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JP4755780B2 - 射出成形機の直圧式電動型締装置 - Google Patents

射出成形機の直圧式電動型締装置 Download PDF

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JP4755780B2 JP2001232032A JP2001232032A JP4755780B2 JP 4755780 B2 JP4755780 B2 JP 4755780B2 JP 2001232032 A JP2001232032 A JP 2001232032A JP 2001232032 A JP2001232032 A JP 2001232032A JP 4755780 B2 JP4755780 B2 JP 4755780B2
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純 小池
文行 加藤
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は射出成形機の直圧式電動型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に従来の射出成形機の直圧式電動型締装置の正面図を示し、その概略構成を説明する。図中、3は固定ダイプレート、4は移動ダイプレート、5は固定金型、6は移動金型、10はボールネジ、11はボールネジのネジ軸、12はボールネジのナットを表す。
【0003】
ベース1の両端には、固定ダイプレート3およびサポートプレート7が互いに対向するように配置されている。固定ダイプレート3の前面には固定金型5が保持される。固定ダイプレート3とサポートプレート7との間には、2本のボールネジ10のネジ軸11が回転自在に保持されている。すなわち、ネジ軸11の先端部(図では右端側)は固定ダイプレート3に回転自在に接続され、ネジ軸11の後端部(図では左端側)はサポートプレート7にベアリングを介して回転自在に支持されサポートプレート7を貫通している。
【0004】
固定ダイプレート3とサポートプレート7との間で、各ボールネジ10のナット12は移動ダイプレート4の互いに対角位置にある二隅にそれぞれ固定されている。各ボールネジ10のネジ軸11は、ナット12を介して移動ダイプレート4を貫通している。移動ダイプレート4には、固定ダイプレート3の前面に保持される固定金型5に対向するように、移動金型6が保持される。移動ダイプレート4は固定ダイプレート3とサポートプレート7との間で進退し、移動ダイプレート4の下端はベース1上を摺動することができる。
【0005】
各ボールネジ10のネジ軸11の後端部(図では左端側)には、それぞれプーリ22が取り付けられている。ベース1の下側にはモータ20が収容され、モータ20の軸にはプーリ21が取り付けられている。プーリ21と各プーリ22の間には、タイミングベルト23が架け渡されている。
【0006】
図5を参照して従来の直圧式電動型締装置の動作と欠点を説明する。この型締装置では、モータ20を用いて各ボールネジ10のネジ軸11を回転させることによって、各ボールネジ10のナット12を軸方向に駆動させて移動ダイプレート4をネジ軸11に沿って前後方向に移動させ、型締めおよび型開きの動作を行う。
【0007】
図5に示すように、型締めの際には、各ボールネジ10のナット12を軸方向に駆動させて移動ダイプレート4を固定ダイプレート3に対して前進させ、ナット12が進みきる前に固定金型5と移動金型6の型面を互いに接触させる。さらにナット12を駆動させると、型面に生ずる圧縮荷重の反力がネジ軸11に伝達されてネジ軸11を伸長(弾性変形)させ、型締力を発生させる。
【0008】
しかし、従来の直圧式電動型締装置には次のような欠点があった。すなわち、移動ダイプレート4とボールネジ10のナット12とが直接固定されているため、型締めの際に移動ダイプレート4が図中矢印で示すように大きく撓んでしまい、金型に対して均等な型締力を精度よく発生させることができなかった。また、移動ダイプレート4が大きく撓むと金型の撓みも大きくなるため、精密成形品の成形が困難であるうえに、金型の寿命が短縮していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、型締めの際に移動ダイプレートの撓みを小さくして、型締精度を向上させ、安定した精密成形を可能にし、かつ金型の寿命を延ばすことができる射出成形機の直圧式電動型締装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る射出成形機の直圧式電動型締装置は、固定金型を保持する固定ダイプレートと、固定ダイプレートに対向して配置されたサポートプレートと、固定ダイプレートとサポートプレートとの間に回転自在に保持された複数のボールネジのネジ軸と、ボールネジのナットが固定され固定ダイプレートとサポートプレートとの間で進退可能に配置された保持プレートと、保持プレートにロードセルを介して連結され、固定ダイプレートに対向して移動金型を保持する移動ダイプレートと、複数のボールネジのネジ軸を互いに同期させて回転させるモータとを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る他の射出成形機の直圧式電動型締装置は、固定金型を保持する固定ダイプレートと、固定ダイプレートに対向して配置されたサポートプレートと、固定ダイプレートとサポートプレートとの間に回転自在に保持された複数のボールネジのネジ軸と、ボールネジのナットが固定され固定ダイプレートとサポートプレートとの間で進退可能に配置された保持プレートと、保持プレートにプレートを介して連結され、固定ダイプレートに対向して移動金型を保持する移動ダイプレートと、複数のボールネジのネジ軸を互いに同期させて回転させるモータとを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明の装置においては、固定ダイプレートとサポートプレートの間に、2本のボールネジのネジ軸を、金型の中心軸を中心として斜めの互いに対称な位置に並列に配置することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1および図2を参照して、本発明に係る射出成形機の直圧式電動型締装置の概略構成を示す。図1は正面図、図2は図1のA−A矢視図である。図中、3は固定ダイプレート、4は移動ダイプレート、5は固定金型、6は移動金型、2は保持プレート、10はボールネジ、11はボールネジのネジ軸、12はボールネジのナットを表す。
【0014】
図1に示すように、ベース1の両端には、固定ダイプレート3およびサポートプレート7が互いに対向するように配置されている。固定ダイプレート3の前面には固定金型5が保持される。固定ダイプレート3とサポートプレート7との間には、2本のボールネジ10のネジ軸11が回転自在に並列に保持されている。具体的には、ネジ軸11の先端部(図では右端側)は固定ダイプレート3に回転自在に接続され、ネジ軸11の後端部(図では左端側)はサポートプレート7にベアリングを介して回転自在に支持されサポートプレート7を貫通している。
【0015】
図2に示すように、固定ダイプレート3とサポートプレート7との間で、各ボールネジ10のナット12は保持プレート2の互いに対角位置にある二隅にそれぞれ固定されている。各ボールネジ10のネジ軸11は、ナット12を介して保持プレート2を貫通している。2本のボールネジ10のネジ軸11は、金型の中心軸を中心として斜めの互いに対称な位置に並列に配置される。
【0016】
保持プレート2の前面には、ロードセル15を介して、移動ダイプレート4が連結されている。移動ダイプレート4には、固定ダイプレート3の前面に保持される固定金型5に対向するように、移動金型6が保持される。保持プレート2および移動ダイプレート4は固定ダイプレート3とサポートプレート7との間で進退し、移動ダイプレート4の下端はベース1上を摺動することができる。
【0017】
上記のロードセル15は型締力のフィードバック制御を行うために設けられているが、ロードセル15によるフィードバック制御が不要な場合には、ロードセル15の代わりに、保持プレート2と移動ダイプレート4とを連結する図示しないリジッドな(剛直な)プレートを使用してもよい。
【0018】
各ボールネジ10のネジ軸11の後端部(図では左端側)には、それぞれプーリ22が取り付けられている。ベース1の下側にはモータ20が収容され、モータ20の軸にはプーリ21が取り付けられている。プーリ21と各プーリ22の間には、タイミングベルト23が架け渡されている。
【0019】
図3を参照して本発明に係る直圧式電動型締装置の動作を説明する。この型締装置では、モータ20を用いて各ボールネジ10のネジ軸11を回転させることによって、各ボールネジ10のナット12を軸方向に駆動させて保持プレート2とともに移動ダイプレート4をネジ軸11に沿って前後方向に移動させ、型締めおよび型開きの動作を行う。
【0020】
図3に示すように、型締めの際には、各ボールネジ10のナット12を軸方向に駆動させて保持プレート2とともに移動ダイプレート4を固定ダイプレート3に対して前進させ、ナット12が進みきる前に固定金型5と移動金型6の型面を互いに接触させる。さらにナット12を駆動させると、型面に生ずる圧縮荷重の反力がネジ軸11に伝達されてネジ軸11を伸長(弾性変形)させ、型締力を発生させる。
【0021】
本発明の装置では、移動ダイプレート4がロードセル15を介して保持プレート2に連結されているため、型締めの際にボールネジ10のナット12が固定されている保持プレート2が大きく撓んだとしても、移動ダイプレート4の撓みは従来と比較して小さくすることができる。このため、金型に対して均等な型締力を精度よく発生させることができる。また、ロードセル15による型締力のフィードバック制御を行うことにより、設定通りの型締力が得られる。さらに、移動ダイプレート4の撓みが小さいことから金型の撓みも従来と比較して小さくなるため、精密成形品の成形を安定して行えるうえに、金型の寿命を延ばすこともできる。
【0022】
なお、ロードセル15によるフィードバック制御が不要な場合に、上述したようにロードセル15の代わりにプレートを使用すれば、コストダウンを図ることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の射出成形機の直圧式電動型締装置では、型締めの際に移動ダイプレートの撓みを小さくして、型締精度を向上させ、安定した精密成形を可能にし、かつ金型の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形機の直圧式電動型締装置の正面図。
【図2】図1のA−A矢視図。
【図3】本発明に係る射出成形機の直圧式電動型締装置の型締動作を説明する正面図。
【図4】従来の射出成形機の直圧式電動型締装置の正面図。
【図5】従来の射出成形機の直圧式電動型締装置の型締動作を説明する正面図。
【符号の説明】
1…ベース
2…保持プレート
3…固定ダイプレート
4…移動ダイプレート
5…固定金型
6…移動金型
7…サポートプレート
10…ボールネジ
11…ボールネジのネジ軸
12…ボールネジのナット
15…ロードセル
20…モータ
21、22…プーリ
23…タイミングベルト

Claims (2)

  1. 固定金型を保持する固定ダイプレートと、固定ダイプレートに対向して配置されたサポートプレートと、固定ダイプレートとサポートプレートとの間に回転自在に保持された複数のボールネジのネジ軸と、ボールネジのナットが固定され固定ダイプレートとサポートプレートとの間で進退可能に配置された保持プレートと、保持プレートにプレートを介して連結され、固定ダイプレートに対向して移動金型を保持する移動ダイプレートと、複数のボールネジのネジ軸を互いに同期させて回転させるモータとを備えたことを特徴とする射出成形機の直圧式電動型締装置。
  2. 固定ダイプレートとサポートプレートの間に、2本のボールネジのネジ軸を、金型の中心軸を中心として斜めの互いに対称な位置に並列に配置したことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の直圧式電動型締装置。
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