以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した電子番組ガイド表示制御装置の一実施例の構成を示すブロック図である。本実施例の電子番組ガイド表示制御装置(IRD)1においては、アンテナ等を介して受信された放送波がチューナ2に入力される。この放送波には、番組情報のデータ(EPGデータ)が重畳されている。
なお、上記放送波は、地上波、衛星放送波、有線放送波等のいずれであってもよい。また、受信した放送波が、アナログ信号またはディジタル信号のいずれかによって、チューナ2の内部の構成が変化する。
チューナ2は、この装置全体を制御する内部制御マイクロコンピュータ3(以下、内部制御マイコン3という)の制御に対応してチューニング処理を行うようになされている。チューナ2の出力は、番組情報抽出回路5に供給されるようになされている。なお、チューナ2の出力には、映像音声情報の他、上記番組情報も含まれている。
内部制御マイコン3は、ユーザによって操作される操作部4(装置本体に設けられている操作スイッチまたは図5に示すリモートコマンダ4A等により構成される)からの操作コマンドに対応して、チューナ2、番組情報抽出回路5及び管面表示信号作成回路6を制御するようになされている。なお、この内部制御マイコン3の内部の詳細な構成については、図2を参照して後述する。
番組情報抽出回路5は、内部制御マイコン3の制御に対応して、チューナ2の出力に含まれている番組情報のデータを抽出し、内部制御マイコン3に供給するようになされている。この番組情報データは、内部制御マイコン3によって、表示画面用の画像データ(管面表示用データ)に変換され、管面表示信号作成回路6に供給されるようになされている。
また、番組情報抽出回路5に入力されたチューナ2の出力のうちの映像データ及び音声データは、それぞれ、映像信号再生回路7及び音声信号再生回路8に供給される。
管面表示信号作成回路6は、内部制御マイコン3から供給された管面表示用データ(番組情報データ)の画像データをもとに、番組情報の画像信号(管面表示信号)を作成して映像ミックス回路9に供給するようになされている。
映像信号再生回路7は、番組情報抽出回路5から供給された映像データを映像信号に再生し、その映像信号を映像ミックス回路9に供給するようになされている。
映像ミックス回路9は、映像信号再生回路7から供給された映像信号と管面表示信号作成回路6から供給された番組情報の画像信号(管面表示信号)をミックスし、そのミックスした信号を映像出力として、モニタ装置(テレビジョン受像機)10に出力するようになされている。
同様に、音声信号再生回路8は、番組情報抽出回路5から供給された音声データを音声信号に再生し、その音声信号(音声出力)をスピーカ11に出力するようになされている。
次に、図1に示す内部制御マイコン3の内部の構成を、図2を参照して説明する。CPU20には、操作部4、チューナ2及び番組情報抽出回路5からの操作コマンドまたはデータが、入出力インタフェース23を介して入力される。
CPU20は、制御プログラムブロック21に含まれている種々のプログラムをもとに、入出力インタフェース23から入力されたデータまたは操作コマンドに対応して、種々の処理を行うようになされている。
制御プログラムブロック21には、以下に示すプログラムが含まれている。すなわち、操作入力制御プログラム21Aは、操作部4から入力された操作コマンドに対応する処理を行うためのプログラムである。チューニング制御プログラム21Bは、チューナ2のチューニング処理の制御、チューニング結果の判定等に用いられるプログラムである。
番組情報抽出制御プログラム21Cは、番組情報抽出回路5の番組情報の抽出処理を制御するプログラムであり、管面表示用データ作成プログラム21Dは、番組情報抽出回路5から供給された番組情報データをもとに、番組情報の管面表示用データを作成するプログラムである。管面表示信号作成制御プログラム21Eは、管面表示信号作成回路6の処理を制御するプログラムである。
データブロック22には、種々の蓄積領域が設定されており、シリンダEPGデータベース22A、管面表示用データ22B等が蓄積されている。シリンダEPGデータベース22Aは、図3及び図4を参照して後述するシリンダEPGのデータベースであり、管面表示用データ22Bは、管面表示用データ作成プログラム21Dの実行により作成され、データブロック22のVRAM(Video Random Access Memory)に書き込まれたシリンダEPGの管面表示用のデータである。
次に、本実施例の電子番組ガイド表示制御装置によって作成されたEPGの表示装置としてのモニタ装置10の管面上における表示例について説明する。図3は、本実施例のEPGの概念図である。本実施例のEPGにおいては、モニタ装置10の管面(表示画面)に対応する円柱(シリンダ)の円周面が、水平な中心軸と垂直に、3つの領域(領域X,Y,Z)に区分されており(すなわち、表示装置の管面が縦方向に区分されており)、その3つの領域は、それぞれ、以下のように分類されている。
すなわち、シリンダの3つに区分された領域のうちの最も左側に配置されている領域Xには、1週間分の日にち、曜日、及び時刻が、日にち及び時刻の若い順に、縦方向(円周方向)に並べられている。
3つの領域のうちの中央に配置されている領域Yには、現在放送中の番組または、今後、放送される番組のタイトル名等が、チャンネル番号の若い順、かつ、放送開始時刻の早い順に、縦方向(円周方向)に並べられている。
3つの領域のうちの最も右側に配置されている領域Zには、番組のジャンル(例えば、「全部」、「映画」、「スポーツ」、「ニュース」、「音楽」等)が、縦方向(円周方向)に並べられている。
ユーザは、操作部4(例えば、図5に示すリモートコマンダ4A)を操作することによって、各領域X,Y,Zを、それぞれ回転させて、図3において斜線で示す表示画面に、所望の情報を表示させることができる。
以上に説明したように、本実施例のEPGにおいては、シリンダ(円柱)を複数の領域に区分し、その各領域に、それぞれ、日時、番組、ジャンルを割り当て、各領域をそれぞれ回転可能としている。以下、本明細書中では、この形態で表示されるEPGをシリンダEPGと呼ぶ。
図4は、図3に示すシリンダEPGのモニタ装置10上における実際の表示画面の一例を示す図である。なお、図4においては、日にち及び曜日が表示される領域と、時刻が表示される領域がさらに区分されており、日にち及び曜日が表示される領域を領域X1とし、時刻が表示される領域を領域X2としている。
また、各領域X1,X2,Y,Zには、ユーザが、操作部4等を操作することによって移動可能なカーソル(領域X1のカーソル100X1、領域X2のカーソル100X2、領域Yのカーソル100Y、領域Zのカーソル100Z)が表示されている。
例えば、図4においては、日にちが表示されている領域X1では、カーソル100X1が「3日」(すなわち、3日の日曜日)に配置されており、時刻が表示されている領域X2では、カーソル100X2が午前8時に配置されている。領域X2においては、カーソル100X2の配置されている時刻の数字(この場合、「8」)が、他の時刻の数字よりも大きく表示されるようになされている。なお、領域X2には、午前5時(5時0分)乃至午前4時(4時59分)の1日分の時刻が表示されている。
また、ジャンルが表示されている領域Zにおいては、カーソル100Zが「全部」に配置されており、領域Y(カーソル100Yは、「百一匹わんちゃん」に配置されている)には、3日、日曜日の午前8時に放送される、全てのジャンルの番組のタイトルが、チャンネル番号、ステーションロゴ及び放送時刻とともに表示されている。なお、領域Yに表示される番組は、いま現在放送されている番組以降の番組である。
ユーザは、上記カーソル100X1,100X2,100Y,100Zを、それぞれ移動させることによって、各領域を回転させる(スクロールさせる)。
次に、図1に示す操作部4の構成例について説明する。図5は、本実施例の電子番組ガイド表示制御装置を遠隔操作する場合に用いられるリモートコマンダの構成例を示す平面図である(すなわち、このリモートコマンダ4Aが図1に示す操作部4とされる)。
電源ボタンスイッチ111とテレビ電源ボタンスイッチ112は、それぞれ、モニタ装置10または電子番組ガイド表示制御装置(IRD)1の電源をオンまたはオフするときに操作される。
消音ボタンスイッチ113を操作すると音声がミュートされ、再度操作すると、ミュートが解除される。
テレビ切換ボタンスイッチ114A及びIRD切換ボタンスイッチ114Bは、このリモートコマンダ4Aの各スイッチの機能を、モニタ装置10に対応する機能にするか、または、電子番組ガイド表示制御装置1に対応する機能にするかを切り換えるときに操作される。
入力切換ボタンスイッチ115は、電子番組ガイド表示制御装置1への入力を切り換えるときに操作される。画面表示ボタンスイッチ116は、モニタ装置10上にチャンネル番号等(ステーションロゴ、タイトル名を含む)を表示させる場合に操作され、再度操作されるとその表示が消える。二重音声ボタンスイッチ117は、スピーカ11から出力させる音声を、2カ国語放送、または多重放送の番組において、主音声、副音声、主+副音声(外国語、または日本語と外国語)に切り換える場合に操作される。
0乃至9の数字が表示されている数字ボタンスイッチ118は、各々のボタンに表示されている数字を入力するとき操作される。選局ボタンスイッチ118Aは、数字ボタンスイッチ118の操作が完了したとき、数字入力終了と、その入力した数字がチャンネルを表すものであることを示す意味で、それに続いて操作される。
また、上述したテレビ切換ボタンスイッチ114Aが操作され、このリモートコマンダ4Aがモニタ装置10用のリモートコマンダとされている場合、数字ボタンスイッチ118の「7」のボタンの下側に配置されているボタンは「10」を表すボタンとされ、「0」と表示されているボタンは「11」を表すボタンとされ、選局ボタンスイッチ118Aは「12」を表すボタンとされる。モニタ装置10には、押されたボタンに設定されている放送局(チャンネル)の番組が表示される。
メニューボタンスイッチ119は、モニタ装置10に電子番組ガイドやIRDの諸設定のメニュー画面(図示せず)を表示させるときに操作され、インフォボタンスイッチ120は、インフォ画面(図示せず)を表示させるときに操作される。
現番組ボタンスイッチ121と番組予告ボタンスイッチ122は、プロモーションチャンネルの選局に用いられ、それぞれ、現在放送中の番組、または今後放送される予定の番組の予告を表示させるとき操作され、番組表ボタンスイッチ123は、図4に示すようなEPG(番組表)を表示させるとき操作される。
セレクトボタン(決定キー)スイッチ128は、リモートコマンダ4Aの上面に対して垂直方向に押下操作(セレクト操作)することができるようになされている。アップボタンスイッチ(上キー)124、ダウンボタンスイッチ(下キー)125、レフトボタンスイッチ(左キー)126、及びライトボタンスイッチ(右キー)127は、画面上に表示されるカーソル(例えば、図4に示すカーソル100X1,100X2,100Y,100Z)等を上下左右に移動させるとき(方向操作するとき)操作される。
ボリウムボタンスイッチ129とチャンネルアップダウンボタンスイッチ130は、ボリウムまたはチャンネルの番号を増減するとき操作される。
次に、本実施例の電子番組ガイド表示制御装置の動作について、図6及び図7に示すフローチャートを参照して説明する。
CPU20は、最初に、操作入力制御プログラム21Aを実行することにより、リモートコマンダ4A(操作部4)から入力される各種の操作コマンドに対応した処理を行う。
すなわち、図6に示すステップS1において、内部制御マイコン3のCPU20は、リモートコマンダ4A(操作部4)の番組表ボタンスイッチ123が押されたか否かを判定する。
この間に、例えば、所定のチャンネルを選択する指令が入力されたとすると、CPU20は、入出力インタフェース23を介して入力された操作コマンドに対応して、チューニング制御プログラム21Bを実行し、チューナ2のチューニング処理を制御する。チューナ2には、アンテナ等を介して放送波が供給されており、チューナ2は、内部制御マイコン3(CPU20)の制御に対応したチューニング処理を行い、指定されたチャンネルの受信出力を番組情報抽出回路5に供給する。
なお、チューナ2に供給される放送波には、1週間分の番組情報データが数秒に1回の割合で重畳されている。この番組情報データは、例えば、3時間に1回の割合で最新のデータに変更される。番組情報抽出回路5に供給されるチューナ2の出力には、この番組情報データも含まれている。
内部制御マイコン3のCPU20は、制御プログラムブロック21に記憶されている番組情報抽出制御プログラムを実行することによって、番組情報抽出回路5の処理を制御する。番組情報抽出回路5は、この制御に対応して、チューナ2の出力に含まれている番組情報データを抽出し、内部制御マイコン3に供給する。内部制御マイコン3のCPU20はこのデータを、シリンダEPGデータベース22Aに蓄積させる。
管面表示信号作成回路6は、内部制御マイコン3(CPU20)の制御に対応して、内部制御マイコン3から供給された番組表の管面表示用データ22Bを管面表示信号に変換し、映像ミックス回路9に供給する。
このとき、映像ミックス回路9には、番組情報抽出回路5から出力され、映像信号再生回路7によって再生された映像信号(チューナ2で選局された番組の映像信号)が入力されている。映像ミックス回路9は、この映像信号をモニタ装置10に出力する。また、音声信号再生回路8で再生された音声信号がスピーカ11に出力される。このようにして、モニタ装置10とスピーカ11に、指定したチャンネルの画像と音声が出力される。
ユーザは、例えば、番組表を表示させるとき、リモートコマンダ4Aの番組表ボタンスイッチ123を操作する。
番組表ボタンスイッチ123が押されていない場合は、ステップS1の処理が繰り返される。リモートコマンダ4Aの番組表ボタンスイッチ123が押された場合、番組表表示コマンドが内部制御マイコン3の入出力インタフェース23を介してCPU20に入力され、ステップS2に進む。
ステップS2においては、CPU20は、管面表示用データ作成プログラム21Dを実行し、データブロック22内に蓄積されているシリンダEPGデータベース22Aに基づいて、番組情報の管面表示用データ22Bを作成する。この管面表示用データ22Bは、データブロック22内に蓄積されるとともに、入出力インタフェース23を介して管面表示信号作成回路6に出力される。また、CPU20は、管面表示信号作成制御プログラム21Eを実行し、管面表示信号作成回路6の処理を制御する。このようにして、例えば、図8(c−1)に示すようなEPG(番組表)がモニタ装置10の管面上に表示される。
次に、ステップS3に進み、CPU20は、リモートコマンダ4Aの番組表ボタンスイッチ123、アップボタンスイッチ124、ダウンボタンスイッチ125、レフトボタンスイッチ126、ライトボタンスイッチ127、及びセレクトボタンスイッチ128のうちのいずれかのスイッチが押されているか否かを判定する(キー入力があるか否かを判定する)。これらのスイッチ123乃至127のいずれのスイッチも押されていない場合には、このステップS3の処理が繰り返される。一方、これらのスイッチ123乃至127のいずれかのスイッチが押されていると判定された場合、ステップS4に進む。
ステップS4においては、CPU20は、押されたスイッチがアップボタンスイッチ124またはダウンボタンスイッチ125のいずれかであるか否を判定する。そして、押されたスイッチがアップボタンスイッチ124またはダウンボタンスイッチ125のいずれかであると判定された場合、ステップS6に進む。
ステップS6では、CPU20は、移動可能なカーソルの存在する領域が、領域X1,X2,Y,Zのうちのいずれであるのかを判定する。移動可能とされているカーソルが領域X1に配置されているカーソル100X1である場合、CPU20は、ステップS7aに進み、領域X1(すなわち、日にち及び曜日が表示されている領域)のカーソル100X1を、アップボタンスイッチ124またはダウンボタンスイッチ125の操作に対応して上下方向に移動させる。これにより、日にち及び曜日の選択が行われる。
例えば、図8(a−1)に示すように、領域X1(日にち及び曜日の表示領域)に存在しているカーソル100X1が移動可能とされ、そのカーソル100X1が3日、日曜日に配置されている場合において、ダウンボタンスイッチ125が1回押されると、図8(a−2)に示すように、カーソル100X1が、4日、月曜日(すなわち、3日、日曜日の1つ下)に移動する。
ステップS6において、移動可能とされているカーソルが領域X2に配置されているカーソル100X2であると判定された場合、ステップS7bに進み、領域X2(すなわち、時刻が表示されている領域)のカーソル100X2が、アップボタンスイッチ124またはダウンボタンスイッチ125の操作に対応して上下方向に移動し、時刻の選択が行われる。
例えば、図8(b−1)に示すように、領域X2に存在しているカーソル100X2が移動可能であり、そのカーソル100X2が午前8時に配置されている場合において、ダウンボタンスイッチ125が1回押されると、図8(b−2)に示すように、カーソル100X2が午前9時(すなわち、午前8時の1つ下)に移動する。
ステップS6において、移動可能とされているカーソルが領域Yに配置されているカーソル100Yであると判定された場合、ステップS7cに進み、領域Y(すなわち、番組のタイトル等が表示されている領域)のカーソル100Yが、アップボタンスイッチ124またはダウンボタンスイッチ125の操作に対応して上下方向に移動し、番組の選択が行われる。
例えば、図8(c−1)に示すように、領域Yのカーソル100Yが移動可能とされており、そのカーソル100Yが第10チャンネルの「百一匹わんちゃん」に配置されている場合において、ダウンボタンスイッチ125が1回押されると、図8(c−2)に示すように、カーソル100Yは、第11チャンネルの「今日のニュース」(すなわち、第10チャンネルの「百一匹わんちゃん」の1つ下に配置されている番組)に移動する。
ステップS6において、移動可能とされているカーソルが領域Zに配置されているカーソル100Zである場合、ステップS7dに進み、領域Z(すなわち、ジャンル名が表示されている領域)のカーソル100Zが、アップボタンスイッチ124またはダウンボタンスイッチ125の操作に対応して上下方向に移動され、ジャンルの選択が行われる。
例えば、図8(d−1)に示すように、領域Zに存在しているカーソル100Zが移動可能とされ、そのカーソルが「全て」に配置されている場合において、ダウンボタンスイッチ125が1回押されると、図8(d−2)に示すように、カーソル100Zは、「映画」(すなわち、「全部」の1つ下に配置されているジャンル)に移動する。
ところで、各ステップ7a乃至7dにおいては、所定の領域におけるカーソルを上下方向に移動させた場合、カーソルが移動されるとともに、そのカーソルの移動に対応して、他の領域の表示が変更される。以下に、この動作について説明する。
例えば、領域Yのカーソル100Yを上下方向に移動させた場合の例について説明する。図9は、領域Yのカーソル100Yをさらに下方向に移動させた場合の表示例を示している。図9(a)は、図8(c−2)と同一の画面であり、この状態からダウンボタンスイッチ125を6回押すと、領域Yのカーソル100Yは、そのキー操作に対応して、第11チャンネルの「今日のニュース」から6つ下に表示されている第21チャンネルの「夏のサスペンス」に移動する(図9(b))。この番組(「夏のサスペンス」)の放送時刻は、午前9時00分乃至午前10時00分であるので、図9(a)において、午前8時に配置されていた領域X2のカーソル100X2が、午前9時に移動する(図9(b))。
また、図9(b)の状態から、ダウンボタンスイッチ125をさらに操作することによって、領域Yを上方向にスクロール(カーソル100Yを下方向に移動)させて、例えば、図9(c)に示すように、午後9時10分乃至午後9時20分(但し、3日、日曜日)に放送される番組Eにカーソル100Yを配置させた場合、これに対応して、領域X2のカーソル100X2も午後9時に移動する。
さらに、ダウンボタンスイッチ125を操作して、領域Yを上方向にスクロールさせ、例えば、図9(d)に示すように、午前5時30分乃至午前6時00分(次の日にち、すなわち4日、月曜日)に放送される番組4F上にカーソル100Yを配置させた場合、これに対応して、領域X1(日にち及び曜日の表示領域)のカーソル100X1が4日、月曜日に移動し、領域X2のカーソル100X2が午前5時に移動する。すなわち、領域Yのカーソルが、午前00時00分以降に放送が開始される番組に配置されると、領域X1のカーソルが1日分移動する。
ステップS7a乃至S7dにおいて各領域に表示されている項目の選択が終了すると、ステップS3に戻り、新たなキー入力待ちの状態となる。
一方、ステップS4において、ユーザの操作したキーが、アップボタンスイッチ124とダウンボタンスイッチ125のいずれでもないと判定された場合、ステップS8に進む。ステップS8においては、ユーザの操作したキーがライトボタンスイッチ127であるか否かが判定され、ライトボタンスイッチ127であると判定された場合、ステップS9に進む。
ステップS9においては、移動可能とされているカーソルの存在する領域(選択されている領域)が領域X1,X2,Y,Zのいずれであるのかが判定され、領域X1(すなわち、日にち及び曜日の表示されている領域)に存在していると判定されるとステップS10aに進む。ステップS10aにおいては、移動可能なカーソルの存在する領域が、領域X1から領域X2(領域X1の右隣に配置されている領域)(時刻の表示領域)に移行する(カーソル100X2が移動可能になる)。
すなわち、図8(a−1)に示すように、領域X1のカーソル100X1が移動可能とされている場合において、ライトボタンスイッチ127が1回押されると、移動可能なカーソルの存在領域が、図8(b−1)に示す領域X2に移行する。なお、現在移動可能なカーソルが最も太く表示される。
ステップS9において、移動可能なカーソルの存在する領域(選択されている領域)が領域X2であると判定されると、ステップS10bに進み、移動可能なカーソルの存在する領域が、領域X2から領域Y(領域X2の右隣に配置されている領域)(番組のタイトル等の表示領域)に移行する(カーソル100Yが移動可能になる)。
すなわち、図8(b−1)に示すように、領域X2のカーソル100X2が移動可能とされている場合において、ライトボタンスイッチ127が1回押されると、移動可能なカーソルの存在領域が、図8(c−1)に示す領域Yに移行する。
ステップS9において、移動可能なカーソルの存在する領域(選択されている領域)が領域Yであると判定されると、ステップS10cに進み、移動可能なカーソルの存在する領域が、領域Yから領域Z(領域Yの右隣に配置されている領域)(ジャンルの表示領域)に移行する(カーソル100Zが移動可能になる)。
すなわち、図8(c−1)に示すように、領域Yのカーソル100Yが移動可能とされている場合において、ライトボタンスイッチ127が1回押されると、移動可能なカーソルの存在領域が、図8(d−1)に示すように、領域Zに移動する。
ステップS9において、移動可能なカーソルの存在する領域(選択されている領域)が領域Zであると判定されると、ステップS10dに進み、そのキー入力が無効とされる(領域Zの右隣には、所定の領域が配置されていないため)。
ステップS10a乃至S10dにおける処理が終了すると、ステップS3に戻り、新たなキー入力待ちの状態となる。
一方、ステップS8において、ユーザの操作したキーがライトボタンスイッチ127ではないと判定された場合、ステップS11に進み、ユーザの操作したキーがレフトボタンスイッチ126であるか否かが判定される。そして、レフトボタンスイッチ126であると判定された場合、ステップS12に進み、移動可能とされているカーソルの存在する領域(選択されている領域)が、領域X1,X2,Y,Zのいずれであるかのが判定される。
ステップS12において、移動可能なカーソルの存在する領域が領域X1であると判定された場合、ステップS13aに進み、そのキー入力が無効とされる(領域X1の左隣には、所定の領域が配置されていないため)。
ステップS12において、移動可能とされているカーソルの存在する領域(選択されている領域)が領域X2であると判定された場合、ステップS13bに進み、移動可能なカーソルの存在する領域が、領域X2から領域X1(領域X2の左隣に配置されている領域)に移動される(カーソル100X1が移動可能とされる)。
すなわち、図8(b−1)に示すように、領域X2のカーソル100X2が移動可能とされている場合において、レフトボタンスイッチ126が1回押されると、移動可能なカーソルの存在領域が、図8(a−1)に示す領域X1に移動する。
ステップS12において、移動可能なカーソルの存在する領域が領域Yであると判定された場合、ステップS13cに進み、移動可能なカーソルの存在する領域が、領域Yから領域X2(領域Yの左隣に配置されている領域)に移行される(カーソル100X2が移動可能とされる)。
すなわち、図8(c−1)に示すように、領域Yのカーソル100Yが移動可能とされている場合において、レフトボタンスイッチ126が1回押されると、移動可能なカーソルの存在領域が、図8(b−1)に示す領域X2に移動する(カーソル100X2が移動可能になる)。
ステップS12において、移動可能なカーソルの存在する領域が領域Zであると判定された場合、ステップS13dに進み、移動可能なカーソルの存在するとされる領域が、領域Zから領域Y(領域Zの左隣に配置されている領域)に移行される。
すなわち、図8(d−1)に示すように、領域Zのカーソル100Zが移動可能とされている場合において、レフトボタンスイッチ126が1回押されると、移動可能なカーソルの存在領域が、図8(c−1)に示す領域Yに移動する(カーソル100Yが移動可能になる)。
ステップS13a乃至S13dにおける処理が終了すると、ステップS3に戻り、新たなキー入力待ちの状態となる。
一方、ステップS11において、ユーザの操作したキーがレフトボタンスイッチ126ではないと判定された場合、図7に示すステップS14に進み、ユーザの操作したキーがセレクトボタンスイッチ(決定キー)128であるか否かが判定される。ステップS14において、ユーザの操作したキーがセレクトボタンスイッチ128であると判定されると、領域Yのカーソル100Yが配置されている番組が選択されたものと認識されてステップS15に進む。
ステップS15においては、ステップS14で選択された番組が現在放送中であるか否かが判定され、その番組が放送中であると判定された場合、ステップS16に進み、モニタ装置の管面が、シリンダEPGから選択した番組に切り換わる。すなわち、CPU20は、チューナ2を制御し、指定された番組のチャンネルを受信させ、その画像をモニタ装置10に表示させる。そして、このとき、ステップS24において、それまで表示されていた番組表が消去される。
一方、選択した番組が現在は放送されておらず、今後放送される予定の番組であると判定された場合、ステップS17に進み、モニタ装置10の管面表示が、シリンダEPGから選択した番組の番組情報に切り換わる。すなわち、CPU20は、シリンダEPGデータベース22Aに記憶されている、その番組の番組情報(例えば、その番組のあらすじ、出演者等)を読み出し、表示させる。
このステップS15乃至S17の処理について、図10を参照してさらに説明する。なお、現在の日にち及び時刻は、3日、日曜日の午前8時10分であるものとする。
いま、モニタ装置10の管面上には、図10(a)に示すシリンダEPG(図8(c−1)に示す番組表と同一のものであるが、領域Yのカーソル100Yの図示が省略されている)が表示されている。例えば、ユーザが、リモートコマンダ4Aを操作して、第13チャンネルの「旅情」(午前8時05分乃至午前11時00分に放送)にカーソル100Yを配置し、そこで、セレクトボタンスイッチ128を押したものとする。すると、選択した番組(「旅情」)が現在放送中であるので、このモニタ装置の画面は、図10(a)に示すシリンダEPGから図10(b)に示す「旅情」の画面に切り換わり(ステップS16)、ユーザは、選択した番組を視聴することができる。
一方、例えば、ユーザが、リモートコマンダ4Aを操作して、第21チャンネルの「夏のサスペンス」(午前9時00分乃至午前10時00分に放送)にカーソルを配置し、そこで、セレクトボタンスイッチ128を押したものとする。すると、選択した番組(「夏のサスペンス」)が、いま現在放送されておらず、今後放送する予定の番組であるので、このモニタ装置10の画面は、図10(a)に示すシリンダEPGから、図10(c)に示す「夏のサスペンス」の番組情報に切り換わる(ステップS17)。
図10(c)に示す番組情報の表示画面上には、その番組(この場合、「夏のサスペンス」)の放送日時、番組内容等が表示される他に、ユーザが選択可能な、各種のコマンドアイコンが表示されている。図10(c)においては、コマンドアイコンとして、番組表(図10(a))を再度表示させるための「戻り」アイコン、現在表示されている番組情報の番組にブックマーク(しおり)を付す(番組をチェックする)ための「ブックマーク」アイコン、この番組を、その放送開始時刻に、受信表示させるための「タイマ」アイコン、及びテレビショッピング等に用いられる「購入」アイコン(この実施例の場合には用いられない)が表示されている。
ユーザは、リモートコマンダ4Aのアップボタンスイッチ124及びダウンボタンスイッチ125を操作することによって、所望のコマンドアイコンにカーソルを配置することができ、セレクトボタンスイッチ(決定キー)128を押すことによって、カーソルの配置されているコマンドアイコンを選択することができる。
ステップS17において、例えば、図10(c)に示す番組情報が表示されると、ステップS18に進み、「戻り」アイコンが選択されたか否かが判定される。「戻り」アイコンが選択されている場合には、ステップS2に戻り、再びシリンダEPGがモニタ装置10の画面上に表示される。一方、「戻り」アイコンが選択されていない場合においては、ステップS19に進み、「ブックマーク」アイコンが選択されているか否かが判定される。
ステップS19において、「ブックマーク」アイコンが選択されていると判定された場合、ステップS20に進み、この番組情報で紹介されている番組にブックマーク(しおり)が付され、この番組がデータブロック22のブックマークリストに登録される。ステップS19の処理の終了後において、ステップS18に戻る。
なお、領域Zのブックマークアイコンにカーソル100Zを配置することによって、ステップS20でチェックされた(ブックマークが付された)番組の一覧を、領域Yに表示させることができる。
一方、ステップS19において、「ブックマーク」アイコンが選択されていないと判定された場合、ステップS21に進み、「タイマ」アイコンが選択されているか否かが判定される。ステップS21において、「タイマ」アイコンが選択されていると判定された場合においては、ステップS22に進み、この番組情報で紹介されている番組のタイマ予約処理(この番組を、データブロック22の、その放送開始時刻に表示させるタイマ予約リストに登録する処理)が行われ、ステップS18に戻る。一方、ステップS21において、「タイマ」アイコンが選択されていないと判定された場合においてもステップS18に戻る。
CPU20は、このように、タイマ予約リストに番組が登録された場合、計時動作を行い、その放送開始時刻が到来したとき、チューナ2を制御し、その番組を受信表示させる。
本実施例においては、モニタ装置10の1画面を複数の縦の領域に区分し、各領域に、日にち、時刻、番組のタイトル、ジャンル等を割り当て、各々の領域のカーソルを操作することによって番組情報を得るようにしたので、同一画面上で、階層を意識することなく所望の番組情報を得ることが可能になる。
また、番組のタイトルが表示される領域(領域Y)においては、いま現在放送されている番組を先頭に、多数の番組が、時間順に縦一列に並んで表示されるようになされており、その領域のカーソルを移動させることにより、他の領域の日にち、時刻が変化する。従って、日にち、時刻の指定なしでも、容易に番組を選択することができる。
さらに、日にち、時刻、またはジャンルを変更すれば、その変更に対応して番組のタイトル表示も変更される。
なお、番組表を他の表示形態とすることも可能であり、以下に、番組表の他の表示例について説明する。
図11は、番組表の他の表示例を示す図である。この番組表では、未来と過去の時間が区別され、過去に属する部分の表示色が変更されている。
図12は、このような番組表を表示する処理の一例を説明するフローチャートである。この図は、図6のフローチャートのステップS2において実行される処理の詳細を示している。
この処理が実行されると、ステップS40において、内部制御マイコン3のCPU20は、現在の日時を図示せぬタイマから取得する。そして、ステップS41に進み、当日(電源が投入された日)以降の日にちと曜日を領域X1に表示する。そして、ステップS42に進み、領域X2に時間を表示するとともに、表示された時間のうち、過去に属する部分の表示色を変更する。
ステップS43では、CPU20は、現在放送されている番組と、これから放送される番組を、例えば、チャンネル番号が小さい順に領域Yに表示する。そして、ステップS44に進み、領域Zにジャンルを表示し、処理を終了する(エンド)。
いま、3日(日曜日)の午前9時であるとすると、ステップS41において、3日以降の日にちが表示され、また、ステップS42では、9時より前の領域の表示色が変更されることになる。ステップS43では、現在放送されている番組と、これから放送される番組が領域Yに表示され、更に、ステップS44において、領域Zにジャンルが表示され、処理を終了する。
以上のような表示方法によれば、既に放送が終了した番組が表示されなくなるので、不要な情報を排除することにより、更に、番組の選択が容易になる。
図13は、図12に示す表示例が表示されている場合に実行される処理の一例を説明するフローチャートである。なお、このフローチャートは、図6に示すステップS6の直後に実行される処理であり、図6に示す処理と同一の部分には、同一の符号が付してあるので、その部分の説明は省略する。
ステップS6では、CPU20は、移動可能なカーソルの存在する領域が、領域X1,X2,Y,Zのうちのいずれであるのかを判定する。移動可能とされているカーソルが領域X1に配置されているカーソル100X1である場合、CPU20は、ステップS60に進む。ステップS60では、カーソル100X1を移動後に指定される日にちが過去に属するか否かが判定される。その結果、移動後に指定される日にちが過去の日にちである(yes)と判定された場合は、ステップS7aの処理をスキップし、ステップS3の処理に戻り同様の処理を繰り返す。また、ステップS60において、移動後に指定される日にちが過去の日にちではない(no)と判定された場合は、ステップS7aに進み、日にちおよび曜日の選択(カーソル100X1の移動)が行われた後、ステップS3に戻り同様の処理が繰り返される。
ステップS6において、移動可能とされているカーソルが領域X2に配置されているカーソル100X2であると判定された場合には、ステップS61に進む。ステップS61では、カーソル100X2を移動後に指定される時刻が、過去に属するか否かが判定される。その結果、移動後に指定される時刻が過去に属する(yes)と判定された場合は、ステップS7bの処理をスキップし、ステップS3に戻り同様の処理を繰り返す。また、ステップS61において、カーソル100X2を移動した後に指定される時刻が過去に属さない(no)と判定された場合は、ステップS7bに進み、時刻の選択(カーソル100X2の移動)が行われた後、ステップS3に戻り同様の処理が繰り返される。
なお、ステップS7c,7dの処理は、図6の場合と同様であるので、その説明は省略する。
以上のような処理によれば、カーソルを移動した場合においても、放送が既に終了している番組は表示されないので、視聴可能な情報だけが表示され、スムーズに番組を選択することが可能となる。
図14は、番組表の他の表示例を示す図である。この番組表の構成は、図4に示す番組表の構成と基本的に同様であるが、日にち及び曜日を表示する領域X1、時刻を表示する領域X2、及びジャンルを表示する領域Zには、各々1個ずつの情報のみが表示されている。
すなわち、図14においては、領域X1には「6日、水曜日」のみが表示され、領域X2には「9時」のみが表示され、領域Zには「全部」のみが表示されている。ユーザは、リモートコマンダ4Aのアップボタンスイッチ124またはダウンボタンスイッチ125を操作することによって、各領域に表示されている日にち等の情報をスクロールさせ、所望の情報を選択することができる。
図15は、番組表のさらに他の表示例を示す図である。この番組表の構成は、図4に示す番組表の構成と基本的に同様であるが、処理領域のカーソル位置に対応して、次の領域のファイルが開く形で表示されている。
すなわち、領域X1のカーソル100X1の配置位置(この場合6日、水曜日)に対応して、領域X2が開いている。また、領域X2のカーソル100X2の配置位置(この場合、午前9時)及び領域Zのカーソル100Zの配置位置(この場合「全部」)に対応して、領域Yが開いている。
図16は、番組表のさらに他の表示例を示す図である。この番組表の構成は、図4に示す番組表の構成と基本的に同様であるが、このシリンダEPGにおいては、モニタ装置の画面上に、図3に示す概念図と同様の、シリンダ状のEPGが表示される。
なお、以上の実施例では、ジャンルを放送日時と同時に表示するようにしたが、そのうちの一方の表示は省略することもできる。