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JP4370519B2 - 光情報再生装置及び光情報再生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光情報再生装置及び光情報再生方法に関し、例えば複数層の情報記録層を有する光ディスクの記録又は再生を行う光情報記録再生装置に適用して好適なものである。
近年、光ディスク等の記録媒体の記録再生を行う光情報記録再生装置においては、光源の短波長化と対物レンズの高開口数化によって記録情報を高密度化する手法が提案されており、波長405[nm]の青紫色半導体レーザーと開口数0.85の対物レンズを用いることにより1層につき23Gバイトを超える記録容量を有する2層ディスク等が「Blu-ray Disc(商標)」として規格化されている。また近年では、記録情報の高密度化に伴って記録情報層を多層に形成して片面側から光学的に読み出す多層光ディスクについても多数報告されている。
このような多層光ディスクのうち、ある情報記録層Lnの記録情報を再生する場合、隣接する層間距離が十分大きければ情報記録層Ln以外の複数の情報記録層から信号が漏れこむこと(以下、これを層間クロストークと呼ぶ)による影響が少なくRF信号の再生特性も特に問題はない。
しかし、多層光ディスクの積層する層数、対物レンズの高開口数化によるディスク表面から各情報記録層までの距離の違いに起因して生じる球面収差を補正するためのエキスパンダーの補正範囲、対物レンズとディスク間との傾きマージンや傷、指紋などの欠陥等によるディスク表面から各情報記録層間の距離の制限によって層間距離が小さくなればなるほど層間クロストークが大きくなってRF信号が劣化してしまう。
このような層間クロストークを低減させる手法として、光検出器の規格化ディテクタサイズを最適化するようになされたピックアップ装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002-25098公報
ところでかかる構成のピックアップ装置においては、フォーカスサーボの安定性や光検出器の取り付け精度及びその信頼性等を低下させないようにするために規格化ディテクタサイズを或る程度以上小さくすることができないので、層間隔が10[μm]〜20[μm]程度の狭い場合にRF信号が層間クロストークにより変調されて歪を生じてしまい、その歪が生じたRF信号に基づいて2値化した場合には再生結果を正確に復元し得ないという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、複数層の情報記録層を有する光情報記録媒体を再生した際に再生信号の層間クロストークによる歪を予め除去して正確な再生結果を得る光情報再生装置及び光情報再生方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、少なくとも2層以上からなる複数層の情報記録層を有する光情報記録媒体の記録面に対して光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を受光することにより記録信号を再生する光情報再生装置及び光情報再生方法であって、複数層の情報記録層における一の情報記録層に対して光ビームを合焦させることにより再生される再生信号が他の情報記録層からの層間クロストークによって変調されていた場合、当該再生信号のエンベロープ信号を抽出し、エンベロープ信号のうち周波数が低く振幅の最も大きい信号成分の電圧レベルを一定にすべく、直流成分を含んだままの状態の再生信号をゲイン調整することにより当該再生信号の層間クロストークによる歪を補正し、層間クロストークによる歪を補正した後の再生信号を基に信号検出を行うことにより再生結果を得、光情報記録媒体が複数層の情報記録層を有するものであるか、単層の情報記録層を有するものであるかを情報記録層から読み取ることにより判別し、光情報記録媒体が複数層の情報記録層を有するものであると判別した場合には抽出手段及び歪補正手段を動作させ、そうでない場合には抽出手段及び歪補正手段を動作させることなく信号処理手段を介して信号処理させるようにする。
これにより、直流成分を含んだままの状態の再生信号をゲイン調整し、エンベロープ信号のうち周波数が低く振幅の最も大きい信号成分の電圧レベルを一定にすることができるので、層間クロストークによる歪を予め除去し、当該歪を除去した再生信号に基づいて正確に再生結果を復元することができる。
本発明によれば、直流成分を含んだままの状態の再生信号をゲイン調整し、エンベロープ信号のうち周波数が低く振幅の最も大きい信号成分の電圧レベルを一定にすることができるので、層間クロストークによる歪を予め除去し、当該歪を除去した再生信号に基づいて正確に再生結果を復元し得る光情報再生装置及び光情報再生方法を実現することができる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光学ピックアップの構成
図1において、1は全体として光学ピックアップを示し、半導体レーザダイオード2からの出射光LD1をコリメータレンズ3によって平行光に変換し、当該平行光を1/2波長板4を通過させ、トラッキング制御誤差信号を演算するために用いられるサイドスポット生成用の回折格子5を通過させた後、偏光ビームスプリッタ6により透過光と反射光とに分光する。因みに、この分光比は1/2波長板4を回転することにより調整可能である。
偏光ビームスプリッタ6を透過した透過光は、光ディスク10のディスク表面から情報記録層までのカバー層11a1及び情報記録層のカバー層11a2〜11anの厚さ誤差により生じる球面収差を補正するためのエキスパンダー或いは液晶光学素子でなる波面変換素子7を通過し、直線偏光を円偏光に変換するための1/4波長板8を通過した後、高開口数対物レンズ9によって光ディスク10上に集光される。
また偏光ビームスプリッタ6によって反射された反射光は、集光レンズ11により発光出力検出用受光素子12へと導かれ、当該発光出力検出用受光素子12の検出結果が半導体レーザダイオード2からの出射光LD1のレーザパワーを制御するために用いられる。
一方、光ディスク10からの反射光は、高開口数対物レンズ9、1/4波長板8及び波面変換素子7を通過し、偏光ビームスプリッタ6で反射した後、検出光路へと導かれる。この場合、焦点制御誤差方式として非点収差法を用いると共に、トラッキング制御誤差信号として差動プッシュプル法を用いるようになされており、集光レンズ13及びマルチレンズ14を通過した収束光がサーボ誤差信号及びRF信号検出用受光素子15へと入射し光電変換される。
サーボ誤差信号及びRF信号検出用受光素子15は、収束光を光電変換することにより得た受光信号を後段の回路へ出力する。ここでサーボ誤差信号及びRF信号検出用受光素子15のうち、メインビームの受光面は4分割されてなる4分割光検出器によって構成されている。
(2)光情報記録再生装置の構成
図2に示すように光情報記録再生装置20は、図1で示した光ピックアップ1を用いており、当該光ピックアップ1により光ディスク10から読み出された受光信号を基にマトリクス演算回路21により演算処理することによって、焦点制御誤差信号、トラッキング制御誤差信号、球面収差制御誤差信号及び信号処理用のRF信号をそれぞれ生成し、焦点制御誤差信号、トラッキング制御誤差信号及び球面収差制御誤差信号等をサーボ信号処理回路22へ送出する。
サーボ信号処理回路22では、利得調整及び位相補償を施すようになされており、その後にスピンドルモータ制御回路23を介してスピンドルモータ25の回転数を制御し、アクチュエータ及び球面収差制御回路24を介してアクチュエータ(図示せず)を制御することにより光学ピックアップ1の焦点制御、球面収差制御及びトラッキング制御を行う。
なおサーボ信号処理回路22では、トラッキング制御誤差信号の低域成分により、送りモータ制御回路27を介して送りモータ28を調整することにより光学ピックアップ1に対する半径方向の送り制御を行うようになされている。
一方、マトリクス演算回路21によって生成された信号処理用のRF信号はAGC(Automatic Gain Control)回路29へ入力され、当該AGC回路29(後述する)によって層間クロストークによる歪が補正された後、RF信号処理回路30へ送出される。
RF信号処理回路30では、層間クロストークによる歪が除去されたRF信号に対して波形等化、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)信号処理及び誤り訂正処理等を施すことにより再生結果を正確に復元するようになされている。
なお、光情報記録再生装置20のLD(Laser Diode)駆動回路26では、光学ピックアップ1の発光出力検出用受光素子12(図1)から得られる検出結果に基づいて光学ピックアップ1の出射パワーを制御することにより、出射光LD1を最適なレーザパワーに設定するようになされている。
(3)層間クロストークによる歪除去原理
ここでRF信号には、例えば17PP変調方式の場合、ランレングスが2T〜8T(ここでTはチャンネルビットクロック幅であり、9Tも存在するが非常に少ない)のマーク及びスペースによって構成されており、光ディスク10が多層光ディスクであってRF信号が層間クロストークの影響を受けている場合、図3(A)に示すように、当該RF信号の振幅が変化してエンベロープ信号が揺らいでいるような歪を含んだ状態となる。
このRF信号のうち、MTF(Modulation Transfer Function)特性により、マーク及びスペース長が長い8T成分の信号は周波数が低く振幅が大きいのに対し、マーク及びスペース長が短い2T成分の信号は周波数が高く振幅が小さい。因みに、RF信号には8T成分や2T成分だけではなく、3T成分、4T成分、……9T成分等の信号が含まれているが説明の便宜上8T成分及び2T成分の信号だけを対象として以下説明する。なお、図3(A)におけるRF信号の8T成分及び2T成分の波形については実際のスケールとは異なり、あくまで模式的なものである。
従って、層間クロストークによる歪が存在するRF信号をRF信号処理回路30(図2)により2値化する場合には、RF信号の振幅が変化してエンベロープが揺らいでいるために、当該RF信号のジッター(信号の時間的ゆらぎ)が大きくなり、誤検出が多くなる。
このようなことを未然に防止するためにAGC回路29では、制御回路31からのAGC制御信号S1に応じて当該RF信号のゲイン調整を行うことにより、図3(B)に示すように当該RF信号のエンベロープ(特に8Tの上側エンベロープ)に発生している揺らぎを除去し、当該エンベロープを一定にし得るようになされている。
この場合、RF信号の帯域は、層間クロストークによるエンベロープの歪成分の帯域より十分に高いため、AGC回路29では当該エンベロープの帯域でゲイン調整を行うことにより、8T成分及び2T成分を含むRF信号には直接影響を与えることなくエンベロープの歪を除去して一定にし得るようになされている。
ここでAGC回路29は、RF信号にDC(Direct Current)成分が含まれたままの状態で当該RF信号の振幅レベルを調整するようになされているが、仮にDC成分を除去するAC(Alternating Current)結合(いわゆるACカップリング)を行った後のRF信号に対して振幅レベルを調整することも考えられる。
しかしながら、本発明ではAC結合せずにDC成分が含まれたRF信号に対して振幅レベルを調整する理由としては、図4(A)及び(B)に示すようにAC結合した場合におけるグランド(GND)レベル付近の2T成分の信号については、ほぼ0レベル付近の値であるために例えば同じ倍率で2T成分の信号と8T成分の信号に対してゲイン調整を行っても当該8T成分の信号と比較して十分に利得を上げることができないうえに、グランドに対するマイナス側では8T成分の信号における下側エンベロープについてゲイン調整により逆に層間クロストークによる歪を大きくしてしまうからである。このような点についても考慮し、本発明のAGC回路29ではDC成分を含むRF信号に対してゲイン調整するようになされている。
因みに、制御回路31(図2)は、光ディスク10に対するフォーカスサーチ時や、データ書き込み時におけるディスクインフォーメーションの読み取り時に当該光ディスク10が単層光ディスクであるのか、多層光ディスクであるのかについて判別し、多層光ディスクであるときに限ってAGC制御信号S1をAGC回路29へ出力することにより、RF信号の層間クロストークによる歪を除去するようになされている。
ここで、光ディスク10が単層光ディスクであるときには、RF信号は層間クロストークによる劣化がないため、AGC回路29では制御回路31からAGC制御信号S1が供給されたときに限ってRF信号の層間クロストークによる歪を除去するようになされている。
(4)AGC回路の構成
実際上、図5に示すようにAGC回路29は、マトリクス演算回路21から供給されたDC成分を含むRF信号をバッファ回路41及び乗算器42を介してピークホールド回路43へ送出する。
ピークホールド回路43は、DC成分を含むRF信号をDC〜数100[KHz]の帯域でピークホールドすることによりRF信号の上側エンベロープ信号UEV1を抽出し、当該上側エンベロープ信号UEV1を低域通過フィルタ回路44へ送出する。
低域通過フィルタ回路44は、RF信号のうちピークホールド回路43によって抽出されたRF信号の上側エンベロープ信号UEV1だけを通過させ、これをゲインオフセット調整回路45へ送出する。
ゲインオフセット調整回路45は、AGCのループゲイン及びオフセット調整を行い、その結果得られる調整後の上側エンベロープ信号UEV2を加算器46へ送出する。
加算器46では、RF振幅調整電圧47から与えられる目標の電圧レベルと、上側エンベロープ信号UEV2の電圧レベルとの差分を算出し、その算出結果DHをAGC切替回路48を介して乗算器42へ供給する。
ここでRF振幅調整電圧47は、例えば8T成分の上側エンベロープ信号UEV2における極大値と極小値のほぼ中間電位に目標の電圧レベルが設定されるが(図3)、極大値に相当する電位や極小値に相当する電位等の任意に目標の電圧レベルが設定されても良い。
なおAGC切替回路48は、制御回路31(図2)からAGC制御信号S1が供給されたときに限って加算器46からの算出結果DHを乗算器42へ出力し、AGC制御信号S1が供給されていないときには当該算出結果DHを乗算器42へ出力することがないようにスイッチで切り替えるようになされている。
乗算器42では、バッファ回路41からのDC成分を含んだRF信号と、AGC切替回路48から供給される算出結果DHとを乗算することにより層間クロストークによる歪の影響を受けている当該RF信号のエンベロープの揺らぎを無くして一定レベルに補正するようになされている。
すなわち乗算器42から最終的に出力されるRF信号には、層間クロストークによる歪の影響は残っておらず、後段のRF信号処理回路30により当該RF信号を2値化した場合に信号を誤って読み取ってしまうことを未然に防止することができるようになされている。
(5)動作及び効果
以上の構成において、光情報記録再生装置20のAGC回路29は、RF信号が層間クロストークの影響を受けて揺らいでいる場合であっても、DC成分を含むRF信号に対してAGCをかけることにより当該RF信号に発生している揺らぎを除去し、当該RF信号のエンベロープを一定にすることができる。
このときAGC回路29は、グランドを基準にしたプラス側でDC成分を含んだRF信号における8T成分の上側エンベロープを一定にするようにゲイン調整することにより、結果的に2T成分の上側エンベロープ及び下側エンベロープ及び8T成分の下側エンベロープについても8T成分の上側エンベロープに追従させて、8T成分及び2T成分のエンベロープについても全て一定にすることができる。
なおAGC回路29は、RF信号における8T成分の上側エンベロープ信号の層間クロストークによる歪成分の周波数帯域でAGCをかけるようにしたことにより、上側エンベロープ信号の層間クロストークによる歪成分の周波数帯域よりも遥かに高い周波数帯域のRF信号には直接影響を与えずに済む。
従って光情報記録再生装置20では、AGC回路29によって層間クロストークによる影響を除去したRF信号を基に2値化することができるため、正確に再生結果を復元することができる。
以上の構成によれば、DC成分を含むRF信号に対してAGCをかけることにより当該RF信号のエンベロープを一定にして層間クロスロークによる歪を予め除去し、当該歪を除去したRF信号に基づいて正確に再生結果を復元することができる。
(6)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、AGC回路29をマトリクス演算回路21とRF信号処理回路30との間に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マトリクス演算回路21とサーボ信号処理回路22との間に設けるようにしても良い。これにより光情報記録再生装置20では、サーボ制御についても正確に実行することができる。
また上述の実施の形態においては、AGC回路29のピークホールド回路43によりRF信号の8T成分のピークレベルを基に上側エンベロープ信号UEV1を抽出し、当該上側エンベロープ信号UEV1に対してゲイン調整するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ボトムレベルに基づいて下側エンベロープ信号を抽出し、当該下側エンベロープ信号を基準にRF信号に対してゲイン調整するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光情報記録再生装置20に本発明のAGC回路29を搭載するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、再生専用の光情報再生装置に本発明のAGC回路29を搭載するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光情報再生装置としての光情報記録再生装置20を、抽出手段としてのピークホールド回路43及び歪補正手段としてのゲインオフセット調整回路45、加算器46、RF振幅調整電圧47及び乗算器42によって構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成により光情報再生装置を構成するようにしても良い。
本発明の光情報再生装置及び光情報再生方法は、例えば多層光ディスクの再生信号に層間クロストークの影響が発生している場合に、その影響を除去して正確に再生を行う種々の用途に適用することができる。
光学ピックアップの構成を示す略線図である。 光情報記録再生装置の回路構成を示す略線的ブロック図である。 DC成分を含むRF信号に対するAGCの説明に供する略線図である。 AC結合後のRF信号に対するAGCの説明に供する略線図である。 AGC回路の構成を示す略線的ブロック図である。
符号の説明
1……光学ピックアップ、2……半導体レーザダイオード、3……コリメータレンズ、4……1/2波長板、5……回折格子、6……偏光ビームスプリッタ、7……波面変換素子、8……1/4波長板、9……高開口数対物レンズ、10……光ディスク、11a1〜11an……カバー層、12……発光出力検出用受光素子、13……集光レンズ、14……マルチレンズ、15……サーボ誤差信号及びRF信号検出用受光素子、21……
マトリクス演算回路、22……サーボ信号処理回路、23……スピンドルモータ制御回路、24……アクチュエータ及び球面収差制御回路、25……スピンドルモータ、26……LD駆動回路、27……送りモータ制御回路、28……送りモータ、29……AGC回路、30……RF信号処理回路、41……バッファ回路、42……乗算器、43……ピークホールド回路、44……低域通過フィルタ回路、45……ゲインオフセット調整回路、46……加算器、47……RF振幅調整電圧、48……AGC切替回路。

Claims (2)

  1. 少なくとも2層以上からなる複数層の情報記録層を有する光情報記録媒体の記録面に対して光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を受光することにより記録信号を再生する光情報再生装置であって、
    上記複数層の情報記録層における一の情報記録層に対して上記光ビームを合焦させることにより再生される再生信号が他の情報記録層からの層間クロストークによって変調されていた場合、当該再生信号のエンベロープ信号を抽出する抽出手段と、
    上記エンベロープ信号のうち周波数が低く振幅の最も大きい信号成分の電圧レベルを一定にすべく、直流成分を含んだままの状態の再生信号をゲイン調整することにより当該再生信号の上記層間クロストークによる歪を補正する歪補正手段と
    上記歪補正手段によって上記層間クロストークによる歪を補正した後の再生信号を基に信号検出を行うことにより再生結果を得る信号処理手段と、
    上記光情報記録媒体が上記複数層の情報記録層を有するものであるか、単層の情報記録層を有するものであるかを上記情報記録層から読み取ることにより判別する判別手段と、 上記判別手段により上記光情報記録媒体が上記複数層の情報記録層を有するものであると判別した場合には上記抽出手段及び上記歪補正手段を動作させ、そうでない場合には上記抽出手段及び上記歪補正手段を動作させることなく信号処理手段を介して信号処理させる制御手段と
    を具える光情報再生装置。
  2. 少なくとも2層以上からなる複数層の情報記録層を有する光情報記録媒体の記録面に対して光ビームを照射し、当該光ビームの反射光を受光することにより記録信号を再生する光情報再生方法であって、
    上記複数層の情報記録層における一の情報記録層に対して上記光ビームを合焦させることにより再生される再生信号が他の情報記録層からの層間クロストークによって変調されていた場合、抽出手段によって当該再生信号のエンベロープ信号を抽出する抽出ステップと、
    上記エンベロープ信号のうち周波数が低く振幅の最も大きい信号成分の電圧レベルを一定にすべく、直流成分を含んだままの状態の再生信号を歪補正手段によってゲイン調整することにより当該再生信号の上記層間クロストークによる歪を補正する歪補正ステップと
    上記歪補正ステップによって上記層間クロストークによる歪を補正した後の再生信号を基に信号処理手段によって信号検出を行うことにより再生結果を得る信号処理ステップと、
    上記光情報記録媒体が上記複数層の情報記録層を有するものであるか、単層の情報記録層を有するものであるかを判別手段によって上記情報記録層から読み取ることにより判別する判別ステップと、
    上記判別ステップにより上記光情報記録媒体が上記複数層の情報記録層を有するものであると判別した場合には上記抽出手段及び上記歪補正手段を動作させ、そうでない場合には上記抽出手段及び上記歪補正手段を動作させることなく、制御手段により上記信号処理手段を介して信号処理させる制御ステップと
    有する光情報再生方法。
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