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JP4121894B2 - メッセージ蓄積状態管理サーバ、及び、メッセージ蓄積状態管理システム - Google Patents

メッセージ蓄積状態管理サーバ、及び、メッセージ蓄積状態管理システム Download PDF

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JP4121894B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声メッセージ蓄積サービスにおけるメッセージの再生状態を通知するメッセージ蓄積状態管理サーバ、及び、メッセージ蓄積状態管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、移動通信端末を所有するユーザ宛の音声メッセージを蓄積・再生する音声メッセージ蓄積サービスが、通信事業者によって営まれている。このサービスでは、例えば、発信側の移動通信端末(以下「発信者端末」という)が、着信側の移動通信端末(以下「着信者端末」という)に対して発呼したときに、着信者端末が圏外に位置している等の理由で着信者端末と接続できない場合に、発信者端末は留守番電話サービスセンタに接続される。そして、発信者端末を所有するユーザ(以下「発信者」という)が、留守番電話サービスセンタからのガイダンスに従って音声メッセージ(以下「留守番メッセージ」という)を発声すると、当該留守番メッセージは留守番電話サービスセンタに蓄積される。その後、着信者端末を所有するユーザ(以下「着信者」という)は、留守番電話サービスセンタに対して留守番メッセージの再生要求を行うことにより、留守番メッセージを聴取することができる。
【0003】
しかしながら、このような従来の音声メッセージ蓄積サービスでは、発信者は、着信者が留守番メッセージを聴取したか否かの確認(以下「再生状態確認」という)を行うことができなかった。
このような問題を解決するために、再生状態確認を行うための技術がいくつか提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている技術では、発信者端末が、発信者の発声した留守番メッセージを留守番電話サービスセンタに送信すると、留守番電話サービスセンタは、当該留守番メッセージを蓄積すると共に、セキュリティコードを通知するための音声ガイダンスを発信者端末に送信する。発信者は、当該音声ガイダンスを聞いてセキュリティコードを記憶しておく。そして、留守番メッセージの再生状態確認を行うときには、発信者は、留守番電話サービスセンタに対して発信操作を行い、記憶していたセキュリティコードを発信者端末に手入力して再生状態確認を行う。
【0004】
また、他の再生状態確認を行うための技術として、特許文献2に記載の技術が提案されている。特許文献2に記載されている技術では、留守番電話サービスセンタは、留守番メッセージを再生したときに、発信者端末に再生が完了したことを通知する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−209349号公報(段落0013、0014、図2、図3)
【特許文献2】
特開平10−164236号公報(段落0017、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、発信者は、再生状態確認を行うためだけに、留守番電話サービスセンタに対して発信の操作を行う必要があった。従って、発信者は、再生状態確認を行った後に、さらに、着信者と通話したり新たな留守番メッセージを録音することを希望する場合には、再度、発信の操作を行わなくてはならなかった。また、特許文献1に記載されている技術では、発信者は、記憶しておいたセキュリティコードを手入力する必要があるため、セキュリティコードを忘れたり誤入力する危険性があり、利便性やセキュリティ面での問題があった。
【0007】
一方、特許文献2に記載されている技術では、留守番電話サービスセンタは、留守番メッセージの再生が完了したことを自動的に発信者端末に通知するために、発信者が自ら再生状態確認のために発信操作を行う必要がない。しかしながら、留守番電話サービスセンタは、再生が完了するとすぐに通知を行う仕組みであるため、発信者は都合のよいときに通知を受けることができるわけではないという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされたものであり、発信者端末が着信者端末に対して発呼する際に、発信者が、以前蓄積された着信者宛のメッセージが再生されたか否かを確認できるメッセージ蓄積状態管理サーバ、及び、メッセージ蓄積状態管理システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による請求項1は、発信側の通信端末である発信者端末を識別する発信者識別番号と着信側の通信端末である着信者端末を識別する着信者識別番号とを内包し、かつ、前記発信者端末が前記着信者端末を呼び出すための発信データを、中継するメッセージ蓄積状態管理サーバにおいて、メッセージの蓄積及び再生を行う蓄積サーバより、前記発信者識別番号と前記着信者識別番号とを内包し、かつ、前記メッセージが蓄積されたことを通知するための蓄積状態データを受信した場合に、該蓄積状態データを記憶する蓄積状態記憶手段と、前記メッセージが再生されたことを通知するための再生完了データを前記蓄積サーバより受信した場合に、該再生完了データを前記蓄積状態データに対応付けて記憶する再生状態記憶手段と、前記発信者端末より受信した発信データに内包されている発信者識別番号及び着信者識別番号と一致するものを内包する蓄積状態データが、前記蓄積状態記憶手段に記憶されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって一致するものが記憶されていると判定された場合には、前記発信者端末より受信した発信データを前記着信者端末に送信する前に、前記再生完了データに基づいて作成した、前記メッセージが再生済か否かを表す再生状態データを、前記発信者端末に送信する再生状態通知手段とを有し、前記再生状態通知手段による前記再生状態データの送信後に前記着信者端末への発信処理を行い、前記判定手段によって一致するものが記憶されていないと判定された場合には前記再生状態データを送信せずに前記着信者端末への発信処理を行うことを特徴とするメッセージ蓄積状態管理サーバを提供する。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、メッセージ蓄積状態管理サーバは、前記発信データを前記着信者端末に送信する前に、前記再生状態データを前記発信者端末に送信するため、発信者は、着信者と通話したり新たなメッセージを蓄積する前に、再生状態確認を行うことができる。このため、発信者は、着信者が既にメッセージを再生したか否かに応じて、着信者との会話や蓄積するメッセージの内容を変化させることができる。また、発信者は、1回の発信の操作を行うのみで、メッセージの再生状態確認と、通話又は新たなメッセージの蓄積との2つの動作を行うことができるため、発信者は再生状態確認を行うための特別な操作を行う必要がなく便利である。また、2つの動作の時間間隔がほとんど空かないため、発信者は、最新の再生状態の情報に基づいて、通話やメッセージの蓄積を行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバにおいて、前記再生状態通知手段は、前記再生状態データを送信した後に、前記着信者端末に対する発呼動作と前記蓄積サーバに対する発呼動作とのいずれか一方の動作を選択させるためのデータを、前記発信者端末に送信することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、発信者は再生状態確認を行った後に、着信者と通話するか、又は、新たなメッセージを蓄積するかを選択することができるため、発信者は着信者が既にメッセージを再生したか否かに応じて、適切な処理を選択することができる。これにより、発信者の利便性を高めることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバにおいて、前記着信者端末に前記発信データを送信した場合に、前記着信者端末が呼を接続できない状態であると判定された場合には、前記蓄積サーバと前記発信者端末との呼を接続することを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、発信者は着信者と通話できないときにはメッセージを蓄積することができる。また、発信者はメッセージの再生状態確認を行った後に、新たなメッセージを蓄積することができるため、着信者が既にメッセージを再生したか否かに応じて、状況に合わせたメッセージを蓄積することができる。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバにおいて、前記発信者識別番号と該発信者識別番号で識別される発信者端末に前記再生状態データを送信することを許可するか否かを表す通知可否データとを対応付けて記憶する通知可否記憶手段を更に含み、前記発信データに内包された発信者識別番号に対応する前記通知可否データが、許可することを表している場合にのみ、前記判定手段による判定を実行することを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、前記通知可否記憶手段は、前記発信者識別番号と前記通知可否データとを対応付けて記憶しているため、一律に発信者端末に再生状態データを送信することなく、再生状態確認を希望する発信者の発信者端末のみに再生状態データを送信することができるため、発信者の希望に合わせたサービスを行うことができ、発信者の利便性を高めることができる。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバにおいて、前記判定手段によって一致するものが存在しないと判定された場合には、前記着信者端末と前記発信者端末との呼を接続する処理を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記発信者端末に再生状態を通知すべきメッセージが前記蓄積サーバに蓄積されていない場合には、メッセージ蓄積状態管理サーバは、通常の前記着信者端末と前記発信者端末との呼を接続する処理を行うため、発信者は着信者と通常に通話を行うことができる。
【0017】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバにおいて、前記発信者識別番号及び前記着信者識別番号は電話番号であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、発信者端末及び着信者端末を識別する番号として、前記発信データに内包される発信者端末の電話番号及び着信者端末の電話番号を使用しているため、既存の発信データに内包されるデータを用いて、発信者端末及び着信者端末の認証を行うことができる。また、発信者が、再生状態確認のために、識別番号を手入力する必要がないため、誤入力を防止でき、セキュリティを高めることができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、発信側の通信端末である発信者端末を識別する発信者識別番号と着信側の通信端末である着信者端末を識別する着信者識別番号とを内包し、かつ、前記発信者端末が前記着信者端末を呼び出すための発信データを、中継し、前記発信者端末から前記着信者端末へのメッセージを蓄積するメッセージ蓄積状態管理システムにおいて、前記発信者識別番号と前記着信者識別番号とを内包し、かつ、前記メッセージが蓄積されたことを表す蓄積状態データを記憶する蓄積状態記憶手段と、前記メッセージが再生されたことを表す再生完了データを、前記蓄積状態データに対応付けて記憶する再生状態記憶手段と、前記発信者端末より受信した発信データに内包されている発信者識別番号及び着信者識別番号と一致するものを内包する蓄積状態データが、前記蓄積状態記憶手段に記憶されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって一致するものが記憶されていると判定された場合には、前記発信者端末より受信した発信データを前記着信者端末に送信する前に、前記再生完了データに基づいて作成した、前記メッセージが再生済か否かを表す再生状態データを、前記発信者端末に送信する再生状態通知手段とを有し、前記再生状態通知手段による前記再生状態データの送信後に前記着信者端末への発信処理を行い、前記判定手段によって一致するものが記憶されていないと判定された場合には前記再生状態データを送信せずに前記着信者端末への発信処理を行うことを特徴とするメッセージ蓄積状態管理システムを提供する。
請求項7に記載の発明の作用・効果は、請求項1と同様である。なお、メッセージ蓄積状態管理システムを構成する機能手段は、単一の装置に設けることも複数の装置に設けることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において参照する各図においては、他の図と同等部分に同一符号が付されている。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1全体の構成を示すブロック図である。図1に示すように、この通信システム1は、留守番電話サービスセンタ20と、移動通信網や基地局を備えた通信網30と、発信側の移動通信端末である発信者端末40aと、着信側の移動通信端末である着信者端末40bと、移動通信端末間の通信を中継するメッセージ蓄積状態管理サーバ10とを備えている。
【0020】
なお、発信者端末40aと着信者端末40bとは、ハードウェア構成や機能が同一の移動通信端末であるが、以下では、説明の都合上、発信側の移動通信端末を発信者端末40a、着信側の移動通信端末を着信者端末40bと、区別して説明する。
[メッセージ蓄積状態管理サーバの構成]
次に、メッセージ蓄積状態管理サーバ10の構成を説明する。
【0021】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10は、留守番電話サービスセンタ20に蓄積されている留守番メッセージの状態を管理するサーバである。メッセージ蓄積状態管理サーバ10は、発信者端末40aより、着信者端末40bを呼び出すための発信データを受信すると、発信者端末40aから着信者端末40b宛の留守番メッセージの状態を確認した後に、発信データを着信者端末40bに転送する中継装置である。
【0022】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10は、通常のサーバ装置のハードウェア構成を有している。すなわち、メッセージ蓄積状態管理サーバ10は、プログラムを実行しサーバ10を制御するCPU(Central Processing Unit)、起動時に実行されるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、各種データやプログラムを記憶するハードディスク装置、日時を計時する計時部、及び、通信網30とデータの授受を制御する通信インターフェイスを備えている。
【0023】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10のハードディスク装置には、メッセージ蓄積状態DB(Database;データベース)12が設けられている。
メッセージ蓄積状態DB12には、メッセージ蓄積状態データが格納される。メッセージ蓄積状態データは、図2に示すように、メッセージ蓄積状態データを識別するための「メッセージID」と、留守番電話サービスセンタ20に蓄積されている留守番メッセージに関する情報を表す「蓄積状態情報」と、留守番メッセージが再生されたか否かを表す「再生完了情報」とで構成されている。
【0024】
「蓄積状態情報」は、発信者端末40aの電話番号を表す「発信者番号」と、着信者端末40bの電話番号を表す「着信者番号」と、発信者端末40aから着信者端末40bへの留守番メッセージが蓄積された日時を表す「蓄積日時」とで構成されている。
また、「再生完了情報」は、留守番メッセージが再生されたか否かを表す「再生済フラグ」と、留守番メッセージが再生された日時を表す「再生日時」とで構成されている。「再生済フラグ」には、留守番メッセージが再生済の場合には “1”が格納される。
【0025】
例えば、図2に示す「メッセージID」が“1”で識別されるメッセージ蓄積状態データは、「発信者番号」“090-1111-1111"で識別される発信者端末40aから「着信者番号」“090-2222-2222”で識別される着信者端末40b宛の留守番メッセージが、「蓄積日時」“12/25 20:10”に蓄積され、「再生日時」“12/25 21:30”に再生されたことを表している。また、「メッセージID」“2” で識別されるメッセージ蓄積状態データは、「発信者番号」“090-1111-1111"で識別される発信者端末40aから「着信者番号」”“090-2222-2222”で識別される着信者端末40b宛の留守番メッセージが「蓄積日時」“12/25 22:00”に蓄積され、当該留守番メッセージは未再生であることを表している。
【0026】
また、メッセージ蓄積状態管理サーバ10のハードディスク装置には、各種プログラムが記憶されている。メッセージ蓄積状態管理サーバ10のCPUがこれらのプログラムをハードディスク装置より読み出して実行することにより、図1に示す状態管理制御部11の機能が実現される。
次に、状態管理制御部11の機能について説明する。
【0027】
図3に示すように、状態管理制御部11は、蓄積状態記憶部111、再生状態記憶部112、判定部113、再生状態通知部114、及び、発信処理部115を備えている。
蓄積状態記憶部111は、留守番電話サービスセンタ20より、留守番メッセージが蓄積されたことを通知するためのデータ(以下、「蓄積状態データ」という)を受信したときに、当該蓄積状態データに内包されるメッセージID、発信者番号、着信者番号、及び、日時とを基に、メッセージ蓄積状態データを生成して、当該メッセージ蓄積状態データをメッセージ蓄積状態DB12に格納する機能を有する。
【0028】
再生状態記憶部112は、留守番電話サービスセンタ20より、留守番メッセージが再生されたことを通知するためのデータ(以下、「再生完了データ」という)を受信したときに、再生完了データに内包されるメッセージIDを基に、対応するメッセージ蓄積状態データをメッセージ蓄積状態DB12より検索する。そして、再生状態記憶部112は、検索されたメッセージ蓄積状態データの「再生フラグ」を“1”で更新し、かつ「再生日時」を再生完了データに内包される日時で更新する機能を有する。
【0029】
判定部113は、発信者端末40aより、着信者端末40bを呼び出すための発信データを受信したときに、発信データに内包されている発信者番号及び着信者番号と一致する「発信者番号」及び「着信者番号」を内包する蓄積状態データが、メッセージ蓄積状態DB12に格納されているか否かを判定する機能を有する。
【0030】
再生状態通知部114は、判定部113によって一致するものが格納されていると判定された場合には、一致すると判定されたメッセージ蓄積状態データを基に、留守番メッセージが再生済か否かの音声ガイダンスを行うための再生状態データを生成し、当該再生状態データを発信者端末40a宛に送信する機能を有する。
【0031】
発信処理部115は、発信者端末40aより受信した発信データを着信者端末40b宛に送信する機能を有する。
[留守番電話サービスセンタの構成]
次に、留守番電話サービスセンタ20の構成を説明する。
留守番電話サービスセンタ20は、一般的な、留守番メッセージを蓄積・再生するサービスを行うためのサーバである。留守番電話サービスセンタ20は、メッセージ蓄積状態管理サーバ10と同様の、一般的なサーバのハードウェア構成を有している。
【0032】
留守番電話サービスセンタ20のハードディスク装置には、図4に示すメッセージ蓄積DB22が設けられている。同図に示すように、メッセージ蓄積DB22には、メッセージ蓄積状態データと対応付けするための「メッセージID」、発信者端末40aの電話番号を表す「発信者番号」、着信者端末40bの電話番号を表す「着信者番号」、及び、発信者端末40aから着信者端末40b宛の留守番メッセージが蓄積されている。
【0033】
また、留守番電話サービスセンタ20のハードディスク装置には、留守番メッセージを蓄積・再生するための一般的なプログラムの他に、本発明において特徴的な、以下のプログラムが格納されている。これらのプログラムを留守番電話サービスセンタ20のCPUがハードディスク装置より読み出して実行することにより、図1に示すサービス制御部21の機能が実現される。
【0034】
(1)留守番メッセージをメッセージ蓄積DB22に蓄積したときに、現在日時を計時部より取得し、また、留守番メッセージを識別するためのメッセージIDを採番する。そして、メッセージID、発信者番号、着信者番号、及び、取得した日時を内包した蓄積状態データを生成し、当該蓄積状態データをメッセージ蓄積状態管理サーバ10宛に送信するためのプログラム。
【0035】
(2)着信者端末40bからの要求により留守番メッセージを再生したときに、メッセージID、発信者番号、着信者番号、及び、計時部より取得した日時とを内包した再生完了データを生成し、当該再生完了データをメッセージ蓄積状態管理サーバ10宛に送信するためのプログラム。
[発信者端末、着信者端末の構成]
次に、発信者端末40a及び着信者端末40bについて説明する。
【0036】
発信者端末40a及び着信者端末40bは、一般的な移動通信端末のハードウェア構成を備えている。すなわち、発信者端末40a及び着信者端末40bは、端末全体を制御するCPUと、無線通信を行うための無線通信部と、各種キーが操作されることによりCPUに各種指令を与える操作部と、通話を行うための通話処理部と、音声を出力するスピーカと、各種画面を表示する表示部と、各種プログラムやデータを記憶する記憶部とを備えている。
【0037】
なお、着信者端末40bのユーザは、音声メッセージ蓄積サービスの契約に加入しているものとする。
また、発信者端末40aが着信者端末40bに対して発呼すると、発信データがメッセージ蓄積状態管理サーバ10を経由して、着信者端末40bや留守番電話サービスセンタ20に送信されるようになっている。
[発信データ受信処理]
次に、図5を参照しながら、メッセージ蓄積状態管理サーバ10が、発信者端末40aより、着信者端末40bを呼び出すための発信データを受信したときに行う発信データ受信処理について説明する。
【0038】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、発信データを受信したときに、まず、発信者端末40aから着信者端末40bへの留守番メッセージが蓄積されているか否かを判定する(ステップS101)。
具体的には、状態管理制御部11は、発信データに内包されている発信者番号及び着信者番号と一致する「発信者番号」及び「着信者番号」を内包する蓄積状態データを、メッセージ蓄積状態DB12より検索する。
【0039】
状態管理制御部11は、メッセージ蓄積状態DB12を検索した結果、一致する番号を内包するメッセージ蓄積状態データが検索された場合には、留守番メッセージが蓄積されていると判定する一方、検索されなかった場合には留守番メッセージが蓄積されていないと判定する。
留守番メッセージが蓄積されていないと判定された場合には(ステップS101;No)、状態管理制御部11は、詳細には後述するが、着信者端末40bへの発信処理を行う(ステップS103)。
【0040】
一方、留守番メッセージが蓄積されていると判定された場合には(ステップS101;Yes)、状態管理制御部11は、留守番メッセージが再生されたか否か(以下「再生状態」という)を音声ガイダンスで通知するための再生状態データを生成して、発信者端末40a宛に送信する(ステップS102)。
具体的には、状態管理制御部11は、ステップS101で検索されたメッセージ蓄積状態データから「蓄積日時」を抽出する。
【0041】
また、状態管理制御部11は、メッセージ蓄積状態データの「再生済フラグ」が“1”の場合には、「再生日時」を抽出する。そして、状態管理制御部11は、“「蓄積日時」に録音したメッセージは「再生日時」に再生されました。”というガイダンスを行うための音声データを生成する。
一方、状態管理制御部11は、メッセージ蓄積状態データの「再生済フラグ」が“1”でない場合には、“「蓄積日時」に録音したメッセージはまだ再生されていません。”というガイダンスを行うための音声データを生成する。
【0042】
そして、状態管理制御部11は、生成した音声データに、送信先を表す発信者端末40aの電話番号等のデータを付加することにより再生状態データを生成し、当該再生状態データを発信者端末40a宛に送信する。
なお、状態管理制御部11は、留守番メッセージが再生済であることを通知する再生状態データを送信した場合には、再度、同一内容の再生状態データを生成して送信しないように、ステップ101で検索されたメッセージ蓄積状態データを削除する。
【0043】
次に、状態管理制御部11は、着信者端末40bへの発信処理を行う(ステップS103)。
この着信者端末40bへの発信処理について、図6を参照しながら説明する。
まず、状態管理制御部11は、着信者端末40bを呼び出すための発信データを送信する(ステップS201)。
【0044】
次に、状態管理制御部11は、着信者端末40bと呼を接続することができるか否かを判定する(ステップS202)。具体的には、状態管理制御部11は、着信者端末40bが圏外に位置していたり、着信者端末40bに電源が投入されていない等の理由のために、一定時間内に着信者端末40bから応答がなかった場合や、発信者端末40aを留守番電話サービスセンタ20に接続させる応答が着信者端末40bから送信されてきた場合に、着信者端末40bとの呼が接続できないと判定する。一方、状態管理制御部11は、着信者端末40bより発信データに応答するデータが送信されてきた場合には、着信者端末40bとの呼が接続できると判定する。
【0045】
着信者端末40bと接続できないと判定された場合には(ステップS202;No)、状態管理制御部11は、発信者端末40aを留守番電話サービスセンタ20に接続する処理を行う(ステップS203)。
一方、着信者端末40bと接続可能と判定された場合には(ステップS202;Yes)、状態管理制御部11は、発信者端末40aと着信者端末40bとの呼を接続する処理を行う(ステップS204)。
[蓄積状態データ受信処理]
次に、図7を参照しながら、メッセージ蓄積状態管理サーバ10が、留守番電話サービスセンタ20より蓄積状態データを受信したときに行う蓄積状態データ受信処理を説明する。
【0046】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、蓄積状態データを受信すると、当該蓄積状態データに内包されている、メッセージIDと発信者番号と着信者番号と日時とを基に、メッセージ蓄積状態データを生成する。そして、状態管理制御部11は、生成したメッセージ蓄積状態データを、メッセージ蓄積状態DB12に格納する。(ステップS301)。
[再生完了データ受信処理]
次に、図8を参照しながら、メッセージ蓄積状態管理サーバ10が、留守番電話サービスセンタ20より再生完了データを受信したときに行う再生完了データ受信処理を説明する。
【0047】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、再生完了データを受信すると、メッセージ蓄積状態データに内包される「メッセージID」が、再生完了データに内包されるIDと一致するものを、メッセージ蓄積状態DB12より検索する。そして、状態管理制御部11は、検索されたメッセージ蓄積状態データの「再生完了情報」を更新する(ステップS401)。具体的には、状態管理制御部11は、「再生完了情報」の「再生済フラグ」を“1”に更新し、また、「再生日時」を再生完了データに内包されている日時で更新する。
[動作]
次に、上記構成における、本実施形態の動作について説明する。
【0048】
前提として、発信者端末40aの電話番号は“090-1111-1111”であり、着信者端末40bの電話番号は“090-2222-2222”であるものとする。また、発信者端末40aを所有するユーザを発信者A、着信者端末40bを所有するユーザを着信者Bとする。
以下では、次の動作例について説明する。
【0049】
(1)発信者Aが、発信者端末40aを操作して、着信者端末40b宛に1回目の発信の指示を行う。このときに、着信者端末40bが圏外に位置していたために、発信者端末40aは留守番電話サービスセンタ20に接続される。そして、発信者Aから発信者Bへの留守番メッセージが、日時“12/25 20:10”に蓄積される。
(2)着信者Bが、日時“12/25 21:30”に留守番メッセージを聴取する。
(3)次に、発信者Aが、発信者端末40aを操作して、着信者端末40b宛に2回目の発信指示を行う。このときに、着信者端末40bの電源が切断されていたために、発信者端末40aは留守番電話サービスセンタ20に接続される。そして、発信者Aから着信者Bへの留守番メッセージが、日時“12/25 22:00”に蓄積される。
【0050】
(4)次に、発信者Aが、発信者端末40aを操作して、着信者端末40b宛に3回目の発信指示を行う。このときには、着信者端末40bは、発信者端末40aと呼を接続可能な状態にあったものとする。
また、発信者Aが、1回目の発信指示を行う時には、メッセージ蓄積状態DB12やメッセージ蓄積DB22には、データは格納されていないものとする。
[(1)1回目の発信]
発信者Aが、1回目の発信操作を行うときの動作について、図9のデータの流れを示すシーケンス図と、適宜図5〜図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0051】
まず、発信者Aは、発信者端末40aの操作部を操作して、着信者端末40bの電話番号“090-2222-2222”を入力した後、発信の指示を行う。
これにより、発信者端末40aは、発信者端末40aの電話番号を表す発信者番号“090-1111-1111”と、着信者端末40bの電話番号を表す着信者番号“090-2222-2222”とを内包した発信データD1を送信する。
【0052】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、発信データD1を受信して、図5に示す発信データ受信処理を行う。
まず、状態管理制御部11は、発信者端末40aから着信者端末40bへの留守番メッセージが蓄積されているか否かを判定する(ステップS101)。
具体的には、状態管理制御部11は、メッセージ蓄積状態DB12に格納されているメッセージ蓄積状態データの中から、当該メッセージ蓄積状態データの「発信者番号」及び「着信者番号」が、発信データD1に内包されている発信者番号“090-1111-1111”及び着信者番号“090-2222-2222”と一致するものを検索する。
【0053】
ここでは、1回目の発信動作であるため、メッセージ蓄積状態DB12には何もデータが格納されていないので、状態管理制御部11は、留守番メッセージが蓄積されていないと判定し(ステップS101;No)、着信者端末40bへの発信処理を行う(ステップS103)。具体的には、図6に示すように、状態管理制御部11は、着信者端末40bを呼び出すための発信データD2を送信する(ステップS201)。
【0054】
次に、状態管理制御部11は、発信者端末40aと着信者端末40bとの呼を接続することができるか否かを判定する(ステップS202)。
ここでは、着信者端末40bは圏外に位置しており、状態管理制御部11は、発信データD2を送信してから一定時間内に着信者端末40bより応答を受信できなかったために、着信者端末40bと接続できないと判定する(ステップS202;No)。そして、状態管理制御部11は、発信者端末40aを留守番電話サービスセンタ20に接続するための発信データD3を留守番電話サービスセンタ20に送信する(ステップS203)。
【0055】
これにより、発信者端末40aは留守番電話サービスセンタ20に接続される。発信者Aは、留守番電話サービスセンタ20からのガイダンスに従い、発信者端末40aの通話処理部に向かって、留守番メッセージとして録音するための音声を発声する。
これにより、発信者端末40aは、発声された音声データ(留守番メッセージ)と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”とを内包した留守番データD4を生成し、当該留守番データD4を留守番電話サービスセンタ20宛に送信する。
【0056】
留守番電話サービスセンタ20のサービス制御部21は、留守番データD4を受信して、当該留守番データD4を識別するためのメッセージID“1”を採番する。そして、サービス制御部21は、メッセージID“1”と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”と留守番メッセージとを、メッセージ蓄積DB22に蓄積する。
【0057】
次に、サービス制御部21は、留守番メッセージが蓄積されたことを通知するための蓄積状態データD5を生成する。具体的には、サービス制御部21は、計時部より現在日時“12/25 20:10”を取得する。そして、サービス制御部21は、メッセージID“1”と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”と日時“12/25 20:10”とを内包した蓄積状態データD5を生成する。そして、サービス制御部21は、当該蓄積状態データD5をメッセージ蓄積状態管理サーバ10宛に送信する。
【0058】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、蓄積状態データD5を受信し、図7に示す蓄積状態データ受信処理を行う。
具体的には、状態管理制御部11は、蓄積状態データD5に内包されているメッセージID“1”と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”と日時“12/25 20:10”とを基に、メッセージ蓄積状態データを生成して、メッセージ蓄積状態DB12に格納する(ステップS301)。
[(2)留守番メッセージ再生の動作]
次に、着信者Bが留守番メッセージの再生指示を行うときの動作について、図10のデータの流れを示すシーケンス図と、適宜図8のフローチャートを参照しながら説明する。
【0059】
まず、着信者Bが着信者端末40bの操作部を操作して、留守番電話サービスセンタ20に接続するための指示を行う。これにより、着信者端末40bは、留守番電話サービスセンタ20を呼び出すための発信データD10を送信する。
留守番電話サービスセンタ20のサービス制御部21は、発信データD10を受信して、留守番メッセージの再生処理を行う。具体的には、サービス制御部21は、上述した1回目の発信動作で蓄積されている、着信者端末40b宛の留守番メッセージD11を、メッセージ蓄積DB22より読み出す。そして、サービス制御部21は、読み出した留守番メッセージD11を、着信者端末40b宛に送信する。
【0060】
着信者端末40bは、留守番メッセージD11を受信して再生し、スピーカより出力する。着信者Bは、スピーカより出力される留守番メッセージを聴取する。
次に、サービス制御部21は、計時部より現在日時“12/25 21:30”を読み出し、メッセージID“1”と、発信者番号“090-1111-1111”と、着信者番号“090-2222-2222”と、日時“12/25 21:30”とを内包した再生完了データD12を、メッセージ蓄積状態管理サーバ10宛に送信する。
【0061】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、再生完了データD12を受信して、図8に示す蓄積状態データ受信処理を行う。
具体的には、状態管理制御部11は、再生完了データD12に内包されるメッセージID“1”と一致するIDを含むメッセージ蓄積状態データを、メッセージ蓄積状態DB12より検索する。
【0062】
そして、状態管理制御部11は、検索されたメッセージID“1”で識別されるメッセージ蓄積状態データの「再生フラグ」を“1”で更新し、「再生日時」を再生完了データに内包される日時“12/25 21:30”で更新する(ステップS401)。
[(3)2回目の発信]
次に、発信者Aが、2回目の発信操作を行うときの動作について、図11のデータの流れを示すシーケンス図と、適宜図5〜図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0063】
まず、発信者Aは、発信者端末40aの操作部を操作して、着信者端末40bの電話番号“090-2222-2222”を入力した後、発信の指示を行う。
これにより、発信者端末40aは、発信者端末40aの電話番号を表す発信者番号“090-1111-1111”と、着信者端末40bの電話番号を表す着信者番号“090-2222-2222”とを内包した発信データD20を送信する。
【0064】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、発信データD20を受信して、図5に示す発信データ受信処理を行う。
まず、状態管理制御部11は、発信者端末40aから着信者端末40bへの留守番メッセージが蓄積されているか否かを判定する(ステップS101)。具体的には、状態管理制御部11は、メッセージ蓄積状態DB12に格納されているメッセージ蓄積状態データの中に、当該メッセージ蓄積状態データの「発信者番号」及び「着信者番号」が、発信データD20に内包されている発信者番号“090-1111-1111”及び着信者番号“090-2222-2222”と一致するものが存在するか否かを判定する。
【0065】
ここでは、1回目の発信動作において蓄積された「メッセージID」“1”で識別されるメッセージ蓄積状態データの「発信者番号」が“090-1111-1111”であり「着信者番号」が“090-2222-2222”であって、発信データD20に内包されている番号と一致しているため、状態管理制御部11は、留守番メッセージが蓄積されていると判定する(ステップS101;Yes)。
【0066】
次に、状態管理制御部11は、再生状態データを生成し、発信者端末40a宛に当該再生状態データを送信する(ステップS102)。
具体的には、状態管理制御部11は、「メッセージID」“1”で識別されるメッセージ蓄積状態データの「蓄積日時」“12/25 20:10”と、「再生日時」“12/25 21:30”とを基に、“12/25 20:10に録音したメッセージは12/25 21:30に再生されました。”というガイダンスを行うための音声データを生成する。
【0067】
そして、状態管理制御部11は、生成した音声データに、送信先を表す発信者端末40aの発信者番号等のデータを付加することにより、再生状態データD21を生成する。そして、状態管理制御部11は、生成した再生状態データD21を発信者端末40a宛に送信する。
そして、状態管理制御部11は、これ以降、発信者端末40aから着信者端末40bへの発信データを受信した際に、全く同内容の再生状態を発信者端末40aに通知することのないように、「メッセージID」“1”で識別されるメッセージ蓄積状態データを削除する。
【0068】
発信者端末40aは、再生状態データD21を受信し、スピーカより“12/25 20:10に録音したメッセージは12/25 21:30に再生されました。”というガイダンスを出力する。
次に、状態管理制御部11は、着信者端末40bへの発信処理を行う(ステップS103)。
【0069】
具体的には、図6に示すように、状態管理制御部11は、着信者端末40bを呼び出すための発信データD22を送信する(ステップS201)。
そして、状態管理制御部11は、発信者端末40aと着信者端末40bとの呼を接続することができるか否かを判定する(ステップS202)。
ここでは、着信者端末40bの電源が切断されており、状態管理制御部11は、発信データD22を送信してから一定時間内に着信者端末40bより応答を受信できなかったために、着信者端末40bと接続できないと判定する(ステップS202;No)。そして、状態管理制御部11は、発信者端末40aを留守番電話サービスセンタ20に接続するための発信データD23を留守番電話サービスセンタ20に送信する(ステップS203)。
【0070】
これにより、発信者端末40aは留守番電話サービスセンタ20に接続される。
発信者Aは、留守番電話サービスセンタ20からのガイダンスに従い、発信者端末40aの通話処理部に向かって、留守番メッセージとして録音するための音声を発声する。
【0071】
これにより、発信者端末40aは、発声された音声データ(留守番メッセージ)と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”とを内包した留守番データD24を生成し、当該留守番データD24を留守番電話サービスセンタ20に送信する。
留守番電話サービスセンタ20のサービス制御部21は、留守番データD24を受信して、当該留守番データD24を識別するためのメッセージID“2”を採番する。そして、サービス制御部21は、メッセージID“2”と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”と留守番メッセージとを、メッセージ蓄積DB22に蓄積する。
【0072】
次に、サービス制御部21は、留守番メッセージが蓄積されたことを通知するための蓄積状態データD25を生成する。具体的には、サービス制御部21は、計時部より現在日時“12/25 22:00”を取得し、メッセージID“2”を採番する。そして、サービス制御部21は、メッセージID“2”と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”と日時“12/25 22:00”とを内包した蓄積状態データD25を生成する。サービス制御部21は、生成した蓄積状態データD25をメッセージ蓄積状態管理サーバ10宛に送信する。
【0073】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、蓄積状態データD25を受信し、図7に示す蓄積状態データ受信処理を行う。具体的には、状態管理制御部11は、蓄積状態データD25に内包されているメッセージID“2”と発信者番号“090-1111-1111”と着信者番号“090-2222-2222”と日時“12/25 22:00”とを基に、メッセージ蓄積状態データを生成して、メッセージ蓄積状態DB12に格納する(ステップS301)。
[(4)3回目の発信]
次に、発信者Aが、3回目の発信操作を行うときの動作について、図12のデータの流れを示すシーケンス図と、適宜図5及び図6のフローチャートを参照しながら説明する。
【0074】
まず、発信者Aは、発信者端末40aの操作部を操作して、着信者端末40bの電話番号“090-2222-2222”を入力した後、発信の指示を行う。
これにより、発信者端末40aは、発信者端末40aの電話番号を表す発信者番号“090-1111-1111”と、着信者端末40bの電話番号を表す着信者番号“090-2222-2222”とを内包した発信データD30を送信する。
【0075】
メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、発信データD30を受信して、図5に示す発信データ受信処理を行う。
まず、状態管理制御部11は、発信者端末40aから着信者端末40bへの留守番メッセージが蓄積されているか否かを判定する(ステップS101)。
具体的には、状態管理制御部11は、メッセージ蓄積状態DB12に格納されているメッセージ蓄積状態データの中に、当該メッセージ蓄積状態データの「発信者番号」及び「着信者番号」が、発信データD30に内包されている発信者番号“090-1111-1111”及び着信者番号“090-2222-2222”と一致するものが存在するか否かを判定する。
【0076】
ここでは、2回目の発信動作において蓄積された「メッセージID」“2”で識別されるメッセージ蓄積状態データの「発信者番号」が“090-1111-1111”であり「着信者番号」が“090-2222-2222”であって、一致しているため、状態管理制御部11は、留守番メッセージが蓄積されていると判定する(ステップS101;Yes)。
【0077】
次に、状態管理制御部11は、再生状態データD31を生成し、発信者端末40a宛に当該再生状態データD31を送信する(ステップS102)。
具体的には、状態管理制御部11は、「メッセージID」“2”で識別されるメッセージ蓄積状態データの「再生完了情報」には再生が完了したことを表すデータが格納されていないため、留守番メッセージは未再生であると判断する。そして、状態管理制御部11は、当該メッセージ蓄積状態データの「蓄積日時」“12/25 22:00”を基に、“12/25 22:00に録音したメッセージはまだ再生されていません。”というガイダンスを行うための音声データを生成する。
【0078】
そして、状態管理制御部11は、生成した音声データに、送信先を表す発信者端末40aの発信者番号等のデータを付加することにより、再生状態データD31を生成する。そして、状態管理制御部11は、生成した再生状態データD31を、発信者端末40a宛に送信する。
発信者端末40aは、再生状態データD31を受信し、スピーカより“12/25 22:00に録音したメッセージはまだ再生されていません。”というガイダンスを出力する。
【0079】
次に、状態管理制御部11は、着信者端末40bへの発信処理を行う(ステップS103)。
具体的には、図6に示すように、状態管理制御部11は、着信者端末40bを呼び出すための発信データD32を送信する(ステップS201)。
そして、状態管理制御部11は、発信者端末40aと着信者端末40bとの呼を接続することができるか否かを判定する(ステップS202)。
【0080】
ここでは、着信者端末40bは接続可能な状態にあり、着信者端末40bは、発信データD32に応答する応答データD33を送信する。状態管理制御部11は、応答データD33を受信することにより、発信者端末40aと着信者端末40bとの呼を接続可能と判定する(ステップS202;Yes)。そして、状態管理制御部11は、発信者端末40aと着信者端末40bとの呼を接続するための処理を行う(ステップS204)。
【0081】
これにより、発信者端末40aと着信者端末40bとの呼が接続され、発信者Aと着信者Bは通話を行う。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で様々な変形が可能である。変形例としては、例えば、以下のようなものが考えられる。
(1)上記実施形態における図5の発信データ受信処理においては、メッセージ蓄積状態管理サーバ10の状態管理制御部11は、再生状態データを発信者端末40aに送信した後(ステップS102)に、着信者端末40bへの発信処理を行うようにした(ステップS103)が、ステップS102の後に、すぐステップS103の発信処理を行わずに、例えば、通話と留守番メッセージの録音とのどちらか一方を、発信者Aに選択させるための音声ガイダンスを、発信者端末40aに送信するようにしてもよい。
【0082】
この場合の、具体的な発信データ受信処理の流れを、図13を参照して説明する。
図13におけるステップS501とステップS502の処理は、図5におけるステップS101とステップS102の処理と同様であるため、説明を省略する。ステップS503においては、状態管理制御部11は、例えば、“着信先に接続する場合には「1」を、留守番電話サービスセンタに接続する場合には「2」を、終了する場合には「3」を押してください。”というガイダンスを行うための音声データを、発信者端末40a宛に送信する(ステップS503)。
【0083】
状態管理制御部11は、発信者端末40aより、ステップS503で送信したガイダンスに応答する応答データを受信した場合には(ステップS504;Yes)、当該応答データに基づいて、発呼先を判定する(ステップS505)。
具体的には、受信した応答データに「1」が選択されたことを表すデータが内包されている場合には、状態管理制御部11は、図6に示す、着信者端末40bへの発信処理を行う(ステップS507)。
【0084】
一方、受信した応答データに「2」が選択されたことを表すデータが内包されている場合には、状態管理制御部11は、留守番電話サービスセンタ20に対して発呼することにより、発信者端末40aを留守番電話サービスセンタ20へ接続する(ステップS506)。
一方、受信した応答データに「3」が選択されたことを表すデータが内包されている場合には、状態管理制御部11は、発呼を行わずに処理を終了する。
【0085】
このように、発信者Aは、留守番メッセージの再生状態を確認した後に処理を選択できるため、再生状態に応じた適切な処理を選択することができる。
なお、音声によるガイダンスの代わりに、発信者端末40aの表示部に、発信者Aに処理を選択させるための画像やテキストを表示してもよい。
また、再生状態データについても、データの種類は、音声データに限らず、画像データやテキストデータであってもよい。
(2)上記実施形態においては、状態管理制御部11は、受信した全ての発信データに対して、図5に示す発信データ受信処理を行うこととして説明したが、一律に発信データ受信処理を行わず、例えば、発信者端末40aを所有するユーザが再生状態の通知を希望するか否かによって、発信データ受信処理を行うか否かを決定するようにしてもよい。
【0086】
具体的には、発信者端末40aを所有するユーザの希望によって、予め、メッセージ蓄積状態管理サーバ10のハードディスク装置に、図14に示すように、発信者端末40aの電話番号と、発信者端末40aに再生状態を通知することを許可するか否かを表す通知可否データとを記憶させておく。
状態管理制御部11は、発信者端末40aより発信データを受信したときに、発信データに内包された発信者番号と同一の電話番号を、メッセージ蓄積状態管理サーバ10のハードディスク装置より検索する。そして、状態管理制御部11は、検索された電話番号に対応する通知可否データが、再生状態の通知を許可することを表している(同図中の「可」)場合には、発信データ受信処理を実行する。一方、検索された通知可否データが、再生状態の通知を許可しないことを表している(同図中の「不可」)場合には、状態管理制御部11は、発信データ受信処理を行わずに、図6に示す、通常の着信者端末40bへの発信処理を行う。
【0087】
このように、予めユーザが再生状態の通知を希望するか否かを選択できるようにすることで、通知を希望しないユーザには不要な通知を行うことがなくなるため、ユーザのニーズに合わせたきめ細かいサービスを行うことが可能となる。
(3)上記実施形態においては、発信者端末40aや着信者端末40bを移動通信端末として説明したが、これに限定されず、例えば、固定電話機であっても、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0088】
(4)発信者端末40aや着信者端末40bを識別するためのデータとして、発信データに内包される電話番号を用いたが、端末を一意に識別できるデータであれば電話番号に限定されない。例えば、発信データに識別番号や暗号化した認証コードを付加するプログラムを作成し、発信者端末40aの記憶部に記憶させておいてもよい。また、発信者端末40aや着信者端末40bをパーソナルコンピュータとした場合には、パーソナルコンピュータを識別するためのIDとして、IP(Internet Protocol)アドレスを用いることができる。
【0089】
(5)上記実施形態におけるメッセージ蓄積状態DB12のデータ構成は一例であり、最適なデータ構成を選択できる。例えば、「蓄積状態情報」と「再生完了情報」とは、別々のデータベースに格納してもよいし、また、上記実施形態においては、再生完了データを受信したときに「再生済フラグ」に“1”を格納するようにしたが、「再生済フラグ」を設けずに、「再生日時」のみに日付を格納するようにしてもよい。
【0090】
また、上記実施形態においては、再生済であることを通知する再生状態データを生成した場合には、当該再生状態データを生成する基となったメッセージ蓄積状態データを削除するようにしたが、削除せずに、当該メッセージ蓄積状態データに対応付けて、削除したことを表す「削除済フラグ」を付加するようにしてもよい。
【0091】
また、「削除済フラグ」を付加したり、メッセージ蓄積状態データを削除したりせずに、何度も同じ内容の再生状態データを発信者端末40aに送信する仕組みであってもよい。
(6)上記実施形態における状態管理制御部11の機能は、加入者に関する各種情報(加入者が加入している基本加入契約の情報や、音声メッセージ蓄積サービスやメールサービスへの加入情報)を管理するための、既存のサーバに設けるようにしてもよい。
【0092】
また、上記実施形態においては、留守番メッセージを蓄積・再生する機能を備えた留守番電話サービスセンタ20と、留守番電話サービスセンタ20に蓄積された留守番メッセージの再生状態を管理する機能を備えたメッセージ蓄積状態管理サーバ10とを設けたが、これら2つの装置の機能を1つの装置に設けるようにしてもよい。
【0093】
(7)上記実施形態においては、着信者端末40bと呼が接続できるか否かの判定条件として、一定時間内に着信者端末40bより応答がなかった場合や、発信者端末40aを留守番電話サービスセンタ20に接続させる応答が着信者端末40bから送信されてきた場合に、呼が接続できないと判定したが、判定条件はこれに限定されず、通信網30の種類等に合わせて、適切な条件を決定することができる。例えば、他の管理サーバより、着信者端末40bからの応答がなかったことを通知するデータを受信したときに、着信者端末40bとの呼が接続できないと判定するようにしてもよい。
(8)上記実施形態においては、留守番メッセージは音声データであるとして説明したが、音声データに限らず、例えば、画像データや文字データであってもよい。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、発信者端末が着信者端末に対して発呼する際に、発信者は、以前蓄積された着信者宛のメッセージが再生されているか否かを確認することができる。このため、発信者は、再生状態に応じて、着信者との会話や蓄積するメッセージの内容を変化させることができる。
また、発信者は、1回の発信操作を行うのみで、メッセージの再生状態確認と、通話又は新たなメッセージの蓄積との2つの動作を行うことができる。例えば、2回操作を行う必要があるところ1回の操作で済み、手間が省けて便利である。
また、上述した2回の動作のタイムラグがほとんど発生しないため、発信者は、最新の再生状態の情報に基づいて、通話等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るメッセージ蓄積状態DBのデータ構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る状態管理制御部の機能構成を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態に係るメッセージ蓄積DBのデータ構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る発信データ受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る着信者端末への発信処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る蓄積状態データ受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る再生完了データ受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係る1回目の発信動作におけるデータの流れを説明するためのシーケンス図である。
【図10】本発明の実施形態に係る留守番メッセージ再生の動作におけるデータの流れを説明するためのシーケンス図である。
【図11】本発明の実施形態に係る2回目の発信動作におけるデータの流れを説明するためのシーケンス図である。
【図12】本発明の実施形態に係る3回目の発信動作におけるデータの流れを説明するためのシーケンス図である。
【図13】本発明の変形例に係る発信データ受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の変形例に係る電話番号と当該電話番号に対応付けられた通知可否データのデータ構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1 通信システム
10 メッセージ蓄積状態管理サーバ
11 状態管理制御部
12 メッセージ蓄積状態DB
20 留守番電話サービスセンタ
21 サービス制御部
22 メッセージ蓄積DB
30 通信網
40a 発信者端末
40b 着信者端末

Claims (7)

  1. 発信側の通信端末である発信者端末を識別する発信者識別番号と着信側の通信端末である着信者端末を識別する着信者識別番号とを内包し、かつ、前記発信者端末が前記着信者端末を呼び出すための発信データを、中継するメッセージ蓄積状態管理サーバにおいて、
    メッセージの蓄積及び再生を行う蓄積サーバより、前記発信者識別番号と前記着信者識別番号とを内包し、かつ、前記メッセージが蓄積されたことを通知するための蓄積状態データを受信した場合に、該蓄積状態データを記憶する蓄積状態記憶手段と、
    前記メッセージが再生されたことを通知するための再生完了データを前記蓄積サーバより受信した場合に、該再生完了データを前記蓄積状態データに対応付けて記憶する再生状態記憶手段と、
    前記発信者端末より受信した発信データに内包されている発信者識別番号及び着信者識別番号と一致するものを内包する蓄積状態データが、前記蓄積状態記憶手段に記憶されているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって一致するものが記憶されていると判定された場合には、前記発信者端末より受信した発信データを前記着信者端末に送信する前に、前記再生完了データに基づいて作成した、前記メッセージが再生済か否かを表す再生状態データを、前記発信者端末に送信する再生状態通知手段と
    を有し、前記再生状態通知手段による前記再生状態データの送信後に前記着信者端末への発信処理を行い、前記判定手段によって一致するものが記憶されていないと判定された場合には前記再生状態データを送信せずに前記着信者端末への発信処理を行うことを特徴とするメッセージ蓄積状態管理サーバ。
  2. 前記再生状態通知手段は、前記再生状態データを送信した後に、前記着信者端末に対する発呼動作と前記蓄積サーバに対する発呼動作とのいずれか一方の動作を選択させるためのデータを、前記発信者端末に送信することを特徴とする請求項1に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバ。
  3. 前記着信者端末に前記発信データを送信した場合に、前記着信者端末が呼を接続できない状態であると判定された場合には、前記蓄積サーバと前記発信者端末との呼を接続することを特徴とする請求項1又は2に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバ。
  4. 前記発信者識別番号と該発信者識別番号で識別される発信者端末に前記再生状態データを送信することを許可するか否かを表す通知可否データとを対応付けて記憶する通知可否記憶手段を更に含み、
    前記発信データに内包された発信者識別番号に対応する前記通知可否データが、許可することを表している場合にのみ、前記判定手段による判定を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバ。
  5. 前記判定手段によって一致するものが記憶されていないと判定された場合には、前記着信者端末と前記発信者端末との呼を接続する処理を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバ。
  6. 前記発信者識別番号及び前記着信者識別番号は電話番号であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のメッセージ蓄積状態管理サーバ。
  7. 発信側の通信端末である発信者端末を識別する発信者識別番号と着信側の通信端末である着信者端末を識別する着信者識別番号とを内包し、かつ、前記発信者端末が前記着信者端末を呼び出すための発信データを、中継し、前記発信者端末から前記着信者端末へのメッセージを蓄積するメッセージ蓄積状態管理システムにおいて、前記発信者識別番号と前記着信者識別番号とを内包し、かつ、前記メッセージが蓄積されたことを表す蓄積状態データを記憶する蓄積状態記憶手段と、前記メッセージが再生されたことを表す再生完了データを、前記蓄積状態データに対応付けて記憶する再生状態記憶手段と、前記発信者端末より受信した発信データに内包されている発信者識別番号及び着信者識別番号と一致するものを内包する蓄積状態データが、前記蓄積状態記憶手段に記憶されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって一致するものが記憶されていると判定された場合には、前記発信者端末より受信した発信データを前記着信者端末に送信する前に、前記再生完了データに基づいて作成した、前記メッセージが再生済か否かを表す再生状態データを、前記発信者端末に送信する再生状態通知手段とを有し、前記再生状態通知手段による前記再生状態データの送信後に前記着信者端末への発信処理を行い、前記判定手段によって一致するものが記憶されていないと判定された場合には前記再生状態データを送信せずに前記着信者端末への発信処理を行うことを特徴とするメッセージ蓄積状態管理システム。
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