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JP4246222B2 - キャリア検出回路、それを備えた赤外線信号処理回路、ならびにキャリア検出回路の制御方法 - Google Patents

キャリア検出回路、それを備えた赤外線信号処理回路、ならびにキャリア検出回路の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、インバータ蛍光灯や白熱灯などによる外乱光ノイズを除去するキャリア検出回路、該キャリア検出回路を備えた、赤外線送信機から送信された赤外線信号を受信し復調して出力する赤外線信号処理回路に関する。
赤外線信号処理回路として一般的なものに、家電製品のリモコンやパソコン機器周辺のデータ通信に使用されるIrDA(Infrared Data Association)規格がある。ところで、例えば赤外線リモコン受信機は、30kHz〜60kHz程度の決められたキャリアで変調されたASK(Amplitude Shift Keying)信号であるリモコン送信信号を受信する。
特表2001−502147号公報(2001年2月13日公開) 特表2004−506375号公報(2004年2月26日公開) 特開2004−56541号公報(2004年2月19日公開) 特開平11−331076号公報(1999年11月30日公開) 特開2006−60410号公報(2006年3月2日公開)
ここで、家庭用インバータ蛍光灯にも、30kHz〜60kHzのキャリア成分が存在する。従って、周囲にインバータ蛍光灯が存在する環境で赤外線リモコン受信機を使用する場合、赤外線リモコン受信機は、インバータ蛍光灯ノイズを検出して誤動作したり、最悪の場合、リモコン送信信号を正確に受信できず誤動作する等の問題を生じる。
そこで、上記問題を解決するために、特許文献1のデータ伝送システムでは、ある時間範囲Tcheckを設け、この時間範囲Tcheck中に、休止期間Tdが発生したか否かにより赤外線信号かノイズかを判別して、ノイズである場合は、増幅器の制御を行っている。しかしながら、このデータ伝送システムでは、赤外線信号が使用するメーカによって異なっていることにより(例えば、NECコード、sonyコード、RCMMコード等、十数種類)、赤外線信号によっては休止期間Tdに適合しないものがあり、そのような赤外線信号を受信できないという問題を生じていた。
また、特許文献2の受信機回路では、バンドパスフィルタの出力信号を復調し、この復調した信号をトリガとして増幅回路およびバンドパスフィルタの制御を行っている。しかしながら、この受信機回路では、インバータ蛍光灯ノイズが高照度で入射した場合は、バンドパスフィルタの出力信号がノイズで飽和し、復調された信号が常時Lレベルとなるためトリガとして利用できず、増幅回路およびバンドパスフィルタの制御が行えないという問題を生じていた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上述の特許文献1および2で生じていた問題を生じることなく、外乱光ノイズに起因する誤動作を低減するキャリア検出回路、およびそれを備えた赤外線信号処理回路を実現することにある。
本発明に係るキャリア検出回路は、受光した赤外線信号を電気信号に変換する受光素子と、上記電気信号を増幅する増幅回路と、増幅された電気信号からキャリア周波数成分を取り出すバンドパスフィルタと、上記キャリア周波数成分から検出されたキャリアの積分を行う積分回路とを備える赤外線信号処理回路に備えられる、上記キャリアの検出を行うキャリア検出回路であって、上記バンドパスフィルタの出力信号と、ノイズ検出レベルである第1閾値電圧とを比較する第1比較回路と、上記バンドパスフィルタの出力信号と、第1キャリア検出レベルである、上記第1閾値電圧より大きいレベルの第2閾値電圧とを比較する第2比較回路と、クロック信号を発振する発振回路と、上記発振回路のクロック信号を所定の第1パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1増幅回路制御信号を出力すると共に、上記発振回路のクロック信号を所定の第2パルス数カウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させるバンドパスフィルタ制御信号を出力する第1カウンタと、上記第1比較回路の出力信号を所定の第3パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2増幅回路制御信号を出力する第2カウンタと、上記第1増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1制御信号を出力すると共に、上記第2増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2制御信号を出力する第1アップダウンカウンタと、上記バンドパスフィルタ制御信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させる第3制御信号を出力する第2アップダウンカウンタとを有している論理回路とを備え、上記第1カウンタのリセット端子には、上記第2比較回路の出力信号が入力され、上記論理回路は、上記第1比較回路の出力信号が出力されないように、上記第1制御信号および上記第2制御信号により上記増幅回路のゲインを制御すると共に、上記第3制御信号により上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を制御し、上記第2比較回路の出力信号が上記キャリアとなることを特徴としている。
また、本発明に係るキャリア検出回路の制御方法は、受光した赤外線信号を電気信号に変換する受光素子と、上記電気信号を増幅する増幅回路と、増幅された電気信号からキャリア周波数成分を取り出すバンドパスフィルタと、上記キャリア周波数成分から検出されたキャリアの積分を行う積分回路とを備える赤外線信号処理回路に備えられるキャリア検出回路の制御方法であって、上記バンドパスフィルタの出力信号と、ノイズ検出レベルである第1閾値電圧とを第1比較回路にて比較する工程と、上記バンドパスフィルタの出力信号と、第1キャリア検出レベルである、上記第1閾値電圧より大きいレベルの第2閾値電圧とを第2比較回路にて比較する工程と、論理回路における、リセット端子に上記第2比較回路の出力信号が入力される第1カウンタにて、発振回路にて生成されたクロック信号を所定の第1パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1増幅回路制御信号を出力させると共に、上記発振回路のクロック信号を所定の第2パルス数カウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させるバンドパスフィルタ制御信号を出力させる工程と、上記論理回路における第2カウンタにて、上記第1比較回路の出力信号を所定の第3パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2増幅回路制御信号を出力させる工程と、上記論理回路における第1アップダウンカウンタにて、上記第1増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1制御信号を出力させると共に、上記第2増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2制御信号を出力させる工程と、上記論理回路における第2アップダウンカウンタにて、上記バンドパスフィルタ制御信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させる第3制御信号を出力させる工程と、上記論理回路にて、上記第1比較回路の出力信号が出力されないように、上記第1制御信号および上記第2制御信号により上記増幅回路のゲインを制御すると共に、上記第3制御信号により上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を制御する工程と、上記第2比較回路の出力信号を上記キャリアとして出力する工程とを有することを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係るキャリア検出回路は、バンドパスフィルタの出力信号と、ノイズ検出レベルである第1閾値電圧とを第1比較回路にて比較し、その出力信号に基づいて、第1比較回路の出力信号が出力されないように、増幅回路のゲインを制御する。このような構成により、入射した外乱光ノイズは、信号検出レベルよりも小さいノイズ検出レベル以下まで確実に低減されるため、外乱光ノイズに起因する誤動作を低減することができる。
また、上記キャリア検出回路では、特許文献1とは異なり赤外線信号のパターンを検出する構成ではないため、あらゆる赤外線信号に対応することができる。さらに、上記キャリア検出回路では、上記バンドパスフィルタの出力信号を比較した上記比較回路の出力信号により制御を行う構成であり、上記バンドパスフィルタが振動している限り、制御が必要な場合に、上記比較回路の出力信号がなくなることはないため、特許文献2のような制御不能の事態を生じることがない。これにより、上述の特許文献1および2で生じていた問題を生じることなく、外乱光ノイズに起因する誤動作を低減することができるという効果を奏する。
ところで、バンドパスフィルタのQ値が増加すると、バンドパスフィルタの安定性の低下という問題や、バンドパスフィルタの出力信号の波形歪が大きくなることによる受信感度の低下という問題を生じる。これらの問題は、特許文献3に開示されている、バンドパスフィルタの出力信号を検出し、バンドパスフィルタのQ値を増大させることによりノイズの低減を行うリモコン受光装置でも生じる。
そこで、本発明に係るキャリア検出回路は、上記の構成に加えて、上記バンドパスフィルタの出力信号と、上記バンドパスフィルタの出力信号のレベルを判定するピーク検出レベルである、上記第2閾値電圧より大きいレベルの第3閾値電圧とを比較する第3比較回路をさらに備え、上記論理回路は、上記第3比較回路の出力信号に基づいて、上記第3比較回路の出力信号が出力されないように、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、上記キャリア検出回路は、第3比較回路を備え、上記第3比較回路から出力信号が出力された場合、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値が大きいと判断し、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を制御する。これにより、上記バンドパスフィルタの安定性の向上および波形歪による受信感度の低下を抑制することができるという効果を奏する。
本発明に係るキャリア検出回路は、上記の構成に加えて、上記論理回路は、上記複数の比較回路の出力信号を所定パルス数カウントすることにより、上記増幅回路および上記バンドパスフィルタを制御するためのパルス出力を行う複数のカウンタを備えていることが好ましい。また、本発明に係るキャリア検出回路は、上記の構成に加えて、上記キャリア検出回路は、クロック信号を発振する発振回路をさらに備え、上記論理回路は、上記発振回路のクロック信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1増幅回路制御信号を出力すると共に、上記発振回路のクロック信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させるバンドパスフィルタ制御信号を出力する第1カウンタと、上記第1比較回路の出力信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2増幅回路制御信号を出力する第2カウンタと、上記第1増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1制御信号を出力すると共に、上記第2増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2制御信号を出力する第1アップダウンカウンタと、上記バンドパスフィルタ制御信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させる第3制御信号を出力すると共に、上記第3比較回路の出力信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を減少させる第4制御信号を出力する第2アップダウンカウンタとを備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記キャリア検出回路は、デジタル回路を備えているため、チップサイズの縮小、これに伴いコストを低下させることができるという効果を奏する。
ところで、特許文献4には、キャリアを検出するための基準レベル電圧を、検出したノイズレベル電圧等により生成する赤外線信号処理回路が開示されている。ここで、赤外線信号入力時に、上記基準電圧レベルが変動すると、受信感度が低下するため、大きい時定数の積分回路で上記基準電圧レベルを平滑する必要がある。このため、上記赤外線信号処理回路は、内蔵される積分回路の容量が大きくなり、これに起因するチップサイズの増大、コストの増加という問題を生じていた。
しかしながら、上記キャリア検出回路では、上記カウンタにより、大きな時定数を設定することができるため、積分回路の容量を低減できる。なお、上記カウンタに大きな時定数を設定する方法としては、例えば、上記第1アップダウンカウンタに入力される上記第1増幅回路制御信号の時定数を大きくすることで実現可能である。また、上記大きな時定数を設定できることにより、ゲインの急激な変動をなくすことができ、赤外線信号入力時に、安定した受信感度が得られる。
本発明に係るキャリア検出回路は、上記の構成に加えて、上記第1カウンタのリセット端子には、上記第2比較回路の出力信号が入力されることが好ましい。
上記の構成によれば、上記第1カウンタのリセット端子には、上記第2比較回路の出力信号が入力されるため、上記第2比較回路の出力信号が出力されている間は、上記第1カウンタの動作は停止する。従って、上記増幅回路のゲイン増加制御、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値増加制御が行われず、上記増幅回路のゲイン減少制御のみが行われるため、ゲインの変動(ばたつき)を小さくすることができ、赤外線信号入力時に、安定した受信感度を得ることができるという効果を奏する。また、上記増幅回路のゲイン減少制御のみが行われるため、外乱光ノイズによる誤動作をより低減できる。
本発明に係るキャリア検出回路は、上記第1アップダウンカウンタは、上記第1アップダウンカウンタに備えられているDフリップフロップの出力を設定する初期値設定手段を備え、当該初期値設定手段を用いて上記Dフリップフロップの出力を設定することにより上記第1アップダウンカウンタの出力信号を制御して上記増幅回路のゲインの初期値を設定し、上記第2アップダウンカウンタは、上記第2アップダウンカウンタに備えられているDフリップフロップの出力を設定する初期値設定手段を備え、当該初期値設定手段を用いて上記Dフリップフロップの出力を設定することにより上記第2アップダウンカウンタの出力信号を制御して上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値の各初期値を設定することが好ましい。
上記の構成によれば、上記第1アップダウンカウンタは、上記増幅回路のゲインの初期値を設定するための第1初期値設定機能を備えている。また、上記第2アップダウンカウンタは、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値の各初期値を設定するための第2初期値設定機能を備えている。これにより、上記各初期値を使用環境に応じて適宜最適な値に設定することができるため、使用環境に適切に対応した赤外線信号処理回路を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係るキャリア検出回路は、上記カウンタおよび上記アップダウンカウンタは、スキャンパスを備え、同一クロックで動作させることにより、上記カウンタおよび上記アップダウンカウンタのテスト設計を容易に行うことが好ましい。
上記の構成によれば、上記複数のカウンタおよび上記複数のアップダウンカウンタは、スキャンパスを備えているため、シフトレジスタ動作が可能となる。そして、所定時であるウェハテスト時に、上記複数のカウンタおよび上記複数のアップダウンカウンタを同一クロックで動作させることで、テスト設計が容易になり、故障検出率を向上することができるという効果を奏する。
本発明に係るキャリア検出回路は、上記比較回路が、ヒステリシスコンパレータであることが好ましい。
上記の構成によれば、上記比較回路は、ヒステリシスコンパレータである。これにより、上記バンドパスフィルタの出力信号が、上記各閾値電圧付近の場合でも、上記比較回路の出力信号のパルス幅が大きくすることができ、上記論理回路を確実にトリガすることができるという効果を奏する。
本発明に係るキャリア検出回路は、上記発振回路の発振周波数は、上記バンドパスフィルタの中心周波数と同一の周波数であることが好ましい。また、本発明に係るキャリア検出回路は、上記発振回路の発振周波数が、上記バンドパスフィルタの中心周波数より小さい周波数であることが好ましい。
上記複数の比較回路は、上記バンドパスフィルタの出力信号を比較するため、その出力信号の周波数は、上記バンドパスフィルタの中心周波数となる。従って、上記発振回路の発振周波数を、上記バンドパスフィルタの中心周波数と同一の周波数とすることにより、双方の出力信号の時間ズレを低減でき、上記論理回路の誤動作を低減できるという効果を奏する。また、上記発振回路の発振周波数を、上記バンドパスフィルタの中心周波数より小さい周波数とすることで、上記発振回路の出力信号(クロック信号)によりカウンタ動作を行うカウンタの時定数を、カウンタのbit数を増大させることなく、大きくすることができるという効果を奏する。
本発明に係るキャリア検出回路は、上記の構成に加えて、上記キャリア検出回路は、上記バンドパスフィルタの出力信号と、第2信号検出レベルである、上記第2閾値電圧より大きいレベルの第4閾値電圧とを比較する第4比較回路と、上記第2比較回路の出力信号と上記第4比較回路の出力信号とから、上記キャリアを選択するセレクタ回路とをさらに備えことが好ましい。
上記の構成によれば、信号検出レベルが適宜変更される。例えば、セレクタ回路は、上記第3比較回路の出力信号が出力された場合、すなわち、上記バンドパスフィルタの出力信号が受光したリモコン送信信号に対して適切でなく、上記第2比較回路の出力信号のパルス幅が大きくなる等の問題が生じると判断される場合、上記第2閾値電圧より大きいレベルの閾値電圧で比較された第4比較回路の出力信号をキャリアとして選択する。これにより、受光したリモコン送信信号に対して適切なキャリアを出力できるという効果を奏する。また、インバータ蛍光灯ノイズによる誤動作をより低減できる。
さらに、上述のように信号検出レベルを変更させることで、赤外線信号入力時に急なインバータ蛍光灯ノイズの入射が起こった場合にも対応でき、急なインバータ蛍光灯ノイズによる誤動作も低減できる。
本発明に係る赤外線信号処理回路は、上記キャリア検出回路を備えたことを特徴としている。
上記の構成によれば、上記赤外線信号処理回路は、上記キャリア検出回路を備えているため、外乱光ノイズによる誤動作を低減できるという効果を奏する。なお、上記赤外線信号処理回路としては、赤外線リモコン受信機、IrDA送受信機、およびIrDA Controlが好適である。
本発明に係るキャリア検出回路は、バンドパスフィルタの出力信号と、ノイズ検出レベルである第1閾値電圧とを比較する第1比較回路と、上記バンドパスフィルタの出力信号と、第1キャリア検出レベルである、上記第1閾値電圧より大きいレベルの第2閾値電圧とを比較する第2比較回路と、上記第1比較回路の出力信号に基づいて、上記第1比較回路の出力信号が出力されないように、上記増幅回路のゲインを制御すると共に、上記第2比較回路の出力信号をキャリアとして出力する論理回路とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係るキャリア検出回路は、入射した外乱光ノイズを、信号検出レベルよりも小さいノイズ検出レベル以下まで確実に低減できるため、外乱光ノイズに起因する誤動作を低減することができる。
また、上記キャリア検出回路では、特許文献1とは異なり赤外線信号のパターンを検出する構成ではないため、あらゆる赤外線信号に対応することができる。さらに、上記キャリア検出回路では、上記バンドパスフィルタの出力信号を比較した上記比較回路の出力信号により制御を行う構成であり、上記バンドパスフィルタが振動している限り、制御が必要な場合に、上記比較回路の出力信号がなくなることはないため、特許文献2のような制御不能の事態を生じることがない。これにより、上述の特許文献1および2で生じていた問題を生じることなく、外乱光ノイズに起因する誤動作を低減することができるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明に係る一実施形態について、図1〜図8に基づいて説明すると以下の通りである。なお、本発明は、赤外線信号を受信し復調して出力する赤外線信号処理回路としての赤外線リモコン受信機(伝送レート1kbps以下、空間伝送距離10m以上)、IrDA送受信機(伝送レート2.4kbps〜115.2kbps,1.152Mbps,4Mbps、空間伝送距離約1m)、およびIrDA Control(伝送レート75kbps、副搬送波1.5MHz、空間伝送距離1m以上)に好適に用いられるものである。本実施形態では、赤外線リモコン受信機を一例として説明する。
図1は、赤外線リモコン受信機20aの構成例を示している。
赤外線リモコン受信機20aは、フォトダイオードチップ1(受光素子)と、電流―電圧変換回路2、コンデンサ3、アンプ(増幅回路)4、バンドパスフィルタ(以下、単にBPFと記載)5、キャリア検出回路12a、積分回路13、およびヒステリシスコンパレータ14を有する受信チップ16とを備えている。図中の入力端子INは、受信チップ16の入力端子であり、出力端子OUTは、受信チップ16の出力端子であり、出力信号Voは、赤外線リモコン受信機20aの出力信号である。
赤外線リモコン受信機20aは、図示しない赤外線リモコン送信機から送信された赤外線信号(リモコン送信信号)をフォトダイオードチップ1にて電流信号Iinに変換し、この電流信号Iinを電流―電圧変換回路2にて電圧信号に変換する。次いで、この電圧信号をアンプ4にて増幅し、BPF5にてキャリア周波数成分を取り出し、キャリア検出回路12aにてキャリアを検出し、積分回路13でキャリアの存在する時間を積分し、ヒステリシスコンパレータ14にてキャリアの有無を判別してデジタル出力する。このデジタル出力は、電子機器を制御するマイコン等に送られる。
キャリア検出回路12aは、コンパレータ6a(第1比較回路)、6b(第3比較回路)6c(第2比較回路)、発振回路7、およびコンパレータ6a〜6cの各出力を論理演算する論理回路8を備え、上記キャリアの検出に加え、アンプ4のゲイン制御、BPF5のゲイン制御およびQ値制御を行う。
コンパレータ6a〜6cの一方の入力端子には、それぞれBPF5の出力信号bpfが入力されている。コンパレータ6aの他方の入力端子には、ノイズ検出レベルである閾値電圧Vth1(第1閾値電圧)が入力され、コンパレータ6bの他方の入力端子には、BPF5の出力信号bpfのレベルを判定するピーク検出レベルである閾値電圧Vth2(第3閾値電圧)が入力され、コンパレータ6cの他方の入力端子には、第1信号検出レベルである閾値電圧Vth3(第2閾値電圧)が入力されている。閾値電圧Vth1〜Vth3は、Vth1<Vth3<Vth2という関係を有している。
コンパレータ6aは、BPF5の出力信号bpfと閾値電圧Vth1とを比較し、BPF5の出力信号bpfレベルが閾値電圧Vth1レベルを上回っている場合、出力信号D1を出力する。同様に、コンパレータ6bは、BPF5の出力信号bpfと閾値電圧Vth2とを比較し、BPF5の出力信号bpfレベルが閾値電圧Vth2レベルを上回っている場合、出力信号D2を出力し、コンパレータ6cは、BPF5の出力信号bpfと閾値電圧Vth3とを比較し、BPF5の出力信号bpfレベルが閾値電圧Vth3レベルを上回っている場合、出力信号D3を出力する。
発振回路7は、例えば、BPF5の中心周波数と同じ周波数で発振する。
図2は、論理回路8の構成例を示している。
論理回路8は、カウンタ9a(第1カウンタ)および9b(第2カウンタ)と、アップダウンカウンタ10a(第1アップダウンカウンタ)および10b(第2アップダウンカウンタ)とを備えている。
カウンタ9aは、発振回路7の出力信号(クロック信号)oscをクロックとしてカウンタ動作を行う。所定パルス数カウントすると(例えば15ビット、215=32768パルスカウントする)、アンプ制御信号ct1(第1増幅回路制御信号)(ゲイン増加用)をアップダウンカウンタ10aに出力する。また、カウンタ9aは、発振回路7の出力信号oscをクロックとしてカウンタ動作を行い、所定パルス数カウントすると(例えば10ビット、210=1024パルスカウントする)、BPF制御信号ctB1(ゲイン増加およびQ値増加用)をアップダウンカウンタ10bに出力する。リセット端子RSTには、コンパレータ6cの出力D3が入力される。
アンプ制御信号ct1の時定数は、300msec以上であり、アンプ制御の時定数を設定する。また、BPF制御信号ctB1の時定数は、300msec以下であり、BPF制御の時定数を設定する。
カウンタ9bは、コンパレータ6aの出力信号D1をクロックとしてカウンタ動作を行う。所定パルス数カウントすると(例えば14ビット、214=16384パルスカウントする)、アンプ制御信号ct2(第2増幅回路制御信号)(ゲイン減少用)をアップダウンカウンタ10aに出力する。アンプ制御信号ct2の時定数は、300msec以上であり、アンプ制御の時定数を設定する。なお、アンプ制御信号ctの各出力数は、アンプ制御信号ct2の出力数>アンプ制御信号ct1の出力数という関係を有している。
アップダウンカウンタ10aは、カウンタ9aから出力されるアンプ制御信号ct1によりカウンタ動作を行い、アンプ制御信号ct11(第1制御信号)をアンプ4に出力し、アンプ4のゲインを増加させる。また、アップダウンカウンタ10aは、カウンタ9bから出力されるアンプ制御信号ct2によりカウンタ動作を行い、アンプ制御信号ct12(第2制御信号)をアンプ4に出力し、アンプ4のゲインを減少させる。
アップダウンカウンタ10bは、カウンタ9aから出力されるBPF制御信号ctB1によりカウンタ動作を行い、BPF制御信号ctB11(第3制御信号)をBPF5に出力し、BPF5のゲインおよびQ値を増加させる。また、アップダウンカウンタ10bは、コンパレータ6bの出力信号D2が入力され、このコンパレータ6bの出力信号D2によりカウンタ動作を行い、BPF制御信号ctB12(第4制御信号)をBPF5に出力し、BPF5のゲインおよびQ値を減少させる。
以上のように、キャリア検出回路12aは、デジタル回路で実現可能であるため、チップサイズの縮小、これに伴いコストを低下させることができる。
次に、図3を用いて赤外線リモコン受信機20aの動作について説明する。図3は、赤外線リモコン受信機20aの各回路の動作波形を示している。なお、ここでは、インバータ蛍光灯ノイズが入射されており、その後、リモコン送信信号が入射される場合を例として説明する。
まず、赤外線リモコン受信機20aにインバータ蛍光灯ノイズが入射されると、電流―電圧変換回路2、アンプ4、およびBPF5で然るべき処理が施されて、BPF5の出力信号bpf(図中の信号bpf1)がキャリア検出回路12aのコンパレータ6a〜6cにそれぞれ入力される。これにより、図示のように、コンパレータ6aおよび6cから出力信号D1およびD3がそれぞれ出力される。
コンパレータ6cの出力信号D3によりカウンタ9aがリセットされ、これにより、カウンタ9aのカウンタ動作は停止する。コンパレータ6aの出力信号D1は、カウンタ9bに入力され、これにより、アンプ制御信号ct2が出力され、アップダウンカウンタ10aに入力される。アップダウンカウンタ10aでは、アンプ制御信号ct2により、アンプ制御信号ct12をアンプ4に出力し、アンプ4のゲインを減少させるようにアンプ4を制御する。
次に、上述のアンプ4のゲイン制御により、インバータ蛍光灯ノイズが減衰され、コンパレータ6cの出力信号D3が出力されなくなると、カウンタ9aのカウンタ動作が開始され、BPF制御信号ctB1がアップダウンカウンタ10bに出力される。これにより、アップダウンカウンタ10bでは、BPF制御信号ctB11をBPF5に出力し、BPF5のゲインおよびQ値を増加させるようにBPF5を制御する。
その後、アンプ制御信号ct1がアップダウンカウンタ10aに出力され、これにより、アップダウンカウンタ10aでは、アンプ制御信号ct11をアンプ4に出力し、アンプ4のゲインを増加させるようにアンプ4を制御する。以上のようなアンプ4およびBPF5制御により、インバータ蛍光灯ノイズは、コンパレータ6aの閾値電圧Vth1以下まで減衰される(図中の信号bpf2)。これにより、インバータ蛍光灯ノイズによる誤動作を低減することができる。
次に、赤外線リモコン受信機20aにリモコン送信信号が入力されると、電流―電圧変換回路2、アンプ4、およびBPF5で然るべき処理が施されて、BPF5の出力信号bpf(図中の信号bpf3)がキャリア検出回路12aのコンパレータ6a〜6cにそれぞれ入力される。これにより、図示のように、コンパレータ6a〜6cから出力信号D1〜D3がそれぞれ出力される。コンパレータ6aの出力信号D1および発振回路7の出力信号oscにより、上述のようなアンプ4およびBPF5の制御が行われる。
ここで、このコンパレータ6aの出力信号D1および発振回路7の出力信号oscにより行われる制御では、アンプ制御信号ct1およびアンプ制御信号ct2の時定数を300msec以上として十分な時定数を確保しているため、ゲインの急激な変動をなくすことができ、リモコン送信信号入力時に、安定した受信感度を得ることができる。
また、コンパレータ6cの出力信号D3が出力されている間は、カウンタ9aがリセットされるため、発振回路7の出力信号oscによる、アンプ4のゲイン増加制御、BPF5のゲインおよびQ値増加制御が行われず、アンプ4のゲイン減少制御のみが行われるため、ゲインの変動(ばたつき)を小さくすることができ、リモコン送信信号入力時に、安定した受信感度を得ることができる。さらに、アンプ4のゲイン減少制御のみが行われるため、インバータ蛍光灯ノイズによる誤動作をより低減できる。
また、上記制御と共に、コンパレータ6bの出力信号D2により、BPF5の制御が行われる。コンパレータ6bの出力信号D2が出力された場合は、BPF5の出力信号bpfレベルがリモコン送信信号に対して適切でなく、コンパレータ6cの出力信号D3のパルス幅が大きくなる等の問題が生じると判断され、BPF5のゲインおよびQ値を制御する。
具体的には、コンパレータ6bの出力信号D2がアップダウンカウンタ10bに入力されると、アップダウンカウンタ10bは、BPF制御信号ctB12をBPF5に出力し、BPF5のゲインおよびQ値を減少させるようにBPF5を制御する。これにより、BPF5の出力信号bpfは、コンパレータ6bの閾値電圧Vth2以下まで減衰されるため(図中の信号bpf4)、BPF5の出力信号bpfレベルを最適なレベルにすることができ、リモコン送信信号に対して適切なキャリアを出力できる。また、アップダウンカウンタ10bに設定される時定数は小さいため、急速に制御できる。
ここで、コンパレータ6aの出力信号D1および発振回路7の出力信号oscにより行われる制御では、BPF5のQ値が増加されている。この場合、BPF5の安定性の低下や、BPF5の出力信号bpfの波形歪が大きくなることによる受信感度の低下といった問題を生じる(より具体的には、後述の比較例における特許文献3参照)。しかしながら、上述のBPF5の制御により、BPF5のQ値が減少される制御が行われるため、上記のような問題を生じることがない。
次に、リモコン送信信号の入力が停止すると、カウンタ9aのみが動作を行い、ゲイン制御信号ctB1がアップダウンカウンタ10bに出力され、BPF制御信号ctB11により、BPF5のゲインおよびQ値を増加させるようにBPF5を制御する。その後、ゲイン制御信号ct1がアップダウンカウンタ10aに出力され、ゲイン制御信号ct11により、アンプ4のゲインを増加させるようにアンプ4を制御する。
なお、ここでは、インバータ蛍光灯ノイズを減衰させた後に、リモコン送信信号が入射される場合を例として説明したが、インバータ蛍光灯ノイズを減衰させる前に、リモコン送信信号が入力される場合も考えられる。この場合、コンパレータ6bの出力信号D2による、急速なBPF5のゲインおよびQ値制御により対応可能であるため問題ない。
図4(a)は、コンパレータ6a〜6c(総称してコンパレータ6と記載)の具体的な構成例を示しており、図4(b)および図4(c)は、コンパレータ6の動作の様子を示している。なお、MOSトランジスタQPは、Pチャンネル型MOSトランジスタであり、MOSトランジスタQNは、Nチャンネル型MOSトランジスタである。また、後述の実施の形態2におけるコンパレータ6dも同様の構成である。
コンパレータ6は、図4(a)に示すようなヒステリシスコンパレータである。まず、素子の接続関係について説明する。MOSトランジスタQP1およびMOSトランジスタQP2の各ソースは、互いに接続され、電流源I1を介して電源Vddに接続されている。MOSトランジスタQP1のゲートは、コンパレータ6の一方の入力端子であり、BPF5の出力信号bpfが入力され、MOSトランジスタQP2のゲートは、コンパレータ6の他方の入力端子であり、閾値電圧Vth(閾値電圧Vth1〜Vth4の総称)が入力される。
MOSトランジスタQP1のドレインは、MOSトランジスタQN2とカレントミラー回路を構成するMOSトランジスタQN1のドレインに接続され、MOSトランジスタQP2のドレインは、MOSトランジスタQN3とカレントミラー回路を構成するMOSトランジスタQN4のドレインに接続されている。また、MOSトランジスタQP1のドレインは、MOSトランジスタQN3のドレインに接続され、MOSトランジスタQP2のドレインは、MOSトランジスタQN2のドレインに接続されている。
MOSトランジスタQN1のゲートは、MOSトランジスタQN5のゲートに接続され、MOSトランジスタQN3のゲートは、MOSトランジスタQN6のゲートに接続されている。MOSトランジスタQN5のドレインは、MOSトランジスタQP4とカレントミラー回路を構成するMOSトランジスタQP3のドレインに接続され、MOSトランジスタQN6のドレインは、MOSトランジスタQP4のドレインに接続されている。
また、MOSトランジスタQN6のドレインは、MOSトランジスタQP5およびMOSトランジスタQN7により構成されるCMOSインバータの入力端子に接続され、このCMOSインバータの出力端子がコンパレータ6の出力端子である。MOSトランジスタQP3およびMOSトランジスタQP4の各ソースは、電源Vddに接続され、MOSトランジスタQN1〜MOSトランジスタQN7の各ソースは、GNDに接続されている。
次に、図4(b)および図4(c)を用いて、コンパレータ6の動作を説明する。図4(b)は、BPF5の出力信号bpfが大きい値から小さい値へと変化するときの動作を説明するものであり、図4(c)は、BPF5の出力信号bpfが小さい値から大きい値へと変化するときの動作を説明するものである。なお、図4(b)および図4(c)における点線部分は、電流が流れていないことを示している。
まず、図4(b)の場合について説明する。図4(b)には、BPF5の出力信号bpfの値が大きく、コンパレータ6の出力信号がHレベルとなる(出力信号D1〜D4が出力される)状態が図示されている。
BPF5の出力信号bpf>Vth−ΔV1のとき、MOSトランジスタQP1には電流が流れておらず、MOSトランジスタQP2がオーバードライブ状態であるとすると、MOSトランジスタQN1にドレイン電流は流れないからMOSトランジスタQN2にもドレイン電流は流れない。従ってMOSトランジスタQN4がONする必要があり、MOSトランジスタQN3もONする。しかしMOSトランジスタQN3にはドレイン電流が流れないからMOSトランジスタQN3のドレイン・ソース間電圧Vds=0Vとなり、MOSトランジスタQN1・QN2のゲート電位はGNDになり、MOSトランジスタQN1・QN2はオフする。このとき、MOSトランジスタQN6がオンするため、MOSトランジスタQP5がオンし、コンパレータ6の出力信号がHレベルとなる。
BPF5の出力信号bpfが減少してBPF5の出力信号bpf=Vth−ΔV1となり、このときMOSトランジスタQP2のオーバードライブ状態が解除されてMOSトランジスタQP2のドレイン電流が減少可能になり、MOSトランジスタQP1およびMOSトランジスタQP2の両方にドレイン電流が流れるようになるとすると、MOSトランジスタQP1に流れるドレイン電流はMOSトランジスタQN3に流れるので、MOSトランジスタQP1のドレイン電流はMOSトランジスタQP2のドレイン電流のN倍になる。よって、MOSトランジスタQP1のドレイン電流M1={N/(N+1)}×I1、MOSトランジスタQP2のドレイン電流M2={1/(N+1)}×I1となり、差動対が平衡する。
また、このときのMOSトランジスタQP1とMOSトランジスタQP2とのゲート・ソース間電圧Vgsの差が、ΔVとなる。MOSトランジスタQP1とMOSトランジスタQP2とはソース電位が互いに等しいので、ドレイン電流M1、M2のW/L比(Wはゲート幅、Lはゲート長)を互いに等しいとし、MOSトランジスタQP1のゲート・ソース間電圧をVgs1、MOSトランジスタQP1のゲート・ソース間電圧をVgs2とすると、
Vth+Vgs2=Vth−ΔV1+Vgs1
より、
ΔV1=Vgs1−Vgs2
=21/2×Vov×{(N/(N+1))1/2−(1/(N+1))1/2} (1)
ただし、
Vov=(I1/(μ0×Cox×W/L))1/2
であり、μ0はキャリアの移動度、Coxはゲート絶縁膜の容量、Vovは、ヒステリシスがない場合(N=1)の、ドレイン電流M1・M2を流すためのMOSトランジスタQP1およびMOSトランジスタQP2のオーバードライブ電圧である。
次に、さらにBPF5の出力信号bpfが減少してBPF5の出力信号bpf<Vth−ΔV1となると、MOSトランジスタQP1のドレイン電流が増加しようとするためにMOSトランジスタQN3の電流も増加しようとする。しかし、MOSトランジスタQP1のドレイン電流が増加するとMOSトランジスタQP2のドレイン電流は減少しなければならないので、MOSトランジスタQN3の電流が増加することはできない。従って、MOSトランジスタQP1のドレイン電流がMOSトランジスタQN1のゲートを急速に充電してMOSトランジスタQN1をONさせる。これにより、MOSトランジスタQN3のドレイン・ソース間電圧Vdsは大きくなる。また、これに伴いMOSトランジスタQN2もオンする。
しかし、MOSトランジスタQN2はMOSトランジスタQN1のN倍の電流を流そうとするから、MOSトランジスタQP2の電流を増やそうとするが、MOSトランジスタQP2の電流は減少しなければならないのでMOSトランジスタQN2はMOSトランジスタQN4のゲートから電流を引き抜こうとし、MOSトランジスタQN3およびMOSトランジスタQN4のゲート電位が低下してMOSトランジスタQN3およびMOSトランジスタQN4はオフする。この電流引き抜きには限界があるので、限界に達したらMOSトランジスタQN2にはドレイン電流は流れなくなりそのドレイン・ソース間電圧Vdsが0Vとなり、MOSトランジスタQN3およびMOSトランジスタQN4のゲート電位はGNDとなる。結局MOSトランジスタQP2にはドレイン電流は流れなくなる。
このように、BPF5の出力信号bpf=Vth−ΔV1のときの平衡は不安定で、BPF5の出力信号bpf<Vth−ΔV1となったとたんに回路の電流分布が反転する。これにより、コンパレータ6の出力信号がLレベルとなる。
図4(c)では、図4(b)のようにしてコンパレータ6の出力信号がLレベルとなった状態から、逆にBPF5の出力信号bpfレベルが上昇する場合の回路状態を示しており、まず、コンパレータ6の出力信号がLレベルの状態が図示されている。
図4(b)において、MOSトランジスタQP1およびMOSトランジスタQP2のソース電位は、BPF5の出力信号bpf=Vth−ΔV1の状態からBPF5の出力信号bpf<Vth−ΔV1となる瞬間に比べて、BPF5の出力信号bpf<Vth−ΔV1となった後の方が高くなる。これは、この状態移行が正帰還により行われて、少しでもBPF5の出力信号bpf<Vth−ΔV1となると、MOSトランジスタQP1がオーバードライブ状態となるためである。従って、図4(c)でコンパレータ6の出力信号がLレベルの状態からBPF5の出力信号bpfレベルが上昇するときには、BPF5の出力信号bpfがVth−ΔV1よりも大きいVth+ΔV2にまで上昇しないと、MOSトランジスタQP1のドレイン電流が減少してMOSトランジスタQP2にドレイン電流が流れるようにはならない。これにより、BPF5の出力信号bpf<Vth+ΔV2のときには、MOSトランジスタQP1にはドレイン電流が流れ、MOSトランジスタQP2にはドレイン電流が流れない状態となり、電流分布はBPF5の出力信号bpf<Vth−ΔV1と同じになる。従って、コンパレータ6の出力信号がLレベルとなる。
BPF5の出力信号bpfレベルが上昇してVth+ΔV2になると、MOSトランジスタQP1およびMOSトランジスタQP2の両方にドレイン電流が流れる状態となる。
このとき、MOSトランジスタQP1のドレイン電流M1={1/(N+1)}×I1、MOSトランジスタQP2のドレイン電流M2={N/(N+1)}×I1となって差動対が平衡する。このとき、
Vth+Vgs2=Vth+ΔV2+Vgs1
より、
ΔV2=Vgs2−Vgs1
=21/2×Vov×{(N/(N+1))1/2−(1/(N+1))1/2} (2)
となる。従って、式(1)および式(2)から、
ΔV1=ΔV2=ΔV
となって、Vth−ΔV1とVth+V2とはVthに対して対称な位置にある。
次に、さらにBPF5の出力信号bpfレベルが上昇してBPF5の出力信号bpf>Vth+ΔV2となると、電流分布はBPF5の出力信号bpf>Vth−ΔV1のときの電流分布と等しくなり、コンパレータ6の出力信号がHレベルとなる。このとき、正帰還の作用により、MOSトランジスタQP1にはドレイン電流が流れなくなり、MOSトランジスタQP2はオーバードライブ状態となる。この状態からBPF5の出力信号bpfレベルが減少すると、図4(b)で説明した変化が起こる。
コンパレータ6を以上のようなヒステリシスコンパレータとすることで、BPF5の出力信号bpfが、閾値電圧Vth付近の場合でも、出力D1〜出力D3のパルス幅が大きくなり、カウンタ9aおよびカウンタ9bを確実にトリガすることができる。
図5(a)は、発振回路7の具体的な構成例を示しており、図5(b)は、その動作波形を示している。なお、図中の周期toscは、発振回路の出力信号oscの周期である。まず、発振回路7の素子の接続関係を説明する。
MOSトランジスタQP11、MOSトランジスタQP12、およびMOSトランジスタQP13の各ソースは、電源Vddに接続され、MOSトランジスタQP11のドレインは、MOSトランジスタQP13とカレントミラー回路を構成するMOSトランジスタQP12のドレインに接続され、MOSトランジスタQP11のドレインおよびMOSトランジスタQP12のドレインは、電流源I2を介してGNDに接続されている。MOSトランジスタQN11、MOSトランジスタQN12、およびMOSトランジスタQN13の各ソースは、GNDに接続され、MOSトランジスタQN11のドレインは、MOSトランジスタQN13とカレントミラー回路を構成するMOSトランジスタQN12のドレインに接続され、MOSトランジスタQN11のドレインおよびMOSトランジスタQN12のドレインは、電流源I3を介して電源Vddに接続されている。
MOSトランジスタQP13のドレインおよびMOSトランジスタQN13のドレインは、互いに接続され、この接続点とGNDとの間には、MOSトランジスタQN14およびコンデンサC1が並列に接続されている。また、上記接続点には、コンパレータ30の反転入力端子およびコンパレータ31の非反転入力端子がそれぞれ接続されている。コンパレータ30の非反転入力端子には、閾値電圧Vth12が入力され、コンパレータ31の反転入力端子には、閾値電圧Vth11が入力されている。閾値電圧Vth11および閾値電圧Vth12は、閾値電圧Vth11<閾値電圧Vth12という関係を有している。
コンパレータ30の出力端子は、セットリセットフリップフロップ(以下、単に、SRフリップフロップと記載)32のセット端子Sに接続され、コンパレータ31の出力端子は、リセット端子Rに接続されている。SRフリップフロップ32の出力端子Qバーは、MOSトランジスタQP11およびMOSトランジスタQN11の各ゲートに接続されている。MOSトランジスタQN14のゲートには、外部から発振回路7をリセットするためのリセット信号が入力される。SRフリップフロップ32の出力端子Qが発振回路7の出力端子である。
次に、図5(b)を用いて、発振回路7の動作を説明する。
まず、SRフリップフロップ32の出力端子QからLレベルの信号が出力されるとする。これにより、電流源I2の出力電流が、MOSトランジスタQP12およびMOSトランジスタQP13からなるカレントミラー回路を介してコンデンサC1に流れ、コンデンサC1を充電する。なお、このとき、電流源I3の出力電流は、オン状態にあるMOSトランジスタQN11によりGNDへ流れるため、コンデンサC1の充電に寄与しない。
上記充電により、コンデンサC1の電位Coscが徐々に上昇し、コンパレータ30の閾値電圧Vth12を上回ると、コンパレータ30の出力信号がLレベルとなる。このとき、コンデンサC1の電位Coscは、当然閾値電圧Vth11を上回っているため、コンパレータ31の出力信号はHレベルであり、これにより、SRフリップフロップ32の出力端子QからHレベルの信号が出力される。
次いで、SRフリップフロップ32の出力端子QからHレベルの信号が出力されたことにより、MOSトランジスタQN11がオフし、電流源I3の出力電流によりMOSトランジスタQN12およびMOSトランジスタQN13がオンして、コンデンサC1の電位Coscを放電する。この結果、コンデンサC1の電位Coscが徐々に減少し、コンパレータ31の閾値電圧Vth11を下回ると、コンパレータ31の出力信号がLレベルとなる。このとき、コンデンサC1の電位Coscは、当然閾値電圧Vth12を下回っているため、コンパレータ30の出力信号はHレベルであり、これにより、SRフリップフロップ32の出力端子QからLレベルの信号が出力される。このような動作を繰り返すことにより、図1で示すような出力信号oscを出力する。
発振回路7の発振周波数foscは、以下の式(3)により求められる。なお、式(3)は、電流源I2の出力電流値と電流源I3の出力電流値とを等しくした場合である。式(3)から明らかであるように、電流源I2の出力電流値または電流源I3の出力電流値、あるいは双方の出力電流値を制御することで、発振周波数foscを制御できる。
fosc=I/(2×C1×(Vth12−Vth11)) (3)ただし、
I:電流源I2および電流源I3の出力電流値
である。
ここで、発振周波数foscは、BPF5の中心周波数と同一の周波数であることが好ましい。コンパレータ6は、BPF5の出力信号を比較するため、その出力信号の周波数は、BPF5の中心周波数となる。従って、発振回路7の発振周波数foscを、BPF5の中心周波数と同一の周波数とすることにより、双方の出力信号の時間ズレを低減でき、論理回路8の誤動作を低減できる。また、発振周波数foscは、BPF5の中心周波数より小さい周波数であることが好ましい。発振周波数foscをBPF5の中心周波数より小さい周波数とすることで、発振回路7の出力信号oscによりカウンタ動作を行うカウンタ9aの時定数を、カウンタのbit数を増大させることなく、大きくすることができる。
図6は、カウンタ9aおよび9b(総称してカウンタ9)の具体的な構成例を示している。
カウンタは、4ビット同期式バイナリカウンタであり、排他的論理和回路(以下、単にEXORと記載)、AND回路(以下、単にANDと記載)、およびDフリップフロップ(以下、単にDFFと記載)からなるカウンタ部35が4段設けられている。なお、出力Q0はDFF0の出力であり、出力Q1はDFF1の出力である。その他のDFFについても同様である。
n段目のカウンタ部35において、EXORの一方の入力端子には、n−1段目のカウンタ部35が有するANDの出力端子が接続され、他方の入力端子には、n段目のカウンタ部35が有するDFFの出力端子Qが接続される。EXORの出力端子には、n段目のカウンタ部35が有するDFFの入力端子Dが接続されている。なお、初段のカウンタ部35に備えられているEXORの一方の入力端子のみ、下位からの桁上げ信号cinが入力される。
各段のカウンタ部35が有するANDには、下位からの桁上げ信号cin、n段目のカウンタ部35が有するDFFの出力、および全前段(n−1段、n−2段…初段)のDFFの出力が入力される。例えば、図中のカウンタ部35Aをn段目のカウンタ部35とした場合、カウンタ部35Aが有するAND3は、下位からの桁上げ信号cin、n段目のカウンタ部35が有するDFFの出力であるDFF3の出力Q3、および全前段のDFFの出力である、DFF0の出力Q0(初段)とDFF1の出力Q1(n−2段)とDFF2の出力Q2(n−1段)とが入力される。
カウンタ9は、上述のような構成を有し、クロックCLKの入力に対し、0000〜1111までパルスをカウントする。なお、最終段のカウント部35が有するAND(上記AND3)は、各段が有するDFFの出力が「1111」のとき、桁上げ用信号cinを出力し、上位のカウンタに入力する。これにより、多bitのカウンタを構成できる。赤外線リモコン受信機20aの場合、BPF5の中心周波数は一般的な仕様で40kHzであり、パルス周期25secである。従って、25μsec×214=0.4096secより、14bit以上で300msec以上の時定数が得られる。
図7は、アップダウンカウンタ10aおよび10b(総称してアップダウンカウンタ10)の具体的な構成例を示している。
アップダウンカウンタ10は、7ビット同期式バイナリカウンタであり、7段設けられた、2つのEXOR、AND、およびDFFからなるカウンタ部36と、全段のカウンタ部36が有するEXOR1の出力A0〜A6が入力されるAND5により構成されている。AND5は、全段のカウンタ部36が有するEXOR1の出力が「1」のとき、桁上げ用信号Cinaを出力し、上位のカウンタに入力する。
n段目のカウンタ部36において、EXOR1の一方の入力端子には、カウント制御信号UDが入力され、他方の入力端子は、n段目のカウンタ部36が有するEXOR2の他方の入力端子と接続されると共に、n段目のカウンタ部36が有するDFFの出力端子Qに接続されている。n段目のカウンタ部36が有するANDには、n−1段目のカウンタ部36が有するANDの出力端子とEXOR1の出力端子とが接続され、その出力端子は、上記EXOR2の一方の入力端子に入力されると共に、上記EXOR1の出力端子と共に、n+1段目のカウンタ部36が有するANDに接続される。上記EXOR2の出力端子は、DFFの入力端子Dに接続されている。初段のカウンタ部36が有するANDには、イネーブル信号ENと下位からの桁上げ用信号Cinaとが入力される。
カウンタ10は、上述のような構成を有し、クロックCLKの入力に対し、0000000〜1111111までパルスをカウントする。なお、カウント制御信号UDにHレベルの信号が入力された場合、アップカウントが行われ、Lレベルの信号が入力された場合、ダウンカウントが行われる。
ここで、カウンタ9およびアップダウンカウンタ10は、それぞれスキャンパスを備え、シフトレジスタ動作を可能とすることができる。そして、所定時であるウェハテスト時に、カウンタ9およびアップダウンカウンタ10を同一クロックCLK入力で動作させることで(通常時は、それぞれ異なるクロックCLK入力で動作)、テスト設計が容易になり、故障検出率を向上することができる。
図8(a)は、カウンタ9およびアップダウンカウンタ10に用いられるDFF40の具体的な構成例を示しており、図8(b)および図8(c)は、DFF40の動作の様子を示している。DFF40は、クロックトインバータ(以下、単にインバータINと記載)、AND、およびNOR回路(以下、NORと記載)により構成されている。まず、素子の接続関係について説明する。
DFF40の入力端子Dには、インバータIN1が接続され、インバータIN1の出力端子は、AND11の他方の入力端子に接続されている。AND11の一方の入力端子には、DFF40の出力を設定するためのH出力設定端子OS(初期値設定手段)が接続されている。AND11の出力端子は、NOR1の他方の入力端子に接続され、NOR1の一方の入力端子には、DFF40をリセットするための、L出力設定端子であるリセット端子RST(初期値設定手段)が接続されている。NOR1の出力端子には、インバータIN2が接続され、インバータIN2の出力端子は、AND11の他方の入力端子に接続されている。
また、NOR1の出力端子には、インバータIN3が接続され、インバータIN3の出力端子は、AND12の他方の入力端子に接続されている。AND12の一方の入力端子には、H出力設定端子OSが接続されている。AND12の出力端子は、NOR2の他方の入力端子に接続され、NOR2の一方の入力端子には、リセット端子RSTが接続されている。NOR2の出力端子には、インバータIN4が接続され、インバータIN4の出力端子は、インバータIN3の出力端子に接続されている。NOR2の出力端子が、DFF40の出力端子Qであり、インバータIN4の出力端子がDFF40の出力端子Qバーである。
次に、図8(b)および図8(c)を用いてDFF40の動作を説明する。図8(b)は、クロックCLKとしてHレベルの信号が入力された場合を示しており、図8(c)は、クロックCLKとしてLレベルの信号が入力された場合を示している。DFF40は、上述のように、H出力設定端子OSおよびリセット端子RSTを備えていることにより、DFF40の出力を設定することができる。具体的には、H出力設定端子OSにLレベルの信号を入力した場合、DFF40の出力を「H」とすることができ、リセット端子RSTにHレベルの信号を入力した場合、DFF40をリセットする、すなわちDFF40の出力を「L」とすることができる。以下、それぞれの場合について説明する。
まず、図8(b)に示すように、クロックCLKとしてHレベルの信号を入力し、リセット端子RSTにHレベルの信号を入力してDFF40の出力を「L」とする場合について説明する。
図8(b)に示すように、クロックCLKとしてHレベルの信号が入力されると、インバータIN1およびインバータIN4がハイインピーダンス状態となる。そして、リセット端子RSTにHレベルの信号を入力することにより、NOR1の一方の入力端子にHレベルの信号を入力され、この結果、AND11の出力がいかなるレベルであろうと、NOR1の出力がLレベルとなるため、AND11とNOR1とを、出力がLレベルとなる1つのインバータとみなすことができる(図中のIN11)。同様に、AND12とNOR2とを、出力がLレベルとなる1つのインバータとみなすことができる(図中のIN12)。これにより、DFF40の出力を「L」とすることができる。
次に、図8(c)に示すように、クロックCLKとしてLレベルの信号を入力し、リセット端子RSTにHレベルの信号を入力してDFF40の出力を「L」とする場合について説明する。
この場合は、インバータIN2およびインバータIN3がハイインピーダンス状態となる。そして、AND11とNOR1とを、出力がLレベルとなるIN11とみなすことができ、AND12とNOR2とを、出力がLレベルとなるインバータIN12とみなすことができる。これにより、DFF40の出力を「L」とすることができる。
次に、図8(b)に示すように、クロックCLKとしてHレベルの信号を入力し、H出力設定端子OSにLレベルの信号を入力してDFF40の出力を「H」とする場合について説明する。
図8(b)に示すように、クロックCLKとしてHレベルの信号が入力されると、インバータIN1およびインバータIN4がハイインピーダンス状態となる。そして、H出力設定端子OSにLレベルの信号を入力することにより、AND11の一方の入力端子にLレベルの信号が入力され、この結果、AND11の出力が必ずLレベルとなる。NOR1の一方の入力端子には、リセット端子RSTによりLレベルの信号が入力されるため、NOR1の出力は必ずHレベルとなり、この結果、AND11とNOR1とを、出力がHレベルとなる1つのインバータとみなすことができる(図中のIN11a)。同様に、AND12とNOR2とを、出力がHレベルとなる1つのインバータとみなすことができる(図中のIN12a)。これにより、DFF40の出力を「H」とすることができる。
次に、図8(c)に示すように、クロックCLKとしてLレベルの信号を入力し、H出力設定端子OSにLレベルの信号を入力してDFF40の出力を「H」とする場合について説明する。
この場合は、インバータIN2およびインバータIN3がハイインピーダンス状態となる。そして、AND11とNOR1とを、出力がHレベルとなるIN11aとみなすことができ、AND12とNOR2とを、出力がHレベルとなるインバータIN12aとみなすことができる。これにより、DFF40の出力を「H」とすることができる。
以上のように、DFF40は、H出力設定端子OSにLレベルの信号を入力することにより、また、リセット端子RSTにHレベルの信号を入力することにより、DFF40の出力を設定することができる。これにより、電源投入時に、アンプ4のゲイン、BPF5のゲインおよびQ値を設定することができる。この結果、アンプ4のゲイン、BPF5のゲインおよびQ値を使用環境に応じて適宜最適な値に設定することができるため、使用環境に適切に対応した赤外線リモコン受信機20aを実現することができる。
〔実施の形態2〕
本発明に係る他の実施形態について、図9〜図11に基づいて説明すると以下の通りである。
図9は、赤外線リモコン受信機20bの構成例を示している。なお、図1に示した、赤外線リモコン受信機20aと同一の符号を付した部材は同一の機能を有するものとし、その動作等については特に説明しない。
赤外線リモコン受信機20bは、赤外線リモコン受信機20aの構成に、キャリア検出回路12aとしてのキャリア検出回路12bを備えた構成である。
キャリア検出回路12bは、キャリア検出回路12aの構成に、コンパレータ6d(第4比較回路)、論理回路8としての論理回路8a、およびセレクタ回路11を備えている。コンパレータ6dの一方の入力端子には、BPF5の出力信号bpfが入力され、他方の入力端子には、第2信号検出レベルである閾値電圧Vth4(第4閾値電圧)が入力されている。閾値電圧Vth1〜Vth4は、Vth1<Vth3<Vth4<Vth2という関係を有している。
図10は、論理回路8aの構成例を示している。
論理回路8aは、論理回路8とほぼ同一の構成であるが、アップダウンカウンタ10bとしてアップダウンカウンタ10bbを備えている。アップダウンカウンタ10bbは、BPF5の制御を行うと共に、セレクタ回路11の制御を行う。より具体的には、コンパレータ6bの出力信号D2が入力された場合、セレクタ回路11にセレクタ制御信号ctSを出力する。
セレクタ回路11は、コンパレータ6の出力信号Dとコンパレータ6dの出力信号D4とが入力され、この2つの出力信号からキャリアを選択する。キャリアの選択は、上述の論理回路8aにおけるアップダウンカウンタ10bbから出力されるセレクタ制御信号ctSに基づいて選択する。ここでは、一例として、セレクタ制御信号ctSが入力された場合、キャリアとしてコンパレータ6dの出力信号D4を出力する。
このように、コンパレータ6bの出力信号D2が出力された場合に、すなわち、BPF5の出力信号bpfレベルがリモコン送信信号に対して適切でなく、コンパレータ6cの出力信号D3のパルス幅が大きくなる等の問題が生じると判断される場合に、コンパレータ6dの出力信号D4がキャリアとして後段の回路に出力されることで、リモコン送信信号に対して適切なキャリアを出力できる。また、閾値電圧Vthより大きいレベルの閾値電圧Vth4で比較されたコンパレータ6dの出力信号D4をキャリアとして出力するため、よりインバータ蛍光灯ノイズによる誤動作を低減できる。
さらに、本実施形態2の構成では、リモコン送信信号入力時の急なインバータ蛍光灯ノイズの発生(例えば、急に蛍光灯を点灯させることにより生じる)にも対応できる。図11を用いて説明する。図11は、急なインバータ蛍光灯ノイズが発生した場合の、赤外線リモコン受信機20bの各回路の動作波形を示している。
図示のように、急なインバータ蛍光灯ノイズが発生しても(図中の信号bpf5)、ノイズ発生以前に、コンパレータ6bの出力信号D2が出力されたことにより、セレクタ回路11からは、コンパレータ6dの出力信号D4がキャリアとして出力されている。これにより、急なインバータ蛍光灯ノイズによる誤動作を防ぐことができる。
〔実施の形態3〕
以上、実施の形態1および2では、本発明を赤外線リモコン受信機に適応させた場合を説明した。本実施形態では、本発明をIrDA Controlに適応させた場合を示す。なお、ゲイン制御等の動作は、実施の形態1および2と同様であるため、ここでは省略する。また、ここでは、実施の形態1における構成のみを適応させているが、実施の形態2における構成も適応可能であることは言うまでもない。
図12は、IrDA Control70の構成例を示している。なお、図1に示した、赤外線リモコン受信機20aと同一の符号を付した部材は同一の機能を有するものとし、その動作等については特に説明しない。
IrDA Control70は、送信部50および受信部60を備えている。送信部50は、LED駆動回路である。受信部60は、赤外線リモコン受信機20aと同様な構成であるが、IrDA Controlは、副搬送波が1.5MHzであるため、中心周波数を1.5MHzとしたBPF5としてのBPF5a、および発振周波数foscを1.5MHzとした発振回路7としての発振回路7aを備えている。
以上、各実施形態で示した本発明の赤外線信号処理回路は、従来の構成が生じていた各種問題を生じることがない。以下、その点について説明する。
まず、特許文献1のデータ伝送システムでは、ある時間範囲Tcheckを設け、この時間範囲Tcheck中に、休止期間Tdが発生したか否かにより赤外線信号かノイズかを判別して、ノイズである場合は、増幅器の制御を行っている。しかしながら、このデータ伝送システムでは、赤外線信号が使用するメーカによって異なっていることにより(例えば、NECコード、sonyコード、RCMMコード等、十数種類)、赤外線信号によっては休止期間Tdに適合しないものがあり、そのような赤外線信号を受信できないという問題を生じていた。また、特許文献5において指摘されているように、ゲイン調整速度が遅く、急なノイズの発生に対応できないという問題を生じていた。
しかしながら、例えば赤外線リモコン受信機20aでは、特許文献1とは異なり赤外線信号のパターンを検出する構成ではないため、あらゆる赤外線信号に対応することができる。また、赤外線リモコン受信機20bでは、セレクタ回路11により、急なノイズの発生にも対応できる。
また、特許文献2には、BPFの出力信号を復調し、この復調した信号をトリガとしてアンプおよびBPFを制御する受信機回路が開示されている。しかしながら、この受信機回路は、インバータ蛍光灯ノイズが高照度で入射した場合は、BPFの出力信号がノイズで飽和し、復調された信号が常時Lレベルとなるためトリガとして利用できず、アンプおよびBPFの制御が行えないという問題を生じていた。
しかしながら、例えば赤外線リモコン受信機20aでは、BPF5の出力信号bpfを比較した比較回路6の出力信号により制御を行う構成であり、BPF5が振動している限り、制御が必要な場合に、比較回路6の出力信号がなくなることはないため、特許文献2のような制御不能の事態を生じることがない。
また、特許文献3には、BPFの出力信号を検出し、BPFのQ値を増大させることによりノイズの低減を行うリモコン受光装置が開示されている。しかしながら、BPFのQ値を増加させると、BPFの安定性の低下という問題や、BPFの出力信号の波形歪が大きくなることによる受信感度の低下という問題を生じる。この問題について、図13を用いて詳細に説明する。図13(a)は、BPFの極配置を示し、図13(b)は、リモコン送信信号を入力した場合のBPFの出力信号波形を示している。
まず、BPFの安定性について述べる。BPFの伝達関数を式(4)に、BPFの極p1・p2を式(5)に示す。
H(s)=(H×ωs/Q)/(s+ωs/Q+ω ) (4)
p1=(−ω/2/Q,ω(1−(1/2Q)1/2
p2=(−ω/2/Q,−ω(1−(1/2Q)1/2) (5)
図13(a)に示すように、BPFのQ値を増加させることにより極配置が右半平面に近づく。この結果、負帰還回路において、極配置が右半平面に存在するとき、系は不安定となるというナイキストの安定判別法に基づき、BPFが不安定になり、発振などの問題を生じる。
次に、BPFの出力信号の波形歪について述べる。BPFの正弦波応答については、正弦波のラプラス変換を式(6)とし、H(s)F(s)の逆ラプラス変換を行うことで得ることができる(式(7))。
F(s)=L(sin(ωt))=ω/(s+ω ) (6)
−1(H(s)F(s))=H(1−exp(−ωt/2/Q))sin(ωt) (7)
式(7)における(1−exp(−ωt/2/Q))が波形歪に影響するため、Q値を増加させることで波形歪みが大きくなることがわかる。そして、BPFの出力信号の波形歪が大きくなれば、受信感度が低下する。特に、リモコン送信信号のベース周波数のパルス幅が小さいとき、波形歪は相対的に大きくなる。従って、BPFのQ値は、一般的に10〜15程度に設定される。
しかしながら、例えば赤外線リモコン受信機20aでは、コンパレータ6bの出力信号D2が出力されることにより、アンプ4のゲイン、BPF5のゲインおよびQ値が大きいと判断し、BPF5のゲインおよびQ値を減少させるように、急速にBPF5の制御を行う。このため、上記のような問題を生じることがない。
また、特許文献4には、キャリアを検出するための基準レベル電圧を、検出したノイズレベル電圧等により生成する赤外線信号処理回路が開示されている。該赤外線信号処理回路では、赤外線信号入力時に上記基準電圧レベルが変動すると受信感度が低下するため、大きい時定数の積分回路で、上記基準電圧レベルを平滑する必要がある。このため、上記赤外線信号処理回路に内蔵される積分回路の容量は大きくなり、チップサイズの増大、これに伴うコストの増加という問題を生じていた。
しかしながら、例えば赤外線リモコン受信機20aでは、論理回路8に大きな時定数を設定することができるため、積分回路の容量を低減できる。
また、特許文献5には、ゲイン調整回路の時定数を小さくすることで、急なインバータ蛍光灯ノイズの発生に対応したゲイン調整回路が開示されている。しかしながら、この場合、上記ゲイン調整回路の時定数が小さいため、受信感度が低下するという問題を生じていた。
しかしながら、赤外線リモコン受信機20bでは、セレクタ回路11により信号検出レベルを適宜変更させることで、受信感度を低下させることなく、急なインバータ蛍光灯ノイズによる誤動作も低減できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
赤外線信号を受信し復調して出力する赤外線リモコン受信機、IrDA送受信機、およびIrDA Controlに好適に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る赤外線リモコン受信機の構成例を示す図である。 上記赤外線リモコン受信機に備えられる論理回路の構成例を示すブロック図である。 上記赤外線リモコン受信機が備える各回路の動作波形を示す図である。 (a)は、上記赤外線リモコン受信機に備えられているコンパレータの具体的な構成を示す回路図であり、(b)および(c)は、その動作の様子を示す図である。 (a)は、上記赤外線リモコン受信機に備えられている発振回路の具体的な構成を示す回路図であり、(b)は、その動作波形を示す図である。 上記論理回路に備えられているカウンタの具体的な構成を示す図である。 上記論理回路に備えられているアップダウンカウンタの具体的な構成を示す図である。 上記カウンタおよび上記アップダウンカウンタに備えられているDフリップフロップの具体的な構成を示す図である。 本発明の他実施形態に係る赤外線リモコン受信機の構成例を示す図である。 上記他の実施形態に係る赤外線リモコン受信機に備えられる論理回路の構成例を示すブロック図である。 上記他の実施形態に係る赤外線リモコン受信機が備える各回路の動作波形を示す図である。 本発明の他の実施形態に係るに係るIrDA Controlの構成例を示す図である。 BPFの安定性および出力信号の波形歪を説明する図である。
符号の説明
1 フォトダイオードチップ(受光素子)
4 アンプ(増幅回路)
5 バンドパスフィルタ
13 積分回路
6a、6b、6c、6d コンパレータ(比較回路)
7 発振回路
8 論理回路
9a カウンタ(第1カウンタ)
9b カウンタ(第2カウンタ)
10a アップダウンカウンタ(第1アップダウンカウンタ)
10b アップダウンカウンタ(第2アップダウンカウンタ)
11 セレクタ回路
12a、12b キャリア検出回路
20a、20b 赤外線リモコン受信機(赤外線信号処理回路)
70 IrDA Control(赤外線信号処理回路)

Claims (10)

  1. 受光した赤外線信号を電気信号に変換する受光素子と、上記電気信号を増幅する増幅回路と、増幅された電気信号からキャリア周波数成分を取り出すバンドパスフィルタと、上記キャリア周波数成分から検出されたキャリアの積分を行う積分回路とを備える赤外線信号処理回路に備えられる、上記キャリアの検出を行うキャリア検出回路であって、
    上記バンドパスフィルタの出力信号と、ノイズ検出レベルである第1閾値電圧とを比較する第1比較回路と、上記バンドパスフィルタの出力信号と、第1キャリア検出レベルである、上記第1閾値電圧より大きいレベルの第2閾値電圧とを比較する第2比較回路と、
    クロック信号を発振する発振回路と、
    上記発振回路のクロック信号を所定の第1パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1増幅回路制御信号を出力すると共に、上記発振回路のクロック信号を所定の第2パルス数カウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させるバンドパスフィルタ制御信号を出力する第1カウンタと、
    上記第1比較回路の出力信号を所定の第3パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2増幅回路制御信号を出力する第2カウンタと、
    上記第1増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1制御信号を出力すると共に、上記第2増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2制御信号を出力する第1アップダウンカウンタと、
    上記バンドパスフィルタ制御信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させる第3制御信号を出力する第2アップダウンカウンタとを有している論理回路とを備え、
    上記第1カウンタのリセット端子には、上記第2比較回路の出力信号が入力され、
    上記論理回路は、上記第1比較回路の出力信号が出力されないように、上記第1制御信号および上記第2制御信号により上記増幅回路のゲインを制御すると共に、上記第3制御信号により上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を制御し、
    上記第2比較回路の出力信号が上記キャリアとなることを特徴とするキャリア検出回路。
  2. 上記キャリア検出回路は、上記バンドパスフィルタの出力信号と、上記バンドパスフィルタの出力信号のレベルを判定するピーク検出レベルである、上記第2閾値電圧より大きいレベルの第3閾値電圧とを比較する第3比較回路をさらに備え、
    上記第2アップダウンカウンタは、上記第3比較回路の出力信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を減少させる第4制御信号を出力し、
    上記論理回路は、上記第3比較回路の出力信号が出力されないように、上記第4制御信号を用いて上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を制御することを特徴とする請求項1に記載のキャリア検出回路。
  3. 上記第1パルス数は、上記第2パルス数および上記第3パルス数よりもパルス数が多く、上記第3パルス数は、上記第2パルス数よりもパルス数が多く、
    上記増幅回路のゲイン制御は、上記第1カウンタおよび上記第2カウンタに300msec以上の時定数を設定して行い、
    上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値制御は、上記第1カウンタおよび上記第2アップダウンカウンタに300msec以下の時定数を設定して行うことを特徴とする請求項2に記載のキャリア検出回路。
  4. 上記第1アップダウンカウンタは、上記第1アップダウンカウンタに備えられているDフリップフロップの出力を設定する初期値設定手段を備え、当該初期値設定手段を用いて上記Dフリップフロップの出力を設定することにより上記第1アップダウンカウンタの出力信号を制御して上記増幅回路のゲインの初期値を設定し、上記第2アップダウンカウンタは、上記第2アップダウンカウンタに備えられているDフリップフロップの出力を設定する初期値設定手段を備え、当該初期値設定手段を用いて上記Dフリップフロップの出力を設定することにより上記第2アップダウンカウンタの出力信号を制御して上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値の各初期値を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のキャリア検出回路。
  5. 上記カウンタおよび上記アップダウンカウンタは、スキャンパスを備え、同一クロックで動作させることにより、上記カウンタおよび上記アップダウンカウンタのテスト設計を容易に行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のキャリア検出回路。
  6. 上記比較回路は、ヒステリシスコンパレータであることを特徴とする請求項2に記載のキャリア検出回路。
  7. 上記発振回路の発振周波数は、上記バンドパスフィルタの中心周波数と同一の周波数であることを特徴とする請求項2に記載のキャリア検出回路。
  8. 上記発振回路の発振周波数は、上記バンドパスフィルタの中心周波数より小さい周波数であることを特徴とする請求項2に記載のキャリア検出回路。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のキャリア検出回路を備えたことを特徴とする赤外線信号処理回路。
  10. 受光した赤外線信号を電気信号に変換する受光素子と、上記電気信号を増幅する増幅回路と、増幅された電気信号からキャリア周波数成分を取り出すバンドパスフィルタと、上記キャリア周波数成分から検出されたキャリアの積分を行う積分回路とを備える赤外線信号処理回路に備えられるキャリア検出回路の制御方法であって、
    上記バンドパスフィルタの出力信号と、ノイズ検出レベルである第1閾値電圧とを第1比較回路にて比較する工程と、上記バンドパスフィルタの出力信号と、第1キャリア検出レベルである、上記第1閾値電圧より大きいレベルの第2閾値電圧とを第2比較回路にて比較する工程と、
    論理回路における、リセット端子に上記第2比較回路の出力信号が入力される第1カウンタにて、発振回路にて生成されたクロック信号を所定の第1パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1増幅回路制御信号を出力させると共に、上記発振回路のクロック信号を所定の第2パルス数カウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させるバンドパスフィルタ制御信号を出力させる工程と、
    上記論理回路における第2カウンタにて、上記第1比較回路の出力信号を所定の第3パルス数カウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2増幅回路制御信号を出力させる工程と、
    上記論理回路における第1アップダウンカウンタにて、上記第1増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを増加させる第1制御信号を出力させると共に、上記第2増幅回路制御信号をカウントすることにより、上記増幅回路のゲインを減少させる第2制御信号を出力させる工程と、
    上記論理回路における第2アップダウンカウンタにて、上記バンドパスフィルタ制御信号をカウントすることにより、上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を増加させる第3制御信号を出力させる工程と、
    上記論理回路にて、上記第1比較回路の出力信号が出力されないように、上記第1制御信号および上記第2制御信号により上記増幅回路のゲインを制御すると共に、上記第3制御信号により上記バンドパスフィルタのゲインおよびQ値を制御する工程と、
    上記第2比較回路の出力信号を上記キャリアとして出力する工程とを有することを特徴とするキャリア検出回路の制御方法。
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