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JP4435844B1 - 内燃機関の停止制御装置 - Google Patents

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JP4435844B1
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Abstract

【課題】 吸気弁と排気弁がともに開弁しているオーバラップ状態で停止することを確実に回避できるようにした、内燃機関の停止制御装置を提供する。
【解決手段】 イグニッションスイッチオフ後、エンジン回転数NEが所定範囲まで低下した時点におけるクランク角度CAに応じてスロットル弁3の目標開度THCMDが設定される(S12〜S15)。スロットル弁3の開度が目標開度THCMDと一致するように制御され、吸入空気量が増量される。エンジン回転数NEの所定範囲は、機関停止時に圧縮行程となる気筒における機関停止前の最後の吸気行程の開始時期(CAIS2)より前に、吸入空気量の増量が行われるように設定される。
【選択図】 図8

Description

本発明は、内燃機関の停止時におけるピストンの停止位置の制御を行う停止制御装置に関する。
特許文献1には、機関の停止直前に吸入空気量を増量して圧縮行程にある気筒における負の回転トルクを増加させる制御を行う停止制御装置が示されている。この装置によれば、機関が停止するクランク角度範囲を従来に比べて狭い範囲に制御することができる。
特開2004−232539号公報
機関が停止したときに吸気弁と排気弁がともに開弁している状態(以下「オーバラップ状態」という)の気筒が存在する場合には、排気が吸気管に逆流して次の始動時に円滑な始動が困難となることがある。したがって、オーバラップ状態で停止しないように停止制御を行う必要がある。
上記特許文献1に示された手法は、停止時のクランク角度範囲を狭めることを可能とするが、オーバラップ状態での停止を確実に回避できるものではない。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、吸気弁と排気弁がともに開弁しているオーバラップ状態の機関の停止を確実に回避できるようにした、内燃機関の停止制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関の停止指令に基づいて前記機関の点火及び燃料噴射の少なくとも一方を停止させる停止手段と、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁(3)と、前記吸入空気量制御弁(3)を駆動して前記機関のピストンの停止位置を制御する停止位置制御手段と、前記機関のクランク軸の回転角度(CA)を検出する回転角度検出手段(8)と、前記機関の回転数(NE)を検出する回転数検出手段(8)とを備える、内燃機関の停止制御装置のおいて、前記停止位置制御手段は、検出される機関回転数(NE)が所定回転数(NES2)以下となったときに、前記回転角度検出手段により検出される回転角度(CA)に基づいて前記吸入空気量制御弁(3)の開弁量(THCMD)を決定し、該決定した開弁量(THCMD)となるように前記吸入空気量制御弁(3)を開弁方向に駆動して前記吸入空気量を増量することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、内燃機関の停止指令に基づいて前記機関の点火及び燃料噴射の少なくとも一方を停止させる停止手段と、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁(3)と、前記吸入空気量制御弁(3)を駆動して前記機関のピストンの停止位置を制御する停止位置制御手段と、前記機関のクランク軸の回転角度(CA)を検出する回転角度検出手段(8)と、前記機関の回転数(NE)を検出する回転数検出手段(8)とを備える、内燃機関の停止制御装置において、前記停止位置制御手段は、前記回転角度検出手段により検出される回転角度(CA)が所定回転角度(CA0)となったときに、前記回転数検出手段により検出される機関回転数(NE)に基づいて前記吸入空気量制御弁の開弁量(THCMD)を決定し、該決定した開弁量(THCMD)となるように前記吸入空気量制御弁(3)を開弁方向に駆動して前記吸入空気量を増量することを特徴とする
請求項3に記載の発明は、内燃機関の停止指令に基づいて前記機関の点火及び燃料噴射の少なくとも一方を停止させる停止手段と、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁(3)と、前記吸入空気量制御弁(3)を駆動して前記機関のピストンの停止位置を制御する停止位置制御手段と、前記機関のクランク軸の回転角度(CA)を検出する回転角度検出手段(8)と、前記機関の回転数(NE)を検出する回転数検出手段(8)とを備える、内燃機関の停止制御装置において、前記停止位置制御手段は、前記停止手段の作動後に、前記回転数検出手段により検出される機関回転数(NE)と前記回転角度検出手段により検出される回転角度(CA)とに基づいて、前記吸入空気量制御弁(3)の開弁量(THCMD)を決定し、該決定した開弁量(THCMD)となるように前記吸入空気量制御弁(3)を駆動して前記吸入空気量を増量することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の停止制御装置において、前記吸入空気量制御弁(3)の開弁量(THCMD)を、前記機関回転数(NE)が「0」となるまで前記決定した開弁量に維持することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の停止制御装置において、前記機関停止時に圧縮行程となる気筒における機関停止前の最後の吸気行程の開始時期(CAIS2)より前に、前記吸入空気量制御弁(3)の開弁が行われることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の停止制御装置において、前記機関停止時に膨張行程となる気筒における機関停止前の最後の吸気行程の開始時期(CAIS1)より前に、前記吸入空気量制御弁の開弁が行われることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、検出される機関回転数が所定回転数以下となったときに、検出される回転角度に基づいて吸入空気量制御弁の開弁量が決定され、該決定された開弁量となるように吸入空気量制御弁を開弁方向に駆動して吸入空気量が増量される。したがって、吸入空気量制御弁の開弁量がより適切に設定され、オーバラップ状態での停止を確実に回避することができる。
請求項2に記載の発明によれば、検出される回転角度が所定回転角度となったときに、検出される機関回転数に基づいて吸入空気量制御弁の開弁量が決定され、該決定された開弁量となるように吸入空気量制御弁を開弁方向に駆動して吸入空気量が増量される。したがって、吸入空気量制御弁の開弁量がより適切に設定され、オーバラップ状態での停止を確実に回避することができる。さらに開弁量の決定を機関回転数に基づいて行うことで、機関のフリクションが経年変化してオーバラップ状態での停止を回避可能な機関回転数の範囲が移動しても、良好な停止位置制御を行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、検出される機関回転数と回転角度とに基づいて吸入空気量制御弁の開弁量が決定され、該決定された開弁量となるように吸入空気量制御弁が駆動され、吸入空気量が増量される。したがって、吸入空気量制御弁の開弁量がより適切に設定され、オーバラップ状態での停止を確実に回避することができる。さらに開弁量の決定を機関回転数に基づいて行うことで、機関のフリクションが経年変化してオーバラップ状態での停止を回避可能な機関回転数の範囲が移動しても、良好な停止位置制御を行うことが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、吸入空気量制御の開弁量が、機関回転数が「0」となるまで決定された開弁量に維持されるので、オーバラップ状態で停止する事態をより確実に回避することができる。
請求項5に記載の発明によれば、機関が停止する行程において圧縮行程となる気筒に吸入される空気量が増加してオーバラップ状態での停止を防止できることに加えて、機関が停止する行程において膨張行程となる気筒に吸入される空気量も増加するので、機関の逆転を抑止する力を増加させ、オーバラップ状態まで逆転することを防止できる。
請求項6に記載の発明によれば、機関が停止する行程において膨張行程となる気筒に吸入される空気量が請求項5の発明よりさらに増加するので、機関の逆転を抑止する力をより増加させ、オーバラップ状態まで逆転することをより確実に防止できる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。内燃機関(以下単に「エンジン」という)1は、6気筒エンジンであり、吸気管2を有し、吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3には、スロットル弁3の開度THを検出するスロットル弁開度センサ4が設けられており、その検出信号が電子制御ユニット(以下「ECU」という)5に供給される。スロットル弁3には、スロットル弁3を駆動するアクチュエータ7が接続されており、アクチュエータ7は、ECU5によりその作動が制御される。
燃料噴射弁6は図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。エンジン1の各気筒には点火プラグ9が設けられており、点火プラグ9にはECU5から点火信号が供給される。
ECU5には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ8が接続されており、クランク軸の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサ8は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置でパルス(以下「CYLパルス」という)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(6気筒エンジンではクランク角120度毎に)TDCパルスを出力するTDCセンサ及びTDCパルスより短い一定クランク角周期(例えば6度周期)でCRKパルスを発生するCRKセンサから成り、CYLパルス、TDCパルス及びCRKパルスがECU5に供給される。これらの信号パルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。
ECU5には、エンジン1により駆動される車両のアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセルペダル操作量」という)APを検出するアクセルセンサ10が接続されており、その検出信号がECU5に供給される。
ECU5は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理回路(以下「CPU」という)、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路、燃料噴射弁6などに駆動信号を供給する出力回路等から構成される。ECU5は、上述したセンサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁6の開弁時間の制御、点火プラグ9の点火時期制御、スロットル弁3の目標開度THCMDを算出し、検出したスロットル弁開度THが目標開度THCMDに一致するようにアクチュエータ7の駆動制御を行う。
次に本実施形態におけるエンジン停止時のピストン位置の制御(以下「停止位置制御」という)の概要を説明する。
図2は、時刻t0においてイグニッションスイッチがオフされた後のエンジン回転数NE、吸気圧PBA(吸気管2のスロットル弁3の下流側の圧力)、クランク軸の回転角度30度ごとのクランク角度位置を示すステージ番号STG、スロットル弁の目標開度THCMD及び実開度THの推移を示す。ステージ番号STGは、図4に示す基準角度位置CA0を0度としたとき、クランク角度CAが0度以上30度未満の範囲にあるとき「0」に設定され、クランク角度CAが30度以上60度未満の範囲にあるとき「1」に設定され、クランク角度CAが60度以上90度未満の範囲にあるとき「2」に設定され、クランク角度CAが90度以上120度未満の範囲にあるとき「3」に設定される。
本実施形態では、イグニッションスイッチがオフされた後にエンジン回転数NEが所定回転数範囲に入った時点(t1)におけるクランク角度CAに応じて、目標開度THCMDが設定され、スロットル弁開度THが目標開度THCMDと一致するようにスロットル弁3が開弁される。図2(c)では、実線L1が目標開度THCMDの推移を示し、細い実線L2が実際のスロットル弁開度THの推移を示す。スロットル弁3を開弁することにより、吸気圧PBAが上昇し、停止直前に圧縮行程にある気筒においては負のトルク(エンジン回転を止める方向のトルク)TRQNを増加させる一方、膨張行程にある気筒においては正のトルクTRQPを発生させる。
エンジンの各気筒における空気の吸気、圧縮、及び排気に必要な負の力及び空気の膨張によって発生する正の力の総和が合計筒内圧力FCYLであり、この合計筒内圧力FCYLによる仕事を「筒内圧仕事ECYL」と定義すると、時刻t0の時点におけるエンジンの慣性エネルギEINRが、筒内圧仕事ECYL及び可動部品のフリクション(摩擦力)FFRCによって消費されるエネルギ(以下「フリクション仕事」という)EFRCによって減少して「0」になった際に、合計筒内圧力FCYLの絶対値がフリクションFFRCの絶対値以下となった時点(時刻t2)でエンジンは停止する。図2(a)で時刻t2においてエンジン回転数NEが「0」となっていないが、これはエンジンが停止する直前に逆転・正転を繰り返すため、エンジン回転数NEの更新が行われないことによるものである。
時刻t1における目標開度THCMDを大きくするほど、吸気圧PBAの上昇が早まるため、エンジン回転数NEがより早く減少する。すなわち目標開度THCMDが変わるとエンジン回転数NEの減少の仕方が変わる。
図3(a)は、エンジンが停止する直前の慣性エネルギEINRの推移を示し、図3(b)は、上記した合計筒内圧力FCYL(L11)及びフリクションFFRC(L12,L13)の推移を示す。この図に示すように、時刻t11において慣性エネルギEINRが「0」となるが、このとき合計筒内圧力FCYLがフリクションFFRCより大きい場合には、合計筒内圧力FCYLによって逆転が始まり、その結果逆転方向の慣性エネルギEINRが発生し、慣性エネルギEINRが「0」且つ合計筒内圧力FCYLの絶対値がフリクションFFRCの絶対値以下となるまで(即ちEINR=0かつL13≦L11≦L12が成立するまで)正転・逆転を繰り返す。図3に示す例では、時刻t12において慣性エネルギEINRが「0」となり、正転に移行し、時刻t13において慣性エネルギEINRがまた「0」となる。このとき、合計筒内圧力FCYLの絶対値はフリクションFFRCの絶対値以下であるため、エンジンは停止する。ただし、慣性エネルギEINRが最初に「0」となった時刻t11において、合計筒内圧力FCYLの絶対値がフリクションFFRCの絶対値以下であるときは、エンジンは逆転することなく停止する。
図4は、6気筒エンジンにおける各気筒における行程の推移を示しており、オーバラップ状態で停止するクランク角度範囲(以下「オーバラップ範囲」という)がハッチングを付して示されている。本実施形態では、上述したように時刻t1におけるクランク角度CAに応じて、目標開度THCMDを設定することにより、オーバラップ範囲での停止が回避される。
図5は、スロットル弁3の開弁指令時(図2の時刻t1)におけるエンジン回転数(以下「開弁指令回転数」という)NETHO、及びクランク角度(以下「開弁クランク角度」という)CATHOによって、エンジン停止位置が変化することを説明するための図である。図5において実線のハッチングを付した領域R1がオーバラップ範囲外で停止する領域(以下「OK領域」という)に相当し、破線のハッチングを付して示す領域R2及びR3が、オーバラップ範囲で停止する領域(以下「NG領域」という)に相当する。なお図5に示す領域R1〜R3は、スロットル弁3の開弁量を一定とし、実験的に求められたものである。
例えば、開弁指令回転数NETHOが440rpmで開弁クランク角度CATHOが30度であるときは(点P2)、オーバラップ範囲で停止し、開弁指令回転数NETHOが480rpmで開弁クランク角度CATHOが30度であるときは(点P1)、オーバラップ範囲外で停止し、開弁指令回転数NETHOが520rpmで開弁クランク角度CATHOが30度であるときは(点P3)、オーバラップ範囲で停止する。
したがって、図5に示すOK領域R1においてスロットル弁3の開弁指令を行えば、オーバラップ範囲外でエンジンを停止させることができる。しかしながら、イグニッションスイッチをオフしたタイミングと、そのときのエンジン回転数NE及びクランク角度CAとの関係によっては、図5に曲線L21あるいはL22で示すように、エンジン回転数NE及びクランク角CAが推移して停止する場合がある。このような場合にはOK領域R1においてスロットル弁の開弁指令を行うことができず、オーバラップ範囲外での停止を実現できない。
そこで本実施形態では、スロットル弁3の開弁指令時における開度をクランク角度CAに応じて変更することにより、オーバラップ範囲外での確実な停止を実現している。
図6は、図2と同様にイグニッションスイッチオフ後のエンジン回転数NE、吸気圧PBA、及びステージ番号STGの推移を示す図であり、実線がスロットル弁3の目標開度THCMDを第1開度THS1(例えば17.5度)に設定した場合に対応し、破線が目標開度THCMDを第2開度THS2(例えば30度)に設定した場合に対応する。目標開度THCMDを第2開度THS2に設定した場合の方が、吸気圧PBAの増加速度が高くなり、図のA部におけるエンジン回転数NEの落ち込みが大きくなる。これにより、エンジンの停止位置をオーバラップ範囲外とすることが可能となる。
図7(a)は、目標開度THCMDを第1開度THS1に設定した場合におけるOK領域R1及びNG領域R2,R3を示し、図7(b)は、目標開度THCMDを第2開度THS2に設定した場合におけるOK領域R1及びNG領域R2,R3を示す。これらの図を対比すれば明らかなように、第1開度THS1に対応するOK領域と比較して、第2開度THS2に対応するOK領域は高回転側に移動している。なお高回転側に移動するとOK領域の幅は狭くなり、やがてある幅で収束する傾向がある。スロットル弁3の開弁時期を高回転側とするほど、エンジン停止直前の行程において、各気筒における空気の圧縮に必要な負の力の絶対値と空気の膨張によって発生する正の力の絶対値の差異がなくなってゆき、エンジン停止位置を制御するための力である合計筒内圧力FCYLが小さくなるためOK領域の幅が狭くなる。但し、スロットル弁下流の圧力は大気圧以上にはならないことから、さらに高回転側に移動するとOK領域の幅はある幅で収束するようになる。一方、スロットル弁3の開弁時期を低回転側とするほど、スロットル弁下流の圧力が上昇する前にエンジン停止するようになるため、OK領域の幅が無くなる傾向がある。
図7(c)は、図7(a)及び(b)のOK領域R1を重ねて示す図である。例えばエンジン回転数NEが480rpm近傍の範囲に達した場合において、その時点のクランク角度CAが基準角度CA0と閾値CAS2との間にあるときは、目標開度THCMDを第1開度THS1に設定し、閾値CAS2以上であるときは、目標開度THCMDを第2開度THS2に設定することにより、エンジンをオーバラップ範囲外で確実に停止させることができる。
以上説明したように本実施形態におけるエンジン停止制御は、1)停止直前においてスロットル弁を開弁するときのスロットル弁開度を変化させることによって筒内圧仕事ECYLが変化し、OK領域(すなわち、スロットル弁を開弁するときのクランク角度CA及びエンジン回転数NEと、エンジン停止時のピストン位置との相関関係)が変化すること、及び2)1つのスロットル弁開度(THS1またはTHS2)に対応するOK領域では、エンジン停止時におけるエンジン回転数変化態様のすべての場合(換言すれば図5に示す特性図上のすべての軌跡)をカバーしきれないことに着目し、エンジン停止時におけるエンジン回転数変化態様のすべての場合をカバーできるように、複数のスロットル弁開度(THS1,THS2)に対応するOK領域が相互に補完し合うようにした点に特徴がある。
図8は、上述した停止位置制御のフローチャートであり、この制御はエンジン1の作動中にECU5のCPUで所定時間(例えば10ミリ秒)毎に実行される。
ステップS11では、エンジン1の停止許可がなされたか否か、具体的にはイグニッションスイッチがオフされたか、またはアイドル停止指令が出されたか否かを判別する。停止許可がなされると、エンジン1への燃料の供給及び点火プラグ9による点火が停止される。ステップS11の答が否定(NO)であるときは、直ちに処理を終了する。
停止許可がなされると、ステップS11からステップS12に進み、開弁指令フラグFENGSTPが「1」であるか否かを判別する。開弁指令フラグFENGSTPはステップS17で「1」に設定されるフラグであり、最初はFENGSTP=0であるので、ステップS13に進む。
ステップS13では、エンジン回転数NEが第1所定回転数NES1(例えば475rpm)より高くかつ第2所定回転数NES2(例えば485rpm)以下であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは処理を終了し、肯定(YES)となると、すなわちエンジン回転数NEが低下して第2所定回転数NES2に達すると、ステップS14に進み、その時点のクランク角度CAが第1所定角度CAS1(例えば、基準角度位置CA0に相当する角度)より大きくかつ第2所定角度CAS2(例えば、CA0+65度)より小さいか否かを判別する。この答が肯定(YES)であるときは、目標開度THCMDを第1開度THS1に設定する(ステップS15)。一方、ステップS14の答が否定(NO)であるときは、目標開度THCMDを第2開度THS2に設定する(ステップS16)。なお所定回転数NES1およびNES2はイグニッションオフ後に必ず1度はステップS14が実行されるように設定される。
ステップS15またはS16実行後に、開弁指令フラグFENGSTPを「1」に設定する(ステップS17)。これにより、以後はステップS12の答が肯定(YES)となり、エンジン停止まで設定された目標開度THCMDが維持される。
図8の処理により、図7(c)においてハッチングを付して示すOK領域内で対応する目標開度THCMDの設定及びスロットル弁3の開弁指令が行われるので、オーバラップ範囲内での停止を確実に回避することができる。
また停止位置(停止時のクランク角度位置)を正確に制御できるため、その状態を記憶しておくことにより、次の始動時において各気筒と行程との関係(図4)が始動開始当初から明らかとなり、燃料噴射及び点火を適切に実行し、始動性を向上させることができる。
図9は、特許文献1に示された制御手法と、本実施形態の制御手法とを対比して説明するための図である。本実施形態では6気筒エンジンを対象しているが、特許文献1では4気筒エンジンが示されているため、図9は4気筒エンジンに対応するものとなっている。
特許文献1の手法では、#4気筒の圧縮行程で停止させるために#4気筒の吸気行程開始時期CAO1近傍でアイドル回転数制御弁を全開とし(図9ではTHCMDで示されている)、急激に吸入空気量を増加させて#4気筒の筒内圧PCYLによるブレーキ力(実線L31)を増加させている。エンジンが停止する行程を「最終行程」と呼ぶことにすると、#3気筒は最終行程では膨張行程にあり、#3気筒の筒内圧PCYLは実線L32で示すように、行程の初期段階で高く徐々に低下し、正のトルクTRQPを発生する(実線L41)。特許文献1の手法では、アイドル回転数制御弁の開弁時期がクランク角度CAO1近傍であるため、#3気筒においては、アイドル回転数制御弁を開弁することによる吸入空気量の増加の影響はほとんどなく、筒内圧PCYLは、実線L32で示すように比較的低く、発生する正のトルクTRQPは実線L41で示すように比較的小さい。そのため、最終行程でエンジンの停止直前における逆回転角度が比較的大きくなり、停止位置が正確に制御されないことがある。
これに対し、本実施形態では、最終行程が膨張行程となる#3気筒におけるエンジン停止前の最後の吸気行程の開始時期CAIS1より前の開弁時期CAO2において、比較的低い開度でスロットル弁を開弁するようにしたので、#3気筒に吸入される空気量が増加し、最終の膨張行程における筒内圧PCYLは破線L33で示すように増加し、正のトルクTRQPが破線L42で示すように増加する。これにより、エンジンが逆転してオーバラップ状態で停止することを確実に防止し、停止位置を正確に制御することができる。なお、スロットル弁開弁時期は、上記吸気行程開始時期CAIS1より前とすることが望ましいが、最終行程が圧縮行程となる#4気筒におけるエンジン停止前の最後の吸気行程の開始時期CAIS2より前に設定することにより、#3気筒の吸入空気量が増加するので、従来手法に比べて正のトルクTRQPを増加させることができる。
なお、本実施形態の6気筒エンジンにおける、上記吸気行程開始時期CAIS1,CAIS2は、図4に示されており、この表示位置は、図4に示したクランク角度CASTPでエンジンが停止した場合に対応している。
図8の処理における第1及び第2所定回転数NES1,NES2、第1及び第2所定角度CAS1,CAS2は、実験的に求められた図7(c)の特性図に基づいて設定されるものであるが、以下に説明するようにイグニッションスイッチがオフ後の慣性エネルギEINR、筒内圧仕事ECYL、及びフリクション仕事EFRCを演算により算出して、演算またはコンピュータシュミレーションによって図7(c)の特性図に相当するものを求めることも可能である。
慣性エネルギEINRは、下記式(1)で算出される。
EINR=(1/2)I・ω2 (1)
ここでIは、エンジン1のピストン、クランク軸及びそれに付随する回転駆動部品の合成慣性モーメントであり、エンジンの仕様が決まれば一義的に決まるパラメータである。ωは、エンジン回転数NEを回転角速度で表したパラメータである。
次に図10を参照して、筒内圧仕事ECYLの算出手法を説明する。図10(a)に示すようにコンロッド長L、クランク半径R、及び角度φ及びθを定義すると、コンロッド方向の力FLは、下記式(2)により算出される。
Figure 0004435844
ここでFは筒内圧PCYLよる鉛直方向下向きの力であり、下記式(3)により算出される。
F=PCYL×AIN−PA×AOUT (3)
ここで、PAは大気圧、AIN及びAOUTはそれぞれピストン上面の面積及ピストン下面の面積である。
また筒内圧PCYLは、吸気終了時点の筒内圧が吸気圧PBAとほぼ等しいという初期条件と、下記式(4)の関係とを用いることにより、クランク角度(図10のθ)の関数として求めることができる。
PCYL×Vk=一定 (4)
ここで、Vは燃焼室容積、kは例えば1.3に設定されるポリトロープ指数である。
また図10(c)に示す、クランク軸の中心を通る直線L51に対して垂直に作用する力FRは、力FLを用いて下記式(5)により与えられるので、これに式(2)を適用することにより、式(6)が得られる。なお、式(5)のsinψは、下記式(7)で与えられる。
FR=FL×sinψ (5)
Figure 0004435844
したがって、筒内圧仕事ECYLは下記式(8)で算出することができる。
Figure 0004435844
スロットル弁開弁時期(図2,時刻t1)における目標開度THCMDの設定によって筒内圧PCYLが変化し、筒内圧仕事ECYLが変化する。
また、フリクション仕事EFRCは、以下に示す2つの手法のいずれかにより、求めることができる。
第1の手法は、エンジン単体をモータ(例えばスタータモータ)で回転させ、そのときのモータ発生トルクからフリクション仕事EFRCを求るものである。
第2の手法は、エンジンへの燃料供給を停止するフュエルカット運転中の所定行程区間の開始時の回転速度ω1と、終了時の回転速度ω2の差分から消費された慣性エネルギΔEを算出し、この消費慣性エネルギΔEから行程間筒内圧仕事ΔECYLを除くことにより、行程間フリクション仕事ΔEFRCを求めるものである。
具体的には、下記式(9)により、消費慣性エネルギΔEが算出され、行程間フリクション仕事ΔEFRCは下記式(10)により算出される。
ΔE=(1/2)I・ω12−(1/2)I・ω22 (9)
ΔERFC=ΔE−ΔECYL (10)
上述したように算出される慣性エネルギEINR、筒内圧仕事ECYL、及びフリクション仕事EFRCを用いて、慣性エネルギEINRが「0」となりかつ合計筒内圧力FCYLの絶対値がフリクションFFRCの絶対値以下となるクランク角度CA(θ)を求めることにより、停止位置を演算によって求めることができ、その結果から図7(c)に示すような特性図を作成することができる。
本実施形態では、スロットル弁3が吸入空気量制御弁に相当し、クランク角度位置センサ8が回転角度検出手段及び回転数検出手段に相当し、ECU5が停止手段及び停止位置制御手段を構成する。
[変形例]
図8に示す処理に代えて、図11に示す処理により停止位置制御を行うようにしてもよい。図11は、図8のステップS14及びS16をそれぞれステップS14a及びS16aに変更するとともに、ステップS14b及びS16bを追加したものである。
ステップS14aでは、クランク角度CAが第1所定角度CAS1より大きくかつ第2所定角度CAS2a(<CAS2)より小さいか否かを判別し、その答が否定(NO)であるときは、さらにクランク角度CAが第2所定角度CAS2a以上でかつ第3所定角度CAS3より小さいか否かを判別する(ステップS14b)。ステップS14bの答が肯定(YES)であるときは、目標開度THCMDを第2開度THS2a(<THS2)に設定し(ステップS16a)、ステップS14bの答が否定(NO)であるときは、目標開度THCMDを第3開度THS3(>THS2)に設定する(ステップS16b)。
このようにクランク角度範囲をより狭い範囲に設定し、目標開度THCMDの設定を3通りに設定することにより、より確実にオーバラップ範囲での停止を回避することができる。
またステップS13の答が肯定(YES)となった時点におけるクランク角CAに応じて設定開度THSが設定されたテーブルを検索することにより、目標開度THCMDの設定を行うようにしてもよい。その際使用するTHSテーブルは、クランク角CAが増加するほど、設定開度THSが増加するように設定する。
[第2の実施形態]
図12は、本実施形態における停止位置制御を説明するための特性図であり、前述した図7(c)と同様に、2つのスロットル弁開度THS1及びTHS2に対応するOK領域を示している。ただし、OK領域の形状は図7(c)とは若干異なっている。本実施形態では、クランク角度CAが基準角度CA0にあるときのエンジン回転数NEに応じて、目標開度THCMDを第1開度THS1または第2開度THS2に設定するようにしたものである。本実施形態は、以下に説明する点以外は、第1の実施形態と同一である。
図13は、本実施形態における停止位置制御のフローチャートである。図13は、図8のステップS13及びS14をそれぞれステップS22及びS23に変更し、ステップS21を追加したものである。
ステップS21では、クランク角度CAが基準角度CA0と等しいか否かを判別する。なおステップS21では、クランク角度CAが基準角度CA0を中心とした所定範囲(CA0±ΔCA)内にあるか否かが判別されるようにしてもよい。
ステップS21の答が否定(NO)であるときは直ちに処理を終了し、肯定(YES)であるときは、エンジン回転数NEが第3所定回転数NES11以下でかつ第5所定回転数NES13以上であるか否かを判別する(ステップS22)。この答が否定(NO)であるとき直ちに処理を終了し、肯定(YES)であるときは、エンジン回転数NEが第4所定回転数NES12より低くかつ第5所定回転数NES13以上であるか否かを判別する(ステップS23)。なお所定回転数NES11およびNES13はイグニッションオフ後に必ず1度はステップS23が実行されるように設定される。
ステップS23の答が肯定(YES)であるときは、目標開度THCMDを第1開度THS1に設定し(ステップS15)、ステップS23の答が否定(NO)であるときは、目標開度THCMDを第2開度THS2に設定する(ステップS16)。
上記第3〜第5所定回転数NES11,NES12,NES13は図12に示されているように設定されており、図13の処理によりOK領域において、目標開度THCMDが適切な開度に設定され、オーバラップ範囲内での停止を確実に回避することができる。さらにOK領域の利用範囲をエンジン回転数方向(横軸方向)に広げることができるので、エンジンのフリクションが経年変化し、OK領域が横軸方向に移動した場合でも良好な停止位置制御を行うことが可能となる。
なお本実施形態においても、第1の実施形態の変形例に示したように、スロットル弁を開弁するときの開度を3通り、あるいはそれ以上に設定するようにしてもよい。
[第3の実施形態]
図14は、本実施形態における停止位置制御を説明するための特性図であり、前述した図7(c)と同様に、2つのスロットル弁開度THS1及びTHS2に対応するOK領域を示している。ただし、OK領域の形状は図7(c)とは若干異なっている。本実施形態では、エンジン回転数NEが第6所定回転数NES21以下でかつ第7所定回転数NES22以上であるときに、エンジン回転数NE及びクランク角度CAに応じて設定されたTHSマップを検索し、目標開度THCMDを第1開度THS1または第2開度THS2に設定するようにしたものである。本実施形態は、以下に説明する点以外は、第1の実施形態と同一である。
図15は、本実施形態における停止位置制御のフローチャートである。図15は、図8のステップS14及びS16を削除し、ステップS13及びS15をそれぞれステップS31及びS32に変更したものである。
ステップS31では、エンジン回転数NEが第6所定回転数NES21以下でかつ第7所定回転数NES22以上であるか否かを判別する。その答が否定(NO)であるときは直ちに処理を終了し、肯定(YES)であるときは、エンジン回転数NE及びクランク角度CAに応じて図16に示すTHSマップを検索して設定開度THSを決定し、目標開度THCMDをその設定開度THSに設定する(ステップS32)。THSマップは、図14において細い破線で囲まれた領域における第1開度THS1に対応したOK領域と、第2開度THS2に対応したOK領域とに対応して、第1開度THS1または第2開度THS2が選択されるように設定されている。なお所定回転数NES21およびNES22はイグニッションオフ後に必ず1度はステップS32が実行されるように設定される。
上記第6及び第7所定回転数NES21,NES22は図14に示されている通りであり、図15の処理によりOK領域において、目標開度THCMDが適切な開度に設定され、オーバラップ範囲内での停止を確実に回避することができる。さらにOK領域の利用範囲をエンジン回転数方向(横軸方向)に広げることができるので、エンジンのフリクションが経年変化し、OK領域が横軸方向に移動した場合でも良好な停止位置制御を行うことが可能となる。
本実施形態におけるTHSマップの設定値は、第1開度THS1及び第2THS2の2個としたが、より細かくOK領域を分割して3個以上としてもよい。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば吸入空気量制御弁は、スロットル弁に限るものではなく、特許文献1に示されるようにスロットル弁をバイパスする通路に設けられたアイドル回転数制御弁、あるいはリフト量及び開弁期間を連続的に変更可能な吸気弁(及びその動弁機構)により構成してもよい。
また上述した実施形態ではエンジン停止許可がなされたときに、燃料供給及び点火をともに停止したが、いずれか一方を停止してもよい。また上述した実施形態では、6気筒エンジンに本発明を適用した例を示したが、本発明はどのような気筒数のエンジンにも適用可能である。
また上述した実施形態では、本発明を吸気管内に燃料を噴射するエンジンの停止位置制御に適用した例を示したが、本発明は燃焼室内に直接燃料を噴射するエンジンの停止位置制御にも適用が可能である。さらに本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどの停止位置制御にも適用が可能である。
また上述した実施形態では、クランク角度位置センサ8が気筒判別センサを含む例を示したが、TDCパルス及びCRKパルスから気筒判別するように構成することもできるので、気筒判別センサを省略するようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。 本発明の停止位置制御の概要を説明するためのタイムチャートである。 機関が停止する直前の状態を説明するためのタイムチャートである。 6気筒機関の各気筒の行程とクランク角度との関係を示す図である。 スロットル弁の開弁指令時における機関回転数(NETHO)及びクランク角度(CATHO)によって、機関停止位置が変化することを説明するための図である。 スロットル弁の開弁指令時におけるスロットル弁開度によって、開弁後の機関回転数(NE)及び吸気圧(PBA)の変化態様が変化することを説明するためのタイムチャートである。 スロットル弁の開弁指令時におけるスロットル弁開度(THS1,THS2)によって、機関停止位置が変化することを説明するための図である。 停止位置制御のフローチャート(第1の実施形態)である。 本願発明を従来技術と対比して説明するための図である。 筒内圧仕事(ECYL)の算出手法を説明するための図である。 図8に示す処理の変形例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における停止位置制御を説明するための図である。 停止位置制御のフローチャート(第2の実施形態)である。 本発明の第3の実施形態における停止位置制御を説明するための図である。 停止位置制御のフローチャート(第3の実施形態)である。 図15の処理で参照されるマップを示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気管
3 スロットル弁(吸入空気量制御弁)
5 電子制御ユニット(停止手段、停止位置制御手段)
8 クランク角度位置センサ(回転角度検出手段、回転数検出手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関の停止指令に基づいて前記機関の点火及び燃料噴射の少なくとも一方を停止させる停止手段と、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁と、前記吸入空気量制御弁を駆動して前記機関のピストンの停止位置を制御する停止位置制御手段と、前記機関のクランク軸の回転角度を検出する回転角度検出手段と、前記機関の回転数を検出する回転数検出手段とを備える、内燃機関の停止制御装置において、
    前記停止位置制御手段は、検出される機関回転数が所定回転数以下となったときに、前記回転角度検出手段により検出される回転角度に基づいて前記吸入空気量制御弁の開弁量を決定し、該決定した開弁量となるように前記吸入空気量制御弁を開弁方向に駆動して前記吸入空気量を増量することを特徴とする内燃機関の停止制御装置。
  2. 内燃機関の停止指令に基づいて前記機関の点火及び燃料噴射の少なくとも一方を停止させる停止手段と、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁と、前記吸入空気量制御弁を駆動して前記機関のピストンの停止位置を制御する停止位置制御手段と、前記機関のクランク軸の回転角度を検出する回転角度検出手段と、前記機関の回転数を検出する回転数検出手段とを備える、内燃機関の停止制御装置において、
    前記停止位置制御手段は、前記回転角度検出手段により検出される回転角度が所定回転角度となったときに、前記回転数検出手段により検出される機関回転数に基づいて前記吸入空気量制御弁の開弁量を決定し、該決定した開弁量となるように前記吸入空気量制御弁を開弁方向に駆動して前記吸入空気量を増量することを特徴とする内燃機関の停止制御装置。
  3. 内燃機関の停止指令に基づいて前記機関の点火及び燃料噴射の少なくとも一方を停止させる停止手段と、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁と、前記吸入空気量制御弁を駆動して前記機関のピストンの停止位置を制御する停止位置制御手段と、前記機関のクランク軸の回転角度を検出する回転角度検出手段と、前記機関の回転数を検出する回転数検出手段とを備える、内燃機関の停止制御装置において、
    前記停止位置制御手段は、前記停止手段の作動後に、前記回転数検出手段により検出される機関回転数と前記回転角度検出手段により検出される回転角度とに基づいて、前記吸入空気量制御弁の開弁量を決定し、該決定した開弁量となるように前記吸入空気量制御弁を駆動して前記吸入空気量を増量することを特徴とする内燃機関の停止制御装置。
  4. 前記吸入空気量制御弁の開弁量を、前記機関回転数が「0」となるまで前記決定した開弁量に維持することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の停止制御装置。
  5. 前記機関停止時に圧縮行程となる気筒における機関停止前の最後の吸気行程の開始時期より前に、前記吸入空気量制御弁の開弁が行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の停止制御装置。
  6. 前記機関停止時に膨張行程となる気筒における機関停止前の最後の吸気行程の開始時期より前に、前記吸入空気量制御弁の開弁が行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の停止制御装置。
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