JP4613942B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
本発明は、車両用空調装置において、特に内外気モードの切換制御に関するものである。
従来、車両用空調装置において、空調ケース内に吸い込む空気の内外気モードの切換は、目標吹出温度TAOに応じて行われている。例えば、目標吹出温度TAOが所定切換値より低くなると、冷房能力を向上するために内気(車室内空気)を空調ケース内に吸い込む内気モードとし、目標吹出温度TAOが所定切換値より高くなると、外気(車室外空気)を空調ケース内に吸い込む外気モードとしている。
なお、上記目標吹出温度TAOは、車室内に吹き出す空調風の目標温度であって、車室内の温度、外気温度、車室内へ入射する日射量、車室内の設定温度等を入力情報として所定の演算式にて算出されるものであり、車室内の空調熱負荷に対応する。そして、目標吹出温度TAOは、夏場において車室内を冷房する場合は、低い値となり、冬期のように車室内を暖房する場合は、高い値となる。
また、この目標吹出温度TAOは、上記内外気モードの切換の他に、上記空調風の送風量をも決定するパラメータとなっている。具体的には、図4中実線に示すように目標吹出温度TAOが高い領域(図中右側)と、低い領域(図中左側)では送風量が大きくなり、目標吹出温度TAOの中間領域では送風量は最も小さくなる。
従って、上記内外気モードの切換と空調風の送風量とは、共に目標吹出温度TAOにて決定されるため、1対1の関係がある。ところで、従来、車両用空調装置では、上記内外気モードの所定切換値は、以下のような考え方で設定している。
すなわち、目標吹出温度TAOの高温領域や低温領域のごとく空調風の送風量が非常に大きい状態となる領域に上記所定切換値を設定すると、内外気モードを切り換えるときに、送風量が大きいため、内外気モードの通風抵抗の差に起因する送風騒音の変化量が大となる。その結果、車室内乗員に違和感を与え、好ましくない。そこで、上記所定切換値は、空調風による送風騒音の変化が小さく、かつ十分な冷房能力が得られる所を狙って、車種毎に設定されている。
ところで、上記従来装置では、空調風の送風量が目標吹出温度TAOのみで決定されるようになっているが、車両のごとく広範に使用環境条件が変化するものでは、単純にTAOのみで送風量を決定すると、乗員が要求する空調感覚(温度感覚)に合致した送風量を必ずしも得ることができない。
そこで、本発明者は、図4中1点鎖線および破線で示すように乗員の空調感覚に大きな影響を与える外気温度(Tam)に応じて、空調風の送風量を補正する非線形制御を行うことを検討した。
しかしながら、このような非線形制御を行うと、同じ目標吹出温度TAOであっても、外気温度(Tam)に応じて送風量が変化する。このため、内外気モードの所定切換値と送風量との関係が変化し、上記所定切換値を常に送風騒音の変化の小さい所に設定できないという問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、内外気モードの切換を、常に送風騒音の変化が小さい所で確実に行うことができる車両用空調装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1ないし10記載の発明では、車室内の空調環境に影響を与える空調環境情報(Tset、Tr、Tam、Ts、Tw、Te)に基づいてブロワ電圧(BLW)を決定し、ブロワ電圧(BLW)により送風機(5)の送風量を決定制御する送風量制御手段(S140)と、
空調ケース(1)内に車室内空気のみを導入する内気モードと、空調ケース(1)内に車室外空気のみを導入する外気モードと、空調ケース(1)内に車室内空気と車室外空気の両方を導入する半内気モードとを切り換える内外気切換ドア(4)と、
車室内の冷房負荷が所定値より大きいか否かを判定する判定手段(S151)と、
判定手段(S151)にて冷房負荷が所定値より小さいと判定されたときに、外気モードを決定する外気モード決定手段(S153)と、
判定手段(S151)の判定結果及びブロワ電圧(BLW)に基づいて内外気切換ドア(4)による内外気モードを決定する内外気モード決定手段(S152)とを有し、
内外気モード決定手段(S152)は、判定手段(S151)にて冷房負荷が所定値より大きいと判定されると、先ず、ブロワ電圧(BLW)に基づいて内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)を算出し、
内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)はブロワ電圧(BLW)が大きくなるにつれて大きくなるように決定されるとともに、ブロワ電圧(BLW)が所定範囲内で変化しても内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)は一定値を維持するように決定され、
内外気モード決定手段(S152)は、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より大きいときに内気モードを決定し、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より小さいときに半内気モードを決定することを特徴としている。
空調ケース(1)内に車室内空気のみを導入する内気モードと、空調ケース(1)内に車室外空気のみを導入する外気モードと、空調ケース(1)内に車室内空気と車室外空気の両方を導入する半内気モードとを切り換える内外気切換ドア(4)と、
車室内の冷房負荷が所定値より大きいか否かを判定する判定手段(S151)と、
判定手段(S151)にて冷房負荷が所定値より小さいと判定されたときに、外気モードを決定する外気モード決定手段(S153)と、
判定手段(S151)の判定結果及びブロワ電圧(BLW)に基づいて内外気切換ドア(4)による内外気モードを決定する内外気モード決定手段(S152)とを有し、
内外気モード決定手段(S152)は、判定手段(S151)にて冷房負荷が所定値より大きいと判定されると、先ず、ブロワ電圧(BLW)に基づいて内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)を算出し、
内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)はブロワ電圧(BLW)が大きくなるにつれて大きくなるように決定されるとともに、ブロワ電圧(BLW)が所定範囲内で変化しても内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)は一定値を維持するように決定され、
内外気モード決定手段(S152)は、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より大きいときに内気モードを決定し、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より小さいときに半内気モードを決定することを特徴としている。
これにより、車室内を急速に冷却するときで、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より大きいと、内気モードを決定して空調ケース内に車室内空気のみを導入する。このため、冷房能力を向上できる。
一方、車室内を冷却中に内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より小さくなると、半内気モードを決定して空調ケース内に車室内空気と車室外空気の両方が導入される。この結果、車室内の換気を行いながら、冷房能力の確保を図ることができる。
つまり、本発明では、空調ケース内に車室内空気のみを導入している内気モード状態から、空調ケース内に車室外空気を導入する半内気モード状態への切換が、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)にて決定され、この内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)は送風量を決めるブロワ電圧(BLW)に基づいて決定されるため、内外気モードの切換値と送風量とがほぼ1対1の関係となる。この結果、上記切換値を常に送風騒音の変化が小さい所で、かつ冷房能力が十分得られる所に設定することができる。
また、冷房負荷が所定値より小さい場合は、冷房能力を高める必要が無いため、常に外気モードを決定して空調ケース内に外気のみが導入される。このため、車室内の換気を行うとともに、車両窓ガラスの防曇性を向上できる。
また、請求項1記載の発明では、送風量を決めるブロワ電圧(BLW)にて内外気モードを直接決定せずに、判定手段(S151)にて冷房負荷が所定値より大きいと判定されると、内外気モード決定手段(S152)において、先ず、ブロワ電圧(BLW)に基づいて内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)を算出するとともに、この内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)を、ブロワ電圧(BLW)が大きくなるにつれて大きくなるように決定するとともに、ブロワ電圧(BLW)が所定範囲内で変化しても内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)は一定値を維持するように決定している。
これによると、車室内への送風量を決定するブロア電圧(BLW)と、内外気モードを決定するブロア電圧(BLWo)との間に所定のずれを設けることができる。そのため、入力値変動によりブロア電圧(BLW)が変動しても内外気モードが簡単に変動しないようにすることができる。
また、請求項2記載の発明では、空調環境情報として、少なくとも車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値を算出する手段を有し、送風量制御手段(S140)は、車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値と、空調環境情報のうち、少なくとも1つの情報(Tam)とに基づいてブロワ電圧(BLW)を決定するようになっており、
前記情報(Tam)の変化により、前記偏差に関連した値が同一であっても、ブロワ電圧(BLW)を異なった値にすることを特徴としている。
前記情報(Tam)の変化により、前記偏差に関連した値が同一であっても、ブロワ電圧(BLW)を異なった値にすることを特徴としている。
これによると、車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値だけでなく、空調環境情報のうち、少なくとも1つの情報(Tam)に基づいてブロワ電圧(BLW)を決定することにより、乗員の要求する空調感覚により合致した送風量を得ることができる。
また、空調環境情報の変化に応じてブロワ電圧が変化しても、内外気モードの切換をブロワ電圧に基づいて行うから、常に送風騒音の変化が小さい所で内外気モードの切換を行うことができる。
なお、請求項2における、上記車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値は、請求項3に記載のごとく、車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)の偏差であり、あるいは、請求項4に記載のごとく、少なくとも車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)とに基づいて算出される空調風の目標吹出温度(TAO)である。
また、請求項5記載の発明では、冷房負荷が所定値より大きい状態において、送風量制御手段(S140)は、目標吹出温度(TAO)が低くなるほど、ブロワ電圧(BLW)を大きくし、空調環境情報の少なくとも1つは、車室外温度(Tam)であり、目標吹出温度(TAO)が同一であっても、車室外温度(Tam)が低くなるほど、ブロワ電圧(BLW)を大きくすることを特徴としている。
ここで、請求項5の技術的背景について説明すると、春秋等の中間期では、外気温度は暑くとも寒くとも感じない程度の温度であるため、目標吹出温度は、中間領域のある値となっている。そして、例えば、乗員が冷たい空調風を多く吹き出したいと考えて、温度設定器を操作して設定温度を若干下げたとしても、目標吹出温度は夏場のような十分低い値まで低下しない。このため、図4にて分かるようにブロワ電圧は大きな値となりにくいので、冷風量を増やしたいという、乗員の要望を満たすことができない。
例えば、中間期(図4中外気温度20℃)において、設定温度25℃で車室内温度も25℃で目標吹出温度が中間領域にあったとする。そして、この状態から設定温度を下げて目標吹出温度が図4のbからdに移動したとする。この際、図4中実線で示す特性線(外気温度30℃)だけしか設定されていない場合であれば、ブロア電圧(BLW)は最低値のままであり、冷風量を増加できない。
例えば、中間期(図4中外気温度20℃)において、設定温度25℃で車室内温度も25℃で目標吹出温度が中間領域にあったとする。そして、この状態から設定温度を下げて目標吹出温度が図4のbからdに移動したとする。この際、図4中実線で示す特性線(外気温度30℃)だけしか設定されていない場合であれば、ブロア電圧(BLW)は最低値のままであり、冷風量を増加できない。
しかるに、請求項5記載の発明によると、目標吹出温度が同一であっても、車室外温度が低くなるほど、ブロア電圧(BLW)が大きくなるように決定されるため、図4の一点鎖線の外気温度20℃の特性により目標吹出温度が図4のbからdに移動すると、送風量は最低値より大きくなる。この結果、乗員の要望に応えることができ、空調フィーリングを改善できる。
なお、冷房負荷の判定は、請求項6ないし9に記載のごとく種々な手段を採用できる。例えば、請求項6のごとく車室内温度(Tr)と前記設定温度(Tset)との偏差に基づいて冷房負荷の判定を行うことができる。また、請求項7のごとく目標吹出温度(TAO)に基づいて冷房負荷の判定を行ってもよい。
また、請求項8のごとく車室外温度(Tam)に基づいて冷房負荷の判定を行ってもよい。また、請求項9のごとく車室外温度(Tam)と車室内への日射量(Ts)とに基づいて冷房負荷の判定を行ってもよい。
請求項10記載の発明では、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、半内気モードでは、空調ケース(1)内に導入される車室内空気導入量と空調ケース(1)内に導入される車室外空気導入量との割合がリニアに制御されるようになっており、
半内気モードでは、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)の低下に伴って車室外空気導入量の割合が徐々に増加することを特徴としている。
半内気モードでは、内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)の低下に伴って車室外空気導入量の割合が徐々に増加することを特徴としている。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
次に、本発明の実施形態を図について説明する。
(第1実施形態)
図1は車両用空調装置の全体構成を示す。車両用空調装置は、車室内へ吹き出す空調風の空気流路をなす空調ケース1を有する。空調ケース1の空気上流側部位には、内気(車室内空気)を吸入するための内気吸入口2と、外気(車室外空気)を吸入するための外気吸入口3とが形成されている。
図1は車両用空調装置の全体構成を示す。車両用空調装置は、車室内へ吹き出す空調風の空気流路をなす空調ケース1を有する。空調ケース1の空気上流側部位には、内気(車室内空気)を吸入するための内気吸入口2と、外気(車室外空気)を吸入するための外気吸入口3とが形成されている。
そして、空調ケース1の空気上流側部位には内外気切換ドア4が回動可能に設けられており、このドア4にて内気吸入口2を開いて外気吸入口3を閉じることで、空調ケース1内に内気のみを導入する内気循環モード(以下、内気モード)と、内気吸入口2を閉じて外気吸入口3を開くことで、空調ケース1内に外気のみを導入する外気導入モード(以下、外気モード)とを切り換えるようになっている。また、この内外気切換ドア4は、駆動手段としてのサ−ボモ−タ33(図2参照)によって駆動される。
なお、外気吸入口3は、車室内と車室外とを仕切るダッシュパネル(図示しない)の上方側に形成されている。内外気切換ドア4の下流側部位には、空調ケース1内に車室内へ向かう空調風を送風する送風機であるファン5が配置されている。ファン5は、駆動手段としてブロワモータ6によって駆動され、ファンの回転数、すなわち車室内への送風量は、ブロワモータ6に印加されるブロワ電圧によって制御される。なお、このブロア電圧は空調制御装置26(図2参照)によって決定される。
ファン5の下流側には、冷却用熱交換器である蒸発器7が配設されている。蒸発器7は、自動車のエンジン8によって駆動される圧縮機9の他に、凝縮器10、レシーバ11、減圧手段12(具体的には膨張弁)がそれぞれ冷媒配管13によって接続された冷凍サイクル14の一部を構成する熱交換器である。なお、15は凝縮器10の冷却用ファンである。また、空調ケース1には、蒸発器7が発生した凝縮水を空調ケース1の外に排出する凝縮水排出口16が形成されている。
空調ケース1内で、蒸発器7の空気下流側には、加熱用熱交換器であるヒータコア17が配設されている。ヒータコア17は、その内部にエンジン8の冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として通過する空気を加熱する温水式熱交換器である。
空調ケース1内で、ヒータコア17の空気上流側には、蒸発器7からの冷風のうち、ヒータコア17を通る風量割合と、ヒータコア17をバイパスするバイパス通路18を通る風量割合とを調節するエアミックスドア19が回動可能に配設されている。このエアミックスドア19は上記風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節する温度調節手段であって、駆動手段としてのサーボモータ34(図2参照)によって駆動されて回動量が調節される。
また、空調ケース1の最下流側部位には、車室内乗員の上半身に空調風を吹き出すためのフェイス吹出口20と、車室内乗員の足元に空気を吹き出すためのフット吹出口21と、フロントガラス23の内面に向かって空気を吹き出すためのデフロスタ吹出口22とが形成されている。
上記各吹出口20〜22の上流側部位には吹出口モード切換ドア24、25が回動可能に配設されている。このドア24、25の流路切換により、空調風をフェイス吹出口20から吹き出すフェイスモード、空調風をフット吹出口21から吹き出すフットモード、空調風をフェイス吹出口20とフット吹出口21とから吹き出すバイレベルモード、および空調風をデフロスタ吹出口22から吹き出すデフロスタモードを選択できる。なお、これらの吹出口モード切換ドア24、25は、それぞれ駆動手段としてのサーボモータ35、36(図2参照)によって駆動される。
次に、図2を用いて上記車両用空調装置の制御系の構成を説明する。空調制御装置26には、車室内の空調環境に影響を与える空調環境情報を検出する手段である各種センサが接続されている。具体的には、空調制御装置26には、車室内温度の検出手段である内気温センサ27、外気温度の検出手段である外気温センサ28、車室内に照射される日射量の検出手段である日射センサ29、ヒータコア17に流入するエンジン冷却水温の検出手段である水温センサ30、および蒸発器7の冷却度合い(具体的には蒸発器7を通過した直後の空気温度)の検出手段である蒸発器温度センサ31が接続され、これらセンサからの信号が入力される。
さらに、空調制御装置26には、車室内のインストルメントパネルに配設されたコントロールパネル32上の各種操作スイッチ類が接続され、これらの操作スイッチ類からの信号が入力される。なお、上記コントロールパネル32の操作スイッチとしては、例えば車室内の設定温度の設定手段である温度設定器32a、後述の空調自動制御処理を行うための自動スイッチ(図示しない)等が設けられている。
空調制御装置26の内部には、図示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータが設けられ、上記各センサ27〜31およびコントロールパネル32の操作スイッチからの信号は、空調制御装置26内の入力回路(図示せず)によってA/D変換された後、上記マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。なお、空調制御装置26は、エンジン8の図示しないイグニッションスイッチがオンされたときに、図示しない車載バッテリーから電源が供給される。
次に、空調制御装置26のマイクロコンピュータによる空調自動制御処理を図3のフローチャートを用いて説明する。なお、イグニッションスイッチがオンされて空調制御装置26に電源が供給された状態において、上記コントロールパネル32の自動スイッチがオンされると図3のルーチンが起動される。
先ず、ステップS100では、初期化処理を行い、次のステップS110にて、コントロールパネル32の上記温度設定器32aにて設定された設定温度Tset を読み込み、次に、ステップS120にて、上記センサ27〜31の各検出値をA/D変換した信号(Tr 、Tam、Ts 、Tw 、Te )を読み込む。
続いて、ステップS130にて、下記数式1に基づいて、車室内へ吹き出される空調風の目標吹出温度(TAO)を算出する。
(数1)
TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts +C
なお、上記Kset 、Kr 、Kam、およびKs はゲイン、Cは補正用の定数である。
(数1)
TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts +C
なお、上記Kset 、Kr 、Kam、およびKs はゲイン、Cは補正用の定数である。
次にステップS140では、上記TAOに基づいて、ファン5による空調風の送風量(ブロアモータ6への印加電圧、これをブロワ電圧BLWと呼ぶ)を、ROMに記憶された図4のマップからサーチすることによって決定する。
具体的には、図4において、夏場の冷房時では、図4中左側のTAOの低い領域が冷房負荷の大きい領域であり、TAOが所定値aより低い領域では、TAOが低くなるほど、ブロア電圧BLWが高くなり、TAOがある値まで低くなるとブロア電圧BLWが飽和して一定となる。
そして、TAOが中間領域(図4の中央部、例えば春秋等の中間期))では、TAOの変化に係わらずブロア電圧BLWは、最も低い値で一定となるように決定される。また、冬場の暖房時では、TAOの高い領域(図4中右側)では、TAOが高くなるほど、ブロア電圧BLWが高くなり、TAOがある値まで高くなるとブロア電圧BLWが飽和して一定となる。
そして、本例では、図4のマップは実際には上記ROM内に複数設けられており、図4に複数のマップを同時に記載している。これを見て分かるように、本例では、同一のTAOであっても、外気温度(Tam)に応じてブロア電圧BLWが異なるように決定され、冷房時では外気温度が低くなるほどブロア電圧BLWが高くなるように決定される。
具体的には、TAOの低い領域で、外気温度が30℃の場合、TAOが低下してブロア電圧BLWが増加し始めるのは、TAOが上記所定値aであり、この場合における特性線は図4中実線となる。また、TAOの低い領域で、外気温度が20℃の場合、TAOが低下してブロア電圧BLWが増加し始めるのは、TAOが上記所定値aより高い値の所定値bとなり、この場合における特性線は図4中一点鎖線となる。
また、TAOの低い領域で、外気温度が10℃の場合、TAOが低下してブロア電圧BLWが増加し始めるのは、TAOが上記所定値bより高い値の所定値cとなり、この場合における特性線は図4中破線となる。このように、外気温度の低下につれて、ブロア電圧BLWが増加し始めるTAOが高い温度(a<b<c)となる。なお、外気温度が10、20、30℃以外の場合は、外気温度10、20、30℃のマップに基づいて補間補正されるようになっている。
このようにした理由を以下に説明する。春秋等の中間期では、外気温度は暑くとも寒くとも感じない中間温度であるため、上記TAOは、空調始動時でも、上述の中間領域のある値(例えば、図4のb)となっている。そして、中間期において、乗員が冷たい空調風を多く吹き出したいと考えて、上記温度設定器32aを操作して設定温度を若干下げたとしても、上記数式1では外気温度が夏場に比べて低いため、上記TAOは図4のbからdに僅か移動するだけで、夏場のような十分低い値まで低下しない。このため、図4にて分かるようにブロア電圧BLWは最低値のままであり、車室内への冷風量が増加しないので、乗員の要望と相反する。
そこで、本例では、外気温度に応じてブロア電圧BLWを変更することで、乗員の要望を満足するようにしている。例えば、中間期(図4中外気温度20℃)において、設定温度25℃、車室内温度も25℃でTAOが上記中間領域のbであったとする。そして、この状態から設定温度を下げてTAOが図4中dとなったとする。この際、図4中実線で示す特性線(外気温度30℃)だけしか無い場合であれば、ブロア電圧BLWは最低値のままである。
しかし、本例では、目標吹出温度TAOが同一であっても、車室外温度(Tam)が低くなるほど、ブロア電圧BLWが大きくなるように決定される。具体的には、1点鎖線の外気温20°Cの特性に従って、b→dへの変化により、ブロア電圧BLWは最低値より大きくなって、車室内への冷風量を増加できるので、乗員の要望に応えることができる。
また、本例では、TAOが高い領域(暖房時)においても、同一のTAOに対して、外気温度(Tam)に応じてブロア電圧BLWが異なるように決定される。すなわち、外気温度が高くなるほどブロア電圧BLWが高くなるように決定される。本例では、ブロア電圧BLWは、外気温度が10℃以上である場合は、図4中破線の特性線にて決定され、外気温度が0℃以下の場合は、図4中実線の特性線にて決定される。なお、外気温度が0℃以下、10℃以上以外の場合は、外気温度O℃以下のマップ中および外気温度10℃以上のマップ中の値に基づいて、補間補正されるようになっている。
このようにした理由は、春秋等の中間期において、乗員が設定温度を上げたときに、ブロア電圧BLWを大きくして、車室内への温風量を増加して、乗員の要望に応えるためである。
次にステップS150では、内外気モードの切換、すなわち、空調ケース1内への内気導入量と、空調ケース1内への外気導入量とを決定する。なお、この処理内容についての詳細は、後で説明する。
さらにステップS160では、上記TAOに対応する吹出口モードを、ROMに記憶された図5のマップからサーチすることによって決定する。続いて、ステップS170では、下記数式2に基づいて、車室内への吹出空気温度が上記TAOと一致するように、エアミックスドア19の目標開度(SW)を算出する。
(数2)
SW=((TAO−Te )/(Tw −Te ))×100 (%)
次にステップS180では、上記各ステップS140〜170で決定または算出した各モードが得られるように、各アクチュエータに対して制御信号を出力する。そして、ステップS190にて、制御サイクル時間τの経過を待った後、ステップS110の処理に戻る。
(数2)
SW=((TAO−Te )/(Tw −Te ))×100 (%)
次にステップS180では、上記各ステップS140〜170で決定または算出した各モードが得られるように、各アクチュエータに対して制御信号を出力する。そして、ステップS190にて、制御サイクル時間τの経過を待った後、ステップS110の処理に戻る。
次に、上述のステップS150の詳細を図6に基づいて説明する。先ず、ステップS151では、車室内の冷房負荷が所定値より大きいか否かを判定する。本例では、この冷房負荷の大小の判定を、夏場の炎天下駐車直後のように、車室内が異常に暑くなっている場合に、車室内を急速に冷却するクールダウン状態にあるか否かに基づいて判定している。具体的には、本例におけるステップS151では、図7に示すマップから判定され、内気温度Trが設定温度Tsetより所定温度T2(例えば5℃)以上高いか否かを判定している。
つまり、内気温度が所定温度より高いときとは、車室内を冷却しているときであり、さらに内気温度が設定温度より所定温度T2以上高いときには、車室内を急速に冷却中であると判断できる。そして、図7のマップでの判定結果がYESで、車室内を急速に冷却中(クールダウン状態)であると判定されると、冷房負荷が所定値より大きいとみなして、ステップS152に進み、内外気モードを決定する。
ここで、本例における内外気モードとは、上述の内気モードと外気モードとの他に空調ケース1内に内気と外気の双方を導入する半内気モードとが切換設定可能となっている。半内気モードとは、図1中内外気切換ドア4の開度(作動位置)を作動範囲s(図1中矢印で示す)のうち、中間位置とする。これにより、空調ケース1内に内気と外気の双方が同時に導入される。本例では、さらに半内気モードにおいて空調ケース1内に導入される内気導入量と、空調ケース1内に導入される外気導入量との割合をリニアに制御できるようになっている。
例えば、上記外気モードでの内外気切換ドア4の開度を0%とし、上記内気モードでの内外気切換ドア4の開度を100%とすると、内外気切換ドア4の開度は、図8に示すような関係となる。ここで、図8に示すように内外気モードは、上記ブロア電圧BLWが大きくなるほど、内外気切換ドア4の開度が大きくなるように決定される。これにより、本例における内外気モードの切換は以下のように行われる。
例えば、図4において外気温度が30℃であり、TAOが非常に低い値となって、ブロア電圧BLWが最大値であったとする(図4中最も左側)。この場合は、冷房能力確保の観点からして、内外気モードを内気モードとする必要があり、ブロア電圧BLWが最大であるため、図8のマップからして内外気モードは内気モードに決定される。
そして、空調風の送風量が最大状態で車室内が冷却され、車室内が冷却されるにつれて内気温度が低下するため、上記数式1によりTAOが徐々に上昇して、図4中右側に移行していく。このため、ブロア電圧BLWは最大値から徐々に下がっていくことになる。そして、ブロア電圧BLWが図8に示す所定ブロア電圧(所定送風量)BLW1より低くなると、換言すると、空調風の送風量が所定送風量より小さくなると、半内気モードに切り換わり、空調ケース1内に外気が導入される。
纏めると、車室内を急速に冷却するときで、送風量が所定送風量より大きいと、空調ケース1内に内気のみを導入する。このため、冷房能力を向上できる。一方、車室内を冷却中に送風量が所定送風量より小さくなると、空調ケース1内に外気が導入される。このため、車室内の換気を行うことができる。
このように本例では、車室内を冷却中で、空調風の送風量が所定送風量より小さくなると、空調ケース1内に内気のみを導入する内気モードから、空調ケース1内に外気と内気の両方を導入する半内気モードに切り換えるため、車室内の冷却中に外気温度によって送風量を変化させても、送風量と内外気切換ドア4の開度とが1対1の関係となる。すなわち、内外気切換ドア4の開度が図8に示すように常にブロア電圧BLW(風量)により決定されることになる。
従って、本例では、内気モードから半内気モードに切り換わる切換値(BLW1)を、常に騒音変化が小さく、十分な冷房能力が得られる点に設定することができる。また、図6のステップS151の判定結果がNO(図7のマップ参照)となり、冷房負荷が所定値より小さい場合(例えば季節として春秋冬)は、冷房能力を高める必要が無いため、ステップS153に進んで、内外気モードとして外気モードが決定される。これにより、例えば、冬期において車室内の換気を行うとともに、車両窓ガラスの防曇性を向上できる。
なお、図3のフローチャートにおいて、ステップS130が本発明の目標吹出温度算出手段を、また、ステップS140が本発明の送風量制御手段をそれぞれ構成している。また、図6において、ステップS151が本発明の判定手段を構成している。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、車室内の冷房負荷が所定値より大きいか否かを判定する手段として、内気温度Trと設定温度Tsetとの偏差(Tr−Tset)を用いたが、上記TAOは車室内の空調熱負荷に対応するものであるため、この点に着目して、第2実施形態では、ステップS151による判定に上記TAOを用いている。すなわち、図9のマップに示すようにTAOが所定値T4より低いときは車室内の冷房負荷が所定値より大きいと判定する。
上記第1実施形態では、車室内の冷房負荷が所定値より大きいか否かを判定する手段として、内気温度Trと設定温度Tsetとの偏差(Tr−Tset)を用いたが、上記TAOは車室内の空調熱負荷に対応するものであるため、この点に着目して、第2実施形態では、ステップS151による判定に上記TAOを用いている。すなわち、図9のマップに示すようにTAOが所定値T4より低いときは車室内の冷房負荷が所定値より大きいと判定する。
(第3実施形態)
第3実施形態では、外気温が車室内の空調熱負荷に大きな影響を及ぼすものである点に着目して、ステップS151による判定に外気温を用いている。すなわち、図10のマップに示すように外気温が所定値T6(例えば、10°C)より高いときは車室内の冷房負荷が所定値より大きいと判定する。
第3実施形態では、外気温が車室内の空調熱負荷に大きな影響を及ぼすものである点に着目して、ステップS151による判定に外気温を用いている。すなわち、図10のマップに示すように外気温が所定値T6(例えば、10°C)より高いときは車室内の冷房負荷が所定値より大きいと判定する。
(第4実施形態)
第4実施形態では、外気温と日射量の両方が車室内の空調熱負荷に大きな影響を及ぼすものである点に着目して、ステップS151による判定に外気温と日射量の両方を用いている。すなわち、図11のマップに示すように外気温と日射量の組み合わせで区画される2つの領域A、Bを設定して、外気温と日射量が領域Aにあるときは冷房負荷が大きいと判定し、外気温と日射量が領域Bにあるときは冷房負荷が小さいと判定する。
第4実施形態では、外気温と日射量の両方が車室内の空調熱負荷に大きな影響を及ぼすものである点に着目して、ステップS151による判定に外気温と日射量の両方を用いている。すなわち、図11のマップに示すように外気温と日射量の組み合わせで区画される2つの領域A、Bを設定して、外気温と日射量が領域Aにあるときは冷房負荷が大きいと判定し、外気温と日射量が領域Bにあるときは冷房負荷が小さいと判定する。
(第5実施形態)
第1実施形態では、図6のフローチャートにおいて、ステップS151により冷房負荷が大きいと判定されると、ステップS152にてブロア電圧BLW(風量)に基づいて直接、内外気モードを決定しているが、第5実施形態では、図12に示すように、送風量を決定するブロア電圧BLWに基づいて、先ず、内外気モード用ブロア電圧BLWoを算出し、この内外気モード用ブロア電圧BLWoに基づいて内外気モードをステップS152にて最終的に決定するものである。
第1実施形態では、図6のフローチャートにおいて、ステップS151により冷房負荷が大きいと判定されると、ステップS152にてブロア電圧BLW(風量)に基づいて直接、内外気モードを決定しているが、第5実施形態では、図12に示すように、送風量を決定するブロア電圧BLWに基づいて、先ず、内外気モード用ブロア電圧BLWoを算出し、この内外気モード用ブロア電圧BLWoに基づいて内外気モードをステップS152にて最終的に決定するものである。
これによると、車室内への送風量を決定するブロア電圧BLWと、内外気モードを決定するブロア電圧BLWoとの間に所定のずれを設けることができる。そのため、入力値変動によりブロア電圧BLWが変動しても内外気モードが簡単に変動しないようにすることができる。
(第6実施形態)
上記第1実施形態では、図4に示すように、目標吹出温度TAOと外気温度Tamに基づいてブロワ電圧BLWを決定しているが、第6実施形態では、図13に示すように、設定温度Tset と内気温Trとの温度偏差(Tset −Tr)、および外気温度Tamに基づいてブロワ電圧BLWを決定している。このようにしても、第1実施形態と同様に乗員の空調感覚により合致した送風量を決定できる。
上記第1実施形態では、図4に示すように、目標吹出温度TAOと外気温度Tamに基づいてブロワ電圧BLWを決定しているが、第6実施形態では、図13に示すように、設定温度Tset と内気温Trとの温度偏差(Tset −Tr)、および外気温度Tamに基づいてブロワ電圧BLWを決定している。このようにしても、第1実施形態と同様に乗員の空調感覚により合致した送風量を決定できる。
(変形例)
なお、車両用空調装置における風量として、日射時の風量増加のあるフェイスモードおよびバイレベルモード時の風量と、日射時の風量増加のないフットモード時の風量とを別々に算出する場合がある。この場合は、フェイスモードおよびバイレベルモード時の風量、あるいはフットモード時の風量に応じて、内外気モードを決定すればよい。
なお、車両用空調装置における風量として、日射時の風量増加のあるフェイスモードおよびバイレベルモード時の風量と、日射時の風量増加のないフットモード時の風量とを別々に算出する場合がある。この場合は、フェイスモードおよびバイレベルモード時の風量、あるいはフットモード時の風量に応じて、内外気モードを決定すればよい。
また、運転席側の空調ゾーンと助手席側の空調ゾーンとをそれぞれ独立に温度制御する、左右独立温度制御方式の車両用空調装置では、運転席側の風量と助手席側の風量とを独立に算出するので、運転席側の風量に応じて内外気モードを決定したり、あるいは、助手席側の風量に応じて内外気モードを決定したり、さらには、運転席側の風量と助手席側の風量の平均値に応じて内外気モードを決定してもよい。
また、第1実施形態では、図8に示すように、内気導入量と外気導入量とがリニアに切換可能であったが、本発明は、第1実施形態でいう内気モードと半内気モードと外気モードとを選択的(段階的)に決定するものであっても良い。また、半内気モードを設定せずに、内気モードと外気モードとの間で、内外気モードを選択的(段階的)に切り換えるものであっても良い。
また、上記第1実施形態では、図4に示すように、外気温度にてブロア電圧BLWを変更したが、外気温度と日射量とを組み合わせて、ブロア電圧BLWを変更するようにしても良い。さらには、設定温度や内気温度にてブロア電圧BLWを変更するようにしても良い。
また、上記第1実施形態では、車室内の冷房負荷が所定値より大きいか否かを判定する手段として、内気温度と設定温度との偏差を用いたが、内気温度が所定温度以上か否かを判定しても良い。
また、本発明は、例えば内気温度、設定温度、外気温度、日射量を入力変数としたニューロ制御、ファジー等の非線形制御を行うものでも、勿論適用できる。
1…空調ケース、5…ファン、26…空調制御装置、27…内気温センサ、28…外気温センサ、29…日射センサ、32a…温度設定器。
Claims (10)
- 空気流路を形成する空調ケース(1)と、
前記空調ケース(1)内に車室内へ向かう空調風を送風する送風機(5)と、
車室内の空調環境に影響を与える空調環境情報(Tset、Tr、Tam、Ts、Tw、Te)に基づいてブロワ電圧(BLW)を決定し、前記ブロワ電圧(BLW)により前記送風機(5)の送風量を決定制御する送風量制御手段(S140)と、
前記空調ケース(1)内に車室内空気のみを導入する内気モードと、前記空調ケース(1)内に車室外空気のみを導入する外気モードと、前記空調ケース(1)内に車室内空気と車室外空気の両方を導入する半内気モードとを切り換える内外気切換ドア(4)と、
車室内の冷房負荷が所定値より大きいか否かを判定する判定手段(S151)と、
前記判定手段(S151)にて前記冷房負荷が前記所定値より小さいと判定されたときに、前記外気モードを決定する外気モード決定手段(S153)と、
前記判定手段(S151)の判定結果及び前記ブロワ電圧(BLW)に基づいて前記内外気切換ドア(4)による内外気モードを決定する内外気モード決定手段(S152)とを有し、
前記内外気モード決定手段(S152)は、前記判定手段(S151)にて前記冷房負荷が前記所定値より大きいと判定されると、先ず、前記ブロワ電圧(BLW)に基づいて内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)を算出し、
前記内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)は前記ブロワ電圧(BLW)が大きくなるにつれて大きくなるように決定されるとともに、前記ブロワ電圧(BLW)が所定範囲内で変化しても前記内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)は一定値を維持するように決定され、
前記内外気モード決定手段(S152)は、前記内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より大きいときに前記内気モードを決定し、前記内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)が所定ブロワ電圧より小さいときに前記半内気モードを決定することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記空調環境情報として、少なくとも車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値を算出する手段を有し、
前記送風量制御手段(S140)は、前記車室内温度(Tr)と前記車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値と、前記空調環境情報のうち、少なくとも1つの情報(Tam)とに基づいて前記ブロワ電圧(BLW)を決定するようになっており、
前記情報(Tam)の変化により、前記偏差に関連した値が同一であっても、前記ブロワ電圧(BLW)を異なった値にすることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。 - 前記車室内温度(Tr)と前記車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値が、車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)の偏差であることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。
- 前記車室内温度(Tr)と前記車室内の設定温度(Tset)の偏差に関連した値が、少なくとも車室内温度(Tr)と車室内の設定温度(Tset)とに基づいて算出される空調風の目標吹出温度(TAO)であることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。
- 前記冷房負荷が前記所定値より大きい状態において、前記送風量制御手段(S140)は、前記目標吹出温度(TAO)が低くなるほど、前記ブロワ電圧(BLW)を大きくし、前記情報は、車室外温度(Tam)であり、前記目標吹出温度(TAO)が同一であっても、前記車室外温度(Tam)が低くなるほど、前記ブロワ電圧(BLW)を大きくすることを特徴とする請求項4記載の車両用空調装置。
- 前記判定手段(S151)は、前記車室内温度(Tr)と前記設定温度(Tset)との偏差に基づいて前記冷房負荷の判定を行うことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記判定手段(S151)は、前記目標吹出温度(TAO)に基づいて前記冷房負荷の判定を行うことを特徴とする請求項4または5記載の車両用空調装置。
- 前記判定手段(S151)は、車室外温度(Tam)に基づいて前記冷房負荷の判定を行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記判定手段(S151)は、車室外温度(Tam)と車室内への日射量(Ts)とに基づいて前記冷房負荷の判定を行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記半内気モードでは、前記空調ケース(1)内に導入される車室内空気導入量と前記空調ケース(1)内に導入される車室外空気導入量との割合がリニアに制御されるようになっており、
前記半内気モードでは、前記内外気モード用ブロワ電圧(BLWo)の低下に伴って前記車室外空気導入量の割合が徐々に増加することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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