JP4330933B2 - スローアウェイチップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スローアウェイチップ(以下、チップという)に関し、特に、旋削加工に用いられるブレーカ付きチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車部品や一般機械部品の切削加工の形態においては、切込み変動の発生する加工形態やR加工、倣い加工といった切りくずの流出方向が大きく変化するような加工形態が多い。また、被削材の面では、比較的被削性の良い鉛快削鋼のような材料だけでなく、熱間圧延軟鉄や冷間圧延板等のような延性の高い材料が多用される。このようなことから、上記部品の切削加工においては、切りくず処理のトラブルが発生しやすくなるため、従来から切りくずを螺旋状に確実にカールさせ安定的に排出することを課題としたチップが提案されている。
【0003】
上記課題を解決するようなチップとして、図9に例示するようなチップがあった。このチップは、ノーズ部に湾曲したノーズ切れ刃(10)と、このノーズ切れ刃(10)の両側に横切れ刃(11)とが形成されており、該ノーズ切れ刃(10)のブレーカ溝(21)内の中央部位にブレーカ突起(12)が形成されている。そして、ノーズ部最先端のノーズ先端切れ刃(10a)の真後ろのブレーカ溝(21)がその両横部位に対し凹状をなすとともに、横切れ刃(11)のすくい角が5°以上とされ、且つ、横切れ刃(11)がノーズ先端切れ刃(10a)から離れる方向に下り角度4°〜8°で形成されている。
【0004】
このような構成によって、本発明の切削インサートは、ノーズ先端切れ刃(10a)の真後ろのブレーカ溝(21)を両横部位に対し凹状としてなる。これにより、最も大きな切削抵抗を受けるノーズ先端切れ刃での切屑抵抗を小さくするとともに、この付近での切りくずとブレーカ溝面の接触面積が小さくなり、切りくずからの切削抵抗も小さくなる。また、横切れ刃(11)のすくい角を5°以上と大きくなし、加えて、横切れ刃(11)をノーズ先端切れ刃(10a)から離れる方向に下り角度4°〜8°で形成したことにより、R加工や倣い加工など、切込み変動が起こり易い種類の加工において、切込み量が多くて流れやすい切りくずでも、横切れ刃(11)部分でらせん状に確実にカールさせるという効果を奏する。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平11―156608号公報(第2頁乃至第6頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
環境対策の一環として、従来から多用されていた鉛快削鋼は、鉛が人体に悪影響を及ぼすとの観点から鉛の使用量を制限されはじめており、特に水道用バルブなどでは法規制の対象になっている。こうしたなか、一般機械部品などに被削性の著しく低い鉛フリー材が多用されるようになり、上述した従来の切削用チップにおいては、切りくず処理性および切れ刃寿命の悪化が大きな問題となっている。
【0007】
また、切込み変動や切りくずの流出方向が変化しやすい加工形態において、切りくず処理性を向上させるため、上述した従来チップのように波形の切れ刃を有し、すくい角が大きく、チップ中心からコーナ部に向かって突出したブレーカ突起(12)を設けたものが効果的とされてきた。しかしながら、このようなチップにおいては、ノーズ切れ刃(10)のブレーカ溝(21)内に設けられたブレーカ突起(12)の形状、または、ブレーカ突起(12)と波形を呈する切れ刃との位置関係によっては、切りくずはブレーカ突起(12)に当たらずにカールしなかったり、逆にブレーカ突起(12)に強く当たり詰まったりすることがあり、ブレーカ突起(12)の形状や切れ刃との位置関係は、切りくず処理性において最適といえるものではなかった。
【0008】
さらに上記従来チップは、R加工や倣い加工のように瞬間的な切込みや切りくず流出方向の変動、切削負荷の変動が生じやすい加工では、切れ刃強度不足や切りくずの噛み込みによる突発的なチッピング、欠損が発生しやすかったため、チップの切れ刃寿命の改善が望まれていた。
【0009】
本発明は、上述した問題に鑑みなされたものであり、その目的は、切りくずが伸びやすい被削材の切削加工、切込みや切りくず流出方向の変動しやすい加工、切削負荷の変動が生じやすい加工等において、切りくず処理性および切れ刃寿命を改善したチップを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のチップは、多角形板状をなすチップ本体に、すくい面と逃げ面との交差稜線部に切れ刃を形成し、前記すくい面に対向する方向からみたとき、該切れ刃は円弧をなすノーズ切れ刃とその両側の横切れ刃とからなり、該切れ刃のすくい面上の内側の領域には、該切れ刃に沿ってこの切れ刃に連なるランド部と、このランド部に連なるブレーカ溝と、前記ブレーカ溝の内側の領域に少なくとも1つのボス面と、を備え、且つ、前記ノーズ切れ刃の内側のブレーカ溝内には、前記ノーズ切れ刃の二等分線方向外側に向かって凸状をなすとともに前記ボス面に連なる起立壁からなるブレーカ突起を設けたスローアウェイチップにおいて、
該切れ刃は、前記ノーズ切れ刃を二等分するノーズ先端切れ刃を最高点とし、該切れ刃に沿った方向ではこのノーズ先端切れ刃から両側へ向かって山部と谷部を交互に連続して形成した波形の形状をなし、前記山部を前記ノーズ先端切れ刃と略同一の高さとし、前記山部から前記谷部にかけて前記ランドのすくい角を漸次小さく、且つ、前記ランドの幅を漸次大きくするとともに、
前記山部のランドのすくい角(α1)を0°<α1≦15°、
前記谷部のランドのすくい角(α2)を0°<α2≦10°、
前記山部のランドの幅(L1)を0mm<L1≦0.5mm、
前記谷部のランドの幅(L2)を0mm<L2≦0.7mmの範囲に設定し、
さらに、前記ブレーカ突起の起立壁と前記ボス面との交差稜線は、前記すくい面に対向する方向からみたとき、前記横切れ刃に対して凹状に湾曲し、さらに、前記交差稜線上の前記横切れ刃から最も離間した点(A)と、該切れ刃における前記ノーズ先端切れ刃に最も近い谷部の位置(B)との前記横切れ刃に沿った方向での間隔(F)を0.5mm未満とし、且つ、前記交差稜線を前記ノーズ先端切れ刃および前記山部よりも高位としたことを特徴とするスローアウェイチップである。
【0011】
上述したチップによれば、該切れ刃は山部から谷部に近づくにしたがって強度が漸次高くなるため、切削時に切りくずの噛み込みや切削負荷の変動が生じたとき、チッピングや欠損の発生が抑制され、該切れ刃の寿命が改善される。
【0012】
前記山部のすくい角(α1)は、上述したように0°<α1≦15°の範囲に設定するのが好ましい。これは、すくい角α1が0°以下では切削抵抗が高くなってしまうためであり、15°を越えると切れ刃強度が低下してしまいチッピングや欠損が生じやすくなるためである。さらに好ましくは、上記すくい角(α1)は0°<α1≦10°の範囲に設定するのがよい。そうすれば、さらに切れ刃強度が高められ、突発的な切りくずの噛み込みが生じてもチッピングや欠損が防止できる。
【0013】
前記谷部のすくい角(α2)は、上述したように0°<α2≦10°の範囲に設定するのが好ましい。これは、すくい角(α2)が0°以下では切削抵抗が高くなってしまうためであり、10°を越えると切れ刃強度が低下してしまい、切りくずの噛み込みによってチッピングや欠損が生じやすくなるためである。さらに好ましくは、上記すくい角(α2)は0°<α2≦7°の範囲に設定するのがよい。そうすれば、さらに切れ刃強度が高められ、突発的な切りくずの噛み込みが生じてもチッピングや欠損が防止できる。
【0014】
切れ刃の山部におけるランド幅(L1)は、上述したように0mm<L1≦0.5mmの範囲に設定するのが好ましい。これは、ランド幅がなくなると、切れ刃直角断面における強度が低下してしまうことと、すくい角が均一に付与されなくなるためであり、ランド幅が0.5mmより大きくなると、切りくず処理性が低下してしまうためである。
【0015】
切れ刃の谷部におけるランド幅(L2)は、上述したように0mm<L2≦0.7mmの範囲に設定するのがこのましい。これは、ランド幅がなくなると、切れ刃直角断面における強度が低下してしまうことと、すくい角が均一に付与されなくなるためであり、ランド幅が0.7mmより大きくなると、切りくず処理性が低下してしまうためである。
【0016】
また、上述したように、本発明に係るチップは、波形の切れ刃に正のすくい角を付与したことによって、切削抵抗を低減させるとともに該切れ刃から生成する切りくずとすくい面のランドとの接触面積が減少し、切りくず圧縮率が増す。したがって切りくずをカールさせる作用を大幅に向上させる。
【0017】
さらに、該切れ刃は、波形この切れ刃に沿った方向でノーズ先端切れ刃からこのノーズ先端切れ刃に最も近い谷部(以下、第1谷部という)に達するまで漸次低くされる下り傾斜部を設けられている。そのため、鉛フリー材や延性の高い材料の切削加工、切込みや切りくず流出方向の変動しやすい加工等においても、該切れ刃から生成する切りくずは、前記切りくずポケットに確実に誘導されることとなり前記切りくずポケット内の流出方向が安定する。
【0018】
さらに、ブレーカ突起の起立壁とボス面との交差稜線は、横切れ刃における第1の谷部の近傍において最も横切れ刃から離間するように湾曲しているため、該切れ刃で生成された切りくずに対して広い切りくずポケットが確保されるので、この広い切りくずポケットに誘導された切りくずは詰まることがない。さらに、前記ブレーカ突起の起立壁は該切れ刃よりも高位に形成されているので、上記切りくずは、この起立壁によって確実に拘束され、螺旋状に均一にカールするか、細かく切断することになり、切りくず処理性が大幅に改善される。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るチップの実施形態について図を参照しながら説明する。図1乃至図5は本実施形態のチップを示している。図1(a)はこのチップの平面図であり、図1(b)は下側面図である。図2は要部拡大平面図であり、図3はこの要部の斜視図である。図4はこのチップの側面視における切れ刃形状を示す図である。図5(a)は図1(a)におけるA−A断面図(山部断面図)であり、図5(b)は図1(a)におけるB−B断面図(谷部断面図)であり、図5(c)は図1(a)におけるC−C断面図である。
【0020】
図1(a)、図2、図3に示すようにこのチップは、対頂角が80°の菱形形状をなし、上面および下面がすくい面(2)、周面が逃げ面(3)とされ、すくい面(2)と逃げ面(3)との交差する稜線に切れ刃が形成されている。該切れ刃は、対頂部に円弧状のノーズ切れ刃(10)と、このノーズ切れ刃(10)の両側に直線状の横切れ刃(11)が形成されている。そして、前記すくい面(2)には、該切れ刃に沿って、ノーズ切れ刃(10)および横切れ刃(11)に連続して内側にランド(20)が設けられ、このランド(20)に連続して内側にブレーカ溝(21)が形成され、さらに、このブレーカ溝(21)から連続して内側に斜め上方に立ち上がるブレーカ突起(12)の起立壁(12a)と、この起立壁(12a)に連なる略水平なボス面(4)が形成される。なお、このボス面(4)は複数の島状に形成されているが、中央のクランプ穴(5)を取り囲むように連続的につながっていてもよい。
【0021】
図4に示すように逃げ面(3)に対向する方向からみたとき、該切れ刃は、前記ノーズ切れ刃(10)を二等分するノーズ先端切れ刃(10a)を最高点とし、該切れ刃に沿った方向ではこのノーズ先端切れ刃(10a)から両側へ向かって山部(11b)と谷部(11c)を交互に連続して形成した波形の形状を呈している。そして、前記山部(11b)は前記ノーズ先端切れ刃(10a)と略同一の高さとされている。
【0022】
図5に示すように、該切れ刃に連なり内側に形成されたランド(20)のすくい角は前記山部(11b)で最大、前記谷部(11c)で最小とされ、且つ、前記ランド(20)の幅は前記山部(11b)で最小、前記谷部(11c)で最大とされている。そして、前記山部(11b)から前記谷部(11c)に近づくにしたがって前記ランド(20)のすくい角は漸次小さく、且つ、前記ランド(20)の幅は漸次大きく変化している。ここで、ランド(20)のすくい角と幅は以下の範囲とされるのが好ましい。
前記山部(11b)のランド(20)のすくい角(α1)は0°<α1≦15°、
前記谷部(11c)のランド(20)のすくい角(α2)は0°<α2≦10°、
前記山部(11b)のランド(20)の幅(L1)は0mm<L1≦0.5mm、
前記谷部(11c)のランド(20)の幅(L2)は0mm<L2≦0.7mm、
【0023】
このような構成とすることにより、該切れ刃は山部(11b)から谷部(11c)に近づくにしたがって強度が漸次高くなり、谷部(11c)で最大の強度を有することとなる。そうすれば、切削時に切りくずの噛み込みや切削負荷の変動が生じたとき、チッピングや欠損の発生が抑制され、該切れ刃の寿命が改善される。
【0024】
前記山部(11b)のすくい角(α1)は0°<α1≦15°の範囲に設定するのが好ましい。これは、前記すくい角(α1)が0°以下では切削抵抗が高くなってしまうためであり、15°を越えると切れ刃強度が低下してしまいチッピングや欠損が生じやすくなるためである。さらに好ましくは、上記すくい角(α1)は0°<α1≦10°の範囲に設定するのがよい。そうすれば、さらに切れ刃強度が高められ、突発的な切りくずの噛み込みが生じてもチッピングや欠損が防止できる。
【0025】
前記谷部(11c)のすくい角(α2)は0°<α2≦10°の範囲に設定するのが好ましい。これは、すくい角(α2)が0°以下では切削抵抗が高くなってしまうためであり、10°を越えると切れ刃強度が低下してしまい、切りくずの噛み込みによってチッピングや欠損が生じやすくなるためである。さらに好ましくは、前記すくい角(α2)は0°<α2≦7°の範囲に設定するのがよい。そうすれば、さらに切れ刃強度が高められ、突発的な切りくずの噛み込みが生じてもチッピングや欠損が防止できる。
【0026】
切れ刃の山部(11b)におけるランド幅(L1)は0mm<L1≦0.5mmの範囲に設定するのが好ましい。これは、前記ランド幅(L1)がなくなると、切れ刃直角断面における強度が低下してしまうことと、すくい角が均一に付与されなくなるためであり、前記ランド幅(L1)が0.5mmより大きくなると、切りくず処理性が低下してしまうおそれがある。
【0027】
切れ刃の谷部(11c)におけるランド幅(L2)は0mm<L2≦0.7mmの範囲に設定するのがこのましい。これは、前記ランド幅(L2)がなくなると、切れ刃直角断面における強度が低下してしまうため、すくい角が均一に付与されなくなるためであり、前記ランド幅(L2)が0.7mmより大きくなると、切りくず処理性が低下してしまうおそれがある。
【0028】
この実施形態のチップは、波形の切れ刃に正のすくい角を付与しているため、切削抵抗が低減するとともに該切れ刃から生成する切りくずとすくい面(2)のランド(20)との接触面積が減少し、切りくず圧縮率が増す。したがって切りくずをカールさせる作用が大幅に向上している。
【0029】
また、該切れ刃は、この切れ刃に沿った方向でノーズ先端切れ刃(10a)から第1谷部(11a)に達するまで漸次低くされる下り傾斜部(11d)を設けられている。そのため、鉛フリー材や延性の高い材料の切削加工、切込みや切りくず流出方向の変動しやすい加工等においても、該切れ刃から生成する切りくずは、切りくずポケット(22)に確実に誘導されることとなり前記切りくずポケット(22)内の流出方向が安定する。
【0030】
ブレーカ突起(12)の起立壁(12a)とボス面(4)との交差稜線(12b)は、横切れ刃(11)における第1谷部(11a)の近傍において最も横切れ刃(11)から離間するように湾曲しているため、該切れ刃で生成された切りくずに対して広い切りくずポケット(22)が確保される。よって、切りくずはこの広い切りくずポケット(22)に誘導されることとなり、前記ブレーカ突起(12)に向かって流れていく。さらに、前記ブレーカ突起(12)の起立壁(12a)の最高点は該切れ刃よりも高位に形成されているので、切りくずはこの起立壁(12a)によって確実に拘束され、螺旋状に均一にカールするか、または、細かく切断することになり、切りくず処理性が大幅に改善される。前記起立壁(12a)の最高点はボス面(4)に連なり、このボス面(4)は該切れ刃の最高点より高位且つ水平に形成され、例えば上下面に切れ刃が備えられたチップではバイトホルダへ装着する際着座面の働きをする。
【0031】
ブレーカ突起(12)とノーズ切れ刃(10)との間に設けられた球状突起(13)は、例えば前記ノーズ切れ刃(10)内で切削するような低切込みにおいて、切りくずを拘束し切りくず処理性を高める働きがある。また、前記球状突起(13)は、この球状突起(13)の内側に位置するブレーカ突起(12)へ切りくずを誘導する働きがある。そして、前記球状突起(13)の最高点はボス面(4)より低位、且つ、ノーズ先端切れ刃(10a)に対して同じ高さまたは高位とされている。そうすれば切削抵抗を増加させることなく切りくずを確実に拘束することが可能となる。
【0032】
この実施形態のチップでは、切れ刃の波形の形状において、逃げ面(3)に対向する方向からみたとき、該切れ刃における第1谷部(11a)を挟んだ下り傾斜部(11d)と上り傾斜部(11e)とのなす角度(θ)を120°<θ≦170°の範囲に設定し、且つ、前記下り傾斜部(11d)と前記上り傾斜部(11e)の横切れ刃(11)に沿った方向の水平方向の長さをそれぞれWa、Wbとしたとき、1<Wa/Wb<2の関係に設定し、且つ、前記ノーズ先端切れ刃(10a)および山部(11b)と谷部(11c)との高さの差をDとしたとき、5<Wa/D≦20の関係に設定することが好ましい。
【0033】
波形をなす切れ刃において、第1谷部(11a)を挟んで下り傾斜部(11d)と上り傾斜部(11e)とで形成されれば、前記第1谷部(11a)より深い切込みが生じた場合、切りくずは、前記下り傾斜部(11d)と前記上り傾斜部(11e)とによってその断面がV字状に屈曲し、切りくず流出方向は前記第1谷部(11a)側へ向かう方向に安定する。前記角度(θ)を120°<θ≦170°の範囲に設定したのは、前記角度(θ)が120°以下では切りくずの断面におけるV字状の屈曲する傾向が強くなり、切りくずカールに支障が生じるからであり、前記角度(θ)が170°より大きくなると、上述した切りくずの流出方向を安定させる効果が得られにくくなるからである。
【0034】
下り傾斜部(11d)と上り傾斜部(11e)のそれぞれの上記長さWa、Wbにおいて、1<Wa/Wb<2の関係に設定したのは、Wa/Wbが1以下では、例えば外周旋削において送り方向に対して直交する方向の切削抵抗の分力、いわゆる背分力が高くなりワークにびびりが生じやすくなってしまうためであり、Wa/Wbが2以上では、下り傾斜部(11d)に対する上り傾斜部(11e)の長さが不足してしまい、切りくずの流出方向を安定させる効果が得られにくくなるためである。
【0035】
ノーズ先端切れ刃(10a)と谷部(11b)との高さの差をDとしたとき、5<Wa/D≦20に設定すれば、前記ノーズ先端切れ刃(10a)から第1谷部(11a)にかけて設けられた下り傾斜部(11d)は好ましい傾斜角度に設定されることになる。すなわち、Wa/Dが5以下では上記背分力は低減するものの、切りくずはノーズ先端切れ刃(10a)から離れる方向に流出する傾向を強めるため、切りくずポケット(22)に誘導されないおそれがある。また、Wa/Dが20より大きいと、上記背分力が高くなったり、切りくずがノーズ先端切れ刃(10a)に向かって流出する傾向を強め、切りくずポケット(22)に的確に誘導されないおそれがあるからである。前記下り傾斜部は傾斜角度でいうならば、3°〜15°の範囲に設定されるのが好ましい。
【0036】
ボス面(4)とノーズ先端切れ刃(10a)との高さの差をt1とし、前記ボス面(4)と球状突起(13)の最高点との高さの差をt2としたとき、1≦t1/t2<2の関係に設定し、さらに、前記ノーズ先端切れ刃(10a)と前記球状突起(13)の最高点とのすくい面(2)に沿った方向の距離をZとしたとき、0.5×Wa<Z<0.7×Waの関係に設定し、さらに、ブレーカ突起(12)の起立壁(12a)と前記ボス面(4)との交差稜線(12b)は、すくい面(2)に対向する方向からみたとき、前記横切れ刃(11)に対して凹の円弧状をなし、前記交差稜線(12b)の円弧の曲率半径をRとしたとき、1×Wa<R<2×Waの関係に設定することが好ましい。
【0037】
ボス面(4)とノーズ先端切れ刃(10a)との高さの差をt1とし、前記ボス面(4)と球状突起(13)の最高点との高さの差をt2としたとき、1≦t1/t2<2の関係に設定したのは、t1/t2が1未満ではノーズ切れ刃(10)のみで切削するような低切込み条件において、切りくずが前記球状突起(13)に接触せず伸びやすくなるからであり、t1/t2が2以上では、逆に切りくずが前記球状突起(13)に強く衝突してしまい切削抵抗が高くなったり、切りくず詰まりを起こしたりするからである。
【0038】
前記ノーズ先端切れ刃(10a)と前記球状突起(13)の最高点とのすくい面(2)に沿った方向の距離をZとしたとき、0.5×Wa<Z<0.7×Waの関係に設定したのは、Zが0.5×Wa以下では前記球状突起(13)の最高点の位置がノーズ切れ刃(10)に接近しすぎるため切りくず詰まりを生じたり、切りくずが前記球状突起(13)を飛び越えてのびてしまったりするからである。また、Zが0.7×Wa以上では切りくずが前記球状突起(13)に接触せず切りくずが伸びるおそれがあるからである。
【0039】
ブレーカ突起(12)の起立壁(12a)とボス面(4)との交差稜線(12b)の円弧の曲率半径をRとしたとき、1×Wa<R<2×Waの関係に設定したのは、前記半径Rが1×Wa以下では切りくずポケット(22)の広さが不十分となるおそれがあり、前記半径Rが2×Wa以上では逆に切りくずポケット(22)が広すぎて切りくずがブレーカ突起(12)に接触せず伸びやすくなるからである。
【0040】
チップ形状CNMG120408において、本発明品と従来品とを用いて、比較的延性の高い材料であるSCr420を切削速度Vc=200m/minで切削したときの切りくず形状を図6および図7に示す。ツールパスは、図8に示すように被削材丸棒を端面加工、R加工、外周面の引き加工を連続的に行った。このように本発明品の目的である切りくずの流出方向の変動が大きい加工において、本発明に係るチップは、切込みap=1〜2mm、送りf=0.2〜0.35mm/revの条件において、細かく切断した切りくず形状または均一にカールした螺旋状の切りくず形状が得られており、有効な切屑処理性が行なわれていることが判る。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るチップは、波形の形状とした切れ刃、ノーズ切れ刃(10)の内側に設けたブレーカ突起(12)、前記ノーズ切れ刃(10)と前記ブレーカ突起(12)の間に設けた球状突起(13)からなるように構成し、さらに、波形の切れ刃に設けた山部(11b)と谷部(11c)におけるランド(20)のすくい角と幅の独自な設定により前記谷部(11c)の切れ刃強度を高める構成とした。そうすることによって、切りくずの噛み込みや切削負荷の大きな変動に対して切れ刃のチッピングや欠損を抑制する効果が得られる。さらに、切りくずが伸びやすい被削材の切削加工、切込みや切りくず流出方向の変動しやすい加工において、良好な切りくず処理性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る実施形態のチップの平面図である。
(b)は図1(a)に示すチップの下側面図である。
【図2】は図1に示すチップの要部拡大平面図である。
【図3】は図1に示すチップの要部斜視図である。
【図4】は図1に示すチップの側面視における切れ刃形状である
【図5】(a)は図1(a)におけるA−A断面図である。
(b)は図1(a)におけるB−B断面図である。
(c)は図1(a)におけるC−C断面図である。
【図6】は本発明に係る実施形態のチップの切りくず形状である。
【図7】は従来チップの切りくず形状である。
【図8】は加工形態を示す図である。
【図9】は従来チップの斜視図である。
【符号の説明】
1 チップ
2 すくい面
3 逃げ面
4 ボス面
5 クランプ穴
10 ノーズ切れ刃
10a ノーズ先端切れ刃
11 横切れ刃
11a 第1谷部
11b 山部
11c 谷部
11d 下り傾斜部
11e 上り傾斜部
12 ブレーカ突起
12a 起立壁
12b 起立壁とボス面との交差稜線
13 球状突起
20 ランド
21 ブレーカ溝
22 切りくずポケット
α1 山部のランドのすくい角
α2 谷部のランドのすくい角
L1 山部のランド幅
L2 谷部のランド幅
Claims (4)
- 多角形板状をなすチップ本体に、すくい面と逃げ面との交差稜線部に切れ刃を形成し、前記すくい面に対向する方向からみたとき、該切れ刃は円弧をなすノーズ切れ刃とその両側の横切れ刃とからなり、該切れ刃のすくい面上の内側の領域には、該切れ刃に沿ってこの切れ刃に連なるランド部と、このランド部に連なるブレーカ溝と、前記ブレーカ溝の内側の領域に少なくとも1つのボス面とを備え、且つ、前記ノーズ切れ刃の内側のブレーカ溝内には、前記ノーズ切れ刃の二等分線方向外側に向かって凸状をなすとともに前記ボス面に連なる起立壁からなるブレーカ突起を設けたスローアウェイチップにおいて、
該切れ刃は、前記ノーズ切れ刃を二等分するノーズ先端切れ刃を最高点とし、該切れ刃に沿った方向ではこのノーズ先端切れ刃から両側へ向かって山部と谷部を交互に連続して形成した波形の形状をなし、前記山部を前記ノーズ先端切れ刃と略同一の高さとし、前記山部から前記谷部にかけて前記ランドのすくい角を漸次小さく、且つ、前記ランドの幅を漸次大きくするとともに、
前記山部のランドのすくい角(α1)を0°<α1≦15°、
前記谷部のランドのすくい角(α2)を0°<α2≦10°、
前記山部のランドの幅(L1)を0mm<L1≦0.5mm、
前記谷部のランドの幅(L2)を0mm<L2≦0.7mmの範囲に設定し、
さらに、前記ブレーカ突起の起立壁と前記ボス面との交差稜線は、前記すくい面に対向する方向からみたとき、前記横切れ刃に対して凹状に湾曲し、さらに、前記交差稜線上の前記横切れ刃から最も離間した点(A)と、該切れ刃における前記ノーズ先端切れ刃に最も近い谷部の位置(B)との前記横切れ刃に沿った方向での間隔(F)を0.5mm未満とし、且つ、前記交差稜線を前記ノーズ先端切れ刃および前記山部よりも高位としたことを特徴とするスローアウェイチップ。 - 前記ブレーカ突起と前記ノーズ切れ刃との間には上方に向かって凸をなす球状突起を備え、前記球状突起の最高点を前記ボス面より低位、且つ、前記ノーズ先端切れ刃に対して同じ高さまたは高位としたことを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイチップ。
- 該切れ刃の波形の形状において、逃げ面に対向する方向からみたとき、該切れ刃における前記ノーズ先端切れ刃に最も近い谷部を挟んだ下り傾斜部と上り傾斜部とのなす角度θを120°<θ≦170°の範囲に設定し、
さらに、前記下り傾斜部と前記上り傾斜部の水平方向の長さをそれぞれWa、Wbとしたとき、1<Wa/Wb<2の関係にあり、
さらに、前記ノーズ先端切れ刃および山部と前記谷部との高さの差をDとしたとき、5<Wa/D≦20の関係にある
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスローアウェイチップ。 - 前記ボス面と前記ノーズ先端切れ刃との高さの差をt1とし、前記ボス面と前記球状突起の最高点との高さの差をt2としたとき、1≦t1/t2<2の関係にあり、
さらに、前記ノーズ先端切れ刃と前記球状突起の最高点とのすくい面に沿う方向の距離をZとしたとき、0.5×Wa<Z<0.7×Waの関係にあり、
さらに、前記ブレーカ突起の起立壁と前記ボス面との交差稜線は、すくい面に対向する方向からみたとき、前記横切れ刃に対して凹の円弧状をなし、前記交差稜線の円弧の曲率半径をRとしたとき、1×Wa<R<2×Waの関係にある
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のスローアウェイチップ。
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