JP4432802B2 - 光定着カラートナー、電子写真用現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、光定着により記録紙への定着を行う光定着光定着カラートナー、これを用いた電子写真用現像剤及び画像形成方法に関する。
(2)加熱を必要としないため装置電源投入後の待ち時間がなく、クイックスタートが可能である。
(3)のり付き紙、プレプリント紙、厚さの異なる紙等、記録紙の材質や厚さに関係なく定着が可能である。
露光、現像工程を経て感光体ドラム等の潜像担持体表面に形成されたトナー像が記録用媒体上に転写される。この時点では、トナーは未定着像のまま記録媒体に付着して画像を形成しており、例えば指で擦れば画像は崩れる状態である。
次に、上記トナー像に、例えばキセノンフラッシュ等の閃光を照射すると、トナーは閃光の光エネルギーを吸収、昇温して軟化し、記録紙に密着する。
これらの要求に対応するために、近赤外領域に光吸収能力を有する化合物、例えばアミニウム塩、酸化インジウム系金属酸化物、酸化スズ系金属酸化物、酸化亜鉛系金属酸化物、スズ酸カドミウム、特定のアミド化合物等を、赤外線吸収剤としてトナー中に含有させることでフラッシュ光吸収能力を高める技術(例えば、特許文献1〜3参照)が一般的に利用されていた。
さらに、赤外線吸収剤は非常に高価であり、添加量が多くなるとトナーコスト上昇を招くという問題がある。
<1>α型ヘマタイトと、バインダ樹脂及び赤外線吸収剤とを有することを特徴とする光定着カラートナーである。
光定着カラートナーが、<1>に記載の光定着カラートナーであることを特徴とする画像形成方法である。
本発明の光定着カラートナーは、α型ヘマタイトと、バインダ樹脂と、赤外線吸収剤とを含有することを特徴とする。
赤外線吸収効率を向上させるために赤外線吸収剤の添加量を増加させるだけでは前述のような問題が生じる。
必ずしも理由は明白でないが、α型ヘマタイトの有する光エネルギーの吸収領域が赤外領域であって、この領域のエネルギーを吸収しやすいためと推定される。
<α型ヘマタイト>
本発明のトナーには、α型ヘマタイト(赤鉄鉱)が含まれる。本発明におけるα型ヘマタイト(α−Fe2O3)とは常磁性であり、赤色を有し、鋼玉型構造をとり、可視光領域の光吸収性が極めて小さく、700〜2000nmの近赤外線領域に吸収ピークを有する。
ここで、体積平均粒径は、レーザー解析式粒度分布によって測定した値をいう。
本発明におけるトナーは高い赤外線吸収能を得るために、赤外線吸収剤の添加は必須である。赤外線吸収剤としては特に限定されないが、具体例としては、バナジルナフタロシアニン、アミニウム、ジイモニウム、シアニン、ニッケル錯体、フタロシアニン系、酸化イッテルビウム化合物等が挙げられる。
特に、従来のトナーに添加される赤外線吸収剤として主に用いられていたシアニン、ナフタロシアニン、イモニウム、アミニウムは可視域において、若干緑系色を呈するため、これら赤外線吸収剤を、緑色の補色であるマゼンタや赤色の色材と併用するとトナーの色相に黒みが掛かってしまうため、色再現性が悪化し、これらの赤外線吸収剤を用いたマゼンタや赤色の色材を含むトナーをカラー画像の形成に用いることは困難であった。
これに対し、本発明のトナーは、可視域において赤色を呈するα型ヘマタイトを含有するため、マゼンタや赤色の色材を用いた光定着カラートナーにおいて、赤外線吸収剤として上記シアニン、ナフタロシアニン、イモニウム、アミニウムを用いても、トナーの色相の変化を制御することができる。
本発明のトナーに用いられるバインダ樹脂としては、特に制限はない。しかしながら酸価の低いバインダ樹脂を用いることが好ましい。これはバインダ樹脂の酸価が高いと赤外線吸収剤の赤外線吸収能力を向上させるために添加する塩基性有機化合物を中和してしまい、赤外線吸収能力を十分発揮できなくなる場合があるためである。
酸価の測定は、常法にしたがって行なうことができるが、例えば、次のように行なうことができる。まず、バインダ樹脂サンプル1gを100mLの三角フラスコに秤量し、アセトン:トルエン=1:1の混合溶媒約50mLを加え、バインダ樹脂を溶解する。溶解性が悪いようであれば粉砕したバインダ樹脂を用いてもよい。次に、1%のフェノールフタレーンの混合指示薬を用い、あらかじめ標定された0.1mol/Lの水酸化カリウム−アルコール溶液で滴定し、水酸化カリウム−アルコール溶液の消費量A(mL)から下式(1)に基づいて酸価を求める。
本発明のトナーに用いられる色材(着色剤)としては特に限定されず、染料、顔料等のいずれでもよい。
例えば、光定着カラートナーでは、キナクリドン(赤色、マゼンタ)、カーミン(赤色、マゼンタ)、フタロシアニン(青色等)、アンスラキノン(赤色)、ジスアゾ(赤色又は黄色)、モノアゾ(赤色)、アニライド系化合物(黄色)、ベンジジン(黄色)、ベンズイミダゾロン(黄色)、ハロゲン化フタロシアニン(緑色)などを用いることができる。
特に、本発明に用いられるヘマタイトは赤色を呈するため、キナクリドンやカーミン6B、モノアゾのような赤色系の色材を用いた場合には、良好な発色を得ることができる。
本発明には、トナーの色相に与える影響が小さい無色あるいは淡色の帯電制御剤を用いることが好ましい。好適には、4級アンモニウム塩などが正極性帯電制御剤として、ナフトール酸亜鉛錯体、サリチル酸亜鉛錯体、ホウ素化合物、カリックスアレンなどが負極性帯電制御剤として用いることができる。
具体的にはオリエント化学社製のE−81、E−83、E−89、P−51、クラリアント化学社製のN4P、藤倉化成社製のPS201、保土ヶ谷化学社製HS2000N1などを挙げることができる。
本発明のトナーを用いて、光定着により定着を行なうような場合に、トナーの定着性を高めるために、トナーに定着補助剤も添加できる。
定着補助剤としては、低融点を有するものを用いることが出来る。このようなものを使用することにより、記録媒体へのしみ込みを早めることにより、定着性を高めるものである。そのようなものとしては、WAX組成物があげられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、脂肪酸エステル類、パラフィンワックス、カルナバワックス、アミド系ワックスなど、通常のWAXを単体、または、混合物として広く用いることができる。これらのWAXの中でも、融点が150℃以下のものが好ましく、特にバインダ樹脂の軟化温度より低い融点を示すものが好ましい。
トナーに外添する添加剤としては、通常、トナーの外添剤として用いられている公知の材料であれば特に制限なく利用でき、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化亜鉛などの無機粒子やポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子などが利用できる。
次に、本発明のトナーの製造方法について説明する。本発明のトナーは、粉砕法や重合法等の公知のトナー製造方法と同様の方法で作製することが可能である。
粉砕法を利用する場合には、例えば以下のように本発明のトナーを作製することができる。まず、上述のヘマタイトとバインダ樹脂及び赤外線吸収剤に、必要に応じてWAX組成物、着色剤、帯電制御剤などの成分を混合した後、ニーダー、押し出し機などを用いて上記材料を溶融混練する。この後、得られた溶融混錬物を粗粉砕した後、ジェットミル等で微粉砕し、風力分級機により、目的とする粒径のトナー粒子を得る。さらに、必要に応じてこのトナー粒子に外添剤を添加して、本発明のトナーを得ることができる。
懸濁重合法を利用して本発明のトナーを作製する場合には、例えば以下のように本発明のトナーを作製することができる。まず、スチレン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのモノマーに、上述のヘマタイト及び赤外線吸収剤、ジビニルベンゼンなどの架橋剤、ドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤、重合開始剤に加えて、必要に応じて着色剤、帯電制御剤、離型剤などをさらに添加してモノマー内に溶解または分散した組成物を作製する。
その後、リン酸三カルシウム、ポリビニルアルコール等の懸濁安定剤、界面活性剤が入った水相中に、前記モノマー組成物を投入し、ローターステータ式乳化機、高圧式乳化機、超音波式乳化機などを用いて該組成物の懸濁物を作製した後、窒素置換等により反応層内の脱酸素を行った後、加熱によりモノマーの重合を行い、粒子を得る。重合終了後、得られた粒子の洗浄、乾燥を行い、必要に応じて外添剤を添加して本発明のトナーを得ることができる。
その後、上述のヘマタイト及び赤外線吸収剤に加えて、さらに必要に応じて着色剤、帯電制御剤、WAX組成物などを、好ましくは体積平均粒径で1μm以下に粉砕した粉末を樹脂粒子が分散したサスペンション中に添加し、サスペンションのpH、攪拌強度、温度などを調整することにより樹脂粒子と、ヘマタイト粉末などをヘテロ凝集させてヘテロ凝集体を得る。さらに、反応系を樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱して、ヘテロ凝集体を融着させトナー粒子を得る。その後、このトナー粒子の洗浄、乾燥を行い、必要に応じて外添剤を添加して本発明のトナーを得ることができる。
トナー形状係数SF1は、スライドグラス上に散布したトナー粒子、またはトナーの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーの最大長と投影面積を求め、下記式(2)によって計算し、その平均値を求めることにより得られるものである。
式(2): SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式(2)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
本発明の電子写真用現像剤(以下、「現像剤」と略す場合がある)は、本発明のトナーからなる一成分現像剤、あるいは、キャリアと本発明のトナーとからなる二成分現像剤のいずれであってもよい。以下、本発明の現像剤が二成分現像剤である場合について詳細に説明する。
次に、本発明の画像形成方法について説明する。本発明の画像形成方法は、本発明のトナーを用いたものであれば特に限定されないが、具体的には以下のような画像形成方法であることが好ましい。
すなわち、本発明の画像形成方法は、潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像担持体表面に形成された静電潜像を光定着カラートナー現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像担持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を記録媒体表面に定着(光定着)し、画像(可視画像)を形成する定着工程とを含むことが好ましい。この際、前記光定着カラートナーとして、本発明の光定着カラートナーが用いられる。
なお、定着工程において、光定着に加えて、熱定着を行うこともできる。
なお、本発明のトナーは、光定着性に優れるため、定着工程においては、フラッシュ定着方式、赤外線照射定着方式等の公知の光定着方式を利用することができる。
フラッシュエネルギーが、単色光定着において1J/cm2未満、4色一括光定着において2J/cm2未満の場合には良好に定着できない場合がある。一方、単色光定着において3J/cm2を超える場合や、4色一括光定着において7J/cm2を超える場合には、トナーボイドや、記録媒体の焦げ等が発生する場合がある。
なお、本発明に用いられるα型ヘマタイトの近赤外域における光吸収効率をより効果的に高めることができる点で、光源としてはキセノンランプを用いることが好ましい。
例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の光定着カラートナーを用いて、光定着によりカラー画像(可視画像)を形成する場合には、4色の光定着カラートナーとして色材を含む本発明のトナーを用いることができる。
<光定着用マゼンタトナー粒子1の作製>
・シクロオレフィン樹脂(ティコナ製、シクロオレフィンTopas TM、酸価0mgKOH/g、Tg104℃) 100質量部
・キナクリドン顔料(Hostapern RedE2B70、クラリアント社製)
5質量部
・4級アンモニウム塩(PSY、クラリアント社製) 1質量部
・α型ヘマタイト(R−516P チタン工業社製) 0.1質量部
・ポリエチレンワックス(NP500、三井化学社製) 0.5質量部
また、Tgは示差走査熱量計(島津製作所社製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで測定した。また、D50は、レーザー解析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)を用いて測定した。
この光定着用マゼンタトナー粒子1の100質量部に対し、外添剤として疎水性シリカ(HVK2150、クラリアント社製)0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて30m/sで1分間混合し、光定着用マゼンタトナー1を得た。
光定着用マゼンタトナー1を4.5質量部とポリメチルメタクリレート樹脂(重量平均分子量80000)を2%被覆したフェライトキャリア95.5質量部とをV−ブレンダ−(20rpm、10分)にて混合して現像剤1を作製した。
α型ヘマタイト量を1質量部、5質量部、10質量部、20質量部、30質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を99.1質量部、95.1質量部、90.1質量部、70.1質量部、に変更した以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子2〜6を得、現像剤1と同様の方法で現像剤2〜5を作製した。
α型ヘマタイト量を5質量部に固定し、赤外線吸収剤としてバナジルナフタロシアニンを0.05質量部、0.1質量部、1質量部、3質量部、5質量部、10質量部、12質量部に変化させて加え、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を95.05質量部、95.0質量部、94.1質量部、92.1質量部、90.1質量部、85.1質量部、83.1質量部、に変更した以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子7〜13を得、現像剤1と同様の方法で現像剤6〜13を作製した。
α型ヘマタイト0.1質量部をアミニウム1部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を99.1質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子14を、またα型ヘマタイトを5質量部、アミニウム1部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を94.1質量部に変更した以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子15を得た。光定着用マゼンタトナー14〜15を用いて、現像剤1と同様の方法で現像剤14〜15を作製した。
α型ヘマタイト0.1質量部をバナジルナフタロシアニン1質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を95.1質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子16を得た。さらに、現像剤1と同様の方法で現像剤16を作製した。
α型ヘマタイトを0.5質量部、バナジルナフタロシアニン1質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を94.6質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子17を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤17を作製した。
α型ヘマタイトを1質量部、バナジルナフタロシアニン1質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を94.1質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子18を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤18を作製した。
α型ヘマタイトを10質量部、バナジルナフタロシアニン1質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を85.1質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子19を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤19を作製した。
α型ヘマタイトを13質量部、バナジルナフタロシアニン1質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を82.1質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子20を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤20を作製した。
α型ヘマタイトを14質量部、バナジルナフタロシアニン1質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子1に用いたシクロオレフィン樹脂を81.1質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子1と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子21を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤21を作製した。
キナクリドン顔料を0.8質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子9に用いたシクロオレフィン樹脂を96.3質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子9と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子22を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤22を作製した。
キナクリドン顔料を1質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子9に用いたシクロオレフィン樹脂を96.1質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子9と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子23を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤23を作製した。
キナクリドン顔料を3質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子9に用いたシクロオレフィン樹脂を94.3質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子9と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子24を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤24を作製した。
キナクリドン顔料を7質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子9に用いたシクロオレフィン樹脂を90.3質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子9と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子25を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤25を作製した。
キナクリドン顔料を10質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子9に用いたシクロオレフィン樹脂を87.3質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子9と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子24を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤26を作製した。
キナクリドン顔料を12質量部に変更し、光定着用マゼンタトナー粒子9に用いたシクロオレフィン樹脂を85.3質量部にした以外は光定着用マゼンタトナー粒子9と同様の方法で光定着用マゼンタトナー粒子24を得た。現像剤1と同様の方法で現像剤24を作製した。
700〜1500nmの波長範囲に高い発光強度を有するキセノンフラッシュランプを搭載した画像形成装置(富士ゼロックス社製DocuPrint CF1100改造機)を用い、潜像担持体表面に静電潜像を形成し、前記潜像担持体表面に形成された静電潜像を上記の現像剤1〜27を用いて現像してトナー像を形成し、前記潜像担持体表面に形成されたトナー像を普通紙(NIP−1500LT、小林記録紙)表面上に転写し、前記普通紙表面上に転写されたトナー像を上記キセノンフラッシュランプを用いて発光エネルギー3J/cm2により定着し、前記普通紙上に1inch四方(2.54×2.54cm□)の画像を形成した。
まず、画像の光学濃度(OD1)を測定し、その後、この画像上に粘着テープ(スコッチメンディングテープ、住友3M製)を貼り、1分後、粘着テープを引き剥がし、剥離後の画像の光学濃度(OD2)を測定した。なお、光学濃度は(STATUS A)を分光色度計(X−Rite938、X−Rite製)により、光源D50、2°(バッキング白)の条件で測定した。
式(3): 定着率(%)=OD2/OD1×100
式(4): 彩度(Cab *)=√(a*2+b*2)
◎:定着率が80%以上で、定着性が特に良い。
○:定着率が70%以上80%未満で、定着性が良好。
△:定着率が60%を超え70%未満であり、実用はできるレベル。
×:定着率が60%以下で、実用不可のレベル。
◎:彩度が50以上であり、特に良い。
○:彩度が45以上50未満で、良好である。
△:彩度が42を超え45%未満であり、実用は可能なレベル。
×:彩度が42以下であり、実用不可のレベル。
上記トナー9のバインダ樹脂をポリエステル樹脂(酸価10mgKOH/g、花王製、品名 FN119L、軟化温度104℃)に変更し、同様の方法でトナー28を作製して現像剤28を調製した。
調製した現像剤28を用いて、上記同様の方法で定着性を測定した。その結果、定着性65%と低下していたが使用可能なレベルであった。
Claims (3)
- 少なくともα型ヘマタイトと、バインダ樹脂と、赤外線吸収剤とを含有することを特徴とする光定着カラートナー。
- キャリアと、請求項1記載の光定着カラートナーと、を含有することを特徴とする電子写真用現像剤。
- 潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像担持体表面に形成された静電潜像を光定着カラートナーを含有する現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像担持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を記録媒体表面に光定着し、画像を形成する定着工程と、を含む画像形成方法において、
前記光定着カラートナーが、請求項1に記載の光定着カラートナーであることを特徴とする画像形成方法。
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