JP4422771B2 - ベルト装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
その画像形成装置に設けられているベルト装置は、例えば感光体上に形成された画像が直接転写される中間転写ベルトや、複数の感光体上の各画像が順次重ね合わせ状態に転写されていく記録材を搬送する記録材搬送ベルトを駆動する装置として使用されている。
また、複数の感光体を並べて配置すると共にその各感光体に対応させて異なる色のトナーで現像をする現像装置をそれぞれ設け、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、その単色のトナー画像をベルト上あるいはシート上に順次転写していくことによりベルト上あるいはシート上にフルカラーの合成カラー画像を形成する、いわゆるタンデム型のものもある。
また、後者のタンデム型の画像形成装置の場合には、感光体を複数必要とするため逆に装置が大型化する傾向があり、その分だけコストも高くなってしまうという欠点はあるが、画像形成速度の高速化が図れるという利点がある。
そこで、最近はフルカラーの画像もモノクロ並みの画像形成スピードが望まれていることから、後者のタンデム型の画像形成装置が注目されている。
これに対し、後者は2次転写位置を比較的自由に設定することができるため、図22に示した例のように2次転写装置95を中間転写ベルト94の下側に配置すると共に、給紙装置96もその中間転写ベルト94の下側に配置することができるので、装置を幅方向(図22で左右方向)に小型化することができる利点がある。
このように、間接転写方式のタンデム型の画像形成装置は利点が多いので、最近では特に注目されている。
その色ズレが発生する原因の一つとして、間接転写方式の転写装置の場合には中間転写ベルト(直接転写方式の場合にはシート搬送ベルト)の速度ムラがあるということが解っている。
そこで、従来の転写ベルトを使用したカラーの画像形成装置には、例えば特許文献1に記載されているように、転写ベルトの速度ムラを補正するようにしたものがある。
このカラー複写機の中間転写ベルトの内面には、微細且つ精密な目盛で形成したスケールを設けて、そのスケールを光学型の検出器で読み取って中間転写ベルトの移動速度を正確に検知し、その検出した移動速度をフィードバック制御系によりフィードバック制御して中間転写ベルトを正確な移動速度になるように制御している。
さらに、目盛の反射部は、異物の混入や大きな傷により一部が欠落してしまうと、その欠落部をセンサが検知したときにベルト部材が速度変動を起したものと誤検知して、誤ったベルト部材の速度制御を行ってしまうという恐れもあった。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ベルト部材を長期に亘って正常な基本速度で駆動できるようにすることを目的とする。
上記ベルト部材の上記張架部材と直接接触する内面側に、移動方向に沿って連続して交互に規則正しく配置された反射部と非反射部からなる目盛と、
その目盛に対して光を発する発光部とその目盛から反射した光を受光する受光部とからなるセンサで目盛を検知する目盛検知手段と、
その目盛検知手段による検知結果から得られる上記ベルト部材の実際の移動速度に応じて前記ベルト部材の移動速度を予め設定した基本速度になるように制御する移動速度制御手段と、
上記目盛検知手段のセンサが、上記目盛の反射部と非反射部とを検知してそれぞれ出力する信号波形の振幅が、複数の連続する波形について、ベース側は同じレベルで波形上部側のみがそれぞれ所定の値より低いレベルになった場合に、上記ベルト部材と上記張架部材との間に異物が混入していると判断する異物混入判断手段と、
上記異物混入判断手段が異物が混入していると判断した場合に異物混入を知らせる表示手段とを備えたものである。
この実施の形態の説明では、複数の張架部材に張架されて移動するベルト部材が、中間転写ベルトである場合を例にとって説明するが、記録材搬送ベルトであるシート搬送ベルトの場合にも適用可能である。
図1はこの発明の一実施形態であるベルト装置を制御系と共に示す概略構成図、図2は同じくそのベルト装置を備えた画像形成装置の一例を示す全体構成図である。
複写機本体1内には、その略中央に無端ベルト状のベルト部材である中間転写ベルト10を有する移動体装置であるベルト装置20を設けており、その中間転写ベルト10はそれぞれ張架部材である駆動ローラ9と2つの従動ローラ15,16の間に張架されて図2で時計回り方法に回動するようになっている。また、この中間転写ベルト10の外面は、従動ローラ15の左方に設けられているクリーニング装置17により、その表面に画像転写後に残留する残留トナーが除去されるようになっている。
そのドラム状の感光体40の回りには、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64をそれぞれ設けている。そして、その感光体の上方に、露光装置21を設けている。
なお、2次転写装置22は、画像転写後のシートを定着装置25へ搬送する機能も果たす。また、この2次転写装置22は、転写ローラや非接触のチャージャを使用した転写装置であってもよい。
その2次転写装置22の下側には、シートの両面に画像を形成する際にシートを反転させるシート反転装置28を設けている。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動給送装置4に原稿をセットしたときは、その原稿がコンタクトガラス32上に給送される。また、手動で原稿をコンタクトガラス32上にセットしたときは、直ちにスキャナ3が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行を開始する。そして、第1走行体33の光源から光が原稿に向けて照射され、その原稿面からの反射光が第2走行体34に向かうと共に、その光が第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入射して、原稿の内容が読み取られる。
一方、上述したスタートスイッチの押下により、給紙テーブル2内の選択された給紙段の給紙ローラ42が回転し、ペーパーバンク43の中の選択された1つの給紙カセット44からシートPが繰り出され、それが分離ローラ45により1枚に分離されて給紙路46に搬送される。
また、手差し給紙の場合には、手差しトレイ51上にセットされたシートPが給紙ローラ50の回転により繰り出され、それが分離ローラ52により1枚に分離されて手差し給紙路53に搬送され、レジストローラ49に突き当たって一旦停止状態になる。
そのレジストローラ49は、中間転写ベルト10上の合成カラー画像に合わせた正確なタイミングで回転を開始し、一旦停止状態にあったシートPを中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に送り込む。そして、そのシートP上に2次転写装置22でカラー画像が転写される。
また、両面コピーモードが選択されているときには、片面に画像を形成したシートPを切換爪55によりシート反転装置28側に搬送し、そこで反転させて再び転写位置へ導き、今度は裏面に画像を形成した後に、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出する。
その制御装置70は、この実施の形態では、上記目盛検知手段の目盛5を検知する能力が所定の値よりも悪化したときにその目盛検知能力を回復させる目盛検知能力回復手段の制御部としても機能する。
そして、上述した目盛検知能力回復手段は、中間転写ベルト10上の目盛5をクリーニングする目盛クリーニング装置29(図1参照)を有し、発光部6aが目盛5に対して発して反射した光を受光部6bが受光して出力する出力値の反射部5aを検知したときと非反射部5bを検知したときとの比(図4の振幅f1となる)が所定の値よりも小さくなったときに目盛検知能力が悪化したと判断して目盛クリーニング装置29を作動させて目盛5をクリーニングさせる手段である。
なお、上記の目盛検知能力の悪化を判断する基準となる所定の値については、その詳しい説明を後述する。
そして、この実施の形態では、上記の目盛検知能力回復手段は、図1に示した目盛クリーニング装置29を作動させるタイミングでセンサクリーニング装置31も作動させて発光部6aと受光部6bの表面もそれぞれクリーニングさせる手段としても機能する。
なお、ベルト駆動モータ7は、回転力を駆動ローラ9に直接伝達するものであってもよいし、その間にギヤを介したものであってもよい。
中間転写ベルト10は、例えば弗素系樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリイミド樹脂等で形成するベルトであり、そのベルトの全層や、その一部を弾性部材で形成するようにした弾性ベルトを使用したりする。
その中間転写ベルト10の外面には、前述したように目盛5を形成しているが、その目盛5は図3に示すように中間転写ベルト10の全周に亘って反射部5aを当間隔に形成したものであり、その反射部5aは図4に示すように白色に形成し、その他の非反射部5bを含むベルト部分を黒色(ハッチングで示している)に形成している。また、その目盛5のベルト幅方向の位置は、感光体の端部に対応する位置にしている。
なお、この目盛5を検知する図1に示したセンサ6の配設位置は、中間転写ベルト10が直線状に張架された部分のベルト面の目盛5を検知できる位置であれば、いずれの場所であってもかまわない。
このセンサ6は、目盛5の反射部5aと非反射部5bとで異なる反射率により正弦波のアナログ信号波形を得て、それをセンサ内の回路によりデジタル信号に変換した後、HighとLowの2値の信号にして、それを受光部6bが出力する出力値としている。
したがって、その信号がLowからHighに変化した時点から次のLowからHighに変化するまでの時間Tを求めることにより、中間転写ベルト10の表面の移動速度(以下、単にベルト速度ともいう)を検出することができる。
その制御装置70は、各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、各処理プログラム及び固定データを格納したROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とからなるマイクロコンピュータであり、図5に示すようにモータ制御部71とメイン制御部72とを有している。
その際モータ制御部71は、フィードバックされた情報から得たベルト速度が基本速度に一致していれば、そのままベルト駆動モータ7の回転数を維持することにより(変更なし)、中間転写ベルト10をそのまま基本速度で回動させ続ける。
モータ制御部71がセンサ6から中間転写ベルト10の回動に応じて入力するのは、2値化した信号のパルスであり、モータ制御部71は予め設定した規定時間内にカウントした上記パルスのカウント値を基準カウント値(基本速度に対応するカウント値)と比較器73で比較し、その差のプラスあるいはマイナスによりモータに与えるフィードバック量を計算する。
なお、モータ制御部71は、センサ6の受光部6b(図4参照)が出力するアナログ信号(正弦波)の振幅信号も入力し、その振幅信号の大きさにより、異常の有無も判定するようにしている。
図5に示したモータ制御部71は、所定のタイミングで図6に示す中間転写ベルトの移動速度補正処理をスタートさせ、以下説明するベルト移動速度補正方法を実行する。
まずステップ1で、ベルト駆動モータ7をONにして、それを目標速度である基本速度Vで回転させるようにし、ステップ2へ進む。そこでは、ベルト駆動モータ7をOFFにする信号を入力しているか否かを判断し、OFF信号を入力していればステップ3へ進んでベルト駆動モータ7をOFFにして、この処理を終了する。
また、ステップ2でOFF信号を入力していなくてステップ4へ進んだときには、そこでフィードバックされるセンサ6からの信号を入力し、その情報から中間転写ベルト10の表面の実際の速度V′を検出する。そして、次のステップ5で、基本速度Vと実際の速度V′との速度比較を行う。
また、ステップ6の判断で、基本速度Vと実際の速度V′とが同じでないときにはステップ7に進んで、そこで基本速度Vと中間転写ベルト10の実際の速度V′とのベルト表面の速度差V″を計算する。
そして、ステップ8で、その速度差V″がV″>0であるか否かを判断し、V″>0であれば(YESの判断)、基本速度Vよりも、中間転写ベルト10の実際の速度V′の方が遅いと判断できるので、基本速度Vに速度差V″を加えた速度V1になるように、ベルト駆動モータ7の回転数を制御し、その後ステップ2へ戻る。
そして、そのステップ2以降の判断及び処理を繰返すことにより、中間転写ベルト10の表面の実際の速度V′が基本速度Vになるように補正制御する。そして、ステップ2でベルト駆動モータ7をOFFにする信号の入力を判断するとステップ3へ進んで、ベルト駆動モータ7をOFFにして、この処理を終了する。
ところが、このようにすると、今度は目盛5の部分が中間転写ベルト10を張架する駆動ローラ9や従動ローラ15,16等に直接接触するようになるため、経時においてその目盛5の部分に細かな傷ができたり、摩耗により表面が削られたりして当初は白色であったものが灰色がかってしまうことにより反射率が低下したりする。このようになると、センサ6の受光部6bが受光して出力する出力値の目盛5の反射部5aを検知したときと非反射部5bを検知したときとの比が初期に比べて小さくなることにより、センサ6のアナログ出力(正弦波)の振幅が小さくなるため、それを信号として取り出せなくなる恐れがある。
図1に示した制御装置70は、目盛5の劣化状態をセンサ6を使用した目盛検知能力が所定の値よりも低下したか否かにより判断している。そして、その目盛検知能力の低下を判断すると、目盛5を目盛クリーニング装置29によりクリーニングさせると共に、センサ6をセンサクリーニング装置31によりクリーニングさせる。
このようにすることで、目盛5とセンサ6はきれいな状態が保たれるので、中間転写ベルト10の実際の移動速度を正確に検出して、それを基本速度で駆動させることができる。したがって、図2に示したカラーの画像形成装置でフルカラーの画像を形成しても、4色が色ずれを生じない良好な画像を長期に亘って形成することができる。
このアナログ信号は、受光部6bが目盛5を介して受光する光量に応じて振幅f1が変化する。例えば、図7に受光部6bが目盛5を検知して出力した初期の振幅f1を実線で示したものが、経時において目盛5の非反射部5bの反射率は初期に比べて変化していないときでも、反射部5aは経時的にトナーや紙粉等が付着することによりで汚れたり、摩耗等により白色から灰色がかってきて反射率が低下したりするため、受光部6bが出力する波形の振幅f2は小さくなる。
上記閾値となる振幅f3の設定は、例えばセンサ6の発光部6aが目盛5に対して発して反射した光を受光部6bが受光して出力する出力値の反射部5aを検知したときと非反射部5bを検知したときとの比で設定する。
そして、その振幅f3は、例えば誤検知を生じてしまう反射部5aの汚れと振幅f3との関係を機種ごとに予め実験で求め、そこにバラツキ等を考慮して決定し、それを例えば工場出荷の段階で画像形成装置の記憶部に記憶させておく。
そして、この目盛検知能力の低下を判断すると、図5に示したモータ制御部71がメイン制御部72に対して目盛検知能力低下を示す信号を出力する。それにより、メイン制御部72は目盛クリーニング装置29とセンサクリーニング装置31に対し、それらをクリーニング動作させる信号をそれぞれ出力し、目盛5及びセンサ6の発光部6aと受光部6bのクリーニングを開始させる。
そこで、この実施の形態によるベルト装置及びそれを備えた画像形成装置では、その目盛クリーニング装置29とセンサクリーニング装置31のそれぞれクリーニング後も目盛検知手段の目盛検知能力が所定の値よりも悪化した状態が続くとき、すなわち受光部6bが出力する波形の振幅が、図7で説明した振幅f3よりも小さくなった状態が続くときにはセンサ6の発光部6aの発光量を増大させるように制御する手段を設けている。そして、その手段としては、図1の制御装置70が機能する。
すなわち、この実施の形態では、制御装置70は、目盛クリーニング装置29とセンサクリーニング装置31のそれぞれクリーニング後も目盛検知手段の目盛検知能力が所定の値よりも悪化した状態が続くときには、中間転写ベルト10の交換を要求する警告を外部から見える表示部75に表示させる手段としても機能する。
この異物混入により傷SCが付けられた目盛5は、その中間転写ベルト10がまだ新しいときにはその目盛5の部分はまだ摩耗していないので、その目盛5の一部の反射部5aには傷SCが付いていても、その傷SCが付いた部分以外はまだ白い状態が保たれているので高い反射率を有する。また、非反射部5bも黒い状態が保たれているので、初期の低い反射率を有する。
このようになると、目盛5の反射部5aと非反射部5bとを正確に検知することができなくなるので、その中間転写ベルト10上の目盛5を検知することによってベルト速度を制御する制御系のベルト速度制御が行えなくなる。
したがって、この実施の形態によれば、中間転写ベルト10の内面とそれを張架する各ローラとの間に異物が混入したことを装置外部から知ることができるので、目盛5が傷付けられた後の早い時期に、その噛み込んだ異物を除去することができると共に、中間転写ベルト10を傷のない新しいものにすぐに交換することができる。
したがって、このような異常が発生すると、図1に示した制御装置70(詳しくは図5のモータ制御部71)は上記のデジタル信号出力に基づいて中間転写ベルト10のベルト速度を制御しているので、そのデジタル信号出力の周波数が急激に高く変化した部分ではベルト駆動モータ7が速くなったものと判断してそれを遅くする方向に制御してしまうので、中間転写ベルト10に速度ムラが発生してしまう。それにより、中間転写ベルト10を基本速度に制御できなくなる。
ところで、図9で説明したように反射部5aに傷SCが付いていても中間転写ベルト10がまだ新しいときには、その中間転写ベルト10上の目盛5は、その傷SCがある箇所以外は正常であり、目盛5全体としてはそれが汚れたり、摩耗していたりすることはない。したがって、この場合には傷SCがある異常箇所以外は、目盛5は正常に検知されるので、中間転写ベルト10はその異常箇所以外の部分では正常にベルト速度が制御される。
この実施の形態によれば、中間転写ベルト10の目盛5の部分に図9で説明したような傷SCが付いていても、中間転写ベルト10がまだ新しくて目盛検知手段の目盛5を検知する能力が所定の値以上であるときには、その目盛5を検知することによって得る中間転写ベルト10のベルト速度を無視して中間転写ベルト10を基本速度で回動させるので、傷SCの影響を全く受けない。
このように、ベルト傷検知手段は、図9に示したセンサ6が目盛5の反射部5aの1つを検知している間に出力する1パルスの予め設定した検知時間tを、中間転写ベルト10が移動時の負荷変動を考慮した最も速い移動速度で移動するときの時間にしている。
なお、検知時間tは、実際に中間転写ベルト10を回動させ、そのときの負荷変動を測定し、その負荷が最も軽くなってベルトが最も速い移動速度で移動するときの時間を実験により求めておき、それを制御装置70(正確にはモータ制御部71)の記憶部に記憶させておく。
なお、図8及び図9に示した傷SCを検出した場合には、中間転写ベルト10の目盛5の部分をクリーニングする必要はない。
それによって、センサ6が出力するパルスの周波数により、中間転写ベルト10の目盛5の部分に傷があるのか、単なる負荷変動によるベルト速度の変動であるのかを、1パルスの予め設定した検知時間t内に2つ以上のパルスを検出するか否かにより判断することができる。
そして、この実施の形態によるベルト装置及びそれを備えた画像形成装置では、上述したベルト傷検知手段が目盛5に傷が付いていると判断したときにはベルト傷発生を知らせる表示を外部から見える図1に示した表示部75に表示させるようにしており、その制御は制御装置70が行う。
これは、経時においては図4に示した目盛5の非反射部5bの黒い部分が摩耗により白みがかることにより反射率が増大してベースラインが上昇し、逆に本来は白い反射部5aが汚れることにより反射率が低下することにより波形のピーク点が下がるためである。
このように、センサ6が出力するアナログ信号の振幅が小さくなるには2形態あるが、この実施の形態はセンサ6の発光部6aが目盛5に対して発して反射した光を受光部6bが受光して出力する出力値の反射部5aを検知したときと非反射部5bを検知したときとの比で判断しているので、振幅がいずれの形態の場合であっても目盛検知能力の悪化を確実に検出することができる。
このベルト装置及びそれを備えたカラーの画像形成装置(ベルト装置以外の構成は図2で説明した画像形成装置と同様であるため、その図示を省略する)は、図1の実施形態と同様に、目盛5は中間転写ベルト10の移動方向に沿って連続して交互に規則正しく配置した反射部5aと非反射部5bとからなる。
そして、その制御装置70′は、図1の制御装置70と同様な構成であり、制御する内容のみが異なる。
したがって、このパルスの変化により目盛5の部分の異常を検出し、それにより目盛クリーニング装置29を作動させると共にセンサクリーニング装置31を作動させ、目盛5とセンサ6をクリーニングする。
また、上記クリーニング後に、目盛検知手段のセンサ6が目盛5の反射部5aの1つを検知している間に出力する1パルスの予め設定した図12に示した検知時間t内に2つ以上のパルスを検出したときには、中間転写ベルト10の目盛5に傷が付いていると制御装置70′(ベルト傷検知手段として機能)は判断する。
なお、この実施形態のベルト装置を備えた画像形成装置は、ベルト装置以外の構成は図2で説明した画像形成装置と同様であるため、その図示を省略する。
このベルト装置も、図1のベルト装置20と同様に、目盛検知能力回復手段として機能する制御装置80は、目盛クリーニング装置29を作動させるタイミングでセンサクリーニング装置31も作動させてセンサ6の発光部と受光部の表面もそれぞれクリーニングさせる手段として機能する。
なお、制御装置80は、図1の制御装置70と同様な構成であり、上記のクリーニング後も目盛検知手段の目盛検知能力が所定の値よりも悪化した状態が続くときにはセンサ6の受光部の出力を増大(受光部の出力増幅器の出力アップ)させる制御を行う点のみが異なる。
なお、この受光部の出力を増大させたときは、既にセンサ6が経時的に劣化しているので、制御装置80は中間転写ベルト10の交換を要求する警告を表示部75に表示させる。
なお、この実施形態のベルト装置を備えた画像形成装置は、ベルト装置以外の構成は図2で説明した画像形成装置と同様であるため、その図示を省略する。
このベルト装置も、図1のベルト装置20と同様に、目盛検知能力回復手段として機能する制御装置81は、目盛クリーニング装置29を作動させるタイミングでセンサクリーニング装置31も作動させてセンサ6の発光部と受光部の表面もそれぞれクリーニングさせる手段として機能する。
その制御装置81は、図1の制御装置70と同様な構成であり、上記のクリーニング後も目盛検知手段の目盛検知能力が所定の値よりも悪化した状態が続くときには閾値を引き下げるように制御する点のみが異なる。
なお、この閾値の引き下げを行ったときは、既にセンサ6が経時的に劣化しているので、制御装置81は中間転写ベルト10の交換を要求する警告を表示部75に表示させる。
なお、この実施形態のベルト装置を備えた画像形成装置は、ベルト装置以外の構成は図2で説明した画像形成装置と同様であるため、その図示を省略する。
このベルト装置の制御装置85は、目盛クリーニング装置29,センサクリーニング装置31等からなる目盛検知能力回復手段が目盛検知能力を回復させる動作を行ったときにはその動作回数を記憶する回復動作回数記憶手段として機能する記憶部76を有している。
その制御装置85は、図1の制御装置70と同様な構成であり、目盛クリーニング装置29及びセンサクリーニング装置31を動作させて目盛5(図3,図4等を参照)とセンサ6のクリーニングを行って目盛検知能力を回復させる動作を行ったときにはその動作回数を記憶させる処理を行う点のみが異なる。
したがって、サービスマン等がそのクリーニングの実施回数を確認した際に、その累積回数が多い場合には、トナー等の異常な漏れ等も考えられるので、その情報がメンテナンス時に役立つ。また、そのクリーニングの実施回数の情報は、中間転写ベルト10やセンサ6の交換時期の判断にも役立つ。
そのクリーニングを実施する判断を、センサ6が出力するアナログ信号の連続する正弦波の1つの振幅でも上記所定の値よりも小さくなったとき、あるいは上記パルスの周波数が所定の値よりもパルス1つだけ大きくなったときにすると、例えば中間転写ベルト10が初期の段階で全く汚れてはいないが、目盛5の一箇所に僅かな傷等があったときには、それを中間転写ベルト10が1周する毎にセンサ6が検知してベルト1周毎に毎回上記クリーニングをしてしまうことになる。
この感光体装置100は、図1等で説明したベルト装置20の中間転写ベルト10に形成した目盛5をセンサ6で検知して中間転写ベルト10の移動速度を基本速度になるようにする技術を、感光体ドラム101の回転速度を基本速度になるように制御する技術に応用したものである。
その制御装置110は、各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、各処理プログラム及び固定データを格納したROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とからなるマイクロコンピュータを備えている。
目盛5は、図17に示すように感光体ドラム101の移動方向に沿って連続して交互に規則正しく配置した反射部5aと非反射部5bとからなり、センサ6は目盛5に対して光を発する発光部6aとその目盛5から反射した光を受光する受光部6bとからなる。
そして、この目盛検知能力の低下を判断すると、図16に示した制御装置110が目盛クリーニング装置29とセンサクリーニング装置31を駆動させるので、目盛5及びセンサ6の発光部6aと受光部6bがクリーニングされる。
したがって、センサ6により目盛5を正確に検知して、その検知結果から感光体ドラム101の実際の回転速度を正確に検出することができるので、それにより感光体ドラム101の移動速度を予め設定した基本速度に確実に制御することができる。
この感光体装置120が、図16及び図17で説明した感光体装置100と異なる部分は、制御装置130が、センサ6の発光部6aが目盛5に対して発して反射した光を受光部6bが受光して出力する出力値の反射部5aを検知したときと非反射部5bを検知したときとで形成されるパルスの周波数が後で説明する所定の値よりも大きな値になったときに目盛検知能力が悪化したと判断して目盛クリーニング装置29を作動させると共にセンサクリーニング装置31も作動させて目盛5とセンサ6をクリーニングさせる制御を行う点のみである。
したがって、その制御装置130は、図16の制御装置110と同様な構成であり、制御する内容のみが異なる。
したがって、このパルスの変化により目盛5の異常を検出し、それにより目盛クリーニング装置29を作動させると共にセンサクリーニング装置31を作動させ、目盛5とセンサ6をクリーニングする。
そして、この場合には図18の制御装置130が目盛クリーニング装置29とセンサクリーニング装置31を駆動させるので、目盛5及びセンサ6の発光部6aと受光部6bが共にクリーニングされる。したがって、センサ6により目盛5を正確に検知して、その検知結果から感光体ドラム101の実際の回転速度を正確に検出することができるので、それにより感光体ドラム101の回転速度を予め設定した基本速度に確実に制御することができる。
この画像形成装置は、複写機本体131内に感光体装置100(感光体装置120でもよい)を設けている。また、その複写機本体131内には、光学読取系132により読み取った画像データを基にして感光体装置100の感光体ドラム101上に潜像を形成する光書込系133も設けており、その潜像を現像装置136がトナーにより可視像としている。
複写機本体131の下部には給送装置151が設けてあり、その給送装置151から給送ローラ154により給送されたシートPは、搬送ローラ対147によって搬送路137を搬送され、そこに感光体ドラム101上の可視像(トナー像)が転写される。
また、この発明によるベルト装置を備えた画像形成装置は、例えば複写機,プリンタの他にファクシミリにも適用が可能である。
さらに、ベルト装置の適用範囲は、画像形成装置への使用に限ることなしに、ベルト部材の移動速度を常に一定の基本速度で運転し続ける必要のある搬送ベルトを駆動する装置等にも、同様に適用することができる。
5b:非反射部 6:センサ(目盛検知手段)
6a:発光部 6b:受光部
9:駆動ローラ(張架部材)
10:中間転写ベルト(ベルト部材)
15,16:従動ローラ(張架部材)
20:ベルト装置 29:目盛クリーニング装置
31:センサクリーニング装置
40Y,40M,40C,40K:感光体
70,70′,80,81,85,110,130:制御装置(移動速度制御手段)
75:表示部 100,120:感光体装置
101:感光体ドラム
Claims (2)
- 複数の張架部材に張架されて移動するベルト部材を有し、画像を外面にそれぞれ形成する複数の感光体上の各画像が、該ベルト部材若しくは該ベルト部材上の記録材に順次重ね合わせるように転写されるベルト装置において、
前記ベルト部材の前記張架部材と直接接触する内面側に、移動方向に沿って連続して交互に規則正しく配置された反射部と非反射部からなる目盛と、
該目盛に対して光を発する発光部とその目盛から反射した光を受光する受光部とからなるセンサで目盛を検知する目盛検知手段と、
該目盛検知手段による検知結果から得られる前記ベルト部材の実際の移動速度に応じて前記ベルト部材の移動速度を予め設定した基本速度になるように制御する移動速度制御手段と、
前記目盛検知手段の前記センサが、前記目盛の前記反射部と前記非反射部とを検知してそれぞれ出力する信号波形の振幅が、複数の連続する波形について、ベース側は同じレベルで波形上部側のみがそれぞれ所定の値より低いレベルになった場合に、前記ベルト部材と前記張架部材との間に異物が混入していると判断する異物混入判断手段と、
該異物混入判断手段が異物が混入していると判断した場合に異物混入を知らせる表示手段と
を備えたことを特徴とするベルト装置。 - 請求項1に記載のベルト装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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JP2008068342A JP4422771B2 (ja) | 2008-03-17 | 2008-03-17 | ベルト装置及び画像形成装置 |
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