JP4530236B2 - 自動車のドアのロック作動システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロック要素と、ロック要素に作用する操作レバシステムと、操作レバシステムの外部操作用のアウタオープンハンドルと、操作レバシステムに作用する外部操作ロッドとを備えた自動車ドアロックに関する。ロック要素は、従来ロータリーラッチと、ラチェットとレリーズレバとである。アウタオープンハンドルは、外部操作ロッドと操作レバシステムとを介してレリーズレバに作用し、その結果ラッチ従って自動車ドアロックが開く。インタロック要素が、通常ロック要素及び操作要素に加えて設けられる。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動車ドアロックにおいて、従来、ロック要素と、インタロックレバシステムと、操作レバシステムとを機能サブモジュールを形成する1つの構造ユニットに組み合わせることが行われている。アウタオープンハンドルは、ハンドルカップに配設されたフラップ型ハンドルの形に構成されることができる。ハンドルカップは、通常ベースプレート上に配置されておりかつこれと共に外部操作サブモジュールを形成する。外部操作サブモジュールは、ロックシリンダを有することができる。外部操作サブモジュール及び機能サブモジュールは、通常自動車ドアの設置状態において垂直に間隔をおいて配列されている。こうして外部操作サブモジュールと機能サブモジュールとの間に作用する外部操作ロッドは、ドアに実質的に垂直に配置されている。組立ての過程で垂直方向に公差が生じるので、実際に公知の自動車ドアロックにおいて、長さ補償の目的でクランピング装置が使用される。
【0003】
クランピング装置は、ハンドルカップに接続された撓みレバのアームに枢支されている。外部操作ロッドは、自由に偏倚可能にクランピング装置中に押し込まれる。自動車ドアロックが自動車ドアに挿入されると、作業者は、クランピング装置を閉じかつ撓みレバと外部操作ロッドとの間の剛固な接続を行う。最近の自動車ドアロックにおいては、従来同様にアウタオープンハンドルとして、キャリアプレート上にベースプレートとドアロックとが前組立てされ、キャリアプレートは、自動車ドアへの組み込み後に湿り領域と乾燥領域(wet and dry areas)とを分離する。しかし結果として生じる問題は、クランピング装置が実際上最早外部からアクセス不可能でかつ組立て過程中最早アウタオープンハンドルと外部操作ロッドとの間の満足なかつ簡単な公差補償を得ることが不可能であることである。
【0004】
自動車ドアロック用の外部操作システムも公知であり、このシステムはドアに固定される垂直ピボットのまわりの端領域によって枢動するように取り付けられたプルハンドルを有し、システムの他端は、ドアロックの枢動可能なオープンレバ用の操作ロッドの枢支結合のために配置されている。ドアの内部からの組立て作業の必要性を回避するために、オープンハンドルは操作ロッド用の枢動可能なクランピングシートを備える(ドイツ国特許第4443969号明細書)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、請求項の上位概念に記載された自動車ドアロックであって、その際満足なかつ簡単な公差補償がロック組立て中外部操作ロッドに関して可能である自動車ドアロックを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題は、外部操作ロッドが、少なくとも1つの第1部分ロッド及び1つの第2部分ロッドから成る分割された外部操作ロッドの形に構成されており、第1部分ロッドと、第2部分ロッドとは、補償装置を介して連結されるようになり、補償装置は、第1部分ロッドに接続されるようになる第1補償レバと、第2部分ロッドに接続されるようになる第2補償レバとを有し、第1補償レバと、第2補償レバとは、枢動可能に及び又は互いに相対的に偏倚可能であり、組立て過程で、公差補償が行われた後、外部からドア内方に導入可能な工具によって一緒に固定されるようになることを特徴とする自動車ドアロックによって解決される。この措置の結果として、長さ補償は、2つの部分ロッドが補償装置によって互いに相対的に偏倚可能であるので、従来同様に可能である。外部操作ロッドは、分割された外部操作ロッドの形でありかつ補償装置が2つの部分ロッドに分割されているので、本発明によれば、非常に簡単な方法で外部操作ロッドに関する公差補償を得ることが可能であり、そしてこのことは、外部操作ロッドが分割された外部操作ロッドとして構成されておりかつ補償装置が従来と同様に、特に2つの部分ロッドの間の調整可能な接続装置として作用するので、組立てに適用される。本発明によれば、第1補償レバと、第2補償レバとは、自動車ドアの端面プレートに配置された入口開口を通る工具によって一緒に固定されるようになる。補償装置は、キャリアプレートが湿り領域と乾燥領域とを分離するために設けられているとしても、自由にアクセス可能である。
【0007】
本発明の好適な実施形態において、第1補償レバと、第2補償レバとは、共通のピボットのまわりに枢動するように取り付けられている。このピボットは、例えば機能サブモジュールに外部操作サブモジュールを接続するアダプタ要素上に配置され得る。他の特徴によれば、第1補償レバと、第2補償レバとは、ばね要素等の作用に抗して互いに相対的に枢動可能である。この方法で、組立て中、非常に簡単な公差補償が可能である。例えばヘアピンばねの2つの脚部が、2つの補償レバを押圧し、その結果補償レバに対して接続されるべき2つの部分ロッドが共通の最大合計長さを有する。組立て中、2つの補償レバを介してばねの力に抗して互いに相対的に2つの部分ロッドを押圧しかつこうして2つの部分ロッドの必要な機能的長さを調整することが可能である。2つの補償レバは、それから必要な位置に一緒に固定され、その結果2つのレバの間の相対運動は、最早不可能である。それにもかかわらず、あたかも単一の補償レバのように作用する2つの補償レバは、共通のピボットのまわりに枢動可能である。こうして第1部分ロッドの運動は、2つの補償レバの共通の枢動を惹起し、その結果第2部分ロッドの偏倚が得られ、第2部分ロッドは最終的に機能サブモジュールの操作要素上に作用する。有利に、第1部分ロッドはその第2部分ロッドに面した端に、第1補償レバの接続表面に作用する接続頭部を有する。本発明の他の特徴によれば、第2部分ロッドは第1部分ロッドに面した端で第2補償レバに確動的に接続されている。このことは、例えばその端の小孔中に曲げて入れられかつ開口を通って補償レバに係合する部分ロッドによって達成されることができる。こうして一方では、第2部分ロッドが、第2補償レバと機能サブモジュールとの間に言わば剛固に配置されており、第1部分ロッドは、ハンドルカップの組立て中挿入されることができかつ第1補償レバの接続表面上にその接続頭部でもって配置されることができる。これは、ハンドルカップの組立て中の外部操作ロッドに関して公差補償を得る簡単かつ経済的な方法である。補償装置は、固定の目的で操作ねじを有し、操作ねじは、第2補償レバの長孔を通って延びかつ第1補償レバに配置されたねじ部に螺合しかつ第2補償レバに対して締付けられるようになる。こうして第1補償レバは、第2補償レバと共に、工具、例えばねじドライバによって簡単な方法で要求される位置に固定されることができかつ必要な場合には緩められる。しかし基本的に、他の固定手段、即ち保持接続が可能である。
【0008】
本発明を次に、例示された実施例を簡単に表す図面に基づいて以下詳細に説明する。
【0009】
【実施例】
図は、自動車ドアロック1を示す。従来のように、ロータリーラッチと、ラチェットとレリーズレバ及びロック要素に作用する操作レバシステムを有するロック要素は、1つの機能サブモジュール2に組み合わされている。図1から、自動車ドアロック1が、アウタオープンハンドル4を備えた外部操作サブモジュール3を有し、アウタオープンハンドル4がハンドルカップ5に配置されていることが明らかである。アウタオープンハンドル4は、操作レバシステムに作用する実質的に垂直の外部操作ロッド6を介して操作レバシステムの外部操作のために使用される。アウタオープンハンドル4がフラップ型ハンドルの形であることが分かる。アウタオープンハンドル4は、外部操作ロッド6が枢支されているアーム7上に接続されている。アウタオープンハンドル4は、ハンドルカップ5と一緒にベースプレート8上に配置されている。
【0010】
図から、外部操作ロッド6が、少なくとも1つ第1部分ロッド9と、1つの第2部分ロッド10とから成る分割された外部操作ロッド6として形成されていることが明らかである。第1部分ロッド及び第2部分ロッドは、補償装置11を介して接続されるようになる。補償装置は、第1部分ロッド9に接続されるようになる第1補償レバ12と、第2部分ロッド10に接続されるようになる第2補償レバ13とを有する。第1補償レバ12及び第2補償レバ13は、互いに相対的に枢動可能でありかつ組立て中外部からドア内方に導入されることができる工具14によって一緒に固定されるようになる。特に図1から、第1補償レバ12と、第2補償レバ13とが、自動車ドアロックの端面プレート15に配設された入口開口16を通る工具14によって一緒に固定されることができることが明らかである。図3及び図4は、第1補償レバ12と、第2補償レバ13とが、共通のピボット17のまわりの枢動のために取り付けられていることを示す。これは、特に図2から明らかである。第1補償レバ12と、第2補償レバ13とは、ばね要素19の作用に抗して互いに相対的に枢動可能である。第2部分ロッド10に面したその端に、第1部分ロッド9は、接続頭部20を有する。接続頭部20は、第1補償レバ12の接続表面21に作用する。この第1部分ロッド9に面した端で、第2部分ロッド10は、第2補償レバ13に確動的に接続されている。図3及び図4から、補償装置11が固定の目的で操作ねじ22を有し、該ねじは、長孔23を介して第2補償レバ13を通り、かつ第1補償レバ12中に配置されたねじ部に螺合する。
【0011】
本発明による自動車ドアロック1の組立て及び外部操作ロッド6に関する付随する公差補償は、特に図3と図4との対比から明らかである。図3は、最初に自動車ドアに挿入されるアダプタ要素18を示し、アダプタ要素18は、機能サブモジュール2と接続されており、ベースプレート8は、その頂上端に接続されている。補償装置11は、アダプタ要素18の頂上端に配置されている。第2部分ロッド10は、この状態で第2補償レバ13と図3には示されてない機能サブモジュール2との間に挿入されている。補償装置11に配置されたばね要素19は、組立てのこの段階で別々に2つの補償レバ12、13を押圧する。この条件で、第2補償レバ13の長孔23を通って第1補償レバ12のねじ部に螺合する操作ねじ22は、緩められる。ハンドルカップ5の組立て過程で、ハンドルカップは、アウタオープンハンドル4及びこれに接続された第1部分ロッド9と一緒にベースプレート8上に取り付けられる。これは、図3及び図4の対比から明らかである。第1部分ロッド9は、これに接続された接続頭部20を第1補償レバ12の接続表面21上に配置している。これらの条件で、第1補償レバは、第2補償レバ13に対して押圧されかつばね要素19の力に抗して枢動される。こうして公差補償が、第1部分ロッド9の挿入の結果として行われる。第1部分ロッド9が挿入されるや否や、操作ねじ22は、適当な工具14によって締付けられ、その結果第1補償レバ12は、第2補償レバ13に固定される。2つの第補償レバ12、13は、単一の接続レバのように作用し、接続レバは、ピボット17に枢動可能にされかつ第2部分ロッド10に対して第1部分ロッド9の平面運動を伝達する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、自動車ドアに挿入された自動車ドアロックのドア端プレートを見た図式的かつ斜視図である。
【図2】図2は、図1に示された自動車ドアロックの側面図である。
【図3】図3は、本発明による自動車ドアロックの前組立てされた状態の端面図である。
【図4】図4は、最終的に組立てられた状態における自動車ドアロックの端面図である。
【符号の説明】
1 自動車ドアロック
4 アウタオープンハンドル
6 外部操作ロッド
9 第1部分ロッド
10 第2部分ロッド
11 補償装置
12 第1補償レバ
13 第2補償レバ
14 工具
Claims (5)
- 自動車のドアをロックするために作動するロック作動要素を備えた錠をもつ自動車のドアにおいて、
以下の(a)〜(f)で構成されることを特徴とする作動システム。
(a)ドアに取り付けられるアウタオープンハンドル(4)、
(b)ピボット(17)と、このピボット(17)でともに枢動可能な第1補償レバ(12)と第2補償レバ(13)、
(c)上記アウタオープンハンドル(4)と上記第1補償レバ(12)にその両端が接続する第1部分ロッド(9)、
(d)上記ロック作動要素と上記第2補償レバ(13)にその両端が接続する第2部分ロッド(10)、
(e)上記第1補償レバ(12)と上記第2補償レバ(13)の間に設けられ、これら2つの補償レバの端部に接続された上記2つの部分ロッド(9,10)を引き離すように付勢するばね要素(19)、
及び、
(f)上記2つの補償レバ(12,13)の枢動を固定する固定手段(22)にドアの外からアクセス可能である手段(14)。 - ドアが、固定手段(22)に作動する工具(14)を導入可能とする開口(16)を形成した端面プレート(15)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の作動システム。
- 第2部分ロッド(10)の一端と第2補償レバ(13)の端部とが引き離されることのないように確実に接続していることを特徴とする請求項1に記載の作動システム。
- 第2部分ロッド(10)の一端が第2補償レバ(13)の端部にフック状に引っ掛かっていることを特徴とする請求項3に記載の作動システム。
- 固定手段(22)が、ピボット(17)を中心とする上記2つの補償レバの一方にねじ込まれるねじであり、このねじは一方の補償レバに他方の補償レバを押し付ける頭部をもっていることを特徴とする請求項1に記載の作動システム。
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