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JP4816389B2 - ホログラム記録材料及びホログラム記録媒体 - Google Patents

ホログラム記録材料及びホログラム記録媒体 Download PDF

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JP4816389B2 JP2006271444A JP2006271444A JP4816389B2 JP 4816389 B2 JP4816389 B2 JP 4816389B2 JP 2006271444 A JP2006271444 A JP 2006271444A JP 2006271444 A JP2006271444 A JP 2006271444A JP 4816389 B2 JP4816389 B2 JP 4816389B2
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Description

本発明は、体積型ホログラム記録に適したホログラム記録材料、及び前記ホログラム記録材料からなるホログラム記録層を有するホログラム記録媒体に関する。特に、本発明は、緑色レーザ光のみならず青色レーザ光による記録/再生にも好適なホログラム記録材料、及び前記ホログラム記録材料からなるホログラム記録層を有するホログラム記録媒体に関する。
大容量、高速転送を可能とする記録技術として、ホログラフィックメモリーの研究開発が進められている。O plus E, Vol. 25, No. 4, 385-390 (2003)には、ホログラフィックメモリーの基本構成及び今後の展望が記載されている。
ホログラム記録材料に求められる特性として、記録の際の高い屈折率変化、高感度、低散乱、耐環境性、耐久性、低寸法変化、及び高多重度等が挙げられる。これまで、緑色レーザを用いたホログラフィックメモリ記録については、以下のように種々報告されている。
ホログラム記録材料として、有機バインダーポリマーと光重合性モノマーとを主成分とするフォトポリマー材料が知られている。しかしながら、フォトポリマー材料は、耐環境性、耐久性等において問題がある。フォトポリマー材料の問題点を解決するために、無機マトリックスと光重合性モノマーとを主成分とする有機−無機ハイブリッド材料が注目され検討されている。無機マトリックスは、耐環境性、耐久性に優れる。
例えば、特許2953200号公報には、無機物質ネットワークの膜中に、光重合性モノマー又はオリゴマー、及び光重合開始剤を含む光記録用膜が開示されている。また、無機ネットワークを有機修飾して、無機ネットワーク膜の脆さを改善することも開示されている。しかしながら、無機物質ネットワークと光重合性モノマー又はオリゴマーとの相溶性は良くない。そのため、均一な膜は得られにくい。同号公報に具体的に開示されているのは、厚み約10μmの感光層([0058])を514.5nmのアルゴンレーザで露光した([0059])ことである。
特開平11−344917号公報には、有機−無機ハイブリッドマトリックス中に光活性モノマーを含む光記録媒体が開示されている。前記有機無機ハイブリッドマトリックスは、金属元素にアルキル基(メチル基)又はアリール基(フェニル基)を有する。しかしながら、メチル基の導入によっては、ハイブリッドマトリックスと光活性モノマーとの相溶性を改善できない。フェニル基の導入は、メチル基の導入よりは相溶性の改善が得られる。しかし、フェニル基の導入によって、ハイブリッドマトリックス前駆体の硬化速度が低下(同号公報[0015])する。同号公報に具体的に開示されているのは、厚み100μmのホログラム記録層を532nmのYAGレーザで記録した(例3、[0031])ことである。
特開2002−236439号公報には、主鎖構成成分としてエチレン性不飽和二重結合を含有する有機金属化合物とエチレン性不飽和二重結合を有する有機モノマーとを共重合させてなる有機−無機ハイブリッドポリマー及び/又はその加水分解重縮合物からなるマトリックス、光重合性化合物、及び光重合開始剤を含むホログラム記録材料が開示されている。大きな有機主鎖成分をマトリックス材料に導入することにより、マトリックスと光重合性化合物との相溶性は改善される。しかしながら、大きな有機主鎖成分の導入は、マトリックス材料中に有機主鎖と無機ネットワークの二成分構造が存在することになり、記録の際のマトリックスとしての単一の挙動を示さない可能性があり、記録の不均一を起こすことが考えられる。また、マトリックス中の有機主鎖成分の割合が大きいと、有機バインダーポリマーを用いたフォトポリマー材料におけるのと同じ問題が生じる。同号公報に具体的に開示されているのは、厚み20μmのホログラム記録材料層([0080])を514.5nmのアルゴンレーザで露光した([0081])ことである。
上記各公報に開示されたホログラム記録材料の問題点を解決すべく、特開2005−321674号公報には、少なくとも2種の金属(Si、Ti)、酸素、及び芳香族基を少なくとも有し、且つ2つの芳香族基が1つの金属(Si)に直接結合している有機金属単位を有している有機金属化合物(有機−無機ハイブリッドマトリックス)と、光重合性化合物(有機モノマー)とを含むホログラム記録材料が開示されている。同号公報の実施例1(特に[0074]〜[0078])には、前記ホログラム記録材料の厚み100μmの層を有するホログラム記録媒体は、Nd:YAGレーザ(532nm)での記録において、高い透過率、高い屈折率変化、低散乱、及び高多重度が得られたことが開示されている。
O plus E, Vol. 25, No. 4, 385-390 (2003) 特許2953200号公報 特開平11−344917号公報 特開2002−236439号公報 特開2005−321674号公報
上記いずれの公報においても、緑色レーザを用いたホログラフィックメモリ記録については開示されているが、青色レーザを用いたホログラフィックメモリ記録については開示がない。
ホログラム記録材料において、有機−無機ハイブリッドマトリックスの力学的強度と、有機モノマーの易動度とのバランスをとることは難しい。
すなわち、記録露光時の有機モノマー重合による収縮を抑制するためには、マトリックスの力学的強度をできるだけ高めなければならない。また、記録後の各成分(モノマーの重合により生成したポリマー、加水分解生成物)の拡散が徐々に進行すると、記録済み信号の保存安定性が悪化する。記録後の各成分の拡散を抑制するためにも、マトリックスの力学的強度をできるだけ高めなければならない。記録露光時の収縮の抑制や、記録後の各成分の拡散の抑制は、緑色レーザ光による記録/再生の場合よりも、青色レーザ光による記録/再生の場合において、より要求される。
一方、記録信号の十分な変調度を確保するためには、記録露光部分へ有機モノマーが速やかに拡散し、露光部と未露光部とで有機モノマー(若しくはその重合体)が十分な濃度勾配をもたなければならない。有機モノマーの易動度の低下は、記録感度、及びダイナミックレンジの低下を招く。有機モノマーが速やかに拡散(すなわち、高易動度)するためには、マトリックスがある程度ポーラスな構造をもっていなければならず、このことはマトリックスの高強度という要求と矛盾する。
このように、ゾル−ゲル法による有機−無機ハイブリッドマトリックスにおいては、マトリックスの力学的強度と、有機モノマーの易動度とがトレードオフの関係にある。
本発明の目的は、緑色レーザのみならず青色レーザを用いたホログラフィックメモリ記録においても、高い屈折率変化、柔軟性、高感度、低散乱、耐環境性、耐久性、低寸法変化(低収縮性)、及び高多重度が達成される、体積型ホログラム記録に適したホログラム記録材料及びホログラム記録媒体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討したところ、金属アルコキシド化合物のゾル−ゲル反応(すなわち、加水分解・重縮合)による金属間の架橋密度(金属−酸素−金属結合による架橋)のみによってではなく、環状エーテル基のカップリング反応による架橋密度向上を利用することによって、ミクロレベルにおいてモノマーの高易動度を達成できる柔軟性を維持しつつ、有機−無機ハイブリッドマトリックスの高い力学的強度を得ることができることを見いだした。
本発明には、以下の発明が含まれる。
(1) 金属酸化物マトリックスと光重合性化合物とを含むホログラム記録材料であって、
金属酸化物マトリックスは、
一般式(I):
(RE )m MI (OR11)n (I)
(ここで、RE エポキシ基及びオキセタニル基から選ばれる環状エーテル基含有する有機基を表し、R11はアルキル基を表し、MI は金属を表し、mは1、2又は3を表し、nは1以上の整数を表し、ただし、m+nは金属MI の原子価数である。)
で表される環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と、
一般式(II):
(R22)j MII(OR21)k (II)
(ここで、R22はアルキル基又はアリール基を表し、R21はアルキル基を表し、MIIは金属を表し、jは0、1、2又は3を表し、kは1以上の整数を表し、ただし、j+kは金属MIIの原子価数である。)
で表される金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体とを少なくとも含むマトリックス形成用材料から形成されたものであるホログラム記録材料。金属アルコキシド化合物(II)は、環状エーテル基を含有しない。
(2) マトリックス形成用材料はさらに、多官能エポキシ化合物及び多官能オキセタニル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでいる、上記(1) に記載のホログラム記録材料。
(3) 環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)における金属MI は、Siである、上記(1) 又は(2) に記載のホログラム記録材料。
(4) 金属アルコキシド化合物(II)は金属MIIの異なる少なくとも2種が用いられ、金属MIIのうちの1種はSiであり、Si以外の他の金属MIIは、Ti、Ta、Zr、Ge、Sn、Al及びZnからなる群から選ばれる、上記(1) 〜(3) のうちのいずれかに記載のホログラム記録材料。
(5) さらに光重合開始剤を含む、上記(1) 〜(4) のうちのいずれかに記載のホログラム記録材料。ホログラム記録材料は、前記光重合性化合物がラジカル重合性化合物である場合には、さらに光ラジカル開始剤を含んでいる。
(6) 上記(1) 〜(5) のうちのいずれかに記載のホログラム記録材料からなるホログラム記録層を有する、ホログラム記録媒体。
(7) ホログラム記録層は、少なくとも100μmの厚みを有する、上記(6) に記載のホログラム記録媒体。
(8) 波長350〜450nmのレーザ光によって記録/再生される、上記(6) 又は(7) に記載のホログラム記録媒体。
(9) 一般式(I):
(RE )m MI (OR11)n (I)
(ここで、RE エポキシ基及びオキセタニル基から選ばれる環状エーテル基含有する有機基を表し、R11はアルキル基を表し、MI は金属を表し、mは1、2又は3を表し、nは1以上の整数を表し、ただし、m+nは金属MI の原子価数である。)
で表される環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と、
一般式(II):
(R22)j MII(OR21)k (II)
(ここで、R22はアルキル基又はアリール基を表し、R21はアルキル基を表し、MIIは金属を表し、jは0、1、2又は3を表し、kは1以上の整数を表し、ただし、j+kは金属MIIの原子価数である。)
で表される環状エーテル基を含有しない金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体と を少なくとも含むホログラム記録マトリックス材料形成用組成物。
(10) さらに多官能エポキシ化合物及び多官能オキセタニル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでいる、上記(9) に記載のホログラム記録マトリックス材料形成用組成物。
(11) 一般式(I):
(RE )m MI (OR11)n (I)
(ここで、RE エポキシ基及びオキセタニル基から選ばれる環状エーテル基含有する有機基を表し、R11はアルキル基を表し、MI は金属を表し、mは1、2又は3を表し、nは1以上の整数を表し、ただし、m+nは金属MI の原子価数である。)
で表される環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と、
一般式(II):
(R22)j MII(OR21)k (II)
(ここで、R22はアルキル基又はアリール基を表し、R21はアルキル基を表し、MIIは金属を表し、jは0、1、2又は3を表し、kは1以上の整数を表し、ただし、j+kは金属MIIの原子価数である。)
で表される金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体とを混合する工程と、
混合されたアルコキシド化合物を加水分解させ、同時に又は続いて環状エーテル基をカチオンカップリング反応させ、金属酸化物マトリックスの前駆体を得る工程と、
前記加水分解の前、加水分解している時、又は加水分解の後において、光重合性化合物を混合する工程と、
光重合性化合物が混合された金属酸化物前駆体の重縮合反応を進行させる工程と、
を備えるホログラム記録材料の製造方法。
(12) 環状エーテル基のカチオンカップリング反応を行う前に、多官能エポキシ化合物及び多官能オキセタニル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加する、上記(11)に記載のホログラム記録材料の製造方法。
本発明によれば、金属酸化物(有機−無機ハイブリッド)マトリックスは、環状エーテル基を含有する金属アルコキシド化合物と環状エーテル基を含有しない金属アルコキシド化合物とを用いて形成される。そのため、マトリックスの力学的強度は、金属アルコキシド化合物のゾル−ゲル反応(すなわち、加水分解・重縮合)による金属間の架橋密度(金属−酸素−金属結合による架橋)のみならず、環状エーテル基のカップリング反応による架橋密度向上によって得られる。酸素原子を介した金属原子間の過剰な架橋密度は必要ではない。従って、本発明におけるマトリックスは、高い架橋密度を有し力学的強度に優れていると共に、ミクロレベルにおいてモノマーの高易動度を達成できる柔軟性を有している。
このようにして、本発明のホログラム記録材料は、マトリックスが高い力学的強度を有しているために、記録露光時の収縮が非常に小さく、保存安定性に優れると共に、マトリックスがミクロレベルにおいてモノマーの高易動度を達成できる柔軟性を有しているために、高い記録感度及び高いダイナミックレンジを有している。
本発明のホログラム記録材料を用いて、緑色レーザ光のみならず青色レーザ光による記録/再生にも好適なホログラム記録媒体が提供される。
本発明のホログラム記録材料は、金属酸化物(有機−無機ハイブリッド)マトリックスと光重合性化合物(モノマー)とを含む組成物であって、金属酸化物マトリックスは、環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)と、環状エーテル基を含有しない金属アルコキシド化合物(II)とを含み、さらに任意に多価エポキシ化合物を含むマトリックス形成用材料から、ゾル−ゲル反応及び環状エーテル基のカップリング反応によって形成されたものであり、ゲル状もしくはゾル状となっている。前記金属酸化物は、ホログラム記録材料層においてマトリックスないしは光重合性化合物の分散媒として機能する。すなわち、液相の光重合性化合物がゲル状もしくはゾル状の金属酸化物マトリックス中に均一に相溶性良く分散される。
ホログラム記録材料層に干渉性のある光を照射すると、露光部では光重合性有機化合物(モノマー)が重合反応を起こしポリマー化すると共に、未露光部から光重合性有機化合物が露光部へと拡散移動し、さらに露光部のポリマー化が進む。この結果、光強度分布に応じて光重合性有機化合物から生じたポリマーの多い領域とポリマーの少ない領域とが形成される。この際、前記ポリマーの多い領域から前記金属酸化物が前記ポリマーの少ない領域に移動して、前記ポリマーの多い領域は前記金属酸化物の少ない領域となり、前記ポリマーの少ない領域は前記金属酸化物の多い領域となる。このようにして、露光により前記ポリマーの多い領域と前記金属酸化物の多い領域とが形成され、前記ポリマーと前記金属酸化物との間に屈折率差があるとき、光強度分布に応じて屈折率変化が記録される。
ホログラム記録材料においてよりよい記録特性を得るためには、光重合性化合物から生じた前記ポリマーの屈折率と、前記金属酸化物の屈折率との差が大きいことが必要である。前記ポリマーと前記金属酸化物の両者の屈折率の高低については、どちらを高くしてどちらを低く設計してもよい。
ホログラム記録材料の設計において、前記金属酸化物を光重合性化合物から生じた前記ポリマーよりも低い屈折率とする場合には、Siを比較的大きな含有割合で用いるとよい。一方、前記金属酸化物を光重合性化合物から生じた前記ポリマーよりも高い屈折率とする場合には、Ti、Ta、Zr等を比較的大きな含有割合で用いるとよい。
環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)は、一般式(I):
(RE )m MI (OR11)n (I)
で表される。RE は環状エーテル基含有有機基を表し、R11はアルキル基を表し、MI は金属を表し、mは1、2又は3を表し、nは1以上の整数を表し、ただし、m+nは金属MI の原子価数である。RE はmにより異なっていてもよく、R11はnにより異なっていてもよい。ここで、環状エーテル基は、エポキシ基及びオキセタニル基から選ばれることが好ましい。
E が表す環状エーテル基含有有機基としては、エポキシ基又はオキセタニル基を含有するアルキル基、エポキシ基又はオキセタニル基を含有するアリール基等が挙げられる。具体的には、限定されることなく、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−グリシドキシプロピル基、3−(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシプロピル基等が挙げられる。
11が表すアルキル基は通常、炭素数1〜4程度の低級アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基等が挙げられる。アルキル基は置換基を有していてもよい。
I が表す金属原子としては、Si、Ti、Ta、Zr、Ge、Sn、Al、Znが挙げられる。これらのうち、金属アルコキシド化合物(I)の入手の容易さの点から、Siが好ましく用いられる。mは1、2又は3を表し、nは1以上の整数を表し、ただし、m+nは金属MI の原子価数である。金属MI がSi、Ti、Zrの場合には、m+nは4であり、Taの場合には、m+nは5である。また、通常mは1であるが、2又は3であってもよい。
金属MI がSiの金属アルコキシド化合物(I)の具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−エチル−3−(トリエトキシシリルプロピルオキシ)メチルオキセタン等が挙げられる。
環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)は、1種のみを用いてもよいが、2種以上を用いてもよい。また、金属アルコキシド化合物(I)の多量体(金属アルコキシド化合物(I)の部分的加水分解縮合物に相当する)を用いてもよい。金属アルコキシド化合物(I)と金属アルコキシド化合物(I)の多量体とを併用してもよい。
環状エーテル基を含有しない金属アルコキシド化合物(II)は、一般式(II):
(R22)j MII(OR21)k (II)
で表される。R22はアルキル基又はアリール基を表し、R21はアルキル基を表し、MIIは金属を表し、jは0、1、2又は3を表し、kは1以上の整数を表し、ただし、j+kは金属MIIの原子価数である。R22はjにより異なっていてもよく、R21はkにより異なっていてもよい。
22が表すアルキル基は通常、炭素数1〜4程度の低級アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基等が挙げられる。R22が表すアリール基としては、フェニル基が挙げられる。アルキル基、アリール基は環状エーテル基以外の置換基を有していてもよい。
21が表すアルキル基は通常、炭素数1〜4程度の低級アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基等が挙げられる。アルキル基は置換基を有していてもよい。
IIが表す金属原子としては、Si、Ti、Ta、Zr、Ge、Sn、Al、Znが挙げられる。本発明においては、金属MIIの異なる少なくとも2種の金属アルコキシド化合物(II)を用いることが好ましく、金属MIIのうちの1種はSiであり、Si以外の他の金属Mは、Ti、Ta、Zr、Ge、Sn、Al及びZnからなる群から選ばれることが好ましい。2種の金属の組み合わせとしては、SiとTi、SiとTa、SiとZrの各組み合わせが例示される。もちろん、3種の金属の組み合わせとしてもよい。2種以上の金属を構成元素として含むことにより、金属酸化物マトリックスの屈折率等の特性制御が容易となり、記録材料の設計上好ましい。
金属MIIがSiのアルコキシド化合物(II)の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン(以上、j=0、k=4)、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン(以上、j=1、k=3)、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン(以上、j=2、k=2)等が挙げられる。
これらのケイ素化合物のうち、好ましいものとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
さらに、ジフェニルジメトキシシランが好ましい。2つのフェニル基(Ph)が1つのSiに直接結合している単位(Ph−Si−Ph)が金属酸化物マトリックスに導入されると、金属酸化物マトリックスの柔軟性が向上し、また、後述する光重合性化合物やそれの重合により生成する有機ポリマーとの相溶性が良好となるため好ましい。また、前記金属酸化物の屈折率も高くなる。Siのジフェニルアルコキシド化合物は、原料入手が容易であり、加水分解及び重合の反応性も良好である。また、フェニル基は置換基を有していてもよい。
トリメチルメトキシシラン等のモノアルコキシシラン(j=3、k=1)が存在すると、重合反応は停止されるので、モノアルコキシシランを分子量の調整に用いることができる。
Si以外の金属MIIのアルコキシド化合物(II)の具体例としては、特に限定されることなく、ペンタエトキシタンタル(Ta(OEt)5 、テトラt−ブトキシジルコニウム(Zr(O−tBu)4 、チタンブトキシド等が挙げられる。これらの他にも、金属のアルコキシド化合物を用いることができる。
また、金属アルコキシド化合物(II)の多量体(金属アルコキシド化合物(II)の部分的加水分解縮合物に相当する)を用いてもよい。金属アルコキシド化合物(II)と金属アルコキシド化合物(II)の多量体とを併用してもよい。
マトリックス形成用材料としての多官能エポキシ化合物は、分子中に少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物である。例えば、多官能エポキシ化合物として、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジβ−メチルグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジβ−メチルグリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ樹脂類、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類; フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等のジグリシジルエステル類; 等が挙げられる。多官能エポキシ化合物の1種のみを用いてもよいが、2種以上を用いてもよい。
マトリックス形成用材料としての多官能オキセタニル化合物は、分子中に少なくとも2つのオキセタニル基を有する化合物である。例えば、多官能オキセタニル化合物として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ[1−エチル−(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、フェノールノボラックオキセタン等の多官能オキセタニル化合物が挙げられる。多官能オキセタニル化合物の1種のみを用いてもよいが、2種以上を用いてもよい。
多官能エポキシ化合物及び/又は多官能オキセタニル化合物は、上記金属アルコキシド化合物(I)の環状エーテル基同士を架橋するために用いられるが、多官能エポキシ化合物及び/又は多官能オキセタニル化合物に由来する有機部分によって、金属酸化物マトリックスの柔軟性が向上する。
また、環状エーテル基のカップリングに際しては、酸無水物硬化剤、オニウム塩系硬化剤などの熱重合カチオン硬化剤を用いるとよい。
本発明において、マトリックス形成用材料としての環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と、金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体との割合については、それらの金属MI 、MIIや、柔軟性に寄与する環状エーテル基含有有機基RE 、及びアルキル基又はアリール基R22にもよるので一概には言えないが、所望の架橋密度を考慮して、金属アルコキシド化合物の全体[((I)+(I)の多量体+(II)+(II)の多量体]に含まれる金属原子1モルに対して、環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)及びその多量体に含まれる金属原子の合計が、一般式(I)におけるm=1の場合に例えば0.05〜0.9モル、好ましくは0.1〜0.8モルとなるようにするとよい。一般式(I)におけるm=2の場合には例えば0.025〜0.45モル、好ましくは0.05〜0.4モルとなるようにするとよい。
また、金属酸化物マトリックスの所望の屈折率を得るためには、金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体とを総合的に考慮して、両化合物(I)(II)に含まれる金属MI 、MIIが2種以上となるようにして、それらの金属の割合を適宜決定すればよい。例えば、Siの数(s)、Si以外の他の金属(Ti、Ta、Zr、Ge、Sn、Al、Zn)の数(p)は、
0.3s≦p≦3s
の関係を満たしていることが好ましい。
また、本発明において、多官能エポキシ化合物及び多官能オキセタニル化合物のいずれか又は両方を用いる場合の量については、環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)及びその多量体の有する環状エーテル基の合計数に対して、多官能エポキシ化合物のエポキシ基の数及び多官能オキセタニル化合物のオキセタニル基の数の合計が0.1〜10、好ましくは0.1〜5.0となるようにするとよい。
また、金属酸化物マトリックスには、上記した以外のその他の微量の元素が含まれていてもよい。
本発明において、光重合性化合物は光重合可能なモノマーである。光重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物が好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、分子内に1つ以上のラジカル重合性不飽和二重結合を有するものであれば特に制限はないが、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基を有する単官能又は多官能化合物を用いることができる。なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタクリロイル基、及びアクリロイル基を総称する表記である。
このようなラジカル重合性化合物のうち、(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス〔4-(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン等の多官能(メタ)アクリレート;
が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、ビニル基を有する化合物としては、スチレン、エチレングリコールモノビニルエーテル等の単官能ビニル化合物; ジビニルベンゼン、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等の多官能ビニル化合物が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
ラジカル重合性化合物の1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明において、前記金属酸化物を高屈折率とし、有機ポリマーを低屈折率とする場合には、上記のラジカル重合性化合物のうちで芳香族基を有していない低屈折率(例えば、屈折率1.5以下)のものが好ましい。また、前記金属酸化物との相溶性をより向上させるために、より親水的なポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のグリコール誘導体が好ましい。
本発明において、光重合性化合物は、前記金属酸化物マトリックス全体の重量に対して、例えば5〜1000重量%程度、好ましくは10〜300重量%用いるとよい。5重量%未満では、記録の際に大きな屈折率変化を得られにくく、1000重量%を超えた場合も、記録の際に大きな屈折率変化を得られにくい。
本発明において、ホログラム記録材料組成物には、さらに記録光の波長に対応する光重合開始剤が含まれている。光重合開始剤によって、記録の際の露光により光重合性化合物の重合が促進され、より高感度が得られる。
光重合性化合物としてラジカル重合性化合物を用いた場合には、光ラジカル開始剤を用いる。光ラジカル開始剤としては、例えば、ダロキュア1173、イルガキュア784 、イルガキュア651 、イルガキュア184 、イルガキュア907 (いずれもチバスペシャルティ・ケミカルズ社製)が挙げられる。光ラジカル開始剤の含有量は、例えば、ラジカル重合性化合物を基準として0.1〜10重量%程度、好ましくは0.5〜5重量%程度である。
光重合開始剤の他に記録光波長に対応した光増感剤となる色素などが含有されることが好ましい。光増感剤としては、例えば、チオキサンテン−9−オン、2,4−ジエチル−9H−チオキサンテン−9−オン等のチオキサントン類、キサンテン類、シアニン類、メロシアニン類、チアジン類、アクリジン類、アントラキノン類、及びスクアリリウム類等が挙げられる。光増感剤の使用量は、光ラジカル開始剤の5〜50重量%程度、例えば10重量%程度とするとよい。
次に、ホログラム記録材料の製造について説明する。
本発明のホログラム記録材料は、特に限定されないが、
前記環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と、環状エーテル基を含有しない前記金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体とを混合する工程と、
混合されたアルコキシド化合物を加水分解させ、同時に又は続いて環状エーテル基をカチオンカップリング反応させ、金属酸化物マトリックスの前駆体を得る工程と、
前記加水分解の前、加水分解している時、又は加水分解の後において、光重合性化合物を混合する工程と、
光重合性化合物が混合された金属酸化物前駆体の重縮合反応を進行させる工程と、
を備えるホログラム記録材料の製造方法により製造することが好ましい。
まず、所定割合とされた前記環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と、前記金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体とを混合する。混合されたアルコキシド化合物を加水分解及び重合させ、同時に又は続いて環状エーテル基をカチオンカップリング反応させ、金属酸化物マトリックスの前駆体を得る。
この加水分解及び重合反応は、公知のゾル−ゲル法におけるのと同様の操作及び条件で実施することができる。例えば、所定割合の金属アルコキシド化合物原料(Siの環状エーテル基含有アルキルトリアルコキシド化合物、Siのジフェニルジアルコキシド化合物、及びTiのテトラアルコキシド化合物)を、適切な良溶媒に溶かして均一溶液として、その溶液に適当な酸触媒を滴下し、水の存在下で溶液を攪拌することにより、反応を行うことができる。溶媒の量は、限定されないが、金属アルコキシド化合物全体100重量部に対して10〜1000重量部とするとよい。
このような溶媒としては、例えば、水; メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類; ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類; N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、ベンゼン等が挙げられる。これらの中から適宜選択すればよい。あるいはこれらの混合溶媒とすることもできる。
ただし、Tiのアルコキシド化合物を用いる場合には、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセチルアセトン等は用いるべきではない。本発明者らの検討によれば、環状エーテル骨格のエーテル酸素や、カルボニル酸素はTiへの配位能が高く、ゾル−ゲル反応の際にこれら有機溶媒とTiとの間で形成されるTiの錯体(あるいはTiへの配位)によって、得られる金属酸化物マトリックスが青色光に対する吸収を持つようになることが判明した。Tiのアルコキシド化合物を用いる場合の好適な有機溶媒としては、モノアルコール、ジアルコール、及びジアルコールのモノアルキルエーテルが挙げられる。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのモノアルコール類; エチレングリコール、プロピレングリコールなどのジアルコール類; 1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)などのジアルコールのモノアルキルエーテル類が挙げられる。これらの中から適宜選択すればよい。あるいはこれらの混合溶媒とすることもできる。また、水を付加的に用いてもよい。これらの溶媒は、Tiへの配位能が低いか、もしくは配位しても低エネルギーの遷移吸収帯を生じない。従って、これらの溶媒が金属酸化物マトリックス中に残存していても、マトリックスの青色光に対する吸収は低減される。
また、酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸; ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸等が挙げられる。
加水分解重合反応は、金属アルコキシド化合物の反応性にもよるが、一般に室温でも行うことができ、0〜150℃程度の温度、好ましくは室温〜50℃程度の温度で行うことができる。反応時間は、反応温度との関係で適宜定めればよいが、0.1〜240時間程度である。また、反応は、窒素ガス等の不活性雰囲気下で行ってもよく、0.5〜1気圧程度の減圧下で、重合反応で生成するアルコールを除去しながら行ってもよい。
加水分解及び重合と同時に、又は加水分解及び重合に続いて、環状エーテル基をカチオンカップリング反応させ、金属酸化物マトリックスの前駆体を得る。カチオンカップリング反応の際には、適切な酸無水物硬化剤、オニウム塩系硬化剤等の硬化剤を添加してもよい。硬化剤としては、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、ベンジルピリジニウム塩、ベンジルアンモニウム塩、複素環式アンモニウム塩等が挙げられる。多官能エポキシ化合物及び/又は多官能オキセタニル化合物の架橋性成分を用いる場合には、環状エーテル基のカチオンカップリング反応を行う前に、これら架橋性成分を添加する。環状エーテル基のカチオンカップリング反応の際に、架橋性成分による架橋反応も進行し、金属酸化物マトリックスの前駆体が得られる。
カチオンカップリング反応は、上記加水分解重合反応と同様の条件で行うこともでき、一般に室温でも行うことができ、0〜150℃程度の温度、好ましくは室温〜50℃程度の温度で行うことができる。反応時間は、反応温度との関係で適宜定めればよいが、0.1〜240時間程度である。また、反応は、窒素ガス等の不活性雰囲気下で行ってもよい。
前記加水分解の前、加水分解している時、又は加水分解の後において、光重合性有機化合物を混合する。光重合性有機化合物と金属アルコキシド化合物原料は、加水分解後混合しても良いし、加水分解している時あるいは加水分解前に混合しても良い。加水分解後に混合する場合には、均一に混合するために、金属酸化物あるいはその前駆体を含むゾル−ゲル反応系がゾルの状態で、光重合性有機化合物を添加混合することが好ましい。また、光重合開始剤や光増感剤の混合も、前記加水分解の前、加水分解している時、又は加水分解の後において行うことができる。
光重合性化合物とゾル状態の金属酸化物ないしはその前駆体が均一に混合されたホログラム記録材料が得られる。ホログラム記録材料を基板上に塗布し、溶媒乾燥及びゾル−ゲル反応を進行させることにより、フィルム状のホログラム記録材料層が得られる。このようにして、金属酸化物マトリックス中に光重合性化合物が均一に含有されたホログラム記録材料層が作製される。
本発明のホログラム記録媒体は、少なくとも上記ホログラム記録材料層を含んでなる。通常は、ホログラム記録媒体は、支持基体(すなわち基板)とホログラム記録材料層とを含んでなるが、支持基体を有さずホログラム記録材料層のみから構成されることもある。例えば、基板上に塗布によりホログラム記録材料層を形成し、その後、ホログラム記録材料層を基板から剥離することにより、ホログラム記録材料層のみから構成される媒体を得ることができる。この場合、ホログラム記録材料層は、例えばmmオーダーの厚膜のものである。
ホログラム記録媒体は、用いる光学系装置によって、透過光によって再生を行う構成の媒体(以下、透過光再生タイプという)、又は反射光によって再生を行う構成の媒体(以下、反射光再生タイプという)のいずれかである。
本発明のホログラム記録媒体は、緑色レーザ光のみならず波長350〜450nmの青色レーザ光による記録/再生にも好適である。透過光によって再生を行う場合、波長405nmにおいて50%以上の光透過率を有することが好ましく、反射光によって再生を行う場合、波長405nmにおいて25%以上の光反射率を有することが好ましい。
上記ホログラム記録材料を用いることで、データストレージに適した100μm以上の記録層厚みをもつホログラム記録媒体を得ることができる。ホログラム記録媒体は、基板上にフィルム状のホログラム記録材料を形成したり、あるいは、フィルム状のホログラム記録材料を基板間に挟み込むことにより作製できる。
透過光再生タイプの媒体においては、基板には、ガラスや樹脂などの記録再生波長に対して透明な材料が用いられることが好ましい。ホログラム記録材料層とは反対側の基板の表面には、ノイズ防止のため記録再生波長に対する反射防止膜が施され、またアドレス信号等が付与されていることが好ましい。ホログラム記録材料の屈折率と基板の屈折率とは、ノイズとなる界面反射を防止するため、ほぼ等しいことが好ましい。また、ホログラム記録材料層と基板との間に、記録材料や基板とほぼ同等の屈折率を有する樹脂材料やオイル材料からなる屈折率調整層を設けてもよい。基板間のホログラム記録材料層の厚みを保持するために、前記基板間の厚みに適したスペーサを設けてもよい。また、記録材料媒体の端面は、記録材料の封止処理がなされていることが好ましい。
反射光再生タイプの媒体においては、再生レーザ光の入射側に位置する基板には、ガラスや樹脂などの記録再生波長に対して透明な材料が用いられることが好ましい。再生レーザ光の入射側に位置する基板としては、反射膜付き基板を用いる。具体的には、ガラス又は樹脂製の剛性基板(透光性は必要ではない)の表面に、例えばAl、Ag、Au、又はこれら金属を主成分とする合金などからなる反射膜を、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の各種成膜法によって成膜し、反射膜付き基板を得る。この基板の反射膜表面にホログラム記録材料層を所定厚みで設け、さらにこの記録材料層表面に、透光性基板を貼り合わせる。ホログラム記録材料層と前記反射膜との間、及び/又はホログラム記録材料層と前記透光性基板との間に接着剤層、平坦化層等が設けられてもよいが、それらの層もレーザ光透過の妨げになってはならない。それら以外のことは、上記の透過光再生タイプの媒体におけるのと同様である。
本発明のホログラム記録材料を有するホログラム記録媒体は、緑色レーザ光によって記録・再生されるシステムのみならず、波長350〜450nmの青色レーザ光によって記録・再生されるシステムにも好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、及び次の構造式で示されるチタンブトキシド多量体を用いて、ゾル−ゲル法により以下の手順で、ホログラム記録材料を作製した。
Figure 0004816389
(マトリックス材料の合成)
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン3.0gと、ジフェニルジメトキシシラン3.0gと、チタンブトキシド多量体(日本曹達製、B−10)7.2gとを1−メトキシ−2−プロパノール溶媒40mL中で混合し、金属アルコキシド溶液とした。すなわち、Si/Tiのモル比は1.0/1.3であった。
水2.1mL、1N塩酸水溶液0.3mL、及び1−メトキシ−2−プロパノール5mLからなる溶液を、前記金属アルコキシド溶液に攪拌しながら室温で滴下し、2時間攪拌を続け加水分解反応を行った。次いで、ビスフェノールA型エポキシモノマー(大日本インキ化学工業製、エピクロン850−S)0.9g、及び硬化剤としてメチルテトラヒドロフタル酸無水物(大日本インキ化学工業製、エピクロンB−570)0.1gを反応系に加え、さらに2時間攪拌した。このようにしてゾル溶液を得た。
(光重合性化合物)
光重合性化合物としてポリエチレングリコールジアクリレート(東亜合成製、M−245)100重量部に、光重合開始剤としてIRG−907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)3重量部と、光増感剤としてチオキサンテン−9−オン 0.3重量部とを加え、光重合性化合物を含む混合物とした。
(ホログラム記録材料)
マトリックス材料(不揮発分として)の割合が67重量部、光重合性化合物の割合が33重量部となるように、前記ゾル溶液と光重合性化合物の混合物とを室温にて混合し、ほぼ無色透明なホログラム記録材料溶液を得た。
得られたホログラム記録材料溶液を、次に説明するようにガラス基板上に塗布し、乾燥して記録媒体サンプルとした。
ホログラム記録媒体の概略断面を示す図1を参照して説明する。
片面に反射防止膜(22a) が設けられた1mm厚のガラス基板(22)を準備した。ガラス基板(22)の反射防止膜(22a) が設けられていない面上に、所定厚みのスペーサ(24)をおき、得られたホログラム記録材料溶液を塗布し、室温で1時間乾燥し、次いで40℃で24時間乾燥し、溶媒を揮発させた。この乾燥工程により、有機金属化合物のゲル化(縮合反応)を進行させ、有機金属化合物と光重合性化合物とが均一に分散した乾燥膜厚400μmのホログラム記録材料層(21)を得た。
(ホログラム記録媒体)
ガラス基板(22)上に形成されたホログラム記録材料層(21)上を片面に反射防止膜(23a) が設けられた別の1mm厚のガラス基板(23)でカバーした。この際、ガラス基板(23)の反射防止膜(23a) が設けられていない面がホログラム記録材料層(21)面と接するようにカバーした。このようにして、ホログラム記録材料層(21)を2枚のガラス基板(22)(23)で挟んだ構造をもつホログラム記録媒体(11)を得た。
(特性評価)
得られたホログラム記録媒体サンプルについて、図2に示すようなホログラム記録光学系において、特性評価を行った。図2の紙面の方向を便宜的に水平方向とする。
図2において、ホログラム記録媒体サンプル(11)は、記録材料層が水平方向と垂直となるようにセットされている。
図2のホログラム記録光学系において、シングルモード発振の半導体レーザ(405nm)の光源(101) を用い、この光源(101) から発振した光を、ビーム整流器(102) 、光アイソレータ(103) 、シャッター(104) 、凸レンズ(105) 、ピンホール(106) 、及び凸レンズ(107) によって空間的にフィルタ処理しコリメートし、約10mmφのビーム径に拡大した。拡大されたビームを、ミラー(108) 及び1/2波長板(109) を介して45°偏光の光を取り出し、偏光ビームスプリッター(110) でS波/P波=1/1に分割した。分割されたS波をミラー(115) 、偏光フィルタ(116) 、虹彩絞り(117) を介して、及び分割されたP波を1/2波長板(111) を用いてS波に変換しミラー(112) 、偏光フィルタ(113) 、虹彩絞り(114) を介して、ホログラム記録媒体サンプル(11)に対する2光束の入射角合計θが37°となるようにし、サンプル(11)で2光束の干渉縞を記録した。
ホログラムはサンプル(11)を水平方向に回転させて多重化(角度多重:Angle multiplexing,サンプル角度−21°〜+21°,角度間隔3°)し、さらに、サンプル(11)面に対する垂直軸を中心として回転させて多重化(Peristrophic multiplexing ,サンプル角度0°〜90°,角度間隔10°)して記録した。多重度は150。記録時には虹彩絞り(114) 、同(117) を4φにして露光した。
この多重記録の詳細を述べる。サンプル(11)を水平方向に(紙面に対する垂直軸を中心として)−21°〜+21°まで、角度間隔3°で回転させて多重化し、その後、サンプル(11)をサンプル(11)面に対する垂直軸を中心として10°(レーザ光入射側から見て10°)回転させ、再び水平方向に−21°〜+21°まで、角度間隔3°で回転させて多重化し、これを10回繰り返し、サンプル(11)をサンプル(11)面に対する垂直軸を中心として0°〜90°まで回転させて、多重度150の多重記録を行った。
なお、2光束が成す角θを2等分する中心線(図示されていない)に対して、サンプル(11)面が90°となる位置を、水平方向回転における±0°とした。また、サンプル(11)面に対する垂直軸とは、サンプル(11)が矩形の場合には2本の対角線の交点を通る垂直軸であり、サンプル(11)が円形の場合には円の中心を通る垂直軸である。
ホログラム記録後、残留する未反応成分を反応させるため、1光束のみで十分な光を照射した。再生の際には、シャッター(121) により遮光し、虹彩絞り(117) を3φにして1光束のみ照射して、サンプル(11)を水平方向に−23°〜+23°まで連続的に回転させ、さらに、サンプル(11)面に対する垂直軸を中心として0°〜90°まで角度間隔10°で回転させ、それぞれの角度位置において回折効率をパワーメータ(120) で測定した。記録前後において記録材料層の体積変化(記録収縮)や平均屈折率の変化がない場合には、前記水平方向の回折ピーク角度は記録時と再生時とで一致する。しかしながら、実際には、記録収縮や平均屈折率の変化が起こるため、再生時の水平方向の回折ピーク角度は、記録時の水平方向の回折ピーク角度から僅かにずれる。このため、再生時においては、水平方向の角度を連続的に変化させ、回折ピークが出現した時のピーク強度から回折効率を求めた。なお、図2において、(119) はこの実施例では用いられていないパワーメータである。
このとき、ダイナミックレンジ:M#(回折効率の平方根の和)は17.8(ホログラム記録材料層の厚みを1mmとした時に換算した値)と高い値が得られた。また、記録露光前(初期)の405nmにおける媒体(記録層厚:400μm)の光透過率は76%であった。記録後における405nm(記録波長)における媒体の光透過率の低下は見られなかった。
この際の反射防止膜付きガラス基板(22)(23)による光透過率の減少は0.6%であった。すなわち、図1を参照して、サンプル(11)に基板(22)側からレーザ光を入射させて基板(23)の方へ透過させた場合、反射防止膜(22a) の存在によって、空気と反射防止膜(22a) との界面において0.3%が反射し、99.7%が透過し(吸収は0%)、そして、基板(23)の反射防止膜(23a) と空気との界面において透過した光(すなわち99.7%)の0.3%が反射するので、結果として、99.4%が透過する。
なお、ガラス基板(22)(23)の屈折率とホログラム記録材料層(21)の屈折率はほぼ等しいので、ガラス基板(22)と記録材料層(21)との界面、及び記録材料層(21)とガラス基板(23)との界面において反射は無視できる。
次に、以下のようにしてホログラム記録媒体の耐環境試験を行った。
作製したホログラム記録媒体サンプル(11)を、80℃の環境下に50時間保存した。保存後、上記したのと同様に図2のホログラム記録光学系を用いて特性評価を行った。このとき、ダイナミックレンジ:M#は16.1(ホログラム記録材料層の厚みを1mmとした時に換算した値)と高い値を維持していた。また、記録露光前(高温保存後)の405nmにおける媒体の光透過率は75%であった。記録後における405nmにおける媒体の光透過率の低下は見られなかった。
[比較例1]
(マトリックス材料の合成)
ジフェニルジメトキシシラン7.8gと、チタンブトキシド多量体(日本曹達製、B−10)7.2gとをテトラヒドロフラン溶媒40mL中で混合し、金属アルコキシド溶液とした。すなわち、Si/Tiのモル比は1/1であった。
水2.1mL、1N塩酸水溶液0.3mL、及びテトラヒドロフラン5mLからなる溶液を、前記金属アルコキシド溶液に攪拌しながら室温で滴下し、2時間攪拌を続け加水分解反応を行った。このようにしてゾル溶液を得た。
以降は実施例1と同様にして、ホログラム記録材料溶液を調製し、ホログラム記録媒体を作製した。
得られたホログラム記録媒体サンプルについて、実施例1と同様にして特性評価を行った。このとき、ダイナミックレンジ:M#は8.7(ホログラム記録材料層の厚みを1mmとした時に換算した値)であり、実施例1よりも低い値となった。また、記録露光前(初期)の405nmにおける媒体(記録層厚:400μm)の光透過率は43%であり、実施例1における光透過率よりも低く、記録後にはさらに光透過率が低下した。
次に、得られたホログラム記録媒体サンプルについて、実施例1と同様にして高温保存後の特性評価を行った。このとき、ダイナミックレンジ:M#は4.2(ホログラム記録材料層の厚みを1mmとした時に換算した値)に低下した。また、記録露光前(高温保存後)の405nmにおける媒体の光透過率は41%であり、記録後にはさらに光透過率が低下した。
実施例1においては、マトリックス形成用材料としてエポキシ基含有金属アルコキシド化合物を用いてホログラム記録媒体サンプルを作製した。その結果、得られたホログラム記録媒体サンプルは、初期及び高温保存後のいずれにおいても高いダイナミックレンジ(17.8,16.1)を示した。
一方、比較例1においては、マトリックス形成用材料としてエポキシ基含有金属アルコキシド化合物を用いずにホログラム記録媒体を作製した。得られたホログラム記録媒体は、初期におけるダイナミックレンジ8.7と実施例1に比べ非常に低い値であった。さらに、高温保存後におけるダイナミックレンジ4.2と著しく低下した。比較例1の媒体では、マトリックス中に未反応のまま残留していたアルコキシ基及び水酸基が、高温保存中に徐々に縮合したため、記録時のモノマーの易動度が低下したものと考えられる。
実施例1の媒体においては、エポキシ基のカチオンカップリング反応を実施してマトリックスを形成したために、媒体作製時点(初期)ですでに高い架橋密度が達成されていた。このことにより、マトリックス中に未反応のアルコキシ基及び水酸基が残留していても、それらの反応性基の運動はある程度束縛されており、近傍に縮合しうる反応性基が存在しにくく、高温保存中の縮合反応は抑制され、高温保存安定性が向上した。また、カチオンカップリング反応時に用いたカチオン開始剤がゾル−ゲル反応も促すため、未反応のまま残留するアルコキシ基及び水酸基の絶対数自体が少なかった。このため、実施例1の媒体では、初期及び高温保存後のいずれにおいても高いダイナミックレンジが達成されたと考えられる。
実施例で作製されたホログラム記録媒体の概略断面を示す図である。 実施例で用いられたホログラム記録光学系の概略を示す平面図である。
符号の説明
(11):ホログラム記録媒体
(21):ホログラム記録材料層
(22a) (23a) :反射防止膜
(22)(23):ガラス基板
(24):スペーサ

Claims (6)

  1. 金属酸化物マトリックスと光重合性化合物とを含むホログラム記録材料であって、
    金属酸化物マトリックスは、
    一般式(I):
    (RE )m MI (OR11)n (I)
    (ここで、RE エポキシ基及びオキセタニル基から選ばれる環状エーテル基含有する有機基を表し、R11はアルキル基を表し、MI は金属を表し、mは1、2又は3を表し、nは1以上の整数を表し、ただし、m+nは金属MI の原子価数である。)
    で表される環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)又はその多量体と、
    一般式(II):
    (R22)j MII(OR21)k (II)
    (ここで、R22はアルキル基又はアリール基を表し、R21はアルキル基を表し、MIIは金属を表し、jは0、1、2又は3を表し、kは1以上の整数を表し、ただし、j+kは金属MIIの原子価数である。)
    で表される金属アルコキシド化合物(II)又はその多量体とを少なくとも含むマトリックス形成用材料から形成されたものであるホログラム記録材料。
  2. マトリックス形成用材料はさらに、多官能エポキシ化合物及び多官能オキセタニル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでいる、請求項に記載のホログラム記録材料。
  3. 環状エーテル基含有金属アルコキシド化合物(I)における金属MI は、Siである、請求項1又は2に記載のホログラム記録材料。
  4. 金属アルコキシド化合物(II)は金属MIIの異なる少なくとも2種が用いられ、金属MIIのうちの1種はSiであり、Si以外の他の金属MIIは、Ti、Ta、Zr、Ge、Sn、Al及びZnからなる群から選ばれる、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載のホログラム記録材料。
  5. さらに光重合開始剤を含む、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載のホログラム記録材料。
  6. 請求項1〜のうちのいずれか1項に記載のホログラム記録材料からなるホログラム記録層を有する、ホログラム記録媒体。
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