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JP4338422B2 - 回転式電気かみそりの内刃ユニット - Google Patents

回転式電気かみそりの内刃ユニット Download PDF

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は回転式電気かみそりの回転軸に連繋して回転駆動される内刃基台に内刃体が一体に組み付けされた回転式電気かみそりの内刃ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
回転式の電気かみそりは、駆動源(モータ)、駆動機構、電源部、操作スイッチなどを備えた本体ケースの上部に、外刃ユニットと内刃ユニットを備えた刃ヘッド部が設けられている。刃ヘッド部には本体ケース側よりにモータの回転軸が延設されている。この回転軸は、内刃ユニットに連繋している。上記刃ヘッド部には内刃ユニットが1箇所のみ設けられる製品もあるが複数箇所に設けられる製品もある。
【0003】
図6及び図7を参照して、回転式の電気かみそりの内刃ユニットの一例について説明する。ステンレスなどの金属板を打ち抜いて内周内刃55及び外周内刃56の外形形状を形成すると共にベース部51に孔あけ加工が行われ、内刃基台52との嵌合孔54が穿孔される。また、ベース部51の周縁部は曲げ加工が行われて内周内刃55と外周内刃56とが一対になった複数の内刃体57がベース部51に対して起立形成されている。この内刃体57は、鉛直方向に対して回転方向(図6の時計回り方向)へ傾斜するように折り曲げ形成されている。内刃体57は、内刃基台52の軸部53がベース部51に穿孔された嵌合孔54に嵌め込まれて内刃ユニット58が一体に形成される。この内刃ユニット58は、軸部53の下面側に設けられた図示しない軸受部に回転軸が嵌め込まれて回転駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した内刃体57は、プレス加工により金属板を打ち抜かれ、曲げ加工されて製造されるため、一定の円周内に所定の面積を有する内刃体57を形成するには、例えば曲げ加工に要する曲げ代などのスペースが必要となるため、内周内刃55及び外周内刃56の数に限界があった。よって、回転式電気かみそりにより髭を剃る際の効率を向上させる場合に限界があった。
【0005】
また、図8において、内刃体57はプレス加工により打ち抜かれて形成されるため、内周内刃55及び外周内刃56の先端部(刃面部59)にだれに起因する径方向の幅寸法差tが生じて外刃との摺接する面積がばらつき、摩擦が大きくなって回転効率が低下する場合があった。
【0006】
また、図7において、内周内刃55と外周内刃56が一体に繋がった内刃体57は、曲げ加工によりベース部51より起立させ、しかも内刃体57が回転方向に傾斜するように折り曲げ形成されている。このため、図9において刃面部59が描く回転軌跡は、その幅寸法より広がる場合があった。即ち、内周側エッジ部59aと外周側エッジ部59bに規定された軌跡を描く場合があり、回転半径の精度が出し難く、回転軌跡を広く設計する必要があった。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、内刃ユニットに設けられる内周内刃及び外周内刃の数を増やすことができ、刃面部の径方向の寸法精度を出し易く、回転軌跡を一定にすることが可能な回転式電気かみそりの内刃ユニットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
即ち、回転式電気かみそりの回転軸に連繋して回転駆動される内刃基台に内刃体が一体に組み付けられた回転式電気かみそりの内刃ユニットにおいて、前記内刃体は、内周内刃が周方向に複数形成された内周内刃体と、外周内刃が周方向に複数形成された外周内刃体とが、架橋部を介して同心状に起立形成された環状の金属璧を切欠いて一体に起立形成されていることを特徴とする。
また、前記内刃体は、架橋部に形成された嵌合孔に内刃基台に突設された嵌合ピンが嵌め込まれて一体に組み付けられていることを特徴とする。
また、前記内周内刃及び外周内刃は、鉛直方向に対して回転方向に傾斜して各々起立形成されていることを特徴とする。
また、前記内周内刃及び外周内刃の回転方向の刃面部の板厚が、基端部より薄肉に形成されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。
図1は内刃ユニットの平面図、図2は内刃ユニットの正面図、図3は内刃ユニットの底面図、図4は図1の矢印A−A断面図、図5は内刃ユニットの斜視図である。
【0010】
先ず、回転式電気かみそりの概略構成について説明する。
駆動源や駆動機構を備えた本体ケースの上部に、図示しない外刃ユニットと内刃ユニットを備えた刃ヘッド部が設けられている。刃ヘッド部には、本体ケース側よりモータの回転軸が延設されている。この回転軸に内刃ユニットが連繋し、該回転軸の回転駆動により内刃ユニットが回転し、外刃ユニットとの協働により髭を剃り落とすようになっている。
【0011】
図1〜図5において、内刃ユニット1は図示しない本体ケース側より延設された回転軸に連繋して回転駆動される内刃基台2と、該内刃基台2に一体に組み付けられた内刃体3とを備えている。
【0012】
内刃基台2は、上部に内刃体3が取り付けられる支持面部4が形成されている。
この支持面部4には嵌合ピン5が周方向に複数箇所で突設されている(図4参照)。また、内刃基台2の下部には、図示しないモータの回転軸と嵌合する有底の嵌合孔6が設けられている(図3参照)。
【0013】
内刃体3は内周内刃7が周方向に複数形成された内周内刃体8と、外周内刃9が周方向に複数形成された外周内刃体10とが、径方向に設けられた架橋部11を介して軸方向に同心状に起立形成されている(図1参照)。
【0014】
内周内刃体8及び外周内刃体10は、架橋部11を介して同心状に起立形成された環状の金属璧(例えば断面U字状若しくは断面コ字状の金属璧)を切欠いて一体に形成されている(図4参照)。この内刃体3に用いられる環状の金属璧としては、ステンレススチール板やアルミ板などが好適に用いられる。このように環状の金属璧を切削などにより切り欠いて内刃体3を形成できるので、内周内刃及び外周内刃の数を任意のピッチで設けることが可能である。よって、回転式電気かみそりにより髭を剃る際の効率を向上させることができる。
【0015】
また、内刃体3は、架橋部11に穿孔された貫通孔12に、内刃基台2の支持面部4に突設された嵌合ピン5が嵌め込まれて頭部がかしめられて一体に組み付けられている(図4参照)。
また、内周内刃7及び外周内刃9は、鉛直方向に対して回転方向(図1の時計回り方向)に傾斜して各々起立形成されている(図2参照)。また、内周内刃7及び外周内刃9の先端部(刃面部)7a、9aの回転方向の板厚Pが、基端部の板厚Qより薄く形成されている(図5参照)。これにより、内周内刃7及び外周内刃9と図示しない外刃との摺接する面積を減少させて摩擦力を少なくすることができ回転効率を向上させることができる。
【0016】
また、内周内刃7及び外周内刃9は、環状の金属璧を切り欠いて形成されるので、刃面部7a、9aの径方向の幅寸法、即ち回転方向先端側の刃幅Rと後端側の刃幅Rは同じになり、回転軌跡は同心円より広くなることが無い(図5参照)。よって、内周内刃や外周内刃の径方向の寸法精度を出しやすく、無駄なスペースをなくして小型化を促進することができる。
【0017】
以上、本発明の好適な実施例について述べてきたが、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、内刃体3は、内周内刃体8と外周内刃体10とが同心状に配置された2重トラック刃について説明したが、更に環状金属璧を同心状に設けて4重トラック刃を形成することも可能である。また、内刃体3及び外刃体は1組設けられている製品でも、複数設けられている製品でも何れにも適用可能である等、発明の本旨を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る回転式電気かみそりの内刃ユニットを用いれば、内刃体は架橋部を介して同心状に起立形成された環状の金属璧を切欠いて内周内刃体と外周内刃体とが一体に形成されているので、内周内刃及び外周内刃の数を任意のピッチで設けることが可能である。よって、回転式電気かみそりにより髭を剃る際の効率を向上させることができる。
また、内周内刃及び外周内刃は、環状の金属璧を切り欠いて形成されるので、刃面部の回転方向先端側の刃幅と後端側の刃幅は同じになり、回転軌跡は同心円より広くなることが無いので、内周内刃や外周内刃の径方向の寸法精度を出しやすく、無駄なスペースをなくして小型化を促進することができる。
また、内周内刃及び外周内刃の刃面部の回転方向の板厚が、基端部より薄く形成されている。これにより、内刃の摺接面積を減少させて摩擦力や刃の摺動音を減じることができ、回転効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内刃ユニットの平面図である。
【図2】内刃ユニットの正面図である。
【図3】内刃ユニットの底面図である。
【図4】図1の矢印A−A断面図である。
【図5】内刃ユニットの斜視図である。
【図6】従来の内刃ユニットの平面図である。
【図7】図6の内刃ユニットの正面図である。
【図8】内刃の刃面部の説明図である。
【図9】内刃の回転軌跡を示す部分説明図である。
【符号の説明】
1 内刃ユニット
2 内刃基台
3 内刃体
4 支持面部
5 嵌合ピン
6 嵌合孔
7 内周内刃
7a、9a 刃面部
8 内周内刃体
9 外周内刃
10 外周内刃体
11 架橋部
12 貫通孔

Claims (4)

  1. 回転式電気かみそりの回転軸に連繋して回転駆動される内刃基台に内刃体が一体に組み付けられた回転式電気かみそりの内刃ユニットにおいて、
    前記内刃体は、内周内刃が周方向に複数形成された内周内刃体と、外周内刃が周方向に複数形成された外周内刃体と、該内周内刃体および該外周内刃体を繋ぐ架橋部とを備え、該内周内刃体と該外周内刃体と該架橋部とが一体に形成され、且つ、該内周内刃体と該外周内刃体とが該架橋部を介して同心状に起立形成された断面U字状若しくは断面コ字状である環状の金属璧を切欠いて一体に起立形成され、該架橋部が前記内刃基台に固定されていることを特徴とする回転式電気かみそりの内刃ユニット。
  2. 前記内刃体は、架橋部に形成された嵌合孔に内刃基台に突設された嵌合ピンが嵌め込まれて一体に組み付けられていることを特徴とする請求項1記載の回転式電気かみそりの内刃ユニット。
  3. 前記内周内刃及び外周内刃は、回転方向前方に向かって倒れるように傾斜して各々起立形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転式電気かみそりの内刃ユニット。
  4. 前記内周内刃及び外周内刃の刃面部の回転方向の板厚が、基端部より薄肉に形成されていることを特徴とする請求項1、2又は請求項3記載の回転式電気かみそりの内刃ユニット。
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