JP4948496B2 - 放電灯点灯装置及び照明装置 - Google Patents
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Description
この制御回路を動作させるためには、別途、制御回路用電源回路を設け、安定した電源を生成し、制御回路に供給しなければならない。
また、調光などにより、制御回路での消費電力が変化すると、制御回路に安定した電源を供給できなくなる、という問題点があった。
さらに、消灯時、異常時など、インバータを停止した場合、電力を供給できない、という問題点があった。
これは商用電源電圧がゼロクロス付近では電圧が低いため、昇圧リアクタの1次巻線に十分な電圧が印加されず、2次巻線に十分な電圧が誘起されないからである。
したがって、制御電源の出力電圧がゼロクロス付近で低下し、商用電源電圧の周波数に同期して脈動が発生する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る放電灯点灯装置の構成図である。
図1において、放電灯点灯装置は、商用交流電源1より交流電力の供給を受けて放電灯8を点灯させる装置であり、整流回路2、昇圧チョッパ回路3、平滑コンデンサ4、インバータ回路5、バラストコイル6、直流カットコンデンサ7、放電灯8(装着時)、共振コンデンサ9、インバータ制御回路10、昇圧チョッパ制御回路11を備えている。
昇圧チョッパ回路3は、昇圧リアクタ3a、スイッチング素子3b、ダイオード3cを備え、これを用いて、整流回路2で全波整流された直流電圧を昇圧する。
平滑コンデンサ4は、昇圧チョッパ回路3が出力する直流電圧を平滑化する。
また、ダイオード3cは、本発明における逆流防止素子に相当する。
また、整流回路2と昇圧チョッパ回路3と平滑コンデンサ4とにより、本発明における直流電源回路を構成する。
インバータ回路5の出力に接続されたバラストコイル6、放電灯8、及び共振コンデンサ9は、負荷回路を形成する。また、バラストコイル6と共振コンデンサ9は、LC直列共振回路を形成する。
直流カットコンデンサ7は、直流電流を通さないようにする役割を果たす。
昇圧チョッパ制御回路11は、平滑コンデンサ4の電圧を制御するためスイッチング素子3bを制御・駆動する。
この第1の制御電源回路は、昇圧リアクタ3aの2次巻線からインバータ制御回路10及び昇圧チョッパ制御回路11に制御電源を供給する。
この第2の制御電源回路は、スイッチ素子22を介して、インバータ回路5の出力からインバータ制御回路10及び昇圧チョッパ制御回路11に制御電源を供給する。
起動抵抗24は、商用電源投入直後の制御電源を得るための抵抗である。
次に、本実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作について説明する。
まず、放電灯点灯装置の基本的な動作を示し、その後に制御電源回路の動作について説明する。
放電灯点灯装置に商用交流電源1を投入すると、整流回路2は商用交流電源1から供給される交流電力を整流し、得られた直流電圧は昇圧チョッパ回路3により所望の電圧に昇圧され、さらに平滑コンデンサ4によって平滑化される。平滑コンデンサ4によって平滑化された直流電源は、インバータ回路5のスイッチング素子5a、5bが交互にオン・オフすることによって高周波電圧に変換される。
このスイッチング素子5a、5bのオン・オフ制御は、インバータ制御回路10が行う。
商用交流電源1の投入後、放電灯8を点灯させる前に、インバータ制御回路10は、放電灯8が備えるフィラメントを先行して予熱する予熱モードで動作する状態となる。
ここでいう予熱とは、放電灯8が放電を開始する以前の状態で、フィラメントの温度を、放電開始に適した温度まで上昇させておくことをいう。
インバータ制御回路10は、放電灯8への印加電圧が放電開始電圧以下となるように、十分高いインバータ駆動周波数でインバータ回路5を動作させ、フィラメントを予熱する。
予熱モードを開始してから十分な時間が経過する等により、フィラメントの予熱が完了すると、インバータ制御回路10は、放電灯8を点灯させるためにインバータ回路5を始動モードで制御する。
始動モードとは、インバータ回路5の駆動周波数を、バラストコイル6と共振コンデンサ9からなるLC共振回路の共振周波数に近づけるモードである。
インバータ回路5の駆動周波数が上述のLC共振回路の共振周波数に近づくと、放電灯8に高電圧が印加されるため、放電灯8は放電を開始して放電灯8が点灯し、点灯モードとなる。
ここで、調光して光束を絞る場合はインバータ回路5の駆動周波数を上昇させ、バラストコイル6のインピーダンスを高くしてランプ電流を絞る。
次に、本実施の形態1に係る放電灯点灯装置の制御電源回路の具体的な動作を説明する。
平滑コンデンサ17の電圧が上昇し、所定値に達すると昇圧チョッパ制御回路11が起動し、昇圧チョッパ回路3のスイッチング素子3bがオンオフ動作を開始する。
スイッチング素子3bがオンオフ動作を開始することにより昇圧リアクタ3aの2次巻線に電圧が発生し、抵抗12、コンデンサ13、ダイオード14を介して平滑コンデンサ17に電流を供給し、平滑コンデンサ17を充電する。昇圧リアクタ3aの2次巻線からは起動抵抗24よりも多くの電流を供給することができる。
これにより平滑コンデンサ17に接続されたインバータ制御回路10及び昇圧チョッパ制御回路11は制御電源を得ることができる。
スイッチ素子22がオンすると、第2の制御電源回路が動作し、コンデンサ18、抵抗19、ダイオード21を介して平滑コンデンサ17を充電する。
スイッチ素子22がオフすると、第2の制御電源回路からの電流供給が遮断される。そして、平滑コンデンサ17への充電電流は第1の制御電源回路から供給される。
図3は、本発明の実施の形態2に係る放電灯点灯装置の回路図である。
図3に示す回路は、図1に示した実施の形態1の構成をより具体化したものである。尚、図1に示した実施の形態1と同一構成には同一符号を付する。
尚、商用電源電圧が所定の電圧を超えたとき、ツェナダイオード26がオンになるように、分圧抵抗25の各抵抗値が設定される。
ここで例えば商用電源電圧の位相がピーク付近とすると、商用電源電圧が所定の電圧値より高い状態であるのでツェナダイオード26がオンする。
ツェナダイオード26がオンするとトランジスタ27にベース電流が流れるので、トランジスタ27がオンする。
トランジスタ27がオンすると、抵抗31に流れる電流がトランジスタ29のエミッタ−ベース間に流れ、トランジスタ29がオンする。
トランジスタ29がオンすると、MOSFET22aのゲート−ソース間がトランジスタ29により短絡されるため、MOSFET22aはオフ状態となる。
したがって、商用電源電圧が所定の電圧値より高くなるゼロクロス付近以外の期間では、第1の制御電源回路からのみ平滑コンデンサ17に充電電流が供給される。
トランジスタ27がオフするとトランジスタ29のベース電流が遮断されるためトランジスタ29もオフする。
トランジスタ29がオフすると抵抗31を介してツェナダイオード30によりMOSFET22aのゲート−ソース間に電圧が印加され、MOSFET22aがオンする。
MOSFET22aがオンするとコンデンサ18、抵抗19、ダイオード21を介して平滑コンデンサ17に充電電流が供給される。
したがって、商用電源電圧が所定の電圧値以下となるゼロクロス付近の期間では、第1の制御電源回路及び第2の制御電源回路の両方から平滑コンデンサ17に充電電流が供給される。
次に商用電源電圧がゼロクロスを通過し、再び上昇して所定電圧値以上となると、再びツェナダイオード26がオンし、MOSFET20aは上記と同様に再びオフする。
以下、この動作を繰り返す。
また、ゼロクロス付近以外の期間では、昇圧リアクタ3aの2次巻線から十分な電流が供給可能であるため、MOSFET22aをオフして第2の制御電源回路からの電流を遮断する。したがってゼロクロス付近以外の期間では、インバータ回路5のスイッチング損失、ツェナダイオード16の損失を抑制でき、消費電力を小さくすることができ、また回路ストレスも小さくすることができる。
図4は、本発明の実施の形態3に係る放電灯点灯装置の構成図である。
図4において、本実施の形態3における放電灯点灯装置は、図1に示した実施の形態1のゼロクロス検出回路23に代えて、電圧検出回路32を備えている。
その他の構成は上記実施の形態1と同様であり、同一構成部分には同一符号を付する。
また、電圧検出回路32は、本発明におけるスイッチ素子制御回路が含まれる。
平滑コンデンサ17の電圧が上昇し、所定値に達すると昇圧チョッパ制御回路11が起動し、昇圧チョッパ回路3のスイッチング素子3bがオンオフ動作を開始する。
スイッチング素子3bがオンオフ動作を開始することにより昇圧リアクタ3aの2次巻線に電圧が発生し、抵抗12、コンデンサ13、ダイオード14を介して平滑コンデンサ17に充電電流を供給する。
昇圧リアクタ3aの2次巻線からは起動抵抗24よりも多くの電流を供給することができる。
また、調光機能を有する放電灯点灯装置の場合、調光時はインバータ回路5の駆動周波数を高くする必要があるため、インバータ制御回路10の消費電力が増加する。
同様に、昇圧チョッパ回路3は、商用電源電圧の入力電圧範囲を広くとることが可能であるが、商用電源電圧の入力電圧が低い場合(例えば実効値100V)に対して、商用電源電圧の入力電圧が高い場合(例えば実効値200V)の方が昇圧チョッパ回路3の動作周波数が高くなるため、昇圧チョッパ制御回路11の消費電力が増加する。
スイッチ素子22がオンすると、第2の制御電源回路より電流を供給し、平滑コンデンサ17を充電する。
すると電圧検出回路32は、スイッチ素子22をオフする信号を出力し、スイッチ素子22をオフさせる。
スイッチ素子22がオフすると、第2の制御電源回路からの電流は遮断される。そして、平滑コンデンサ17への充電電流供給は第1の制御電源回路のみで行われる。
図5は、本発明の実施の形態4に係る放電灯点灯装置の回路図である。
図5に示す回路は、図4に示した実施の形態3の構成をより具体化したものである。尚、図4に示した実施の形態3と同一構成には同一符号を付する。
尚、制御電源の電圧値(平滑コンデンサ17の電圧)が所定の電圧を超えたとき、コンパレータ35の出力がHIGHになるように、分圧抵抗38の各抵抗値が設定される。
ここで例えば商用電源電圧の位相がピーク付近とすると、商用電源電圧が高い状態であるので昇圧チョッパ回路3の昇圧リアクタ3aの2次巻線より十分な電流が供給され、制御電源の電圧は正常値を維持している。
このとき制御電源の電圧(平滑コンデンサ17の電圧)は、分圧抵抗38を介してコンパレータ35の非反転入力端子に入力され、反転入力端子に接続された基準電圧用ツェナダイオード34の電圧(以下「基準電圧」ともいう。)と比較される。
するとトランジスタ27がオンし、トランジスタ29がオンする。
するとMOSFET22aのゲート−ソース間がトランジスタ29により短絡されるため、MOSFET22aはオフ状態となる。
これにより制御電源が所定の電圧値より高い場合、第2の制御電源回路からの電流は遮断され、第1の制御電源回路からのみ平滑コンデンサ17に充電電流が供給される。
するとトランジスタ27がオフするため、トランジスタ29もオフする。
するとツェナダイオード30によりMOSFET22aのゲート−ソース間に電圧が印加されるためMOSFET22aがオンする。
このため制御電源が所定の電圧値以下となると、第1の制御電源回路及び第2の制御電源回路の両方から平滑コンデンサ17に充電電流が供給される。
この消費電力増加に伴う制御電源の電圧(平滑コンデンサ17の電圧)の低下においても、同様にコンパレータ35が平滑コンデンサ17の電圧低下を検出し、同様にMOSFET22aをオンして、第2の制御電源回路より平滑コンデンサ17に充電電流を供給する。
この消費電力増加に伴う制御電源の電圧(平滑コンデンサ17の電圧)の低下においても、同様にコンパレータ35が平滑コンデンサ17の電圧低下を検出し、同様にMOSFET22aをオンして、第2の制御電源回路より平滑コンデンサ17に充電電流を供給する。
また、制御電源の電圧が低下しない電力消費量が小さい期間では、MOSFET22aをオフして第2の制御電源回路からの電流を遮断する。したがってインバータ回路5のスイッチング損失、ツェナダイオード16の損失を抑制でき、消費電力を小さくすることができ、また回路ストレスも小さくすることができる。
図6は、本発明の実施の形態5に係る照明装置の側断面図である。
図6に示すように、本実施の形態1における照明装置は、実施の形態1〜4の何れかで説明した放電灯点灯装置41と、この放電灯点灯装置41を内部に収容する照明装置本体39と、放電灯点灯装置41により点灯される放電灯40とを備える。放電灯40は、照明装置本体39の外部のランプソケット42に装着され、配線43により放電灯点灯装置41に接続される。
Claims (5)
- 少なくともインダクタ素子を有し、商用電源電圧を所望の直流電圧に変換する直流電源回路と、
前記直流電源回路の出力を交流に変換し、交流電力を放電灯に供給するインバータと、
前記直流電源回路及び前記インバータの少なくとも一方を駆動制御する制御回路と、
前記直流電源回路のインダクタ素子の2次巻線から前記制御回路に制御電源を供給する第1の制御電源回路と、
少なくともスイッチ素子を有し、該スイッチ素子を介して、前記インバータの出力から前記制御回路に制御電源を供給する第2の制御電源回路と、
前記第2の制御電源回路のスイッチ素子をオン・オフするスイッチ素子制御回路と
を備え、
前記制御回路は、
調光制御信号が入力され、該調光制御信号に基づく全光時の光束に対する光束の割合が小さくなる程前記インバータの駆動周波数を上昇させ、
前記スイッチ素子制御回路は、
前記調光制御信号が入力され、該調光制御信号に基づく全光時の光束に対する光束の割合が所定以下のとき、前記第2の制御電源回路のスイッチ素子をオンにして、前記インバータの出力から前記制御回路に制御電源を供給することを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記商用電源電圧が所定電圧値以下となる期間を検出するゼロクロス検出回路を備え、
前記スイッチ素子制御回路は、
前記商用電源電圧が所定電圧値以下となる期間の間、前記第2の制御電源回路のスイッチ素子をオンにして、前記インバータの出力から前記制御回路に制御電源を供給することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。 - 前記商用電源電圧の実効値を検出する商用電源検出回路を備え、
前記スイッチ素子制御回路は、
前記商用電源電圧の実効値が所定値以上のとき、前記第2の制御電源回路のスイッチ素子をオンにして、前記インバータの出力から前記制御回路に制御電源を供給することを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。 - 前記直流電源回路は、
前記商用電源電圧を整流する整流回路と、
前記インダクタ素子とスイッチング素子と逆流防止素子とを有し、前記整流回路の出力を昇圧、降圧又は昇降圧するチョッパ回路と、
前記チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと
を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の放電灯点灯装置。 - 請求項1〜4の何れかに記載の放電灯点灯装置と、
この放電灯点灯装置を収容する照明器具本体と、
前記放電灯点灯装置により点灯される放電灯と
を備えたことを特徴とする照明装置。
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