JP4132487B2 - Ink set for inkjet recording - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録用のインクセット、特に、いわゆる普通紙に対して高画質のカラー画像を形成することができるインクセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンターは、低騒音、低ランニングコストといった利点からめざましく普及し、普通紙に印字可能なカラープリンターも市場に盛んに投入されるようになった。しかしながら、画像の色再現性、耐久性、耐光性、画像の乾燥性、画像にじみ、吐出安定性など要求されるすべての特性を満足することは非常に難しい。特にカラープリンターの場合、イエロー、マゼンタ、シアンの単色印字部での画質劣化がなくても、レッド、グリーン、ブルーの2色重ね部分で画質の劣化が発生し易い。特に定着装置を用いないで乾燥を行う場合、特開昭55−29546号公報等のように浸透性を高めることにより乾燥性を向上させているため紙により著しいにじみが起こる。
【0003】
また特公昭60−23793号公報には界面活性剤としてジアルキルスルホコハク酸が乾燥性を向上させ画質劣化が少ないとされているが、紙により画素径が著しく異なり画像濃度の低下も著しいといった問題や、アルカリ側では活性剤が分解し、保存時に活性効果が無くなるといった問題がある。
【0004】
また特開昭56−57862号公報には強塩基性物質を添加したインクが開示されているが、ロジンサイズされた酸性紙では効果があるもののアルキルケテンダイマーやアルケニルスルホコハク酸をサイズ剤とした紙には効果がない。また酸性紙でも2色重ね部分では効果がない。
【0005】
また特開平1−203483号公報には多価アルコール誘導体及びペクチンを含有する記録液が開示されているが、これは増粘剤としてペクチンを添加し、にじみを防止するものであるが、ペクチンは水酸基を親水基とする非イオン性の物質であるため印字休止後の吐出安定性に欠けるといった問題がある。
【0006】
また特開平6−128514号公報には、インクの色ごとのpHを異ならせ、2色が混合した際にインクの組成物の少なくとも一部が析出もしくは粘度上昇することによって、境界にじみを軽減するインクセット及び記録方法が開示されている。しかしながら、ヘッド部材との接液による劣化を抑えたり保存安定性を確保するには問題があった。
【0007】
さらに特開平6−151346号公報には、1色のインクにはアニオン性またはカチオン性の界面活性剤が含まれ、異なるインクには両性高分子を含むことによって普通紙適性を改良したインクセット及び記録方法が開示されている。しかしながら、この組み合わせでは紙種によっては境界にじみが抑えられなかった。さらにまた特開平9−151347号公報には、1色のインク中に高分子物質が含まれ、異なる色のインクに両性イオン化合物が含まれるインクセット及び記録方法が開示されているが、十分な普通紙適性が得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のことからカラー画像を形成する際、マルチパス印字を行なって浸透量を抑えることにより発色性を向上させて対応しているのが現状であるが、より高速の印字を行うためには、浸透性が高いインクであっても2次色での紙の厚さ方向への浸透が抑えられるかが問題となっている。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、高速カラー画像形成用のインクジェット記録用インクセットとして、特に普通紙において2次色の彩度及び発色濃度が高く、しかも色再現性の優れたインクセットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題について鋭意検討した結果、重ね印字を行う間でのインクの反応を用い、展色剤成分が紙にしみ込み、色材成分が表面に残り易くすることにより、普通紙の高速印字において、浸透性の高いインクを用いても発色濃度が高く、しかも裏抜けの少ない画像が得られることを見出し本発明に至った。すなわち、本発明によれば、第一に、カラー画像を形成するために複数の異なる色相のインクを重ねて画像を形成するインクジェット記録方法に用いるインクセットにおいて、該インクセットの少なくとも一つの色相のインクが、極性の異なる化合物であるカチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤とを同時に含有し、このインクを含む第1の色相のインクと他の色相のインクが混合されることにより構造粘性を示すか、または着色剤及び/もしくは他のインク成分が析出することを特徴とするインクジェット記録用インクセットが提供される。上記構成において、第1の色相のインクと他の色相のインクを混合するに当たり、第1の色相のインクに、カルボキシル基を導入した染料・顔料または親水性高分子化合物を含有することにより系全体がアニオン性を帯び、これに対して他の色相の第2のインクに、カチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤とを同時に含有させてバランスをとることによりカチオン性を示すインクとなし、このような両者を混合することによりイオン架橋構造が形成される。これによりインクが構造粘性を帯び、あるいは着色剤が取り込まれて析出することにより、2色印字部での裏抜けが改良され、また従来の浸透性インクに比して発色性も改良される。ここでいう構造粘性とは、ずり速度に対して粘性変化がある非ニュートン特性を示すものである。
【0011】
第二に、上記第一に記載したインクジェット記録用インクセットにおいて、第1の色相のインクがイエローインクであって、カルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有し、他の色相のインクがカチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクセットが提供される。
【0012】
第三に、上記第一に記載したインクジェット記録用インクセットにおいて、第1の色相のインクがイエローインクであって、カチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤を含有し、他の色相のインクがカルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクセットが提供される。
【0013】
第四に、上記第一に記載したインクジェット記録用インクセットにおいて、第1の色相のインクがマゼンタインクであって、カルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有し、他の色相のインクがカチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクセットが提供される。
【0014】
第五に、上記第一に記載したインクジェット記録用インクセットにおいて、第1の色相のインクがマゼンタインクであって、カチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤を含有し、他の色相のインクがカルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクセットが提供される。
【0015】
第六に、上記第一に記載したインクジェット記録用インクセットにおいて、第1の色相のインクがシアンインクであって、カルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有し、他の色相のインクがカチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクセットが提供される。
【0016】
第七に、上記第一に記載したインクジェット記録用インクセットにおいて、第1の色相のインクがシアンインクであって、カチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤を含有し、他の色相のインクがカルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクセットが提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
まず本発明で使用されるカルボキシル基を有する染料としては、ゼネカ社製のプロジェットファストブラック2、プロジェットファストマゼンタ2、プロジェットファストイエロー2、プロジェットファストシアン2等の染料を用いることができる。
また、下記構造式(A)、(B)、(C)、(D)で示される染料を用いることができる。
【0018】
【化1】
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
また、本発明で使用されるカルボキシル基が導入された顔料としては、有機顔料としてアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラック等が挙げられる。この中で特に本発明のカラー画像形成に好ましいものとして、黒インクには次亜塩素酸処理された酸化カーボンやアゾ基置換アリールカルボン酸導入のカーボン等の自己分散型のカーボンが用いられる。また市販のキャボット社製キャボジェットTM200、300が、イエローインクにはアゾ系のC.I.ピグメントイエロー13、17、93、97、174、180、185等、マゼンタインクにはキナクリドン系のピグメントレッド122、アゾ系のピグメントレッド184、シアンインクには銅フタロシアニン・無金属フタロシアニンにプラズマ親水処理されたカルボキシル基を導入されたもの等が用いられる。
また、これら顔料の粒子径は0.01μmから0.1μmの範囲で用いることが好ましく、0.01μm以下では隠蔽力が低下して濃度が低く、また耐光性が低下する。場合によっては親水基導入の顔料を併用することも可能である。
【0023】
これら顔料を分散する親水性部分と疎水性部分を有する顔料分散剤としては、親水性高分子として、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物高分子、半合成系では、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子、純合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩を測鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物等が挙げられる。
【0024】
また、本発明のインクセットに用いるカルボキシル基を導入した親水性高分子としては、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸ナトリウム、ジェランガム等が好適に用いられる。
【0025】
本発明のインクセットには、界面活性剤を用いることによりインクに浸透性を付与すると共にインクとしての信頼性を確保できることが分かった。用いる界面活性剤としては、下記一般式(I)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩または下記一般式(II)で示されるジアルキルスルホコハク酸塩が好ましい。また、これらを併用してもよい。
【0026】
【化5】
式中、R1は炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基、mは3〜12の整数、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム、またはアルカノールアミンを表わす。
【0027】
【化6】
式中、R2は炭素数5〜7の分岐したアルキル基、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、またはアルカノールアミンを表わす。
【0028】
さらに上記染料及び界面活性剤の対イオンとしてリチウムイオン及び下記一般式(III)で示される第4級アンモニウムまたは第4級ホスホニウムを用いることにより優れた溶解安定性を示すことが分かった。
【0029】
【化7】
式中、Xは窒素またはリン、R3〜R6は水素、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基またはハロゲン化アルキル基を表わす。
【0030】
また、本発明では非イオン性の界面活性剤として、下記一般式(IV)で示されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、一般式(V)で示されるアセチレングリコール系界面活性剤、一般式(VI)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテルまたは一般式(VII)で示されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを添加することにより表面張力を50mN/m2以下に低下させ、インクと紙表面との濡れ性を向上させ、紙への浸透速度を高め、画像劣化が極めて少なくなることが分かった。
【0031】
【化8】
式中、Rは分岐してもよい6〜14の炭素鎖、kは5〜12の整数を表わす。
【0032】
【化9】
式中、m、nは0〜20の整数を表わす。
【0033】
【化10】
式中、Rは分岐してもよい炭素数6〜14の炭素鎖、nは20以下の整数を表わす。
【0034】
【化11】
式中、R′は炭素数6〜14の炭素鎖、m、nは20以下の整数を表わす。
【0035】
上記界面活性剤(IV)、(V)、(VI)、(VII)に加え、尿素及びヒドロキシエチル尿素、ジヒドロキシエチル尿素等の尿素誘導体を添加すると染料等着色剤と非イオン活性剤間の相互作用を弱め、染料の会合を緩和することにより浸透性を向上させたり、吐出安定性や長期保存性を改良できることが分かった。これら尿素誘導体の添加量は0.1%から5%の間で用いることが好ましい。0.1%以下では効果がなく、5%以上では水分蒸発時の粘度変化に影響を及ぼすことがある。
【0036】
このようにして調製したインクを20〜60μmの微細な吐出口より吐出し、重量が3ng〜160ngの液滴として5〜20m/sで飛翔させ、ステキヒトサイズ度が3秒以上の、いわゆる普通紙に記録することにより高画質、高解像度の記録画像を形成することができる。このときの紙面上のインク付着量は2.5g/m2から100g/m2であることがカール、波打ちといった紙の吸水による変形と画像濃度を確保する点から好ましい。ただし、pHが9以上では保存時に上記一般式(II)の界面活性剤では分解による物性変化が起こり易いため、一般式(II)の界面活性剤を用いる場合はpH6〜9とすることが好ましい。
【0037】
上記一般式(I)、(II)で示される化合物の添加量は、0.05〜10重量%の間でプリンターシステムにより要求されるインク特性に対し所望の浸透性を与えることが可能である。0.05重量%以下ではいずれの場合も2色重ね部の境界でのにじみが発生し、10重量%以上添加する場合は化合物自体が低温で析出し易かったり、着色剤の析出等も発生することがあり、信頼性が悪くなる。
【0038】
次に示す構造式(I−1)から(II−4)は上記一般式(I)、(II)で示す界面活性剤を具体的に遊離酸型で示したものである。
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】
【化15】
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】
【化18】
【0046】
【化19】
【0047】
【化20】
【0048】
【化21】
【0049】
上記水溶性染料や界面活性剤は、保存時の溶解安定性を得る目的や、熱エネルギーを与えることにより吐出を行う記録方式での信頼性を向上させる目的から対イオンをリチウム、ナトリウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、またはアルカノールアミンイオンとする。例えばリチウム塩の場合は水酸化リチウムを添加することにより行ない、一般式(III)の第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アルカノールアミン陽イオンに関しては、具体的には以下に示す水酸化物を添加することにより行われる。
【0050】
【化22】
【0051】
【化23】
【0052】
【化24】
【0053】
【化25】
【0054】
【化26】
【0055】
【化27】
【0056】
【化28】
【0057】
【化29】
【0058】
【化30】
【0059】
本発明において活性剤の対イオンはすべてナトリウム、リチウム及び/または上記一般式(III)の化合物である必要はなく、他のアルカリイオンと混合することもできる。ナトリウム、リチウム及び/または上記一般式(III)の化合物によるイオンの量としては、染料及び活性剤のモル数に対して30%以上、より好ましくは50%以上となるように添加されることが好ましい。
【0060】
本発明のインクは水を液媒体として使用するものであるが、インクを所望の物性にするため、またインクの乾燥を防止するため、また、本発明の化合物の溶解安定性を向上させるため等の目的から下記水溶性有機溶媒を使用することができる。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルミアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトンである。これらの溶媒は水と共に単独もしくは複数混合して用いられる。
【0061】
これらの中で特に好ましいものは、ジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンであり、これらを用いることにより本化合物の高い溶解性と水分蒸発により噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。特に本発明において化合物(I)の分散安定性を得る野に好ましい溶剤としてN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のピロリドン誘導体が挙げられる。
【0062】
また、上記活性剤(I)、(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)以外で表面張力を調整する目的で添加される浸透剤としてはジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類、エチルヒドロキシ−プロパンジオール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール等の2価アルコールが挙げられるが、特に好ましいのはジエチレングリコールモノブチルエーテルと2−エチル1,3−ヘキサンジオールである。
【0063】
本発明における表面張力とは、紙への浸透性を示す指標であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的表面張力とは異なる。測定法としては特開昭63−31237号公報等に記載の方法で1秒以下の動的な表面張力で測定できる方法であれば、いずれも使用できるが、本発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。表面張力の値は50mN/m2以下が好ましく、より好ましくは40mN/m2以下とすると優れた乾燥性が得られる。
【0064】
本発明の着色剤としては必要に応じて他の着色剤と混合して用いることができる。用いられる水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接染料、反応性染料、食用染料に分類される染料で、耐水、耐光性が優れたものが挙げられる。これらは効果が阻害されない範囲で添加される。これら染料を具体的に挙げれば、
酸性染料及び食用染料として、
C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142
C.I.アシッドレッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289
C.I.アシッドブルー9、29、45、92、249
C.I.アシッドブラック1、2
直接染料として
C.I.ダイレクトイエロー1、12、24、26、33、44、50、86、120、132、142、144
C.I.ダイレクトレッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227
C.I.ダイレクトオレンジ26、29、62、102
C.I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202
C.I.ダイレクトブラック19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171
反応染料として
C.I.リアクティブブラック3、4、7、11、12、17
C.I.リアクティブイエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67
C.I.リアクティブレッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97
C.I.リアクティブブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95
等が使用できる。特に酸性染料及び直接染料が好ましく用いることができる。
【0065】
次に本発明において好ましく用いられるカチオン有機物質は、ポリプロポキシ第4級アンモニウム硝酸塩または塩化物塩、塩化ステアリルペンタエトキシアンモニウム、塩化ステアリルトリエトキシアンモニウム等カチオン活性剤、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン等のポリカチオン高分子が用いられる。これらのインク中の陰イオン量にバランスして用いられるカチオン活性剤の添加量としては、0.5%〜5%、ポリカチオン高分子は分子量により異なるが、0.1〜1%で用いられる。
【0066】
多価金属イオンとしては、水溶性の硝酸カルシウム等のカルシウム塩、硝酸マグネシウム等のマグネシウム塩、硝酸ランタン等のランタノイド塩が用いられる。これらの添加量は0.05〜1%で用いられる。
【0067】
これらのカチオン有機物質の量とアニオン性界面活性剤の量のモル比率は1:10から10:1で、その他イオン性物質とのバランスにより含有量をコントロールすることで、インクのイオン性の安定性を適正化する。
【0068】
本発明のインクには上記着色剤、溶媒のほかに従来より知られている添加剤を加えることができる。例えば防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
【0069】
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを6以上に調整できるものであれば、任意の物質を用いることができる。例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0070】
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ酸酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
【0071】
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
【0072】
その他目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤、界面活性剤を添加することができる。
【0073】
【実施例】
以下に本発明を実施例により説明する。なお、以下で示す部及び%は重量基準である。
実施例1
【0074】
《インクセット1》
下記組成物をpHが9.5になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し、これを0.8μmのテフロンフィルターにてろ過し黒インク1を作製した。
黒インク1
キャボジェット300(キャボット社製カルボキシル基導入顔料) 5%
ジエチレングリコール 10%
グリセロール 10%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 2%
2−エチル1,3−ヘキサンジオール 1%
具体例(I−1)の界面活性剤 0.2%
デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2%
イオン交換水 残量
【0075】
次に下記組成物を用いてpHを水酸化ナトリウムで7.2に調整してイエローインク1を調製した。
【0076】
次に下記組成物を用いてpHを水酸化リチウムで8.5にしてマゼンタインク1を調製した。
マゼンタインク1
C.I.ピグメントレッド122 1%
構造式(B)のカルボキシル基が導入された染料 0.5%
ジエチレングリコール 5%
グリセロール 5%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 10%
スチレンアクリル酸共重合体(カルボキシル基含有高分子) 0.5%
一般式(IV)の界面活性剤(R:C9H19、k:12) 2%
具体例(III−3)の化合物の25%水溶液 2%
デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2%
イオン交換水 残量
【0077】
次に下記組成物を用いてpHを水酸化リチウムで9.5にしてシアンインク1を調製した。
【0078】
実施例2
《インクセット2》
下記組成物を用いて、pHを水酸化ナトリウムで7.8にして黒インク2を調製した。
【0079】
下記組成物を用いて、pHを水酸化リチウムで8に調整し、イエローインクを調製した。
イエローインク2
ダイレクトイエロー132 1.5%
アシッドイエロー23 1.5%
2−ピロリドン 8%
グリセロール 7%
一般式(V)の界面活性剤(m,n=20) 1%
一般式(V)の界面活性剤(m,n=10) 1%
具体例(III−7)の化合物の25%水溶液 1.5%
アルギン酸ナトリウム 0.1%
ヒドロキシエチル尿素 5%
デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2%
イオン交換水 残量
【0080】
下記組成物を用いてpHを水酸化リチウムで6.8にしてマゼンタインクを調製した。
【0081】
下記組成物を用いてpHを水酸化ナトリウムで9.5にしてシアンインク2を調製した。
【0082】
比較例1
実施例1のインクセットにおいて、イエローインク1のカチオン有機化合物を除いた以外は実施例1と同様にしてインクセット3を調製した。
【0083】
比較例2
実施例2のインクセット2において、マゼンタインク2の硝酸マグネシウム(多価金属イオン)を除いた以外は実施例2と同様にしてインクセット4を調製した。
【0084】
次に上記により得られた実施例1及び2並びに比較例1及び2のインクセットについて、下記試験を行った。試験結果を表1に示す。
(1)画像の鮮明性
サーマルインクジェット方式のノズル径30μm、300dpiピッチで128のノズルを有するインクジェットプリンター及び積層PZTを液室流路の加圧に使用したノズル径33μm、128のノズルを有するインクジェットプリンターにて印字を行ない、2色重ね部境界のにじみ、画像にじみ、裏抜け及び彩度について検討した。また、写真画像を印字した際の画像再現性についても評価した。
印字用紙は市販の再生紙、上質紙、ボンド紙の3紙を用いた。いずれの紙においても良好なものを○、少なくとも1紙では良好なものを△、いずれの紙でも問題のあるものを×とした。
(2)画像の耐水性
画像サンプルを30℃の水に1分間浸漬し、処理前後の画像濃度の変化をマクベス濃度計で測定し、下記式にて耐水性(褪色率%)を求めた。
【0085】
【数1】
褪色率(%)=[1−(処理後の画像濃度/処理前の画像濃度)×100]
いずれの紙でも10%以下となったものを○、30%未満を△、30%以上を×とした。
(3)画像の耐光性
画像サンプルをキセノンフェードメーターにてブラックパネル温度63度で3時間照射し、処理前後の画像濃度の変化をマクベス濃度計で測定し、下記式にて耐光性(褪色率%)を求めた。
【0086】
【数2】
褪色率(%)=[1−(処理後の画像濃度/処理前の画像濃度)×100]
いずれの紙でも5%以下となったものを○、30%未満を△、30%以上を×とした。
(4)画像の乾燥性
印字後の画像に一定条件で濾紙を押し付け、インクが濾紙に転写しなくなるまでの時間を測定した。いずれの紙でも10秒以内で乾燥した場合に○と判定した。それ以上を×とした。
(5)保存安定性(インクの保存性)
各インクをポリエチレン容器に入れ、−20℃、5℃、20℃、70℃でそれぞれの条件下で3ヶ月保存し、保存後の表面張力、粘度及び沈殿物析出の有無を調べた。どの条件で保存しても物性等の変化がないものを○とした。
(6)印字休止時信頼性(噴射信頼性)
ノズル径30μm、128のノズルを有するPZTで駆動するヘッドを有するプリンターを使用し、動作中にキャップ、クリーニング等が行われないでどれだけ印字休止しても復帰できるかを調べ、600秒以内でどれだけの時間で噴射方向がずれるか、あるいは吐出液滴の重量が変化するかで、その信頼性を評価した。特に問題なしを○、液滴重量の変化小、噴射曲り小を△、顕著な目詰まり発生を×とした。
【0087】
【表1】
【0088】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明は、インクセットの少なくとも一つの色相のインクが極性の異なる化合物であるカチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤とを同時に含有し、このインクを含む第1の色相のインクと他の色相のインクを混合することにより構造粘性を示すか、インク構成成分の析出が起こるインクセットであり、このインクセットによれば、従来のものより着色剤のトラップ効果が大となり、浸透性のインクであっても普通紙にいて2次色の裏抜けを低減するなど画像の鮮明性に優れると共に、画像の耐水性、乾燥性、噴射信頼性など高速印字によっても高画質を得ることができる。
【0089】
請求項2、4、6の発明は、請求項1の構成において、第1の色相のインクが、カルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有し、他の色相のインクがカチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤をインクがカチオン性となるように含有し、両者でイオン反応を起こすインクセットとするものであり、これによれば普通紙における2次色の裏抜けの少ない画像が得られるなど上述の効果を効果的に得ることができる。
【0090】
請求項3、5、7の発明は、請求項1の構成において、第1の色相のインクが、カチオン界面活性剤から選ばれるカチオン有機物質とアニオン性界面活性剤をインクがカチオン性となるように含有し、他の色相のインクがカルボキシル基を有する染料、カルボキシル基が導入された顔料、またはカルボキシル基を有する親水性高分子化合物を含有し、両者でイオン反応を起こすインクセットとするものであり、これによれば上記と同様、普通紙における裏抜けの少ない画像が得られるなど上述の効果を効果的に得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink set for inkjet recording, and more particularly to an ink set capable of forming a high-quality color image on so-called plain paper.
[0002]
[Prior art]
Inkjet printers have become extremely popular due to their low noise and low running cost, and color printers that can print on plain paper have been actively introduced into the market. However, it is very difficult to satisfy all required characteristics such as image color reproducibility, durability, light resistance, image drying, image bleeding, and ejection stability. In particular, in the case of a color printer, even if there is no deterioration in image quality in a single color printing portion of yellow, magenta, and cyan, deterioration in image quality is likely to occur in the overlapping portion of red, green, and blue. In particular, when drying is performed without using a fixing device, since the drying property is improved by increasing the permeability as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-29546, the paper is significantly blurred.
[0003]
Japanese Patent Publication No. 60-23793 discloses that dialkylsulfosuccinic acid as a surfactant improves drying properties and causes little deterioration in image quality. However, there is a problem that the pixel diameter varies significantly depending on the paper, and the image density is significantly reduced. On the alkali side, there is a problem that the active agent is decomposed and the active effect is lost during storage.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-57862 discloses an ink to which a strongly basic substance is added, but it is effective for a rosin-sized acidic paper, but a paper having an alkyl ketene dimer or alkenyl sulfosuccinic acid as a sizing agent. Has no effect. Even acidic paper has no effect in the two-color overlapping portion.
[0005]
JP-A-1-203483 discloses a recording liquid containing a polyhydric alcohol derivative and pectin, which adds pectin as a thickening agent to prevent bleeding. Since this is a nonionic substance having a hydroxyl group as a hydrophilic group, there is a problem that the ejection stability after the suspension of printing is lacking.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-128514 discloses that the pH of each ink color is changed, and at the time when two colors are mixed, at least a part of the ink composition precipitates or the viscosity increases, thereby reducing blurring at the boundary. An ink set and a recording method are disclosed. However, there are problems in suppressing deterioration due to liquid contact with the head member and ensuring storage stability.
[0007]
Further, JP-A-6-151346 discloses an ink set in which the suitability of plain paper is improved by including an anionic or cationic surfactant in one color ink and an amphoteric polymer in a different ink. A recording method is disclosed. However, in this combination, the blur on the boundary could not be suppressed depending on the paper type. Furthermore, JP-A-9-151347 discloses an ink set and a recording method in which a polymer material is contained in one color ink and a zwitterionic compound is contained in different color inks. Plain paper suitability could not be obtained.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
From the above, when forming a color image, multi-pass printing is currently performed to improve color development by suppressing the amount of penetration, but in order to perform higher-speed printing, Even if the ink has high penetrability, it is a problem whether the penetration of the secondary color in the thickness direction of the paper can be suppressed.
[0009]
The present invention has been made in view of the above problems, and as an ink set for inkjet recording for high-speed color image formation, the secondary color has high saturation and color density, particularly in plain paper, and has excellent color reproducibility. An object is to provide an ink set.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on the above problems, the present inventors have used plain ink by using the ink reaction during overprinting, making the color developer component soak into the paper and allowing the color material component to easily remain on the surface. In the high-speed printing, the present inventors have found that an image having a high color density and little show-through can be obtained even when a highly penetrating ink is used. That is, according to the present invention, first, in an ink set used in an ink jet recording method for forming an image by overlapping a plurality of inks of different hues to form a color image, at least one hue of the ink set is used. Ink is a compound with different polarity A cationic organic substance selected from cationic surfactants and anionic surfactants The ink of the first hue containing this ink and the ink of the other hue are mixed to exhibit structural viscosity, or the colorant and / or other ink components are precipitated. An ink set for inkjet recording is provided. In the above configuration, when the ink of the first hue and the ink of the other hue are mixed, the entire system is obtained by containing a dye / pigment or a hydrophilic polymer compound introduced with a carboxyl group in the ink of the first hue. Has an anionic property, and in contrast to the second ink of another hue, a cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant are contained at the same time to achieve a balance, thereby forming an ink exhibiting a cationic property, and an ionic cross-linked structure is formed by mixing both of them. As a result, the ink has a structural viscosity, or the colorant is taken in and deposited, whereby the see-through in the two-color printing portion is improved and the color developability is also improved as compared with the conventional penetrating ink. The structural viscosity here refers to a non-Newtonian characteristic having a viscosity change with respect to the shear rate.
[0011]
Secondly, in the ink set for ink jet recording described in the first aspect, the ink of the first hue is a yellow ink, and a dye having a carboxyl group, a pigment having a carboxyl group introduced therein, or a hydrophilic group having a carboxyl group Ink of other hues containing a cationic polymer is a cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant. An ink set for ink jet recording is provided.
[0012]
Third, in the ink set for ink jet recording described in the first, the ink of the first hue is a yellow ink, and the cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant, and the ink of another hue contains a dye having a carboxyl group, a pigment having a carboxyl group introduced therein, or a hydrophilic polymer compound having a carboxyl group An ink set is provided.
[0013]
Fourth, in the ink set for ink jet recording described in the first aspect, the first hue ink is a magenta ink, and a dye having a carboxyl group, a pigment having a carboxyl group introduced therein, or a hydrophilic group having a carboxyl group Ink of other hues containing a cationic polymer is a cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant. An ink set for ink jet recording is provided.
[0014]
Fifth, in the ink set for ink jet recording described in the first, the first hue ink is a magenta ink, and the cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant, and the ink of another hue contains a dye having a carboxyl group, a pigment having a carboxyl group introduced therein, or a hydrophilic polymer compound having a carboxyl group An ink set is provided.
[0015]
Sixth, in the ink set for ink jet recording described in the first aspect, the ink of the first hue is a cyan ink, a dye having a carboxyl group, a pigment having a carboxyl group introduced therein, or a hydrophilic group having a carboxyl group Ink of other hues containing a cationic polymer is a cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant. An ink set for ink jet recording is provided.
[0016]
Seventh, in the ink set for ink jet recording described in the first, the ink of the first hue is a cyan ink, and the cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant, and the ink of another hue contains a dye having a carboxyl group, a pigment having a carboxyl group introduced therein, or a hydrophilic polymer compound having a carboxyl group An ink set is provided.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
First, as the dye having a carboxyl group used in the present invention, dyes such as Projet Fast Black 2, Projet Fast Magenta 2, Projet Fast Yellow 2 and Projet Fast Cyan 2 manufactured by Zeneca can be used. .
Moreover, the dye shown by following Structural formula (A), (B), (C), (D) can be used.
[0018]
[Chemical 1]
[0019]
[Chemical 2]
[0020]
[Chemical 3]
[0021]
[Formula 4]
[0022]
In addition, as a pigment introduced with a carboxyl group used in the present invention, as an organic pigment, azo, phthalocyanine, anthraquinone, dioxazine, indigo, thioindigo, perylene, isoindolenone, aniline black, Examples thereof include azomethine, rhodamine B lake pigment, and carbon black. Among these, self-dispersing carbon such as oxidized carbon treated with hypochlorous acid or carbon introduced with an azo group-substituted arylcarboxylic acid is preferably used for the black ink, particularly for color image formation of the present invention. In addition, commercially available Cabot TM 200 and 300 manufactured by Cabot Corporation have azo type C.I. I. Pigment Yellow 13, 17, 93, 97, 174, 180, 185, etc., magenta ink is treated with quinacridone pigment red 122, azo pigment red 184, cyan ink is plasma-hydrophilized with copper phthalocyanine / metal-free phthalocyanine Those introduced with a carboxyl group are used.
The particle diameter of these pigments is preferably in the range of 0.01 μm to 0.1 μm. If the particle diameter is 0.01 μm or less, the hiding power is lowered, the concentration is low, and the light resistance is lowered. In some cases, it is also possible to use a pigment having a hydrophilic group introduced therein.
[0023]
As a pigment dispersant having a hydrophilic part and a hydrophobic part for dispersing these pigments, as a hydrophilic polymer, gum arabic, tragan gum, guar gum, karaya gum, locust bean gum, arabinogalactone, pectin, quince seed starch, etc. Plant polymers, alginic acid, carrageenan, seaweed polymers such as agar, animal polymers such as gelatin, casein, albumin, collagen, microbial polymers such as xanthene gum, dextran, and semisynthetic systems such as methylcellulose, ethylcellulose, Fibrous polymers such as hydroxyethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, carboxymethyl cellulose, starch polymers such as sodium starch glycolate and sodium starch phosphate, sodium alginate, propylene alginate Seaweed polymers such as polyglycol esters, in pure synthetic systems, vinyl polymers such as polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, polyvinyl methyl ether, non-crosslinked polyacrylamide, polyacrylic acid and its alkali metal salts, water-soluble styrene acrylic resin Acrylic resins such as water-soluble styrene maleic acid resin, water-soluble vinyl naphthalene acrylic resin, water-soluble vinyl naphthalene maleic acid resin, polyvinyl pyrrolidone, polyvinyl alcohol, alkali metal salts of β-naphthalene sulfonic acid formalin condensate, quaternary ammonium And a polymer compound having a salt of a cationic functional group such as amino group in the chain, a natural polymer compound such as shellac, and the like.
[0024]
Further, as the hydrophilic polymer having a carboxyl group introduced in the ink set of the present invention, sodium alginate, sodium pectate, gellan gum and the like are preferably used.
[0025]
It was found that by using a surfactant in the ink set of the present invention, it is possible to impart permeability to the ink and to ensure reliability as the ink. As the surfactant to be used, polyoxyethylene alkyl ether acetate represented by the following general formula (I) or dialkyl sulfosuccinate represented by the following general formula (II) is preferable. These may be used in combination.
[0026]
[Chemical formula 5]
Where R 1 Represents an optionally branched alkyl group having 6 to 14 carbon atoms, m represents an integer of 3 to 12, M represents an alkali metal ion, a quaternary ammonium salt, a quaternary phosphonium, or an alkanolamine.
[0027]
[Chemical 6]
Where R 2 Represents a branched alkyl group having 5 to 7 carbon atoms, and M represents an alkali metal ion, quaternary ammonium, quaternary phosphonium, or alkanolamine.
[0028]
Furthermore, it was found that excellent dissolution stability was exhibited by using lithium ions and quaternary ammonium or quaternary phosphonium represented by the following general formula (III) as counter ions of the dye and the surfactant.
[0029]
[Chemical 7]
Wherein X is nitrogen or phosphorus, R Three ~ R 6 Represents hydrogen, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a hydroxyalkyl group or a halogenated alkyl group.
[0030]
In the present invention, as the nonionic surfactant, polyoxyethylene alkylphenyl ether represented by the following general formula (IV), acetylene glycol surfactant represented by the general formula (V), and general formula (VI) The surface tension is adjusted to 50 mN / m by adding the polyoxyethylene alkyl ether represented by the general formula (VII) or the polyoxyethylene polyoxypropylene alkyl ether represented by the general formula (VII). 2 It was found that the wettability between the ink and the paper surface was improved, the penetration rate into the paper was increased, and the image deterioration was extremely reduced.
[0031]
[Chemical 8]
In the formula, R represents a 6 to 14 carbon chain which may be branched, and k represents an integer of 5 to 12.
[0032]
[Chemical 9]
In formula, m and n represent the integer of 0-20.
[0033]
Embedded image
In the formula, R represents a carbon chain having 6 to 14 carbon atoms which may be branched, and n represents an integer of 20 or less.
[0034]
Embedded image
In the formula, R ′ represents a carbon chain having 6 to 14 carbon atoms, and m and n represent an integer of 20 or less.
[0035]
In addition to the surfactants (IV), (V), (VI), and (VII), addition of urea and urea derivatives such as hydroxyethylurea, dihydroxyethylurea, etc. It has been found that by reducing the action and relaxing the association of the dye, the permeability can be improved, and the ejection stability and long-term storage stability can be improved. The addition amount of these urea derivatives is preferably used between 0.1% and 5%. If it is 0.1% or less, there is no effect, and if it is 5% or more, the viscosity change at the time of water evaporation may be affected.
[0036]
The ink thus prepared is ejected from a fine ejection opening of 20 to 60 μm, and is ejected as a droplet having a weight of 3 ng to 160 ng at 5 to 20 m / s, and a so-called ordinary sizing degree is 3 seconds or more. By recording on paper, a high-quality, high-resolution recorded image can be formed. At this time, the ink adhesion amount on the paper surface is 2.5 g / m. 2 To 100 g / m 2 It is preferable from the viewpoint of securing deformation and image density due to water absorption of paper such as curling and corrugation. However, when the pH is 9 or more, the surfactant of the above general formula (II) is likely to change in physical properties due to decomposition during storage. Therefore, when the surfactant of the general formula (II) is used, the pH is preferably 6 to 9. .
[0037]
The addition amount of the compounds represented by the above general formulas (I) and (II) can give desired penetrability to the ink characteristics required by the printer system between 0.05 to 10% by weight. . If it is 0.05% by weight or less, bleeding occurs at the boundary between the two color overlapping portions in any case, and if it is added by 10% by weight or more, the compound itself is likely to precipitate at a low temperature, or the colorant is also precipitated. Sometimes it becomes unreliable.
[0038]
The following structural formulas (I-1) to (II-4) specifically show the surfactants represented by the above general formulas (I) and (II) in a free acid form.
[0039]
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[0040]
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[0041]
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[0042]
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[0043]
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[0044]
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[0045]
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[0046]
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[0047]
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[0048]
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[0049]
The above water-soluble dyes and surfactants use lithium, sodium, and counter ions as counter ions for the purpose of obtaining dissolution stability during storage and for improving the reliability in a recording method in which ejection is performed by applying thermal energy. A quaternary ammonium, quaternary phosphonium, or alkanolamine ion. For example, in the case of a lithium salt, it is carried out by adding lithium hydroxide. For the quaternary ammonium, quaternary phosphonium, and alkanolamine cation of the general formula (III), specifically, the following hydroxides are used. This is done by adding.
[0050]
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[0051]
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[0052]
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[0053]
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[0054]
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[0056]
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[0057]
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[0058]
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[0059]
In the present invention, all the counter ions of the activator do not need to be sodium, lithium and / or the compound of the above general formula (III), and may be mixed with other alkali ions. The amount of ions by sodium, lithium and / or the compound of the above general formula (III) is 30% or more, more preferably 50% or more, relative to the number of moles of the dye and the activator. preferable.
[0060]
The ink of the present invention uses water as a liquid medium. In order to make the ink have desired physical properties, to prevent the ink from drying, and to improve the dissolution stability of the compound of the present invention, etc. The following water-soluble organic solvents can be used for the purpose described above.
Ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, 1,5-pentanediol, 1,5-hexanediol, glycerol, 1,2,6-hexanetriol, 1,2,4-butanetriol, 1 Polyhydric alcohols such as 1,2,3-butanetriol and petriol, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, tetraethylene glycol monomethyl ether, propylene glycol mono Polyhydric alcohol alkyl ethers such as ethyl ether, ethylene glycol monophenyl ether, ether Including polyhydric alcohol aryl ethers such as lenglycol monobenzyl ether, N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone, 2-pyrrolidone, 1,3-dimethylimidazolidinone, ε-caprolactam, etc. Nitrogen heterocyclic compounds, amides such as formamide, N-methylformamide, N, N-dimethylformamide, amines such as monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, monoethylamine, diethylamine, triethylamine, dimethyl sulfoxide, sulfolane, thio Sulfur-containing compounds such as diethanol, propylene carbonate, ethylene carbonate, and γ-butyrolactone. These solvents are used alone or in combination with water.
[0061]
Of these, diethylene glycol, thiodiethanol, polyethylene glycol 200 to 600, triethylene glycol, glycerol, 1,2,6-hexanetriol, 1,2,4-butanetriol, petriol, 1,5 are particularly preferable. -Pentanediol, N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethylpyrrolidone, 2-pyrrolidone, 1,3-dimethylimidazolidinone. By using these compounds, the high solubility of this compound and the evaporation characteristics due to water evaporation An excellent effect for prevention of defects is obtained. In the present invention, pyrrolidone derivatives such as N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone are particularly preferable for obtaining dispersion stability of compound (I).
[0062]
Further, penetrants added for the purpose of adjusting the surface tension other than the above active agents (I), (II), (IV), (V), (VI), (VII) include diethylene glycol monophenyl ether, ethylene Alkyl and aryl ethers of polyhydric alcohols such as glycol monophenyl ether, ethylene glycol monoallyl ether, diethylene glycol monophenyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, propylene glycol monobutyl ether, tetraethylene glycol chlorophenyl ether, and polyoxyethylene polyoxypropylene block Polymers, fluorinated surfactants, lower alcohols such as ethanol and 2-propanol, divalent alcohols such as ethylhydroxy-propanediol and 2-ethyl1,3-hexanediol Although the like, particularly preferred is diethylene glycol monobutyl ether and 2-ethyl 1,3 hexanediol.
[0063]
The surface tension in the present invention is an index indicating the permeability to paper. In particular, the surface tension indicates a dynamic surface tension in a short time of 1 second or less after the surface is formed, and a static surface tension measured by a saturation time. Is different. Any method can be used as long as it can be measured with a dynamic surface tension of 1 second or less according to the method described in JP-A-63-31237 or the like. In the present invention, a Wilhelmy type suspension plate type surface is used. Measurement was performed using a tensiometer. The value of the surface tension is 50 mN / m 2 The following is preferable, more preferably 40 mN / m 2 Excellent drying properties can be obtained when the following is used.
[0064]
The colorant of the present invention can be used by mixing with other colorants as necessary. Examples of water-soluble dyes that can be used include dyes that are classified into acid dyes, direct dyes, reactive dyes, and food dyes in the color index, and that are excellent in water resistance and light resistance. These are added as long as the effect is not inhibited. If these dyes are specifically mentioned,
As acid dyes and food dyes,
C. I. Acid Yellow 17, 23, 42, 44, 79, 142
C. I. Acid Red 1, 8, 13, 14, 18, 26, 27, 35, 37, 42, 52, 82, 87, 89, 92, 97, 106, 111, 114, 115, 134, 186, 249, 254, 289
C. I. Acid Blue 9, 29, 45, 92, 249
C. I. Acid Black 1, 2
As a direct dye
C. I. Direct yellow 1, 12, 24, 26, 33, 44, 50, 86, 120, 132, 142, 144
C. I. Direct Red 1, 4, 9, 13, 17, 20, 28, 31, 39, 80, 81, 83, 89, 225, 227
C. I. Direct orange 26, 29, 62, 102
C. I. Direct Blue 1, 2, 6, 15, 22, 25, 71, 76, 79, 86, 87, 90, 98, 163, 165, 199, 202
C. I. Direct black 19, 22, 32, 38, 51, 56, 71, 74, 75, 77, 154, 168, 171
As reactive dye
C. I. Reactive Black 3, 4, 7, 11, 12, 17
C. I. Reactive Yellow 1, 5, 11, 13, 14, 20, 21, 22, 25, 40, 47, 51, 55, 65, 67
C. I. Reactive Red 1, 14, 17, 25, 26, 32, 37, 44, 46, 55, 60, 66, 74, 79, 96, 97
C. I. Reactive Blue 1, 2, 7, 14, 15, 23, 32, 35, 38, 41, 63, 80, 95
Etc. can be used. In particular, acid dyes and direct dyes can be preferably used.
[0065]
Next, cationic organic substances preferably used in the present invention are polypropoxy quaternary ammonium nitrates or chloride salts, cationic activators such as stearylpentaethoxyammonium chloride and stearyltriethoxyammonium chloride, and polycations such as polyallylamine and polyethyleneimine. A polymer is used. The addition amount of the cation activator used in balance with the amount of anions in these inks is 0.5% to 5%, and the polycation polymer is used in an amount of 0.1 to 1% although it varies depending on the molecular weight. .
[0066]
As polyvalent metal ions, water-soluble calcium salts such as calcium nitrate, magnesium salts such as magnesium nitrate, and lanthanoid salts such as lanthanum nitrate are used. These addition amounts are used at 0.05 to 1%.
[0067]
The molar ratio of the amount of these cationic organic substances to the amount of the anionic surfactant is 1:10 to 10: 1, and the ionic stability of the ink can be controlled by controlling the content by balance with other ionic substances. Optimize sex.
[0068]
In addition to the colorant and solvent, conventionally known additives can be added to the ink of the present invention. For example, as a preservative and antifungal agent, sodium dehydroacetate, sodium sorbate, sodium 2-pyridinethiol-1-oxide, isothiazoline compounds, sodium benzoate, sodium pentachlorophenol, and the like can be used.
[0069]
As the pH adjuster, any substance can be used as long as the pH can be adjusted to 6 or more without adversely affecting the prepared ink. For example, amines such as diethanolamine and triethanolamine, hydroxides of alkali metal elements such as lithium hydroxide, sodium hydroxide, potassium hydroxide, ammonium hydroxide, quaternary ammonium hydroxide, quaternary phosphonium hydroxide Products, alkali metal carbonates such as lithium carbonate, sodium carbonate and potassium carbonate.
[0070]
Examples of chelating agents include sodium ethylenediaminetetraacetate, sodium nitriloacetate, sodium hydroxyethylethylenediaminetriacetate, sodium diethylenetriaminepentaacetate, sodium uramil diacetate, and the like.
[0071]
Examples of the rust inhibitor include acidic sulfite, sodium thiosulfate, ammonium thiodiglycolate, diisopropylammonium nitrite, pentaerythritol tetranitrate, and dicyclohexylammonium nitrite.
[0072]
In addition, a water-soluble ultraviolet absorber, a water-soluble infrared absorber, and a surfactant can be added depending on the purpose.
[0073]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described by way of examples. The parts and% shown below are based on weight.
Example 1
[0074]
<Ink set 1>
The following composition was adjusted with a 10% aqueous solution of lithium hydroxide so that the pH was 9.5, and this was filtered through a 0.8 μm Teflon filter to produce black ink 1.
Black ink 1
Cabojet 300 (Carbot group-introduced pigment manufactured by Cabot) 5%
Diethylene glycol 10%
Glycerol 10%
N-hydroxyethylpyrrolidone 2%
2-ethyl 1,3-hexanediol 1%
Surfactant of specific example (I-1) 0.2%
Sodium dehydroacetate 0.2%
Ion exchange water
[0075]
Next, using the following composition, the pH was adjusted to 7.2 with sodium hydroxide to prepare yellow ink 1.
[0076]
Next, magenta ink 1 was prepared by adjusting the pH to 8.5 with lithium hydroxide using the following composition.
Magenta ink 1
C. I. Pigment Red 122 1%
Dye with carboxyl group of structural formula (B) introduced 0.5%
Diethylene glycol 5%
Glycerol 5%
N-hydroxyethylpyrrolidone 10%
Styrene acrylic acid copolymer (carboxyl group-containing polymer) 0.5%
Surfactant of general formula (IV) (R: C 9 H 19 , K: 12) 2%
25% aqueous solution of the compound of specific example (III-3) 2%
Sodium dehydroacetate 0.2%
Ion exchange water
[0077]
Next, cyan ink 1 was prepared by adjusting the pH to 9.5 with lithium hydroxide using the following composition.
[0078]
Example 2
<Ink set 2>
Black ink 2 was prepared using the following composition with a pH of 7.8 with sodium hydroxide.
[0079]
Using the following composition, the pH was adjusted to 8 with lithium hydroxide to prepare a yellow ink.
Yellow ink 2
Direct Yellow 132 1.5%
Acid Yellow 23 1.5%
2-pyrrolidone 8%
Glycerol 7%
Surfactant of general formula (V) (m, n = 20) 1%
Surfactant of general formula (V) (m, n = 10) 1%
25% aqueous solution of the compound of specific example (III-7) 1.5%
Sodium alginate 0.1%
Hydroxyethylurea 5%
Sodium dehydroacetate 0.2%
Ion exchange water
[0080]
A magenta ink was prepared by adjusting the pH to 6.8 with lithium hydroxide using the following composition.
[0081]
Cyan ink 2 was prepared by adjusting the pH to 9.5 with sodium hydroxide using the following composition.
[0082]
Comparative Example 1
Ink set 3 was prepared in the same manner as in Example 1 except that the cationic organic compound of yellow ink 1 was removed from the ink set of Example 1.
[0083]
Comparative Example 2
Ink set 4 was prepared in the same manner as in Example 2 except that magnesium nitrate (polyvalent metal ion) of magenta ink 2 was removed from ink set 2 of Example 2.
[0084]
Next, the following tests were performed on the ink sets of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 obtained as described above. The test results are shown in Table 1.
(1) Image clarity
Printing is performed using an inkjet printer having a thermal ink jet nozzle diameter of 30 μm and 128 nozzles at a 300 dpi pitch and an ink jet printer having a nozzle diameter of 33 μm and 128 nozzles using laminated PZT for pressurizing the liquid chamber flow path. The blur of the color overlap part boundary, the image blur, the back-through and the saturation were examined. In addition, the image reproducibility when a photographic image was printed was also evaluated.
Three printing papers, commercially available recycled paper, high-quality paper, and bond paper, were used. In all the papers, a good one was marked with ◯, for at least one paper a good one was marked with Δ, and for any paper, a problem was marked with x.
(2) Water resistance of images
The image sample was immersed in water at 30 ° C. for 1 minute, and the change in image density before and after the treatment was measured with a Macbeth densitometer.
[0085]
[Expression 1]
Fading rate (%) = [1− (Image density after processing / Image density before processing) × 100]
In all the papers, the ones that were 10% or less were rated as ◯, the less than 30% as Δ, and 30% or more as x.
(3) Light resistance of images
The image sample was irradiated with a xenon fade meter at a black panel temperature of 63 ° C. for 3 hours, the change in image density before and after the treatment was measured with a Macbeth densitometer, and the light resistance (fading rate%) was determined by the following formula.
[0086]
[Expression 2]
Fading rate (%) = [1− (Image density after processing / Image density before processing) × 100]
In all the papers, the ones that were 5% or less were rated as ◯, the less than 30% as Δ, and 30% or more as x.
(4) Image drying
The filter paper was pressed against the image after printing under certain conditions, and the time until the ink was not transferred to the filter paper was measured. When any paper was dried within 10 seconds, it was judged as “good”. More than that was marked with x.
(5) Storage stability (ink storage stability)
Each ink was put into a polyethylene container and stored at −20 ° C., 5 ° C., 20 ° C., and 70 ° C. for 3 months, and the surface tension, viscosity, and presence of precipitates after storage were examined. A sample having no change in physical properties or the like even when stored under any condition was marked as ◯.
(6) Printing pause reliability (jetting reliability)
Using a printer with a head driven by PZT with a nozzle diameter of 30 μm and 128 nozzles, investigate how much printing can be resumed without capping, cleaning, etc. during operation, within 600 seconds The reliability was evaluated based on how long the ejection direction shifted or the weight of the ejected droplet changed. In particular, “O” indicates that there is no problem, “Δ” indicates a small change in droplet weight, “Δ” indicates a small jet bending, and “X” indicates occurrence of significant clogging.
[0087]
[Table 1]
[0088]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, at least one hue ink of the ink set is a compound having a different polarity. A cationic organic substance selected from cationic surfactants and anionic surfactants Ink sets that contain structural ink and exhibit structural viscosity by mixing inks of the first hue containing this ink and inks of other hues, or precipitation of ink components occur. According to this ink set, The trapping effect of the colorant is greater than that of the conventional one, and even with penetrating ink, it is excellent in image sharpness, such as reducing the back-through of secondary colors on plain paper, and the water resistance and drying of the image. High image quality can also be obtained by high-speed printing such as reliability and jetting reliability.
[0089]
The invention of claim 2, 4, and 6 is the hydrophilic polymer compound having a carboxyl group-containing dye, a carboxyl group-introduced pigment, or a carboxyl group-containing dye in the first hue ink Ink of other hues containing cationic surfactant Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant so that the ink becomes cationic, and an ink set that causes an ionic reaction between the two is obtained. According to this, an image with little show-through of secondary colors on plain paper is obtained. The above-mentioned effects can be obtained effectively.
[0090]
The invention of Claims 3, 5, and 7 is the structure of Claim 1, wherein the first hue ink is a cationic surfactant. Cationic organic substance selected from And an anionic surfactant so that the ink becomes cationic, and inks of other hues contain a dye having a carboxyl group, a pigment having a carboxyl group introduced, or a hydrophilic polymer compound having a carboxyl group In this case, the ink set causes an ionic reaction between the two, and according to this, as described above, the above-described effects can be effectively obtained, such as an image with less show-through on plain paper.
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