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JP4945655B2 - 情報処理装置、画像処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体 - Google Patents

情報処理装置、画像処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタルデータを記憶する記憶手段を有し、この記憶手段に記憶されたデータのセキュリティを考慮したPC、HDレコーダ、カーナビゲーション、ゲーム機等の情報処理装置、ディジタルデータが画像データであるときの画像処理に適用される画像処理装置、これらの装置に共通する情報処理方法、その情報処理方法を適用したプログラム、及び係るプログラムを記録した記録媒体に関する。
従来、ディジタル複写機ではハードディスク等の(以下、HDD)不揮発性記憶媒体を搭載したものがあり、このHDDは電子ソート機能、画像登録機能等、画像データを1度蓄え利用する機能に用いられている。電子ソート機能は原稿を読み取り、HDDに記憶し、全ての画像を読み取り、HDDに記憶させた後、この画像をページ順にHDDから読み出し、プリントアウトするものである。これにより、複数のビンを持つソータ装置を持たなくても、コピー紙をソートした状態で排紙することが可能となる。また、画像登録機能は予め複数のフォーム画像を登録画像としてHDDに記憶することにより再度スキャナで読みとることなく、必要なときに何度でもプリントアウトを行うことができる。
この種の技術として例えば特許文献1に開示された発明が公知である。この発明は、複数のHDDに対して簡易な構成で高速な画像データの転送ができ、かつ複数のHDDを1台のHDDとして効率的に管理することが可能なハードディスクコントローラを備えた画像形成装置に関するもので、前記ハードディスクコントローラは、複数のHDDに対して、略同時に、パラメータ設定、コマンド発行およびステータスリード等の制御を行うと共に、画像データを分轄して略同時にDMA転送できるように構成したものである。
しかしながら、HDDはデータを保持して上記のように利用できる反面、コマンド等でデータの消去を行わないといつまでもデータが保持されるので不正に機器から取り外された場合、データを盗まれる可能性があり、セキュリティに問題がある。また、コマンドで行われるデータ消去でも、以前に書き込まれた1ビットの各データ領域を1回のデータの上書きで全て書き換えることはできず、書き換えられていないデータ部分が残る。このように1回書き込むだけでは、ディスク面上に磁気データが残り、完全に書き換えられるわけではないので、残った磁気データ部分を全て書き換えるように、確率的に残った磁気データ部分が全て書き換えられたと考えられる回数、データを上書きしなければならない。このために同じデータ、例えば0を前記回数書き込むか、乱数を前記回数書き込むことが一般的、特に後者の乱数を使用するのが一般的に行われている。その際、メモリ上にデータを作成し、そのデータを数回作成し、HDDに書き込むことが考えられるが、メモリ上にデータを作成して転送しなければならず、手間がかかった。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、HDDなどの大容量記憶手段内のデータを消去するためにメモリ上にデータを作成して大容量記憶手段に転送する手間を省き、データ消去のパフォーマンスを向上させることができる情報処理装置、画像処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体を提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、データを格納するための大容量記憶手段と、前記大容量記憶手段に対して前記データについてのリード/ライトを制御する記憶制御手段と、装置全体の制御を司る制御手段と、を備え、更に、前記記憶制御手段は、前記制御手段によりリード/ライト可能なレジスタを含むと共に、当該制御手段により当該レジスタに設定されるコマンドをデコードして前記大容量記憶手段へのリード/ライトの指示を行うための信号生成を指示する指示手段と、前記大量記憶手段の前記データを消去するためのデータ設定用のレジスタを含むと共に、前記制御手段によりリード/ライト可能なレジスタと、前記大容量記憶手段への書き込みデータを前記データ設定用のレジスタ値あるいは他のデータのいずれかに切り替える切り替え手段と、前記大容量記憶手段への書き込みを前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタと、を備えた情報処理装置であって、前記データ設定用のレジスタは、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタと、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタと、を備え、前記記憶制御手段では、前記指示手段からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記データ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記データ設定用のレジスタで設定した値を書き込み、前記制御手段は、前記記憶制御手段で行われる前記データ書き込みの回数に基づいて、当該回数から当該データ書き込みの終了を判断して当該記憶制御手段への動作制御の指示を行うことを特徴とする。
上記情報処理装置の一実施態様は、前記データ設定用のレジスタは、乱数初期値レジスタと、前記乱数初期値レジスタの値に基づいて乱数を発生する乱数発生部と、を備え、前記記憶制御手段では、前記指示手段からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記乱数発生部で生成した値を書き込み、前記制御手段は、前記データ書き込みの回数をデータ量に基づいて判断することを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、画像データを入力するための入力手段と、装置の全体の動作を制御する制御手段と、前記入力手段から入力される画像データを少なくとも1ページ分格納するためのメモリと、画像データを格納するための大容量記憶手段と、前記メモリに対して前記画像データついてのリード/ライトの制御、並びに前記大容量記憶手段に対して当該画像データのリード/ライトを制御する画像蓄積制御部と、を備え、更に、前記画像蓄積制御部は、前記制御手段によりリード/ライト可能なレジスタを含むと共に、当該制御手段により当該レジスタに設定されるコマンドをデコードして前記大容量記憶手段へのリード/ライトの指示を行うための信号生成、並びにメモリデータ転送のDMA起動の指示を行うCPUI/F部と、前記制御手段によりリード/ライト可能な前記大量記憶手段の画像データを消去するためのデータ設定用のレジスタと、前記大容量記憶手段への書き込みデータを前記データ設定用のレジスタ値か前記メモリからのデータかを切り替える切り替え手段と、前記大容量記憶手段への書き込みを前記レジスタ値あるいは前記メモリからのデータのいずれかにするかを指定するレジスタと、を備えた画像処理装置であって、前記データ設定用のレジスタは、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタと、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタと、を備え、前記画像蓄積制御部では、前記CPUI/F部からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記データ設定用レジスタで設定した値を書き込み、前記制御手段は、前記画像蓄積制御部で行われる前記データ書き込みの回数に基づいて、当該回数から当該データ書き込みの終了を判断して当該画像蓄積制御部への動作制御の指示を行うことを特徴とする。
上記画像処理装置の一実施態様は、記データ設定用のレジスタは、乱数初期値レジスタと、前記乱数初期値レジスタの値に基づいて乱数を発生する乱数発生部と、を備え、前記画像蓄積制御部は、前記CPUI/F部からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記乱数発生部で生成した値を書き込み、前記制御手段は、前記データ書き込みの回数をデータ量に基づいて判断することを特徴とする。
一方、本発明の情報処理方法は、情報処理装置又は画像処理装置に付設される大容量記憶手段のデータ又は画像データ当該情報処理装置に備えられる記憶制御手段又は当該画像処理装置に備えられる画像蓄積制御部により消去するときの消去始点アドレスを当該記憶制御手段又は当該画像蓄積制御部のレジスタに設定する消去始点アドレス設定工程と、前記大容量記憶手段の前記データ又は前記画像データ前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部により消去するときの終点アドレスを当該記憶制御手段又は当該画像蓄積部のレジスタに設定する終点アドレス設定工程と、前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部により前記レジスタに設定された前記消去始点アドレスと前記終点アドレスとの間のデータに所定のデータを上書きして前記大容量記憶手段上に記憶されている前記データ又は前記画像データを消去するデータ消去工程と、を有し、更に、前記情報処理装置又は前記画像処理装置に備えられる制御手段により前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部の前記データ消去工程で行われるデータ書き込みの回数に基づいて、当該回数から当該データ書き込みの終了を判断して当該記憶制御手段又は当該画像蓄積制御部への動作制御を指示する処理条件にあって、当該データ消去工程は、データバスを切り替え、置き換えデータ用レジスタのデータを選択する第1の工程と、前記置き換えデータ用レジスタに値を設定する第2の工程と、消去開始を指示する第3の工程と、を有する情報処理方法であって、前記データ消去工程は、前記終点アドレスまで前記データ書き込みが終了した後に終了割り込みを発行する第4の工程と、前記終了割り込み発行後に前記消去始点アドレスから前記終了アドレスの間のデータを消去する第5の工程と、前記第5の工程を前記アドレス間で繰り返させる第6の工程とを有することを特徴とする。
上記情報処理装置の一実施態様は、前記制御手段により前記データ書き込みの回数をデータ量に基づいて判断する処理条件にあって、前記データ消去工程では、前記所定のデータを乱数としたことを特徴とする。
他方、本発明のコンピュータプログラムは、上記何れかの情報処理方法における各工程での処理手順並びに処理条件の情報をコンピュータで実行させるために保有したことを特徴とする。
上記コンピュータプログラムの一実施態様は、前記第5の工程に係る前記データを消去する手順の情報は、前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部における乱数初期値レジスタから読み出した初期値に基づいて乱数発生部が発生させた乱数を前記消去始点アドレスから前記終了アドレスの間に書き込む手順の情報であることを特徴とする。
その他、本発明の記録媒体は、上記何れかのコンピュータプログラムにおける前記各工程での処理手順並びに処理条件の情報をコンピュータで読み取って実行するために記録したことを特徴とする。
なお、以下の実施形態において、大容量記憶手段はHDD208に、記憶制御手段は画像蓄積制御部205に、制御手段はCPU202に、制御手段によりリード/ライト可能なレジスタは書き換えデータ用レジスタ205aに、指示手段はデータパス切り替えビット205bに、乱数初期値レジスタは符号205eに、乱数発生部は符号205fに、切り替え手段は画像蓄積制御部205の切り替え部に、メモリは符号206にそれぞれ対応する。
本発明によれば、制御手段が記憶制御手段(画像蓄積制御部)で行われるデータ書き込みの回数に基づいて、回数からデータ書き込みの終了を判断して記憶制御手段(画像蓄積制御部)への動作制御の指示を行うようにし、記憶制御手段(画像蓄積制御部)における処理動作を適確に終了できるため、大容量記憶手段内のデータ(画像データ)を消去するためにメモリ上にデータ(画像データ)を作成して大容量記憶手段に転送する手間を省き、データ消去のパフォーマンスを向上させることができる。
本発明の実施例1に係るディジタル複写機の基本構成を示した概略図である。 図1に示すディジタル複写機における制御部の基本構成を示したブロック図である。 図2に示す制御部の制御に係るメモリからのデータが置き換えデータ用レジスタに設定された値に置き換えられるパスを簡易化して示した図である。 本発明の実施例2に係るディジタル複写機における制御部の制御に係るメモリからのデータが乱数データに置き換えられるパスを簡易化して示した図である。 本発明の実施例3に係るディジタル複写機に備えられる画像蓄積制御部において、制御レジスタに設けたHDDデータ消去開始ビットを用いてデータ消去を行う手順の動作処理を示したフローチャートである。 図5で説明した画像蓄積制御部におけるHDDデータ消去動作実行時のHDD I/Fの様子を模式的に示した図である。
以下に本発明の情報処理装置、画像処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体について、幾つかの実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るディジタル複写機の基本構成を示した概略図である。このディジタル複写機は、基本的にスキャナ部101とレーザ記録部102と後処理部103とから構成される。スキャナ部101及びレーザ記録部102により画像の形成、用紙への印字を行い、後処理部103により出力紙を揃えてステープル、パンチ穴の処理が行われる。
スキャナ部101は、透明ガラス体(コンタクトガラス)の原稿台104、原稿台104の上面の原稿を給送する自動両面原稿送り装置105(以下、RADFという。)、及び原稿台104の上面に載置された原稿の画像を読み取るスキャナユニット106によって構成されている。スキャナ部101において読みとられた画像データは、レーザ記録部102に出力される。RADF105は、図外の原稿トレイから原稿台104を経由して図外の排出トレイに至る片面原稿給送路、スキャナユニット106による片面の画像の読み取りが完了した原稿の表裏面を反転して再度原稿台104に導く両面原稿給送路を有し、片面、両面の原稿どちらでも対応できる。スキャナユニット106は、原稿をランプで照射し、レンズ、ミラー等で原稿の反射光を光電変換素子の受光面に結像させる。光電変換素子は、原稿の画像面における反射光を電気信号に変換し、後述する画像処理部に出力する。レーザ記録部102は、用紙を搬送する用紙搬送部107、レーザ書き込みユニット108及び電子写真プロセス部(画像形成部)109を備えている。用紙搬送部107は、用紙の両面に画像を形成する両面複写モード時、定着ローラを通過した用紙を表裏面を反転して再度電子写真プロセス部106に導く副搬送路を備えている。
レーザ書き込みユニット108は、画像処理部から供給される画像データに基づいてレーザ光を照射する半導体レーザ、半導体レーザから照射された光をミラーやレンズを通して電子写真プロセス部109の感光体ドラム表面に配光する。感光ドラム表面は、静電潜像が形成され、現像装置からトナーが供給されることにより、トナー画像に顕在化される。このトナー画像は、用紙搬送部107から導かれた用紙上に転写され、その後、定着ローラにより、加熱及び加圧を受け、トナー画像が溶融して用紙の表面に定着する。このように用紙に書き込みが終了した後、後処理部103で一部分の出力用紙が揃えられ、ステープル、パンチ穴の処理が行われ、トレーに排出される。
図2は、上述したディジタル複写機における制御部の基本構成を示したブロック図である。この制御部は、画像処理ボード201に搭載されたCPU202により、ユニット毎に配置されたボードに搭載されたCPU226,230,213を介して各ユニットを構成する機器を統括して制御する。即ち、制御部は、複写機の上面に設けられた操作パネル225を管理するオペレーションパネルボード228、複写機内の各機器を管理するマシンコントロールボード231、光電変換素子を周辺部品と共に搭載したCCDボード210、並びに画像データに対して各種の画像処理を施すCPU202を周辺部品と共に搭載した画像処理ボード201によって構成される。
具体的に云えば、マシンコントロールボード231は、CPU230及びRAM229を備え、RADF105、用紙搬送部107、後処理部103、両面ユニット217、スキャナユニット106、及びプロセス部109が接続されている。RADF105、後処理部103には、それぞれCPU221、222が設けられている。オペレーションパネルボード228は、CPU226及びRAM227を備え、操作パネル225が接続されている。操作パネル225には、LCD(液晶表示装置)223及び操作キー224が設けられている。
以下に、係るディジタル複写機におけるコピーモードの画像データの処理について説明する。RADF105を介して原稿台104に給送された原稿の画像がスキャナユニット106で順次読みとられる。スキャナユニット106内のCCDボード210上のCCD213がCCD制御部212で駆動され、その出力信号はアナログ回路214でゲイン調整が行われ、A/D変換部211から8ビットの画像データとして画像処理ボード201に送られる。画像処理ボード201に送られた画像データは、画像処理部204において所定の画像処理が施された後、画像蓄積制御部205で1度メモリ206に蓄えられる。メモリ206に蓄えられた画像データは次にHDD208に格納される。これらの処理がRADF105にセットされた全ての原稿について実行される。画像の読み取り終了後、HDD208に格納された複数枚の画像データは画像蓄積制御部205により、ページ順に読み出す処理が設定部数回だけ繰り返して実行され、画像処理部204において所定の画像処理後、レーザコントロール部207を介してレーザ書き込みユニット108の半導体レーザ209に供給される。従って、各原稿の画像を複数部ずつ画像形成する場合にも各原稿の画像についての読み取り動作を1回のみ行うだけで良い。
実施例1に係るディジタル複写機においては、画像蓄積制御部205に16ビットのデータを設定できる「置き換えデータ用レジスタ」205aを備えている(後述する図3参照)。また、別の制御レジスタにデータパス切り替えビット205bを1ビット有する。このデータパス切り替えビット205bが0であれば、HDD208に対してメモリ206からのデータを転送し、1であれば置き換えデータ用レジスタ205aに設定した値をHDD208に書き込む。
図3は、ここでの制御部の制御に係るメモリ206からのデータが置き換えデータ用レジスタ205aに設定された値に置き換えられるパスを簡易化して示した図である。ここではデータパス切り替えビット205bが0であれば、メモリ206からのパス205cにHDD書き込みデータ205dが接続され、1であれば「置き換えデータ用レジスタ」に接続される。このようにして、ソフトによってメモリ206にデータを書き込み、それを転送してHDD208のデータを書き換えるのではなく、レジスタ205aに値を設定し、データパス切り替えビットを1にすることによりメモリ206のデータをHDD208に書き込む動作と同じ動作を行えば、レジスタ205aに設定した値がHDD208に書き込まれる。そこで、通常の制御を少し変更するだけで、メモリ206にHDD消去用のデータを作成する手間が省け、HDDデータ消去の速度を速くすることができる。
なお、HDD消去用のデータの書き込みは、前述のように磁気データを全て上書きして消去漏れを防ぐために複数回行われる。消去タイミングは、ユーザの支持、複写機の廃棄の前、1日のうちユーザが使用する確率が最も低いタイミング、例えば深夜あるいは明け方、作業終了直後、1回のジョブが終了した直後などさまざまなユーザの使用形態や秘密保持の度合に応じて適宜設定される。また、データを消去している際には、操作パネル225のLCD223にその旨を表示し、更に終了した時点あるいは終了したことを表示し、ユーザが消去されたことを確認できるようにしておくことが望ましい。
例えば深夜にデータを消去した場合には、消去後に電源を省エネモードに設定するか、あるいは電源を落とした後、作業開始時に電源をオンしたときか、あるいは省エネモードから復帰したときに、既にHDD208のデータが消去されたことを表示するように設定することもできる。
ところで、HDD消去用データが乱数であれば、更にHDD208のデータ消去に効果がある。本発明の実施例2では「乱数初期値レジスタ」205eと、乱数発生部205fを設ける(後述する図4参照)ことによりデータ消去の効果を高めることができる。この方式では16ビットのデータを設定できる乱数初期値レジスタ205eを備えている。また、別の制御レジスタにデータパス切り替えビット205bを1ビット有する。このデータパス切り替えビット205bが0であれば、HDD208に対してメモリ206からのデータを転送し、1であれば乱数初期値レジスタ205eに設定した値に基づいて乱数発生部205fで発生した乱数データをHDD208に書き込む。
図4は、本発明の実施例2に係るディジタル複写機における制御部の制御に係るメモリ206からのデータが乱数データに置き換えられるパスを簡易化して示した図である。ここでは、データパス切り替えビット205bが0であれば、メモリ206からのパス205cにHDD書き込みデータが接続され、1であれば乱数発生部205fからのデータに接続される。このようにして、ソフトはメモリ206にデータを書き込み、それを転送してHDD208のデータを書き換えるのではなく、レジスタ205eに値を設定し、データパス切り替えビットを1にすることによりメモリ206のデータをHDD208に書き込む動作と同じ動作を行えば、レジスタ205eに設定した値がHDD208に書き込まれる。そこで、通常の制御を少し変更するだけで、メモリ206にHDD消去用のデータを作成する手間が省け、HDDデータ消去の速度を速くすることができ、かつデータの復元が難しい乱数データを書き込むことができる。
その他、特に説明しない各部については、上述した実施例1の場合と同等に構成され、同等に機能する。
上述した実施例1及び実施例2のディジタル複写機では、メモリ206からの画像データ転送と同様な方式でHDD208上のデータを書き換えられることを利点の1つとしたが、実施例3のディジタル複写機では、更に簡単な処理でHDD208内のデータを書き換えることが可能である。
この実施例3のディジタル複写機では、「消去始点アドレスレジスタ」「消去終点アドレスレジスタ」を画像蓄積制御部205に設ける。HDD208内部のアドレスはLBA(Logical Block Address)という値で、28ビットの値である。この28ビットの値はHDD208には4つのレジスタに書き込まれた値で構成される。これらのレジスタはLBA[27:0]とすると、1)LBA[27:24]:デバイスヘッドレジスタの下位4ビット、2)LBA[23:16]:シリンダハイレジスタ、3)LBA[15:8]:シリンダロウレジスタ、4)LBA[7:0]:セクタナンバレジスタという具合の割り当てである。また、本実施例では画像蓄積制御部205の制御レジスタにHDDデータ消去開始ビットを設ける。
図5は、本発明の実施例3に係るディジタル複写機に備えられる画像蓄積制御部205において、制御レジスタに設けたHDDデータ消去開始ビットを用いてデータ消去を行う手順の動作処理を示したフローチャートである。CPU202は、まず、「消去始点アドレスレジスタ」「消去終点アドレスレジスタ」の各々の消去始点アドレスと終点アドレスを設定(ステップS501)する。そして、データパス切り替えビットを1に設定(ステップS502)し、置き換えデータ用レジスタのデータを選択する。次に置き換えデータ用レジスタに値を設定(ステップS503)する。CPU202がHDDデータ消去開始ビットに1を設定(ステップS504)することにより画像蓄積制御部205はHDDデータ消去動作を開始(ステップS505)する。終点アドレスまでデータ書き込みが終了したら、画像蓄積制御部205は終了割り込み発生(ステップS506)として終了割り込みをCPUに発行することによりデータ消去動作の終了を通知する。
図6は、ここでの画像蓄積制御部205におけるHDDデータ消去動作実行時のHDD I/Fの様子を模式的に示した図である。図6中において、HDDインタフェース上で前述のLBA設定やDMAライトコマンドが行われているHDDレジスタ設定部分はA〜Eで示している部分である。これらのHDDレジスタ設定部分でデバイスヘッドレジスタ、シリンダハイレジスタ、シリンダロウレジスタ、セクタナンバレジスタでLBAを設定する。セクタカウントレジスタに00Hを設定することによって最大の256セクタのデータライトを行うため、セクタカウントレジスタに00Hの値を設定する。最後にコマンドレジスタにライトDMAコマンドを発行し、データを転送している。
A部分ではLBAに「消去始点アドレスレジスタ」に設定されたLBAをHDD208に設定している。B部分ではA部分で設定されたアドレスを256セクタのデータライト分インクリメントしたアドレスを設定し、セクタカウントレジスタに00H設定し、コマンドレジスタにライトDMAコマンドを発行し、データを転送している。C部分、D部分についても同様に、LBAを256セクタ分インクリメントして設定し、他は同様にセクタカウントレジスタに00H設定し、コマンドレジスタにライトDMAコマンドを発行する。最後にE部分で「消去終点アドレスレジスタ」のLBAを発行してデータ転送が終了すると、画像蓄積制御部205はCPU202に終了割り込みを発行してデータ消去動作の終了を通知する。このように画像蓄積制御部205によりメモリ206の転送データ量等のメモリのデータ転送に関する設定を行うことなく、簡単なレジスタ設定のみでHDDデータ消去動作を行うことができる。
なお、図6では、画像蓄積制御部205がCPU202に終了割り込みを発行してデータ消去動作の終了を通知する場合を例示しているが、これはCPU202によりデータ転送の終了が分からないからであり、終了割り込みに代えてコマンド発生回数(転送回数)としても良い。予めデータ量との関係で転送回数が分かっていれば、この回数からCPU202によりデータ転送終了が分かる。
その他、特に説明しない各部については、上述した実施例1の場合と同等に構成され、同等に機能する。
本実施例3によれば、デジタル複写機等のシステムでHDD208を使用した場合、制御部でメモリ206からHDD208に転送されるデータをCPU202で設定されたレジスタ値に置き換えてHDD208に転送することにより、メモリ206上にデータを作成することなく、簡単にHDD208にデータ消去用の値を書き込むことができる。
また、実施例3によれば、乱数を書き込むので、乱数発生部205fのハードは増えるが、消去用のデータに乱数を使用することで、消去したデータの復元が困難になる。
さらに、レジスタ等のハードは増えるが、メモリ206からのデータ転送として制御を行う必要がなく、指定したアドレス分のデータを消去できるので制御が簡易になる。
なお、上述した各実施例では、画像形成装置としてのディジタル複写機を例にして説明したが、画像形成を行う場合に画像処理手段の前段で機能する画像処理装置や、ディジタルデータを記憶する記憶手段を有し、この記憶手段に記憶されたデータのセキュリティを考慮したPC、HDレコーダ、カーナビゲーション、ゲーム機等の情報処理装置にも適用できることはいうまでもない。
101 スキャナ部
102 レーザ記録部
103 後処理部
201 画像処理ボード
202 CPU
204 画像処理部
205 画像蓄積制御部
205a 置き換えデータ用レジスタ
205bデータパス切り替えビット
205e 乱数初期値レジスタ
205f 乱数発生部
206 メモリ
208 HDD
210 CCDボード
223 LCD
224 操作キー
225 操作パネル
228 オペレーションパネルボード
231 マシンコンロトールボード
特開2002−354217号公報

Claims (9)

  1. データを格納するための大容量記憶手段と、前記大容量記憶手段に対して前記データについてのリード/ライトを制御する記憶制御手段と、装置全体の制御を司る制御手段と、を備え、更に、前記記憶制御手段は、前記制御手段によりリード/ライト可能なレジスタを含むと共に、当該制御手段により当該レジスタに設定されるコマンドをデコードして前記大容量記憶手段へのリード/ライトの指示を行うための信号生成を指示する指示手段と、前記大量記憶手段の前記データを消去するためのデータ設定用のレジスタを含むと共に、前記制御手段によりリード/ライト可能なレジスタと、前記大容量記憶手段への書き込みデータを前記データ設定用のレジスタ値あるいは他のデータのいずれかに切り替える切り替え手段と、前記大容量記憶手段への書き込みを前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタと、を備えた情報処理装置であって、
    前記データ設定用のレジスタは、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタと、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタと、を備え、
    前記記憶制御手段では、前記指示手段からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記データ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記データ設定用のレジスタで設定した値を書き込み、
    前記制御手段は、前記記憶制御手段で行われる前記データ書き込みの回数に基づいて、当該回数から当該データ書き込みの終了を判断して当該記憶制御手段への動作制御の指示を行うことを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1記載の情報処理装置において、前記データ設定用のレジスタは、乱数初期値レジスタと、前記乱数初期値レジスタの値に基づいて乱数を発生する乱数発生部と、を備え、
    前記記憶制御手段では、前記指示手段からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記乱数発生部で生成した値を書き込み、
    前記制御手段は、前記データ書き込みの回数をデータ量に基づいて判断することを特徴とする情報処理装置。
  3. 画像データを入力するための入力手段と、装置の全体の動作を制御する制御手段と、前記入力手段から入力される画像データを少なくとも1ページ分格納するためのメモリと、画像データを格納するための大容量記憶手段と、前記メモリに対して前記画像データついてのリード/ライトの制御、並びに前記大容量記憶手段に対して当該画像データのリード/ライトを制御する画像蓄積制御部と、を備え、更に、前記画像蓄積制御部は、前記制御手段によりリード/ライト可能なレジスタを含むと共に、当該制御手段により当該レジスタに設定されるコマンドをデコードして前記大容量記憶手段へのリード/ライトの指示を行うための信号生成、並びにメモリデータ転送のDMA起動の指示を行うCPUI/F部と、前記制御手段によりリード/ライト可能な前記大量記憶手段の前記画像データを消去するためのデータ設定用のレジスタと、前記大容量記憶手段への書き込みデータを前記データ設定用のレジスタ値か前記メモリからのデータかを切り替える切り替え手段と、前記大容量記憶手段への書き込みを前記レジスタ値あるいは前記メモリからのデータのいずれかにするかを指定するレジスタと、を備えた画像処理装置であって、
    前記データ設定用のレジスタは、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタと、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタと、を備え、
    前記画像蓄積制御部では、前記CPUI/F部からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記データ設定用レジスタで設定した値を書き込み、
    前記制御手段は、前記画像蓄積制御部で行われる前記データ書き込みの回数に基づいて、当該回数から当該データ書き込みの終了を判断して当該画像蓄積制御部への動作制御の指示を行うことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3記載の画像処理装置において、前記データ設定用のレジスタは、乱数初期値レジスタと、前記乱数初期値レジスタの値に基づいて乱数を発生する乱数発生部と、を備え、
    前記画像蓄積制御部は、前記CPUI/F部からの指示として、前記レジスタ値あるいは前記他のデータのいずれかにするかを指定するレジスタに代えて、前記大容量記憶手段へのデータ書き込み起動用のレジスタによるデータ書き込みを指示することにより、前記大容量記憶手段へのデータ書き込みアドレスの始点並びに終点を指定するレジスタで指定したアドレスに前記乱数発生部で生成した値を書き込み、
    前記制御手段は、前記データ書き込みの回数をデータ量に基づいて判断することを特徴とする画像処理装置。
  5. 情報処理装置又は画像処理装置に付設される大容量記憶手段のデータ又は画像データ当該情報処理装置に備えられる記憶制御手段又は当該画像処理装置に備えられる画像蓄積制御部により消去するときの消去始点アドレスを当該記憶制御手段又は当該画像蓄積制御部のレジスタに設定する消去始点アドレス設定工程と、前記大容量記憶手段の前記データ又は前記画像データ前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部により消去するときの終点アドレスを当該記憶制御手段又は当該画像蓄積部のレジスタに設定する終点アドレス設定工程と、前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部により前記レジスタに設定された前記消去始点アドレスと前記終点アドレスとの間のデータに所定のデータを上書きして前記大容量記憶手段上に記憶されている前記データ又は前記画像データを消去するデータ消去工程と、を有し、更に、前記情報処理装置又は前記画像処理装置に備えられる制御手段により前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部の前記データ消去工程で行われるデータ書き込みの回数に基づいて、当該回数から当該データ書き込みの終了を判断して当該記憶制御手段又は当該画像蓄積制御部への動作制御を指示する処理条件にあって、当該データ消去工程は、データバスを切り替え、置き換えデータ用レジスタのデータを選択する第1の工程と、前記置き換えデータ用レジスタに値を設定する第2の工程と、消去開始を指示する第3の工程と、を有する情報処理方法であって、
    前記データ消去工程は、前記終点アドレスまで前記データ書き込みが終了した後に終了割り込みを発行する第4の工程と、前記終了割り込み発行後に前記消去始点アドレスから前記終了アドレスの間のデータを消去する第5の工程と、前記第5の工程を前記アドレス間で繰り返させる第6の工程とを有することを特徴とする情報処理方法。
  6. 請求項5記載の情報処理方法において、前記制御手段により前記データ書き込みの回数をデータ量に基づいて判断する処理条件にあって、前記データ消去工程では、前記所定のデータを乱数としたことを特徴とする情報処理方法。
  7. 請求項5又は6記載の情報処理方法における各工程での処理手順並びに処理条件の情報をコンピュータで実行させるために保有したことを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 請求項7記載のコンピュータプログラムにおいて、前記第5の工程に係る前記データを消去する手順の情報は、前記記憶制御手段又は前記画像蓄積制御部における乱数初期値レジスタから読み出した初期値に基づいて乱数発生部が発生させた乱数を前記消去始点アドレスから前記終了アドレスの間に書き込む手順の情報であることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 請求項7又は8記載のコンピュータプログラムにおける前記各工程での処理手順並びに処理条件の情報をコンピュータで読み取って実行するために記録したことを特徴とする記録媒体。
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