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JP4667638B2 - MgB2超電導線の製造方法 - Google Patents

MgB2超電導線の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は特性に優れ、かつ生産性に優れたMgB2超電導線の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来のNbTi合金系やA15型化合物系の金属系超電導線に比べ、はるかに高い臨界温度(約39K)を備えた新超電導体MgB2が発見された。しかしながら、MgB2は脆く加工性に乏しいため、超電導線を製造する場合は以下の方法で行われている。すなわち、まず金属管にMgB2粉を詰めてビレットを作製し、これをスエージングやダイスによる伸線、あるいは、さらにロール圧延して減面加工し、所定の形状とする。次に、熱処理を行って、線材内部のMgB2粉を焼結して連続したフィラメントを形成せしめ、最終的にMgB2超電導線を得る。
【0003】
また、金属管にMgB2粉を詰めて減面加工した複合棒複数本を、さらに金属管に詰めて複合多芯ビレットを作製し、これを同様に減面加工した後に焼結熱処理を行うことで、複合多芯MgB2超電導線を得る方法も行われている。
【0004】
金属管は、通常TaまたはNb製である内管の外周に、Cu管またはCu合金製の外管を配置した2重管が用いられている。TaまたはNbが内管に使用される理由は、これらの金属がいずれも加工性が良好であり、かつ高融点金属であるため焼結熱処理時にMgB2とほとんど反応しないからである。一方、外管にCuやCu合金が用いられる理由は、これらが安価なためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の方法では、MgB2粒子が非常に硬く塑性変形し難いので、減面加工後であっても線材中のMgB2粉の充填率や粒子同士の接合面積は、充填の時点のままでほとんど向上しない。そのため、焼結熱処理をしても粒子同士が全面接触したMgB2を得ることはかなり難しい。ところで、線材の長手方向に流せる臨界電流は、粒子同士の接触面積で決まるので、前述の方法では高臨界電流が得られないことになる。また、全面接触に至らなくても、少しでも接触面積を大きくするためには高温で長時間の焼結熱処理が必要となるので、生産性も悪くなる。
【0006】
本発明はかかる状況に鑑み、鋭意研究を行った結果なされたもので、その目的は、焼結の問題を抜本的に解決し、超電導特性と生産性に優れたMgB2超電導線の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、以下工程を備えたことを特徴とするMgB超電導線の製造方法である。
(a) 原料がMg粉とB粉からなる混合粉体を用意し、
(b) 前記混合粉体を金属管に詰め、減面加工した複合線を作製し、
(c) 複数の前記複合線を金属管に詰めて複合多芯ビレットを作製し、
(d) 前記複合多芯ビレットを減面加工した後に熱処理を行って複数のMgBフィラメントを得る。
また、本発明の第2の態様は、以下の工程を備えたことを特徴とするMgB 超電導線の製造方法である。
(a) 原料がMg粉とB粉からなる混合粉体を用意し、
(b) 前記混合粉体を金属多孔管に詰め、減面加工し、
(c) 前記減面加工した後に熱処理を行って複数のMgB フィラメントを得る。
【0008】
本発明の第3の態様は、前記混合粉体に、さらにMgB粉を加えたものであることを特徴とするMgB超電導線の製造方法である。
【0009】
本発明の第4の態様は、前記熱処理は、減面加工をした後に炉中を連続的に通して行うことを特徴とするMgB超電導線の製造方法である。
【0010】
本発明の第5の態様は、前記熱処理が650℃以上、1050℃以下の温度範囲で行われることを特徴とするMgB超電導線の製造方法である。
【0011】
本発明の第6の態様は、前記熱処理が非酸化性ガス雰囲気中で行われることを特徴とするMgB超電導線の製造方法である。
【0012】
【実施の形態】
本発明の実施の形態について以下に説明する。本発明のMgB2超電導線の製造方法では、金属管に充填する粉として、加工性や焼結反応性に乏しいMgB2粉の一部、あるいは全部をその構成元素であるMg粉とB粉で置き換えることを特徴とする。これらの混合物を金属管に詰めて減面加工を行った場合、MgB2化合物やB粒子は硬いのでほとんど塑性変形しない。ところが、Mg粉は柔らかく塑性変形して隙間を埋めることになるので金属管内部の充填率が著しく改良される。
【0013】
これを熱処理すると、B粒子と塑性変形したMgとの間に拡散反応がおきて、MgB2が隙間なく生成する。B粉とMg粉とにMgB2粉を加えた場合も、MgB2粒子間にMgB2が隙間なく生成する。つまり、B粉とMg粉を充填した場合、あるいは、さらにMgB2粉を加えた場合のいずれについても、フィラメント全体がMgB2化合物となる。
従って、極めて充填率が高い超電導MgB2フィラメントが得られるので臨界電流値が大幅に向上する。
【0014】
また、熱処理温度をMgの融点(650℃)以上にすれば、固体Bと液体Mgの固液拡散反応となるため、MgB2生成速度が著しく速くなり、熱処理時間を大幅に短縮できる。さらに、熱処理時のMgB2生成反応はB粒子へのMgの拡散が主であり、B粉とMgがすべてMgB2となるためのMgの拡散時間はB粉の粒子径の2乗に比例するため、B粉の粒子径を小さくすれば熱処理時間が大幅に短縮できる。従って、B粉の粒子径と熱処理温度を適度に選択することで、炉を通過させて線材を連続的に拡散熱処理することが可能となり生産性がさらに向上する。
【0015】
金属管に充填するMgとBは、粉体状のものが取扱いや反応上望ましいが、もちろん顆粒状、小塊状等の形状のものも用いることができる。金属管に充填するMg粉とB粉の混合比率は、MgB2の化学量論比率、すなわち、Mgは33.3原子パーセント、Bは66.7原子パーセントとすることが望ましい。
【0016】
Mg比率がこれより高いと、拡散反応後にMgのマトリクスの中心部が未反応のまま残り、生成MgB2化合物中に異物として混在するため、超電導電流の輸送流路が十分確保できなくなる。一方、Mg比率がこれより低いと、B粉粒子の中心部に未反応部分が残ったり、反応生成物がMgB2とならずに他の常電導物質のMgB4になったりするため、やはり生成MgB2の中に異物が存在することとなり、超電導電流の輸送流路が十分確保できなくなる。
【0017】
Mg粉とB粉との混合粉とMgB2粉との混合比率は、経済性と超電導特性(臨界電流値)の兼ね合いを考慮した上で自由に選ぶことができる。MgB2粉を用いずに、充填原料をMg粉とB粉のみの混合粉とすると、高純度のB粉が高額であるためコスト高となる。一方、Mg粉とB粉との混合粉の量がMgB2粉に比べて少ないと、塑性加工されたMgがMgB2粒子やB粒子の隙間を充分に埋めることができないため、熱処理後のMgB2粒同士の接合面積が小さくなり、臨界電流値の向上が望めない。Mg粉とB粉が粉全体(Mg粉、B粉、MgB2粉の合計)に占める重量割合は、超電導特性を重視すれば50%以上が望ましい。
【0018】
熱処理条件について以下に説明する。前述のように、減面加工後にはB粒子の周囲がMgで覆われるため、比較的低温の拡散熱処理でMgB2が生成する。ただし、低温になると拡散速度が指数関数的に遅くなるため、工業的には500℃以上で熱処理することが好ましい。より好ましい熱処理温度は、Mgの融点(650℃)以上で1050℃以下である。650℃以上とする理由は、固液拡散となって熱処理時間が短縮できるためであり、一方1050℃以下とする理由は、それ以上の温度ではMgB2が分解し、一部MgB4化合物が生成してしまうためである。
【0019】
熱処理雰囲気は、金属管を酸化させない雰囲気であれば良く、例えば、真空中や非酸化性ガスである窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス、あるいはそれらの混合ガス等の雰囲気中で行うことができる。
【0020】
なお、拡散反応を促進させたり、MgB2の結晶構造を改善するために、例えば第3元素を添加したり、Mg、B、あるいはMgB2に、あらかじめ合金成分として添加することも、減面加工中のMgの塑性加工性を著しく損なわせなければ、本発明の製造方法が適用可能である。
【0021】
【実施例】
(実施例1)
純度99.9%、粒子径が180μmのMg粉と純度99%、粒子径が8μmのB粉を、33.3:66.7の原子パーセント比率で混合し、圧力が100MPaで冷間静水圧加工を施して外径が9.8mmの圧粉体を作製した。次に、圧粉体を内径が10mm、外径が11.8mmのTa製の管に入れ、さらにこれらを内径が12mm、外径が15mmのCu製の管に入れた後、両端にCu製の蓋を嵌め、嵌め込み部を真空中で電子ビーム溶接して複合ビレットを作製した。次に、ビレットをスエ−ジング、およびダイス伸線により直径が0.6mmまで減面加工した。
【0022】
図1はその断面を示したものである。図1において、符号1はMg粉とB粉の混合粉を示す。符号2はTa製の管である。符号3はCu製の管である。次に、この線材をアルゴンガス雰囲気中で熱処理した。熱処理温度は500℃、700℃、900℃、1050℃であり、熱処理時間は3分〜10日の間で選択して行った。
【0023】
(実施例2)
実施例1で作製した直径が0.6mmの熱処理前複合丸線を、アルゴンガス雰囲気、温度を1000℃として、長さが5mの炉を1.0m/minの速度で通過させた。図2に熱処理前複合丸線の断面を示した。図2において、符号1はMg粉とB粉の混合粉を示す。符号2はTa製の管である。符号3はCu製の管である。
【0024】
(実施例3)
実施例1で作製した直径が0.6mmの熱処理前複合丸線の一部を用いてロール圧延を行い、厚さが0.12mmで幅が1.5mmのテープを作製した。図3はその断面を示したものである。図3において、符号1はMg粉とB粉の混合粉を示す。符号2はTa製の管である。符号3はCu製の管である。次に、このテープをアルゴンガス雰囲気中で700℃、900℃、1050℃の温度で3分〜24時間熱処理した。
【0025】
(実施例4)
実施例1で作製した直径0.6mmの熱処理前複合丸線を一定の長さで切断し、それら19本を、再び内径が3.1mmで外径が5.5mmのCu製管の中に詰め、両端にCu製の蓋を嵌め、嵌め込み部を真空中で電子ビーム溶接して複合多芯ビレットを作製した。複合多芯ビレツトをスエージングおよびダイス伸線により直径2.0mmまで減面加工した。図4はその断面を示したものである。図4において、符号1はMg粉とB粉の混合粉を示す。符号2はTa製の管である。符号3はCu製の管である。符号4は前記符号1〜3で示したものを詰めたCu製の管である。次に、この多芯線を実施例3と同じ条件で熱処理した。
【0026】
(実施例5)
純度99.9%、粒子径が180μmのMg粉と純度99%、粒子径が8μmのB粉を、33.3:66.7の原子パーセント比率で混合し、圧力100Mpaで冷間静水圧加工を施して外径が2.9mmの圧粉体を19個作製した。次に、19個の圧粉体をそれぞれ、内径が3.0mm、外径が3.6mmのTa製の管に入れ、さらに、これらを直径3.7mmの孔が19個開けられた外径が27mmのCu製多孔管に入れた後、両端にCu製の蓋を嵌め、嵌め込み部を真空中で電子ビーム溶接して複合多芯ビレットを作製した。複合多芯ビレツトをスエージングおよびダイス伸線により直径1.3mmまで減面加工した。
【0027】
図5はその断面を示したものである。図5において、符号1はMg粉とB粉の混合粉を示す。符号2はTa製の管である。符号5は前記符号1、2で示したものを孔部に挿入したCu製の多孔管である。次に、この多芯線を実施例3と同じ条件で熱処理してMgB2超電導線を得た。
【0028】
(実施例6)
金属管に充填する粉を、純度99.9%、粒子径180μmのMg粉、純度99%、粒子径8μmのB粉、および純度99%、粒子径15μmのMgB2粉の3種類混合(混合モル比率=1:2:0.6)とした以外は、冷間静水圧加工以降、熱処理前までの加工条件を実施例1と同じとし、直径0.6mmの複合単芯線を作製した。図6はその断面を示したものである。図6において、符号6はMg粉、B粉、およびMgB2粉の混合粉を示す。符号2はTa製の管である。符号3はCu製の管である。次に、この線材を実施例3と同じ条件で熱処理してMgB2超電導線を得た。
【0029】
(比較例1)
充填する粉を純度99%、粒子径が15μmのMgB2のみとした以外は熱処理前までの加工条件を実施例1と同じとし、直径0.6mmの複合丸線を作製した。図7はその断面を示したものである。図7において、符号7はMgB2粉を示す。符号2はTa製の管である。符号3はCu製の管である。この線材を実施例2と同じ条件で熱処理した。
【0030】
(比較例2)
比較例1で作製した直径0.6mmの熱処理前複合丸線の一部を用いてロール圧延を行い、厚さが0.12mmで幅が1.5mmのテープを作製した。図8はその断面を示したものである。図8において、符号7はMgB2粉を示す。符号2はTa製の管である。符号3はCu製の管である。次に、このテープを実施例3と同じ条件で熱処理した。
【0031】
実施例1、3、4、5、6、および比較例1、2で作製した熱処理前の線材とテープについて、粉部分の充填率を算出した。測定はアルキメデス法により線材とテープの比重を測定し、それから金属管部分を計算で除外し、得られた粉部の比重を理論比重で割って充填率を求めた。その結果を図9としての表1に示した。充填粉の一部、あるいは全部をMg粉とB粉との混合粉とした実施例1、3、4、5、6は、いずれも減面加工中のMgの塑性変形により空隙が完全に埋められているが、MgB2粉のみを用いた比較例1、2では充填率が上がらず、ロール圧延で強圧縮されたテープでも88%にしか達しなかった。
【0032】
熱処理後の各サンプルについて、液体ヘリウム中で4端子法による臨界電流測定を行った。一方、熱処理後の各サンプルの横断面写真を撮り、金属管以外の部分の面積を算出した。得られた臨界電流値を金属管以外の部分の面積で割って、金属管以外の部分の臨界電流密度(以後Jcで表わす)を求めた。その結果を図10としての表2から図15としての表7に示した。表2から明らかなように、実施例1ではいずれも良好なJcが得られており、熱処理温度を高くするほどJc最高値への到達時間が短くなることがわかる。
【0033】
熱処理温度が500℃になると、10日間の熱処理でようやく他の熱処理温度と同等のJcが得られており、これ以下の温度での熱処理は生産性の観点から適当でない。一方、熱処理温度が1050℃になると、僅か3分で充分なJcが得られるが、熱処理時間が長くなるとともにJcは低下していく。これは生成したMgB2がMgB4に分解していくためである。
【0034】
実施例2は、実施例1で使用した熱処理前の隣接部を用い、1000℃に保った炉中を5分間で通過させたものであり、11.1×104A/cm2のJcが得られた。この値は、1050℃で3分〜30分の熱処理を行って得た実施例1のJc(表2参照)と同等の値である。
【0035】
図11としての表3は、実施例3のテープで得られたJcを示したものである。この結果を図10としての表2と比較すると明らかなように、ロール圧延の有無は熱処理後のJcに影響しない。この理由は、本発明では、丸線での減面加工の時点で粉部の充填率が既に100%となっているので、その後にロール圧延を行っても充填率に影響しないからである。
【0036】
図12としての表4、および図13としての表5は、実施例4、および実施例5の複合多芯線のJcを示したものである。いずれも、実施例1の単芯線と同等のJcが得られている。
【0037】
図14としての表6はMg粉、B粉、およびMgB2粉を充填した単芯線のJc示したものである。最高Jcは、Mg粉とB粉のみを充填した他の実施例と同等であり、超電導特性と経済性(高価なB粉の使用量減)が両立していることがわかる。ただし、900℃以上の高温熱処理では、他の実施例に比べJcの低下が早くなっている。これは、充填粉の一部に最初から超電導体であるMgB2を使用しているので、Mg粉とB粉の混合粉に比べてMgB4への分解反応が早い段階で開始するためである。
【0038】
一方、図15としての表7は比較例1のJcを示したものであるが、実施例1に較べてJcが低く、また最高Jcに到達するまでの時間も長くなる。この理由は、線材全体を減面加工してもMgB2粒子が塑性変形しないので、粒子同士の接触が少なくなって焼結反応が遅くなるとともに、焼結だけでは空隙を消滅させることができないためである。さらに、高温長時間熱処理では、実施例に比べJc低下が著しい。これは、既にMgB2として生成しているものを高温熱処理するため、MgB4化合物への分解反応が早い段階で開始するためである。
【0039】
図16としての表8は比較例2のJcを示したものである。ロール圧延を行うことにより粉部の充填率が向上したため、表7の比較例1のJcに比べ向上している。しかし、各熱処理温度で得られた比較例1、2のJcの最高値(表7、表8参照)と、同じ熱処理温度で得られた実施例1、および実施例3〜6のJcの最高値(表10〜表14参照)とを比べると、非常に低い値しか得られていないことがわかる。
【0040】
【発明の効果】
以上示したように、本発明のMgB2超電導線の製造方法は、優れた特性のMgB2超電導線を高い生産性で製造する方法を提供するものであり、その工業上の貢献は著しいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の熱処理前単芯線の断面を示す説明図である。
【図2】本発明の実施例2の熱処理前単芯線の断面を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例3の熱処理前単芯テープの断面を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例4の熱処理前多芯線の断面を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例5の熱処理前多芯線の断面を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例6の熱処理前単芯線の断面を示す説明図である。
【図7】比較例1の熱処理前単芯線の断面を示す説明図である。
【図8】比較例2の熱処理前単芯テープの断面を示す説明図である。
【図9】図9として示した表1であり、減面加工後サンプル中の粉部分充填率を示した。
【図10】図10として示した表2であり、実施例1の臨界電流密度を示した。
【図11】図11として示した表3であり、実施例3の臨界電流密度を示した。
【図12】図12として示した表4であり、実施例4の臨界電流密度を示した。
【図13】図13として示した表5であり、実施例5の臨界電流密度を示した。
【図14】図14として示した表6であり、実施例6の臨界電流密度を示した。
【図15】図15として示した表7であり、比較例1の臨界電流密度を示した。
【図16】図16として示した表8であり、比較例2の臨界電流密度を示した。
【符号の説明】
1 Mg粉とB粉の混合粉
2 Ta製管
3 Cu製管
4 Cu製管
5 Cu製多孔管
6 Mg粉、B粉、およびMgB2粉の混合粉
7 MgB2

Claims (6)

  1. 以下の工程を備えたことを特徴とするMgB超電導線の製造方法。
    (a) 原料がMg粉とB粉からなる混合粉体を用意し、
    (b) 前記混合粉体を金属管に詰め、減面加工した複合線を作製し、
    (c) 複数の前記複合線を金属管に詰めて複合多芯ビレットを作製し、
    (d) 前記複合多芯ビレットを減面加工した後に熱処理を行って複数のMgBフィラメントを得る。
  2. 以下の工程を備えたことを特徴とするMgB 超電導線の製造方法。
    (a) 原料がMg粉とB粉からなる混合粉体を用意し、
    (b) 前記混合粉体を金属多孔管に詰め、減面加工し、
    (c) 前記減面加工した後に熱処理を行って複数のMgB フィラメントを得る。
  3. 前記混合粉体に、さらにMgB粉を加えたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のMgB超電導線の製造方法。
  4. 前記熱処理は、減面加工をした後に炉中を連続的に通して行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のMgB超電導線の製造方法。
  5. 前記熱処理が650℃以上、1050℃以下の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のMgB超電導線の製造方法。
  6. 前記熱処理が非酸化性ガス雰囲気中で行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のMgB超電導線の製造方法。
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