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JP5070562B2 - マウスピース - Google Patents

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Description

本発明は、本願出願人が出願している出願番号2009−049879および、出願番号2009−293338の無煙喫煙治具(以後、本願出願の先出願治具と表現する。)や、特表2009-509521に示される無煙シガレットシステムや、パイプ型の無煙喫煙治具と組み合わせて使うマウスピースに関するものである。
本願出願の先出願治具や、特許文献3、特許文献4に示す無煙喫煙治具は、煙草の葉に火をつけて喫煙する通常の喫煙方法が持つ、色々な弊害を改善する為に、提案されているものであり、一般的に市販されている紙巻き煙草や葉巻を、そのままの形で使用しながら、煙草の葉を燃焼させること無しに、吸引可能な適温で、煙草の葉からニコチンを蒸発させ、それを吸引することが出来るようにした改良マウスピースである。
出願番号2009−049879 出願番号2009−293338 特表2009−509521 特開平6−114105
本願出願の先出願治具や、特許文献3で提案された無煙喫煙治具にフィルター付き紙巻煙草を挿入して実際に使ってみると、
・ヒーターによる煙草の葉の加熱で、煙草の葉からは、ニコチンは蒸発して出てくるが、通常の火をつけての喫煙時と同じようにフィルターから吸引した場合、煙草の葉の加熱により、煙草の葉から蒸発して出てきたニコチンの大部分は、フィルターに吸収され、喫煙者は煙草の葉から蒸発して出てきたニコチンのごく少量しか吸引できない。
・さらに、喫煙者が、より多くのニコチン摂取したい場合は、加熱温度を高く、例えば、200度C〜240度C位にして、煙草の葉からのニコチンの蒸発スピードを速くする必要があるが、このような高い温度で加熱すると、タバコの葉がコゲ、コゲ臭が添加され、風味を害するばかりか、煙草の葉からのニコチンの蒸発が短時間で終わってしまう。
という課題が見つかった
特許文献4で提案された無煙喫煙治具では、フィルター付き紙巻煙草を筒状のヒーターを使い、周囲から加熱しているために、実際に吸引した場合、まず紙巻煙草の紙が加熱され巻紙から有害な物質が蒸発し、煙草の葉から蒸発したニコチンにこの有害な物質が混ざったものが、喫煙者に供給される。
さらに、特許文献4で提案された無煙喫煙治具で、連続吸引した場合、煙草の葉の中は空気抵抗が大きいために、筒状のヒーターで加熱された熱い空気は、筒状のヒーターの内面と、挿入された紙巻煙草の外面との間の空間をほとんど通り、挿入された煙草の葉を加熱することなく、熱い空気のみが、喫煙者の口に運ばれるという課題が見つかっている。
本願発明は、前述の本願出願の先出願治具や、特許文献3で提案された無煙喫煙治具を、フィルター付き紙巻煙草で使用する時に問題となった上記課題を解決するために、新規な構造をもったマウスピースを考案した。
さらに、この新規な構造のマウスピースの空気流調整構造、あるいは空気調整部品のフィルターに接する面に穴を開けて、フィルターを通過する空気の流れもあるようにして、発生したニコチンの一部をフィルターに吸収させるようにしたマウスピースを考案した。
さらに、この新規な構造のマウスピースと煙草導入管を組み合わせることにより、無煙喫煙治具の製作が楽になり、かつ、使いがってのよい煙草導入管付きマウスピースとなることがわかった。
本願発明に採用された新規な構造のマウスピースに使われたマウスピースの1例の断面図を図3に示す。新規な構造のマウスピースは、挿入されたフィルター付き紙巻煙草のフィルターと、吸入口との間に、空気流調整部品が作られている。この空気流調整部品に貫通穴が無い場合は、喫煙者がマウスピースから吸引した場合、フィルター部を通った空気は、直接吸入口に行くことができない。そのために、喫煙者が吸引した場合、煙草の葉が加熱され煙草の葉から蒸発したニコチンは煙草の巻紙から外に出て、無煙喫煙治具の内壁と煙草とフィルターの巻紙とが作る空間を通り、空気調整部品を通って、吸入口に運ばれる。このニコチンを含んだ空気流の流れにより、煙草の葉から蒸発したニコチンは、フィルターに吸収されることなく、煙草の葉から蒸発したほとんどのニコチンを喫煙者は、吸引することが可能という特徴を有している。
さらに、本願発明に採用された新規な構造のマウスピースの空気調整部品のフィルターに接する面に穴を開ける事により、フィルターを通過した空気流も通るようにすることにより、煙草の葉から蒸発してきたニコチンの適当な量を、フィルターに吸収させることが可能になり、喫煙者の好みの濃度で蒸発したニコチンを吸引することが出来るという特徴を有している。
さらに、本願発明に採用された新規な構造のマウスピースの他の実施例の断面図が図8、図13および図14に示されており、いずれも、発生したニコチンをフィルターに吸収させる割合を 0から 任意の割合にコントロールすることが出来るという優れた特徴を有している。
さらに、これらの新規な構造のマウスピースと煙草導入管を組み合わせることにより、より使いがっての良い煙草導入管付きマウスピースが供給されるという特徴を有している。
さらに、本願発明に採用された新規な構造の煙草導入管付きマウスピースの煙草導入管の先端を内側に絞ることにより、挿入されたフィルター付き紙巻煙草ごと煙草導入管付きマウスピースを、無煙喫煙治具から引き出すことが可能という特徴を有するようになる。
本願実施例1のマウスピースにフィルター付き紙巻煙草をセットし本願出願の先出願治具に挿入しようとする外観図 本願出願の先出願治具の断面図 本願実施例1のマウスピースの断面図 本願実施例1のマウスピースの空気流調整部品の1例の外観図 本願実施例1のマウスピースの空気流調整部品のさらに別の1例の外観図 本願実施例1のマウスピースにフィルター付き紙巻煙草をセットし本願出願の先出願治具に挿入した時の断面図 本願実施例2のマウスピースの外観図と空気流調整部品の外観図 本願実施例2のマウスピースの断面図 本願実施例2のマウスピースに使用される空気流調整部品の外観図 本願実施例2のマウスピースに使用される空気流調整部品の外観図 本願実施例3のマウスピースの外観図 本願実施例3のマウスピースの側面図 本願実施例3のマウスピースの断面図 本願実施例4のマウスピースの断面図 本願実施例4のマウスピースにフィルター付き紙巻煙草をセットし、パイプ型無煙喫煙治具に挿入しようとする外観図 本願実施例4のマウスピースにフィルター付き紙巻煙草を挿入し、パイプ型無煙喫煙治具に挿入した時の断面図 本願実施例3のマウスピースにフィルター付き紙巻煙草を挿入し、パイプ型無煙喫煙治具に挿入した時の断面図 本願実施例3のマウスピースにフィルター付き紙巻煙草をセットし、煙草導入管をセットした時の断面図 図18に煙草部と煙草導入管の間の空間を狭めるために、煙草導入管Aを入れた図 本願実施例2のマウスピースに煙草導入管をセットし、スペーサーを入れた煙草導入管付きマウスピースの断面図 本願実施例2のマウスピースにフィルター付きマウスピースをセットし、煙草導入管の短いものをセットした時の断面図 本願実施例4のマウスピースにフィルター付き紙巻煙草をセットし、煙草導入管をつけて、パイプ型無煙喫煙治具にセットした時の断面図 図17に示すパイプ型無煙喫煙治具に使われている、加熱用ヒーターおよび電子回路の断面図 図23に示す加熱用ヒーターの外観図 ニコチンをフィルターに吸収させる割合を決める穴の面積を可変にする機構の一例
以下、本願発明に係る市販のフィルター付き紙巻き煙草を例に挙げ、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
説明に先立って、本願発明がなされた背景を説明する。本願発明者は、無煙喫煙治具を開発しモニター実験を行っていたが、モニターの意見は、ニコチンが摂取できているとは思えない。ヒーター温度を200〜240度C位に上昇させると、初めの内はかすかにニコチンが摂取できていると感じるのみであり、それも数分位で無くなってしまうというものであった。
そこで、本願発明者は、通常の市販のフィルター付き紙巻煙草のフィルターの効果について、市販の「MILD SEVEN 10」を使い、通常の火をつけての喫煙方法における フィルターの有り・なし によるニコチン摂取量の測定を、ガスクロマトグラフ質量分析装置(TG-GC/MS)を使って行った。フィルターが無い場合は、15.463mg, フィルターが有る場合は、0.775mgと、実に発生した95%のニコチンが、フィルターに吸収されていることがわかった。すなわち、本願出願の先出願治具を使って、挿入された煙草の葉からニコチンを蒸発させても、発生したニコチンがフィルターを通過することにより、その95%位が、フィルターに吸収され、喫煙者には5%位しか供給されていないことが判明した。すなわち、本願出願の先出願治具のモニターが、ニコチンを摂取している感じがしないというのは、フィルターのニコチン吸収効果であることがわかった。
通常の煙草の葉に火をつけての喫煙方法では、煙草の葉や巻紙を燃焼させるために、ニコチン以外に、タール、一酸化炭素等の人体に有害な物質が多く発生するために、これら有害な物質を体内に取り込まないために、フィルターは、欠かせないものであるが、本願出願の先出願治具や、特許文献3に示されたような無煙喫煙治具での喫煙では、このような有害な物質はほとんど発生せず、純粋なニコチンのみの発生であるので、フィルターは、単に発生したニコチンの摂取量を極端に少なくしてしまうものである事がわかった。
本願出願の先出願治具では、このようなことの発生も考えて、フィルター付き紙巻煙草のフィルターを取った場合でも、使えるような工夫もされている。
しかしながら、フィルターが不要だからと言って、無煙喫煙治具を使う場合に、フィルターを取り除いてから喫煙するのも手間なことである。フィルター付き紙巻煙草そのままで、無煙喫煙治具を使って、煙草の葉を加熱することにより発生するニコチンを充分に喫煙者が摂取できるように本願は考案された。
本願発明によるマウスピースの各種構造については、実施例1,2,3および4として、各図に詳細に記述されている。以下順次その構造および特徴について説明するが、これらのものは、本願発明を具体的に説明するために使用したものであって、本願発明の特許請求範囲に記述される内容が具現化されるものであれば、これらに縛られるものでない。
本願実施例1のマウスピースの断面図を、図3に示す。マウスピース1は、吸入口2と、空気流調整部品3と、フィルター収納部4とからなっている。空気流調整部品3は、図4に示すように、31と34の二つの部品を組み合わせたものからなっている。部品31の外形はフィルター収納部4の内径とほぼ同じに設計されている。部品34の外形は、部品31の外形とほぼ等しいか、それ以下で、軸穴32の径以上に設計されている。マウスピース1の外形は、図1,2に示す無煙喫煙治具の挿入口103とキッチリ嵌合し、空気が漏れないように設計されている。
図5に、空気調整部品3のもうひとつの例の外観図を示す。この空気調整部品3は、通常の歯車の形状と同じようなもので、6枚の歯37と、軸穴38と、を持っている。歯車の歯37の外径は、フィルター収納部4の内径とほぼ同じ寸法に作られている。歯車の歯の数は、図示した6枚に限らず任意の枚数が使える事は説明を要しない。
図1は、本願出願の先出願治具100に、図3に示すマウスピース1に、市販のフィルター付き紙巻煙草(フィルター部20、紙巻煙草部21)をセットし、挿入口103に挿入する直前の図である。図2は、図1に示す本願出願の先出願治具100の断面図である。本治具は、電子回路を実装したプリント基板111と、ヒーター110と、断熱材9と、プラスチックケースからなっている。プリント基板111上には、コネクター112、スイッチ113、半固定可変抵抗器115、それらの設定値を読み取りヒーター110に加熱用電力の割合をコントロールするマイコン116、ヒーターに電力を供給する出力トランジスター117、この回路の動作状態を表示するLED118、その他の電子部品が実装されている。この回路には、電池、充電池、ACアダプター、DC電源、自動車用シガレット電源等から、DC電圧(3〜12V)がコネクターを通して、供給される。103は、挿入口、105は空気取入部である。具体的な回路図およびヒーターに印加される電圧波形は、特許文献2の図7および図8に詳細に記述されている。
図6は、図3に示すマウスピースに、フィルター付き紙巻煙草をセットし、本願出願の先出願治具100に挿入したときの断面図である。
図6をもちいて、まず、図4の穴35や、図5の軸穴38が無い場合について説明する。無煙喫煙治具100の中にあるヒーター110が、フィルター付き紙巻煙草の紙巻煙草部21に挿入され、該ヒーターにより加熱あるいは、該ヒーターの直線部で予備加熱され、喫煙者の吸引時に該ヒーターのコイル部で加熱された熱い空気により、該煙草の葉から蒸発したニコチンは、フィルター部21の端面が空気流調整部品3で蓋をされているので、フィルター部21を通過することが出来ないので、巻紙を通過して巻紙の外に出て、断熱材9の内面と巻紙との間の空間を通り、次に、マウスピース1の内面とフィルター部20の外側との間の空間を通って、図4の場合は、空気流調整部品3の窓33から、軸穴32を通り、吸入口2を通過して、喫煙者の口の中に運ばれる。図5の場合は、空気流調整部品36の歯37の間を通り、吸入口2を通過して、喫煙者の口に運ばれる。
このようにして、挿入された煙草の葉から蒸発して出てきたニコチンは、フィルター付き紙巻煙草のフィルターに吸収されることなく、発生したニコチンは、ほぼ100%喫煙者の口の中に運ばれる事がわかった。
次に、図4の穴35や、図5の軸穴38が有る場合について説明する。無煙喫煙治具100の中に有る細いヒーター110が、フィルター付き紙巻煙草の紙巻煙草部21に挿入され、該ヒーターにより加熱あるいは、該ヒーターの直線部で予備加熱され、喫煙者の吸引時に該ヒーターのコイル部で加熱された熱い空気により、該煙草の葉から蒸発したニコチンは、中心部から巻紙を通って巻紙の外に出て、断熱材9の内面と巻紙との空間を通り、次に、マウスピース1の内面とフィルターの巻紙との間の空間を通って、空気流調整部品3の窓33から、軸穴32を通り吸入口2を通過して、喫煙者の口の中に運ばれる。あるいは空気流調整部品36の歯37の間を通って吸入口2を通過して、喫煙者の口の中に運ばれるが、穴35や軸穴38が有る場合は、該煙草の葉から蒸発したニコチンの一部は、紙巻煙草部21を通り、フィルター部20を通り、穴35や、軸穴38を通過することが出来るために、ニコチンの一部はフィルターに吸収されながら喫煙者の口に到達するニコチンの流れもできる。
この場合、穴35や、軸穴38の穴径を変える事により、このルートに流れる空気量をコントロールすることが可能になり、結果として発生したニコチンをフィルターに吸収させる量をコントロールできる事がわかった。
すなわち、穴35や、軸穴38の穴径を0からフィルターのほぼ外形まで変えることにより、煙草の葉を加熱する事により蒸発して出てきたニコチンを、フィルターに吸収させる割合を0からフィルターが本来持っている吸収割合まで、変えることが出来、喫煙者の好みの濃度で喫煙できるという優れた効果を生むことがわかった。
ここで、窓33、歯37の形状は、図示したものに限らず、どのような大きさ・形状にしても、空気を流すという機能が有れば良い事は、説明を要しない。
本願実施例2のマウスピースの外観図を図7に示す。図8は図7のA−A‘断面図である。このマウスピースは、マウスピースの外側ケースと、空気流調整部品3−1と、フィルター収納部4とからなっている。
さらに、マウスピース1には、図7、図8に示すように2本の切り込み6を有している。この切り込み6は、発生したニコチンを吸入口2に導く役目と、無煙喫煙治具に挿入する時、あるいは後ほど説明する煙草導入管10をマウスピース1に挿入する時に、マウスピース1を外側から押さえることにより、マウスピース1の外径を実質的に小さくして、無煙喫煙治具に挿入し易く、あるいは煙草導入管10を挿入しやすくする。図7では、2本の場合を書いてあるが、3本以上でも効果は同じである。
さらに、この切り込みの長さL1は、図8に示すフィルター付き紙巻煙草がマウスピース1に挿入される長さL2よりも、長くなるように設計されている。フィルター付き紙巻煙草をマウスピースにセットして、無煙喫煙治具に挿入する場合、挿入口103よりこの切り込み6の全長が、治具の中に入ることが必要である。かつ、マウスピース1の外形は、挿入口103と空気が漏れないようにキッチリと嵌合させることが必要である。
空気流調整部品3−1は、穴7が4つ(いくつでも構わない)、かつ、挿入されるフィルター付き煙草の挿入位置を決める棒8を有している。棒8は、挿入されたフィルター付き煙草の挿入位置を決める役目をしている。さらに、この棒8には、もう一つの役目がある。図4に示す穴35や、図5に示す軸穴38と同様に、棒8の直径を変化させることにより、煙草の葉から出てきたニコチンの一部をフィルター部20で吸収させる割合を変えることが出来る。図7に、もう一つの空気流調整部品3−2を示す。この例では、棒8の先端部を太くしてある。この先端部の径と、挿入されるフィルター付き紙巻煙草のフィルターの径をほぼ同じにした場合、挿入された煙草を加熱することにより発生したニコチンは、フィルター部に吸収されることなく、ほぼ100%喫煙者の口に運ばれる。この棒8の先端部の径を、該フィルター部の径より小さくすることにより、発生したニコチンの任意の割合を該フィルターに吸収させることが可能となる。
以上、空気流調整部品3、3−1,3−2について、個別の部品として説明してきたが、マウスピース1を作成する時に、同様の効果を生むようにマウスピースの金型を作ることは容易であり、個別の部品として作り、組み合わせてマウスピースとしても、マウスピースと一体として製作してもよい事は、説明を要しない。
さらに、本願発明者は、以上に説明してきた空気流調整部品3、3−1,3−2等を制作し、実験を行ってきた。 穴35や穴38が無い場合、あるいは棒部8がほぼフィルターの径と同じ場合、喫煙者がフィルター付き紙巻煙草のフィルターの先端をきっちりこれらの部品と接触するようにフィルター付き紙巻煙草を挿入した場合は、紙巻煙草部21から蒸発してきたニコチンはほぼ100%喫煙者の口に入るが、きっちりこれらの部品に接触するようにフィルター付き紙巻煙草を挿入しなかった場合には、紙巻煙草部21から蒸発したニコチンの一部が、フィルター部20に吸収されることがわかった。
この原因は、喫煙者が吸引した場合、フィルター部20の底面が空気流調整部品に密着していないために、煙草部21からフィルター部20を通り、フィルター部20の底面と空気流調整部品の間に、隙間ができ、ここに空気が流れるパスができているために、蒸発したニコチンの一部が、この空気流に乗っかり、フィルター部20を通るために、この空気流に含まれるニコチンが、フィルター部20に、吸収されてしまうからであるとわかった。
そこで、本願発明者は、空気流調整部品3−2の棒部8を、図10に外観図として示すように、棒部81に改良した。棒部81は、深さ2mm以上で、ほぼフィルター部20の長さ以下に設計されたフィルター部20収納する円筒である。さらに、この円筒の底の部分には穴97が無い場合と、1個以上持っている場合がある。(図10では、2個として表示した)
この棒部81の採用により、穴97が無い場合、フィルター付き紙巻煙草をこの棒部にラフに挿入しても、フィルターの先端が、棒部81の円筒の中に入っていれば、ほとんどフィルター部を通過する空気流はなくなり、発生したニコチンのほぼ100%が喫煙者の口に運ばれることがわかった。
さらに、穴97がある場合、フィルター部を通過する空気流ができ、発生したニコチンの一部をフィルターに吸収させることができ、かつ、穴97の穴径を変えることによりフィルター部に吸収させるニコチンの割合を変えることができることがわかった。
図11は、本願実施例3の新規なマウスピース1の外観図である。図12は、図11の右側側面図である。このマウスピースは、空気流調整部品ではなく、マウスピースの構造により本願発明の内容を実現したものである。このマウスピース1は、4つの部分から構成されている。93は、フィルター収納部で。さらに、図13の断面図に示すように、92と嵌合する部分を有しており、喫煙者が、この部分を回転させ、溝94を、穴95−1,2,3のいずれかに、あわせて回転させて使用する。このフィルター収納部93の中央壁には、穴97が作られている。92の部分は、図13の断面図に示すように、91の部分とも嵌合するように設計され、穴95−1,2,3を有している。さらに、92の右側部分は蓋になっており、この部分には、大きさの違う穴99を二つ有している。93の部分を回転させ、溝94を、穴95−1にあわせた場合、穴97に向かい合う位置に、ほぼ穴97と同じ径の穴99がある。溝94を、穴95−2に合わせた場合、穴97に向かい合う位置に、穴97の約半分の穴径の穴99が作ってある。溝94を、穴95−3に合わせた場合、穴97に向かい合う位置には、穴99は無い。喫煙者は、93を回転させ、溝94を、穴95−1,2,3のいずれかにあわすことにより、フィルターによるニコチンの吸収割合を変えることが出来る。さらに、92の部分は、91の部分と違う色の樹脂を使うことにより、フィルター付き紙巻煙草をこのマウスピースにセットして、無煙喫煙治具に挿入する場合、92の部分を超えて挿入することが必要であるが、色を変えることによって、喫煙者は何処まで挿入すれば良いか一目でわかるようになるという特徴を有するようになる。さらに、後述するように、煙草導入管10と組み合わせて使う場合、煙草導入管10を92の部分を越えて挿入することが必要であるが、色を変えることにより、喫煙者は何処まで挿入すれば良いか一目でわかるようになるという特徴を有するようになる。
93、91、90の部分は、例えば、ポリプロピレン、シリコン樹脂等少し柔軟性のある樹脂材料で作るほうが望ましい。93、91、90の部分をやわらかいポリプロピレンや、シリコン樹脂等で作ることにより、フィルター付き紙巻煙草をマウスピースにセットして、無煙喫煙治具に挿入する場合、挿入口103と91の部分との勘合が容易になるし、煙草導入管をセットする場合にもマウスピースとの嵌合が容易になるし、喫煙者がマウスピース1を口にくわえた時に、口当たりが良くなる。
91の部分は、92と嵌合するように設計されている。さらに、91の部分は、図示するように口元に向かって少し太く作られている。このことにより、フィルター付き紙巻煙草をマウスピースにセットして、無煙喫煙治具100や101に挿入する場合、挿入口103の径にバラツキが有っても、挿入時適当な所でマウスピースと隙間無く嵌合する。さらに、後ほど説明する煙草導入管10をマウスピースにつける場合でも、煙草導入管10の内径にバラツキがあっても、挿入時適当な所でマウスピースと隙間無く嵌合することが出来るようになる。しかしながら、挿入口103や、煙草導入管10の内径が精度良く作られている場合は、91の部分の口元に向かって少し太く作る必要は無い。
図11に示すマウスピース1の外側には、フィルター収納部93の肉厚以下の深さの溝94が、図のように掘られており、その端は、92の部分で、穴95−1,2,3により、空洞96に通じている。また、フィルター収納部93には、切り込み98が作られている。この切り込み98は、マウスピース1に、後ほど説明する煙草導入管10を挿入する時に、フィルター収納部93を指で押さえることにより、実質的に径が小さくなり、煙草導入管10を挿入し易くする。
図14は、本願実施例4のマウスピースである。この新規なマウスピースも構造変更で本願発明の内容を具体化した例である。違いの一つ目は、フィルター収納部93が、筒93−1に変わっている。筒93−1は、例えばポリプロピレン製のストローのようなもので、92の凸部分と丁度嵌合するように作られている。4は、フィルター収納部である。筒93−1の外形は、92の太い所の外形より小さい。92の凸部分(フィルター側)には、蓋あるいは底が作られている。ニコチンのフィルターに吸収させる割合を変える穴97は、この蓋あるいは底に設けられる。穴95は、92と93−1を組み合わせて嵌合させた状態で、穴をあけられる。
今まで説明した、図3の33の面積や、図4の歯車の間の面積や、図7の穴径7や、図13の穴径95は、一度作られると喫煙者は変更することが出来ないので、喫煙時に流れる空気量を変更したいと思っても、部品そのものを変えなければならない。しかしながら、図14に示す実施例4場合、穴95を、92と93−1を組み合わせ、嵌合させた状態であけることにより、喫煙者が、筒93−1と92を組み合わせた後(この時に流れる空気量は、穴95の径により決まる。)に、筒93−1を少し回転することにより、喫煙者は任意の穴95の開口面積にすることが出来、喫煙者の好みの空気量で喫煙できるという優れた特徴を有するようになる。違いの二つ目は、90と91の部分がストレートではなく、ある角度を持っていることである。これは、喫煙者がこのマウスピースと無煙喫煙治具を使う場合、この角度が、5度から50度位の角度を持っている方が、この曲げにより、喫煙者は、無煙喫煙治具が目の高さより下になるので、快適な喫煙が出来るようになると共に、パイプ型無煙喫煙治具用マウスピース喫煙治具101の外形が本物のパイプに良く似るという特徴を有するようになる。なお、この角度を持たせる部位は、91と90との間でも、92の所を曲げて作っても効果は同じである。
図15は、図14に示すマウスピース1に、フィルター付き紙巻煙草をセットし、パイプ型無煙喫煙治具101に挿入する直前の外観図である。通常のパイプの場合の煙草の葉を入れる部分102は、表示部で、駆動回路により点滅する発光ダイオード118の光を導いて、各種情報を表示する。あるいは、喫煙・吸引時に、吸引されたことを検出し(検出器は図示せず)、あたかも通常の火をつけての喫煙・吸引時のように、赤く点灯するように作ることも可能である。
図16は、図14に示すマウスピース1にフィルター付き紙巻煙草をセットし、無煙喫煙治具101に挿入した状態の軸方向断面図である。無煙喫煙治具101に挿入された場合、紙巻煙草部21は、加熱用ヒーター110、あるいはコイル部で発生した高温の空気、により加熱され、ニコチンが蒸発してくる。穴97が無い場合は、蒸発したニコチンは、煙草の巻紙から外に出て、巻紙の外側と絶縁材9の内側あるいは無煙喫煙治具101の内側が作る空間を通り、次に、筒93−1と無煙喫煙治具101の内側が作る空間を通り、穴95を通り、空洞96を通って、喫煙者の口にほぼ100%発生したニコチンは運ばれる。挿入口103とマウスピースの91の部分は、空気が漏れないようにキッチリと嵌合するよう作られている。
また、穴97がある場合は、喫煙者が吸引した場合、蒸発したニコチンの一部は、フィルター部20を通り、穴97を通って喫煙者の口に運ばれるために、フィルターに吸収される。結果として穴97の穴の径により、発生したニコチンがフィルターに吸収される割合が変わるので、喫煙者は好みの濃度のニコチンを吸引する事が可能になる。
図17は、図13に示すマウスピース1にフィルター付き紙巻煙草をセットし、無煙喫煙治具101に挿入した状態の軸方向断面図である。図16との違いは、マウスピース1は、90と91の間はストレートであるが、パイプの首の部分で、5度から50度の角度をつけていることである。そのために、ヒーター110が同じ角度で曲げられている。かつ、ヒーターは、コイル部を持っていない。コイル部を持っていても、同様に曲げられることは説明を要しない。
以上説明してきた本願発明の具体的な図面、図3、図8、図11および図14のフィルター収納部4、および図10の棒部81の内径の寸法は、挿入されるフィルターの外形よりプラス0.01mmから、プラス1.0mm以下に仕上げることにより、挿入が容易で使い易くなることが実験の結果わかった。さらにその深さは、2mm以上、挿入されるフィルター部のほぼ同じ長さ以下に設計されている。
さらに、図4の空気流調整部品3の軸穴32、図5の軸穴38や、図7の空気流調整部品3−1.3−2、図13,14の92の中をくりぬいて、煙草風味、メンソール風味、ハッカ風味、レモン風味等を発生させる各種香料や水分を発生する物を収納するスペースを作ることが出来る。図9は、空気流調整部品3−1の棒部8の中をくりぬいてスペース12を作ったものである。図4の軸穴32や図5の軸穴38もこれらのものを入れるスペースとして利用できる。これらのスペースに、香料や水分を発生する物を入れることにより、無煙喫煙治具を使用して喫煙する場合、喫煙者の口には、煙草の葉から蒸発してきたニコチンに、これらの香料の風味や水分が加わり、喫煙者はより快適な喫煙が出来ることとなるという特徴を有するようになる。
さらに、図4の穴35、図5の軸穴38、図8の棒8の径、図13の穴97および図14の穴97は、喫煙した時に、フィルターに吸収されるニコチンの割合を決める役目を担っている。通常マウスピース1は、プラスチック等の成型品として作られるが、成型品の肉厚を薄くすることにより、内部のこれらを有する部品に色をつける、あるいは色付き材料で作ることにより、マウスピース1の中に挿入された場合、外からでもその色を認識できるように作ることは容易である。このことを利用して、ニコチンの吸収割合により、大・中・小と吸収割合の違うものを3種類作り、それぞれ、例えば、ピンク・ダイダイ・赤色で作ることにより、喫煙者はマウスピース1に、ニコチンの吸収割合が幾らの空気流調整部品が、入っているか外から確認する事が出来、喫煙者にとっては、非常にわかりやすいものとなる。
さらに、図4の窓33の総面積、図5の歯車の歯の間の総面積、図8の穴7の総穴面積、図13や図14の穴95の穴径の面積は、喫煙者が喫煙する時に、大きな影響を及ぼすことが実験の結果わかった。穴径が、小さすぎると、喫煙時に大きな吸引力が必要になるし、大きすぎると、ヒーターによる煙草の葉の加熱によるニコチンの蒸発スピードより、喫煙者が吸引するスピードが大きくなりすぎて、ニコチンの蒸発が追いつかないという問題が発生する。実験の結果、総面積あるいは総穴径の面積が、0.01平方mmから12平方mm以下であることが好ましいことがわかった。
さらに、図25に一例として示す機構を、図4の空気流調整部品B34の代わり、図7の3−2に示す棒8の外形をほぼフィルターの径と同じにしたものの代わり、図14の92の蓋のところの代わりに使えば、喫煙者が、蒸発してきたニコチンをフィルターに吸収させる割合を変えることが出来る。すなわち、円盤Aと円盤Bには、長穴53が作られており、軸50を中心として、円盤A,Bは回転できるようになっている。二つの長穴がピッタリ一致する位置で止めた時が、フィルターに最大の吸収が起こり、円盤を回転して、二つの長穴の一致する面積が少なくなるほど、ニコチンのフィルターに吸収される割合が少なくなり、一致する面積が無い時、蒸発したニコチンのほぼ100%が喫煙者に運ばれる。
以上本願発明による各種マウスピースを使用して、さらにモニターを行ったところ更なる問題点が、あることが判明した。図6を使用して問題点を詳細に説明する。喫煙時、喫煙者が吸引した時、空気は、空気取入部105からはいり、回路部を通って断熱材9の右側開口部から断熱材9の中に入り、ヒーター110で暖められ蒸発したニコチンと共に、断熱材9の内面と巻紙の外側が作る空間を進み、フィルター部21の外側とマウスピース1の内側が作る空間を通り、空気流調整部品3の窓33を通って喫煙者の口に運ばれる。しかしながら、このパスが確保されるには、マウスピース1の外形と挿入口103が、空気が漏れないレベルでキッチリと勘合していることと、断熱材9の左側端部が、治具100の内面と同じく空気が漏れない程度に密着していることが必要である。そのためには、通常はこの部分に、ゴム製のパッキングを入れないと、この条件は実現できない。
図16に示す例では、喫煙時、喫煙者が吸引した時、空気は空気取入部105からはいり、断熱材9の右側開口部から断熱材の中に入り、ヒーター110で暖められ蒸発したニコチンと共に、断熱材9の内面と巻紙の外側が作る空間を進み、治具101の内面と巻紙の外側が作る空間を進み、治具101の内面と筒93−1の外側が作る空間を進み、穴95から空洞96に進んで、喫煙者の口に運ばれる。しかしながら、このパスが確保されるには、マウスピース1の外形と挿入口103が、空気が漏れないレベルでキッチリと勘合していることが必要である。
さらに、もう一つ大きな問題があることがわかった。巻紙の外形と断熱材9の内径との間、あるいは巻紙の外形と無煙喫煙治具用マウスピース喫煙治具の内径との間に2mm以上の差が有る場合は、空気取入口105から入った空気は、紙巻煙草部21の中を通らずに、巻紙の外側を通過する空気量のほうが多いことがわかった。そのために、蒸発してきたニコチンは、希釈され、薄い味になることがわかった。
上記の問題点を解決するために、本願発明者は、煙草導入管とマウスピースを組み合わせて使うことを考案した。図18は、図13に示す実施例3のマウスピース1にフィルター付き紙巻煙草をセットし、煙草導入管10をセットした軸方向断面図である。実施例1では、煙草導入管は、マウスピースの外側でも、内側でも良い。実施例2,3および4では、煙草導入管は、マウスピースの外側に挿入される。
図18に示す煙草導入管10の内径は、挿入されるフィルター付き紙巻煙草の外径プラス0.01mm以上、プラス1.6mm以下に設計する。この寸法に煙草導入管の内径を仕上げる事により、本願出願の先出願治具のヒーターが、紙巻煙草部21に挿入されたときに、紙巻煙草部21の外径が少し太くなり、煙草導入管から抜けにくくなるという特徴を有するようになる。あるいは、図19に示すように紙巻煙草部21の外形と煙草導入管10の内径の間の空間を埋める煙草導入管A13をさらに入れることにより、より抜けにくくなるし、この部分を通る空気量が少なくなり、ほとんどの空気は、紙巻煙草部21の中を通るようになる。煙草導入管Aを入れる代わりに、煙草導入管10のこの部分の内径を小さくしても、同じような効果が得られる。
さらに、煙草導入管の肉厚は、0.01mmから0.4mm以下にすることが、実用上望ましく、その材質は、ステンレス、銅、黄銅、アルミニュウム、等の金属・金属合金材料や、ポリプロピレン、ABS等のプラスチック材料や、ガラス等で作られる。特に、本願出願の先出願治具では、挿入された煙草にヒーターを差し込んで、煙草の中心から加熱するので、このような構造が使えるが、特許文献3や特許文献4にあるような、筒状のヒーターを使い、挿入された煙草の外周から加熱する無煙喫煙治具では、このような煙草導入管を使うことはできないことは明らかである。
また、煙草導入管は、透明な材質のプラスチックやガラス等で作った場合、挿入された煙草にヒーターが煙草の外側に出て挿入されていないかどうか、確認できるので、実使用上においては、より便利になる。
さらに、パイプ型無煙喫煙治具101のケースを透明な樹脂で作成し、ヒーター付き駆動回路部およびヒーターが透けて見えるように作ることにより、ヒーターが正しく紙巻煙草部21に挿入されたか外部から判断できると共に、商品としても、興味を引く商品になるという特徴を有する事になる。
さらに、本願出願の先出願治具では、挿入された煙草の内側にヒーターを挿入して、煙草の葉を加熱するので、煙草の外側(巻紙)部分の温度は、150度C以下であり、煙草導入管10の材料としては、ガラス管ではなく、透明な材質のプラスチック材料を使うことが可能になり、万一、本治具を落下させても、ガラスのように割れることが無く、極めて安全な治具になる。
さらに、通常のフィルター付き紙巻煙草の形状から見れば、本願出願の先出願治具100やパイプ型無煙喫煙治具101は、はるかに形状が大きい。このことより、これらの治具を使う人は、挿入されたフィルター付き紙巻煙草が、充分に加熱されニコチンが発生した状態で、無煙喫煙治具から、抜き出して喫煙したいという願望に駆られる場合が有る。煙草導入管の内径を挿入されるフィルター付き紙巻煙草の外径プラス0.01mmから1.6mmにすることにより、該煙草に挿入されたヒーターの影響で、該煙草外形少し太くなり煙草導入管から、挿入された該煙草は抜けにくくなっているが、図18の11として示すように、煙草導入管の先端11を、図示するように内側に絞りを入れる事により、煙草導入管付きマウスピースを治具から抜き出す時に、内部のフィルター付き紙巻煙草が、煙草導入管付きマウスピースから、絶対に抜け出さないという特徴を与える事が可能となった。
さらに、図20に示すように、煙草導入管10とマウスピース1を組み合わせた煙草導入管付きマウスピースを使うことにより、フィルター無し紙巻煙草や、葉巻や、手巻きタバコ用のような煙草の葉を、代わりに使用しても、フィルター部におけるニコチンの吸収という作用はなくなるが、煙草導入管付きマウスピースは、同じように使えるようになる。これらのものは、フィルター付き紙巻煙草より長さは短いために、フィルター付き紙巻煙草とほぼ同等の径を有し、フィルター付き紙巻煙草とほぼ同等の長さに調整するスペーサー40を入れれば、煙草導入管付きマウスピースは、同じように使える。
図20は、図18のフィルター付き紙巻煙草の代わりに、例えば手巻きタバコ用のような煙草の葉を、煙草導入管10とスペーサー40が作る空間42に詰めて、無煙喫煙治具100やパイプ型無煙喫煙治具101に挿入する事により、ヒーターが、該煙草の葉を加熱して、該煙草の葉からニコチンを蒸発せしめ、吸引可能になる。穴又は貫通穴41は、ヒーターが挿入された場合、空間42が短い場合、ヒーターの余分な部分が入るスペースである。空間42が、ヒーターの長さ以上ある場合は、不要である。さらに、穴又は貫通穴41に、各種香料や水分を発生する物を入れることにより、喫煙者は、ニコチンに香料の風味や水分が加わり、より快適な喫煙ができることとなる。図22では、穴又は貫通穴41がスペーサー40の途中で終わっているが、穴41がスペーサー40の全長にわたって作成しても良い。
さらに、図21は、図18の煙草導入管10の先端部の絞りをなくして全長を“L”だけ短くしたものである。ヒーターを紙巻煙草部21に挿入するのでなく、この“L”部分の外周からヒーターで該紙巻煙草部21を加熱、あるいは紙巻煙草部21の先端部のみを加熱しても、該紙巻煙草部21よりニコチンが蒸発し、喫煙者は同様にニコチンを吸引できることは説明を要しない。すなわち、煙草導入管とマウスピースを組み合わせることにより、紙巻煙草部にヒーターを挿入して煙草の葉を加熱する以外に、紙巻煙草部の外周から過熱するとか、紙巻煙草部の先端のみ加熱するという方法も使えるようになるという特徴を持つことになった。
図22は、図14に示すマウスピース1に、フィルター付き紙巻煙草をセットし、煙草導入管10をセットしたものを、パイプ型無煙喫煙治具101に挿入した時の軸方向断面図である。喫煙者が吸引した時、空気は、空気取入部105から断熱材9の右側開口部より入り、煙草導入管10の先端部11より煙草導入管の中に入り、蒸発してきたニコチンと共に、煙草導入管の内壁と筒93−1の外壁が作る空間を流れ、穴95を通り、空洞96を通って、喫煙者の口に運ばれる。このことよりわかるように、挿入部103と煙草導入管の間に、隙間が出来ていても、喫煙の空気の流れには関係なく、煙草導入管付きマウスピースの採用により、治具の寸法精度を厳しく要求する必要が無く、治具制作上非常に楽になるという特徴を有するようになった。さらに、空気取入部105をつくらなくても、喫煙者が吸引した時、空気は、挿入部103と煙草導入管の外形との隙間を通り、煙草導入管10の外側と無煙喫煙治具の内側とで作る空間を通り、次に断熱材の内側とで作る空間を通り、煙草導入管の先端部11から中に入り、蒸発したニコチンと共に、喫煙者の口に運ばれる。この空気の流れは、煙草導入管や断熱材を冷やすという優れた効果がある。さらに挿入部103と煙草導入管との間に隙間があっても良いということは、無煙喫煙治具の挿入部103が、マウスピースのある所まで延びている必要はなく、図25においてパイプ型無煙喫煙治具101の長さは、断熱材9を保持できるまで短くしても、良いので、全体として、小さな治具となり、持ち運びに便利になるという特徴も出てくる。
図23は、パイプ型無煙喫煙治具101の中に組込まれているヒーター付き駆動回路部130である。ヒーター付き駆動回路部130は、ヒーター110、そのスリーブ部122を挟むように配置された2枚のプリント基板111から構成されている。このプリント基板111には、入力コネクター112、SW113、ヒーターの加熱温度を設定する半固定可変抵抗器115、駆動用Softを書き込んだマイコン116、ヒーターへ電力を供給する出力トランジスター117、動作状態を示すLED118、上下のプリント基板間を電気的に結ぶコネクター114、その他、抵抗、コンデンサー等が実装されている。駆動用Softには、入力電圧や、半固定可変抵抗器の設定値や、スイッチの設定値や、蒸発してきたニコチンの量を測定した値や、治具が使われる周囲温度の測定値等を入力して、ヒーターに供給する電圧波形をコントロールするSoftが書き込まれている。
図24は、ヒーター110の外観図である。先端部119は煙草の葉に挿入し易いように半円や鋭角に作られ、この部分は、ヒーターの加熱線が入っていない部分である。直線部120、コイル部121に加熱線が入っている。スリーブ部122は、加熱線と引出し線123とを繋ぎかえる部分である。コイル部121は、図では1.5ターンのもの描かれているが、実際は、使用する駆動電圧により、0.5ターンから4.5ターンまでのいずれかのターン数が使用されている。さらに、駆動電圧を低くしたい場合は、コイル部121が無い直線部のみのヒーターも使われる。
図15は、パイプ型無煙喫煙治具101の外観図であるが、無煙喫煙治具の外観は、100や101に示すようなものに限ることでなく、図23に示すヒーター付き駆動回路部130を収納するものであれば、どのような外観のものでも使えることは説明を要しない。
本願発明は、市販のフィルター付き紙巻煙草や葉巻をそのままの形状で使い、火をつけることなく、該煙草の葉に含まれるニコチンを吸引できるようにした本願出願人が出願している無煙喫煙治具と組み合わせる、あるいは他の無煙喫煙治具(煙草の外周から加熱するもの。煙草の先端部を加熱するもの)と組合せることにより、煙草の葉から蒸発してきたニコチンを、喫煙者の好みの量に合わせて、摂取できるようにしたマウスピースに関するものである。
1 マウスピース
2 吸入口
3 空気流調整部品
3−1 もう一つの空気流調整部品
3−2 もう一つの空気流調整部品
4 フィルター収納部
6 切り込み
7 穴
8 棒
9 断熱材
10 煙草導入管
11 煙草導入管の先端
12 スペース
13 煙草導入管A
20 フィルター部
21 紙巻煙草部
31 空気流調整部品A
32 軸穴
33 窓
34 空気流調整部品B
35 穴
36 他の形状の空気流調整部品
37 歯車の歯
38 軸穴
40 スペーサー
41 穴又は貫通穴
42 空間
50 軸
51 円盤A
52 円盤B
53 長穴
81 棒部
90 マウスピースの一部
91 マウスピースの一部
92 マウスピースの一部
93 フィルター収納部
93−1 筒
94 溝
95−1 穴
95−2 穴
95−3 穴
96 空洞
97 穴
98 切り込み
99 穴
100 本願出願の先出願治具
101 パイプ型無煙喫煙治具
102 表示部
103 挿入口
104 パイプの首の部分
105 空気取入部
110 ヒーター
111 プリント基板
112 入力コネクター
113 スイッチ
114 コネクター
115 半固定可変抵抗器
116 マイコン
117 出力トランジスター
118 LED
119 先端部
120 直線部
121 コイル部
122 スリーブ部
123 引出し線
130 ヒーター付き駆動回路部

Claims (6)

  1. 本物のフィルター付き紙巻き煙草をそのまま使用し、加熱用ヒーターにより、該煙草の葉に含まれるニコチンを蒸発せしめ、該ニコチンを吸引可能にする無煙喫煙治具と組合せて使用されるマウスピースにおいて、蒸発してきたニコチンの、該フィルターに吸収される割合を0から任意の割合に変化させられる空気流調整構造、あるいは空気流調整部品、を有していることを特徴とするマウスピース
  2. 請求項1記載のマウスピースにおいて、空気流調整構造、あるいは空気流調整部品に香料や水を含ませた物を保持することが出来る構造を有することを特徴とするマウスピース
  3. 請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載のマウスピースにおいて、マウスピースと嵌合する煙草導入管と組み合わせて使われることを特徴とするマウスピース
  4. 請求項3に記載のマウスピースにおいて、煙草導入管に、葉巻、あるいはフィルター無し紙巻煙草、あるいは煙草の葉を入れて使用するために、フィルター付き紙巻煙草とほぼ同等の径を有し、フィルター付き紙巻煙草とほぼ同等の長さに調整するためのスペーサーを入れたことを特徴とする、あるいは該スペーサーに香料や水を含ませた物を保持することもできるようにしたことを特徴とするマウスピース
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のマウスピースを使用し、外形がパイプ形状をした無煙喫煙治具と組み合わせて使用することを特徴とするマウスピース
  6. ヒーターのスリーブ部を抱くように配置されたプリント基板上に、入力電圧と温度設定(場合によっては、SW入力)からヒーターに供給する電圧波形を作り出す回路を実装したヒーター付き駆動回路部と組み合わせて使われる、請求項1から請求項5のいずれかに記載のマウスピース
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