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JP4999965B2 - 自動耕作方法、及び自動耕作システム - Google Patents

自動耕作方法、及び自動耕作システム Download PDF

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Description

本発明は、自動耕作方法、及び自動耕作システムに関し、とくに農地における農作業を効率よく簡便に行うための技術に関する。
近年、輸入作物等に対する国際競争力を確保すべく農業のより一層の効率化が求められており、農地における農作業を効率化するための様々な取り組みがなされている。例えば特許文献1には、農作業効率の向上や農作業コストの低減、農作業の省力化等を図るべく、車体の走行位置を認識するGPS受信装置を備え、認識した圃場領域内を認識した経路で走行する自律走行手段が設けられている農業用作業車が記載されている。
特開2002−186309号公報
ところで、農地の形状や土質、土壌などの農地の性状は必ずしも均質ではなく、例えば土質の固い場所は入念に耕し、養分や水が不足しているような場所では適切な量の肥料や水を補給するなど、農作業は場所ごとに適切な方法で行う必要がある。このため、農地における農作業の完全な自動化を実現しようとすれば、農機の現在位置を正確に特定する仕組みが不可欠である。また場所ごとに適切に農作業を行おうとすれば、現状のGPSの精度は必ずしも充分であるとはいえない。
また農地における農機の走行経路は、人の勘や経験に基づいて行われていることが少なくないが、農作業の効率化の観点からは、熟練しない者でも容易に走行経路を設定することができるようにすることが望ましい。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、農地における農作業を効率よく簡便に行うことが可能な自動耕作方法、及び自動耕作システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、自動耕作方法であって、隣接配置された複数のアンテナを備える基地局を農地の近傍に設け、前記アンテナの夫々から無線信号を送信し、耕作機構を備えた農機に、情報処理装置と、前記アンテナの夫々から送信される前記無線信号の位相差に基づき自身の現在位置を標定する位置標定装置とを設け、前記情報処理装置は、遠隔した場所に設けられたサーバ装置と通信可能に接続し、前記サーバ装置は、前記農機による農作業の対象となる農地について、前記農機が、前記農作業に際し、直進走行、前記農地の境界近傍での180°方向転換、及び当該方向転換前の当該経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うように前記コースを生成し、生成した前記コースを前記農機に送信し、前記情報処理装置は、前記サーバ装置から送られてくる前記コースを記憶し、前記位置標定装置によって標定される前記現在位置と記憶している前記コースとに基づき、前記農機の操舵機構又は動力機構を制御して前記コースに沿って自律走行することとする。
本発明によれば、位置標定装置により自律走行させる農機のコースを容易に設定することができる。これによれば、農作業者の負担を軽減して農作業の効率化を図ることができる。また農機が、直進走行、農地の境界近傍での180°方向転換、及び当該方向転換前の当該経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを生成することで、農作業を効率よく行うことができるとともに、農地の全体を有効に利用することができる。
本発明の他の一つでは、前記サーバ装置は、前記農機による農作業の対象となる矩形状の農地について、前記農機が、前記農地の一辺に並行に走行する前記直進走行、前記方向転換、及び前記直進走行の再開、を順に繰り返し行うように前記コースを生成することとする。このように農地が矩形状である場合、サーバ装置は農地の一辺に並行に走行する上記直進走行、上記方向転換、及び上記直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを生成する。尚、農地が矩形状でない場合でも、農地を矩形状の領域に細分化することで上記と同様の方法によりコースを設定することができる。
また前記サーバ装置は、前記農機の前記農地への出入口が前記農地の角隅近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、前記農作業の開始に先立ち予め当該角隅の対角近傍まで移動させるように前記コースを生成することとする。
本発明によれば、上記方向転換の回数を適切に設定(例えば偶数回に設定)することで、農作業の終了後に農機に無駄な走行をさせることなく出入口から退出させることができる。これによれば農作業を効率よく行うことができる。
本発明の他の一つでは、前記サーバ装置は、前記農機の前記農地への出入口が当該農地の前記一辺の近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、前記農作業の開始に先立ち予め当該一辺に対向する他の一辺の端部近傍まで移動させるように前記コースを生成することとする。
本発明によれば、上記方向転換の回数を適切に設定(例えば偶数回に設定)することで、農作業の終了後に農機に無駄な走行をさせることなく出入口から退出させることができる。また出入口が上記一辺の中点近傍に存在する場合には、農作業の終了後に農機に無駄な走行をさせることなく出入口から退出させることができる。これによれば農作業を効率よく行うことができる。
本発明の他の一つでは、前記サーバ装置は、前記農機の前記農地への出入口が当該農地の角隅近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、前記農作業の開始に先立ち予め前記一辺に沿って前記農地の境界近傍まで移動させるように前記コースを生成することとする。
本発明によれば、上記方向転換の回数を適切に設定(例えば奇数回に設定)することで、農作業の終了後に農機に無駄な走行をさせることなく出入口から退出させることができる。これによれば農作業を効率よく行うことができる。
本発明の他の一つでは、前記サーバ装置は、前記農機が複数存在する場合、前記農地を複数の矩形領域に分割し、分割された前記矩形領域の夫々に、夫々の農作業を担当する前記農機を割り当て、前記農機が、夫々が担当する前記矩形領域内で、前記直進走行、前記方向転換、及び前記直進走行の再開、を順に繰り返し行うように前記コースを生成し、生成した前記コースを該当の前記農機に送信することとする。
本発明によれば、農機が複数存在する場合、各農機が有効に活用されるようにコースを生成することができる。また異なる農機のコースが重複しないように、適切に農機のコースを設定することができる。また農作業中における農機の衝突を確実に防ぐことができる。
本発明の他の一つでは、前記サーバ装置は、前記矩形領域に前記農機が当該矩形領域に進入させる出入口を設定し、前記矩形領域に設定した前記出入口が、当該矩形領域の前記一辺の近傍に位置する場合には、前記出入口から前記矩形領域に進入した前記農機を、当該矩形領域における農作業の開始に先立ち予め当該一辺に対向する他の一辺の端部近傍まで移動させるように前記コースを生成し、前記出入口が、前記矩形領域の角隅近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、当該矩形領域における農作業の開始に先立ち予め当該角隅の対角近傍まで移動させるように前記コースを生成することとする。
本発明によれば、矩形領域に出入口を設定し、設定した出入口を基準としてコースを生成するので、単数の農機を用いて農作業を行う場合と共通の単純なアルゴリズムを用いてコースを生成することができ、簡素な構成で容易に適切なコースを生成することができる。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、農地における農作業を効率よく簡便に行うことができる。
自走耕作システム1の概略的な構成を示す図である。 サーバ装置100のハードウエア構成を示す図である。 サーバ装置100が備える主な機能を示す図である。 農地情報131を示す図である。 コース情報132を示す図である。 走行履歴133のレコード構成を示す図である。 農作業履歴134の一例を示す図である。 土性情報135の一例を示す図である。 基地局200のハードウエア構成を示す図である。 基地局200が備える主な機能を示す図である。 農機300の構成を示す図である。 位置標定装置411のハードウエア構成を示す図である。 位置標定装置411が備える主な機能を示す図である。 位置標定信号のデータフォーマットを示す図である。 基地局200と農機300との位置関係を説明する図である。 アンテナ群215を構成しているアンテナ2151と農機300との位置関係を説明する図である。 位置標定システム10の利用現場における、基地局200と農機300の位置関係を示す図である。 位置標定処理S1800を説明するフローチャートである。 メニュー画面1900の一例である。 コース情報設定画面2000を示す図である。 コース編集欄2013の一例である。 コース編集欄2013の一例である。 コース編集欄2013の一例である。 監視制御御画面2400を示す図である。 農機制御メニュー画面2500を示す図である。 サーバ装置100及び農機300の具体的な動作を説明するフローチャートである。 S2605の自律走行の内容を詳細に説明するフローチャートである。 コース自動生成処理S2800を説明するフローチャートである。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。 サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は実施形態として説明する自走耕作システム1の概略的な構成を示す図である。同図に示す自走耕作システム1は、例えば、稲、麦、雑穀、豆類、芋類、野菜、果物などの農作物を栽培する農地4に適用される。
自走耕作システム1は、農地4の畝(うね)、畦道(あぜみち)、農道等の農地4の近辺に設けられる一つ以上の基地局200、サーバ装置100、及び耕作を行う農機300を含む。
このうちサーバ装置100は、自動耕作システム1を管理している耕作者3の住居などに設けられる。農機300は、例えば、耕運機、播種機(種苗・植え付け機、田植機、野菜移植機等)、収穫機(野菜収穫機、コンバイン等)、回収機などである。
サーバ装置100と基地局200とは、有線又は無線の通信方式により通信可能に接続されている。またサーバ装置100と農機300とは、有線又は無線の通信方式で通信可能に接続されている。尚、本実施形態では、サーバ装置100と農機300とは、基地局200を介して有線又は無線の通信方式により通信可能に接続されているものとする。
図2にサーバ装置100のハードウエア構成を示している。同図に示すように、サーバ装置100は、CPU111、メモリ112、ハードディスク113、入力装置114、表示装置115、及び基地局200と通信するための通信インタフェース116を備える。
CPU111は、メモリ112に記憶されているプログラムを実行することによりサーバ装置100が提供する様々な機能を実現する。入力装置114は、ユーザから操作入力を受け付ける、キーボードやマウスなどのユーザインタフェースである。表示装置115は、ユーザに視覚的な情報を提供する、液晶モニタやブラウン管ディスプレイなどのユーザインタフェースである。通信インタフェース116は、基地局200と通信するためのインタフェースである。
図3にサーバ装置100が備える主な機能を示している。サーバ装置100は、農地情報管理部121、耕作情報管理部122、及び情報送受信部123を備える。
農地情報管理部121は、農地4に関する地理的な情報(地図情報、地形情報、地勢情報等)を農地情報131として管理している。
耕作情報管理部122は、コース設定部1221、履歴管理部1222、及び土性情報管理部1223を含む。
このうちコース設定部1221は、ユーザから、農機300の走行経路(以下、コースと称する。)の設定と、そのコースの走行中に農機300が行う農作業の設定を受け付け、受け付けた走行経路及び農作業をコース情報132として管理(記憶)する。
履歴管理部1222は、農機300の過去の走行履歴を走行履歴133として管理する。また履歴管理部1222は、過去の走行において行った農作業の履歴を農作業履歴134として管理する。
情報送受信部123は、コース情報送信部1231、農機現在位置受信部1232、農作業情報受信部1233、土性情報管理部1234、及び監視制御部1235を含む。
このうちコース情報送信部1231は、コース設定部1221がユーザから受け付けて記憶したコース情報132を農機300に随時送信する。
農機現在位置受信部1232は、後述する位置標定の機能によって取得される、農機300の現在位置を示す情報(以下、農機現在位置と称する。)を、農機300から随時受信する。農機現在位置受信部1232は、受信した農機現在位置を走行履歴133として管理する。
農作業情報受信部1233は、農作業に関する情報(以下、農作業情報と称する。)を農機300から随時受信する。受信した農作業情報を農作業履歴134として管理する。
土性情報管理部1234は、農機300から送られてくる、農機300が農地4を走行中に取得した農地4の土性に関する情報(農地の土壌に関する情報(酸性度、窒素含有率、リン酸含有率などの土の化学的性質に関する情報)や土質に関する情報(地盤、土層などの土の物理的又は力学的性質に関する情報)。以下、土性情報と称する)を受信し、土性情報135として管理する。
監視制御部1235は、農機300の状態(農機現在位置、農機の走行状態(走行速度、走行方向等)、農機300が行っている農作業等)の監視、及び、農機300の走行制御(走行開始、走行停止、操舵制御、動力制御)や後述の耕作機構419の制御(動作開始、動作停止等)を行う。
尚、サーバ装置100は、農地情報131、コース情報132、走行履歴133、農作業履歴134、及び土性情報135を、データベースとして管理している。
図4は農地情報管理部121が管理する農地情報131の一例である。同図に示すように、農地情報131は、農地識別子1311及び農地データ1312の各項目を有する1つ以上のレコードで構成される。
このうち農地ID1311には、農地4を特定する情報(以下、農地IDと称する。)が設定される。農地データ1312には、その農地4の形状、地形、地勢などの地理的な情報を示すデータ(地図データ、地形データ、地勢データ等。以下、農地データと称する。)が設定される。
図5にコース設定部1221が管理するコース情報132のデータ構成を示す。同図に示すように、コース情報132は、農地ID1321、農機ID1322、コースデータ1323、及び農作業データ1324の各項目を有する一つ以上のレコードで構成される。
このうち農地ID1321には、前述した農地IDが設定される。農機ID1322には、農機300を特定する情報(以下、農機IDと称する。)が設定される。コース1323には、ユーザによって設定されたコースを特定する情報(例えば、設定されたコースが通る位置に対応する座標(緯度、経度)の集合)が設定される。農作業データ1324には、ユーザによって設定された農作業を特定する情報(耕運、播種、刈り取り、回収等)が設定される。
図6に履歴管理部1222が管理する走行履歴133のレコード構成を示している。同図に示すように、走行履歴133は、農地ID1331、農地ID1332、コースデータ1333、走行開始日時1334、及び走行終了日時1335の各項目を有する一つ以上のレコードで構成される。
このうち農地ID1331には、前述した農地IDが設定される。農機ID1332には、前述した農機IDが設定される。コースデータ1333には、農機300が過去に走行したコースを特定する情報(例えば、農機300が走行したコースを通る位置座標(緯度、経度)の集合)が設定される。走行開始日時1334には、農機300が走行を開始した日時が設定される。走行終了日時1335には、農機300が走行を終了した日時が設定される。
図7は履歴管理部1222が管理する農作業履歴134の一例である。同図に示すように、農作業履歴134は、農地ID1341、農機ID1342、作業内容1343、作業位置1344、作業開始日時1345、及び作業終了日時1346の各項目を有する一つ以上のレコードで構成される。
このうち農地ID1341には、前述した農地IDが設定される。農機ID1342には、前述した農機IDが設定される。作業内容1343には、農機300が実際に行った農作業を示す情報が設定される。作業位置1344には、農機300が実際に農作業を行った位置を示す情報(例えば、農機300が農作業を行った領域を示す情報)が設定される。作業開始日時1345には、農機300が作業を開始した日時が設定される。作業終了日時1346には、農機300が作業を終了した日時が設定される。
図8は土性情報管理部1223が管理する土性情報135の一例である。同図に示すように、土性情報135は、農地ID1351、位置1352、測定日時1353、測定内容1354、及び測定値1355の各項目を有する一つ以上のレコードで構成される。
このうち農地ID1351には、前述した農地IDが設定される。位置1352には、農機300がその土性を測定した位置を示す情報が設定される。測定日時1353には、農機300がその土性を測定した日時が設定される。測定内容1354には、農機300が測定した土性の種類(内容)を示す情報が設定される。測定値1355には、土性の測定値が設定される。
図9に基地局200のハードウエア構成を示している。同図に示すように、基地局200は、CPU211、メモリ212、通信インタフェース213、及びアンテナ群215を備えている。
このうちCPU211は、メモリ212に記憶されているプログラムを実行し、基地局200が備える各種の機能を実現する。通信インタフェース213は、サーバ装置100と通信する。無線通信インタフェース214は、後述する位置標定のための無線信号を送信する。アンテナ群215は、複数の円偏波指向性アンテナ2151からなる。アンテナ群215の詳細は後述する。
CPU211、メモリ212、通信インタフェース213、及びアンテナ群215は、バス220を介して互いに通信可能に接続されている。アンテナ群215には切替スイッチ2152が併設されている。切替スイッチ2152は、アンテナ群215を構成しているアンテナ2151のうちのいずれか一つを設定により又は自動的に選択して無線通信インタフェース214に接続する。
図10に基地局200が備える主な機能を示している。通信部261は通信インタフェース213を制御してサーバ装置100と各種情報の送受信を行う。情報転送部262は、基地局200に送られてくる各情報に、当該基地局の識別子を付帯させて農機300やサーバ装置100に転送する。位置標定信号送信部263は農機300の現在位置の標定に用いられる無線信号(以下、位置標定信号と称する)を送信する。設定情報記憶部264は、設定情報を記憶する。尚、設定情報には例えば基地局200の緯度・経度・設置高さなどがある。
図11に農機300の構成を示している。同図に示すように、農機300は、位置標定装置411、情報送受信部412、コース情報記憶部413、土性情報取得部415、自律走行制御装置416、操舵機構417、動力機構418、耕作機構419、及びセンサ420を備える。
位置標定装置411は、後述する位置標定を行う装置である。情報送受信部412は、サーバ装置100と各種情報の送受信を行う。例えば情報送受信部412は、前述した農機現在位置、農作業情報、土性情報などを随時(例えばリアルタイムに)サーバ装置100に送信する。また情報送受信部412は、サーバ装置100から送られてくるコース情報132、及び、農機300の操舵機構417や動力機構418、耕作機構419を制御するための情報を随時受信する。
コース情報記憶部413は、農機300が走行したコース及び農作業を記憶する。土性情報取得部415は、コースを走行中にセンサ420を介して土性情報を取得し記憶する。
自律走行制御装置416は、農機300の操舵機構417、動力機構418、及び耕作機構419を制御する。操舵機構417は、ハンドル、レバー等を含む。動力機構418は、例えばディーゼルエンジンやガソリンエンジン、電気モータなどである。
耕作機構419は具体的な農作業を行うための装置である。例えば農機300が耕運機であれば、農機300は耕作機構419としてロータリーを備える。また農機300が播種機であれば、農機300は耕作機構419として播種作業を行う装置(植付装置)を含む。また農機300が収穫装置であれば、耕作機構419は、収穫物の刈り取り、刈り取った収穫物の脱穀、脱穀した収穫物の集積、運搬可能な量を超えた収穫物の農地4への放置等を行う装置を含む。また農機300が回収機であれば、耕作機構419は、農地4に放置された収穫物を回収する装置(例えばクレーン装置)を含む。
センサ420は、耕作機構419に設けられるセンサである。例えば農機300が耕運機であれば、センサ420はロータリーにかかるトルクを検出するトルクセンサである。この場合、土性情報受信部415は、トルクセンサの検出値を土性情報として取得する。
図12に位置標定装置411のハードウエア構成を示している。同図に示すように、位置標定装置411は、CPU311、メモリ312、無線通信インタフェース313、指向性アンテナ314、タッチパネルや操作ボタン等の入力装置315、液晶ディスプレイ等の表示装置316、RTC(Real Time Clock)等を用いて構成される計時回路317、加速度センサ318、及びRSSI回路318(RSSI: Radio Signal Strength Indicator)、農機通信インタフェース319を備える。
CPU311は、メモリ312に記憶されているプログラムを実行することにより位置標定装置300が備える各種の機能を実現する。計時回路317は、CPU311等からの要求に応じて現在時刻を生成/出力する。
図13に位置標定装置411が備える主な機能を示している。同図において、位置標定信号受信部331は、無線通信インタフェース313により基地局200から送信される位置標定信号を受信する。情報送受信部332はサーバ装置100と通信し、ファームウエア等の位置標定装置411で実行されるプログラムやデータの更新情報や耕作者3に提示するための情報の受信(ダウンロード)、及びサーバ装置100において用いられる各種情報についての位置標定装置411からサーバ装置100への送信(アップロード)を行う。
情報送受信部332のうち端末位置情報送信部3321は、端末位置情報をサーバ装置100に送信する。
情報表示部333は、耕作者3に提示する情報を表示装置316に出力する。位置標定部334は、位置標定信号受信部331によって受信された位置標定信号に基づき農機300の現在位置を標定する。必要な場合には、標定された農機300の現在位置は、無線通信により位置標定装置411から基地局200に送信され、基地局200からサーバ装置100に送信される。位置標定の具体的な仕組みについては後述する。
位置標定情報取得部335は、位置標定部334によって標定された農機300の位置を示す情報(以下、農機位置情報と称する。)を取得する。農機位置情報は、基地局200に設定された直交座標系(X軸、Y軸)における農機300の現在位置を示す情報(ΔX,ΔY)を含む。
本実施形態の自走耕作システム1における、位置標定装置411(農機300)の位置標定に関する仕組みは、基地局200と当該基地局200の周辺に存在している農機300とを含んで構成される位置標定システム10が備える機能を用いて実現される。
前述した基地局200の無線通信インタフェース214は、アンテナ群215を構成している複数のアンテナ2151を周期的に切り換えながら、スペクトル拡散された無線信号を送信する。一方、位置標定装置411の位置標定信号受信部331は、アンテナ314によって基地局200の各アンテナ2151から送信される信号を受信する。尚、隣接基地局間での電波の干渉を防ぐべく、各基地局200は、基地局200間で同期信号を共有することにより、隣接する基地局200から同時期に位置標定信号が送信されないように送信タイミングの制御を行っている。
図14に基地局200から送信される位置標定信号のデータフォーマットを示している。同図に示すように、位置標定信号は、上述した同期信号611、場所コード612(UCODE)、アンテナ情報613、及び測定信号614を含んで構成されている。尚、同期信号611は、32bitのプリアンブル信号と16bitの同期信号の合計48bitのデータで構成されている。
このうち場所コード612(UCODE)は、基地局200の設置場所を特定する情報である。場所コード612は、統一基準に従って位置毎に割り当てられる128bitのコードからなる。
アンテナ情報613は、アンテナ2151の高さやアンテナ2151の識別子、アンテナ2151の指向方向を示す16bitのデータ等で構成されている。
測定信号614は、農機300の存在する方向と農機300までの相対距離を検出するための信号を含み、基点となる4つのアンテナ2151を順次切り替えながら送信される2048チップの拡散符号を含む。
図15は農機300が、基地局200の近傍に位置している状況を示している。同図に示すように、農機300(位置標定装置411)は、地上高1(m)の位置に存在し、基地局200は地上高H(m)の位置に設けられている。基地局200の直下から位置標定装置411までの地表面に沿う距離はL(m)である。
図16に基地局200のアンテナ群215を構成している各アンテナ2151と農機300との相対的な位置関係を示している。基地局200のアンテナ群215を構成している各アンテナ2151は、夫々の指向方向が斜め下方向に向くように設置されている。同図示すアンテナ群215は、3cmの間隔(この間隔は位置標定信号として2.4GHz帯の電波を用いた場合における1/4波長に相当)をあけて略正方形状に隣接配置された4つの円偏波指向性アンテナを含む。
ここでアンテナ群215の高さ位置における水平方向とアンテナ群215に対する農機300の方向とのなす角をαとすれば、
α=arcTan(D(m)/L(m))=arcSin(ΔL(cm)/3(cm))
となる。尚、上式におけるΔL(cm)はアンテナ群215を構成しているアンテナ2151のうちの特定の2基と農機300との間の伝搬路長差である。
アンテナ群215を構成している特定の2基のアンテナ2151から送信される位置標定信号の位相差をΔθとすれば、上記ΔLは、
ΔL(cm)=Δθ/2π/λ(cm)
となる。位置標定信号として、例えば2.4GHz帯の電波を用いる場合は波長λ≒12(cm)であるので
α=arcSin(2Δθ/π)
となる。ここで測定可能範囲(−π/2<Δθ<π/2)ではα=Δθ(ラジアン)であるので、上式から基地局200が存在する方向を特定することができる。
次に上記結果を利用して農機300の位置を標定する仕組みについて説明する。
図17に位置標定システム10の利用現場における、基地局200と農機300の位置関係を示している。同図に示すように、基地局200のアンテナ群215の地上高をH(m)、農機300の地上高をh(m)、基地局200の直下の地表面の位置を原点として直交座標軸(X軸、Y軸)を設定した場合における、基地局200から農機300の方向とX軸とがなす角をΔΦ(x)、基地局200から農機300の方向とY軸とがなす角をΔΦ(y)とすれば、原点に対する農機300の位置は次式から求めることができる。
Δd(x)=(H−h)×Tan(ΔΦ(x))
Δd(y)=(H−h)×Tan(ΔΦ(y))
また原点の位置を(X1,Y1)とすれば、農機300の現在位置(Xx,Yy)は、
Xx=X1+Δd(x)
Yy=Y1+Δd(y)
から求めることができる。
尚、以上に説明した位置標定の原理は、例えば、「武内 保憲,河野 公則,河野 実則、” 2.4GHz帯を用いた場所検知システムの開発”、平成17年度 電気・情報関連学会中国支部第56回連合大会」、特開2004−184078号公報、特開2005−351877号公報、特開2005−351878号公報、特開2006−23261号公報、及び特開2008−256559号公報等に開示されている。
次に位置標定装置411の位置標定部334によって行われる、農機300の現在位置の標定処理(以下、位置標定処理S1900と称する。)の具体例について説明する。尚、現在位置の標定処理は、例えばサーバ装置100に農機300の現在位置を報告するタイミング、位置標定装置411のユーザが入力装置315に対して所定の操作を行った場合などに随時実行される。
図18は位置標定処理S1800を説明するフローチャートである。同図に示すように、位置標定に際しては、まず位置標定部334が、位置標定信号受信部331によって受信される位置標定信号を取得する(S1811)。次に位置標定部334は、前述した仕組により位置標定信号を用いて農機300の現在位置を標定して農機位置情報を生成する(S1812)。
図19はサーバ装置100が表示装置115に表示するメニュー画面1900の一例である。同図に示すように、メニュー画面1900は、農地情報管理1911、コース情報設定1912、及び農機監視制御1913の各項目を有する。
このうち農地情報管理1911は、農地情報131の内容を設定する場合に選択される項目である。ユーザはこの項目を選択することにより提供される設定機能を利用して、農地情報131を設定する。
コース情報設定1912は、コース情報132の内容を設定する場合に選択される項目である。ユーザはこの項目を選択することにより提供される設定機能を利用して、コース情報132を設定する。農機監視制御1913は、各農地4における農機300の現在の作業状態を把握する場合に選択される項目である。
図20は、メニュー画面1900のコース情報設定1912が選択された場合にサーバ装置100の表示装置115に表示される画面(以下、コース情報設定画面2000と称する。)である。
同図に示すように、コース情報設定画面2000には、農地4の指定欄2011、農機300の指定欄2012、コース編集欄2013、コース設定ツール2014、農作業設定ツール2015、走行履歴表示ボタン2021、農作業履歴表示ボタン2022、土壌表示ボタン2023、土質表示ボタン2024、及びコース登録ボタン2031などが設けられている。
農地4の指定欄2011には、コース情報132の設定対象となる農地4の農地IDを指定する。農機300の指定欄2012には、コース情報132の設定対象となる農機300の農機IDを指定する。
コース編集欄2013には、農地4の指定欄2011で指定された農地4の地図や地形等が表示される。ユーザは、コース設定ツール2014や農作業設定ツール2015を利用してコース編集欄2013にコース情報132の内容を設定する。
コース設定ツール2014は、コース編集欄2013に農機300のコースを設定するためのツールである。農作業設定ツール2015は、農機300が行う農作業を設定するためのツールである。尚、コース設定ツール2014には、農地に対して自動的にコースを生成するツール(以下、コース自動生成ツールと称する。)が含まれている。コース自動生成ツールの詳細については後述する。
走行履歴表示ボタン2021は、コース編集欄2013に、その農地4における農機300の走行履歴(走行履歴133の内容)を表示させる際に選択する。また農作業履歴表示ボタン2022は、コース編集欄2013に、その農地4における農作業の履歴(農作業履歴134の内容)を表示させる際に選択する。
走行履歴表示ボタン2021や農作業履歴表示ボタン2022の機能を利用することで、ユーザは、走行履歴や農作業の履歴を参考にしつつ、コース情報132を設定することができる。例えば、植え付けの際の走行履歴を参考にすることで、施肥を行うべき位置や刈り取りを行うべき位置を容易かつ正確に把握した上でコース編集欄2013に農作業を設定することができる。図21にコース編集欄2013に走行履歴及び農作業の履歴が表示されている様子を示す。
コース情報設定画面2000の土壌表示ボタン2023は、コース編集欄2013にその農地4の土壌(土性情報135の内容)を表示させる場合に選択する。また土質表示ボタン2024は、コース編集欄2013にその農地4の土質(土性情報135の内容)を表示させる場合に選択する。図22にコース編集欄2013に農地4の土壌が表示されている様子を、図23にコース編集欄2013に農地4の土質が表示されている様子を夫々示す。
これらの機能を利用すれば、ユーザは、例えば、土質に応じて走行速度又はロータリーの動作を設定する、土の固いところは農機の走行速度を減速して念入りに耕す、土壌に応じて施肥の量などを適切に調節する等、その農地4の場所ごとの土壌や土質を参考にしつつ、コース情報132を適切に設定することができる。また農家は帳面等による面倒な管理をすることなく、過去の農作業の履歴を簡便かつ確実に管理することができる。
尚、コース情報設定画面2000のコース登録ボタン2031を選択することで、コース編集欄2013に設定した内容をコース情報132としてサーバ装置100に登録することができる。
図24は、図19に示したメニュー画面1900において農機監視制御1913が選択された場合にサーバ装置100の表示装置115に表示される画面(以下、監視制御画面2400と称する。)である。同図に示すように、監視制御画面2400には、農地4の指定欄2411、農機表示欄2412、及びカメラ映像選択欄2415などが設けられている。
監視制御画面2400の農地4の指定欄2411には、監視制御対象となる農地4の農地IDを指定する。農機表示欄2412には、指定欄2411で指定された農地4及びその農地4に存在する農機300の現在の様子(走行状態、作業状態)が表示される。
また農機表示欄2412に表示されている農機300の一つを選択すると図25に示す画面(以下、農機制御メニュー2500と称する。)が表示される。
農機制御メニュー2500には、農機表示欄2511、走行開始2512、走行停止2513、操舵制御2514、動力制御2515、及び耕作機構制御2516などが設けられている。
このうち走行開始2512は、農機表示欄2412で指定した農機300の自律走行を開始する場合に選択する。走行停止2513は、農機表示欄2412で指定した農機300の自律走行を停止する場合に選択する。
操舵制御2514は、農機表示欄2412で指定した農機300の操舵機構417を制御する場合に選択する。動力制御2515は、農機表示欄2412で指定した農機300の動力機構418を制御する場合に選択する。耕作機構制御2516は、農機表示欄2412で指定した農機300の耕作機構419を制御する場合に選択する。
監視制御画面2400(図24)のカメラ映像選択欄2415を選択すると、農地4(又は農機300)に設けられているカメラの映像が表示される。
以上に説明したように、ユーザは監視制御画面2400によって農機300の現在の作業状態を容易に把握することができる。また農機300の走行状態や作業状態を簡単に制御することができる。
図26は、サーバ装置100及び農機300の具体的な動作を説明するフローチャートである。以下、同図とともに説明する。
同図に示すように、まずサーバ装置100は、ユーザがコース情報設定画面2000を利用して設定したコース情報132を該当の農機300に送信し(S2601)、農機300がコース情報132を受信する(S2602)。
次にサーバ装置100の監視制御部1235が農機300に走行開始指示を送信し(S2603)、農機300が走行開始指示を受信する(S2604)。これにより農機300はS2601にて受信したコース情報132に従って自律走行及び農作業を開始する(S2605)。自立走行中、農機300は前述した位置標定の仕組みによって取得される自身の現在位置(農機現在位置)をサーバ装置100に随時送信し、サーバ装置100は受信した農機現在位置を走行履歴133として記憶する。尚、S2605の自律走行及び農作業の具体的な内容については図27とともに後述する。
コース情報132に従った自立走行及び農作業が終了すると、農機300から農作業情報及び土性情報がサーバ装置100に送信され(S2607)、サーバ装置100は農作業情報及び土性情報を受信すると、それらを農作業履歴134、及び土性情報135として記憶する(S2608)。
図27は、S2605の自律走行の内容を詳細に説明するフローチャートである。
まず農機300は、位置標定装置411から自身(農機300)の現在位置を取得し(S2701)、取得した現在位置(農機現在位置)をサーバ装置100に送信する(S2702)。
次に農機300は、S2701にて取得した自身の現在位置とS2602にて受信したコース情報132とに基づき農機300の走行方向の目標値及び走行速度の目標値を決定し(S2703)、決定した目標値に基づき動力機構418及び操舵機構417の制御量を求め(S2704)、求めた制御量に応じて動力機構418及び操舵機構417を制御する(S2705)。
次に農機300は、S2701にて取得した自身の現在位置とS2602にて受信したコース情報132とに基づき耕作機構419の制御量を求め(S2706)、求めた制御量に応じて耕作機構419を制御する(S2707)。
次に農機300は、土性情報135を取得して記憶する。例えば農機300は、耕運装置のロータリーの回転軸のトルクから取得される土質に関する情報を取得し、これを自身の現在位置と対応づけて土性情報として記憶する(S2708)。
次に農機300は、S2602にて受信したコース情報132に指定されている走行及び農作業が全て完了したか否かを判断する(S2709)。全ての走行及び農作業が完了している場合は(S2709:YES)図26のS2607に進む。全ての走行及び農作業が完了していない場合は(S2709:NO)S2701に戻る。
以上に説明したように、本実施形態の自走耕作システム1によれば、位置標定装置により標定される正確な現在位置に基づき、予め設定されたコースに沿って正確に自律走行することができる。また位置標定装置により標定される正確な現在位置に基づき、予め設定された農作業を正しい位置で正確に行うことができる。このため、従来、人手に頼らざるを得なかった作業についても自動化することができ、農作業を効率よく行うことが可能となる。
またユーザは過去の走行履歴と農作業の履歴を参照しつつ、農機300が走行すべきコース及び農機300が行うべき農作業を設定することができる。例えば植え付けの際の走行履歴を参照することで施肥が必要な場所や刈り取りを行う場所を正確かつ容易に特定した上で走行コース及び農作業を設定することができる。
また農機300は、走行中に農地4の土壌又は土質に関する情報を取得し、取得した情報をその取得位置と対応づけて土性情報135として記憶するので、走行中に農地4の土壌又は土質に関する情報を自動的に取得することができる。これによれば、土の固いところ(耕作が難しいところ)などの情報を自動的に取得することができ、例えば、土の固いところは農機300の走行速度を減速して念入りに耕すなど、次回以降の耕作時の参考にすることができる。また農家は帳面等による面倒な管理をすることなく、過去の農作業の履歴を簡便かつ確実に管理することができる。
<コース自動生成ツール>
次に、図20に示したコース設定ツール2014から指定することができる、コース自動生成ツールの詳細について説明する。
図28は、ユーザがコース自動生成ツールを指定した場合に、サーバ装置100によって行われる処理(以下、コース自動生成処理S2800と称する。)を説明するフローチャートである。以下、同図とともに説明する。
まずユーザがコース設定ツール2014からコース自動生成ツールを選択すると、サーバ装置100は、その農地4の農作業を、単数の農機300を用いて行うか、複数の農機300を用いて行うか、をユーザに指定させる(S2811)。
単数の農機300で行う旨が指定された場合は(S2811:単数)S2812に進み、農機300の指定を受け付け、その後はS2821に進む。
一方、複数の農機300で行う旨が指定された場合は(S2811:複数)S2815に進む。S2815では、サーバ装置100は、農地4の分割方法の指定(農機300の割り当て対象となる領域の設定)を受け付ける。そしてサーバ装置10は、分割された領域の夫々の農作業を担当する農機300の指定を行う(S2816)。その後はS2821に進む。
S2821では、サーバ装置100は、ユーザから、農地4(又は分割された各領域)について、非作業領域(農地4(又は分割された領域)における、農作業の対象としない領域。)の指定を受け付ける。またサーバ装置100は、ユーザから、農地4(又は分割された領域)への農機300の出入口(進入/退出口)の位置の指定を受け付ける(S2822)。そして、受け付けた非作業領域と出入口の位置とに基づき、農作業における農機300のコースを自動生成する(S2823)。
このように、サーバ装置100は、農地4における農作業を担当する農機300が単数である場合、及び複数である場合のいずれの場合にも対応することができる。また農作業を担当する農機300が複数存在する場合には、農地4を複数の領域に分割し、分割された領域の夫々に夫々の農作業を担当する農機300を割り当てた後、各農機300のコースを生成する。このため、複数の農機300により効率よく農作業を行うためのコースを自動生成することができる。またサーバ装置100は、非作業領域の指定や出入口の指定を受け付けてそれらに基づきコースを自動生成するので、農地4の態様に則して農地4を有効に利用しつつコースを自動生成することができる。
次に、図28に示したコース自動生成処理S2800によって自動生成されるコースの具体例について説明する。
図29は、矩形状の農地4の農作業を単数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。この例は、農機300の出入口71が農地4の角隅近傍に位置している場合である。農地4の各辺から距離α(m)までの部分が非作業領域61として設定されている。尚、ある位置の近傍とは、その位置からの距離が所定の距離以下の領域のことをいう。
この例では、サーバ装置100は、出入口71から農地4に進入した農機300を、農作業の開始に先立ち、予め出入口71が設けられている上記角隅の対角近傍まで移動させるようにコースを設定している。そして上記対角近傍を開始位置として、農機300が、農地4の一辺に並行に走行する直進走行、農地4の境界近傍での180°方向転換、及び前記方向転換後の方向転換前の上記直進走行の経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを設定している。尚、上記方向転換は、非作業領域61を利用して行われる。
ここで図29に示したコースは、上記方向転換の回数(以下、折り返し数と称する。)が偶数になる場合に好適である。即ち、折り返し数が偶数になる場合には、前述したように農作業の開始に先立ち、予め出入口71が設けられている上記角隅の対角近傍まで移動させておくことで農機300の農作業の終了位置が出入口71の近傍となり、農機300に無駄な走行をさせずに済むとともに、農作業が完了している農地4を荒らすことなく、農機300を農地4外に退出させることができる。
尚、上記折り返し数は、農作業に際し農機300が走行する列の数から1を減じた値である。例えば、農地4が正方形状(一辺の長さがL)であり、直進走行中の農機300の走行幅がWである場合、上記折り返し数は次式から求めることができる。走行幅Wは農機300の仕様に等に応じて定まる値である。
折り返し数=((L−(α×2))/W)−1
図30は、図29と同様に、矩形状の農地4の農作業を単数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。図29と同様にこの例は、農機300の出入口71が農地4の角隅近傍に位置している場合である。農地4の各辺から距離α(m)までの部分が非作業領域61として設定されている。
図29とは異なり、この例では、サーバ装置100は、出入口71から農地4に進入した農機300を、農作業の開始に先立ち、予め一辺に沿って農地4の境界近傍まで移動させるようにコースを設定している。そして上記境界近傍を開始位置として、農機300が、農地4の一辺に並行に走行する直進走行、農地4の境界近傍での180°方向転換、及び前記方向転換後の方向転換前の上記直進走行の経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを設定している。図29と同様、上記方向転換は非作業領域61を利用して行われる。
ここで図30に示したコースは、前述した折り返し数が奇数になる場合に好適である。即ち、折り返し数が奇数になる場合には、前述したように農作業の開始に先立ち、予め出入口71が設けられている上記境界近傍まで移動させておくことで農機300の農作業の終了位置が出入口71の近傍となり、農機300に無駄な走行をさせずに済むとともに、農作業が完了している農地4を荒らすことなく、農機300を農地4外に退出させることができる。
図31は、図29と同様に、矩形状の農地4の農作業を単数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。図29とは異なり、この例では、農機300の出入口71が農地4の一辺の中点近傍に位置している。農地4の各辺から距離α(m)までの部分が非作業領域61として設定されている。
この例では、サーバ装置100は、出入口71から農地4に進入した農機300を、農作業の開始に先立ち、予め出入口71が設けられている上記一辺に対向する他の一辺の端部近傍まで移動させるようにコースを設定している。そして上記端部近傍を開始位置として、農機300が、農地4の一辺に並行に走行する直進走行、農地4の境界近傍での180°方向転換、及び前記方向転換後の方向転換前の上記直進走行の経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを設定している。図29と同様、上記方向転換は非作業領域61を利用して行われる。
またこの例では、農機300が農作業中に出入口71付近に来ると、出入口71が設けられている上記一辺に沿って農地4の境界近傍まで移動させ、上記境界近傍を開始位置として、農機300が、農地4の一辺に並行に走行する直進走行、農地4の境界近傍での180°方向転換、及び前記方向転換後の方向転換前の上記直進走行の経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを設定している。
ここで図31に示したコースは、前述した折り返し数が奇数になる場合に好適である。即ち、折り返し数が奇数になる場合には、農機300が農作業中に出入口71付近に来た際に出入口71が設けられている上記一辺に沿って農地4の上記境界近傍まで移動させることで、農機300の農作業の終了位置が出入口71の近傍となり、農機300に無駄な走行をさせずに済むとともに、農作業が完了している農地4を荒らすことなく、農機300を農地4外に退出させることができる。
図32は、図31と同様に、矩形状の農地4の農作業を単数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。図31と同様に、この例では、農機300の出入口71が農地4の一辺の中点近傍に位置している。農地4の各辺から距離α(m)までの部分が非作業領域61として設定されている。
この例では、図31と同様に、サーバ装置100は、出入口71から農地4に進入した農機300を、農作業の開始に先立ち、予め出入口71が設けられている上記一辺に対向する他の一辺の端部近傍まで移動させるようにコースを設定している。そして上記端部近傍を開始位置として、農機300が、農地4の一辺に並行に走行する直進走行、農地4の境界近傍での180°方向転換、及び前記方向転換後の方向転換前の上記直進走行の経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを設定している。図29と同様、上記方向転換は非作業領域61を利用して行われる。
図31とは異なり、この例では、農機300が農作業中に出入口71付近に来ると、出入口71が設けられている上記一辺に対向する他の一辺の他の端部近傍まで移動させ、上記他の端部近傍を開始位置として、農機300が、農地4の一辺に並行に走行する直進走行、農地4の境界近傍での180°方向転換、及び前記方向転換後の方向転換前の上記直進走行の経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを設定している。
ここで図32に示したコースは、前述した折り返し数が偶数になる場合に好適である。即ち、折り返し数が偶数になる場合には、農機300が農作業中に出入口71付近に来た際に出入口71が設けられている上記一辺に対向する他の一辺の他の端部近傍まで移動させることで、農機300の農作業の終了位置が出入口71の近傍となり、農機300に無駄な走行をさせずに済むとともに、農作業が完了している農地4を荒らすことなく、農機300を農地4外に退出させることができる。
図33は、矩形状の農地4の農作業を複数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの一例である。図33は、農機300の出入口71は農地4の角隅近傍に位置している場合である。農地4の各辺から距離α(m)までの部分が非作業領域61として設定されている。
図33に示す例では、図28のS2815で受け付けた分割方法に従い、農地4はその長辺の中点を通る線分によって2つの矩形領域(第1領域81、第2領域82)に分割されている。
サーバ装置100は、分割して生成した矩形領域の夫々について、図29〜図32に示したいずれかの方法によってコースを生成する。この例では、サーバ装置100は、第1領域81及び第2領域82の夫々に図29に示した方法を適用することにより、第1領域81及び第2領域82の夫々の農作業を担当する農機300のコースを自動生成している。
尚、同図に示すように、第2領域82には、農機300を進入させるための出入口が存在しないため、第2領域82については図29〜図32に示した方法をそのまま適用することができない。そこでサーバ装置100は、第2領域82については第1領域81から第2領域82に農機300を進入させるための仮想的な出入口72を予め自動生成した上で、図29〜図32に示したいずれかの方法によりコースを自動生成する。
サーバ装置100は、農機300が第1領域81を通過する際、第1領域81に与える影響が少なくなるような位置に仮想的な出入口72を自動生成する。図33の例では、サーバ装置100は、第1領域81における実在する出入口71と第2領域82に自動生成する仮想的な出入口72までの距離が最短になるように、第1領域81における出入口71と同じような位置関係で、第2領域82に仮想的な出入口72を自動生成している。またサーバ装置100は、第1領域81のうち、第1領域81の出入口71と第2領域82の仮想的な出入口72との間の農機300が通過する部分を非作業領域62としている。
図34は、矩形状の農地4の農作業を複数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの他の一例である。図34では、図28のS2815で受け付けた分割方法に従い、農地4がその短辺の中点を通る線分によって2つの矩形領域(第1領域81、第2領域82)に分割されている。サーバ装置100によって行われる、図34に示すコースの自動生成の具体的な方法については図33の場合と同様である。
図35は、矩形状の農地4の農作業を複数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの他の一例である。図33と同様に、図28のS2815で受け付けた分割方法に従い、農地4はその長辺の中点を通る線分によって2つの矩形領域(第1領域81、第2領域82)に分割されている。
図33と異なり、図35では、農機300の出入口71は農地4の短辺の中点近傍に位置している。この例では、サーバ装置100は、第1領域81及び第2領域82の夫々に図31に示した方法を適用することにより、第1領域81及び第2領域82の夫々の農作業を担当する農機300のコースを自動生成している。
またサーバ装置100は、第2領域82については、第1領域81における出入口71と同じような位置関係で、第1領域81から第2領域82に農機300を進入させるための仮想的な出入口72を自動生成した上で、図31に示した方法を適用してコースを自動生成する。またサーバ装置100は、第1領域81のうち、第1領域81の出入口71と第2領域82の仮想的な出入口72との間の農機300が通過する部分を非作業領域62としている。
図36は、矩形状の農地4の農作業を複数の農機300を用いて行う場合に、サーバ装置100によって自動生成されるコースの他の一例である。同図に示すように、図28のS2815で受け付けた分割方法に従い、農地4がその短辺の中点を通る線分によって2つの矩形領域(第1領域81、第2領域82)に分割されている。
図36では、農機300の出入口71は農地4の短辺の中点近傍に位置しており、実在する出入口71がそのまま第1領域81及び第2領域82の出入口としても機能するため、図35の場合のようにサーバ装置100は仮想的な出入口72を生成する必要がなく、図35に示すような非作業領域62も設ける必要がない。そのため、農地4を有効に活用することができる。この例では、サーバ装置100は、第1領域81及び第2領域82の夫々に図29(折り返し数が偶数の場合)に示した方法を適用することにより、第1領域81及び第2領域82の夫々の農作業を担当する農機300のコースを自動生成している。
ところで、図33〜図35の場合のように、第1領域81に農機4を奥側の農地である第2領域82に搬入するための非作業領域62を設けた場合には、例えば、第2領域82の農作業を先に完了させることが好ましい。そのようにすれば、第2領域82の農作業を終えた農機300を第2領域82から退出させた後、第1領域81に設けた非作業領域62を農作業の対象とすることができ、第1領域81を有効に利用することができる。
図29〜図36に示した農地4はいずれも矩形状であるが、コース自動生成ツールによるコースの適用対象は矩形状の農地4に限られない。例えば矩形状ではない農地4であっても、その領域を複数の矩形状の領域に細分化した上で図29〜図36に示したいずれかの方法を適用すれば、図29〜図36に示した方法をそのまま適用してコースを自動生成することができる。尚、この場合は農地4の分割数を増やすことで農地4を矩形状の領域により精度よく近似することができ、農地4の全体をまんべんなく利用してコースを設定することができる。
尚、以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
例えば、以上に説明したサーバ装置100の機能の全部又は一部を、農機300に具備させるようにしてもよい。
農機300の位置標定は、上記実施形態で説明したように基地局200から送信される位置標定信号を農機300側で受信することにより農機300側で行うようにする方法の他、農機300側にアンテナ群を設けて農機300側から基地局200に向けて位置標定信号を送信し、この位置標定信号を基地局200側で受信して基地局200側で位置標定を行うようにすることもできる。
また農機300が備える耕作機構419が、例えば、余剰の収穫物を農地に放置する機能、及び放置した収穫物を回収する機能を備えた収穫装置である場合、自律走行に際し農機300(又はサーバ装置100)にて余剰の収穫物を放置した位置を記憶しておくようにすることで、次回の自律走行に際し放置位置を正確に特定して収穫物を確実かつ迅速に回収することができる。
1 自走耕作システム
3 耕作者
4 農地
61 非作業領域
62 非作業領域
71 出入口
72 仮想的な出入口
81 第1領域
82 第2領域
100 サーバ装置
121 農地情報管理部
1221 コース設定部
123 情報送受信部
1231 コース情報送信部
1232 農機現在位置受信部
1235 監視制御部
132 コース情報
133 走行履歴
135 土性情報
200 基地局
300 農機
411 位置標定装置
331 位置標定信号受信部
334 位置標定部

Claims (8)

  1. 自動耕作方法であって、
    隣接配置された複数のアンテナを備える基地局を農地の近傍に設け、
    前記アンテナの夫々から無線信号を送信し、
    耕作機構を備えた農機に、情報処理装置と、前記アンテナの夫々から送信される前記無線信号の位相差に基づき自身の現在位置を標定する位置標定装置とを設け、
    前記情報処理装置は、遠隔した場所に設けられたサーバ装置と通信可能に接続し、
    前記サーバ装置は、
    前記農機による農作業の対象となる農地について、前記農機が、前記農作業に際し、直進走行、前記農地の境界近傍での180°方向転換、及び当該方向転換前の当該経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを生成し、
    生成した前記コースを前記農機に送信し、
    前記情報処理装置は、
    前記サーバ装置から送られてくる前記コースを記憶し、
    前記位置標定装置によって標定される前記現在位置と記憶している前記コースとに基づき、前記農機の操舵機構又は動力機構を制御して前記コースに沿って自律走行する
    ことを特徴とする自動耕作方法。
  2. 請求項1に記載の自動耕作方法であって、
    前記サーバ装置は、
    前記農機による農作業の対象となる矩形状の農地について、前記農機が、前記農地の一辺に並行に走行する前記直進走行、前記方向転換、及び前記直進走行の再開、を順に繰り返し行うように前記コースを生成する
    ことを特徴とする自動耕作方法。
  3. 請求項2に記載の自動耕作方法であって、
    前記サーバ装置は、
    前記農機の前記農地への出入口が前記農地の角隅近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、前記農作業の開始に先立ち予め当該角隅の対角近傍まで移動させるように前記コースを生成する
    ことを特徴とする自動耕作方法。
  4. 請求項2に記載の自動耕作方法であって、
    前記サーバ装置は、
    前記農機の前記農地への出入口が当該農地の前記一辺の近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、前記農作業の開始に先立ち予め当該一辺に対向する他の一辺の端部近傍まで移動させるように前記コースを生成する
    ことを特徴とする自動耕作方法。
  5. 請求項2に記載の自動耕作方法であって、
    前記サーバ装置は、
    前記農機の前記農地への出入口が当該農地の角隅近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、前記農作業の開始に先立ち予め前記一辺に沿って前記農地の境界近傍まで移動させるように前記コースを生成する
    ことを特徴とする自動耕作方法。
  6. 請求項2に記載の自動耕作方法であって、
    前記サーバ装置は、
    前記農機が複数存在する場合、
    前記農地を複数の矩形領域に分割し、
    分割された前記矩形領域の夫々に、夫々の農作業を担当する前記農機を割り当て、
    前記農機が、夫々が担当する前記矩形領域内で、前記直進走行、前記方向転換、及び前記直進走行の再開、を順に繰り返し行うように前記コースを生成し、
    生成した前記コースを該当の前記農機に送信する
    ことを特徴とする自動耕作方法。
  7. 請求項6に記載の自動耕作方法であって、
    前記サーバ装置は、
    前記矩形領域に前記農機が当該矩形領域に進入させる出入口を生成し、
    前記矩形領域に生成した前記出入口が、当該矩形領域の前記一辺の近傍に位置する場合には、前記出入口から前記矩形領域に進入した前記農機を、当該矩形領域における農作業の開始に先立ち予め当該一辺に対向する他の一辺の端部近傍まで移動させるように前記コースを生成し、
    前記出入口が、前記矩形領域の角隅近傍に位置する場合、前記出入口から前記農地に進入した前記農機を、当該矩形領域における農作業の開始に先立ち予め当該角隅の対角近傍まで移動させるように前記コースを生成する
    ことを特徴とする自動耕作方法。
  8. 自動耕作システムであって、
    無線信号を送信する隣接配置された複数のアンテナを備える基地局を農地の近傍に設け、
    耕作機構と、情報処理装置と、前記アンテナの夫々から送信される前記無線信号の位相差に基づき自身の現在位置を標定する位置標定装置とを備える農機と、
    前記情報処理装置と通信可能に接続するサーバ装置と
    を含み、
    前記サーバ装置は、
    前記農機による農作業の対象となる農地について、前記農機が、前記農作業に際し、直進走行、前記農地の境界近傍での180°方向転換、及び当該方向転換前の当該経路から所定の間隔をあけての直進走行の再開、を順に繰り返し行うようにコースを生成し、
    生成した前記コースを前記農機に送信し、
    前記情報処理装置は、
    前記サーバ装置から送られてくる前記コースを記憶し、
    前記位置標定装置によって標定される前記現在位置と記憶している前記コースとに基づき、前記農機の操舵機構又は動力機構を制御して前記コースに沿って自律走行する
    ことを特徴とする自動耕作システム。
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