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JP4908176B2 - 建設車両の牽引力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、ホイルローダ等の建設車両の牽引力制御装置に関する。
近年、ホイルローダ等の建設車両においては、エンジンによって油圧ポンプを駆動し、油圧ポンプから吐出された圧油によって走行用油圧モータを駆動して、車両を走行させるものがある。このような建設車両では、エンジン回転数、油圧ポンプの容量、走行用油圧モータの容量を制御することによって、車両の速度や牽引力を制御している。
特に、スリップし易い路面でのすくい込み作業時等におけるタイヤの空転を防止するために、車速に対する車両の牽引力を調整するトラクションコントロール機能を有するコントローラを搭載した建設車両が用いられている。
例えば、特許文献1には、このようなトラクションコントロール機能を有する建設車両について開示されている。
特開2004−144254号公報(平成16年5月20日公開)
しかしながら、上記従来の建設車両では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された建設車両では、トラクションコントロール作動モード等の設定条件下においては、走行用油圧モータの最大傾転角を制限することにより車両の牽引力を低下させている。このような制御中には、かき上げ作業等において一時的に牽引力を上げたい場合には、トラクションコントロール作動モードを設定するためのスイッチやダイヤル(特許文献1の切換えスイッチ25,26に相当)をいちいち操作する必要があり、作業効率が低下してしまうおそれがある。
本発明の課題は、トラクションコントロール等の牽引力を抑制する制御中であっても、必要な場合には簡単な操作によって車両の牽引力を一時的に上昇させて作業効率を向上させることが可能な建設車両の牽引力制御装置を提供することにある。
第1の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、エンジンによって駆動される走行用油圧ポンプから吐出された圧油によって走行用油圧モータを駆動して走行する建設車両に搭載されており、低速域における建設車両の牽引力を低下させてスリップを防止するトラクションコントロール作動モードを有する建設車両の牽引力制御装置であって、トラクションコントロール設定部と、モード判定部と、トラクションコントロール解除操作部と、制御部と、を備えている。トラクションコントロール設定部は、トラクションコントロール作動モードの設定を受け付ける。モード判定部は、制御モードがトラクションコントロール作動モードであるか否かを判定する。トラクションコントロール解除操作部は、トラクションコントロール作動モードを解除する。制御部は、モード判定部においてトラクションコントロール作動モードであると判定され、かつトラクションコントロール解除操作部が操作された場合には、一時的に建設車両の牽引力を上昇させるトラクションコントロール解除モードへと移行する。制御部は、トラクションコントロール解除操作部が再度操作されたこと、建設車両の前後進切換レバーが操作されたこと、建設車両の車速が所定値以上になったこと、およびトラクション解除モードに移行してから所定時間が経過したこと、の少なくとも1つを検知すると、トラクションコントロール解除モードからトラクションコントロール作動モードに復帰する。
ここでは、エンジンによって駆動される油圧ポンプからの圧油によって油圧モータを駆動して走行するいわゆるHST方式の建設車両に搭載されており、低速域における軟弱路面等でのタイヤのスリップを防止するために車両の牽引力を低下させるトラクションコントロール機能を有する建設車両の牽引力制御装置において、トラクションコントロール作動モード中においてより大きな牽引力を必要とする作業を行う場合には、トラクションコントロール解除操作部が操作されて、トラクションコントロール作動モードからトラクションコントロール解除モードへと移行する。
なお、上記低速走行とは、建設車両によって作業を行う際における、例えば、約10km/h以下の走行速度をいう。また、トラクションコントロール解除操作部は、例えば、作業機の操作レバーやコンソールボックス上に配置された操作ボタンをいう。さらに、上記牽引力制御装置によるトラクションコントロール制御には、走行用油圧モータの最大傾転角を調整する制御等が含まれる。
これにより、低速域における牽引力を低下させてタイヤ等のスリップを防止しながら作業を行っている間に、一時的に大きな牽引力が必要になった場合には、トラクションコントロール解除操作部を操作することで、一時的にトラクションコントロール作動モードを解除して、容易に必要な牽引力を得て効率よく作業を行うことができる。この結果、トラクションコントロール解除操作部における簡単な操作によって、一時的に牽引力を上昇させることができるため、オペレータの操作性を確保しつつ、建設車両の作業効率を向上させることができる。
また、ここでは、牽引力を一時的に上昇させるトラクションコントロール解除モードにおいて、オペレータがトラクションコントロール解除操作部を再度操作したことを検知すると、トラクションコントロール解除モードからトラクションコントロール作動モードへと復帰する。
これにより、トラクションコントロール解除操作部を操作して、低速走行中にかき上げ等の作業を行うために一時的に牽引力を上げた後、その作業を終了した場合には、トラクションコントロール解除操作部を再度操作するだけで、無駄に燃料を消費することなく、容易にトラクションコントロール作動モードへと復帰させることができる。
また、ここでは、牽引力を一時的に上昇させるトラクションコントロール解除モードにおいては、オペレータが建設車両を前後進させる操作を行ったことを検知してトラクションコントロール解除モードからトラクションコントロール作動モードへと復帰する。
通常、低速走行中において一時的に牽引力が必要となってトラクションコントロール解除モードへと移行した場合には、牽引力を必要とする作業を完了すると前後進切換レバーを操作するケースが多い。
このため、この前後進切換レバーの操作を、牽引力を必要とする作業終了の合図として認識させることで、無駄に燃料を消費することなく、通常の操作の中で自動的に元のトラクションコントロール解除モードへと復帰させることができる。なお、上述したトラクションコントロール解除操作部の再操作による復帰を組み合わせて、例えば、いずれかの復帰条件をオペレータに選択させることで、オペレータの好みや作業環境等に応じて適切な解除条件を設定することができる。
また、ここでは、牽引力を一時的に上昇させるトラクションコントロール解除モードにおいては、建設車両が所定の速度以上で走行したことを速度計等によって検知してトラクションコントロール解除モードからトラクションコントロール作動モードへと復帰する。
通常、建設車両を高速走行させている状況下においては、一時的に牽引力が必要となるトラクションコントロール解除モードでの作業が終了している場合が多い。
これにより、建設車両の走行速度を検知して所定値以上になったことを検知することで、無駄に燃料を消費することなく、自動的にトラクションコントロール作動モードへと復帰させることができる。なお、上述したトラクションコントロール解除操作部の再操作による復帰と、前後進切換レバーの操作による復帰とを組み合わせ、例えば、いずれかの復帰条件をオペレータに選択させることで、オペレータの好みや作業環境等に応じて適切な解除条件を設定することができる。
第2の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第1の発明に係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、走行用油圧モータの最大傾転角を調整する制御を行うことにより、トラクションコントロール作動モードの設定の有無を切り換える。
ここでは、トラクションコントロールの作動、解除に際して、走行用油圧モータの最大傾転角を調整することで、建設車両の牽引力を制御する。
これにより、低速走行時において、建設車両の走行用油圧モータの最大傾転角を調整することで、建設車両の牽引力を容易に上昇させたり抑制したりすることができる。
第3の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第1または第2の発明に係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、建設車両の雪上路面におけるスリップを防止するために、車速−牽引力特性を示すグラフの特性曲線のピーク位置を車速0の側へ移動させるスノーモードをさらに有している。そして、建設車両の牽引力制御装置は、スノーモードの設定を受け付けるスノーモード設定部を、さらに備えている。モード判定部は、制御モードがスノーモードであるか否かを判定する。さらに、制御部は、スノーモード判定部により制御モードがスノーモードであると判定され、かつトラクションコントロール解除操作部が操作された場合には、一時的にスノーモード解除モードへと移行する制御を行う。
ここでは、トラクションコントロール作動モードに加えて、建設車両の車速−牽引力特性を示すグラフにおける特性曲線のピーク位置を車速0側へと移動させるスノーモードの設定中においても、上記トラクションコントロール解除操作部の操作によって一時的に建設車両の牽引力を上昇させるスノーモード解除モードへと移行するように制御を行う。
これにより、ともに建設車両の低速域における牽引力を抑制するトラクションコントロール作動モードやスノーモードの設定中であっても、トラクションコントロール解除操作部の操作によって、比較的容易に一時的に牽引力の上昇させることができる。この結果、軟弱路面や雪上路面等の低摩擦路面における作業中においても、簡単な操作によって、容易に一時的な牽引力の上昇を得ることができる。
第4の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第3の発明に係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、スノーモードへ移行する際には、エンジンの回転数の上限値を調整して、トルク曲線のピーク位置をずらす制御を行う。
ここでは、スノーモード中における特性曲線のピーク位置をずらす制御として、エンジンの回転数の上限値を調整する。
これにより、スノーモード設定中には、低速域におけるエンジン回転数が抑制されることになるため、雪上路面等の低摩擦路面における建設車両のタイヤのスリップを低減することができる。
第5の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第3の発明に係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、スノーモードへ移行する際には、エンジンの回転数の上限値を調整してトルク曲線のピーク位置をずらす制御に加え、走行用油圧ポンプの最大傾転角を調整することにより牽引力を低下させる制御を行う。
ここでは、スノーモードの設定中には、エンジンの回転数の上限値を調整して特性曲線のピーク位置をずらす制御とともに、走行用油圧ポンプの最大傾転角を調整して建設車両の牽引力を低下させる制御も行う。
これにより、スノーモード設定中には、低速域におけるエンジン回転数および建設車両の牽引力が抑制されることになるため、雪上路面等の低摩擦路面における建設車両のタイヤのスリップを低減することができる。
の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第1から第の発明のいずれか1つに係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、トラクションコントロール作動モードとして、建設車両の牽引力を段階的に切り換える複数のモードを有している。そして、制御部は、トラクションコントロール解除操作部を操作すると、複数のモードのいずれかを解除して、トラクションコントロール解除モードへと移行する。
ここでは、トラクションコントロール作動モードにおいて、牽引力の大きさごとに段階的に複数のモードが設けられており、トラクションコントロール解除操作部を操作すると、どの段階のモードに設定されている場合でもトラクションコントロール解除モードへと移行する。
これにより、その時に必要な最適な大きさの牽引力を、トラクションコントロール作動モードに含まれる複数のモードによって予め設定しつつ、最大限の大きさの牽引力を必要とする場合にはトラクションコントロール解除モードへと容易に移行することができる。この結果、作業状況に応じて適切な牽引力を確保して、効率よく作業を行うことができる。
の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第3から第5の発明のいずれか1つに係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、トラクションコントロール解除操作部が再度操作されたことを検知すると、スノーモード解除モードからスノーモードに復帰する。
ここでは、牽引力を一時的に上昇させるトラクションコントロール解除モードにおいて、オペレータがトラクションコントロール解除操作部を再度操作したことを検知すると、スノーモード解除モードからスノーモードへと復帰する。
これにより、トラクションコントロール解除操作部を操作して、低速走行中にかき上げ等の作業を行うために一時的に牽引力を上げた後、その作業を終了した場合には、トラクションコントロール解除操作部を再度操作するだけで、無駄に燃料を消費することなく、容易にスノーモードへと復帰させることができる。
の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第3から第5の発明のいずれか1つに係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、建設車両の前後進切換レバーが操作されたことを検知すると、スノーモード解除モードからスノーモードに復帰する。
ここでは、牽引力を一時的に上昇させるスノーモード解除モードにおいては、オペレータが建設車両を前後進させる操作を行ったことを検知してスノーモード解除モードからスノーモードへと復帰する。
通常、低速走行中において一時的に牽引力が必要となってスノーモード解除モードへと移行した場合には、牽引力を必要とする作業を完了すると前後進切換レバーを操作するケースが多い。
このため、この前後進切換レバーの操作を、牽引力を必要とする作業終了の合図として認識させることで、無駄に燃料を消費することなく、通常の操作の中で自動的に元のスノーモード解除モードへと復帰させることができる。なお、上述したトラクションコントロール解除操作部の再操作による復帰を組み合わせて、例えば、いずれかの復帰条件をオペレータに選択させることで、オペレータの好みや作業環境等に応じて適切な解除条件を設定することができる。
の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第3から第5の発明のいずれか1つに係る建設車両の牽引力制御装置であって、制御部は、建設車両の車速が所定値以上になったことを検知すると、スノーモード解除モードからスノーモードに復帰する。
ここでは、牽引力を一時的に上昇させるスノーモード解除モードにおいては、建設車両が所定の速度以上で走行したことを速度計等によって検知してスノーモード解除モードからスノーモードへと復帰する。
通常、建設車両を高速走行させている状況下においては、一時的に牽引力が必要となるスノーモード解除モードでの作業が終了している場合が多い。
これにより、建設車両の走行速度を検知して所定値以上になったことを検知することで、無駄に燃料を消費することなく、自動的にスノーモードへと復帰させることができる。なお、上述したトラクションコントロール解除操作部の再操作による復帰と、前後進切換レバーの操作による復帰とを組み合わせ、例えば、いずれかの復帰条件をオペレータに選択させることで、オペレータの好みや作業環境等に応じて適切な解除条件を設定することができる。
第1の発明に係る建設車両の牽引力制御装置は、第1から第の発明のいずれか1つに係る建設車両の牽引力制御装置であって、トラクションコントロール解除操作部は、建設車両に取り付けられた作業機を操作する操作レバーに取り付けられている。
ここでは、トラクションコントロール作動モードからトラクションコントロール解除モードへと移行させる際に操作されるトラクションコントロール解除操作部を、建設車両に搭載された作業機を操作する操作レバーに設けている。
通常、建設車両を運転するオペレータは、運転中は作業機等を操作するための操作レバーを握ったまま操作している。
これにより、トラクションコントロール作動モード中に、オペレータが一時的に牽引力を上げたいと思った場合には、操作中に握っている操作レバーに取り付けられたトラクションコントロール解除操作部を操作するだけで、容易に建設車両の牽引力を上昇させることができる。この結果、トラクションコントロール解除モードへの移行時における操作性を向上させることができる。
本発明に係る建設車両の牽引力制御装置によれば、建設車両の牽引力を低下させて作業している際に、トラクションコントロール解除操作部の簡単な操作によって一時的に牽引力を上昇させて、オペレータの操作性を確保しつつ、建設車両の作業効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る建設車両の牽引力制御装置を搭載したホイルローダ(建設車両)1について、図1〜図14を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下の説明において登場する「トラクションコントロール作動モード」とは、油圧モータ(後述する走行モータ(走行用油圧モータ)12,13)の最大傾転角を調整することでホイルローダ1の牽引力を制御するモードを意味し、「スノーモード)」とは、エンジン8のMAX回転数の制限、あるいは走行用油圧ポンプ容量(後述するメインポンプ9の最大容量)、ポンプ容量制御シリンダ23へ付与されるパイロット圧等を調整する制御によってホイルローダ1の牽引力を制御するモードを意味するものとする。
[ホイルローダ1の全体構成]
本発明の一実施形態に係るホイルローダ(建設車両)1は、図1に示すように、タイヤ4a,4bにより自走可能であると共に作業機3を用いて所望の作業を行う建設車両である。ホイルローダ1は、車体フレーム2、作業機3、タイヤ4a,4b、キャブ5を備えている。
車体フレーム2は、前側に配置されるフロントフレーム2aと、後側に配置されるリアフレーム2bとを有しており、フロントフレーム2aとリアフレーム2bとは車体フレーム2の中央部において左右方向に揺動可能な状態で連結されている。また、車体フレーム2には、タイヤ4a,4bや作業機3を駆動するための油圧駆動機構7が搭載されている。なお、この油圧駆動機構7の構成については、後段にて詳述する。
フロントフレーム2aには、作業機3および一対のフロントタイヤ4aが取り付けられている。リアフレーム2bには、キャブ5、作動油タンク6、一対のリアタイヤ4bなどが設けられている。
作業機3は、作業機用油圧ポンプ11(図2参照)からの圧油によって駆動される装置であって、フロントフレーム2aの前部に装着されたリフトアーム37と、リフトアーム37の先端に取り付けられたバケット38と、これらを駆動する作業機シリンダ26(図2参照)とを有している。
一対のフロントタイヤ4aは、フロントフレーム2aの側面に設けられている。一対のリアタイヤ4bは、リアフレーム2bの側面に設けられている。
キャブ5は、車体フレーム2の上部に載置されており、ハンドル、アクセル等の操作部、速度等の各種の情報を表示する表示部、座席等が内装されている。なお、具体的なキャブ5の内部の構成については、後段にて詳述する。
作動油タンク6は、キャブ5の後方に配置されており、各種の油圧ポンプによって加圧される作動油を蓄積する。
[油圧駆動機構7]
油圧駆動機構7は、図2に示すように、主として、エンジン8、メインポンプ(走行用油圧ポンプ)9、チャージポンプ10、作業機用油圧ポンプ11、第1走行モータ(走行用油圧モータ)12、第2走行モータ(走行用油圧モータ)13、クラッチ14、駆動軸15、コントローラ(制御部)16(図3参照)を有しており、いわゆるHST(Hydro Static Transmission)システムが採用されている。
エンジン8は、ディーゼル式のエンジンであり、エンジン8で発生した出力トルクが、メインポンプ9、チャージポンプ10、作業機用油圧ポンプ11、ステアリング用油圧ポンプ(図示せず)等に伝達される。エンジン8には、エンジン8の出力トルクと回転数とを制御する燃料噴射装置17が付設されており、アクセルの操作量(以下、「アクセル開度」と呼ぶ)に応じてスロットル開度を調整し、燃料の噴射量を調整する。アクセルは、エンジン8の目標回転数を指示する手段であり、アクセル開度検出部18(図3参照)が設けられている。アクセル開度検出部18は、ポテンショメータなどで構成されており、アクセル開度を検出する。アクセル開度検出部18は、アクセル開度を示す開度信号をコントローラ16へと送り、コントローラ16から燃料噴射装置17に制御信号が出力される。このため、オペレータはアクセルの操作量を調整することによってエンジン8の回転数を制御することができる。また、エンジン8には、エンジン8の実回転数を検出する回転センサからなるエンジン回転数検出部19(図3参照)が設けられており、エンジン回転数検出部19からの回転数信号がコントローラ16に入力される。
メインポンプ9は、エンジン8によって駆動される可変容量型の油圧ポンプであり、メインポンプ9から吐出された圧油は、主回路20,21を通って第1走行モータ12および第2走行モータ13へと送られる。なお、この油圧駆動機構7には、主回路20,21を通る圧油の圧力(以下、「主回路油圧」)を検出する主回路油圧検出部22(図3参照)が設けられている。なお、主回路油圧は、第1走行モータ12および第2走行モータ13を駆動する圧油の駆動油圧に相当する。また、メインポンプ9には、メインポンプ9の容量を制御するためのポンプ容量制御シリンダ23と前後進切換弁24とが接続されている。
チャージポンプ10は、エンジン8によって駆動され、主回路20,21へと圧油を供給するためのポンプである。また、チャージポンプ10は、メインポンプ9のパイロット回路に圧油を供給する。
作業機用油圧ポンプ11は、エンジン8によって駆動されている。そして、作業機用油圧ポンプ11から吐出された圧油は、作業機用油圧回路25を介して作業機3の作業機シリンダ26に送られ、作業機シリンダ26を駆動する。
第1走行モータ12は、可変容量型の油圧モータであり、メインポンプ9から吐出された圧油によって駆動され、走行のための駆動力を生じさせる。第1走行モータ12には、第1走行モータ12の傾転角を制御する第1モータシリンダ29と、第1モータシリンダ29を制御する第1モータ制御弁30(図3参照)とが設けられている。第1モータ制御弁30は、コントローラ16からの制御信号に基づいて制御される電磁制御弁であって、第1モータシリンダ29を制御することにより、第1走行モータ12の容量を、走行回路圧に応じた容量とすることができる。なお、第1走行モータ12の容量を走行回路圧に応じた容量とするのは、後述するように、第1走行モータ12のみで駆動する高速走行時の場合であり、第1走行モータ12と第2走行モータ13の両方で駆動する低速走行時には、第1走行モータ12は最大容量に固定される。
第2走行モータ13は、第1走行モータ12と同様に、メインポンプ9から吐出された圧油によって駆動される可変容量型の油圧モータであり、駆動軸15に走行のための駆動力を生じさせる。第2走行モータ13は、油圧回路上において第1走行モータ12と並列に設けられている。また、第2走行モータ13には、第2走行モータ13の傾転角を制御する第2モータシリンダ31と、第2モータシリンダ31を制御する第2モータ制御弁32(図3参照)とが設けられている。第2モータ制御弁32は、コントローラ16からの制御信号に基づいて制御される電磁制御弁であり、第2モータシリンダ31を制御することにより、第2走行モータ13の容量を任意に変えることができる。また、第2モータ制御弁32に加えられる制御信号を調整することにより、最大傾転角および最小傾転角を調整することができる。
クラッチ14は、第2走行モータ13から駆動軸15への駆動力の伝達・非伝達を切り替える装置である。クラッチ14には、クラッチ14の係合・非係合を切り替えるクラッチ制御弁33(図3参照)が設けられている。クラッチ制御弁33は、コントローラ16からの制御信号に基づいてクラッチ14の係合・非係合を切り替える電磁制御弁である。低速走行時にはクラッチ14が係合状態とされ、第1走行モータ12および第2走行モータ13の駆動力が駆動軸15に伝達される。高速走行時にはクラッチ14が非係合状態とされ、第1走行モータ12の駆動力のみが駆動軸15に伝達される。
ここで、低速域におけるホイルローダ1の牽引力は、後述するトラクションコントロール作動モードの設定により第2走行モータ13の最大傾転角が調整され、その最大容量が切換えられることでコントロールされる。なお、この低速域とは、通常の掻き揚げ作業等を行う際の、例えば、10.0km/h以下の速度を意味する。
駆動軸15は、第1走行モータ12および第2走行モータ13の駆動力をタイヤ4a,4b(図1参照)に伝達することにより、タイヤ4a,4bを回転させる。また、駆動軸15には、駆動軸15の回転数から車速を検出する車速センサからなる車速検出部34(図3参照)が設けられており、車速検出部34からの車速信号がコントローラ16に入力される。
コントローラ16は、図3に示すように、燃料噴射装置17、アクセル開度検出部18、エンジン回転数検出部19、主回路油圧検出部22、前後進切換弁24、第1モータ制御弁30、第2モータ制御弁32、クラッチ制御弁33、車速検出部34、トラクションコントロール解除ボタン(トラクションコントロール解除操作部)35、トラクションコントロールスイッチ(トラクションコントロール設定部、スノーモード設定部)36、モード判定部39、前後進切換レバー55等と接続されており、制御ブロック(牽引力制御装置)40を構成する。そして、コントローラ16は、各検出部からの出力信号に基づいて各制御弁や燃料噴射装置17を電子制御して、エンジン回転数、各油圧ポンプ9〜11の容量、各走行モータ12,13の容量等を制御したり、トラクションコントロール解除ボタン35等の操作によりトラクションコントロール作動モードからトラクションコントロール解除モードへ移行、復帰等を制御したりすることができる。なお、コントローラ16におけるトラクションコントロール解除モードとトラクションコントロール作動モードとの間の移行、復帰制御等の各種制御内容については、後段にて詳述する。
[キャブ5内部の配置]
キャブ5は、図6に示すように、内部に、オペレータシート(運転席)42、ステアリング43、右側コンソールボックス44、前方コンソールボックス46、右側コンソールボックス44の前方であってオペレータシート42の近接する位置に配置された作業機レバー53、を備えている。また、オペレータシート42の前方でステアリング43の下方、左側部分には、前方側に前後進切換レバー55と、が配置されている。そして、オペレータシート42にオペレータが着座した際の左右両側には、乗降用ドア45a,45bが取り付けられている。
オペレータシート42は、ホイルローダ1を操縦するオペレータが着座するシートであって、キャブ5のほぼ中央付近に配置されている。なお、オペレータシート42は図示しないスライドレールに沿って前後方向に移動可能である。
ステアリング43は、オペレータシート42の前方に配置された前方コンソールボックス46から突出するように取り付けられており、左右に回転させることでホイルローダ1の走行方向を変更する。
右側コンソールボックス44は、図7および図8に示すように、アームレスト51やスイッチパネル52等を上面に配置したボックスであって、オペレータシート42と右側の乗降用ドア45aとの間のスペースに配置されている。また、右側コンソールボックス44は、図示しないスライドレールに沿って前後方向に移動可能である。アームレスト51は、図7に示すように、作業機レバー53のすぐ後方に配置されており、ホイルローダ1を運転するオペレータはこのアームレスト51上に腕(手首)をのせた状態で作業機レバー53を握りながら作業機3等の操作を行う。スイッチパネル52は、図8に示すように、アームレスト51のすぐ後方に配置されており、複数のスイッチ類を含んでいる。
スイッチパネル52に含まれる複数のスイッチ類には、エンジンをスタートさせるキースイッチ61、車速レンジ切換スイッチ62,63、ファン逆転スイッチを含むスイッチ群64、およびT/Cスイッチ36等が含まれる。
作業機レバー53は、これら2本のレバーを前後に傾斜させることで、ホイルローダ1の前方に取り付けられた作業機、つまりリフトアーム37やバケット38の動きを操作するためのレバーである。作業機レバー53は、上部にオペレータに把持されるグリップを有しており、作業機レバー53のうちの一方(この例では外側)のグリップ上面に、トラクションコントロール解除を実行するためのトラクションコントロール解除ボタン35が設けられている。
トラクションコントロール解除ボタン35は、図7に示すように、作業機レバー53の上端部に配置されており、後述するトラクションコントロールスイッチ36が操作されてトラクションコントロール作動モードあるいはスノーモードへと移行して牽引力を抑えてスリップの発生を防止している状態において、オペレータが一時的に牽引力を上昇させたい場合に使用されるスイッチである。つまり、例えば、図12(a)および図12(b)に示すように、トラクションコントロール作動モード中あるいはスノーモード中において土砂等の積み込み作業を行う際に、このトラクションコントロール解除ボタン35が操作されることにより、トラクションコントロール作動モード等によって低速域における牽引力が抑制されている状態を解除して、一時的にホイルローダ1の牽引力を上昇させることができる。なお、低速走行中におけるトラクションコントロール作動モード等の設定中において、トラクションコントロール解除ボタン35の操作による牽引力の切り換え制御に関しては、後段にて詳述する。
トラクションコントロールスイッチ36は、図8に示すように、右側コンソールボックス44の上面に配置されたスイッチパネル52に含まれており、図9に示すように、切換スイッチ36aと、表示部36bと、を有している。切換スイッチ36aは、図10(a)〜図10(c)に示す表記36ba〜36bcに対応する3つのモード(トラクションコントロール解除モード、トラクションコントロール作動モード、スノーモード)を切り換える。具体的には、図11(a)に示すような切換スイッチ36aの中立状態では、図10(b)に示すトラクションコントロール作動モードとなり、図11(b)に示すような切換スイッチ36aが前方へ押下された状態では、図10(b)に示すトラクションコントロール解除モードとなり、図11(c)に示すような切換スイッチ36aが後方へ押下された状態では、図10(c)に示すスノーモードとなるように各モードが切り換えられる。
なお、図10(b)および図10(c)に示す表記は、切換スイッチ36aが対応する状態に切り換えられると、キャブ5内に設置されたインパネ70にパイロットランプ75として表示される。
具体的には、図14に示すように、キャブ5内に設けられたインパネ70には、スピードメータ71、シフト表示部72、水温・油温計73等を含むインジケータランプ74aを含む警告部74、パイロットランプ75、液晶モニタ76等が配置されている。そして、上述したトラクションコントロール作動モード、スノーモードの作動中には、パイロットランプ75が点灯することで、オペレータに対して現在の設定モードを報知することができる。
また、上述した切換スイッチ36aが図11(a)に示す中立状態にある場合には、トラクションコントロール作動モードとなるが、その際の牽引力のレベルL1〜L3については、図6に示す前方コンソールボックス46に設置された2つのモニタパネルモード切換えスイッチ46a,46aを操作することで、液晶モニタ76(図14参照)の画面を介して予め設定される。具体的には、上記モニタパネルモード切換えスイッチ46aを操作してカーソルを進めることによりキャラクタディスプレイの機能切換え操作を行うことで、トラクションコントロール作動モードへ移行した際の牽引力の大きさを、予めレベルL1〜L3のいずれかに設定することができる。これにより、作業現場の状況に応じて、トラクションコントロール作動モード時におけるホイルローダ1の牽引力を適切な大きさに調整することができる。
前後進切換レバー55は、前後進切換弁24を切換制御して、前後進の切り換えを行うためのレバーである。なお、前後進切換レバー55は、上述したコントローラ16に接続されており、トラクションコントロール作動モード中に前後進切換レバー55が操作されると、コントローラ16はトラクションコントロール作動モードへと復帰するように制御する。
<トラクションコントロール作動モードにおける第2走行モータ13の制御>
本実施形態では、トラクションコントロール作動モードに設定されると、コントローラ16は、第2走行モータ13の最大傾転角を調整してモータの最大容量を調整することで、タイヤ4a,4bに伝達される駆動力を低減してホイルローダ1の牽引力を抑制し、低速域におけるタイヤ4a,4bのスリップの発生を抑制する。
具体的には、コントローラ16は、トラクションコントロール作動モード等においては、エンジン回転数検出部19および主回路油圧検出部22からの出力信号を処理して、第2走行モータ13に傾転角の変更指令を出力する。傾転角と主回路油圧とエンジン回転数との関係を示した図5に示す実線は、エンジン回転数がある値の状態における主回路油圧に対する傾転角を定めたラインである。主回路油圧がある一定の値以下の場合までは傾転角は最小(Min)であり、その後、主回路油圧の上昇に伴って傾転角も次第に大きくなり(実線の傾斜部分)、傾転角が最大(Max)となった後は、油圧が上昇しても傾転角は最大傾転角Maxを維持する。
上記実線の傾斜部分は、エンジン回転数によって上下するように設定されている。すなわち、エンジン回転数が低ければ、主回路油圧がより低い状態から傾転角が大きくなり、主回路油圧がより低い状態で最大傾転角に達するように制御される(図5における下側の破線の傾斜部分参照)。反対にエンジン回転数が高ければ、主回路油圧がより高くなるまで最小傾転角Minを維持し、主回路油圧がより高い状態で最大傾転角Maxに達するように制御される(図5における上側の破線の傾斜部分参照)。
本実施形態では、トラクションコントロールスイッチ36の操作によって、トラクションコントロールのオン状態とオフ状態の2つの状態の間で切換え可能である。トラクションコントロールスイッチ36をオフ状態とした場合(図11(c)参照)には、最大傾転角は図5のMaxの位置となり、この状態では車速−牽引力特性は図4のグラフにおけるトラクションコントロールオフとなる。そして、トラクションコントロールスイッチ36をオン状態にした場合(図11(a)参照)には、最大傾転角が図5のMaxからMax'に変更される。このように、最大傾転角が、Maxよりも小さいMax'に変更されることにより、図4のグラフのレベルL1〜L3のように最大牽引力が低下した車速−牽引力特性が得られる。なお、グラフ中に示すレベルL1〜L3はいずれもアクセル開度が全開の状態における車速−牽引力特性である。また、図4のグラフのレベルL1〜L3の切換は、上述したように前方コンソールボックス46に設置された2つのモニタパネルモード切換えスイッチ46a,46aを操作することによって行われる。これによって、軟弱路面や雪上路面等の低摩擦路面において、作業機3による作業量を確保するためにアクセル開度を最大としても、タイヤ4a,4bの駆動力が抑えられてスリップを防止することが可能となる。
<スノーモードにおけるエンジン8のMAX回転数の制限制御>
本実施形態では、図10(a)〜図10(c)および図11(a)〜図11(c)に示すように、トラクションコントロールスイッチ36を操作することによって、上述したトラクションコントロール作動モード以外に、スノーモードの選択も可能となっている。そして、スノーモードが選択された場合には、モータの最大容量の調整に加えて、車速−牽引力特性を示すグラフにおいて特性曲線のピーク位置を車速0側に移動させる制御も行って、図4に示すような牽引力特性を得る。
すなわち、スノーモードに設定されると、コントローラ16は、第2走行モータ13の最大傾転角を調整してモータの最大容量を調整することで、タイヤ4a,4bに伝達される駆動力を低減してホイルローダ1の牽引力を抑制するとともに、ホイルローダ1の車速が小さくなるほど、スロットル開度の上限を段階的に小さくすることにより、牽引力のピーク位置を車速0側へ移動する制御を行う。
なお、スノーモードのオンとオフの2つの状態の切換は、トラクションコントロールスイッチ36の操作によって行うことができる。トラクションコントロールスイッチ36を図11の(b)の状態となるように操作したとき、スノーモードオンとなる。
これにより、ホイルローダ1が低速域において作業を行う際には、車速−牽引力特性を示す図4のグラフにおいて、特性曲線を「スノーモード」のようになるように牽引力を低減する制御を行うことができる。
<トラクションコントロール作動モード等に設定中の低速域における牽引力切換え制御>
本実施形態のホイルローダ1では、上述したトラクションコントロールスイッチ36によりトラクションコントロール作動モードあるいはスノーモードに設定されている状態において、オペレータによってトラクションコントロール解除ボタン35が操作された場合には、ホイルローダ1の牽引力切換制御を行う。
ここではまず、トラクションコントロールスイッチ36がトラクションコントロール作動モードの位置(図10(b)および図11(a)参照)にある場合について説明する。
トラクションコントロール作動モードでは、上述したように、軟弱路面等におけるタイヤ4a,4bのスリップを防止するために、走行モータ12,13の最大傾転角を調整して、図4に示すグラフの点線部分(トラクションコントロールオン(レベルL1〜L3))のように、ホイルローダ1の低速域における牽引力を低下させる制御を行う。
このとき、オペレータによってトラクションコントロール解除ボタン35が操作されると、コントローラ16は、第2走行モータ13の傾転角の最大値を切り換えて、ホイルローダ1の最大牽引力を変更する。具体的には、図4に示すグラフにおいて、トラクションコントロール解除ボタン35を1回操作すると、牽引力がレベルL1〜L3のいずれかの状態からトラクションコントロールオフレベルへ上昇、つまりトラクションコントロール作動モードが解除されてトラクションコントロールオフ状態となり、牽引力が最大となる。
これにより、トラクションコントロールスイッチ36によってホイルローダ1の牽引力を低下させるトラクションコントロール作動モードに設定されている場合でも、トラクションコントロール解除ボタン35を操作することによって、作業対象物や路面の滑り易さ等に応じて、一時的にオペレータの所望の牽引力を得ながら作業を行うことができる。
次に、トラクションコントロールスイッチ36がスノーモードの位置(図10(c)および図11(b)参照)にある場合について説明する。
本実施形態では、上述したように、スノーモードの制御を選択可能であって、第2走行モータ13の最大傾転角制御に加えて、エンジン8のMAX回転数の制限によってスリップ低減制御を行う。
このとき、コントローラ16は、トラクションコントロール解除ボタン35が操作されると、エンジン8のMAX回転数の制限を解除して、ホイルローダ1の最大牽引力を変更する。具体的には、図4に示すグラフにおいて、トラクションコントロール解除ボタン35を1回操作すると、牽引力がスノーモードレベルからトラクションコントロールオフレベルへ上昇、つまりトラクションコントロール作動モードが解除されてトラクションコントロールオフ状態となり、牽引力を最大にすることができる。これにより、トラクションコントロールスイッチ36がスノーモードに設定されて、エンジン8のMAX回転数に制限がかかっている場合でも、トラクションコントロール解除ボタン35の操作によって牽引力の切換えを行うことで、一時的にオペレータの所望の牽引力を得ながら作業を行うことができる。
ここで、以上のようなトラクションコントロール作動モードあるいはスノーモードが設定されている状態においてトラクションコントロール解除ボタン35が操作された際の制御について、図13に示すフローチャートに従って説明すれば以下の通りである。
すなわち、ステップS1においてモード判定部39において制御モードがトラクションコントロール作動モード(またはスノーモード)であるか否かを判定し、ステップS2において、トラクションコントロール解除ボタン35が操作されたことを検出すると、制御モードがトラクションコントロール作動モードあるいはスノーモードである場合にのみ、ステップS3へと進む。
ステップS3では、トラクションコントロール作動モードあるいはスノーモードから、トラクションコントロール解除モードへと移行して、ホイルローダ1の牽引力を一時的に上昇させる。具体的には、トラクションコントロール作動モードの場合には、図5に示すように、第2走行モータ13の最大傾転角の値をMax’からMaxへと変更して、ホイルローダ1の牽引力を増大させる。一方、スノーモードの場合には、エンジン8のMAX回転数の制限を解除して、ホイルローダ1の牽引力を増大させる。
次に、ステップS4〜S7では、トラクションコントロール作動モードにおいて牽引力を上昇させたモードから牽引力を元の状態に戻してトラクションコントロールが作動するモードへと復帰させる制御が行われる。
すなわち、ステップS4〜S6では、トラクションコントロールを解除してホイルローダ1の牽引力を一時的に上昇させた際における、元の牽引力への復帰条件が設定されている。
具体的には、ステップS4では、トラクションコントロール解除ボタン35が再度操作されたか否か、ステップS5では、前後進切換レバー55が操作されたか否か、ステップS6では、車速検出部34における検出結果が所定値(例えば、10km/h)以上であるか否か、をそれぞれ判定する。
このうち、1つでも該当する場合には、ステップS7へと進み、ホイルローダ1の牽引力を抑制するトラクションコントロール作動モード(あるいはスノーモード)へと復帰する。つまり、ホイルローダ1の牽引力が抑制された元の状態へ復帰して、タイヤ4a,4bのスリップを防止することができる。具体的には、トラクションコントロール解除ボタン35が再度操作される前にトラクションコントロール作動モードであった場合には、第2走行モータ13の傾転角の最大値を、再度MaxからMax’へと切り換えて、ホイルローダ1の牽引力を元の低い値に復帰させる。一方、再度、トラクションコントロール解除ボタン35が再度操作される前にスノーモードであった場合には、エンジン8のMAX回転数の制限を元の値に設定して、ホイルローダ1の牽引力を元の低い値に復帰させる。
本実施形態のホイルローダ1では、以上のように、制御モードがタイヤ4a,4bのスリップを防止するために低速域における牽引力を抑制するトラクションコントロール作動モードあるいはスノーモードに設定されている際に、作業機レバー53の先端部分に設けられたトラクションコントロール解除ボタン35が操作された場合には、コントローラ16が、走行モータ12,13の最大傾転角あるいはエンジン8のMAX回転数を調整して、一時的に牽引力を上昇させるように制御を行う。
これにより、軟弱路面等における作業中に一時的に牽引力が必要になった場合には、オペレータは作業機レバー53の先端部分のトラクションコントロール解除ボタン35を操作するだけで、容易に所望の牽引力を引き出して作業を行うことができるため、作業効率を従来よりも大幅に上昇させることができる。
[本ホイルローダ1の特徴]
(1)
本実施形態のホイルローダ1では、図3に示すように、モード判定部39における判定結果がトラクションコントロール作動モードである場合において、オペレータによってトラクションコントロール解除ボタン35が操作されると、コントローラ16が、牽引力が低く設定されたトラクションコントロール作動モードから一時的に牽引力を上昇させるトラクションコントロール解除モードへと移行させる。
これにより、軟弱路面等におけるタイヤ4a,4bのスリップを低減するためにトラクションコントロールが作動している状態において、一時的に牽引力が必要な作業を行う場合には、トラクションコントロール解除ボタン35を押下するという簡単な操作によって容易にホイルローダ1の牽引力を上昇させることができる。この結果、オペレータは、複雑な操作を伴うことなく容易に所望の牽引力を引き出して、作業性を向上させることができる。
(2)
本実施形態のホイルローダ1では、トラクションコントロール解除ボタン35を操作して、トラクションコントロール作動モード中におけるホイルローダ1の牽引力を一時的に上昇させる際には、走行モータ12,13の最大傾転角を調整するように制御を行う。
つまり、ホイルローダ1におけるトラクションコントロール作動モードのON/OFFの切換えは、走行モータ12,13の最大傾転角を用いて行われる。
これにより、トラクションコントロール作動モードにおいて抑制されていたホイルローダ1の牽引力を一時的に上昇させることができる。
(3)
本実施形態のホイルローダ1では、トラクションコントロール作動モードに加えて、雪上路面等のような特に低摩擦路面となる状況下における作業時に選択されるスノーモードが設定されている。このスノーモードでは、図4に示すように、車速−牽引力特性を示す特性曲線のピークの位置が車速0の側へ移動するように制御が行われる。
これにより、路面状況等の作業環境を踏まえて、その作業環境に最適なモードを選択して作業を行う場合でも、トラクションコントロール解除ボタン35の操作によって、容易に牽引力を一時的に上昇させて作業を行うことができる。この結果、通常の作業時には路面状況に応じて抑制された牽引力とし、スリップの発生を低減しつつ、必要な場合にのみ一時的に牽引力を上昇させることで、どのような作業環境であっても作業性を向上させることができる。
(4)
本実施形態のホイルローダ1では、トラクションコントロール解除ボタン35を操作して、スノーモード中におけるホイルローダ1の低速域における牽引力を一時的に上昇させる際には、図5に示すように、エンジン8のMAX回転数の上限値をMax’からMaxへ切り換えるように制御を行う。
これにより、トラクションコントロール作動モードにおいて抑制されていたエンジン8のMAX回転数を上昇させて、車速−牽引力特性を示すグラフの特性曲線におけるピーク位置を元に戻すことで、ホイルローダ1の低速域における牽引力を一時的に上昇させることができる。
(5)
本実施形態のホイルローダ1では、図13のステップS4に示すように、トラクションコントロール解除ボタン35を操作してトラクションコントロール作動モードからトラクションコントロール解除モードへ移行した後、トラクションコントロール解除ボタン35が再度操作された場合には、コントローラ16は、低速域におけるスリップを防止するために牽引力が低く設定されたトラクションコントロール作動モードへと復帰する。
これにより、一時的に大きな牽引力が必要となる作業が終了した場合には、トラクションコントロール解除モードへ移行する際に操作したトラクションコントロール解除ボタン35をそのまま再度操作することで、容易に元の牽引力が低いトラクションコントロール作動モードへと復帰させることができる。この結果、オペレータの所望のタイミングで、操作性よくトラクションコントロール作動モード、トラクションコントロール解除モード間での切換えを行うことができる。
(6)
本実施形態のホイルローダ1では、図13のステップS5に示すように、トラクションコントロール解除ボタン35を操作してトラクションコントロール作動モードからトラクションコントロール解除モードへ移行した後、前後進切換レバー55が操作された場合には、コントローラ16は、低速域におけるスリップを防止するために牽引力が低く設定されたトラクションコントロール作動モードへと復帰する。
これにより、一時的に大きな牽引力が必要となる作業が終了した場合には、例えば、走行方向を前向きから後ろ向きへ切り換えると想定されるため、前後進切換レバー55が操作されたことを検知することで、元の牽引力が低いトラクションコントロール作動モードへと復帰させることができる。この結果、オペレータの操作によらず、トラクションコントロール解除モードからトラクションコントロール作動モードへの復帰制御を自動的に容易に行うことができる。
(7)
本実施形態のホイルローダ1では、図13のステップS6に示すように、トラクションコントロール解除ボタン35を操作してトラクションコントロール作動モードからトラクションコントロール解除モードへ移行した後、ホイルローダ1の車速が所定値以上になったことが車速検出部34において検出された場合には、コントローラ16は、低速域における牽引力が低く設定されたトラクションコントロール作動モードへと復帰する。
これにより、一時的に大きな牽引力が必要となる作業が終了した場合には、例えば、ある程度の車速で別の場所等へ移動すると想定されるため、車速をセンシングしながら所定値以上になったことを検出することで、容易に元の牽引力が低いトラクションコントロール作動モードへと復帰させることができる。この結果、オペレータの操作によらず、トラクションコントロール解除モードからトラクションコントロール作動モードへの復帰制御を自動的に行うことができる。
(8)
本実施形態のホイルローダ1では、図4に示すように、低速域における牽引力を3段階(レベルL1〜L3)に切り換えて設定可能となっている。そして、コントローラ16は、牽引力がどのレベルLに設定されている場合でも、トラクションコントロール解除ボタン35の操作によって、トラクションコントロール解除モードへの切換えを行う。
つまり、同じトラクションコントロール作動モードの中に複数段階で牽引力を設定できるようになっており、作業現場等の状況に応じて適切な牽引力が得られるように牽引力を設定することができる。
これにより、オペレータの希望する牽引力の大きさ、路面の状況、作業対象物の大きさや重量等の各種条件に応じて、適切な大きさの牽引力を予め選択して作業を行うことができるため、牽引力を引き上げた際の燃費の低下を最小限としつつ、効率よく作業を行うことができる。
(9)
本実施形態のホイルローダ1では、トラクションコントロール作動モード(あるいはスノーモード)から一時的に牽引力を引き上げる際に操作されるトラクションコントロール解除ボタン35を、図7に示すように、作業機レバー53の先端部分に設けている。
通常、オペレータは、右腕を右側コンソールボックス44上のアームレスト51に置き、作業機レバー53を握った状態でホイルローダ1の操作を行う。
これにより、オペレータが通常握った状態にある作業機レバー53上に設けられたトラクションコントロール解除ボタン35を操作する場合には、親指を伸ばすだけ操作で済むことから、トラクションコントロール解除モードへの切換え操作の操作性を向上させることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、トラクションコントロール作動モードとスノーモードとを明確に区別して説明した。しかし、トラクションコントロールを低速域における建設車両の牽引力制御として定義すれば、トラクションコントロールの制御の中に、車速−牽引力特性を示すトルク曲線のピーク位置を車速0側へ移動させるスノーモードも含まれると考えることもできる。
(B)
上記実施形態では、油圧駆動機構7の構成として、2つの走行モータ12,13を搭載している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図15および図16に示すように、走行モータとして1つのモータ12だけを搭載した油圧駆動機構107,207であってもよい。
(C)
上記実施形態では、図4に示すように、トラクションコントロール作動モード中におけるホイルローダ1の牽引力切換え制御を、レベルL1〜L3の3段階のいずれかで行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、牽引力の切り換え制御としては、2段階以下、あるいは4段階以上の牽引力の値を設定可能として、牽引力の切換え制御を行うようにしてもよい。
(D)
上記実施形態では、図13のステップS4〜S6に示すように、トラクションコントロール解除ボタン35を再度操作した場合、前後進切換レバー55が操作された場合や、車速検出部34において検出された車速が所定値以上になった場合等に、牽引力が高いトラクションコントロール解除状態から牽引力が低いトラクションコントロール作動モードやスノーモードへと復帰する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、トラクションコントロールモードやスノーモードへの復帰条件として、所定時間が経過したこと等のような、上記以外の条件を付加して復帰制御を行うことも可能である。
また、上記3つの条件(ステップS4〜S6)を組み合わせてトラクションコントロール作動モードやスノーモードへの復帰制御を行うのではなく、オペレータの設定によって、1つあるいは2つの復帰条件だけに絞って設定することも可能である。
(E)
上記実施形態では、トラクションコントロール解除ボタン35を、作業機レバー53の先端部分に配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、トラクションコントロール解除ボタンを、右側コンソールボックス上におけるスイッチパネル内に他のスイッチ類と同様に配置することもできる。
ただし、オペレータが通常手を添えている作業機レバーに設けたことで、オペレータによる操作時の操作性が高いという点では、上記実施形態のようにトラクションコントロール解除ボタンを配置することがより好ましい。
(F)
上記実施形態では、トラクションコントロール作動モードおよびスノーモードの双方において、トラクションコントロール解除ボタン35の操作によって、トラクションコントロール作動モードおよびスノーモードを解除した状態へと移行してホイルローダ1の牽引力を一時的に引き上げる制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、スノーモードに設定されている場合には、上記実施形態のようにトラクションコントロール解除モードへと移行して牽引力を引き上げる制御を行わずに、トラクションコントロール作動モードに設定中に限って上記制御を適用するようにしてもよい。
(G)
上記実施形態では、図14に示すように、トラクションコントロール作動状態で点灯するパイロットランプ75、スノーモードにおいて点灯するパイロットランプ75が、キャブ5内に設けられたインパネ70に表示される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、これらのランプをインパネ以外のオペレータから見やすい位置に表示するようにしてもよい。
(H)
上記実施形態では、コントローラ16が、制御モードの種類として、トラクションコントロール作動モード、スノーモード、トラクションコントロール解除モードを有している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、パワーモード、エコノミーモード等のような、その他のモードを有していてもよい。
(I)
上記実施形態では、本発明の建設車両の牽引力制御装置を、ホイルローダ1に搭載した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、油圧モータを駆動することで走行可能となる他の建設車両に対しても、本発明を適用することは可能である。
また、上記実施形態のホイルローダ1のように、2つの油圧モータを駆動することによって走行する建設車両に限らず、例えば、1つ、あるいは3つ以上の油圧モータで走行を行う建設車両であってもよい。
本発明の建設車両の牽引力制御装置は、制御解除操作部における簡単な操作によって一時的に牽引力を上昇させて、オペレータの操作性を確保しつつ、建設車両の作業効率を向上させることができるという効果を奏することから、建設機械に限らず他の走行車両に対しても広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る牽引力制御装置を搭載したホイルローダの全体構成を示す斜視図。 図1のホイルローダに搭載された油圧駆動機構の構成を示す概略図。 図1のホイルローダ内に構成される制御ブロック図。 図1のホイルローダにおいて牽引力の切換え制御を行う際の牽引力と車速との関係を示すグラフ。 図1のホイルローダにおいて走行モータの傾転角と主回路油圧、エンジン回転数の関係を示すグラフ。 図1のホイルローダに搭載されたキャブ内部の構成を示す平面図。 図6のキャブ内に設置された右側コンソールボックスの前側周辺の構成を示す斜視図。 図6のキャブ内に設置された右側コンソールボックスの後側周辺の構成を示す斜視図。 図8の右側コンソールボックス上に配置されたトラクションコントロールスイッチの構成を示す斜視図。 (a)〜(c)は、図9のトラクションコントロールスイッチ近傍に配置された標記を示す説明図。 (a)〜(c)は、図9のトラクションコントロールスイッチの切換え状態を示す側面図。 (a)および(b)は、図1のホイルローダが低速で作業中に一時的に牽引力が必要になる場合の一例を示す模式図。 図1のホイルローダにおけるトラクションコントロール作動モードからトラクションコントロール解除モードへ切換え、トラクションコントロール解除モードからトラクションコントロール作動モードへ復帰する際の制御の流れを示すフローチャート。 図1のホイルローダにおけるエンジン回転制限制御中における運転パネルの表示状態を示す正面図。
1 ホイルローダ(建設車両)
2 車体フレーム
3 作業機
4a,4b タイヤ
5 キャブ
6 作動油タンク
7 油圧駆動機構
8 エンジン
9 メインポンプ(走行用油圧ポンプ)
10 チャージポンプ
11 作業機用油圧ポンプ
12 第1走行モータ(走行用油圧モータ)
13 第2走行モータ(走行用油圧モータ)
14 クラッチ
15 駆動軸
16 コントローラ(制御部)
17 燃料噴射装置
18 アクセル開度検出部
19 エンジン回転数検出部
20 主回路
22 主回路油圧検出部
23 ポンプ容量制御シリンダ(油圧シリンダ)
24 前後進切換弁
25 作業機用油圧回路
26 作業機シリンダ
29 第1モータシリンダ
30 第1モータ制御弁
31 第2モータシリンダ
32 第2モータ制御弁
33 クラッチ制御弁
34 車速検出部
35 トラクションコントロール解除ボタン(トラクションコントロール解除操作部)
36 トラクションコントロールスイッチ(トラクションコントロール設定部、スノーモード設定部)
36a 切換えスイッチ
36b 表示部
37 リフトアーム
38 バケット
39 モード判定部
40 制御ブロック(牽引力制御装置)
42 オペレータシート
43 ステアリング
44 右側コンソールボックス
45a,45b 乗降用ドア
46 前方コンソールボックス
46a モニタパネルモード切換えスイッチ
51 アームレスト
52 スイッチパネル
53 作業機レバー
55 前後進切換レバー
61 キースイッチ
62,63 車速レンジ切換スイッチ
64 スイッチ群
70 インパネ
71 スピードメータ
72 シフト表示部
73 水温・油温計
74 警告部
74a インジケータランプ
75 パイロットランプ
76 液晶モニタ
L レベル
S ステップ

Claims (10)

  1. エンジンによって駆動される走行用油圧ポンプから吐出された圧油によって走行用油圧モータを駆動して走行する建設車両に搭載されており、低速域における前記建設車両の牽引力を低下させてスリップを防止するトラクションコントロール作動モードを有する建設車両の牽引力制御装置であって、
    前記トラクションコントロール作動モードの設定を受け付けるトラクションコントロール設定部と、
    制御モードが前記トラクションコントロール作動モードであるか否かを判定するモード判定部と、
    前記トラクションコントロール作動モードを解除するトラクションコントロール解除操作部と、
    前記モード判定部において前記トラクションコントロール作動モードであると判定され、かつ前記トラクションコントロール解除操作部が操作された場合には、一時的に前記建設車両の牽引力を上昇させる前記トラクションコントロール解除モードへと移行する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記トラクションコントロール解除操作部が再度操作されたこと、前記建設車両の前後進切換レバーが操作されたこと、前記建設車両の車速が所定値以上になったこと、および前記トラクション解除モードに移行してから所定時間が経過したこと、の少なくとも1つを検知すると、前記トラクションコントロール解除モードから前記トラクションコントロール作動モードに復帰する、
    建設車両の牽引力制御装置。
  2. 前記制御部は、前記走行用油圧モータの最大傾転角を調整する制御を行うことにより、前記トラクションコントロール作動モードの設定の有無を切り換える、
    請求項1に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  3. 前記制御部は、前記建設車両の雪上路面におけるスリップを防止するために、車速−牽引力特性を示すグラフのトルク曲線のピーク位置を車速0の側へ移動させるスノーモードをさらに有しており、
    前記スノーモードの設定を受け付けるスノーモード設定部を、さらに備え、
    前記モード判定部は、前記制御モードが前記スノーモードであるか否かを判定するとともに、
    前記制御部は、前記スノーモード判定部により前記制御モードが前記スノーモードであると判定され、かつ前記トラクションコントロール解除操作部が操作された場合には、一時的にスノーモード解除モードへと移行する制御を行う、
    請求項1または2に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  4. 前記制御部は、前記スノーモードへ移行する際には、前記エンジンの回転数の上限値を調整して、前記トルク曲線のピーク位置をずらす制御を行う、
    請求項3に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  5. 前記制御部は、前記スノーモードへ移行する際には、前記エンジンの回転数の上限値を調整してトルク曲線のピーク位置をずらす制御に加え、前記走行用油圧ポンプの最大傾転角を調整することにより牽引力を低下させる制御を行う、
    請求項3に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  6. 前記制御部は、前記トラクションコントロール作動モードとして、前記建設車両の牽引力を段階的に切り換える複数のモードを有しており、
    前記制御部は、前記トラクションコントロール解除操作部を操作すると、前記複数のモードのいずれかを解除して、前記トラクションコントロール解除モードへと移行する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  7. 前記制御部は、前記トラクションコントロール解除操作部が再度操作されたことを検知すると、前記スノーモード解除モードから前記スノーモードに復帰する、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  8. 前記制御部は、前記建設車両の前後進切換レバーが操作されたことを検知すると、前記スノーモード解除モードから前記スノーモードに復帰する、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  9. 前記制御部は、前記建設車両の車速が所定値以上になったことを検知すると、前記スノーモード解除モードから前記スノーモードに復帰する、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の建設車両の牽引力制御装置。
  10. 前記トラクションコントロール解除操作部は、前記建設車両に取り付けられた作業機を操作する操作レバーに取り付けられている、
    請求項1からのいずれか1項に記載の建設車両の牽引力制御装置。
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