JP4830361B2 - 顔料分散液精製方法、顔料分散液、インクセット、液滴吐出装置及びインクジェット記録用インクタンク。 - Google Patents
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Description
このようなインクは、一般的に顔料を予め分散させた分散液(以下、「インク作製用顔料分散液」と称す)に、その他の成分を加えることにより作製される。このようなインクを作製する過程においては、インクの作製に用いられるインク作製用顔料分散液等の各種原料溶液中に含まれるパーティクルやイオン性物質等の不純物を除去するために、フィルタ濾過やイオン交換などによる精製処理が施される(例えば、特許文献1等)。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、従来の精製処理では除去し切れないインク作製用顔料分散液やインクなどの顔料分散液中に含まれる不純物を除去する顔料分散液精製方法、これを用いたインクジェット記録用インク及びインクセット、並びに、前記顔料分散液を用いて調整されたインクを用いたインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
従って、吐出不良の発生や保存安定性の劣化が、除去しきれなかった上記の不純物に起因するならば、フィルタ濾過やイオン交換を繰り返すか、これらの精製処理のグレードを上げれば対応できると考えられる。しかしながら、これらの方法によっても吐出不良の発生や保存安定性の劣化が避けられない場合があったため、本発明者らは、フィルタ濾過やイオン交換では根本的に除去できない不純物が吐出不良の発生や保存安定性の劣化に寄与しているものと考えた。
一方、このような低分子物質は、溶媒成分以外のインクを構成する主成分材料(顔料やその分散剤として用いる樹脂等)と比べて分子サイズが非常に小さい。これは、液体中での拡散速度が主成分材料よりも非常に大きいことを意味する。本発明者らは、このようなインクを構成する成分特有の事情に着目し、液体中での物質の拡散現象を利用すれば、第3の不純物のみを選択的且つ効率的に除去できるものと考え、以下の本発明を見出した。
<1>
第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を有する顔料分散液精製方法である。
前記顔料が自己分散顔料である<1>に記載の顔料分散液精製方法である。
前記未精製顔料分散液が、顔料分散剤を含む<1>に記載の顔料分散液精製方法である。
前記不純物が、疎水性顔料を表面処理することにより自己分散顔料を作製する過程で発生した未反応物、顔料に吸着されない高分子分散剤及び界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機材料である<1>に記載の顔料分散液精製方法である。
前記不純物が、5μm未満のパーティクルである<1>に記載の顔料分散液精製方法である。
<6>
第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液。
黒色を含む2色以上のインクを含み、前記2色以上のインクが、
第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液を用いて調整されたインクセットである。
液滴を吐出する液滴吐出手段を少なくとも備え、前記液滴吐出手段からインクの液滴を記録媒体表面に吐出して画像を形成する液滴吐出装置において、
前記インクが、第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液を用いて調整された液滴吐出装置である。
第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液を用いて調整されたインクを収納し、
記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に対して脱着可能であり、前記インクジェット記録装置に装着した状態で、前記記録ヘッドに前記インクを供給するインクジェット記録用インクタンクである。
本発明の顔料分散液精製方法は、第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部(以下、便宜的に「微小空間」ともいう。)と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、未精製顔料分散液と、抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を有することを特徴とする。
従って、本発明の顔料分散液精製方法を利用して作製された顔料分散液を用いて調整されたインクは、従来の精製方法では除去できなかった不純物も除去できるためインクの保存安定性の劣化を防ぐことができると共に、このインクを用いたインクジェット記録に際しては、記録ヘッドのノズル近傍に不純物が堆積し難くなるので吐出不良を抑制することもできる。さらに、サーマル方式の記録ヘッドによりインクジェット記録を行う場合にはコゲーションも抑制することができる。
また、本発明において、「未精製顔料分散液」(あるいは、「未精製インク作製用顔料分散液」、「未精製インク」)の「未精製」とは、単に上述の本発明で利用される精製処理が行われる前の状態を意味するものである。従って、未精製顔料分散液は、本発明で利用される精製処理を一度経たものであってもよいし、フィルタ濾過やイオン交換処理等の他の精製処理が行われた後のものであってもよいし、何らの精製処理が施されていないものであってもよい。
ここで、顔料として自己分散顔料を用いた場合には、疎水性顔料を表面処理することにより自己分散顔料を作製する過程で発生した未反応物が、フィルタ濾過やイオン交換では除去し難い不純物として未精製顔料分散液中に含まれることになる。また、顔料分散剤を用いたような場合には、高分子分散剤(樹脂)や、界面活性剤等の有機材料や、その合成過程で発生した物質がフィルタ濾過やイオン交換では除去し難い不純物として未精製顔料分散液中に含まれることになる。しかしながら、本発明の顔料分散液精製方法を利用すればこれらの不純物を効果的に除去することができる。
なお、未精製顔料分散液がインク作製用顔料分散液である場合、顔料の含有量としては3〜50重量部の範囲内であることが好ましく、5〜30重量部の範囲内であることが好ましい。
また、粗顔料を本発明の顔料分散液精製方法により精製した後、精製処理後の顔料の表面処理を行って溶媒中に分散させ自己分散顔料を含むインク調整用顔料分散液を作製したり、精製処理後の顔料と顔料分散剤とを混合・分散処理してインク調整用顔料分散液を作製してもよい。
抽出液体として用いる液体の種類としては特に限定されず、超純水や各種の有機溶媒、、あるいは、2種類以上の溶媒を混合した液体が利用できるが、精製対象となる不純物に対する溶解性の高い液体を用いることが好ましい。また、抽出液体側から未精製顔料分散液側への逆拡散を抑制するために、抽出液体として使用する液体の不純物に対する溶解度は、未精製顔料分散液を構成する溶媒の不純物に対する溶解度よりも高いことが好ましい。
なお、精製対象となる不純物がどのような物質であるかは、各種の分析手段を利用しても厳密に特定することが困難である場合が多いが、顔料分散液の作製に用いた各種の有機材料やその合成過程等に着目すれば推定することは容易である。それゆえ、上述したように精製対象となる不純物の種類に応じて抽出液体として使用する液体を適宜選定することができる。
一方、顔料分散液中に精製対象となる不純物として水溶性物質および油溶性物質の双方が含まれる場合には各々の物質に対して溶解性を有する溶媒を混合した抽出液体を用いることができる。また、このような2種類以上の溶媒を混合した抽出液体を用いる代わりに、2種類以上の抽出液体を用いて抽出液体毎に順次精製処理を実施してもよい。
なお、抽出液体として使用できる溶媒の種類としては、精製対象となる不純物にもよるものの、例えば、純水、トルエン、ベンゼン、テトラフィドロフラン、希塩酸水溶液、希硫酸水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等を利用することができる。
最大径が10mmを超える場合には、液−液界面の片方側に位置する未精製顔料分散液中に含まれる不純物が、液−液界面もう片方側に位置する抽出液体中へと拡散する距離が長くなり過ぎるため、不純物が十分に除去できなくなってしまったり、不純物の除去にかなりの時間が必要となってしまい実用性に欠ける。
但し、微小空間を備えた精製装置の作製の容易さや、単位時間当たりの処理量確保等の実用上の観点からは最大径は0.5mm以上であることが好ましい。
一方、微小空間の液−液界面と平行な方向の最大径(マイクロチャネルにおける最大流路長さに相当)は特に限定されるものではないが、実用上は10mm〜200mmの範囲内とすることが好ましい。
すなわち、本発明に用いられるマイクロリアクターは第1の流路と、第2の流路と、第1の流路の一部の区間と第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、第1の流路を流れる液体と第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部(上述したマイクロチャネルに相当)と、を少なくとも備えたものであることが好ましい。
この場合、精製工程は、第1の流路の合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、第2の流路の合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより行われる。
図1は、本発明に用いられるマイクロリアクターの主要部の構成の一例を示す概略模式図であり、図1中、110は第1の流路、111は第1の流路110の液体流入側、112は第1の流路110の液体流出側、120は第2の流路、121は第2の流路120の液体流入側、122は第2の流路120の液体流出側、130は合流部、140は液−液界面を表す。
図1に示すマイクロリアクターは、第1の流路110と、第2の流路120と、これら2つの流路が合流している合流部130とからなり、合流部130の両端で第1の流路110と第2の流路120とが角度θ1、θ2を成すように分岐した構成を有するものである。
なお、第1の流路110の液体流入側111と顔料分散液供給源との間には、顔料分散液中のパーティクルやイオン性物質を除去するために必要に応じてフィルターやイオン交換樹脂などを設けてもよく、第1の流路110の液体流出側112と精製済み顔料分散液回収部との間には、顔料分散液中のイオン性物質を除去するために必要に応じてイオン交換樹脂などを設けてもよい。
また、図中、マイクロリアクターを構成する各部のサイズは、合流部130の横方向長さ(液−液界面140と直交する方向の最大径)が上述した範囲を満たすものであれば特に限定されず、また、合流部130の両端で分岐している第1の流路110と第2の流路120との成す角度θ1、θ2は30〜150度程度とすることができるが、例えば、第1の流路110および第2の流路120の断面形状を縦0.1×横0.1mmの正方形、合流部130の断面形状を縦0.1×横0.2mmの長方形、合流部130の長さを400mm、角度θ1、θ2を90度とすることができる。
まず、不図示の未精製顔料分散液供給源に接続された第1の流路110の液体流入側111から未精製顔料分散液を供給し、不図示の抽出液体供給源に接続された第2の流路120の液体流入側121から抽出液体として例えば超純水を供給する。この際の顔料分散液および超純水の流量としては、合流部130内を流れる未精製顔料分散液および超純水が層流となって、合流部130内において横方向を2分するように液−液界面140が形成されるように調整することが必要である。一方、単位時間当たりの処理量も考慮すれば、各々の流量は0.1〜50ml/h程度の範囲内とすることができる。
このような条件で精製処理を実施することにより、第1の流路110の液体流出側112から、不純物が除去された精製済みの顔料分散液を得ることができる。一方、第2の流路120の液体流出側122からは、不純物を溶解した超純水が排出される。
なお、精製度を定量的に把握したい場合には、抽出液体供給源および抽出液体回収部の抽出液体の導電率や、UV分光スペクトル等の測定によって得られた物性値や吸光スペクトル等の変化を確認すればよい。
図2中、110は第1の流路、111は第1の流路110の液体流入側、112は第1の流路110の液体流出側、120Aは(第1の抽出液体を流すための)第2の流路、121Aは第2の流路120Aの液体流入側、122Aは第2の流路120Aの液体流出側、130Aは合流部、140Aは液−液界面、120Bは(第2の抽出液体を流すための)第2の流路、121Bは第2の流路120Bの液体流入側、122Bは第2の流路120Bの液体流出側、130Bは合流部、140Bは液−液界面を表す。
図2に示す顔料分散液精製装置は、第1の流路110と、(第1の抽出液体を流すための)第2の流路120Aと、(第2の抽出液体を流すための)第2の流路120Bと、第1の流路110と第2の流路120A、120Bとが合流している合流部130A、130Bとからなり、2つの合流部130A、130Bは、第1の流路110内を流れる液体の流れ方向に対して合流部130Aが上流側、合流部130Bが下流側となるように配置され、且つ、合流部130Aの両端で第1の流路110と第2の流路120Aとが分岐し、合流部130Bの両端で第1の流路110と第2の流路120Bとが分岐した構成を有するものである。
また、合流部130Aの上流に位置する第2の流路120Aの液体流入側121Aは不図示の第1の抽出液体供給源に接続され、合流部130Aの下流に位置する第2の流路120Aの液体流出側122Aは不図示の第1の抽出液体回収部に接続され、合流部130Bの上流に位置する第2の流路120Bの液体流入側121Bは不図示の第2の抽出液体供給源に接続され、合流部130Bの下流に位置する第2の流路120Bの液体流出側122Bは不図示の第2の抽出液体回収部に接続されている。
例えば、精製対象となる不純物の種類が主に水溶性物質で、その含有量が多い場合には、第1の抽出液体および第2の抽出液体としては純水を利用して2回に分けて処理することができる。この場合、使用する純水のグレード(例えば、純度)を、第1の抽出液体として利用する純水と第2の抽出液体として利用する純水とで異なるものとしてもよい。すなわち、不純物濃度の高い状態の未精製顔料分散液の精製に利用する第1の抽出液体として用いる純水のグレードを低く、不純物濃度の低い状態の未精製顔料分散液の精製に利用する第2の抽出液体として用いる純水のグレードを高くすれば、抽出液体として使用する純水のコストを抑えつつ、効率的により精製度を高めることができる。
次に、本発明の顔料分散液およびインクセットについて説明する。本発明の顔料分散液は本発明の顔料分散液精製方法により精製された精製済みの顔料分散液を含むものであり、この精製済みの顔料分散液の組成がインク調整用顔料分散液である場合には、これに必要な成分を加えてインクとすることができ、組成がインクそのものである場合にはそのままインクジェット記録に用いることができる。
また、本発明の顔料分散液精製方法により精製された顔料分散液を利用して調整されたインクを2色以上組み合わせてインクセットとして用いることもできる。この場合、1色は黒色であることが特に好ましい。また、このインクセットには、画像濃度を高めるために各色のインク中に含まれる顔料の凝集を促進する成分を含む処理液が含まれていてもよい。
以下、インクや、インクセットに用いられる処理液の構成材料等についてより詳細に説明する。なお、インクには、顔料と、水等の溶媒とを少なくとも含むものであれば特に限定されないが、上述したように顔料としては自己分散顔料を利用することができ、また、顔料の分散を補助するために顔料分散剤が利用でき、必要に応じてその他の成分が含まれていてもよい。また、インク調整用顔料分散液とインクとを構成する材料については厳密に区別できるものではないが、インク調整用顔料分散液は、基本的に顔料と水等の溶媒とを少なくとも含み、顔料が自己分散顔料でない場合には、顔料分散剤を更に含むものである。
顔料としては、公知の顔料が利用でき、ブラック顔料の具体例としては、Raven7000, Raven5750, Raven5250, Raven5000 ULTRA II, Raven 3500, Raven2000, Raven1500, Raven1250, Raven1200, Raven1190 ULTRA II, Raven1170, Raven1255, Raven1080, Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R, Regal330R, Regal660R, Mogul L, Black Pearls L, Monarch 700, Monarch 800, Monarch 880, Monarch 900, Monarch 1000, Monarch 1100, Monarch 1300, Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1, Color Black FW2, Color Black FW2V, Color Black 18, Color Black FW200, Color Black S150, Color Black S160, Color Black S170, Printex35, Printex U, Printex V, Printex140U, Printex140V, Special Black 6 ,Special Black 5 ,Special Black 4A ,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25, No.33, No.40, No.47, No.52, No.900, No.2300, MCF−88, MA600, MA7, MA8, MA100(以上三菱化学社製)が挙げられるがこれに限定されるものではない。
自己分散顔料は、水に自己分散可能な顔料であり、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤が存在していなくても安定に分散する顔料である。自己分散顔料は、通常の顔料に対して、酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面処理等を施すことにより得ることができる。
顔料の分散に用いる顔料分散剤としては上述した高分子分散剤(樹脂)や、後述する各種の界面活性剤が利用でき、両者を併用してもよい。
高分子分散剤としては、親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体であれば有効に使用することができる。親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体の例としては、縮合系重合体や付加重合体が挙げられる。縮合系重合体の例としては、公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体の例としては、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの付加重合体が挙げられる。親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーと、疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーを適宜組み合わせて共重合することにより、目的の高分子分散剤を得ることができる。また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体を用いることもできる。
また、これらの共重合体は、更に、ポリオキシエチレン基、水酸基を有するモノマーを、適宜、共重合成分として含むこともできる。
分子量の測定には、GPCとして「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。測定条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
また、高分子分散剤を中和する場合に用いる中和剤としては、Na、Li等のアルカリ金属類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等の有機アミン類等が利用でき、これらの中和剤を2種類以上組み合わせて用いることもできる。
インクは、上記の成分の他に、溶媒として水を含むが、更に水溶性有機溶媒を添加することができる。水溶性有機溶媒をインクに添加すると、インクや処理液の保湿性及びインク中の顔料の分散性がさらに良好になり、目詰まりを防止したり、記録ヘッドからインクを吐出する際の吐出安定性を維持し、さらに、インクの長期の保存に対しても顔料、処理液に含まれる処理剤の凝集・析出を防ぐことができる。
含硫黄溶媒としてはチオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を併せて用いることも出来る。エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類も使用することができる。水溶性有機溶媒の含有量としては、1〜60重量%、好ましくは、5〜40重量%で使用される。
その他必要に応じ、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤等も添加することができる。
処理液としては、基本的に顔料等の色材成分を含まず、且つ、インク中の顔料を凝集させる成分(凝集剤)と、水等の溶媒とを少なくとも含むものが用いられ、必要に応じてその他の成分が含まれていてもよい。
無機電解質としては、pH調整剤または多価金属塩などが使用される。pH調整剤としては具体的には、2−ピロリドン−5−カルボン酸、4−メチル−4−ペンタノリド−3−カルボン酸、フランカルボン酸、2−ベンゾフランカルボン酸、5−メチル−2−フランカルボン酸、2,5−ジメチル−3−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、4−ブタノリド−3−カルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、2−ピロン−6−カルボン酸、4−ピロン−2−カルボン酸、5−ヒドロキシ−4−ピロン−5−カルボン酸、4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、チオフェンカルボン酸、2−ピロールカルボン酸、2,3−ジメチルピロール−4−カルボン酸、2,4,5−トリメチルピロール−3−プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−インドールカルボン酸、2,5−ジオキソ−4−メチル−3−ピロリン−3−プロピオン酸、2−ピロリジンカルボン酸、4−ヒドロキシプロリン、1−メチルピロリジン−2−カルボン酸、5−カルボキシ−1−メチルピロリジン−2−酢酸、2−ピリジンカルボン酸、3−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボン酸、ピリジンジカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、ピリジンペンタカルボン酸、1,2,5,6−テトラヒドロ−1−メチルニコチン酸、2−キノリンカルボン酸、4−キノリンカルボン酸、2−フェニル−4−キノリンカルボン酸、4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、6−メトキシ−4−キノリンカルボン酸、フタル酸水素カリウム、リン酸二水素カリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、四ホウ素ナトリウム、酒石酸、乳酸、塩化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩酸、これらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の化合物が挙げられる。
好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、、クエン酸二水素カリウム、コハク酸、酒石酸、乳酸、フタル酸水素カリウム、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のアルカリ金属類の塩、および、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオシアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
一方、溶媒としてはインクに用いたものと同様のものが利用でき、その他の成分としてもインクに用いるものと同様のものが粘度や表面張力等、所望の物性や特性が得られるように適宜利用できる。
インクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が20mN/m未満となると記録ヘッドのノズル面に液体が溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、60mN/mを超えると浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
インクがアルカリ性であり、処理液が酸性の組合せの場合、インクのpHは7.5以上10.5以下であり、処理液のpHは2.5以上7.0以下であることが好ましい。一方、インクが酸性であり、処理液がアルカリ性の組合せの場合、インクのpHは2.5以上7.0以下であり、処理液のpHは7.5以上10.5以下であることが好ましい。更に好ましくは、アルカリ性の液体のpHは7.5以上10.0以下が好ましく、更に好ましくは8.0以上9.5以下である。一方、酸性の液体としては、好ましいpH範囲は3.0以上7.0以下であり、更に好ましくは3.5以上6.0以下である。
アルカリ性の液体のpHが7.5未満の場合、液体の長期噴射性が低下する場合があり、pHが10.5を超える場合には、記録ヘッドのインク流路構成部分を溶解し、記録ヘッドを故障させる場合がある。
次に、本発明の顔料分散液を用いて調整されたインクやインクセットを用いた液滴吐出装置について説明する。
本発明の液滴吐出装置は、液滴を吐出する液滴吐出手段を少なくとも備えたものであり
、液滴吐出手段から、少なくともインクの液滴を記録媒体表面に吐出することにより画像を形成するものである。ここでインクとしては本発明の顔料分散液を用いて調整されたインクが用いられ、2色以上のインクからなるインクセットを用いる場合には、本発明のインクセットを用いることができる。また、処理液も含む本発明のインクセットを用いる場合には液滴吐出手段から、本発明の液滴吐出装置は、インクの液滴と、処理液の液滴とを記録媒体表面で互いに接触するように吐出することにより画像を形成するものである。
なお、液滴吐出手段としては、液滴に圧力を付与して液滴を吐出するいわゆるピエゾ方式の液滴吐出手段や、液滴に熱を付与して液滴を吐出するいわゆるサーマル方式の液滴吐出手段のいずれであってもよい。
本発明のインクジェット記録装置は、記録ヘッドに、インクおよび処理液を供給することができ、且つ、インクジェット記録装置本体に対して脱着可能なインクジェット記録用インクタンク(以下、「インクタンク」と称す場合がある)を備えていてもよい。この場合、このインクタンクに本発明のインクセットが収納されていてもよい。
また、インクタンクは、記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に対して脱着可能であり、インクジェット記録装置に装着した状態で、記録ヘッドにインク(および処理液)を供給できる構成を有するものであれば、従来公知のインクタンクが利用できる。ここで、このインクタンクには、本発明の顔料分散液を用いて調整されたインクやインクセットが収納される。
比率が、1.2:1から外れてインク付与量に対する処理液付与量が少ないほど、カール・カックルといった障害が発生しにくいが、あまりに少ない場合は処理液による効果が不十分となって、画像濃度や画像解像度が低下する場合がある。一方、比率が20:1から外れて処理液付与量が多いと、画像濃度や画像解像度は良好であるが、カール・カックルが発生し易くなる場合がある。なお、比率のさらに好ましい範囲は1:16〜1:2、より好ましくは1:10〜1:3の範囲である。
但し、一つのノズルから複数の体積のドロップを噴射することが可能であるインクジェット装置において、上記ドロップ量とは、印字可能な最小ドロップのドロップ量を指すこととする。
キャボット社製 自己分散顔料Cab−O−Jet300をイオン交換水を用いて固形分濃度10重量%に調整した未精製インク調整用顔料分散液を準備した。なお、この未精製インク調整用顔料分散液は、予め目開き5μmのフィルタにより濾過して不純物として含まれるパーティクルを除去した。
また、精製処理は、抽出液体として超純水を用い、未精製インク調整用顔料分散液および超純水の流量を10ml/hとなるように設定して実施し、精製されたインク調整用顔料分散液を得た。
なお、精製処理後に抽出液体回収部の超純水の導電率を測定したところ、抽出液体供給源側の超純水と比べて導電率が増加していることが確認された。このことから、精製処理により、不純物が除去されていることがわかった。
・顔料:5重量%
・グリセリン:10重量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:3重量%
・オルフィンE1010(日信化学製):1重量%
・純水:残部
カーボンブラック(Mogul L,キャボット社)30重量部にスチレン−メタアクリル酸共重合のアルカリ金属中和塩(重量平均分子量3万、酸価:200mgKOH/g、中和度:0.4、中和に用いたアルカリ金属塩としてNaOHを使用)を6重量部加え、更に、イオン交換水を加えて、総量を300重量部とした。この液に超音波ホモジナイザーにより超音波を掛けて、顔料を分散させた。更に、この分散液を遠心分離装置により遠心分離を掛けて、残渣部分100重量部を除去した。この分散液を少量分取して乾燥させ、示差熱熱重量同時測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製EXSTAR6000 TG/DTA)にて顔料の含有量を算出し、イオン交換水で顔料濃度10重量%に調整した未精製インク調整用顔料分散液を得た。
なお、精製処理後に抽出液体回収部の超純水の導電率を測定したところ、抽出液体供給源側の超純水と比べて導電率が増加していることが確認された。このことから、精製処理により、不純物が除去されていることがわかった。
続いて、実施例1に示すインクと同様の組成となるようにその他の成分を加えてインクを調整した。
実施例2と同様にして得られた未精製インク調整用顔料分散液を予めフィルタ濾過およびイオン交換処理を実施した後に、抽出液体として超純水の代わりにトルエン(純度99.5%以上、和光純薬社製、試薬グレード:特級)を用いて実施例1と同様にして図1に示す構成の顔料分散液精製装置を用いて未精製インク調整用顔料分散液を精製処理した。
なお、精製処理後に抽出液体供給源および抽出液体回収部のトルエンの分光スペクトルを測定したところ、抽出液体供給源のトルエンからは、トルエンそのものに起因するピークしか確認されなかったのに対して、抽出液体回収部のトルエンからは、トルエン以外に起因するピークが微弱ながら確認された。このことから、精製処理により、不純物が除去されていることがわかった。
続いて、実施例1に示すインクと同様の組成となるようにその他の成分を加えてインクを調整した。
実施例2と同様にして得られた未精製インク調整用顔料分散液を予めフィルタ濾過およびイオン交換処理を実施した後に、図2に示す構成の顔料分散液精製装置を用いて未精製インク調整用顔料分散液を精製処理した。なお、用いた顔料分散液精製装置の各部の寸法は、第1の流路110、第2の流路120A、120Bの断面形状が縦0.1×横0.1mmの正方形、合流部130A、130Bの断面形状が縦0.1×横0.2mmの長方形、合流部130A、130Bの長さが400mm、角度θ1、θ2が90度である。
また、精製処理は、第1の抽出液体として超純水を第2の流路120Aに流量が10ml/hとなるように流し、第2の抽出液体として実施例3で用いたトルエンを第2の流路120Bに流量が10ml/hとなるように流し、第1の流路110に流す未精製インク調整用顔料分散液の流量を10ml/hとなるよう流して実施し、精製されたインク調整用顔料分散液を得た。
続いて、実施例1に示すインクと同様の組成となるようにその他の成分を加えてインクを調整した。
実施例1において、図1に示す顔料分散液精製装置を用いた精製処理を行わなかった以外は実施例1と同様にしてインクを調整した。
実施例2において、図1に示す顔料分散液精製装置を用いた精製処理を行わなかった以外は実施例2と同様にしてインクを調整した。
以上の実施例、比較例で得られたインクを用いて、インクジェット記録を行った際の吐出性およびインクの保存安定性について評価した。結果を表1に示す。
−吐出性−
800dpi、256ノズルの試作記録ヘッドを備えインクジェット記録装置(富士ゼロックス社製)を用いて、FX−P紙(富士ゼロックス社製:A4サイズ)に対して連続500枚の1ドットライン印字を行い、印字枚数が積算で500枚目前後のサンプルの印字ラインを構成する各ドットが直線上からズレているかいなか(曲がりが発生しているか否か)を目視により評価した。評価基準は以下の通りである。
○:全てのドットにおいて曲がりはみられなかった。
×:一部のドットにおいて曲がりが確認された
インクを70℃で1ヶ月間密閉条件下で静置し、静置前後の粘度変化を評価した。
・粘度変化10%未満:○
・粘度変化10%以上:×
2 搬送ローラ
3 記録ヘッド
4 メインインクタンク
5 サブインクタンク
6 外部カバー
7 トレイ
8 画像形成部
9 給電信号ケーブル
10 キャリッジ
11 ガイドロッド
12 タイミングベルト
13 駆動プーリ
14 メンテナンスユニット
15 補給装置
16 補給管
41、42、43、44、45 メインインクタンク
51、52、53、54、55 サブインクタンク
56 排気孔
57 補給孔
100、101 画像形成装置
110 第1の流路
111 第1の流路110の液体流入側
112 第1の流路110の液体流出側
120、120A、120B 第2の流路
121 第2の流路120の液体流入側
121A 第2の流路120Aの液体流入側
121B 第2の流路120Bの液体流入側
122 第2の流路120の液体流出側
122A 第2の流路120Aの液体流出側
122B 第2の流路120Bの液体流出側
130、130A、130B 合流部
140、140A、140B 液−液界面
151 排気用ピン
152 補給用ピン
Claims (9)
- 第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を有する顔料分散液精製方法。 - 前記顔料が自己分散顔料である請求項1に記載の顔料分散液精製方法。
- 前記未精製顔料分散液が、顔料分散剤を含む請求項1に記載の顔料分散液精製方法。
- 前記不純物が、疎水性顔料を表面処理することにより自己分散顔料を作製する過程で発生した未反応物、顔料に吸着されない高分子分散剤及び界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機材料である請求項1に記載の顔料分散液精製方法。
- 前記不純物が、5μm未満のパーティクルである請求項1に記載の顔料分散液精製方法。
- 第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液。 - 黒色を含む2色以上のインクを含み、前記2色以上のインクが、
第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液を用いて調整されたインクセット。 - 液滴を吐出する液滴吐出手段を少なくとも備え、前記液滴吐出手段からインクの液滴を記録媒体表面に吐出して画像を形成する液滴吐出装置において、
前記インクが、第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液を用いて調整された液滴吐出装置。 - 第1の流路と、第2の流路と、前記第1の流路の一部の区間と前記第2の流路の一部の区間とが合流し、且つ、前記第1の流路を流れる液体と前記第2の流路を流れる液体とが液−液界面接触した状態で流れることが可能な合流部と、を少なくとも備えたマイクロリアクターを用いて、
前記第1の流路の前記合流部よりも上流側から未精製顔料分散液を供給し、前記第2の流路の前記合流部よりも上流側から抽出液体を供給することにより、
前記未精製顔料分散液と、前記抽出液体とを液−液界面接触させることにより、前記未精製顔料分散液中の不純物を前記抽出液体に抽出させて除去する精製工程を経て作製された顔料分散液を用いて調整されたインクを収納し、
記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に対して脱着可能であり、前記インクジェット記録装置に装着した状態で、前記記録ヘッドに前記インクを供給するインクジェット記録用インクタンク。
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