JP4129674B2 - ポリアリーレンスルフィド系共重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアリーレンスルフィド(以下、「PAS」という)と芳香族ポリエステルとの共重合体の製造方法であって、PASよりも高いガラス転移温度を有するポリアリーレンスルフィド系共重合体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリフェニレンスルフィド(以下、「PPS」という)に代表されるPASは高い融点と、優れた難燃性、耐薬品性を有し、成形時の流動性も良好であるため、主に射出成形用エンジニアリングプラスチックとして各種電子部品、機械部品、自動車部品に広く使われている。
しかしながら、例えばPASはTgがそれほど高くないために、熱水機器部品などの100℃近い高温での使用環境下では耐久性が劣るという欠点があった。
【0003】
ところで、PASの耐熱性、耐衝撃性、難燃性を改良する目的で種々のポリマー、即ちポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等とのブレンドが試みられている(例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
しかしながらこれらの方法ではブレンド物中のPASのTgが高くなることはなく、上記性能の改良は充分とはいえなかった。
【0004】
さらに、PASに芳香族ポリエステルをブレンドした技術が提案されている(例えば、特許文献4及び特許文献5参照)。
しかし、この場合も耐衝撃性、耐熱性の改善は幾分みられるものの、PAS単独のTgに比べてブレンド物中のPASのTgが高くなることはなく、充分ではなかった。
【0005】
このように、85℃以上の高温環境下でも高い強度や剛性、耐熱水性を保持できる特性を有するPASおよびPASブレンド物はこれまでに知られていなかった。
【0006】
【特許文献1】
特公昭53−13468号公報
【特許文献2】
特公昭56−34032号公報
【特許文献3】
特開昭59−164360号公報
【特許文献4】
特開昭53−57255号公報
【特許文献5】
特開平6−41430号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高いTgを有し、成形品の耐熱性が格段に向上した、PASと芳香族ポリエステルとのPAS系共重合体を製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述した課題を解決するため鋭意研究した結果、PASとPASよりも高いTgを有する特定の構造を有する芳香族ポリエステルとを加熱条件下、溶媒中で混合することにより、Tgの高い共重合体が得られることを発見し、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、ポリアリーレンスルフィドと、ポリアリーレンスルフィドよりも高いガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルであって、一般式(1)
【化4】
(ただし、Arはo−フェニレン基又はp−フェニレン基である。Yは炭素原子数が1〜8のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはこれらのヘテロ原子と炭素原子の結合した連結基である。R1〜R4は、水素原子、炭素原子数が1〜8のアルキル基であって、R 1 〜R 4 の全てが炭素原子数1〜8のアルキルであるか、又は、R 1 とR 2 とが炭素原子数1〜8のアルキルであり、かつ、R 3 とR 4 とが水素原子である。また、nは繰り返し単位で、整数である。
)及び/又は一般式(2)
【化5】
(ただし、Arはo−フェニレン基又はp−フェニレン基である。R1〜R4は、水素原子、炭素原子数が1〜8のアルキル基であり、互いに同一でも相違してもよく、そのうちの少なくとも1つが炭素原子数が1〜8のアルキル基であって、R 1 〜R 4 の全てが炭素原子数1〜8のアルキルであるか、又は、R 1 とR 2 とが炭素原子数1〜8のアルキルであり、かつ、R 3 とR 4 とが水素原子である。また、nは繰り返し単位で、整数である。)で示されるポリエステル構造単位を有する芳香族ポリエステルを、溶媒中で反応させることを特徴とする、ポリアリーレンスルフィド系共重合体の製造方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明で使用するPASは、構造式(−Ar−S−)n(式中Arはアリーレン基であり、nは整数である)で表される構造単位を有する重合体である。アリーレン基は、P−フェニレン基、m―フェニレン基、o―フェニレン基、2,6−ナフタレン基、4,4’−ビフェニレン基などの2価芳香族残基、あるいは
【0010】
【化6】
【0011】
等のごとき少なくとも2個の炭素数が6の芳香環を含む2価の芳香族残基であり、更に各芳香環にはF、Cl、Br、CH3、等の置換基を有していても良い。またPASはホモポリマーであっても、ランダム共重合体、ブロック共重合体であってもよく、線状、分岐状、あるいは架橋型及びこれらの混合物も用いられる。
【0012】
このなかで特に、下記一般式(3)
【0013】
【化7】
【0014】
で示されるPPSを構造単位として70モル%以上、特に好ましくは90モル%以上を含む重合体が好ましい。なお、該PPSに含まれるPPS構造単位以外の構成単位は、主に、上記アリーレン基であればよい。
【0015】
かかるPPSは、例えば(1)ハロゲン置換芳香族化合物と硫化アルカリとの反応(米国特許第2513188号明細書、特公昭44−27671号公報及び特公昭45−3368号公報)、(2)チオフェノール類のアルカリ触媒または銅塩などの共存下における縮合反応(米国特許第3274165号明細書)、(3)芳香族化合物と塩化硫黄とのルイス酸触媒共存下における縮合反応(特公昭46−27255号公報)等により合成されるものであり、目的に応じて任意に選択しうるものである。
【0016】
一方、本発明に使用する芳香族ポリエステルは、一般式(1)及び/又は一般式(2)で示され、かつ、PASよりも高いTgを有する芳香族ポリエステル(以下、芳香族ポリエステルという)である。
【0017】
【化8】
【化9】
一般式(1)及び一般式(2)中、Arはo−フェニレン基又はp−フェニレン基が挙げられる。
【0018】
またYは炭素原子数が1〜8のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはこれらのヘテロ原子と炭素原子の結合した連結基である。
R1〜R4は、水素原子、炭素原子数が1〜8のアルキル基であって、R 1 〜R 4 の全てが炭素原子数1〜8のアルキルであるか、又は、R 1 とR 2 とが炭素原子数1〜8のアルキルであり、かつ、R 3 とR 4 とが水素原子である。これらのうち、すべてが炭素原子数が1であるメチル基であるのが、得られるポリアリーレンスルフィド系共重合体のTgを高くするという点で好ましい。
また、nは繰り返し単位で、整数である。
【0019】
PASと芳香族ポリエステルとの反応により得られる共重合体のTgを高くするには、芳香族ポリエステルのガラス転移温度が150℃以上であることが好ましく、さらに230〜300℃であることが特に好ましい。
【0020】
本発明で使用する芳香族ポリエステルのうち、特に、上記一般式(2)で示されるものが得られるポリアリーレンスルフィド系共重合体のTgを高くするという点で好ましい。またTgはPASよりも150℃以上高いものが好ましく、230〜300℃高いものが特に好ましい。
【0021】
本発明で使用する芳香族ポリエステルを構成する芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、フタル酸、テレフタル酸のごときジカルボン酸類が芳香族ポリエステルのTgを調整するという点で好ましい。このカルボン酸類には、各々の酸エステル誘導体、酸無水物、及び酸ハライド等も含まれる。
【0022】
またこれらの配合比率としては、芳香族ジカルボン酸構造単位として、イソフタル酸類5〜100モル%及びテレフタル酸類95〜0モル%が好ましく、イソフタル酸類60〜100モル%及びテレフタル酸類40〜0モル%がより好ましい。
【0023】
一方、本発明で使用する芳香族ポリエステルを構成する芳香族ジオール成分としては、例えば、3,3’,5,5’−テトラアルキル−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジオール (アルキル基は炭素原子数が1〜8)、3,3’−ジアルキル−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジオール(アルキル基は炭素原子数が1〜8)、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、α,α’―ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルアゾベンゼン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’, 5,5’−テトラメチルベンゾフェノン等、2つ以上の芳香環を有し、かつ芳香環にアルキル基を1つ以上有したものが挙げられる。
【0024】
このうち3,3’,5,5’−テトラアルキル−(1,1’−ビフェニル)−4、4’−ジオール (アルキル基は炭素原子数が1〜8)が好ましく、さらに3,3’,5,5’−テトラメチル−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジオールが特に好ましい。
【0025】
本発明での芳香族ポリエステルは従来公知の重合法で製造すればよい。例えば(1)芳香族ジカルボン酸ジハライドと芳香族ジオールをお互いに相溶しない二種の溶媒に溶解した後、アルカリおよび触媒量の第4級アンモニウム塩などの存在下に2液を混合・撹拌して重縮合反応を行う界面重合法、(2)芳香族ジカルボン酸ジハライドと芳香族ジオールを第3級アミンなどの酸を受容するアルカリ性化合物の存在下、有機溶媒中で反応せしめる溶液重合法、(3)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジエステル、または芳香族ジカルボン酸ジエステルと芳香族ジオールを原料として溶融状態でエステル交換反応する溶融重合法などが挙げられるが、何れの方法で得られた芳香族ポリエステルでも使用できる。
【0026】
本発明で得られるPASと芳香族ポリエステルとの共重合体は、PASと芳香族ポリエステルが溶解する溶剤中で、加熱条件下、攪拌しながら反応させた後、溶剤および未反応ポリマーをろ過もしくは吸引して除去し、次いでPASと芳香族ポリエステルが可溶である溶媒を用いて数回加熱洗浄した後、真空乾燥することによって粉体として得ることができる。
【0027】
反応溶媒および反応後の未反応物の洗浄溶媒としては、170〜400℃において、PASおよび芳香族ポリエステルが溶解するものが好ましい。反応溶媒および反応後の未反応物の洗浄溶媒は同じでも異なっていても良い。これらの溶媒としては、具体的にはN−メチルピロリドン(NMP)、N−シクロヘキシルピロリドン(NCP)、N−メチルカプロラクタム、ジメチルホルムアミド(DMF)等の非プロトン性の有機極性溶媒、ジクロロベンゼン、1−クロロナフタレン等のハロゲン化芳香族溶媒が挙げられる。
【0028】
共重合体を製造する際の反応温度は、PASと芳香族ポリエステルが溶解するという点で170℃以上であることが好ましく、200℃〜350℃であることが特に好ましい。
【0029】
またPAS、芳香族ポリエステルの反応濃度については、使用する溶剤によって溶解性が異なることから特定できないが、PASおよび芳香族ポリエステルが溶解しうる濃度であれば特に限定されない。しかし希薄溶液であると反応速度が遅く、濃厚すぎると溶解しにくくなるため、5〜20%が好ましい。
【0030】
共重合体を製造する際に反応時間は、0.01〜10時間、好ましくは0.01〜1時間である。長すぎると分解もしくはゲル化が起こるおそれがある。
【0031】
また反応圧力については、使用した溶剤の種類や量、あるいは反応温度に依存することから規定できないので、特に制限はない。常圧下で行っても加圧下で行ってもよい。
【0032】
PASと芳香族ポリエステルとの配合比は、特に制限されないが、PAS99.9〜20重量部に対し芳香族ポリエステル0.1〜80重量部であるのが好ましく、PAS90〜40重量部に対し芳香族ポリエステル10〜60重量部であるのが特に好ましい。芳香族ポリエステルの配合量が上記の範囲であれば、反応物を用いて成形を行う際の成形性等が保持される。
【0033】
また、PASと芳香族ポリエステルとの反応を促進する点で、PAS及び/又は芳香族ポリエステルと反応する官能基を有する化合物(以下反応性化合物という)を添加することができる。かかる反応性化合物は、溶剤に溶解するが溶剤とは反応しない化合物が好ましく、例えば、ジイソシアネート類、アミノシリコーン類、エポキシシリコーン類、エポキシ樹脂等が挙げられる。具体的には、4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIという)、トリレンジイソシアネート(以下TDIという)、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、α、ω−エポキシシリコーンオリゴマー等が挙げられる。この反応性化合物の添加量としては、0.1〜5.0%が好ましく、更には0.5〜2.0%が好ましい。
【0034】
また、反応性化合物として、ジフェニルジスルフィドのようなジスルフィド化合物、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドのような有機過酸化物等を挙げることができる。添加量としては0.1〜5.0%が好ましく、更には0.5〜2.0%である。
【0035】
本発明に使用するPASと芳香族ポリエステルとの反応メカニズムについては明確ではないが、熱によってPASユニットや芳香族ポリエステルユニットを有するラジカル種が発生することにより、ポリマーの解重合および異種ラジカルの再結合反応が起こると考えられる。なお、共重合体の形成については以下の方法により確認した。
【0036】
上記で得られた粉体について、フーリエ変換赤外線吸収スペクトル(以下FT−IRという)スペクトルを測定したところ、PPSの吸収に加えて1740cm−1にエステル基の吸収が存在していた。
【0037】
また、得られた共重合体の分子量を希薄溶液中で測定したところ、反応前のPPSと比較して重量平均分子量(Mw)が増大していた。更に、PAS単体、芳香族ポリエステル単体はともに1−クロロナフタレンに200℃では完溶するのに対し、得られた共重合体は同条件下では非常に溶解しにくい特性を示した。
【0038】
次いで得られた共重合体のTgを測定したところ、PAS単体に比べて格段に向上していた。本発明の方法によって、単純なブレンド物とは異なり、耐熱性が格段に向上した特性を有する共重合体が形成されていることを確認した。
【0039】
なお、得られた共重合体のFT−IRのスペクトルにおいて1900cm−1と1740cm−1のピーク相対強度と、配合比既知のPASと芳香族ポリエステルを十分に混合したサンプルのスペクトルより求めた、ピーク強度比の検量線とから、共重合体中のPASと芳香族ポリエステルとの比率が算出できる。
【0040】
また、強度、寸法安定性等の性能を改善するために、本発明の共重合体に各種充填材を組み合わせて使用することも可能である。
【0041】
充填剤としては、繊維状充填材、無機充填材等が挙げられる。繊維状充填材としては、ガラス繊維、炭素繊維、シランガラス繊維、セラミック繊維、アラミド繊維、金属繊維、チタン酸カリウム、炭化珪素、珪酸カルシウム等の繊維、ウォラストナイト等の天然繊維等が挙げられる。また、無機充填材としては、マイカ、タルク、ワラステナイト、セリサイト、カオリン、クレー、ベントナイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、アルミナ、酸化マグネシウム、シリカ、ジルコニア、チタニア、酸化鉄などの金属酸化物、ガラスビーズ、ゼオライト、パイロフィライトなどの珪酸塩や炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩等が挙げられる。
【0042】
また、成形加工の際に添加剤として、本発明の目的を逸脱しない範囲で少量の離型剤、着色剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、カップリング剤、滑剤、可塑剤、発泡剤、難燃剤、難燃助剤、防錆剤等の従来公知の添加剤を含有することができる。
【0043】
以上、本発明の方法により得られる共重合体およびこの共重合体を含む組成物は、強度、寸法安定性、流動性に優れており、さらに高いガラス転移温度を示すことから、より耐熱水性、耐熱性を必要とする給湯器部品、コネクタ、プリント基板、封止成形品などの電気・電子部品用途等に展開することが可能である。
【0044】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を更に詳しく説明する。しかし、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
【0045】
参考例、実施例および比較例中における各種の測定は以下のように行った。
(1)溶融粘度の測定
得られたPPSの溶融粘度(η)は、高化式フローテスターを用いて測定した(300℃、剪断速度100/秒、ノズル孔径0.5mm、長さ1.0mm)。
【0046】
(2)Tgの測定方法
後記実施例で得られたPPS及びPPS系共重合体を試料として、TAインスツルメンツDSC Q−100(温度変調示差走査熱量計)を用いて求めた。得られた粉体を、必要があれば粉体をいったん溶融状態から急冷して非晶にした状態のものを試料とし、窒素雰囲気下、0.1℃の微小範囲で温度変調をかけながら、3℃/分で昇温して熱量プロファイルを得た。上記熱量計のデータ処理によって、微小温度変化に追随する成分の熱量プロファイルを求め、そのカーブが最初に大きく変化する温度範囲の中間温度をPPSおよび本発明における共重合体のTg(℃)とした。
【0047】
(3)融点の測定方法
TAインスツルメンツDSC Q−100を用いて、JIS K7121に準拠して測定を行った。
(4)分子量
後記実施例で得られたPPSを、濃度が0.4wt%となるように、溶剤1−クロロナフタレンを加え、280℃で10分加熱後、熱時ろ過して、得られたろ液を分子量測定用試料とした。分子量測定装置には、1−クロロナフタレンを移動相としたセンシュー科学製SSC−7000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー)を用い、210℃で測定した保持時間から標準ポリスチレンを用いて分子量換算し、さらにユニバーサルキャリブレーション法で補正を行った。なお、検出器は波長316nmに設定したUV検出器を使用した。
【0048】
(5)共重合体中のPPSと芳香族ポリエステル比率の算出方法
予め、配合比既知のPASと芳香族ポリエステルを十分に混合したサンプルを用いてFT−IRを測定し、得られたスペクトルについて1900cm−1と1740cm−1のピーク相対強度比と配合比の検量線を求めた。次いで、本発明において得られた反応物を330℃でプレス成形したシートをクロロホルムに浸漬して、未反応の芳香族ポリエステルを除去したサンプルのFT−IRスペクトルより上述のピーク相対強度を求め、検量線から得られた共重合体中のPPSと芳香族ポリエステルの比率を算出した。
得られた共重合体のFT−IRのスペクトルにおいて1900cm−1と1740cm−1のピーク相対強度を求めた。一方で、配合比既知のPASと芳香族ポリエステルを十分に混合したサンプルのスペクトルより、配合比と上述したピーク強度比の検量線を求め、この検量線から共重合体中のPPSと芳香族ポリエステルの比率を算出した。
【0049】
[参考例1](PPSの合成)
溜出口、モノマー溶液仕込み口および窒素ガス導入口付きのオートクレーブに水硫化ナトリウム(NaSH・2H2O)9.55Kg、水酸化ナトリウム4.05Kgおよび50.0KgのN−メチルピロリドンを投入し、窒素ガスの雰囲気下、190℃、1時間撹拌して脱水操作を行った。
次いで、オートクレーブを密閉し、200℃に加熱された脱水操作で得られた系に、p−ジクロルベンゼン14.8KgとN―メチルピロリドン10Kgとの溶液を約40分間かけて圧入して、加圧下220℃で4時間反応を行った後、更に240℃に昇温して約2時間反応させた。重合物を分離し、温水さらにアセトン、メタノール、N−メチルピロリドンなどで洗浄しPPSを得た。これをPPS−1という。PPS−1の溶融粘度は30Pa・s、融点は285℃、Tgは85℃、重量平均分子量Mwは27,000であった。
さらにPPS−1を空気中、250℃で2時間空気酸化し、架橋型PPSを得た。これをPPS−2という。PPS−2の溶融粘度は200Pa・s、融点は286℃、Tgは85℃であった。
【0050】
[参考例2](芳香族ポリエステルの合成)
撹拌翼、窒素導入口を備えた重合装置に3,3’,5,5’−テトラメチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール2.42Kg(10.0モル)とメタクレゾール50gを、水酸化ナトリウム1.0Kgを含む30Lの脱酸素水に溶解し水溶液を得た。別に、64gのテトラブチルアンモニウムブロマイド、イソフタル酸クロリド1.62Kg(8.0モル)、テレフタル酸クロリド0.41Kg(2.0モル)を5Lのジクロロメタンに溶解させ有機溶液を得た。
水溶液を窒素気流下で撹拌しながら有機溶液を加え、25℃で30分間撹拌を続けた後、水溶液相を除去した。生成物を含む有機溶液相を蒸留水で繰り返し洗浄した後に、アセトン浴に注ぎ沈殿を得、更にアセトンで洗浄して芳香族ポリエステルを得た。その後、真空乾燥機にて200℃で3時間、約10Paの減圧条件下で真空乾燥して3.2Kgの芳香族ポリエステル樹脂を得た。これをPAR−1という。
このPAR−1のTgは290℃であった。
【0051】
[参考例3] (芳香族ポリエステルの合成)
参考例2における3,3’,5,5’−テトラメチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオールに代えて、4,4’−ビフェノール1.86Kg(10.0モル)を用いて芳香族ポリエステルを合成した。これをPAR−2という。PAR−2のTgは218℃であった。
【0052】
[参考例4](芳香族ポリエステルの合成)
参考例2における3,3’,5,5’−テトラメチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオールに代えて4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)2.84Kg(10.0モル)を用いて、参考例3と同様にして、芳香族ポリエステルを合成した。これをPAR−3という。PAR−3のTgは232℃であった。
【0053】
(実施例1)
50ml耐熱性スリ付き2つ口フラスコにPPS−1を1.4g、PAR−1を0.6g、蒸留した1−クロロナフタレン25mlを加えて、2箇所のスリ部に2方コックを取り付けて密封した。280℃に加熱した振動式ヒートブロックにフラスコをセットしてそのまま10分振動させながら加熱した後、溶剤および未反応PPSと芳香族ポリエステルを除去した。更に25mlの1−クロロナフタレンを加えて170℃で3分間加熱し、再び溶液を除去して精製した。得られた塊状固形分を粉砕後、真空乾燥機で200℃、10時間減圧乾燥して茶色の固形物を得た。得られた共重合体の収率は50%、共重合体中のPPS重量比55%、Tgは99℃であった。
【0054】
(実施例2)
実施例1において、PAR−1の代わりにPAR−3を0.6g用いて、250℃、NMP中で合成を行い、茶色の固形物を得た。得られた共重合体の収率は50%、共重合体中のPPS重量比は50%、Tgは98℃であった。
【0055】
(実施例3)
実施例1において、MDIを0.1g加えて同様に合成を行い、茶色の固形物を得た。得られた共重合体の収率は70%、共重合体中のPPS重量比=60%、Tg105℃であった。
【0056】
(比較例1)
実施例1と同様に、反応溶剤としてキシレンを用いて120℃で反応し、薄ベージュ色の固形物を得た。得られた共重合体の収率2%、共重合体中のPPS重量比100%、Tg85℃であった。
【0057】
(比較例2)
実施例1において、PAR−1をPAR−2に代えて同様に合成したところ、固形物は得られなかった。
【表1】
表−1
【0058】
【発明の効果】
本発明の製造方法により、Tgが高い、PASと芳香族ポリエステルとの共重合体を容易に合成することができる。得られる共重合体の成形品は、従来よりも高温環境下での強度、剛性に優れ、耐熱水性を有するので、シート、パイプ、繊維等に適用することが可能である。
Claims (6)
- ポリアリーレンスルフィドと、ポリアリーレンスルフィドよりも高いガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルであって、一般式(1)
)及び/又は一般式(2)
- 一般式(1)及び/又は一般式(2)において、R1〜R4が全てメチル基である請求項1又は2記載のポリアリーレンスルフィド系共重合体の製造方法。
- ポリアリーレンスルフィド99.9〜20重量部と芳香族ポリエステル0.1〜80重量部とを反応させる請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド系共重合体の製造方法。
- 芳香族ポリエステルの芳香族ジカルボン酸単位が、イソフタル酸、又はイソフタル酸及びテレフタル酸である請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド系共重合体の製造方法。
- 溶媒が、170℃〜400℃においてポリアリーレンスルフィド及び芳香族ポリエステルが溶解する溶媒である請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリアリーレンスルフィド系共重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002347610A JP4129674B2 (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | ポリアリーレンスルフィド系共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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