JP4717245B2 - ユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、箱状の建物ユニットを複数連結して形成したユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、工場で製造した箱状の建物ユニットを、建築現場で複数連結させて建築されるユニット式建物が利用されている。
このユニット式建物を形成する建物ユニットとしては、四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結した箱状のフレームを有するものが一般的である。フレームには、天井梁に支持される天井面材、床梁に支持される床面材および部屋を仕切る間仕切壁等の内装材や、軽量気泡コンクリート等で形成された外壁等の外装材が工場で組付けられている。
このようなユニット式建物によれば、工場において箱状のフレームに内装材や外壁材の取り付け作業まで行って建物ユニットを製造した後、これら建物ユニットを現場に運搬して連結作業を行うだけで建物が完成するから、建築現場での作業が大幅に削減され、建築工事を短期間で完了できるという利点がある。
【0003】
ところで、建物ユニット同士の連結には、例えば、平板状の連結部材(以降、シアプレートと呼ぶ)が用いられる(特開平7−180228号公報参照)。特開平7−180228号公報によれば、シアプレートは、上下方向や水平方向に隣接する建物ユニットのコーナ部分同士の間に介装され、これら建物ユニットを相互に連結している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、水平力がユニット式建物に作用すると、この水平力に対して建物ユニットはフレームで抵抗する。つまり、建物ユニットの各柱が水平力を負担して、弾性変形することになる。
しかし、地震等によって過大な水平力が作用した場合、建物ユニットの各柱が水平力を負担しきれず、弾性変形の範囲を超えて塑性変形する可能性があった。また、弾性変形の範囲内であっても、大きく変形することにより建物ユニット内部の造作材等が破損する可能性があった。
【0005】
本発明の目的は、建物ユニットのコーナ部分同士を連結しつつ、水平力に対する剛性を向上できるコーナ補強材を備えたユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材は、次の構成を採用する。本発明を図面を参照して説明すると、請求項1に記載のユニット式建物10は、四隅の柱41の上下端を天井梁42および床梁43で連結して箱状に形成したフレーム40を有する建物ユニット20を複数有し、これらの建物ユニットのコーナ部分を寄せ合わせて形成したユニット式建物であって、前記建物ユニットの互いに水平方向に隣接するコーナ部分間に介装され、かつこれらコーナ部分の側面に当接される補強部と、この補強部に設けられ前記コーナ部分の上面または下面に接合されて互いに水平方向に隣接する前記建物ユニットを連結する固定部と、を有するコーナ補強材を備え、前記補強部の長さ寸法は、前記柱の高さ寸法にほぼ等しく、前記補強部は、前記柱に当接することを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、コーナ補強材の補強部を互いに水平方向に隣接するコーナ部分間に介装し、かつこれらコーナ部分の側面に当接させたので、地震等による水平力が作用した場合でも、互いに水平方向に隣接する建物ユニットの複数のコーナ部分と、これらコーナ部分の間に介装されたコーナ補強材の補強部とが一体となって水平力を負担することができるから、ユニット式建物の剛性を向上できる。
【0008】
さらに、この発明によれば、コーナ補強材を、補強部と固定部とを含んで構成したので、固定部によってコーナ補強材の位置が建物ユニットのコーナ部分に固定されて、ずれを抑えることができるから、ユニット式建物を確実に補強できる。
【0009】
請求項2に記載のユニット式建物は、請求項1に記載のユニット式建物において、前記コーナ部分は、前記柱であることを特徴とする。この発明によれば、建物ユニットのフレームを構成する柱同士の間にコーナ補強材を介装したので、地震等によって水平力が作用した場合でも、この水平力を負担する柱同士が一体化されるから、ユニット式建物の剛性を向上できる。
【0010】
請求項3に記載のユニット式建物は、請求項1又は2に記載のユニット式建物において、前記補強部は複数の補強片54を備え、これら補強片は、各々2つのコーナ部分間に介装され、かつこれらコーナ部分の側面に当接されるとともに、互いに連続していることを特徴とする。この発明によれば、互いに隣接する2つのコーナ部分の間に補強片を介装して、さらに各補強片同士を連続させたので、水平力に対する剛性をさらに向上できる。
【0011】
請求項4に記載のユニット式建物は、請求項3に記載のユニット式建物において、前記補強片のうち互いに水平方向に隣接する補強片は、前記コーナ部分の側面に当接する当接面54A、64A同士が同一平面内に平行に設けられていることを特徴とする。この発明によれば、各補強片の当接面同士を同一平面内に設けたので、ユニット式建物に地震等による水平力が作用する場合、各補強片が一体となって水平力を負担するから、水平力に対する剛性を向上できる。
【0012】
請求項5に記載のユニット式建物は、請求項3に記載のユニット式建物において、前記補強片のうち互いに水平方向に隣接する補強片は、前記コーナ部分の側面に当接する当接面54A同士が互いに交差して設けられていることを特徴とする。この発明によれば、各補強片の当接面同士を互いに交差させて設けたので、ユニット式建物に地震等による水平力がどの方向から作用しても、この水平力によって変形しようとする方向に各補強片が拘束されるから、水平力に対する剛性を向上できる。
【0013】
請求項6に記載のユニット式建物用コーナ補強材は、四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結して箱状に形成したフレームを有する建物ユニットを複数連結して構成したユニット式建物に用いられるユニット式建物用コーナ補強材であって、前記建物ユニットの互いに水平方向に隣接するコーナ部分間に介装され、かつこれらコーナ部分の側面に当接される補強部と、この補強部に設けられ前記コーナ部分の上面または下面に接合されて互いに水平方向に隣接する前記建物ユニットを連結する固定部と、を有し、前記補強部の長さ寸法は、前記柱の高さ寸法にほぼ等しいことを特徴とする。この発明によれば、請求項1と同様に、ユニット式建物の剛性を向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係るユニット式建物10の全体斜視図が示されている。このユニット式建物10は、基礎11と、この基礎11の上に設けられた建物本体12と、この建物本体12の上に設けられた屋根13とを備えている。
このうち、建物本体12は、1階建物部分12Aと、この1階建物部分12Aの上に設けられた2階建物部分12Bとを備え、これら建物部分12A、12Bは、複数の建物ユニット20で構成されている。
【0015】
図2には、建物ユニット20のフレーム40の全体斜視図が示されている。
建物ユニット20は、図2に示すように、四隅の柱41の上下端を連結する天井梁42および床梁43を有する箱状のフレーム40を備えている。このうち、柱41と天井梁42とは、柱41の柱頭側に配置される柱頭接合部材45を介して連結され、柱41と床梁43とは、柱41の柱脚側に配置される柱脚接合部材46を介して連結されている。
天井梁42としては、長さの異なる短辺天井梁42Aおよび長辺天井梁42Bの二種類が設けられ、床梁43としては、長さの異なる短辺床梁43Aおよび長辺床梁43Bの二種類が設けられている。また、対向する長辺天井梁42Bの間には、天井面材を支持するための天井小梁が架け渡され(図示省略)、また、対向する長辺床梁43Bの間には、床を形成するパーチクルボード等の床面材を支持するための複数の根太が架け渡されている(図示省略)。
【0016】
図3には、ユニット式建物10の各階概略平面図が示され、図4には、ユニット式建物10の分解斜視図が示されている。
建物ユニット20は、そのコーナ部分としての柱41が寄せ合わされて、その梁間方向に3個、桁行方向に3個の計9個配置されてユニット式建物の各階建物部分12A、12Bを形成している。
【0017】
また、各建物ユニット20の互いに水平方向に隣接する柱41同士の間には、コーナ補強材30が設置されている。
コーナ補強材30のうち、互いに隣接する建物ユニット20の柱41が4つ寄せ合わされた部分には、コーナ補強材30Aが設置されており、互いに隣接する建物ユニット20のコーナ部分としての柱41が2つ寄せ合わされた部分には、コーナ補強材30Bが設置されている。
【0018】
図5には、コーナ補強材30Aの全体斜視図が示されている。
コーナ補強材30Aは、同一軸線上に設けられて長さ寸法Lを有する2つの補強部51および補強部52と、これら補強部51および補強部52の互いに対向する一端面同士の間に設けられた平板状の固定部53とを備えている。
【0019】
補強部51,52は、各々4つの補強片54を備え、各補強片54は、厚みWを有する平板状の長尺材で形成され、その表裏面に当接面54Aを備えている。各補強片54は、平面略十字形に配置されることによって、その軸線方向の側面同士が互いに寄せ合わされて連続しており、つまり、補強片54のうち互いに水平方向に隣接する補強片54は、各々の当接面54Aが互いに交差している。
固定部53は略長方形であって、8個の位置決め孔53Aと4個の挿通孔53Bとを備えている。
【0020】
図6には、コーナ補強材30Bの全体斜視図が示されている。
コーナ補強材30Bは、コーナ補強材30Aと同様に、同一軸線上に設けられて長さ寸法Lを有する2つの補強部61および補強部62と、これら補強部61および補強部62の互いに対向する一端面同士の間に設けられた平板状の固定部63とを備えている。
【0021】
補強部61,62は、厚みWを有する平板状の長尺材で形成され、その表裏面に当接面64Aを備えている。
固定部63は、固定部53が半分に切断された形状の略長方形であって、4個の位置決め孔63Aと2個の挿通孔63Bとを備えている。
【0022】
図7および図8には、建物ユニット20の連結部分の分解斜視図および断面図が示されている。
コーナ補強材30Aの固定部53は、1階建物部分12Aの建物ユニット20(以降、1階建物ユニット20と呼ぶ)の水平方向に隣接する4本の柱41の上面としての柱頭接合部材45に跨って接合され、これにより、水平方向に隣接するこれら4つの建物ユニット20が連結されている。
また、固定部53は、1階建物ユニット20の柱頭接合部材45と、これら柱頭接合部材45の上に配置される2階建物部分12Bの建物ユニット20(以降、2階建物ユニット20と呼ぶ)の4本の柱41の下面としての柱脚接合部材46との間に介装され、これにより、上下方向に隣接する建物ユニット20同士が連結されている。
【0023】
具体的には、1階建物ユニット20の各柱頭接合部材45の上面には、2個の位置決めピン45Aと、1個の挿通孔45Bとが設けられている。また、2階建物ユニット20の各柱脚接合部材46の下面には、図示しない2個の位置決め孔と、1個の挿通孔46Bとが設けられている。
【0024】
1階建物ユニット20の柱頭接合部材45の位置決めピン45Aが、コーナ補強材30Aの固定部53の位置決め孔53Aに挿通されて、2階建物ユニット20の柱脚接合部材46の位置決め孔に嵌合されることにより、各階建物ユニット20同士の位置が決定される。
さらに、1階建物ユニット20の柱頭接合部材45の挿通孔45B、固定部53の挿通孔53Bおよび2階建物ユニット20の柱脚接合部材46の挿通孔46Bにボルト81Aが挿通され、このボルト81Aにナット81Bが螺合されて締め付けられることにより、各階建物ユニット20同士が連結される。
【0025】
コーナ補強材30Aの補強部51および補強部52の各補強片54は、1階建物ユニット20および2階建物ユニット20の互いに水平方向に隣接する柱41間に介装され、かつこれら柱41の側面に当接面54Aで当接されている。
つまり、補強部51および補強部52の補強片54の厚みWは、互いに水平方向に隣接する1階建物ユニット20の短辺天井梁42Aおよび2階建物ユニット20の短辺床梁43A間に形成される隙間とほぼ同一となっている。
また、補強部51および補強部52の長さ寸法Lは、1階および2階建物ユニット20の柱41の高さ寸法にほぼ等しくなっている。
【0026】
コーナ補強材30Bの固定部63は、コーナ補強材30Aの固定部53と同様に、柱41の上面または下面としての柱頭接合部材45および柱脚接合部材46に接合されて互いに水平方向に隣接する2つの建物ユニット20を連結している。
【0027】
コーナ補強材30Bの補強部61および補強部62は、コーナ補強材30Aの補強部51および補強部52と同様に、1階建物ユニット20および2階建物ユニット20の互いに水平方向に隣接する柱41間に介装され、かつこれら柱41の側面に当接面64Aで当接されている。
【0028】
次に、ユニット式建物の組み立て手順を説明する。
図4に戻って、まず、建物ユニット20およびコーナ補強材30A、30Bを工場で製作した後、建築現場に運搬する。建築現場では、基礎11を施工し、この基礎11上に1階建物ユニット20をコーナ部分を寄せ合わせて隣接配置する。
【0029】
その後、互いに水平方向に隣接する1階建物ユニット20の4本の柱41同士の間には、コーナ補強材30Aを設置し、互いに水平方向に隣接する1階建物ユニット20の2本の柱41同士の間には、コーナ補強材30Bを設置して、水平方向に隣接する各柱41の位置決めを行なう。
その後、2階建物ユニット20を1階建物ユニット20の上に載置し、1階および2階建物ユニット20およびコーナ補強材30A、30Bをボルト81Aおよびナット81Bで連結して一体化させた後、2階建物ユニット20の上に屋根13を施工する。
【0030】
したがって、本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)補強材30A、30Bを互いに水平方向に隣接する柱41間に介装し、かつこれら柱41の側面に当接させたので、地震等による水平力が作用した場合でも、互いに水平方向に隣接する建物ユニットの複数のコーナ部分と、これらコーナ部分の間に介装された補強材30A、30Bとが一体となって水平力を負担することができるから、ユニット式建物10の剛性を向上できる。
【0031】
(2)コーナ補強材30A、30Bを、補強部51,52,61,62と固定部53,63とを含んで構成したので、固定部53,63によってコーナ補強材30A、30Bの位置が建物ユニットのコーナ部分に固定されて、ずれを抑えることができるから、ユニット式建物10を確実に補強できる。
【0032】
(3)建物ユニット20のフレーム40を構成する柱41同士の間にコーナ補強材30A、30Bを介装したので、地震等によって水平力が作用した場合でも、この水平力を負担する柱41同士が一体化されるから、ユニット式建物の剛性を向上できる。
【0033】
(4)互いに隣接する2本の柱41の間に補強片54を介装して、さらに各補強片54同士を連続させたので、水平力に対する剛性をさらに向上できる。
【0034】
(5)各補強片54の当接面54A同士を互いに交差させて設けたので、ユニット式建物10に地震等による水平力がどの方向から作用しても、この水平力によって変形しようとする方向に各補強片54が拘束されるから、水平力に対する剛性を向上できる。
【0035】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、本実施形態では、補強片54を平面略十字形に配置することにより補強部51および補強部52を形成してコーナ補強材30Aを構成したが、これに限らず、図9に示すように、2つの補強片54の当接面54A同士を同一平面内に配置することにより補強部71および補強部72を形成してコーナ補強材30Cを構成してもよい。このようにしても、本実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、以下の効果がある。
(6)各補強片54の当接面54A同士を同一平面内に設けたので、ユニット式建物10に地震等による水平力が作用する場合、各補強片54が一体となって水平力を負担するから、水平力に対する剛性を向上できる。
【0036】
また、本実施形態では、補強部51と補強部52とを別体としたが、これらを一体とし、補強部の側面に固定部を設けてもよい。このようにすれば、上下の柱41に介装される補強部材が一体となるから、水平力に対するユニット式建物の剛性をより向上できる。
【0037】
【発明の効果】
本発明のユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材によれば、次のような効果が得られる。請求項1に記載のユニット式建物よれば、コーナ補強材の補強部を互いに水平方向に隣接するコーナ部分間に介装し、かつこれらコーナ部分の側面に当接させたので、地震等によって水平力が作用した場合でも、互いに水平方向に隣接する建物ユニットの複数のコーナ部分と、これらコーナ部分の間に介装されたコーナ補強材の補強部とが一体となって水平力を負担することができるから、ユニット式建物の剛性を向上できる。
【0038】
さらに請求項1に記載のユニット式建物によれば、コーナ補強材を、補強部と固定部とを含んで構成したので、固定部によってコーナ補強材の位置が建物ユニットのコーナ部分に固定されて、ずれを抑えることができるから、ユニット式建物を確実に補強できる。
【0039】
請求項2に記載のユニット式建物によれば、建物ユニットのフレームを構成する柱同士の間にコーナ補強材を介装したので、地震等によって水平力が作用した場合でも、この水平力を負担する柱同士が一体化されるから、ユニット式建物の剛性を向上できる。
【0040】
請求項3に記載のユニット式建物によれば、互いに隣接する2つのコーナ部分の間に補強片を介装して、さらに各補強片同士を連続させたので、水平力に対する剛性をさらに向上できる。
【0041】
請求項4に記載のユニット式建物によれば、各補強片の当接面同士を同一平面内に設けたので、ユニット式建物に地震等による水平力が作用する場合、各補強片が一体となって水平力を負担するから、水平力に対する剛性を向上できる。
【0042】
請求項5に記載のユニット式建物によれば、各補強片の当接面同士を互いに交差させて設けたので、ユニット式建物に地震等による水平力がどの方向から作用しても、この水平力によって変形しようとする方向に各補強片が拘束されるから、水平力に対する剛性を向上できる。
【0043】
請求項6に記載のユニット式建物用コーナ補強材は、前記建物ユニットの互いに水平方向に隣接するコーナ部分間に介装され、かつこれらコーナ部分の側面に当接される補強部と、この補強部に設けられ前記コーナ部分の上面または下面に接合されて互いに水平方向に隣接する前記建物ユニットを連結する固定部とを有し、前記補強部の長さ寸法は、前記柱の高さ寸法にほぼ等しいので、地震等によって水平力が作用した場合でも、互いに水平方向に隣接する建物ユニットの複数のコーナ部分と、これらコーナ部分の間に介装された補強部とが一体となって水平力を負担することができるから、ユニット式建物の剛性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るユニット式建物を示す全体斜視図である。
【図2】前記実施形態に係る建物ユニットのフレームを示す全体斜視図である。
【図3】前記実施形態に係るユニット式建物の各階概略平面図である。
【図4】前期実施形態に係るユニット式建物の分解斜視図である。
【図5】前記実施形態に係る建物ユニットのコーナ部分が4つ寄せ合わされた部分に設けられるコーナ補強材を示す全体斜視図である。
【図6】前記実施形態に係る建物ユニットのコーナ部分が2つ寄せ合わされた部分に設けられるコーナ補強材を示す全体斜視図である。
【図7】前記実施形態に係る建物ユニットの連結部分を示す分解斜視図である。
【図8】前記実施形態に係る建物ユニットの連結部分を示す断面図である。
【図9】本発明の変形例に係るコーナ補強材を示す全体斜視図である。
【符号の説明】
10 ユニット式建物
20 建物ユニット
30A、30B コーナ補強材
40 フレーム
41 柱
42 天井梁
43 床梁
45 コーナ部分の上面としての柱頭接合部材
46 コーナ部分の下面としての柱脚接合部材
51,52,61,62 補強部
53,63 固定部
54 補強片
54A、64A 当接面
Claims (6)
- 四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結して箱状に形成したフレームを有する建物ユニットを複数有し、これらの建物ユニットのコーナ部分を寄せ合わせて形成したユニット式建物であって、
前記建物ユニットの互いに水平方向に隣接するコーナ部分間に介装され、かつこれらコーナ部分の側面に当接される補強部と、この補強部に設けられ前記コーナ部分の上面または下面に接合されて互いに水平方向に隣接する前記建物ユニットを連結する固定部と、を有するコーナ補強材を備え、
前記補強部の長さ寸法は、前記柱の高さ寸法にほぼ等しく、
前記補強部は、前記柱に当接する
ことを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1に記載のユニット式建物において、
前記コーナ部分は、前記柱である
ことを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1又は2に記載のユニット式建物において、
前記補強部は複数の補強片を備え、
これら補強片は、各々2つのコーナ部分間に介装され、かつこれらコーナ部分の側面に当接されるとともに、互いに連続している
ことを特徴とするユニット式建物。 - 請求項3に記載のユニット式建物において、
前記補強片のうち互いに水平方向に隣接する補強片は、前記コーナ部分の側面に当接する当接面同士が同一平面内に設けられている
ことを特徴とするユニット式建物。 - 請求項3に記載のユニット式建物において、
前記補強片のうち互いに水平方向に隣接する補強片は、前記コーナ部分の側面に当接する当接面同士が互いに交差して設けられている
ことを特徴とするユニット式建物。 - 四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結して箱状に形成したフレームを有する建物ユニットを複数有し、これらの建物ユニットのコーナ部分を寄せ合わせて形成したユニット式建物用コーナ補強材であって、
前記建物ユニットの互いに水平方向に隣接するコーナ部分間に介装され、かつこれらコーナ部分の側面に当接される補強部と、
この補強部に設けられ前記コーナ部分の上面または下面に接合されて互いに水平方向に隣接する前記建物ユニットを連結する固定部と、を有し、
前記補強部の長さ寸法は、前記柱の高さ寸法にほぼ等しい
ことを特徴とするユニット式建物用コーナ補強材。
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