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JP4108552B2 - 画像形成装置及び電子機器 - Google Patents

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JP4108552B2 JP2003185361A JP2003185361A JP4108552B2 JP 4108552 B2 JP4108552 B2 JP 4108552B2 JP 2003185361 A JP2003185361 A JP 2003185361A JP 2003185361 A JP2003185361 A JP 2003185361A JP 4108552 B2 JP4108552 B2 JP 4108552B2
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    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、載置台に積載された記録用紙等の用紙が2枚以上重なった状態で送られてくる重送を検出する機能を備えた画像形成装置及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナ装置、複写装置、ファクシミリ装置、またはこれら装置の何れかを組み合わせた複合機では、原稿の画情報を読み取るための原稿読取装置と、読み取った原稿の画情報に基づいて感光体ドラム上にトナー画像を形成し、記録用紙に転写するための画像形成装置とを備えている。
【0003】
この場合、画像形成装置は、載置台に載置された複数枚の記録用紙から1枚ずつ記録用紙を給紙して感光体ドラム等からなる画像形成部に搬送する際、載置台上に積載された記録用紙同士の摩擦等によって、2枚以上の記録用紙が重なり合ったまま給紙される場合がある。この場合、記録用紙の給紙方法や給紙構造(ストレート給紙か反転給紙かなど)によっては、画像形成時に、重送された複数枚の記録用紙にまたがって画像が形成されるため、画像不良や記録用紙の無駄が発生するといった問題があった。
【0004】
そこで、このような問題を解決するための手段を備えた画像形成装置が従来から提案されている。
【0005】
例えば、両面複写、片面複写または多重複写の各モ−ドを備え、片面複写モ−ドの場合は記録用紙の重送を検出しても複写動作を継続させ、かつ、重送発生時の頁番号を報知するように構成された画像記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、記録用紙が重送された場合にはその記録用紙の搬送動作のみを許容するとともに該当する記録用紙に対する画像データの出力を禁止し、次の記録用紙が正常に分離されて給紙されたときに記録用紙の搬送動作及び画像データの出力を許容する。そして、重送された記録用紙を白紙のまま空きトレイに分離することにより、不良印刷物を防止するとともに重送された記録用紙を分離するように構成された画像形成装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
さらに、記録用紙が重送された場合に最後の記録用紙のみに印字することで、記録用紙の無駄と、印字時間の無駄とを省くように構成された画像形成装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭61−113076号公報
【特許文献2】
特開平7−140854号公報
【特許文献3】
特開平7−125351号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の技術では、片面印刷を行う場合には、重送の状態に関係なく全て印刷を行うものである。しかしながら、例えば給紙構造が上取り反転給紙の場合には、画像形成部と本来画像を形成すべき記録用紙との間に重送された記録用紙が位置することになり、この場合には印刷画像が重送された複数枚の記録用紙に分割されて印刷が行われてしまうといった問題が発生する。すなわち、特許文献1に記載のものは、画像形成部の機構構造や給紙方法と、重送状態との関係については全く考慮されていないため、上記のような問題が発生する。
【0010】
また、上記特許文献2に記載の技術では、記録用紙が重送された場合にはその記録用紙の搬送動作のみを許容し、記録用紙に対する画像データの出力を禁止する構成としているが、印刷を行わない記録用紙を画像形成部を通過させることによる画像形成部での紙粉の付着や、定着部を通過させることによる定着オイルの付着、及び熱によるカールなどが発生し、印刷を行っていない記録用紙が使用不能になる場合もあるといった問題があった。
【0011】
さらに、上記特許文献3に記載の技術では、重送した場合に最後の記録用紙に印刷を行う構成であるが、例えば給紙構造が上取りストレート給紙の場合には、最後の記録用紙の記録面側に重送した他の記録用紙または本来画像形成すべき最初の記録用紙が位置することになるため、上記と同様に複数枚の記録用紙に画像を分割して印刷を行う恐れがあるといった問題が発生する。すなわち、特許文献3に記載のものは、画像形成部の機構構造や給紙方法と、重送状態との関係については全く考慮されていないため、上記のような問題が発生する。
【0012】
本発明は係る問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、記録用紙の重送が発生した場合に、画像形成部の機構構造や給紙方法等を考慮することにより、重送状態に応じて画像形成の継続、禁止を適切に実行することのできる画像形成装置及び電子機器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、用紙収容部からピックアップローラにより画像形成部に向かって用紙が搬送される際に、画像形成部の手前で搬送された用紙の先端部がレジストローラによって一旦チャックされ、その後、画像形成部における像担持体と転写ユニットの間に向かって搬送再開されることにより用紙の記録面上に画像が形成される画像形成装置であって、用紙に対してピックアップローラが当接する面が画像形成面となる第1の用紙収容部と、用紙に対してピックアップローラが当接する面が画像形成面とならない第2の用紙収容部の両方を有する画像形成装置において、用紙収容部から搬送された用紙が重送されたことを検出手段により検出したとき、用紙が第1の用紙収容部から給紙されたときには画像の形成動作を継続させ、用紙が第2の用紙収容部から給紙されたときには画像の形成動作を停止させることにより、重送された用紙が先端位置合わせが行われた画像を記録すべき用紙と像担持体の間に位置することによる画像形成不良の発生を防止することによって特徴付けられる。
【0016】
このような特徴を有する本発明によれば、用紙である記録用紙が重送した場合であっても、用紙が第1の用紙収容部から給紙されたとき(すなわち、重送された用紙が先端位置合わせが行われた画像を記録すべき用紙と像担持体の間に位置しない場合は装置の動作を停止させないので、ジョブ効率を向上させることができる。また、重送により装置の動作を停止させると記録用紙が装置内に滞留することになり、操作者に対して記録用紙の取り除き(ジャム処理)など無駄な作業が生じるが、このような無駄な作業を低減することができる。さらに、ジャム処理により、感光体や転写装置の破損を防止できるとともに、未定着トナーなど装置内部の汚染を防止することができる。
【0017】
また、用紙である記録用紙が重送した場合であって、用紙が第2の用紙収容部から給紙されたとき(すなわち、重送された用紙が先端位置合わせが行われた画像を記録すべき用紙と像担持体の間に位置する場合に画像形成を継続して行うと、重送した記録用紙にも画像が分割して形成され、良好な画像が得られないが、画像形成を停止することでサプライの無駄な消費を低減することができる。
【0022】
また、本発明の画像形成装置によれば、重送による画像形成時には転写バイアスを通常時より上昇させるように構成してもよい。これにより、例えばハーフトーンなどの画像であっても、画像形成部である感光体ドラム上のトナーが記録用紙に安定的に転写されるので、安定した画像形成が可能となり良好な画像を得ることができる。
【0023】
また、本発明の画像形成装置によれば、重送による画像形成時には定着温度を通常時より上昇させるように構成してもよい。これにより、定着器において安定した定着が可能となる。
【0024】
また、本発明の画像形成装置によれば、記録用紙の後端を検知する後端検知手段を備えており、重送による画像成形時には前記後端検知手段による記録用紙の後端検知情報を無効として扱う。または、重送による画像成形時には前記後端検知手段による記録用紙の後端検知情報に基づく不良発生の判断基準を重送分を考慮した基準に変更する。
【0025】
このような構成によれば、重送した記録用紙に画像形成を行う場合に、記録用紙の搬送に係わる誤検知を防止することができる。すなわち、重送である場合には、搬送されている記録用紙の長さが重送分だけ長くなるため、後端検知手段による記録用紙の後端検知のタイミングがその分遅くなり、誤検知する可能性があるが、本発明では、重送の場合に後端検知情報を無効として扱うか、重送分を考慮した判断基準とすることで、このような誤検知を確実に防止することができる。
【0026】
また、本発明の画像形成装置によれば、前記検出手段により重送が検出された場合には、その旨を報知する報知手段を備えていてもよい。この場合、前記報知手段は、重送により画像形成が行われなかった記録用紙の情報を報知する。このように、重送により画像形成が行われなかった記録用紙の情報(例えば、最初から何枚目、または何頁目等)を操作者に報知することにより、操作者に画像形成されなかった記録用紙の存在を明確に指摘することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0031】
本実施形態では、本発明の画像形成装置を複合機に適用した場合について説明する。
【0032】
−複合機の全体構成の説明−
図1は、本実施形態に係る画像形成装置としての複合機1の内部構成の概略を示している。複合機1は、記録用紙(OHP等の記録媒体を含む。)に画像を形成する画像形成モードとしてコピアモード、プリンタモード、FAXモードを有し、各モードはユーザによって選択される。
【0033】
この複合機1は、原稿読取部としてのスキャナ部2、画像形成部3及び原稿自動給紙部4を備えている。以下、各部について説明する。
【0034】
<スキャナ部2の説明>
スキャナ部2は、透明なガラス等で成る原稿台41上に載置された原稿の画像や原稿自動給紙部4により1枚ずつ給紙される原稿の画像を読み取って画像データを作成する部分である。このスキャナ部2は、露光光源21、複数の反射鏡22,23,24、結像レンズ25、光電変換素子(CCD:Charge Coupled Device)26を備えている。
【0035】
上記露光光源21は、原稿自動給紙部4の原稿台41上に載置された原稿や原稿自動給紙部4を搬送される原稿に対して光を照射するものである。各反射鏡22,23,24は、図1に一点鎖線Aで光路を示すように、原稿からの反射光を一旦図中左方向に反射させた後、下方に反射させ、その後、結像レンズ25に向かうように図中右方向に反射させるようになっている。
【0036】
原稿の画像読取動作として、上記原稿台41上に原稿が載置された場合(「シート固定方式」として使用する場合)には、露光光源21及び各反射鏡22,23,24が原稿台41に沿って水平方向に走査して、原稿全体の画像を読み取ることになる。一方、原稿自動給紙部4を搬送される原稿を読み取る場合(「シート移動方式」として使用する場合)には、露光光源21及び各反射鏡22,23,24が図1に示す位置に固定され、後述する原稿自動給紙部4の原稿読取部42を原稿が通過する際にその画像を読み取ることになる。
【0037】
上記各反射鏡22,23,24で反射されて結像レンズ25を通過した光は光電変換素子26に導かれ、この光電変換素子26において反射光が電気信号(原稿画像データ)に変換されるようになっている。
【0038】
<画像形成部3の説明>
画像形成部3は、画像形成系31と用紙搬送系32とを備えている。
【0039】
画像形成系31は、レーザスキャニングユニット31a及びドラム型の像担持体としての感光体ドラム31bを備えている。レーザスキャニングユニット31aは、上記光電変換素子26において変換された原稿画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム31bの表面に照射するものである。感光体ドラム31bは、図1中に矢印で示す方向に回転し、レーザスキャニングユニット31aからのレーザ光が照射されることによってその表面に静電潜像が形成されるようになっている。
【0040】
また、感光体ドラム31bの外周囲には、上記レーザスキャニングユニット31aの他に、現像装置(現像機構)31c、転写ユニット(転写機構)31d、クリーニング装置(クリーニング機構)31e、図示しない除電器、帯電ユニット31fが周方向に亘って順に配設されている。現像装置31cは、感光体ドラム31bの表面に形成された静電潜像をトナー(顕像化物質)により可視像に現像するものである。転写ユニット31dは、感光体ドラム31bの表面に形成されたトナー像を記録媒体としての記録用紙に転写するものである。クリーニング装置31eは、トナー転写後において感光体ドラム31bの表面に残留したトナーを除去するようになっている。除電器は、感光体ドラム31bの表面の残留電荷を除去するものである。帯電ユニット31fは、静電潜像が形成される前の感光体ドラム31bの表面を所定の電位に帯電させるようになっている。
【0041】
このため、記録用紙に画像を形成する際には、帯電ユニット31fによって感光体ドラム31bの表面が所定の電位に帯電され、レーザスキャニングユニット31aが原稿画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム31bの表面に照射する。その後、現像装置31cが感光体ドラム31bの表面にトナーによる可視像を現像し、転写ユニット31dによって、トナー像が記録用紙に転写される。更に、その後、感光体ドラム31bの表面に残留したトナーはクリーニング装置31eによって除去されると共に、感光体ドラム31bの表面の残留電荷が除電器によって除去される。これにより、記録用紙への画像形成動作(印刷動作)の1サイクルが終了する。このサイクルが繰り返されることにより、複数枚の記録用紙に対して連続的に画像形成を行うことができるようになっている。
【0042】
一方、用紙搬送系32は、用紙収容部としての用紙カセット33に収容された記録用紙、または手差トレイ34に載置された記録用紙を1枚ずつ搬送して上記画像形成系31による画像形成を行わせると共に、画像形成された記録用紙を用紙排出部としての排紙トレイ35へ排出するものである。
【0043】
この用紙搬送系32は、主搬送路36と反転搬送路37とを備えている。主搬送路36の一端側は2つに分岐されており、一方の分岐端は用紙カセット33の排出側に対向していると共に、他方の分岐端は手差トレイ34の排出側に対向している。また、主搬送路36の他端は排紙トレイ35に対向している。反転搬送路37は、一端が転写ユニット31dの配設位置よりも上流側(図中下側)で主搬送路36に繋がっていると共に、他端が転写ユニット31dの配設位置よりも下流側(図中上側)で主搬送路36に繋がっている。
【0044】
主搬送路36の一方の分岐端(用紙カセット33の排出側に対向する部分)には断面が半円状のピックアップローラ36aが配設されている。このピックアップローラ36aの回転により、用紙カセット33に収容されている記録用紙を1枚ずつ間欠的に主搬送路36に給紙できるようになっている。同様に、主搬送路36の他方の分岐端(手差トレイ34の排出側に対向する部分)には断面が半円状のピックアップローラ36bが配設されている。このピックアップローラ36bの回転により、手差カセット34に載置されている記録用紙を1枚ずつ間欠的に主搬送路36に給紙できるようになっている。
【0045】
この主搬送路36における転写ユニット31dの配設位置よりも上流側には、レジストローラ36dが配設されている。このレジストローラ36dは、感光体ドラム31b表面のトナー像と記録用紙との位置合わせを行いながら記録用紙を搬送するものである。
【0046】
また、レジストローラ36dの配置位置よりもさらに上流側であって、主搬送路36の分岐部よりも下流側には、搬送されてきる記録用紙の端部を検出する用紙検出器36cが配設されている。用紙検出器36cは、後述する記録用紙の重送を検出する重送検出手段としての役目と、記録用紙の後端を検知する後端検知手段としての役目を担っている。
【0047】
主搬送路36における転写ユニット31dの配設位置よりも下流側には、記録用紙に転写されたトナー像を加熱により定着させるための一対の定着ローラ39a,39bを備えた定着装置39が配設されている。更に、主搬送路36の下流端には、記録用紙を排紙トレイ35に排紙するための排出ローラ36eが配設されている。
【0048】
主搬送路36に対する反転搬送路37の上流端の接続位置には分岐爪38が配設されている。この分岐爪38は、図1に実線で示す第1位置とこの第1位置から図中反時計回り方向に回動して反転搬送路37を開放する第2位置との間で水平軸回りに回動自在となっている。この分岐爪38が第1位置にあるときには記録用紙が排紙トレイ35に向けて搬送され、第2位置にあるときには記録用紙が反転搬送路37へ供給可能となっている。反転搬送路37には搬送ローラ37aが配設されており、記録用紙が反転搬送路37に供給された場合(所謂スイッチバック搬送により記録用紙が反転搬送路37に供給された場合)には、この搬送ローラ37aによって記録用紙が搬送され、レジストローラ36dの上流側で記録用紙が反転されて再び転写ユニット31dに向かって主搬送路36を搬送されるようになっている。つまり、記録用紙の裏面に対して画像形成が行えるようになっている。
【0049】
なお、上記構成の画像形成部3において、用紙カセット33、手差トレイ34、ピックアップローラ36a,36b、用紙検出器36c、レジストローラ36dを含めて、以後、記録用紙給紙部ともいう。
【0050】
<原稿自動給紙部4の説明>
次に、原稿自動給紙部4について説明する。この原稿自動給紙部4は、所謂自動両面原稿搬送装置として構成されている。この原稿自動給紙部4は、シート移動式として使用可能であって、原稿載置部としての原稿トレイ43、中間トレイ44、原稿排出部としての原稿排紙トレイ45及び各トレイ43,44,45間で原稿を搬送する原稿搬送系46を備えている。
【0051】
上記原稿搬送系46は、原稿トレイ43に載置された原稿を、原稿読取部42を経て中間トレイ44または原稿排紙トレイ45へ搬送するための主搬送路47と、中間トレイ44上の原稿を主搬送路47に供給するための副搬送路48とを備えている。
【0052】
主搬送路47の上流端(原稿トレイ43の排出側に対向する部分)には原稿ピックアップローラ47a及び捌きローラ47bが配設されている。捌きローラ47bの下側には捌き板47cが配設されており、原稿ピックアップローラ47aの回転に伴って原稿トレイ43上の原稿のうちの1枚がこの捌きローラ47bと捌き板47cとの間を通過して主搬送路47に給紙されるようになっている。主搬送路47と副搬送路48との合流部分(図中B部分)よりも下流側にはPSローラ47e,47eが配設されている。このPSローラ47e,47eは、原稿の先端とスキャナ部2の画像読取タイミングとを調整して原稿を原稿読取部42に供給するものである。つまり、このPSローラ47e,47eは原稿が供給された状態でその原稿の搬送を一旦停止し、上記タイミングを調整して原稿を原稿読取部42に供給するようになっている。
【0053】
原稿読取部42は、プラテンガラス42aと原稿押え板42bとを備え、PSローラ47e,47eから供給された原稿がプラテンガラス42aと原稿押え板42bとの間を通過する際に、上記露光光源21からの光がプラテンガラス42aを通過して原稿に照射されるようになっている。この際、上記スキャナ部2による原稿画像データの取得が行われる。上記原稿押え板42bの背面(上面)には図示しないコイルスプリングによる付勢力が付与されている。これにより、原稿押え板42bがプラテンガラス42aに対して所定の押圧力をもって接触しており、原稿が原稿読取部42を通過する際にプラテンガラス42aから浮き上がることを阻止している。
【0054】
プラテンガラス42aの下流側には、搬送ローラ47f及び原稿排紙ローラ47gが備えられている。プラテンガラス42a上を通過した原稿が搬送ローラ47f及び原稿排紙ローラ47gを経て中間トレイ44または原稿排紙トレイ45へ排紙される構成となっている。
【0055】
原稿排紙ローラ47gと中間トレイ44との間には中間トレイ揺動板44aが配設されている。この中間トレイ揺動板44aは、中間トレイ44側の端部が揺動中心とされて、図中実線で示すポジション1とこのポジション1から上方へ跳ね上げられたポジション2との間で揺動可能となっている。中間トレイ揺動板44aがポジション2にある場合には原稿排紙ローラ47gから排紙された原稿は原稿排紙トレイ45へ回収される。一方、中間トレイ揺動板44aがポジション1にある場合には原稿排紙ローラ47gから排紙された原稿は中間トレイ44へ排出されるようになっている。この中間トレイ44への排紙時には、原稿の端縁が原稿排紙ローラ47g,47g間に挟持された状態となっており、この状態から原稿排紙ローラ47gが逆回転することによって原稿が副搬送路48に供給され、この副搬送路48を経て再び主搬送路47に送り出されるようになっている。この原稿排紙ローラ47gの逆回転動作は、主搬送路47への原稿の送り出しと画像読取タイミングとを調整して行われる。これにより、原稿の裏面の画像が原稿読取部42によって読み取られるようになっている。
【0056】
−複合機の基本動作説明−
以上の如く構成された複合機1の動作として、先ず、本複合機1が、プリンタとして機能する場合(プリンタモード)には、パーソナルコンピュータ等のホスト装置から送信された印刷データ(イメージデータやテキストデータ)を受信し、この受信した印刷データ(プリントデータ)を図示しないバッファ(メモリ)に一旦格納していく。このバッファへのプリントデータの格納と共に、バッファからのプリントデータの読み出しを順次行って、この読み出したプリントデータに基づき、上述した画像形成部3の画像形成動作により記録用紙に画像形成が行われる。
【0057】
また、本複合機1がスキャナとして機能する場合(FAXモード)には、上記スキャナ部2によって読み取った原稿のスキャン画像データをバッファに一旦格納していく。このバッファへのスキャン画像データの格納と共に、バッファからホスト装置へのスキャン画像データの送信を順次行って、このホスト装置のディスプレイ等に画像表示する。
【0058】
さらに、本複合機1がコピー機として機能する場合(コピアモード)には、上記スキャナ機能によって読み取った原稿画像データに基づき画像形成部3の画像形成動作によって記録用紙に画像形成が行われることになる。
【0059】
ここで、コピアモードについてさらに詳しく説明する。
【0060】
−コピアモードでの画像形成動作の説明−
コピアモードにおいて原稿の画像を記録用紙にコピーする際、スキャナ部2の原稿台41または原稿トレイ43にコピーしたい原稿を載置した後、図示しない操作パネル部に設けられた各入力キーを押下して印字枚数、印字倍率等の設定入力を行い、図示しないスタートキーを押下してコピー動作を開始する。
【0061】
スタートキーが押されると、複合機1は、ピックアップローラ36aまたは36bが回転して用紙カセット33または手差トレイ34から主搬送路36に記録用紙が給紙される。給紙された記録用紙は、主搬送路36上に設けられたレジストローラ36dに搬送される。レジストローラ36dに搬送された記録用紙の搬送方向の先端部は、用紙に転写されるべき感光体ドラム31b上に形成されるトナー画像との位置合わせを行うため、記録用紙の副走査方向とレジストローラ36dの軸方向とが平行になるように、レジストローラ36dによってチャックされる。
【0062】
スキャナ部2によって読み取られた画像データは、入力キー等を用いて入力された条件で画像処理が施された後、レーザスキャニングユニット(LSU)31aにプリントデータとして送信される。LSU31aは、帯電器31fによって所定の電位に帯電された感光体ドラム31b表面に、図示しないポリゴンミラー及び各種レンズを介して上記画像データに基づいたレーザ光を照射して静電潜像を形成する。
【0063】
その後、現像装置31cの図示しない現像槽中に設けられた感光体ドラム31bに対向するMGローラ31c1の表面に付着しているトナーが、感光体ドラム31b表面上の電位ギャップに応じて感光体ドラム31b表面に引き寄せられて付着し、静電潜像が顕像化される。感光体ドラム31b上に残留したトナーは、図示しないドラムユニットのクリーニングブレードによって掻き取られ、図示しないクリーナユニットによって回収される。
【0064】
次いで、レジストローラ36dによって、レジストローラ36dにチャックされている記録用紙と、感光体ドラム31b表面に形成されたトナー画像との位置が合わせられ(タイミングが調整され)、記録用紙を感光体ドラム31bと転写ユニット31dとの間に搬送する。次に、転写ユニット31dに設けられた図示しない転写ローラを用いて感光体ドラム31b表面のトナー画像を上記記録用紙に転写する。
【0065】
トナー画像の転写が終了した記録用紙は、定着器39の定着ローラ39a,39b間を通過することで熱と圧力が加えられるとともにトナー画像が溶融・固着され、排出ローラ36eによって排紙トレイ35に排出される。
【0066】
−制御系のブロック構成−
図2は、本複合機1の制御系の基本構成を示す機能ブロック図である。
【0067】
本複合機1には、搭載されている各機器(スキャナ部2、画像形成部3、原稿自動給紙部4)を統括的に制御するためのメインCPU101が備えられており、このメインCPU101に、原稿の自動給紙を制御する原稿給紙制御部102、画像形成部3の各部を制御する帯電制御部103、現像制御部104、転写制御部105、定着制御部106、用紙の端部を検出する用紙検出器36cを備えた用紙搬送制御部107がそれぞれ双方向に接続されている。また、メインCPU101には、操作者が入力操作を行う図示しない操作パネル部からの信号を出力したり、メインCPU101からの信号に応じて操作パネル部上に表示動作を行わせる操作制御部108も接続されている。
【0068】
−記録用紙給紙部における重送発生時の記録用紙の状態の説明−
図3は、上記構成の複合機1において、用紙カセット33に収容されている記録用紙を画像形成部3の感光体ドラム31bに搬送する様子を模式的に示したものである。
【0069】
用紙カセット33の上方からピックアップローラ36aによって記録用紙Pを順次給紙した場合、主搬送路36がストレートパスで構成されているため、給紙により重送が発生した場合であっても、重送された記録用紙P2が本来記録を行うべき記録用紙P1の下側に位置し、記録を行うべき記録用紙P1の記録面(画像形成面)Paが感光体ドラム31bと対向するため、記録用紙P1に画像を形成することができる。
【0070】
図4は、上記構成の複合機1とは若干構成が異なり、用紙カセット33から感光体ドラム31bまでの主搬送路36がストレートパスではなく、“U”字状の反転搬送路36Aに形成されている場合を模式的に示したものである。
【0071】
この構成では、用紙カセット33の上方からピックアップローラ36aによって記録用紙Pを順次給紙した場合、主搬送路が“U”字状の反転搬送路36Aで構成されているため、給紙により重送が発生した場合には、反転により重送された記録用紙P2が本来記録を行うべき記録用紙P1の上側に位置し、記録を行うべき記録用紙P1の記録面(画像形成面)Paと感光体ドラム31bとの間に重送した記録用紙P2が位置することになる。従って、この場合には記録用紙P1に良好な画像形成が行えない。
【0072】
図5、手差カセット34に載置された記録用紙Pを感光体ドラム31bに搬送する様子を模式的に示したものであり、図4と同様に反転給紙を行う構造となっている。
【0073】
従って、この場合も図4に示す反転給紙の場合と同様に、重送が発生すると、反転により重送された記録用紙P2が本来記録を行うべき記録用紙P1の上側に位置し、記録を行うべき記録用紙P1の記録面(画像形成面)Paと感光体ドラム31bとの間に重送した記録用紙P2が位置することになる。従って、この場合も記録用紙P1に良好な画像形成が行えない。
【0074】
なお、図6は用紙カセット33に収容された記録用紙Pをピックアップローラ36aで給紙する際に記録用紙が重送した状態を示しており、図7は、重送された記録用紙に画像が形成された状態を示している。
【0075】
図7(a)は、例えば上取り、ストレート搬送を行った事例(図3に示す事例)であり、重送された記録用紙P2は本来記録を行う記録用紙P1の下方(画像形成部と反対側)に位置するので、本来記録を行うべき記録用紙P1に記録が行われる。また、記録用紙P1は感光体ドラム31bの下流側に備えられたレジストローラ36dにより記録用紙P1の先端部P11の位置合わせが行われるので良好な画像形成が行われる。
【0076】
図4(b)は、例えば上取り、反転給紙を行った事例(図4及び図5に示す事例)であり、重送された記録用紙P2は本来記録を行う記録用紙P1の上方(画像形成部側)に位置するので、画像は主に重送された2枚目の記録用紙P2に形成される。この場合、感光体ドラム31bの下流側に備えられたレジストローラ36dによって記録用紙の先端合わせが行われるが、レジストローラ36dでの先端調整は本来記録を行うべき記録用紙P1の先端部P11で先端調整が行われるので、図示のように1枚目の記録用紙P1と2枚目の記録用紙P2に渡って画像が形成され、記録用紙やトナー、インクなどの無駄な消費を招くこととなる。
【0077】
以上説明した記録用紙給紙部の重送発生時の記録用紙の状態を踏まえ、次に画像形成部3による重送発生時の画像形成動作の各実施例について説明する。
【0078】
<実施例1>
本実施例1は、図3に示すストレートパス構成の主搬送路36による重送発生時の画像形成動作の実施例である。
【0079】
すなわち、ストレートパス構成の主搬送路36を備えた画像形成部3では、重送を検出しても、図3に示すように、重送した記録用紙P2が記録すべき記録用紙P1と感光体ドラム31bとの間に位置しないので、この場合には通常通り、記録用紙P1に画像を形成する動作を継続する。この場合、重送した記録用紙P2は記録用紙P1と共に通過するだけなので、その後再利用されることになる。
【0080】
ここで、重送検出について説明する。
【0081】
本実施形態では、重送検出のためだけの新たな検出部を設けず、記録用紙の先端部と後端部とを検知することによってジャム等を検出するための用紙検出器36cを重送検出に兼用している。この用紙検出器36cは、例えば反射型のフォトカプラで構成されており、記録用紙の先端部を検出後、後端部を検出前に、重送した記録用紙の端部の陰影等を検出することで重送を検出している。なお、本発明者らは、実験の結果、用紙検出器36cを重送検出部として兼用しても、記録用紙の重送を確実に検出できることを実験等により確認している。
【0082】
本実施例1では、図3に示すように、用紙検出器36cがストレートパス構成の搬送路36の上側に位置する場合(図中、実線により示す)には、記録すべき記録用紙P1の後端部P12を検出することで、重送を検出することになる。一方、用紙検出器36cがストレートパス構成の搬送路36の下側に位置する場合(図中、破線により示す)には、重送した記録用紙P2の先端部P21を検出することで、重送を検出することになる。
【0083】
また、重送検出のための用紙検出器36cは、感光体ドラム31bの上流側に配設されているので、記録用紙が感光体ドラム31bに到達する前に記録用紙の重送を検出することができる。従って、記録用紙に実際に画像を形成する前に、画像形成をそのまま継続するか否かの判断が可能となり、また、そのまま継続する場合には、重送状態に適した制御を行うことで、画像形成を行った場合でも良好な画像を得ることが可能となる。このような判断や制御は、用紙検出器36cによる検出結果に基づいて、図2に示す用紙搬送制御部107が実行する。
【0084】
<実施例2>
本実施例2は、図4及び図5に示す“U”字状の反転搬送路36Aによる重送発生時の画像形成動作の実施例である。
【0085】
すなわち、“U”字状の反転搬送路36Aを備えた画像形成部3では、重送を検出した場合、重送した記録用紙P2と記録すべき記録用紙P1とは、図4及び図5に示すように、感光体ドラム31bに当接するとき、重送した記録用紙P2の下に記録すべき記録用紙P1の記録面(画像形成面)Paが重なり合った状態となり、重送した記録用紙P2が記録すべき記録用紙P1の記録面(画像形成面)Paと感光体ドラム31bとの間を遮ることになる。従って、この場合には記録用紙P1への画像形成動作を停止する。
【0086】
なお、本実施例2では、図4に示す用紙カセット33からの給紙の場合、用紙検出器36cが反転搬送路36Aの左側に位置する場合(図中、実線により示す)には、記録用紙P1の後端部P12を検出することで、重送を検出することになる。一方、用紙検出器36cが反転搬送路36Aの右側に位置する場合(図中、破線により示す)には、重送した記録用紙P2の先端部P21を検出することで、重送を検出することになる。また、図5に示す手差トレイ34からの給紙の場合、用紙検出器36cが反転搬送路36Aの左側に位置する場合(図中、実線により示す)には、重送した記録用紙P2の先端部P21を検出することで、重送を検出することになる。一方、用紙検出器36cが反転搬送路36Aの右側に位置する場合(図中、破線により示す)には、記録すべき記録用紙P1の後端部P12を検出することで、重送を検出することになる。
【0087】
参考例1
参考例1は、図4及び図5に示す“U”字状の反転搬送路36Aによる重送発生時の画像形成動作の参考例である。
【0088】
すなわち、“U”字状の反転搬送路36Aを備えた画像形成部3では、重送を検出した場合、重送した記録用紙P2と記録すべき記録用紙P1とは、図4及び図5に示すように、重送した記録用紙P2が記録すべき記録用紙P1の記録面(画像形成面)Paと感光体ドラム31bとの間を遮ることになる。従って、この場合には記録用紙P1へ画像を形成することはできない。しかし、重送した記録用紙P2については、画像を形成することが可能である。従って、本参考例1では、本来の記録用紙P1への画像形成は行わず、重送した記録用紙P2への画像形成動作を継続する。
【0089】
この場合、画像形成のタイミングを重なり合っている長さ分だけ遅らせる必要があるが、図4及び図5に示すように、重送検出は用紙検出器36cの配置位置(図4では破線で示す位置、図5では実線で示す位置)により、重送した記録用紙P2の先端部P21を検出することで行うことができるので、この検出タイミングに基づいて重送した記録用紙P2の先端部の位置調整を行うことで、記録用紙P2への画像形成を行うことができる。このような位置調整制御は、図2に示す用紙搬送制御部107で実行される。
【0090】
<実施例
上記実施例1では、重送が発生しても重送状態のままで画像形成動作を継続している。この場合、記録用紙が重送している分、用紙の厚みが厚くなっているので、画像形成部3では、これを考慮した画像形成制御を行う必要がある。
【0091】
そこで、本実施例では、重送状態で画像形成を行う場合には、図2に示す帯電制御部103を制御して、画像形成時の転写バイアスを通常時(用紙が1枚の場合)より上昇させている。これにより、例えばハーフトーンなどの画像であっても、感光体ドラム31b上のトナーが記録用紙に安定的に転写されるので、安定した画像形成が可能となり良好な画像を得ることができる。
【0092】
また、本実施例では、重送状態で画像形成を行う場合には、図2に示す定着制御部106を制御して、定着温度を通常時(用紙が1枚の場合)より上昇させている。これにより、定着器39において安定した定着が可能となり良好な画像を得ることができる。
【0093】
参考例2
上記実施例1では、重送が発生しても重送状態のままで画像形成動作を継続している。この場合、記録用紙が重送している分、記録用紙の長さが見かけ上長くなっているので、記録用紙の長さ(すなわち、用紙検出器39による記録用紙の先端部と後端部の検知による通過時間)が長くなる結果、メインCPU101ではこれをジャムの発生と判断して、画像形成動作を緊急停止することになる。従って、メインCPU101では、これを考慮した画像形成制御を行う必要がある。
【0094】
そこで、本参考例2では、重送が発生しても重送状態のままで画像形成を継続する場合には、用紙検出器39による記録用紙の後端検知情報を無効して扱う。つまり、用紙検出器39による記録用紙の先端部と後端部の検知による通過時間が、予め内部に設定されたジャム状態を判断する基準時間より長くなっても、これを無視する。これにより、重送状態でも画像形成を継続することが可能となる。
【0095】
また、本参考例2では、重送が発生しても重送状態のままで画像形成を継続する場合には、予め内部に設定されたジャム状態を判断する基準時間を所定時間だけ長い第2の基準時間に変更して、通常通りジャム判定を行うようにしてもよい。ここで、第2の基準時間は、重送の無い正常な状態で用紙カセット33または手差トレイ34から記録用紙の給紙が行われている場合に、最初の記録用紙の先端が用紙検出器36cを通過してから次の記録用紙の先端が用紙検出器36cを通過するまでの時間より短い時間に設定する必要がある。この時間より長い時間を設定すると、実際にジャムが発生しても検出できなくなる可能性があるからである。このように、基準時間を第2の基準時間に変更することで、重送状態での画像形成が可能になるとともに、ジャム発生時にはこれを検出することができる。
【0096】
参考例3
参考例3は、上記実施例1,2及び参考例1,2のようにして重送を検出した場合に、重送が発生した旨を操作者に報知するようにした参考例である。
【0097】
報知方法としては、複合機1の図示しない操作パネル部に設けられている表示パネルに重送が発生した旨のエラーメッセージ等を表示するようにしてもよい。また、内蔵されている図示しないブザー等からブザー音を発生させたり、電子音を発生させたりして、操作者に報知することも可能である。なお、エラーメッセージの表示と報知音の両方で知らせるようにすればより効果的である。さらに、表示パネルに表示する内容としては、エラーメッセージに限らず、重送により画像形成が行われなかった記録用紙の情報を表示するようにしてもよい。例えば、重送により画像形成が行われなかった記録用紙の頁を表示する。これにより、操作者は、何頁目を再読み取りして画像形成を行わなければならないかを明確に把握することができるので、再読み取り及び画像形成処理の効率が向上する。
【0098】
また、本実施形態では、画像形成装置を複合機に適用した場合について説明しているが、スキャナ装置単体、複写装置単体、ファクシミリ装置単体、またはこれら装置の何れかを組み合わせた複合機とすることで、画像形成処理効率の向上を図った電子機器を提供することができる。
【0100】
本発明の画像形成装置によれば、用紙である記録用紙が重送した場合であっても、用紙が第1の用紙収容部から給紙されたとき、すなわち重送された用紙が先端位置合わせが行われた画像を記録すべき用紙と像担持体の間に位置しない場合は装置の動作を停止させないので、ジョブ効率を向上させることができる。また、重送により装置の動作を停止させると記録用紙が装置内に滞留することになり、操作者に対して記録用紙の取り除き(ジャム処理)など無駄な作業が生じるが、このような無駄な作業を低減することができる。さらに、ジャム処理により、感光体や転写装置の破損を防止できるとともに、未定着トナーなど装置内部の汚染を防止することができる。一方、用紙である記録用紙が重送した場合であって、用紙が第2の用紙収容部から給紙されたとき、すなわち重送された用紙が先端位置合わせが行われた画像を記録すべき用紙と像担持体の間に位置する場合に画像形成を継続して行うと、重送した記録用紙にも画像が分割して形成され、良好な画像が得られないが、画像形成を停止することでサプライの無駄な消費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置としての複合機の内部構成を示す概略図である。
【図2】本実施形態の複合機の制御系の基本構成を示す機能ブロック図である。
【図3】用紙カセットに収容されている記録用紙をストレートパス構成の搬送路を搬送して画像形成部の感光体ドラムに搬送する過程において記録用紙が重送した状態を示す模式図である。
【図4】用紙カセットに収容されている記録用紙を“U”字状の反転搬送路を搬送して画像形成部の感光体ドラムに搬送する過程において記録用紙が重送した状態を示す模式図である。
【図5】手差トレイに載置されている記録用紙を“U”字状の反転搬送路を搬送して画像形成部の感光体ドラムに搬送する過程において記録用紙が重送した状態を示す模式図である。
【図6】用紙カセットに収容された記録用紙をピックアップローラで給紙する際に記録用紙が重送した状態を示す説明図である。
【図7】重送された記録用紙に画像が形成された状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 複合機
2 スキャナ部
3 画像形成部
4 原稿自動給紙部
31 画像形成系
32 用紙搬送系
31b 感光体ドラム
33 用紙カセット(載置台)
34 手差トレイ(載置台)
36 主搬送路
36a,36b ピックアップローラ(給紙手段)
36c 用紙検出器(検出手段、後端検知手段)
36d レジストローラ
37 反転搬送路
P1 記録すべき記録用紙(第1の記録用紙)
P2 重送した記録用紙(他の記録用紙)
Pa 記録面(画像形成面)

Claims (3)

  1. 用紙収容部からピックアップローラにより画像形成部に向かって用紙が搬送される際に、画像形成部の手前で搬送された用紙の先端部がレジストローラによって一旦チャックされ、その後、画像形成部における像担持体と転写ユニットの間に向かって搬送再開されることにより用紙の記録面上に画像が形成される画像形成装置であって、用紙に対してピックアップローラが当接する面が画像形成面となる第1の用紙収容部と、用紙に対してピックアップローラが当接する面が画像形成面とならない第2の用紙収容部の両方を有する画像形成装置において、
    用紙収容部から搬送された用紙が重送されたことを検出手段により検出したとき、用紙が第1の用紙収容部から給紙されたときには画像の形成動作を継続させ、用紙が第2の用紙収容部から給紙されたときには画像の形成動作を停止させることにより、重送された用紙が先端位置合わせが行われた画像を記録すべき用紙と像担持体の間に位置することによる画像形成不良の発生を防止する画像形成装置。
  2. 重送による画像形成時には転写バイアスを通常時より上昇させる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置がスキャナ装置、複写装置、ファクシミリ装置、またはこれら装置の何れかを組み合わせた複合機である電子機器。
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