すことができる。
なお、成形開始時点において引張装置8が引っ張るガラスリボンの先端側は延伸工程を経ていないので、その幅と板厚は減じられていない。そこで、ガラスリボン延伸領域2Aが安定して形成され、延伸工程が安定的になされるまでの間、ガラスリボンを巻取装置10に巻き取るのではなく、引張装置8から側方に引き出し、生産開始時点の不要部分として図示略の粉砕装置などに送り、カレットなどに加工して再利用する。
上述の処理を続行し、ガラスリボンを加熱する際の温度分布が安定し、ガラスリボン延伸領域2Aから規定厚さと規定幅のガラスリボン2が引き出されるようになった後、ガラスリボン2を切断装置9側に送り、切断装置9を通過させて巻取ロール10に巻き取る。上述の処理を続行し、巻取ロール10に十分な量のガラスリボン2を巻き取った時点で切断装置9を作動させ、ガラスリボン2を切断する。これにより、巻取ロール10にガラスリボン2をロール状に巻き付けたガラス板成形品であるガラスロール15を得ることができる。
この後、ガラスリボン2を巻き付けた巻取ロール10を別の空の巻取ロール10に交換し、この空の巻取ロール10に新たに生産されるガラスリボン2を巻き付け収容し、ロール巻きした状態のガラスリボン2Bを備えたガラスロール15を得ることができるので、ガラス板母材2の加熱装置6への供給が終了するまでガラスロール15を繰り返し生産できる。
なお、本実施形態において図1に示す構成のガラス板成形品の製造装置20は、ガラスリボン2を巻取ロール10にロール巻きしてガラスロール15を製造するために用いたが、ガラスロール15のみを製造する形態に拘束されない。例えば、ガラス板成形品の製造装置20を用い、図1(A)の2点鎖線に示す如く、ガラスリボン2を巻取ロール10に巻き取ることなく、ガラスリボン2を切断装置9により所望の長さに切断することにより、長方形状の平板状、いわゆる枚葉式のガラス薄板16を製造する用途として用いることもできる。
本実施形態におけるガラス板成形品の生産性の材料的観点(以下「材料的生産性」と呼ぶ。)に関する考察を、延伸率αをパラメータとして、従来例と比較して行う。
まず、図5に示す従来例における材料的生産性を検討する。1枚のガラス板母材からどれだけのガラス板成形品が生産できるかを指標とする材料的生産性をβは、ガラス板母材の成形前の面積Aと全ガラス成形品の総面積Aの比と定義すると次式で表わされる。
β=A/A …(1)
ここで、Aはガラス板母材の成形前の面積、Aは全ガラス成形品の総面積である。βの値が大きいほど材料的生産性が高いことになる。
ガラス板母材の厚さをt、ガラス成形品の厚さをt、ガラス板母材の幅をw、ガラス成形品の幅をw、ガラス板母材の長さをL、全ガラス成形品の長さの合計をLとすると、AとAは次式で表わされる。
=L×w …(2)
A=L×w …(3)
安定成形時のガラス板母材の供給速度をV、ガラスリボンの成形速度をVとする。延伸率αは、ガラス板母材とガラス成形品の厚さの比なので次式で表わされる。
α=t/t …(4)
また、リドロー成形の原理より次式が成り立つ。
α≒w/w …(5)
さらに、安定成形中は、単位時間あたりに供給したガラス板母材の体積と単位時間当たりに生産されたガラス板成形品の総体積は等しい。よって,次式の条件が成立する。
×w×V=t×w×V …(6)
前述したように、成形開始時および成形終了時には図5のL部分は、製品としてのガラス成形品とすることができない。ガラス板母材の先端部側において生産初期に無駄になる部分と、ガラス板母材の後端部側において把持装置が把持する部分の無駄に相当する。このため、成形開始時に無効とならない有効に使用できる正味のガラス板母材の最大値L01は、次式で表わされる。
01=L−L …(7)
よって、ガラスリボンとなりうる最大面積Aは,次式で表わされる。
=α×L01 …(8)
また、ガラスリボンとなった部分のうち成形終了時にガラス板成形品となりうる部分の長さは、全ガラス板成形品の長さの合計の最大値に等しいので、次式で仮定できる。
L=A/w−L …(9)
この式から、全ガラス成形品の総面積Aは次式で表すことができる。
A=A−L×w …(10)
以上の関係式から、βは次式で表すことができる。
β=α(1−L/L)−L/(α×L) …(11)
よって、材料的生産性βを向上させる方法は、延伸率αを大きくすること、有効に成形できない最低長さLを小さくすること、ガラス板母材の長さLを大きくすることの3つの方法があることになる。しかし、有効に成形できない最低長さLを小さくする方法は、図5の実施形態では加熱装置103や徐冷装置105をできるだけ長さ方向に小さくすることになり、急加熱、急冷却の装置が必要となって、リドロー成形の成形に起因する品質も落とす。よって、その実施には限界がある。また、もうひとつのガラス板母材の長さLを大きくする方法は、ガラス板母材供給部分の大きさをできるだけ大きくすることであり、製造装置の高さを非常に高くすることになり非効率である。また、そのようなガラス板母材の搬送、運搬、取扱いも困難である。実際にガラス板母材の長さLが3mであり、有効に成形できない最低長さLが1mという場合もある。ガラス板母材供給部分の大きさを大きくする代替手段として提案されている方法が特許文献2の方法であるが、前述したようにそのガラス板成形品には品質上の問題がある。
そのため、従来技術は材料的生産性βを向上させるため、できるだけ大きな延伸率αを用いることを目指して開発されてきた。
他方、本発明では、幅広のガラス極薄板成形品の要求に伴い、敢えて延伸率αの小さな製造方法を提供することにより、高品質な幅広ガラス極薄板成形品の生産を可能とする。
ガラス板母材1の幅wは、所望のガラス板成形品の幅をwとすると、次式で表わされる。
≒α×w …(12)
つまり、ガラス板母材1の幅は製造装置の幅方向の大きさを決めるので、要求されたガラス板成形品の幅wに対し、延伸率が小さいということは幅の小さな製造装置で生産できることを意味する。リドロー成形において高品質のガラス成形品を得るためには、幅方向の温度分布の制御やガラスリボンの動きや引張力の制御が重要であるため、装置の幅が広すぎないということは高品質ガラスの生産につながる。また、幅の小さな製造装置は低コスト化も実現できる。
図1に示す構造のガラス板成形品の製造装置20によってガラスリボン2を成形し、ガラス板成形品を製造する方法において、前考察を適用するには、ロール状のガラス板母材を延ばして1枚の平板状のガラス板母材を供給した場合と等価であり、またロール状のガラス板成形品を延ばして1枚の平板状のガラス板成形品が得られた場合と等価である。
言いかえると延伸率αを小さく設定することは材料的生産性が小さいことを意味する。本発明では、最大限の材料的生産性を得るために、ガラス板母材長さLを長くする方法も提供する。本発明では、延伸率αが小さいため、厚さ0.1mm以下のガラス極薄板を製造する場合、ガラス板母材の厚さを0.3mm以下とすることが可能である。0.3mm以下のガラス板は可撓性がありロール状に巻くことが容易である。そのため、従来技術では実施できなかったロール状のガラス板母材によるリドロー成形法が実施できる。そして、ガラス板母材長さLを従来にくらべ飛躍的に長くすることが可能となる。
また、生産性の観点は材料的観点だけでは無い。単位時間当たりどれだけのガラス板成形品が生産できるかという時間的な生産性(以下「時間的生産性」と呼ぶ。)も大きな課題である。従来の方法によるリドロー成形では、ガラス板母材の連続供給が実質的にできないので、純粋な生産時間以外にガラス板母材を交換する時間、ガラス板成形品が良品となる安定な成形条件になるまでの安定化に必要な時間が発生し、時間的生産性が低くなる。図5に示す従来の実施形態では、この交換時間と安定化時間が頻繁に発生し、時間的生産性の向上が困難である。
他方、本発明のように延伸率αを小さく設定する製造方法ではロール状のガラス板母材の使用が可能となるため、時間的生産性も飛躍的に向上する。
ロール状のガラス板母材の使用、すなわちLが非常に大きい製造条件では、従来はできるだけLを短くする構成の製造装置の開発が望まれたのに対し、多少Lを長くすることにより、生産性に大きな影響を与えず、ガラス成形品の高品質化、たとえば仮想温度を下げたコンパクション値の小さなガラス板成形品の製造が可能となる。
以上のような背景から、本実施形態のガラス板成形品の製造装置20を用いて成形を行う場合、従来のリドロー成形装置において設定されていた延伸率よりも小さい延伸率に設定して成形を行う。具体的には、延伸率として1.5以上10未満、好ましくは1.5以上7以下、より好ましくは1.5以上5以下、さらに好ましくは1.5以上4以下の延伸率として成形することで、装置を必要以上に大きくすることなく生産できる。
なお、延伸率を1.5未満とすると、延伸する率が低くなりすぎ、実用上意味が無くなる。なお、延伸率が5を超えると、要求される幅が広いガラス板成形品が製造できる本発明の効果が得られるものの、延伸率が5以下の場合と比べると、ガラス板母材の幅が大きくなって操作性が悪くなる場合と、製造設備が大きくなる場合がある。このため、延伸率5以下がより好ましい範囲となる。
以下の表1に延伸率αを5以下とした場合のガラス板母材1の板厚(mm)と幅(m)およびガラス板成形品の板厚(mm)と幅(m)の関係を示す。
Figure 0005019012
表1に示す如く延伸率αを5以下とするならば、ガラス板母材1の板幅について2mを下回る大きさに設定しても、得られるガラス板成形品の幅を0.2〜0.6m(200mm〜600mm)の範囲に大きくすることができる。更に、ガラス薄板からなるガラス板母材1を用いることで、板厚0.03mm〜0.1mmのガラス板成形品を製造できる。
また、本発明の成形方法により得られるガラス板成形品であるならば、いわゆるリドロー成形方法が本来示す優れた平坦性のガラスリボンを得られる効果についてはそのまま継承することができるので、幅の広い平坦性の高い高品質のガラス板成形品を得ることができる。
従って本実施形態のガラス板成形品の製造装置20を用いた上述の成形方法により、表面の平坦性が高く、幅の大きなガラスリボンおよびガラス板成形品をガラス板成形品の製造装置20を必要以上に大型化することなく製造できる。
なお、図1に示す実施形態のガラス板成形品の製造装置20においては、切断装置9の後に巻取ロール10を設け、ガラスリボン2を長尺のロール状として巻き取るように構成したが、ガラスリボン2を必要な長さに切断しながら巻取ロール10に巻き取ることなく、平板状のいわゆる枚葉のガラス板として得ることもできる。
また、ガラス板成形品の製造装置20は図1に示す如く縦型の構造に限らず、ガラスリボン延伸領域2Aの維持が可能である限り、母材供給装置5と加熱装置6と徐冷装置7と引張装置8を傾斜配置あるいは水平配置とした構造としても良い。
図2は本発明に係るガラス板成形品の製造装置の第2実施形態を示すもので、この第2実施形態のガラス板成形品の製造装置30において先に説明した第1実施形態のガラス板成形品の製造装置20の要素と同一の要素については同一の符号を付してそれら要素の詳細な説明は省略する。
本実施形態のガラス板成形品の製造装置30において先のガラス板成形品の製造装置20と異なっているのは、引張装置8と切断装置9の間にガラスリボン端部切断装置(第二の切断装置)22、22が設けられた点である。
ガラスリボン端部切断装置22は、カッター装置などのスクライブ線の形成装置と折切装置を備え、その内部を通過するガラスリボン2に対しその長さ方向に沿ってガラスリボン2の端縁から所定距離離れた位置にスクライブ線を連続形成できるカッター装置と、該スクライブ線に沿って剪断力を作用させてガラスリボン2の端縁側を割断するローラー装置などの折切装置が内蔵されている。この切断装置9に内蔵されているカッター装置と折切装置は、一般的なガラス板の製造ラインに備えられている公知のガラスリボン端部切装置と同等であるので、詳細な説明は省略する。折切装置の一例として、スクライブ線の両側にガラスリボン2の表裏面を挟むように複数のローラー装置を設置してこれらのローラー装置でガラスリボン2に剪断力を作用させてスクライブ線に沿ってガラスリボン2の両端側を折切りする装置を挙げることができる。なお、ガラスリボン端部切断装置22はカッター装置と折切装置との組み合わせ構造に限るものではなく、スクライブ線を形成することなくレーザービームによって割断する方式の割断装置、あるいは、レーザービームで直接溶断する装置など、いずれの構造の切断装置であっても良い。
前記構成のガラス板成形品の製造装置30は、先の第1実施形態のガラス板成形品の製造装置20と同様に母材供給装置5からガラス板母材1を加熱装置6に送り、軟化させかつ引っ張ってガラスリボン延伸領域2Aを形成し、ガラスリボン2を製造し、ガラスリボン2を巻取ロール10側に巻き取る点については同等の構造である。
ガラス板成形品の製造装置30においてガラス板母材1がガラスリボン2とされて引張装置8を通過した後、ガラスリボン端部切断装置22によりガラスリボンの両端側を所定幅に亘り切断し、切断した部分の外側を端部2Dとして中央側の中央ガラスリボン2Eと分離する。この中央側ガラスリボン2Eのみを巻取ロール10に巻き取り、ロール状に巻き付けて巻取ロール10に収容する。巻取ロール10に巻き付けた中央側ガラスリボン2Eが必要量になった時点で切断装置9により中央側ガラスリボン2Eの幅方向に切断することにより、端部2Dを除いたロール状に巻回した中央側ガラスリボン2Eを得ることができる。
この中央側ガラスリボン2Eは凹凸や偏肉を生じている可能性が高い端部2Dを分離除去しているので、幅方向両端縁部分が滑らかで凹凸が無いとともに、リドロー成形方法により得られる平坦度の高い、表面粗さの向上した高品質の中央側ガラスリボンを得ることができる。また、巻取ロール10に中央側ガラスリボン2Eをロール状に巻き付けてなるガラス板成形品であるガラスロール18を得ることができる。
本実施形態では除去される端部2Dが存在するため、引張装置8のローラー12、12はガラスリボン2を引っ張るために端部2Dのみに接触する方法を用いることが望ましい。ロール12、12の接触によるガラスリボンの品質低下を避けるためである。
また,ガラスリボンの端部の品質を気にせず、高強度のガラスリボン端部が要求されている場合はガラスリボンの端部の切断を実施しない形態の製造方法が好ましい。これは、端部を切断しない場合、端部が加熱成形後の火造り面となるためである。
図3は本発明に係るガラス板成形品の製造装置の第3実施形態を示すもので、この第3実施形態のガラス板成形品の製造装置50において先に説明した第2実施形態のガラス板成形品の製造装置30の要素と同一の要素については同一の符号を付してそれら要素の詳細な説明は略する。
本実施形態のガラス板成形品の製造装置50において先のガラス板成形品の製造装置30と異なっているのは、母材供給装置5と加熱装置6との間に供給装置5がロール巻きされたロール状ガラス板母材1から繰り出したガラス板母材を供給する装置であり、供給装置5と加熱装置6との間に巻き出したガラス板母材1の張力を引張装置8によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段21がある点と、切断装置9と巻取ロール10との間のガラスリボンをロール状ガラス板成形品として巻き取る巻取装置(巻き取りロール10)が具備され、巻取装置の第一の切断装置9側にガラスリボン2Eの張力を引張装置8によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段23がある点が異なる。ここで、前者の手段21を第一のテンションカット機構21と呼び、後者の手段23を第二のテンションカット機構23と呼ぶ。
第1のテンションカット機構21は、相互に隣接配置された対になる第1のテンションロール25、25と、相互に隣接配置された対になる第2のテンションロール26、26とからなる。
第1のテンションロール25、25はそれぞれ支持軸27により水平に支持され、母材供給装置5と加熱装置6の間に配置されるとともに、第2のテンションロール26、26は支持軸28により水平に支持され、第1のテンションロール25、25と加熱装置6との間に配置されている。これらの構成により、母材供給装置5から繰り出されたガラス板母材1は最初に第一のテンションロール25、25に挟持されつつそれらの間を通過し、次に第2のテンションロール26、26に挟持されつつそれらの間を通過した後、加熱装置6に供給されるようになっている。
第2のテンションカット機構23は、相互に隣接配置された対になる第3のテンションロール40、40と、相互に隣接配置された対になる第4のテンションロール31、31とからなる。
第3のテンションロール30、30はそれぞれ支持軸32により水平に支持され、切断装置9と巻取ロール10の間に配置されるとともに、第4のテンションロール31、31は支持軸33により水平に支持され、第3のテンションロール40、40と巻取ロール10との間に配置されている。これらの構成により、切断装置9を通過したガラスリボン2Eは最初に第3のテンションロール40、40に挟持されつつそれらの間を通過し、次に第4のテンションロール31、31に挟持されつつそれらの間を通過した後、巻取ロール10に至るように構成されている。
本実施形態のガラス板成形品の製造装置50は、第1のテンションロール25、25と第2のテンションロール26、26との間をガラス板母材1が移動中に、ガラス板母材1の張力が正常値から多少緩くなったとしても、第2のテンションロール26、26から加熱装置6に至る部分を通過するガラス板母材1に正常な張力を印加できる。
例えば、母材供給装置5から加熱装置側にガラス板母材1を必要以上の速度で送り出してしまった場合、加熱装置6の内部でガラスリボンの張力が緩んでしまうと、加熱装置6の内部側において、ガラスリボン延伸領域2Aの成形状態に影響を与えてしまい、目的の延伸率で成形が実施できないことになる。これに対し、テンションカット機構21を加熱装置6の前段に設けておくならば、母材供給装置5からのガラス板母材1の供給量が増加しても第1のテンションロール25と第2のテンションロール26との間においてガラス板母材1が弛んだ状態で存在することになるので、加熱装置6に供給するガラス板母材1の供給状態を安定化することができ、ガラスリボンの加熱状態と延伸状態の安定化をなし得る。
本実施形態のガラス板成形品の製造装置50において、第3のテンションロール40、40と第4のテンションロール31、31との間をガラスリボン2Eが移動中に、ガラスリボン2Eの張力が正常値から多少緩くなったとしても、第4のテンションロール31、31から巻取ロール10に至る部分を通過するガラスリボン2Eに正常な張力を印加できる。
ガラス板成形品の製造装置50としてテンションカット機構23を巻取ロール10の前段に設けることにより、加熱装置6側から巻取ロール10側へ引っ張るガラスリボン2Eの状態を安定化することができ、ガラスリボン2Eの延伸状態および巻取ロール10へのロール巻取時の安定化をなし得る。また、巻取ロール10に対しガラスリボン2Eを正確な張力で巻き付けできるので、巻取ロール10に対しガラスリボン2Eを位置ずれさせることなく正確に巻き付けできる。
以上の如く、ガラスリボン2が引張装置8を通過後、巻取ロール10に巻き取られる間に、引張装置8を通過するガラスリボン2の移動速度と巻取ロール10がガラスリボン2Eを巻き取る速度との間の差が生じた場合であっても、テンションカット機構23がこの差分を吸収するので、加熱装置6の内部に生成されるガラスリボン延伸領域2Aの状態を安定化して延伸率が変動することを抑制できる。このように本実施形態のガラス板成形品の製造装置50にあっても巻取ロール10にロール状の中央側ガラスリボン2Eを巻き付けてなるガラスロール51を得ることができる。
また、上記実施形態以外にも、プラスチックフィルム、紙、布などの巻き取り巻き出しを含む搬送技術であるウェブ(WEB)ハンドリング技術で用いられている種々のテンションカット機構を使用し、加熱装置6内のガラスリボン2Aの張力とロール状のガラス板母材1を巻き解く張力と、ガラスリボンをロール状に巻き取っていく張力をそれぞれ制御できるようにする形態であってもよい。
図4は本発明に係るガラス板成形品の製造装置の第4実施形態を示すもので、この第4実施形態のガラス板成形品の製造装置60において先に説明した第1実施形態のガラス板成形品の製造装置20の要素と同一の要素については同一の符号を付してそれら要素の詳細な説明は略する。
本実施形態のガラス板成形品の製造装置60において先のガラス板成形品の製造装置20と異なっているのは、母材供給装置5と加熱装置6との間にベンディングロールなどの搬送ロール70が組み込まれている構成が異なり、徐冷装置7と引張装置8との間に検査装置52とフィルム供給機53が設けられている構成が異なる。また、引張装置8が複数設けられている点も構成が異なる。
図4に示す構成のガラス板成形品の製造装置60は、先の第1実施形態のガラス板成形品の製造装置20と同様に母材供給装置5から薄板状のガラス板母材1を加熱装置6に送り、ガラスリボンを軟化させて引っ張ることによりガラスリボン延伸領域を形成してガラスリボン2にし、ガラスリボン2を巻取ロール10側に巻き取ることができる構成については同等の構造である。
本実施形態のガラス板成形品の製造装置60にあっては、徐冷装置7を通過したガラスリボン2Bを検査装置52により外観欠点、板厚分布、板幅などについて検査した後、リール部材55に樹脂フィルム56を巻き付けてなるフィルム供給機53からガラスリボン2の表面にフィルムを供給できるように構成されている。
フィルム供給機53からガラスリボン2の両面にフィルム56を供給する位置は引張装置8の直前に設定されている。ガラスリボン2の両面にフィルム56が供給されるとこれらが引張装置8のロール12、12に挟まれて押圧され、ガラスリボン2の両面にフィルム56を貼着した複合ガラスリボン57が得られるようになっている。
本実施形態のガラス板成形品の製造装置60にあっては、複合ガラスリボン57を巻取ロール10にロール巻き収容できるので、ロール巻きした状態の複合ガラスリボン57を得ることができる。また、巻取ロール10に複合ガラスリボン57をロール状に巻いているガラス板成形品としてのガラスロール58を得ることができる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
本出願は、2010年12月14日出願の日本特許出願2010−278577に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の技術は、建築用ガラス、車両用ガラス、光学用ガラス、医療用ガラス、表示装置用ガラス、その他一般のガラス製品の製造に広く適用できる。
1…ガラス板母材、20、30、50、60…ガラス板成形品の製造装置、2A…ガラスリボン延伸領域、2B…ガラスリボン、2D…ガラスリボン端部、2E…中央側ガラスリボン、3…巻胴、5…母材供給装置、6…加熱装置、7…徐冷装置、8…引張装置、9…切断装置(第一の切断装置)、10…巻取ロール、12…ロール、15、18…ガラスロール、16…ガラス薄板、21…第1のテンションカット機構、22…ガラスリボン端部切断装置(第二の切断装置)、23…第2のテンションカット機構、25…第1のテンションロール、26…第2のテンションロール、31…第4のテンションロール、40…第3のテンションロール、51…ガラスロール、52…検査装置、53…フィルム供給機、56…樹脂フィルム、57…複合ガラスリボン、58…ガラスロール、70…搬送ロール

Claims (15)

  1. ガラス板母材を軟化させ該ガラス板母材よりも板幅が狭くかつ板厚が薄く延伸してガラスリボンを成形する延伸工程と、前記ガラスリボンをその幅方向に切断してガラス板成形品とする切断工程とを含み、
    前記ガラス板母材の板厚と前記ガラス板成形品の板厚との比率で表される延伸率が1.5以上10未満であるガラス板成形品の製造方法。
  2. 前記ガラス板母材の板厚が0.3mm以下である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記ガラス板成形品の板幅が200mm以上である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記ガラス板母材の板幅が300mm以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記ガラス板成形品の板厚が0.1mm以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記ガラス板母材がロールに巻き取られたロール状ガラス板母材であり、該ロール状ガラス板母材からシート状ガラスが巻き出されて軟化される請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記ガラスリボンがロールに巻き取られロール状ガラス板成形品となる請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記延伸工程と前記切断工程との間にガラスリボンの幅方向端部を該ガラスリボンの長さ方向に沿って切断する工程を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 前記延伸工程と前記切断工程との間にガラスリボンの幅方向端部を該ガラスリボンの長さ方向に沿って切断する工程を含まない請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. ガラス板母材の供給装置と、
    前記供給装置から供給されるガラス板母材を加熱軟化してガラスリボンにする加熱装置と、
    前記ガラスリボンを引っ張る引張装置と、
    前記引っ張り後のガラスリボンを切断してガラス板成形品とする第一の切断装置と、
    を備え、前記供給装置がロール巻きされたロール状ガラス板母材から巻き出した前記ガラス板母材を供給する装置である請求項1〜9のいずれか一項に記載のガラス板成形品の製造方法のためのガラス板成形品の製造装置。
  11. 前記ガラスリボンをロール状ガラス板成形品として巻き取る巻取装置が具備され、前記巻取装置の前記第一の切断装置側にガラスリボンの張力を前記引張装置によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段が設けられた請求項10に記載の製造装置。
  12. 前記供給装置と前記加熱装置との間に前記巻き出したガラス板母材の張力を前記引張装置によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段が設けられた請求項10または11に記載の製造装置。
  13. ガラス板母材の供給装置と、
    前記供給装置から供給されるガラス板母材を加熱軟化してガラスリボンにする加熱装置と、
    前記ガラスリボンを引っ張る引張装置と、
    前記引っ張り後のガラスリボンを切断してガラス板成形品とする第一の切断装置と、
    前記ガラスリボンをロール状ガラス板成形品として巻き取る巻取装置が具備され、前記巻取装置の前記第一の切断装置側にガラスリボンの張力を前記引張装置によるガラスリボンの張力と独立に調整する手段が設けられた請求項1〜9のいずれか一項に記載のガラス板成形品の製造方法のためのガラス板成形品の製造装置。
  14. 前記引張装置と前記第一の切断装置との間に設けられてガラスリボンの幅方向両端部を除去する第二の切断装置が具備された請求項10〜13のいずれか一項に記載の製造装置。
  15. 前記加熱装置と前記引張装置の間に設けられて加熱軟化されているガラスリボンを徐冷する徐冷装置が具備された請求項10〜14のいずれか一項に記載の製造装置。
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