JP4299895B2 - Benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative and process for producing the same, and process for producing 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid using the same - Google Patents
Benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative and process for producing the same, and process for producing 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid using the same Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム誘導体およびその製法ならびにそれを用いた1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸の製法に関する。さらに詳しくは、農薬等として有用な1,2,3-ベンゾチアジアゾール- 7- カルボン酸の製法ならびにその中間体であるベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム誘導体およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば農薬等に使用される1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸の製法として、(a)出発原料として2-クロロ-3- ニトロ安息香酸を用いる製法(特開昭64−90176号公報)、(b)出発原料として2,3-ジクロロニトロベンゼンを用いる製法(国際公開第96/11906号パンフレット)および(c)出発原料として3-アミノ安息香酸を用いる製法(特開平9−235279号公報)が知られている。
【0003】
しかしながら、これらの製法の中で、(a)および(b)の製法は、原料である2-クロロ-3- ニトロ安息香酸および2,3-ジクロロニトロベンゼンがそれぞれ市販されておらず、安価な製法も知られておらず、また製造工程が多段階からなり、さらにベンジルメルカプタン等の高価な試剤を製造に用いる必要があるため、時間と製造コストが嵩み、工業的生産性に劣るという欠点がある。
【0004】
また、(c)の製法は、合成物中に有意な量の異性体が混合し、反応の条件が厳しいという点から、得られる1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸の収率が低く、しかも反応の制御が煩雑であるという欠点がある。
【0005】
従って、前記従来法によっては、1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸を工業的に安価にかつ容易に製造することが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸を工業的に安価にかつ容易に製造しうる製法、ならびに該化合物を製造する際の中間体として有用なベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム誘導体およびその製法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 一般式(I):
【0008】
【化13】
【0009】
〔式中、Zはニトロ基またはアミノ基である〕で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム誘導体、
【0015】
〔2〕 式(I−d):
【0016】
【化17】
【0017】
〔式中、Zはニトロ基またはアミノ基である〕で表されるベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体を、亜硝酸化合物を用いてオキシム化することを特徴とする一般式(I):
【0018】
【化18】
【0019】
〔式中、Zは前記と同じ〕
で表されるベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム誘導体の製法、
〔3〕 式(I−a):
【0020】
【化19】
【0021】
で表される7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを還元することを特徴とする式(I−c):
【0022】
【化20】
【0023】
で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムの製法、
〔4〕 式(I−c):
【0024】
【化21】
【0025】
で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを加水分解することを特徴とする3-アミノ-2- メルカプト安息香酸の製法、ならびに
〔5〕 式(I−c):
【0026】
【化22】
【0027】
で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを加水分解し、引き続いて亜硝酸化合物の存在下でジアゾ化することを特徴とする1,2,3-ベンゾチアジアゾール- 7- カルボン酸の製法
に関する。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明のベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム誘導体は、前記したように、一般式(I):
【0029】
【化23】
【0030】
〔式中、Zはニトロ基または−N(R1 )R2 基、R1 およびR2 は、それぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるか、またはそれらが結合している窒素原子と一緒になってO、SおよびNから選ばれたヘテロ原子を1〜3個有する置換または非置換の5員または6員の複素環基を形成していてもよい〕で表される化合物である。
【0031】
一般式(I)において、Zは、ニトロ基または−N(R1 )R2 基である。前記R1 およびR2 は、それぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるか、またはそれらが結合している窒素原子と一緒になってO、SおよびNから選ばれたヘテロ原子を1〜3個有する置換または非置換の5員または6員の複素環基を形成していてもよい。
【0032】
前記炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
【0033】
前記R1 およびR2 がそれらと結合している窒素原子と一緒になって形成しているO、SおよびNから選ばれたヘテロ原子を1〜3個有する置換または非置換の5員または6員の複素環基の代表例としては、例えば、ピロール環、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、チアゾール環等が挙げられる。
【0034】
前記R1 の中では、水素原子、メチル基およびエチル基が好ましい。また、前記R2 の中では、水素原子、メチル基およびエチル基が好ましい。
【0035】
一般式(I)で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム誘導体の好ましい代表例としては、式(I−a):
【0036】
【化24】
【0037】
で表される7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム、一般式(I−b):
【0038】
【化25】
【0039】
〔式中、R1 およびR2 は前記と同じ〕
で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム化合物等が挙げられる。
【0040】
一般式(I−b)で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム化合物の代表例としては、例えば、式(I−c):
【0041】
【化26】
【0042】
で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム、7-ジメチルアミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム、7-ジエチルアミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム、7-メチルアミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム、7-エチルアミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムおよびそれらの塩などが挙げられる。前記塩の具体例としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性および経済性の観点から、塩酸塩および硫酸塩が好ましい。
【0043】
一般式(I−b)で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム化合物の中では、工業的生産性の観点から、式(I−c)で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムが特に好ましい。
【0044】
一般式(I)で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム誘導体は、一般式(I−d):
【0045】
【化27】
【0046】
〔式中、Zは前記と同じ〕
で表されるベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体をオキシム化することによって得ることができる。該ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体は、本件出願人が先に出願している特願平10−10802号明細書に記載の方法、すなわちフェニルチオグリコール酸誘導体をハロゲン化剤を用いてフェニルチオグリコール酸クロライド誘導体とし、引き続いて該フェニルチオグリコール酸クロライド誘導体をルイス酸を用いて環化する製法によって容易に得ることができる。
【0047】
一般式(I−d)において、Zは、前記と同様に、ニトロ基または−N(R1 )R2 基である。R1 およびR2 は、それぞれ独立して水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基であるか、またはそれらが結合している窒素原子と一緒になってO、SおよびNから選ばれたヘテロ原子を1〜3個有する置換または非置換の5員または6員の複素環基を形成していてもよい。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。前記R1 およびR2 が結合している窒素原子と一緒になって形成しているO、SおよびNから選ばれたヘテロ原子を1〜3個有する置換または非置換の5員または6員の複素環基としては、ピロール環、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、チアゾール環等が挙げられる。これらの中では、R1 は水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましく、R2 は水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましい。
【0048】
一般式(I−d)で表されるベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体の好ましい代表例としては、Zがニトロ基である7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンおよびZが−N(R1 )R2 基〔R1 およびR2 は前記と同じ〕で表されるベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン化合物が挙げられる。Zが−N(R1 )R2 基であるベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン化合物の具体例としては、7-アミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン、7-ジメチルアミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン、7-ジエチルアミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン、7-メチルアミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン、7-エチルアミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンおよびそれらの塩等が挙げられる。前記塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性および経済性の観点から、塩酸塩および硫酸塩が好ましい。
【0049】
前記オキシム化は、亜硝酸化合物を用いて行うことが好ましい。
【0050】
前記亜硝酸化合物としては、特に限定はないが、例えば、亜硝酸、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩、亜硝酸イソアミル等の有機亜硝酸化合物等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、亜硝酸ナトリウムが好ましい。
【0051】
前記亜硝酸化合物の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いるベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体1モルに対して、反応を十分に進行させる観点から、1モル以上であることが好ましく、また経済性の観点から、8モル以下、好ましくは3モル以下であることが望ましい。
【0052】
前記ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体をオキシム化する際の温度は、通常、反応速度の低下を抑制する観点から、約−20℃以上、好ましくは約−10℃以上であることが望ましく、また副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑制する観点から、約100℃以下、好ましくは約80℃以下であることが望ましい。
【0053】
前記ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体をオキシム化するのに要する時間は、反応条件などによって異なるので一概には決定することはできないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0054】
また、前記ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体を亜硝酸ナトリウムなどの亜硝酸アルカリ金属塩の存在下でオキシム化する際には、酸を用いることが好ましい。
【0055】
前記酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の鉱酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸等の有機カルボン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸、それらの塩等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、塩酸および硫酸が好ましい。
【0056】
前記酸の使用量は、特に限定がないが、通常、前記ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体1モルに対して、収率向上の観点から、0.5モル以上、好ましくは1モル以上であることが望ましく、また経済性の観点から、30モル以下、好ましくは15モル以下であることが望ましい。
【0057】
また、前記ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体のオキシム化は、通常、水、水性溶媒、前記ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体および亜硝酸化合物に対して不活性な溶媒などを使用して行うことができる。
【0058】
前記溶媒の具体例としては、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の極性溶媒、これらの混合溶媒等が挙げられる。これらの中では、経済性および工業的生産性の観点から、水および水−メタノール混合溶媒が好ましい。
【0059】
前記溶媒の使用量は、特に限定がないが、通常、前記ベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体1重量部に対して、反応の操作性向上の観点から、1重量部以上、好ましくは3重量部以上であることが望ましく、また経済性の観点から、100重量部以下、好ましくは20重量部以下であることが望ましい。
【0060】
かくして、一般式(I−d)で表されるベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン誘導体をオキシム化することにより、一般式(I)で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム誘導体を得ることができる。得られたベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム誘導体は、濾過等の常法により単離することができる。
【0061】
前記一般式(I)で表されるベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム誘導体は、1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸の製造中間体として有用な化合物であり、特に、一般式(I)において、Zがニトロ基である式(I−a)で表される7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムおよびZがアミノ基である式(I−c)で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムは、有用な化合物である。
【0062】
一般式(I−d)において、Zがニトロ基である7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンを用いた場合、該7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンををオキシム化することにより、式(I−a)で表される7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを得ることができる。この場合、前記オキシム化は、亜硝酸化合物を用いて行うことが好ましい。
【0063】
また、一般式(I−d)において、Zがアミノ基である7-アミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンを用いた場合、該7-アミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンををオキシム化することにより、式(I−c)で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを得ることができる。
【0064】
本発明においては、式(I−c)で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムは、前記方法以外にも、式(I−a)で表される7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを還元することによっても得ることができる。
【0065】
前記7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを還元する方法としては、特に限定されるものではなく、通常知られている還元法、例えば、鉄、亜鉛、スズ等の金属と塩酸、硫酸、酢酸等の酸による還元法、塩化鉄、塩化亜鉛、塩化スズ等のハロゲン化金属塩を用いる還元法、パラジウム−炭素、ラネーニッケル等を触媒とした水素添加法、硫化ナトリウム、硫化カリウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム等の無機硫化物を用いる還元法等を挙げることができる。これらの方法の中では、工業的生産性の観点から、無機硫化物を用いる還元法が好ましい。
【0066】
前記無機硫化物の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いる7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム1モルに対して、反応を十分に進める意味から、1.5モル以上であることが好ましく、また、経済性の観点から、12モル以下、好ましくは4.5モル以下であることが望ましい。
【0067】
前記7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを還元する際の温度は、通常、反応速度の低下を抑制する観点から約−20℃以上、好ましくは約−10℃以上であることが望ましく、また、副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑制する観点から約100℃以下、好ましくは約80℃以下であることが望ましい。
【0068】
前記7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを還元する際の反応時間は、一概には決定することはできないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0069】
また、前記7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムの還元は、通常、水、水性溶媒や、前記7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムおよび無機硫化物に対して不活性な溶媒などを使用して行うことができる。
【0070】
前記溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒、これらの混合溶媒が挙げられる。これらの中では、経済性および工業的生産性の観点から、水および水−メタノール混合溶媒が好ましい。
【0071】
前記溶媒の使用量は、特に限定はないが、通常、前記7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム1重量部に対して、反応の操作性向上の観点から、1重量部以上、好ましくは3重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、100重量部以下、好ましくは20重量部以下であることが望ましい。
【0072】
かくして一般式(I−c)で表される7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムが得られる。得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムは、晶析、濾過等の常法により単離することができる。
【0073】
次に、前記7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを加水分解することにより、3-アミノ-2- メルカプト安息香酸を得ることができる。
【0074】
前記7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを加水分解する方法としては、アルカリによる加水分解法が挙げられる。使用されるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属が好ましい。
【0075】
前記水酸化アルカリ金属の使用量は、特に限定されるものではないが、原料として用いる7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム1モルに対して、反応を十分に進行させる観点から、3モル以上であることが好ましく、また経済性の観点から、20モル以下、好ましくは10モル以下であることが望ましい。
【0076】
前記7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを加水分解する際の温度は、通常、反応速度の低下を抑制する観点から、約50℃以上、好ましくは約80℃以上であることが望ましく、また副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑制する観点から、約250℃以下、好ましくは約150℃以下であることが望ましい。
【0077】
前記7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムを加水分解する際の時間は、反応条件などによって異なるので一概には決定することはできないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0078】
また、前記7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムの加水分解は、通常、水や、前記7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムおよび水酸化アルカリ金属に対して不活性な水性溶媒などを使用して行うことができる。
【0079】
前記溶媒の具体例としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒、これらの混合溶媒が挙げられる。これらの中では、経済性および工業的生産性の観点から、水および水−メタノール混合溶媒が好ましい。
【0080】
前記溶媒の使用量は、特に限定はないが、通常、前記7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム1重量部に対して、反応の操作性向上の観点から、1重量部以上、好ましくは3重量部以上であることが望ましく、また、経済性の観点から、100重量部以下、好ましくは20重量部以下であることが望ましい。
【0081】
かくして、7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを加水分解することにより、3-アミノ-2- メルカプト安息香酸を得ることができる。得られた3-アミノ-2- メルカプト安息香酸は、晶析、濾過等の常法により、単離することができる。
【0082】
また、前記方法により7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを加水分解し、引き続いて亜硝酸化合物の存在下でジアゾ化することにより、1,2,3-ベンゾチアジアゾール- 7- カルボン酸が得られる。
【0083】
前記亜硝酸化合物としては、特に限定はないが、例えば、亜硝酸、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩、亜硝酸イソアミル等の有機亜硝酸化合物等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、亜硝酸ナトリウムが好ましい。
【0084】
前記亜硝酸化合物の使用量は、特に限定されるものではないが、3-アミノ-2- メルカプト安息香酸1モルに対して、反応を十分に進行させる観点から、1モル以上であることが好ましく、また経済性の観点から、8モル以下、好ましくは3モル以下であることが望ましい。
【0085】
前記3-アミノ-2- メルカプト安息香酸をジアゾ化する際の温度は、通常、反応速度の低下を抑制する観点から、約−20℃以上、好ましくは約−10℃以上であることが望ましく、また副反応の発生を防ぎ、収率の低下を抑制する観点から、約30℃以下、好ましくは約20℃以下であることが望ましい。
【0086】
前記3-アミノ-2- メルカプト安息香酸をジアゾ化する際の時間は、反応条件などによって異なるので一概には決定することはできないが、通常、1〜30時間程度であればよい。
【0087】
また、前記3-アミノ-2- メルカプト安息香酸を亜硝酸ナトリウムなどの亜硝酸アルカリ金属塩の存在下でジアゾ化する際には、酸を用いることが好ましい。
【0088】
前記酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の鉱酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸等の有機カルボン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸、それらの塩等が挙げられる。これらの中では、工業的生産性の観点から、鉱酸、なかでも塩酸および硫酸が好ましい。
【0089】
前記酸の使用量は、特に限定はないが、通常、前記3-アミノ-2- メルカプト安息香酸1モルに対して、収率を向上させる観点から、1モル以上、好ましくは3モル以上であることが望ましく、また経済性の観点から、30モル以下、好ましくは15モル以下であることが望ましい。
【0090】
前記3-アミノ-2- メルカプト安息香酸をジアゾ化する際に使用しうる溶媒は、7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシムを加水分解した際に用いた溶媒を引き続いて使用することができる。
【0091】
かくして、農薬等として有用な1, 2, 3-ベンゾチアジアゾール- 7- カルボン酸を得ることができる。得られた、1, 2, 3-ベンゾチアジアゾール- 7- カルボン酸は濾過等の常法により単離できる。
【0092】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0093】
製造例
攪拌機、温度計および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、2-ニトロフェニルチオグリコ−ル酸106.5g(0.50 モル) 、1,2-ジクロロエタン300gおよびN,N-ジメチルホルムアミド0.2 gを仕込み、50℃で2時間を要して塩化チオニル65.5g(0.55モル) を滴下し、同温度で1時間保温し、2-ニトロフェニルチオグリコ−ル酸クロライド溶液420g(2-ニトロフェニルチオグリコ−ル酸クロライドの含有量:113.4g(0.49モル))を得た。
【0094】
引き続き、攪拌機、温度計および冷却管を備えた2L容の四つ口フラスコに、無水塩化アルミニウム80.0g(0.60モル) および1,2-ジクロロエタン700gを仕込み、20℃で2時間を要して、得られた2-ニトロフェニルチオグリコ−ル酸クロライド溶液を滴下しながら反応液を調製した。滴下終了後、得られた反応液1200g を同温度で3時間保持した後に、3L容のビーカー内の氷水1000g 中にこの反応液を注ぎ、油層と水層に分離した。得られた油層を抽出し、濃縮し、7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン83.0g (0.426 モル)を得た。得られた7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンの2-ニトロフェニルチオグリコ−ル酸に対する収率は、85%であった。
【0095】
実施例1
攪拌機、温度計および冷却管を備えた1000mL容の四つ口フラスコに、製造例で得られた7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン97.5g(0.50モル) 、亜硝酸ナトリウム38.0g(0.55モル) およびメタノール400mLを仕込み、40℃で1時間を要して35%塩酸水を57.4g(0.55モル) 滴下し、同温度で1時間保持した後、析出した結晶を濾過、乾燥し、7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム107.5g(0.48 モル) を得た。得られた7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムの7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンに対する収率は96%であった。
【0096】
得られた7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムは、以下の物性を有することから、同定することができた。
融点:248〜252℃
元素分析値:C43.0; H1.7; N12.6(計算値 C42.9; H1.8; N12.5)
1 H−NMR:δ(DMSO-d6)7.68 (1H, t, J8Hz, 芳香環), 8.23 (1H, d,J7Hz, 芳香環), 8.66 (1H,d, J8Hz, 芳香環), 13.97 (1H, s, -OH)
IR(赤外吸収分光法):1693, 1608, 1606, 1525, 1516, 1456, 1323, 1030, 856 cm-1
【0097】
実施例2
攪拌機、温度計および冷却管を備えた1000mL容の四つ口フラスコに、実施例1で得られた7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム112.0g(0.50 モル) 、メタノール400mLおよび48%水酸化ナトリウム水溶液42g(0.50モル) を仕込み、50℃で1時間を要して30%水硫化ナトリウム水溶液187.6g(1.00 モル) を滴下し、同温度で1時間保持した後、35%塩酸水で中和し、析出した結晶を濾過し、乾燥して7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム91.2g(0.47モル) を得た。得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムの7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンに対する収率は94%であった。
【0098】
得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムは、以下の物性を有することから、同定することができた。
融点:254〜257℃
元素分析値:C49.6; H3.0; N14.5(計算値 C49.5; H3.1; N14.4)
1 H−NMR:δ(DMSO-d6) 6.78〜7.34 (broad-s,芳香環, -NH2), 13.51〜13.61 (broad-s, -OH)
IR(赤外吸収分光法):3045, 2812, 1686, 1597, 1479, 1429, 1055, 1032, 966 cm-1
【0099】
実施例3
攪拌機および温度計を備えた1000mL容のオートクレーブに、製造例で得られた7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン97.5g(0.50モル) 、メタノール500mLおよびラネーニッケル5.0gを仕込んで密閉し、80℃、5〜9kgf/cm2 で5時間を要して水素ガスをオ−トクレ−ブ中に導入した。
【0100】
ラネーニッケルを濾別し、7-アミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン77.6g(0.47モル) を含む溶液を得た。
【0101】
引き続き、得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オン溶液に、亜硝酸ナトリウム38.0g(0.55モル) を添加し、40℃で1時間を要して35%塩酸水を57.4g(0.55モル) 滴下し、同温度で1時間保持した後、析出した結晶を濾過し、乾燥して7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム87.3g(0.45) を得た。得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムの7-ニトロベンゾ[b] チオフェン-3(2H)- オンに対する収率は90%であった。
【0102】
得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムは、実施例2と同様の物性を有することから、同定することができた。
【0103】
実施例4
攪拌機、温度計および冷却管を備えた1000mL容の四つ口フラスコに、実施例2で得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム97.0g(0.50モル) および40%水酸化ナトリウム水溶液208.3g(2.0モル) を仕込み、120℃で5時間加熱した後、−5〜0℃で反応液を35%塩酸水にて中和し析出した結晶を濾過し、乾燥して3-アミノ-2- メルカプト安息香酸79.4g(0.47モル) を得た。得られた3-アミノ-2- メルカプト安息香酸の7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムに対する収率は94%であった。
【0104】
実施例5
攪拌機、温度計および冷却管を備えた1000mL容の四つ口フラスコに、実施例2で得られた7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシム97.0g(0.50モル) および40%水酸化ナトリウム水溶液208.3g(2.0モル) を仕込み、120℃で5時間加熱した後、−5〜0℃で35%塩酸水312.9g(3.0モル) を添加し、酸性にした。その反応液へ30%亜硝酸ナトリウム水溶液126.5g(0.55 モル) を5〜10℃で滴下し、析出している結晶を濾過し、乾燥して1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸84.6g(0.47モル) を得た。得られた1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸の7-アミノベンゾ[b] チオフェン-2, 3-ジオン-2- オキシムに対する収率は94%であった。
【0105】
【発明の効果】
本発明によれば、1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸を製造する際の中間体として有用なベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム誘導体およびその製法が提供される。また、本発明によれば、該ベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム誘導体を用いて1,2,3-ベンゾチアジアゾール-7- カルボン酸を工業的に安価にかつ容易に製造することができるという効果が奏される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative and a method for producing the same, and a method for producing 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid using the same. More particularly, the present invention relates to a method for producing 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid useful as an agrochemical, a benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative that is an intermediate thereof, and a method for producing the same. .
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, as a production method of 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid used in agricultural chemicals, etc., (a) a production method using 2-chloro-3-nitrobenzoic acid as a starting material (JP-A 64- 90176), (b) a production method using 2,3-dichloronitrobenzene as a starting material (WO96 / 11906 pamphlet) and (c) a production method using 3-aminobenzoic acid as a starting material (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 9- No. 235279) is known.
[0003]
However, among these production methods, the production methods (a) and (b) are such that 2-chloro-3-nitrobenzoic acid and 2,3-dichloronitrobenzene, which are raw materials, are not commercially available and are inexpensive. Is not known, and the manufacturing process is multi-stage, and it is necessary to use expensive reagents such as benzyl mercaptan for manufacturing, which increases the time and manufacturing cost and has the disadvantage of being inferior in industrial productivity. is there.
[0004]
In addition, the production method (c) has a yield of 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid obtained from the fact that a significant amount of isomers are mixed in the synthesized product and the reaction conditions are severe. However, there is a disadvantage that the reaction control is complicated.
[0005]
Therefore, it has been difficult to produce 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid industrially inexpensively and easily by the conventional methods.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above prior art, and is a process for producing 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid industrially inexpensively and easily, as well as for producing the compound It is an object of the present invention to provide a benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative useful as an intermediate of the above and a method for producing the same.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is as follows.
[1] General formula (I):
[0008]
Embedded image
[0009]
[Wherein Z is a nitro group orIs an amino groupBenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivatives represented by,
[0015]
[2] Formula (Id):
[0016]
Embedded image
[0017]
[Wherein Z is a nitro group orIs an amino groupA benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative represented byUsing nitrite compoundsGeneral formula (I) characterized by oximation:
[0018]
Embedded image
[0019]
[Wherein Z is the same as above]
A process for producing a benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative represented by:
[3Formula (Ia):
[0020]
Embedded image
[0021]
7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by the formula (Ic):
[0022]
Embedded image
[0023]
A process for producing 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by:
[4Formula (Ic):
[0024]
Embedded image
[0025]
A process for producing 3-amino-2-mercaptobenzoic acid characterized by hydrolyzing 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by:
[5Formula (Ic):
[0026]
Embedded image
[0027]
7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by the formula 1,2,3-benzoic acid, which is hydrolyzed and subsequently diazotized in the presence of a nitrite compound Preparation of thiadiazole-7-carboxylic acid
About.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As described above, the benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative of the present invention has the general formula (I):
[0029]
Embedded image
[0030]
[In the formula, Z represents a nitro group or —N (R1) R2Group, R1And R2Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, or a hetero atom selected from O, S and N together with a nitrogen atom to which they are bonded to 1 to 3 A substituted or unsubstituted 5-membered or 6-membered heterocyclic group may be formed].
[0031]
In the general formula (I), Z represents a nitro group or —N (R1) R2It is a group. R1And R2Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, or a hetero atom selected from O, S and N together with a nitrogen atom to which they are bonded to 1 to 3 One or more substituted or unsubstituted 5-membered or 6-membered heterocyclic groups may be formed.
[0032]
Examples of the alkyl group having 1 to 4 carbon atoms include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and a butyl group.
[0033]
R1And R2A substituted or unsubstituted 5- or 6-membered heterocyclic group having 1 to 3 heteroatoms selected from O, S and N, which are formed together with the nitrogen atom to which they are bonded Representative examples include pyrrole ring, pyrrolidine ring, piperidine ring, morpholine ring, thiazole ring and the like.
[0034]
R1Among these, a hydrogen atom, a methyl group and an ethyl group are preferable. The R2Among these, a hydrogen atom, a methyl group and an ethyl group are preferable.
[0035]
Preferable representative examples of the benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative represented by the general formula (I) include compounds represented by the formula (Ia):
[0036]
Embedded image
[0037]
7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by the general formula (Ib):
[0038]
Embedded image
[0039]
[In the formula, R1And R2Is the same as above)
A benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime compound represented by the formula:
[0040]
Representative examples of the benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime compound represented by the general formula (Ib) include, for example, the formula (Ic):
[0041]
Embedded image
[0042]
7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime, 7-dimethylaminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime, 7-diethylaminobenzo [b] thiophene -2, 3-dione-2-oxime, 7-methylaminobenzo [b] thiophene-2, 3-dione-2- oxime, 7-ethylaminobenzo [b] thiophene-2, 3-dione-2- oxime And salts thereof. Specific examples of the salt include organic carboxylic acids such as mineral salts such as hydrochloride, sulfate, phosphate and nitrate, acetate, oxalate, malonate, benzoate and phthalate. Examples thereof include organic sulfonates such as salts, methanesulfonate, and p-toluenesulfonate. Among these, hydrochloride and sulfate are preferable from the viewpoint of industrial productivity and economy.
[0043]
Among the benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime compounds represented by the general formula (Ib), from the viewpoint of industrial productivity, the compound represented by the formula (Ic) 7 -Aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime is particularly preferred.
[0044]
The benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative represented by the general formula (I) has the general formula (Id):
[0045]
Embedded image
[0046]
[Wherein Z is the same as above]
It can be obtained by oximation of a benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative represented by: The benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative is obtained by the method described in Japanese Patent Application No. 10-10802 previously filed by the present applicant, ie, a phenylthioglycolic acid derivative. To obtain a phenylthioglycolic acid chloride derivative, and subsequently, the phenylthioglycolic acid chloride derivative can be easily obtained by a cyclization method using a Lewis acid.
[0047]
In the general formula (Id), Z represents a nitro group or —N (R1) R2It is a group. R1And R2Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, or a hetero atom selected from O, S and N together with a nitrogen atom to which they are bonded to 1 to 3 One or more substituted or unsubstituted 5-membered or 6-membered heterocyclic groups may be formed. Examples of the alkyl group having 1 to 4 carbon atoms include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and a butyl group. R1And R2A substituted or unsubstituted 5- or 6-membered heterocyclic group having 1 to 3 heteroatoms selected from O, S and N formed together with the nitrogen atom to which Examples include a pyrrole ring, a pyrrolidine ring, a piperidine ring, a morpholine ring, and a thiazole ring. Among these, R1Is preferably a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and R2Is preferably a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group.
[0048]
A preferred representative example of the benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative represented by the general formula (Id) is 7-nitrobenzo [b] thiophene-3 (2H)-in which Z is a nitro group. ON and Z are -N (R1) R2Group [R1And R2Benzo [b] thiophen-3 (2H) -one compound represented by the same formula as above. Z is -N (R1) R2Specific examples of the group benzo [b] thiophene-3 (2H) -one compounds include 7-aminobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one, 7-dimethylaminobenzo [b] thiophene-3 (2H ) -One, 7-diethylaminobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one, 7-methylaminobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one, 7-ethylaminobenzo [b] thiophene-3 (2H ) -One and their salts. Examples of the salt include mineral salts such as hydrochloride, sulfate, phosphate and nitrate, organic carboxylates such as acetate, oxalate, malonate, benzoate and phthalate, methane Examples thereof include organic sulfonates such as sulfonate and p-toluenesulfonate. Among these, hydrochloride and sulfate are preferable from the viewpoint of industrial productivity and economy.
[0049]
The oximation is preferably performed using a nitrous acid compound.
[0050]
Although it does not specifically limit as said nitrite compound, For example, organic nitrite compounds, such as alkali metal nitrites, such as nitrous acid, sodium nitrite, and potassium nitrite, isoamyl nitrite, etc. are mentioned. Among these, sodium nitrite is preferable from the viewpoint of industrial productivity.
[0051]
The amount of the nitrous acid compound used is not particularly limited, but from the viewpoint of sufficiently allowing the reaction to proceed with respect to 1 mol of the benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative used as a raw material, From the viewpoint of economy, it is preferably 8 mol or less, and preferably 3 mol or less.
[0052]
The temperature at the time of oximation of the benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative is usually about −20 ° C. or higher, preferably about −10 ° C. or higher, from the viewpoint of suppressing a decrease in reaction rate. In addition, from the viewpoint of preventing the occurrence of side reactions and suppressing the decrease in yield, it is desirable that the temperature be about 100 ° C. or less, preferably about 80 ° C. or less.
[0053]
The time required for the oximation of the benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative varies depending on the reaction conditions and cannot be determined unconditionally, but is usually about 1 to 30 hours. Good.
[0054]
In addition, when the benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative is oximed in the presence of an alkali metal nitrite such as sodium nitrite, an acid is preferably used.
[0055]
Examples of the acid include mineral acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, and nitric acid, organic carboxylic acids such as acetic acid, oxalic acid, malonic acid, benzoic acid, and phthalic acid, methanesulfonic acid, and p-toluenesulfonic acid. Examples thereof include organic sulfonic acids and salts thereof. Among these, hydrochloric acid and sulfuric acid are preferable from the viewpoint of industrial productivity.
[0056]
The amount of the acid used is not particularly limited, but is usually 0.5 mol or more, preferably 1 mol or more, preferably 1 mol of the benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative, from the viewpoint of yield improvement. The amount is preferably 1 mol or more, and from the viewpoint of economy, it is 30 mol or less, preferably 15 mol or less.
[0057]
In addition, the oximation of the benzo [b] thiophene-3 (2H) -one derivative is usually not performed on water, an aqueous solvent, the benzo [b] thiophene-3 (2H) -one derivative, and a nitrite compound. An active solvent can be used.
[0058]
Specific examples of the solvent include, for example, water; alcohols such as methanol, ethanol and isopropanol; ethers such as tetrahydrofuran and dioxane; polar solvents such as dimethylformamide (DMF) and dimethyl sulfoxide (DMSO), and mixed solvents thereof Etc. In these, water and a water-methanol mixed solvent are preferable from a viewpoint of economical efficiency and industrial productivity.
[0059]
The amount of the solvent used is not particularly limited, but is usually 1 part by weight or more with respect to 1 part by weight of the benzo [b] thiophen-3 (2H) -one derivative from the viewpoint of improving the operability of the reaction. The amount is preferably 3 parts by weight or more, and from the viewpoint of economy, it is 100 parts by weight or less, preferably 20 parts by weight or less.
[0060]
Thus, benzo [b] thiophene-2 represented by the general formula (I) is obtained by oximation of the benzo [b] thiophene-3 (2H) -one derivative represented by the general formula (Id). A 3-dione-2-oxime derivative can be obtained. The resulting benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative can be isolated by conventional methods such as filtration.
[0061]
The benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative represented by the general formula (I) is a useful compound as an intermediate for the production of 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid. In particular, in general formula (I), 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by formula (Ia), wherein Z is a nitro group, and Z is an amino group 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by a certain formula (Ic) is a useful compound.
[0062]
In the general formula (Id), when 7-nitrobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one in which Z is a nitro group is used, the 7-nitrobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by the formula (Ia) can be obtained by oximation. In this case, the oximation is preferably performed using a nitrite compound.
[0063]
In addition, when 7-aminobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one in which Z is an amino group in general formula (Id) is used, the 7-aminobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one By oximation of ON, 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by the formula (Ic) can be obtained.
[0064]
In the present invention, the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by the formula (Ic) is represented by the formula (Ia) in addition to the above method. It can also be obtained by reducing 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime.
[0065]
The method for reducing the 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime is not particularly limited, and a commonly known reduction method such as iron, zinc, tin, etc. Reduction method using metal and acid such as hydrochloric acid, sulfuric acid, acetic acid, reduction method using metal halide salt such as iron chloride, zinc chloride, tin chloride, hydrogenation method using palladium-carbon, Raney nickel as catalyst, sodium sulfide, Examples thereof include a reduction method using an inorganic sulfide such as potassium sulfide, sodium hydrosulfide, potassium hydrosulfide and the like. Among these methods, a reduction method using an inorganic sulfide is preferable from the viewpoint of industrial productivity.
[0066]
The amount of the inorganic sulfide used is not particularly limited, but it means that the reaction is sufficiently advanced with respect to 1 mol of 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime used as a raw material. Therefore, the amount is preferably 1.5 mol or more, and from the viewpoint of economy, it is 12 mol or less, preferably 4.5 mol or less.
[0067]
The temperature for reducing the 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime is usually about −20 ° C. or higher, preferably about −10 ° C. or higher, from the viewpoint of suppressing a decrease in reaction rate. In addition, it is desirable that the temperature be about 100 ° C. or less, preferably about 80 ° C. or less from the viewpoint of preventing the occurrence of side reactions and suppressing the decrease in yield.
[0068]
Although the reaction time for reducing the 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime cannot be generally determined, it is usually about 1 to 30 hours.
[0069]
Further, the reduction of the 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime is usually carried out with water, an aqueous solvent, or the 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime. And a solvent inert to the inorganic sulfide.
[0070]
Examples of the solvent include water, alcohols such as methanol, ethanol and isopropanol, ethers such as tetrahydrofuran and dioxane, polar solvents such as dimethylformamide and dimethyl sulfoxide, and mixed solvents thereof. In these, water and a water-methanol mixed solvent are preferable from a viewpoint of economical efficiency and industrial productivity.
[0071]
The amount of the solvent to be used is not particularly limited, but is usually 1 with respect to 1 part by weight of the 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime from the viewpoint of improving the operability of the reaction. It is desirable that the amount is not less than 3 parts by weight, preferably not less than 3 parts by weight, and from the viewpoint of economy, it is desirably not more than 100 parts by weight, preferably not more than 20 parts by weight.
[0072]
Thus, 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime represented by the general formula (Ic) is obtained. The obtained 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime can be isolated by conventional methods such as crystallization and filtration.
[0073]
Next, 3-amino-2-mercaptobenzoic acid can be obtained by hydrolyzing the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime.
[0074]
Examples of the method for hydrolyzing the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime include an alkali hydrolysis method. The alkali used is preferably an alkali metal hydroxide such as sodium hydroxide or potassium hydroxide.
[0075]
The amount of the alkali metal hydroxide used is not particularly limited, but the reaction proceeds sufficiently with respect to 1 mol of 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime used as a raw material. From the viewpoint of making it preferable, it is preferably 3 mol or more, and from the viewpoint of economy, it is preferably 20 mol or less, preferably 10 mol or less.
[0076]
The temperature at which the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime is hydrolyzed is usually about 50 ° C. or higher, preferably about 80 ° C. or higher, from the viewpoint of suppressing a decrease in reaction rate. In addition, from the viewpoint of preventing the occurrence of side reactions and suppressing the decrease in yield, it is desirable that the temperature be about 250 ° C. or lower, preferably about 150 ° C. or lower.
[0077]
The time for hydrolysis of the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime varies depending on the reaction conditions and cannot be determined unconditionally, but is usually about 1 to 30 hours. If it is.
[0078]
The hydrolysis of the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime is usually carried out with water, the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime and water. It can be carried out using an aqueous solvent inert to the alkali metal oxide.
[0079]
Specific examples of the solvent include water, alcohols such as methanol, ethanol and isopropanol, ethers such as tetrahydrofuran and dioxane, polar solvents such as dimethylformamide and dimethyl sulfoxide, and mixed solvents thereof. In these, water and a water-methanol mixed solvent are preferable from a viewpoint of economical efficiency and industrial productivity.
[0080]
The amount of the solvent to be used is not particularly limited, but is usually 1 with respect to 1 part by weight of the 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime from the viewpoint of improving the operability of the reaction. It is desirable that the amount is not less than 3 parts by weight, preferably not less than 3 parts by weight, and from the viewpoint of economy, it is desirably not more than 100 parts by weight, preferably not more than 20 parts by weight.
[0081]
Thus, 3-amino-2-mercaptobenzoic acid can be obtained by hydrolyzing 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime. The resulting 3-amino-2-mercaptobenzoic acid can be isolated by conventional methods such as crystallization and filtration.
[0082]
Further, by hydrolyzing 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime by the above method and subsequently diazotizing in the presence of a nitrite compound, 1,2,3-benzothiadiazole -7-Carboxylic acid is obtained.
[0083]
Although it does not specifically limit as said nitrite compound, For example, organic nitrite compounds, such as alkali metal nitrites, such as nitrous acid, sodium nitrite, and potassium nitrite, isoamyl nitrite, etc. are mentioned. Among these, sodium nitrite is preferable from the viewpoint of industrial productivity.
[0084]
The amount of the nitrous acid compound used is not particularly limited, but is preferably 1 mol or more from the viewpoint of sufficiently allowing the reaction to proceed with respect to 1 mol of 3-amino-2-mercaptobenzoic acid. Also, from the viewpoint of economy, it is desirable that the amount be 8 mol or less, preferably 3 mol or less.
[0085]
The temperature for diazotizing the 3-amino-2-mercaptobenzoic acid is usually about −20 ° C. or higher, preferably about −10 ° C. or higher, from the viewpoint of suppressing a decrease in reaction rate. Further, from the viewpoint of preventing the occurrence of side reactions and suppressing the decrease in yield, it is desirable that the temperature is about 30 ° C. or lower, preferably about 20 ° C. or lower.
[0086]
Although the time for diazotizing the 3-amino-2-mercaptobenzoic acid varies depending on the reaction conditions and the like, it cannot be determined unconditionally, but it is usually about 1 to 30 hours.
[0087]
Further, when the 3-amino-2-mercaptobenzoic acid is diazotized in the presence of an alkali metal nitrite such as sodium nitrite, an acid is preferably used.
[0088]
Examples of the acid include mineral acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, and nitric acid, organic carboxylic acids such as acetic acid, oxalic acid, malonic acid, benzoic acid, and phthalic acid, methanesulfonic acid, and p-toluenesulfonic acid. Examples thereof include organic sulfonic acids and salts thereof. Among these, mineral acids, particularly hydrochloric acid and sulfuric acid are preferable from the viewpoint of industrial productivity.
[0089]
The amount of the acid to be used is not particularly limited, but is usually 1 mol or more, preferably 3 mol or more with respect to 1 mol of the 3-amino-2-mercaptobenzoic acid from the viewpoint of improving the yield. In addition, from the viewpoint of economy, it is desirably 30 mol or less, preferably 15 mol or less.
[0090]
The solvent that can be used for diazotizing the 3-amino-2-mercaptobenzoic acid is the same as that used for the hydrolysis of 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime. Can be used.
[0091]
Thus, 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid useful as an agricultural chemical or the like can be obtained. The obtained 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid can be isolated by a conventional method such as filtration.
[0092]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited to such examples.
[0093]
Production example
In a 500 mL four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser tube, 106.5 g (0.50 mol) of 2-nitrophenylthioglycolic acid, 300 g of 1,2-dichloroethane and 0.2 g of N, N-dimethylformamide 65.5 g (0.55 mol) of thionyl chloride was added dropwise over 2 hours at 50 ° C., and the mixture was kept at the same temperature for 1 hour. 420 g of 2-nitrophenylthioglycolic acid chloride solution (2-nitrophenylthio) Glycolic acid chloride content: 113.4 g (0.49 mol)) was obtained.
[0094]
Subsequently, 80.0 g (0.60 mol) of anhydrous aluminum chloride and 700 g of 1,2-dichloroethane were charged into a 2 L four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser, and took 2 hours at 20 ° C. A reaction solution was prepared while dropping the obtained 2-nitrophenylthioglycolic acid chloride solution. After completion of the dropwise addition, 1200 g of the resulting reaction solution was held at the same temperature for 3 hours, and then poured into 1000 g of ice water in a 3 L beaker, and separated into an oil layer and an aqueous layer. The resulting oil layer was extracted and concentrated to obtain 83.0 g (0.426 mol) of 7-nitrobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one. The yield of the obtained 7-nitrobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one with respect to 2-nitrophenylthioglycolic acid was 85%.
[0095]
Example 1
In a 1000 mL four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser tube, 97.5 g (0.50 mol) of 7-nitrobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one obtained in Preparation Example, sodium nitrite 38.0 g (0.55 mol) and 400 mL of methanol were charged, and 57.4 g (0.55 mol) of 35% aqueous hydrochloric acid was added dropwise at 40 ° C. over 1 hour. After maintaining at the same temperature for 1 hour, the precipitated crystals were filtered and dried. As a result, 107.5 g (0.48 mol) of 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime was obtained. The yield of the obtained 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime based on 7-nitrobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one was 96%.
[0096]
The obtained 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime could be identified because it had the following physical properties.
Melting point: 248-252 ° C
Elemental analysis value: C43.0; H1.7; N12.6 (calculated value C42.9; H1.8; N12.5)
1H-NMR: δ (DMSO-d6) 7.68 (1H, t, J8Hz, aromatic ring), 8.23 (1H, d, J7Hz, aromatic ring), 8.66 (1H, d, J8Hz, aromatic ring), 13.97 (1H, s, -OH)
IR (infrared absorption spectroscopy): 1693, 1608, 1606, 1525, 1516, 1456, 1323, 1030, 856 cm-1
[0097]
Example 2
To a 1000 mL four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser tube, 112.0 g (0.50 mol) of 7-nitrobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime obtained in Example 1 400 mL of methanol and 42 g (0.50 mol) of 48% sodium hydroxide aqueous solution were added, and 187.6 g (1.00 mol) of 30% sodium hydrosulfide aqueous solution was added dropwise at 50 ° C. over 1 hour, and kept at the same temperature for 1 hour. The solution was neutralized with 35% aqueous hydrochloric acid, and the precipitated crystals were filtered and dried to obtain 91.2 g (0.47 mol) of 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime. The yield of the obtained 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime based on 7-nitrobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one was 94%.
[0098]
The obtained 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime could be identified because it had the following physical properties.
Melting point: 254-257 ° C
Elemental analysis value: C49.6; H3.0; N14.5 (calculated value C49.5; H3.1; N14.4)
1H-NMR: δ (DMSO-d6) 6.78-7.34 (broad-s, aromatic ring, -NH2), 13.51-13.61 (broad-s, -OH)
IR (infrared absorption spectroscopy): 3045, 2812, 1686, 1597, 1479, 1429, 1055, 1032, 966 cm-1
[0099]
Example 3
A 1000 mL autoclave equipped with a stirrer and a thermometer was charged with 97.5 g (0.50 mol) of 7-nitrobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one obtained in Production Example, 500 mL of methanol and 5.0 g of Raney nickel and sealed. 80 ℃, 5-9kgf / cm2It took 5 hours to introduce hydrogen gas into the autoclave.
[0100]
Raney nickel was filtered off to obtain a solution containing 77.6 g (0.47 mol) of 7-aminobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one.
[0101]
Subsequently, 38.0 g (0.55 mol) of sodium nitrite was added to the obtained 7-aminobenzo [b] thiophene-3 (2H) -one solution, and 57.4% of 35% aqueous hydrochloric acid was added over 5 hours at 40 ° C. g (0.55 mol) was added dropwise and kept at the same temperature for 1 hour. The precipitated crystals were filtered and dried to obtain 87.3 g (0.45) of 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime. Obtained. The yield of the obtained 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime based on 7-nitrobenzo [b] thiophen-3 (2H) -one was 90%.
[0102]
The obtained 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime could be identified because it had the same physical properties as in Example 2.
[0103]
Example 4
To a 1000 mL four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser tube, 97.0 g (0.50 mol) of 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime obtained in Example 2 and After charging 208.3 g (2.0 mol) of 40% aqueous sodium hydroxide solution and heating at 120 ° C. for 5 hours, the reaction solution was neutralized with 35% aqueous hydrochloric acid at −5 to 0 ° C., and the precipitated crystals were filtered and dried. As a result, 79.4 g (0.47 mol) of 3-amino-2-mercaptobenzoic acid was obtained. The yield of the obtained 3-amino-2-mercaptobenzoic acid based on 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime was 94%.
[0104]
Example 5
To a 1000 mL four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser tube, 97.0 g (0.50 mol) of 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime obtained in Example 2 and After charging 208.3 g (2.0 mol) of 40% aqueous sodium hydroxide and heating at 120 ° C. for 5 hours, 312.9 g (3.0 mol) of 35% aqueous hydrochloric acid was added at −5 to 0 ° C. to make it acidic. To the reaction solution, 126.5 g (0.55 mol) of 30% aqueous sodium nitrite solution was added dropwise at 5 to 10 ° C., and the precipitated crystals were filtered and dried to give 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid. 84.6 g (0.47 mol) was obtained. The yield of the obtained 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid based on 7-aminobenzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime was 94%.
[0105]
【The invention's effect】
According to the present invention, a benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative useful as an intermediate in the production of 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid and a process for producing the same are provided. Is done. According to the present invention, 1,2,3-benzothiadiazole-7-carboxylic acid can be industrially inexpensively and easily produced using the benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative. The effect that it can be manufactured is produced.
Claims (11)
で表されるベンゾ[b] チオフェン-2,3- ジオン-2- オキシム誘導体の製法。Formula (Id):
A process for producing a benzo [b] thiophene-2,3-dione-2-oxime derivative represented by:
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