JP4318983B2 - 床用洗浄つや出し剤組成物 - Google Patents
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d)水を含有する床用洗浄つや出し剤組成物であって、上記(a)ポリアルキレンワックスがポリエチレンワックス(以下PEともいう)、又はポリエチレンワックス(PE)とポリプロピレンワックス(以下PPともいう)とであってポリエチレンワックス(PE)とポリプロピレンワックス(PP)の重量比PE/PPが1以上であり、且つアクリル系樹脂が0.9重量%以下である床用洗浄つや出し剤組成物、及び、それを用いた床の洗浄つや出し方法に関する。
本発明の(a)成分は、一般のアルキレンの重合によって得る方法、一般成形用の容器等に使用されるポリアルキレンを熱分解して得る方法、一般成形用の容器等に使用されるポリアルキレンの製造時に副生成される低分子量のポリアルキレンを分離精製する方法又は乳化重合方法等により入手可能である。ポリアルキレンワックスの誘導体としては、例えば酸化ポリアルキレンワックス、即ち空気酸化等の方法によりポリアルキレンワックス骨格にカルボキシル基や水酸基等を付与したものの他に、マレイン酸変性、フマル酸変性、イタコン酸変性、又はスチレン変性等の変性体が挙げられる。本発明では、エチレンから得られたポリエチレンワックス及び/又は酸化ポリエチレンワックス及び/又はプロピレンから得られたポリプロピレンワックス及び/又はマレイン酸変性ポリプロピレンワックスが好ましい。また、エチレンとプロピレンの共重合体であるものも用いることができる。
では白残り(艶ぼけ)を起こすので好ましくない。
本発明の(b)成分は、常圧(101.3kPa)において沸点が300℃以下のものを言い、20℃の水に対する溶解度が1g/100g水を越えるものを指す。具体的には、一般にアクリル系樹脂含有つや出し剤組成物に、成膜助剤、造膜助剤、膜形成剤、皮膜形成剤、一時可塑剤、融合剤等と称され添加されているものであり、より具体的には、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、2−フェニルエチルアルコール、エチルフェニルアルコール、フェニル酢酸エチル、プロピオン酸ベンジル、p−メチルアセトフェノン、ジメチルベンジルカルビノール、メチルプロピレングリコール、ブチルジグリコール、フェニルグリコール及び炭素数4〜5のグリセリルエーテル等が挙げられる。洗浄性と光沢付与の観点からベンジルアルコール、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル及び炭素数4〜5のグリセリルエーテルが好ましい。また、洗浄性向上及び配合安定性の観点から、上記(b)成分は2種以上用いることが好ましく、3種以上用いることがより好ましく、配合の煩雑さを考慮すると特に2〜3種、更に3種用いるのが好ましい。
本発明の(c)成分としては非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤が挙げられる。
ルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド等のアルキルトリメチルアンモニウム塩;ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキル(炭素数12〜18)ジメチルアンモニウムクロライド等のジアルキルジメチルアンモニウム塩;アルキル(炭素数12〜14)ジメチルベンジルアンモニウムクロライド等のアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;置換ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩等のモノカチオン化合物の他、N−アルキル−N,N,N’,N’,N’−ペンタメチル−プロピレンアンモニウム塩等のポリカチオン化合物等が挙げられる。
アクリル系樹脂は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド及びアクリル酸から選ばれるアクリル系モノマーから生成されるホモポリマー又はコポリマーや、前記アクリル系モノマーとその他モノマーとして、スチレン、ビニルトルエン、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸のモノマー群から選ばれるモノマーとのコポリマーから選ばれる水不溶性の樹脂等が例示され、その多くは、アクリル系樹脂エマルジョンとして市販されているものを指す。本発明においては、汚れの巻き込みがなく洗浄性に優れる観点から、また手軽に引き伸ばせ、均一にし易いという作業性の向上の観点から、アクリル系樹脂は0.9重量%以下であり、好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは0.2重量%以下であり、アクリル系樹脂を含まないものが最も好ましい。
、無機塩、効果を損なわない範囲でパラフィン系等の水不溶性の溶剤、シリコーン系化合物、消泡剤、防腐剤、香料、染料等を含むことができる。pH調整剤も入れられる。
本発明品を使用する際に用いられる清掃用具及び清掃方法は、特に限定されるものではなく、綿・エステル糸・レーヨン・スフ等から作られたモップ、スポンジモップ、不織布、床磨き用各種パッド等、通常の水拭きにウエット清掃に使用されるものなら何でもよい。上記清掃用具は再汚染防止の観点から、親水性を有するものが好ましい。また、ドライメンテで使用される高速バフマシン、自動床洗浄機、ウエットバキューム等の洗浄機器を用いることもできる。なお、洗浄対象となる床面はアクリル系の合成樹脂ワックスを塗布した床面が、洗浄性と光沢維持の観点から好ましい。
ポリエチレンワックス:ポリエチレンワックスエマルジョン〔東邦化学工業(株)製 ハイテックE−4000(有効分40%)〕
ポリプロピレンワックス:ポリプロピレンワックスエマルジョン〔東邦化学工業(株)製
ハイテックP−5060BN(有効分40%)〕
ポリオキシエチレンアルキルエーテル:アルキル基の炭素数が12〜14の2級アルコールに、エチレンオキサイドを平均7モル付加させたもの〔花王(株)製 エマルゲン707〕
フッ素系界面活性剤:ペルフルオロアルキルカルボン酸ナトリウム塩〔(株)ネオス社製
フタージェント150〕
アクリル系樹脂エマルジョン:プライマルB−924(ローム・アンド・ハース・ジャパン社製(有効分38%))
試験基材の作成
試験基材(ホモジニアスビニル床タイルMS5626(東リ))に、フロア用つや出し剤(花王プロワンストロング(花王))をJIS K3920−7に準じて3層に塗布し、室温で24時間以上乾燥させたものを初期テストパネルとした。
作成されたテストパネルに、菜種油(片山化学工業)95wt%に対してカーボンブラック(JIS K5107に規定されたもの)5wt%を均一に分散させたものを塗布し、ワイピングシート(キムワイプS−200 クレシア製)を用いて、シートにカーボンの黒色が移らなくなるまで拭きあげ、薄膜状に油分及びカーボンブラックの付着した汚れ
付着パネルを作成した。
各々調製した洗浄液(1.0ml)を綿ニット(4×4cm)に含浸させ、一定の機械力がかかるように学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業(株)製、荷重200g、振幅11cm、速度30回/分)にセットし、汚れ付着パネル上を10往復させる。操作前後の明度(L*)をJIS8730(色差表示方法)に基づいた色差計を用いて測定し、
汚れ塗布前の明度(L* 1)
汚れ塗布後・洗浄前の明度(L* 2)
洗浄後の明度(L* 3)
上記の各値から、次式によって洗浄率を算出する。
洗浄率(%)=(L* 3−L* 2)/(L* 1−L* 2)×100
洗浄力評価で用いた方法で、各試験薬剤を初期テストパネル(汚れ付着無し)上を50往復させる。操作前後の光沢度をJIS3920−15(光沢度の測定方法)に準拠して測定し、
つや出し剤塗布前の光沢度:G1
つや出し剤塗布後・洗浄前の光沢度:G2
洗浄後の光沢度:G3
上記の各値から、次式によって光沢維持率を算出する。
光沢維持率(%)=(G3−G1)/(G2−G1)×100
洗浄率が60%以上であり優れるものであったが、アクリル樹脂エマルジョンが1重量%以上含まれる比較品1〜4は特に10倍希釈時における洗浄率が悪かった。また、本発明
品1〜10はPEとPPの重量比PE/PPが1以上であり、光沢維持率に優れるが、比較品5〜7はPEとPPの重量比が1未満であるので光沢維持率が不十分であった。また、比較品8及び9は(b)成分又は(c)成分を欠いているので、PEとPPの重量比が1以上であっても、洗浄率が不十分であった。
Claims (9)
- (a)ポリアルキレンワックス、(b)水溶性溶剤8〜20重量%、(c)界面活性剤0.001〜5重量%及び(d)水を含有する床用洗浄つや出し剤組成物であって、上記(a)ポリアルキレンワックスがポリエチレンワックス(PE)、又はポリエチレンワックス(PE)とポリプロピレンワックス(PP)とであってポリエチレンワックス(PE)とポリプロピレンワックス(PP)の重量比PE/PPが1以上であり、且つアクリル系樹脂が0.9重量%以下である床用洗浄つや出し剤組成物。
- ポリエチレンワックス(PE)とポリプロピレンワックス(PP)の重量比PE/PPが1〜20である請求項1記載の床用洗浄つや出し剤組成物。
- (a)ポリアルキレンワックスと(b)水溶性溶剤の重量比(b)/(a)が10/1〜1/1であり、(a)ポリアルキレンワックスと(c)界面活性剤の重量比(c)/(a)が10/1〜1/100である請求項1又は2記載の床用洗浄つや出し剤組成物。
- (a)ポリアルキレンワックスの含有量が0.1〜5重量%である請求項1〜3の何れか1項記載の床用洗浄つや出し剤組成物。
- (c)界面活性剤の含有量が0.001〜1重量%である請求項1〜4の何れか1項記載の床用洗浄つや出し剤組成物。
- (c)界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む請求項1〜5の何れか1項記載の床用洗浄つや出し剤組成物。
- 請求項1〜6の何れか1項記載の床用洗浄つや出し剤組成物を、床面に散布し、散布した該組成物を清掃用具にて塗布する床の洗浄つや出し方法。
- 請求項1〜6の何れか1項記載の床用洗浄つや出し剤組成物をしみ込ませた清掃用具にて、該組成物を床面上に塗布する床の洗浄つや出し方法。
- 清掃用具が親水性を有する請求項7又は8記載の床の洗浄つや出し方法。
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