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JP4182357B2 - 熱線遮蔽樹脂シート材および熱線遮蔽樹脂シート材積層体、並びにそれらを用いた建築構造体 - Google Patents

熱線遮蔽樹脂シート材および熱線遮蔽樹脂シート材積層体、並びにそれらを用いた建築構造体 Download PDF

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JP4182357B2 JP2005372686A JP2005372686A JP4182357B2 JP 4182357 B2 JP4182357 B2 JP 4182357B2 JP 2005372686 A JP2005372686 A JP 2005372686A JP 2005372686 A JP2005372686 A JP 2005372686A JP 4182357 B2 JP4182357 B2 JP 4182357B2
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Description

本発明は、建築物の屋根や壁、アーケード、天井ドーム、または車両の窓などの開口部に利用され、可視光透過性が良好で且つ熱線遮蔽性に優れ、しかも耐衝撃性や耐水性にも優れた熱線遮蔽樹脂シート材、および該熱線遮蔽樹脂シート材を他の樹脂シート材に積層した熱線遮蔽樹脂シート材積層体、並びにそれらを用いた建築構造体に関するものである。
従来から、各種建築物や車両の窓などのいわゆる開口部は、太陽光線を取り入れるために透明なガラス板や樹脂板で構成されている。しかし、太陽光線には可視光線の他に紫外線や赤外線が含まれ、特に赤外線のうち800〜2500nmの近赤外線は熱線と呼ばれ、開口部分から進入することにより室内の温度を上昇させる原因となる。
そこで、近年では、各種建築物や車両の窓材などとして、可視光線を十分に取り入れながら熱線を遮蔽して、明るさを維持しつつ同時に室内の温度上昇を抑制する熱線遮蔽材が検討され、そのための各種手段が提案されている。
例えば、特許文献1には、透明樹脂フィルムに金属を蒸着してなる熱線反射フィルムを、ガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板などの透明基材に接着した熱線遮蔽板が提案されている。しかし、この熱反射フィルム自体が非常に高価であるばかりでなく、接着工程等の煩雑な工程を要するため、非常に高コストになる欠点があった。また、透明基材と熱線反射フィルムの接着性が良くないので、経時変化により熱線反射フィルムが剥離するといった問題を有していた。
また、透明基材表面に金属や金属酸化物を直接蒸着して熱線遮蔽膜を施した熱線遮蔽板も数多く提案されているが、高真空や精度の高い雰囲気制御が必要な蒸着装置を使用しなければならないため、量産性が悪く、汎用性に乏しいうえ、熱線遮蔽板が非常に高価になるという問題があった。
熱線遮蔽の手段として、上述の透明基材上に熱線反射フィルムや熱線遮蔽膜を施す方法以外にも、例えば特許文献2や特許文献3には、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透明な樹脂に、熱線反射粒子として酸化チタンで被覆したマイカを練り込で形成した熱線遮蔽板が提案されている。
これらの熱線遮蔽板では、熱線遮蔽性能を高めるために熱線反射粒子を多量に添加する必要があるが、この熱線反射粒子の添加量を増大すると可視光線透過性が低下してしまうという問題があった。逆に、熱線反射粒子の添加量を少なくすると、可視光線透過性は高まるものの熱線遮蔽性が低下するため、熱線遮蔽性と可視光線透過性を同時に満足させることは困難であった。更に、熱線反射粒子を多量に配合すると、基材である透明樹脂の物性、殊に耐衝撃性や靭性が低下するという強度面の欠点も有していた。
一方、本出願人は、特許文献4において、熱線遮蔽効果を有する成分として自由電子を多量に保有する六ホウ化物微粒子に着目し、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂中に、六ホウ化物微粒子が分散され、若しくは六ホウ化物微粒子とITO微粒子及び/又はATO微粒子が分散されている熱線遮蔽樹脂シート材を既に提案している。
六ホウ化物微粒子単独、若しくは六ホウ化物微粒子とITO微粒子および/またはATO微粒子が適用された熱線遮蔽樹脂シート材の光学特性は、可視光領域に可視光透過率の極大を有すると共に、近赤外線領域に強い吸収を発現して日射透過率の極小を有することから、可視光透過率が70%以上で日射透過率が50%台まで改善されている。
しかし、さらに高い熱線遮蔽特性が求められており、上記熱線遮蔽シート材においても、未だ改善の余地を残していた。
特開昭61−277437号公報 特開平5−78544号公報 特開平2−173060号公報 特開2003−327717号公報
本発明は上述の事情に鑑みなされたものであり、煩雑な製法や高コストの物理成膜法を用いずに簡便な方法で製造することができ、優れた可視光線透過性を維持すると同時に高い熱線遮蔽性を発揮することができ、しかも耐衝撃性などの強度面や耐水性にも優れた熱線遮蔽樹脂シート材および熱線遮蔽樹脂シート材積層体、並びにそれらを用いた建築構造体を提供することを目的とする。
そこで、上記課題を解決するため本発明者等が鋭意研究を継続した結果、熱線遮蔽機能を有する微粒子として、一般式WO(2.45≦X≦2.999)で示されるタングステン酸化物微粒子、および/または一般式MWO(0.1≦Y≦0.5、2.2≦Z≦3.0)で示され、且つ六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子を適用することにより、上記課題が達成されることを見出すに至った。本発明はこの様な技術的発見により成されたものである。
すなわち、第1の構成は、
透明な樹脂基材中に熱線遮蔽機能を有する微粒子を含む熱線遮蔽樹脂シート材であって、前記熱線遮蔽機能を有する微粒子が、一般式WO(2.45≦X≦2.999)で示
されるタングステン酸化物微粒子、および/または一般式MWO(0.1≦Y≦0.5、2.2≦Z≦3.0)で示され且つ六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子を含み、前記微粒子の分散粒子径が1nm以上800nm以下であり、前記微粒子の含有量が、前記熱線遮蔽樹脂シート材1m当たり0.05g〜45gであることを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材である。
第2の構成は、
前記複合タングステン酸化物微粒子に含まれるM元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Sn、Al、Cuのうちの1種類以上であることを特徴とする第1の構成に記載の熱線遮蔽樹脂シート材である。
第3の構成は、
前記熱線遮蔽機能を有する微粒子が、
前記タングステン酸化物微粒子、および/または、前記複合タングステン酸化物微粒子と、
Sb、V、Nb、Ta、Zr、F、Zn、Al、Ti、Pb、Ga、Re、Ru、P、Ge、In、Sn、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Tb、Lu、Sr、Caから成る群から選ばれた2種以上の元素を含む酸化物微粒子、複合酸化物微粒子、ホウ化物微粒子のうちの少なくとも1種の微粒子と、
を含む微粒子であることを特徴とする第1または第2の構成に記載の熱線遮蔽樹脂シート材である。
第4の構成は、
第3の構成に記載の
前記タングステン酸化物微粒子、および/または、前記複合タングステン酸化物微粒子と、Sb、V、Nb、Ta、Zr、F、Zn、Al、Ti、Pb、Ga、Re、Ru、P、Ge、In、Sn、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Tb、Lu、Sr、Caから成る群から選ばれた2種以上の元素を含む酸化物微粒子、複合酸化物微粒子、ホウ化物微粒子のうちの少なくとも1種の微粒子と、を含む熱線遮蔽機能を有する微粒子において、
前記タングステン酸化物の微粒子および/または複合タングステン酸化物微粒子の割合が、前記熱線遮蔽機能を有する微粒子に対する重量比で、5%以上含まれることを特徴とする第3の構成に記載の熱線遮蔽樹脂シート材である。
第5の構成は、
前記樹脂基材が、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂であることを特徴とする第1〜第4の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材である。
第6の構成は、
第1〜第5の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材が、該シート材の一方の表面を構成する表面シート層と、該シート材の他の一方の表面を構成する表面シート層と、前記2層の表面シート層間に形成された中間シート層と、前記各シート層間を接続する接続シート層とを有する中空多層構造に構成されたことを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材である。
第7の構成は、
前記シート層のすべてに、第1〜第4の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽機能を有する微粒子が含まれていることを特徴とする第6の構成に記載の熱線遮蔽樹脂シート材である。
第8の構成は、
前記シート材の一方の表面を構成する表面シート層の1層にのみ、第1〜第4の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽機能を有する微粒子が含まれていることを特徴とする第6の構成に記載の熱線遮蔽樹脂シート材である。
第9の構成は、
前記シート材の表面を構成する表面シート層の2層にのみ、第1〜第4の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽機能を有する微粒子が含まれていることを特徴とする第6の構成に記載の熱線遮蔽樹脂シート材である。
第10の構成は、
第1〜第9の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材の少なくとも一つのシート表面に、紫外線吸収剤を含む樹脂被膜が形成されていることを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材である。
第11の構成は、
第1〜第10の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材の少なくとも一つのシート表面に、耐擦傷性ハードコート層が形成されていることを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材である。
第12の構成は、
第1〜第11の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材を、他の樹脂シート材に積層することにより得られることを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材積層体である。
第13の構成は、
第1〜第11の構成のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材、または/および、第12の構成に記載の熱線遮蔽樹脂シート材積層体が用いられていることを特徴とする建築構造体である。
本発明の熱線遮蔽樹脂シート材は、透明な樹脂基材中に熱線遮蔽機能を有する微粒子を含む熱線遮蔽樹脂シート材であって、前記熱線遮蔽機能を有する微粒子が、一般式WO(2.45≦X≦2.999)で示されるタングステン酸化物微粒子、および/または一般式MWO(0.1≦Y≦0.5、2.2≦Z≦3.0)で示され且つ六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子から構成され、前記酸化物微粒子の直径が1nm以上800nm以下であり、該酸化物微粒子の含有量が、熱線遮蔽樹脂シート材1m当たり0.05g〜45gとなっている。したがって、優れた可視光線透過性を維持すると同時に高い熱線遮蔽性を発揮することができ、しかも耐衝撃性などの強度面や耐水性にも優れた熱線遮蔽樹脂シート材、および該熱線遮蔽樹脂シート材を他の樹脂シート材に積層した熱線遮蔽樹脂シート材積層体が得られ、日射を効率よく遮蔽できる車両用、建築用、航空機用の窓材、並びに建築用構造体等に、安価な材料として好適に利用できる効果を有している。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔A〕 熱線遮蔽樹脂シート材
本実施の形態に適用される熱線遮蔽機能を有する微粒子は、一般式WO(2.45≦X≦2.999)で示されるタングステン酸化物微粒子、および/または一般式MWO(0.1≦Y≦0.5、2.2≦Z≦3.0)で示され、且つ六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子である。上記タングステン酸化物の微粒子や複合タングステン酸化物の微粒子を用いることによって、熱線遮蔽樹脂シート材として所望の光学特性を得ることができる。
本実施の形態に係るタングステン酸化物微粒子、および/または、複合タングステン酸化物微粒子を含有する赤外線遮蔽材料は近赤外線領域、特に1000nm付近の光を大きく吸収するため、その透過色調はブル−系の色調となるものが多い。また、当該赤外線遮蔽材料の粒子径は、その使用目的によって適宜選定することができる。まず、透明性を保持した応用に使用する場合は、800nm以下の分散粒子径を有していることが好ましい。800nmよりも小さい分散粒子径は、散乱により光を完全に遮蔽することが無く、可視光領域の視認性を保持し、同時に効率よく透明性を保持することができるからである。特に可視光領域の透明性を重視する場合は、さらに粒子による散乱を考慮することが好ましい。
この粒子による散乱の低減を重視するときには、分散粒子径は200nm以下、好ましくは100nm以下がよい。その理由は、粒子の分散粒子径が小さければ幾何学散乱もしくはミ−散乱による400nm〜780nmの可視光線領域の光の散乱が低減される結果、赤外線遮蔽膜が曇りガラスのようになって、鮮明な透明性が得られなくなるのを回避できるからである。即ち、粒子径が200nm以下になると、上記幾何学散乱もしくはミ−散乱が低減し、レイリ−散乱領域になる。レイリ−散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、分散粒子径の減少に伴い散乱が低減し透明性が向上するからである。さらに、分散粒子径が100nm以下になると、散乱光は非常に少なくなり好ましい。光の散乱を回避する観点からは、分散粒子径が小さい方が好ましく、分散粒子径が1nm以上であれば工業的な製造は容易である。
熱線遮蔽性能は、シート単位面積当たりの熱線遮蔽成分の含有量で決まってくるため、シート単位面積当たりに熱線遮蔽成分の所定量が分散されていれば、シート厚さに関係なく当該熱線遮蔽成分の含有量に見合った所望の熱線遮蔽性能を示す。そこで、熱線遮蔽成分の樹脂に対する含有量は、求められる光学特性や樹脂シート材の機械特性などに応じて定めることが好ましい。熱線遮蔽特性を満足する単位面積当りの熱線遮蔽成分含有量であっても、樹脂シート材が薄くなってくると単位体積当りの含有量が多くなり、樹脂シートの摩耗強度や耐衝撃性が低下する。また、樹脂シート材表面に熱線遮蔽成分の浮き出しが生じ、外観を損ねる可能性がある。従って、樹脂シート材が薄い場合、具体的には厚さ20〜30μm程度であっても、上記不都合が生じないように、熱線遮蔽成分の含有量は、樹脂シート材1m当たり45g以下であることが好ましい。一方、熱線遮蔽成分の1m当たりの含有量が少なくなると熱線遮蔽特性が低下してくるため、実用的な熱線遮蔽特性を発揮する含有量としては、シート材1m当たり0.05g以上であることが好ましい。
上記一般式WO(2.45≦X≦2.999)で示されるタングステン酸化物微粒子としては、例えばW1849、W2058、W11などを挙げることができる。Xの値が2.45以上であれば、当該赤外線遮蔽材料中に目的外であるWOの結晶相が
現れるのを完全に回避することが出来ると共に、材料の化学的安定性を得ることが出来る。一方、Xの値が2.999以下であれば、十分な量の自由電子が生成され効率よい赤外線遮蔽材料となるが、2.95以下であれば赤外線遮蔽材料として更に好ましい。Xの範囲が2.45≦X≦2.999であるようなWO化合物は、いわゆるマグネリ相と呼ばれる化合物に含まれる。
上記一般式MWO(0.1≦Y≦0.5、2.2≦Z≦3.0)で示され、且つ六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子としては、例えばM元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Sn、Al、Cuのうちの1種類以上を含むような複合タングステン酸化物微粒子が挙げられる。添加元素Mの添加量は、0.1以上0.5以下が好ましく、更に好ましくは0.33付近が好ましい。これは六方晶の結晶構造から理論的に算出される値が0.33であり、この前後の添加量で好ましい光学特性が得られるからである。また、Zの範囲については、2.2≦z≦3.0が好ましい。これは、MWOで表記される複合タングステン酸化物材料においても、上述したWOで表記されるタングステン酸化物材料と同様の機構が働くのに加え、z≦3.0においても、上述した元素Mの添加による自由電子の供給があるためである。尤も、光学特性の観点から、より好ましくは、2.2≦z≦2.99、さらに好ましくは、2.45≦z≦2.99である。
ここで、当該複合タングステン酸化物材料の典型的な例としては、Cs0.33WO、Rb0.33WO、K0.33WO、Ba0.33WOなどを挙げることができるが、Y、 Zが上記の範囲に収まるものであれば、有用な熱線遮蔽特性を得ることができる。
本実施の形態の上記熱線遮蔽機能を発揮する微粒子の表面が、Si、Ti、Zr、Alの一種類以上を含有する酸化物で被覆されていることは、耐候性向上の観点から好ましい。
また、所望とする熱線遮蔽用樹脂シート材を得るには、前記タングステン酸化物の微粒子、および/または、複合タングステン酸化物微粒子の粉体色が、国際照明委員会(CIE)が推奨しているL*a*b*表色系(JIS Z 8729)における粉体色において、L*が25〜80、a*が−10〜10、b*が−15〜15である条件を満たすことが望ましい。
上記熱線遮蔽機能を発揮する微粒子は、上述したタングステン酸化物の微粒子、および/または、上記複合タングステン酸化物微粒子に加え、さらにSb、V、Nb、Ta、Zr、F、Zn、Al、Ti、Pb、Ga、Re、Ru、P、Ge、In、Sn、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Tb、Lu、Sr、Caから成る群から選ばれた少なくとも2種以上の元素から成る酸化物微粒子、複合酸化物微粒子、ホウ化物微粒子から選ばれた少なくとも1種の微粒子を含む混合物であっても良い。
当該微粒子の混合物において、その混合割合は、全微粒子の混合物に対する上記タングステン酸化物の微粒子および/または複合タングステン酸化物微粒子が、重量比で5%以上であることが好ましい。タングステン酸化物の微粒子および/または複合タングステン酸化物微粒子が重量比で5%以上あれば十分な熱線遮蔽性能を発揮すると伴に、タングステン酸化物の微粒子および/または複合タングステン酸化物微粒子の使用量を削減することができ、その分、コスト削減効果が増大する。
〔B〕 熱線遮蔽樹脂シート材の製造方法
かかる熱線遮蔽樹脂シート材の製造方法は、熱線遮蔽成分の微粒子を樹脂中に均一に分散できる方法であれば任意に選択できる。例えば、上記微粒子を樹脂に直接添加し、均一に溶融混合する方法を用いることができる。特に、溶剤中に熱線遮蔽成分の微粒子を分散させた添加液を作製し、この添加液を樹脂又は樹脂原料と混合した成形用組成物を用いて樹脂シートを成形する方法が簡単であり好ましい。
熱線遮蔽成分の樹脂への分散方法は、微粒子を均一に樹脂に分散できる方法であれば特に限定されないが、上述の如く微粒子を任意の溶剤に分散した添加液を用いる方法が好ましい。具体的には、例えばビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散などの方法を用い、上記微粒子を任意の溶剤に分散して熱線遮蔽樹脂シート製造用の添加液とする。
熱線遮蔽樹脂シート材製造用の添加液に用いる分散溶剤としては、特に限定されるものではなく、配合する樹脂、樹脂シート材を形成する条件などに合わせて選択可能であり、一般的な有機溶剤が使用可能である。また、必要に応じて酸やアルカリを添加してpHを調整しても良い。更に、樹脂中の微粒子の分散安定性を一層向上させるために、各種の界面活性剤、カップリング剤などを分散剤として添加することも可能である。
上記添加液を用いて熱線遮蔽樹脂シート材を製造するには、一般的には、該添加液を基材となる樹脂に添加し、リボンブレンダーで混合し、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサーなどの混合機、及びバンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸押出機、二軸押出機などの混練機で均一に溶融混合する方法を用いて、樹脂中に微粒子が均一に分散した混合物を調製する。
基材となる樹脂としては各種の透明樹脂が使用可能であるが、光学的特性、機械的特性、原料コスト等の観点からポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂を好適に使用することが出来る。そして、基材となる樹脂がポリカーボネート樹脂の場合には、樹脂の原料となる2価フェノール類に添加液を添加し、公知の方法で均一に混合し、ホスゲンで例示されるカーボネート前駆体と反応させることによっても、樹脂に微粒子を均一に分散した混合物を調製することができる。また、アクリル樹脂の場合は、アクリル樹脂の原料となるメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどに添加液を添加し、同様に公知の方法で均一に混合し、懸濁重合や塊状重合など公知の方法で重合させることによって、アクリル樹脂に微粒子を均一に分散した混合物を調製することができる。
更に、添加液の溶剤を公知の方法で除去し、得られた粉末を樹脂に添加して、均一に溶融混合する方法によっても、樹脂に微粒子を均一に分散した混合物を調製することができる。
本実施の形態の熱線遮蔽樹脂シート材は、上記のごとく樹脂に微粒子を均一に分散させた混合物を、射出成形、押出成形、圧縮成形などの公知の成形方法によって、平面状や曲面状に成形することにより作製することができる。また、樹脂に微粒子を均一に分散した混合物を造粒装置により一旦ペレット化した後、同様の方法で熱線遮蔽樹脂シート材を作製することもできる。
尚、熱線遮蔽樹脂シート材の厚さは、厚い板状から薄いフィルム状まで必要に応じて任意の厚さに調整することが可能である。
上記熱線遮蔽樹脂シート材の少なくとも一つのシート表面に、紫外線吸収剤を含む樹脂被膜を形成しても良い。例えば、上記熱線遮蔽樹脂シート材上に、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの紫外線吸収剤を各種バインダーに溶解させた塗布液を塗布し、硬化させて紫外線吸収膜を形成することができる。この紫外線吸収膜の形成により、熱線遮蔽樹脂シート材の耐侯性を向上させることが可能であり、当該熱線遮蔽樹脂シート材に紫外線遮蔽効果も持たせることもできる。
また、上記熱線遮蔽樹脂シート材の少なくとも一つのシート表面に、耐擦傷性を有するハードコート層を形成しても良い。例えば、上記熱線遮蔽樹脂シート材上に、シリケート系、アクリル系などの耐擦傷性ハードコート層を形成することができる。この耐擦傷性ハードコート層の形成により、熱線遮蔽樹脂シート材の耐擦傷性を向上させることが可能であり、当該熱線遮蔽樹脂シート材を車両、自動車の窓などに適用することが出来る。
尚、熱線遮蔽樹脂シート材の樹脂基材となるポリカーボネート樹脂は、2価フェノール類とカーボネート系前駆体とを、溶液法又は熔融法で反応させることによって得られるものである。2価フェノールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が代表例として挙げられる。また、好ましい2価フェノールは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系であり、特にビスフェノールAを主成分とするものが好ましい。
また、アクリル樹脂としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートを主原料とし、必要に応じて炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を共重合成分として用いた重合体又は共重合体が用いられる。また、更に多段で重合したアクリル樹脂を用いることもできる。
このように、熱線遮蔽成分として近赤外線領域に強い吸収を持つタングステン酸化物微粒子を上記樹脂材料に均一に分散させ、シート状に形成することで、高コストの物理成膜法や複雑な接着工程を用いずに、熱線遮蔽機能を有し、且つ可視光領域に高い透過性能を有する熱線遮蔽樹脂シート材を提供することが可能である。
本実施の形態の熱線遮蔽樹脂シート材としては、該シート材の一方の表面を構成する表面シート層と、該シート材の他の一方の表面を構成する表面シート層と、前記2層の表面シート層間に形成された中間シート層と、前記各シート層間を接続する接続シート層とを有してなる中空多層構造に構成された熱線遮蔽樹脂シート材が好ましい。
このような熱線遮蔽樹脂シート材として、図1に示す中空3層構造の熱線遮蔽樹脂シート材10と、図2に示す中空7層構造の熱線遮蔽樹脂シート材20とを例として説明する。熱線遮蔽樹脂シート材10(図1)は、対向する表面シート層11と表面シート層12との間に中間シート層13が、表面シート層11及び12にほぼ平行して設けられ、これらの表面シート層11、12及び中間シート層13に対しほぼ直交する接続シート層14が、これらの表面シート層11、12及び中間シート層13を接続して一体化したものである。表面シート層11、12及び中間シート層13により3層構造が構成され、また、表面シート層11、12、中間シート層13及び接続シート層14に囲まれて中空部15が形成される。
また、上記熱線遮蔽樹脂シート材20(図2)は、対向する表面シート層21と表面シート層22との間に、4枚の中間シート層23、24、25、及び26がほぼ平行でほぼ等ピッチに設けられ、これらの表面シート層21、22、中間シート層23、24、25及び26と直交する接続シート層27が、これらの表面シート層21、22、中間シート層23、24、25及び26を接続して一体化すると共に、接続シート層27の配列ピッチで蛇行するほぼ正弦波形状の接続シート層28が表面シート層21及び22に接し、且つ中間シート層23、24、25及び26に交差して、これらの表面シート層21、22、23、24、25及び26を接続して一体化したものである。表面シート層21、22、中間シート層23、24、25、26及び接続シート層28により7層構造が構成され、また、表面シート層21、22、中間シート層23、24、25、26、接続シート層27及び28に囲まれて中空部29が形成される。
上述のような中空多層構造の熱線遮蔽樹脂シート材においては、シート層のすべてに酸化物微粒子(即ち、前記タングステン酸化物の微粒子および/または複合タングステン酸化物微粒子)が含まれていても良いし、該シート材の一方の表面を構成する表面シート層の1層にのみ上記酸化物微粒子が含まれていても良いし、該シート材の表面を構成する表面シート層の2層にのみ上記酸化物微粒子が含まれていても良い。
例えば、図1に示す熱線遮蔽樹脂シート材10にあっては、既存の複層中空シート製造装置などを用いて、表面シート層11、12、中間シート層13及び接続シート層14の全てのシート層に上記酸化物微粒子を含有させてもよく、または表面シート層11のみもしくは表面シート層11及び12にのみ上記酸化物微粒子を含有させてもよい。また、図2に示す熱線遮蔽樹脂シート材20にあっては、同様に既存の複層中空シート製造装置などを用いて、表面シート層21、22、中間シート層23、24、25、26、接続シート層27及び28の全てのシート層に上記酸化物微粒子を含有させてもよく、または表面シート層21もしくは22にのみ、または表面シート層21及び22にのみ上記酸化物微粒子を含有させてもよい。
熱線遮蔽樹脂シート材を上述のような中空多層構造とすることによって、表面シートと中間シートとの間に断熱効果のある空気層を設けることが出来、例えば室外側の表面シートが吸収した太陽エネルギーを室内側に放出することを抑制し、当該太陽エネルギーを効率よく室外側へ放出するので、熱線遮蔽効果が向上する。
また、中空多層構造の表面シート層の1層のみまたは2層のみに前述のタングステン酸化物微粒子及び/または複合タングステン酸化物微粒子を含有させることによって、例えば、室外側の表面シートに、より多くの当該酸化物微粒子を含有させるといった構成が可能となる。そして、当該構成を採ることで、熱線遮蔽樹脂シート材の単位面積あたりの当該酸化物微粒子を一定にしながら、例えば、上述した太陽エネルギーの室内側への放出抑制をさらに向上させることが出来る。
上述のいずれかの熱線遮蔽樹脂シート材を、用途に合わせて、他の樹脂シート材に積層することにより熱線遮蔽樹脂シート材積層体とすることも好ましい構成である。熱線遮蔽樹脂シート材を熱線遮蔽樹脂シート材積層体とすることで、多様な力学的特性を示す積層体を得ることができると伴に、当該積層体の全部または一部に熱線遮蔽樹脂シート材を用いることで、所望の光学的特性を有する積層体を得ることができる。
以上説明した、熱線遮蔽樹脂シート材および熱線遮蔽樹脂シート材積層体を、それぞれ単独または両者を混合使用して、建築構造体を構成することも好ましい。例えば、熱線遮蔽樹脂シート材をアルミニウム製の骨格にボルトで固定し、より広い範囲の太陽エネルギーを効率よく遮蔽することが出来る。また、熱線遮蔽樹脂シート材を任意の形状に加工し、自動車のリアウィンドウ、サンルーフとして使用することで車内の温度上昇を効率よく抑制することが出来る。さらに、熱線遮蔽樹脂シート材とガラスとをラミネートした熱線遮蔽樹脂シート材積層体を作製し、外界側に熱線遮蔽樹脂シート材を向けて車両の窓枠に直接はめ込むことで、入射してくる太陽エネルギーを遮蔽してエアコンの負荷を軽減すると同時に飛び石などによるガラスの飛散を防止するなどの機能を持たせることが出来る。このように、上述した熱線遮蔽樹脂シート材、または/および、熱線遮蔽樹脂シート材積層体が用いられている建築構造体は、建築物の屋根、ドーム、スカイライト、アーケード、カーポート、グリーンハウス、建築物の窓、建築物の壁、車両用窓、自動車用窓等に幅広く用いることができる。
以下に、本発明の実施例を比較例とともに具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
また、各実施例において、タングステン酸化物の微粒子や複合タングステン酸化物微粒子の粉体色(10°視野、光源D65)、および熱線遮蔽樹脂シート材の可視光透過率並びに日射透過率は、日立製作所(株)製の分光光度計U−4000を用いて測定した。上記日射透過率は熱線遮蔽性能を示す指標である。また、ヘイズ値は村上色彩技術研究所(株)社製HR−200を用い、JIS K 7105に基づいて測定した。
[実施例1]
WO50gを入れた石英ボ−トを石英管状炉にセットし、Nガスをキャリア−とした5%Hガスを供給しながら加熱し、600℃の温度で1時間の還元処理を行った後、Nガス雰囲気下800℃で30分焼成して微粒子aを得た。この微粒子aの粉体色は、Lが36.9288、aが1.2573、bが−9.1526であり、粉末X線回折による結晶相の同定の結果、W1849の結晶相が観察された。
次に、該微粒子a5重量%、高分子系分散剤5重量%、メチルイソブチルケトン90重量%を秤量し、0.3mmφZrO2ビ−ズを入れたペイントシェ−カ−で6時間粉砕・分散処理することによって熱線遮蔽樹脂シート材用分散液(A液)調製した。ここで、熱線遮蔽樹脂シート材用分散液(A液)内におけるタングステン酸化物微粒子の分散粒子径を測定したところ、80nmであった。
次に、得られた分散液(A液)をポリカーボネート樹脂に微粒子aの濃度が0.0274重量%となるように添加し、ブレンダーで混合し、二軸押出機で均一に溶融混錬した後、Tダイを用いて厚さ2mmに押出成形し、熱線遮蔽微粒子が全体に均一に分散した熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料1)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.66gであった。ただし、熱線遮蔽ポリカーボネートシート材の比重を1.2g/cmとして計算した。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、65nmであった。
図3に示すように、可視光透過率71.1%のときの日射透過率は48.0%で、ヘイズ値は1.1%であった。
[実施例2]
真空乾燥機を使用し、分散液(A液)の有機溶剤を除去し、熱線遮蔽樹脂シート材用粉末(A粉)を調製した。次に、得られた粉末(A粉)をポリカーボネート樹脂に微粒子aの濃度が0.0274重量%となるように添加し、ブレンダーで混合し、二軸押出機で均一に溶融混錬した後、Tダイを用いて厚さ2mmに押出成形し、熱線遮蔽微粒子が全体に均一に分散した熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料2)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.66gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、44nmであった。
図3に示すように、可視光透過率70.1%のときの日射透過率は47.2%で、ヘイズ値は1.2%であった。
[実施例3]
分散液(A液)をポリカーボネート樹脂に微粒子aの濃度が0.55重量%となるように添加し、Tダイを用いて厚さ0.1mmに成形した以外は、実施例1と同様にして実施例3に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料3)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.66gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、62nmであった。
図3に示すように、可視光透過率71.1%のときの日射透過率は48.3%で、ヘイズ値は0.9%であった。
[実施例4]
分散液(A液)をポリカーボネート樹脂に微粒子aの濃度が0.0265重量%となるように添加し、図1と同様の中空3層シート製造用ダイを用いて各シート層の厚さが0.7mm、全体の厚さが20mm(断面形状は図1に類似する)に成形した以外は、実施例1と同様にして中空3層構造の熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料4)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.66gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、58nmであった。
図3に示すように、可視光透過率60.5%のときの日射透過率は43.5%で、ヘイズ値は2.6%であった。
[実施例5]
分散液(A液)をポリカーボネート樹脂に微粒子aの濃度が1.1重量%となるように添加し、ブレンダーで混合し、二軸押出機で均一に溶融混錬した後、厚さ2mmのポリカーボネートシート上に厚さ50μmの厚さで共押出成形し、熱線遮蔽微粒子が上層50μmに均一に分散した熱線遮蔽ポリカーボネート積層体(試料5)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.66gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、55nmであった。
図3に示すように、可視光透過率70.7%のときの日射透過率は47.1%で、ヘイズ値は1.1%であった。
[実施例6〜実施例8]
WO50gとAl(OH)21.3g(Al/W=0.2相当)をメノウ乳鉢で十分混合した粉末を、Nガスをキャリア−とした5%Hガスを供給しながら加熱し、600℃の温度で1時間の還元処理を行った後、Nガス雰囲気下で800℃で30分焼成して微粒子b(組成式はAl0.2WO、粉体色のLが38.6656、aが0.5999、bが−6.9896)を得た以外は、実施例1と同様にして実施例6に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料6)を作製した。
また、HWO50gとCu(OH)17.0g(Cu/W=0.3相当)をメノウ乳鉢で十分混合した粉末を、Nガスをキャリア−とした5%Hガスを供給しながら加熱し、600℃の温度で1時間の還元処理を行った後、Nガス雰囲気下で800℃で30分焼成して微粒子c(組成式はCu0.3WO、粉体色のLが35.2745、aが1.4918、bが−5.3118)を得た以外は、実施例1と同様にして実施例7に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料7)を作製した。
WO50gとCu(OH)11.3g(Cu/W=0.2相当)をメノウ乳鉢で十分混合した粉末を、Nガスをキャリア−とした5%Hガスを供給しながら加熱し、600℃の温度で1時間の還元処理を行った後、Nガス雰囲気下で800℃で30分焼成して微粒子d(組成式はCu0.2WO、粉体色のLが35.2065、aが1.9305、bが−6.9258)を得た以外は、実施例1と同様にして実施例8に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料8)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は0・66gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、試料6で57nmであり、試料7で52nmであり、試料8で59nmであった。
図3に示すように、実施例6の熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料6)の可視光透過率70.8%のときの日射透過率は41.9%で、ヘイズ値は1.1%であり、実施例7の熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料7)の可視光透過率70.5%のときの日射透過率は40.9%で、ヘイズ値は1.1%であり、実施例8の熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料8)の可視光透過率71.4%のときの日射透過率は39.8%で、ヘイズ値は1.1%であった。
[実施例9]
比表面積43.7m2/gのアンチモンド−プ酸化錫(ATO)微粒子30重量%、メチルイソブチルケトン65重量%、分散剤5重量を混合し、0.15mmφのガラスビ−ズと共に容器に充填した後、1.5時間のビ−ズミル分散処理を施してATO分散液を調製した(B液)。
前記実施例1で調製した分散液(A液)と、上述のようにして得られたATO分散液(B液)とをポリカーボネート樹脂に、微粒子aの濃度が0.024重量%、ATO微粒子濃度0.015重量%、となるように添加し、ブレンダーで混合し、二軸押出機で均一に溶融混錬した後、Tダイを用いて厚さ2mmに押出成形し、熱線遮蔽微粒子が全体に均一に分散した熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料9)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.58gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、49nmであった。
図3に示すに示すように、可視光透過率72.5%のときの日射透過率は47.2%であり、ヘイズ値は1.2%であった。
[実施例10]
平均粒径約1μmの六ホウ化ランタン(LaB)粒子20重量%、高分子系分散剤5重量%、トルエン75重量%を、0.3mmφZrOビ−ズを入れたペイントシェ−カ−で24時間分散処理することにより、平均分散粒子径86nmのLaB分散液を調製した(C液)。次に、実施例1で調製した分散液(A液)と上記LaB分散液(C液)とをポリカーボネート樹脂に、微粒子aの濃度が0.022重量%、LaB微粒子濃度が0.001重量%となるように添加し、ブレンダーで混合し、二軸押出機で均一に溶融混錬した後、Tダイを用いて厚さ2mmに押出成形し、熱線遮蔽微粒子が全体に均一に分散した熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料10)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.53gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、53nmであった。
図3に示すに示すように、可視光透過率71.0%のときの日射透過率は40.1%であり、ヘイズ値は1.2%であった。
[実施例11]
平均粒子径約4μmのインジウム錫複合酸化物(InSn12)粒子30重量%、メチルイソブチルケトン56重量%、分散剤14重量%を混合し、0.15mmφのガラスビ−ズと共に容器に充填した後、1時間のビ−ズミル分散処理を施して、平均分散粒子径50nmのInSn12複合酸化物微粒子分散液(D液)を調製した。
次に、実施例1で調製した上記分散液(A液)と上記InSn12分散液(D液)とをポリカーボネート樹脂に、微粒子aの濃度が0.023重量%、InSn12微粒子濃度が0.023重量%となるように添加し、ブレンダーで混合し、二軸押出機で均一に溶融混錬した後、Tダイを用いて厚さ2mmに押出成形し、熱線遮蔽微粒子が全体に均一に分散した熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料11)を作製した。
得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.55gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、45nmであった。
図3に示すに示すように、可視光透過率71.0%のときの日射透過率は46.3%であり、ヘイズ値は1.2%であった。
[実施例12]
東亞合成製アロニックスM−400を50重量%、チバスペシャリティ製イルガキュア651を5重量%、トルエン45重量%を混合し、耐擦傷性ハードコート液を調製した。
一方、実施例1と同様の方法で熱線遮蔽ポリカーボネートシート材を作製し、当該熱線遮蔽ポリカーボネートシート材の表面へ、上記耐擦傷性ハードコート液をバーコーター♯20を使用して塗布し、70℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプで140mW/cmのUV光を照射し、耐擦傷性ハードコート層を形成した。
ここで、当該熱線遮蔽ポリカーボネートシート材の表面における、耐擦傷性ハードコート層の形成前後の鉛筆硬度を測定したところ、形成前はFであった鉛筆硬度が、形成後に2Hに向上していることが確認された。
[比較例1]
市販のWO(関東化学社製、粉体色Lが92.5456、aが−11.3853、bが34.5477)を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例1に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料12)を作製した。得られた熱線遮蔽樹脂シート材1m当たりの該酸化物微粒子の含有量は、0.66gであった。また、熱線遮蔽樹脂シート材中の該酸化物微粒子の分散粒子径は、70nmであった。
図3に示すように、可視光透過率72.0%のときの日射透過率は56.2%で、ヘイズ値は1.2%であった。
以上のことより、比較例1に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料12)は、その日射透過率が実施例1〜11に係る熱線遮蔽シート材よりも高く、従って、熱線遮蔽性能が劣ることが確認された。
[比較例2]
分散液(A液)をポリカーボネート樹脂に、微粒子aの濃度が0.041重量%となるように添加し、Tダイを用いて厚さ0.1mmに成形した以外は、実施例1と同様にして比較例2に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料13)を作製した。微粒子aの1m当たりの含有量は0.049gである。図3に示すように、可視光透過率87.1%のときの日射透過率は80.1%で、ヘイズ値は1.0%であった。
微粒子aの1m当たりの含有量が0.049gと少ないため、日射透過率が高く、実用的な熱線遮蔽特性が発揮されていない。ただし、熱線遮蔽ポリカーボネートシート材の比重を1.2g/cmとして計算した。
[比較例3]
分散液(A液)をポリカーボネート樹脂に、微粒子aの濃度が3.76重量%となるように添加し、Tダイを用いて厚さ1mmに成形した以外は、実施例1と同様にして比較例2に係る熱線遮蔽ポリカーボネートシート材(試料14)を作製した。微粒子aの1m当たりの含有量は45.1gである。
微粒子aの1m当たりの含有量が45.1gと多いため、熱線遮蔽ポリカーボネートシート材表面の摩耗強度が著しく低下し、爪で擦ると簡単に傷がついてしまい、実用的でなかった。
[評価]
図3に記載された諸特性から、実施例1〜11、比較例1、2に係る熱線遮蔽樹脂シート材の日射透過率を検討してみると、可視光透過率76.0%以下での日射透過率は全て50.0%未満であったが、比較例1、2に係る熱線遮蔽樹脂シート材の日射透過率が56.2%以上であったことから、実施例に係る熱線遮蔽樹脂シート材の熱線遮蔽性能に関する優位性が確認された。また、ポリカーボネート樹脂の替わりにアクリル樹脂を使用しても同様の効果が確認された。
中空3層構造を有する熱線遮蔽樹脂シート材を示す断面図である。 中空7層構造を有する熱線遮蔽樹脂シート材を示す断面図である。 各実施例と各比較例における熱線遮蔽樹脂シート材の熱線遮蔽性能等の特性を比較して示す図表である。
符号の説明
10 熱線遮蔽樹脂シート材
11、12 表面シート層
13 中間シート層
14 接続シート層
20 熱線遮蔽樹脂シート材
21、22 表面シート層
23、24、25、26 中間シート層
27、28 接続シート層

Claims (13)

  1. 透明な樹脂基材中に熱線遮蔽機能を有する微粒子を含む熱線遮蔽樹脂シート材であって、前記熱線遮蔽機能を有する微粒子が、一般式WO(2.45≦X≦2.999)で示されるタングステン酸化物微粒子、および/または一般式MWO(0.1≦Y≦0.5、2.2≦Z≦3.0)で示され且つ六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子を含み、前記微粒子の分散粒子径が1nm以上800nm以下であり、前記微粒子の含有量が、前記熱線遮蔽樹脂シート材1m当たり0.05g〜45gであることを特
    徴とする熱線遮蔽樹脂シート材。
  2. 前記複合タングステン酸化物微粒子に含まれるM元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Sn、Al、Cuのうちの1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱線遮蔽樹脂シート材。
  3. 前記熱線遮蔽機能を有する微粒子が、
    前記タングステン酸化物微粒子、および/または、前記複合タングステン酸化物微粒子と、
    Sb、V、Nb、Ta、Zr、F、Zn、Al、Ti、Pb、Ga、Re、Ru、P、Ge、In、Sn、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Tb、Lu、Sr、Caから成る群から選ばれた2種以上の元素を含む酸化物微粒子、複合酸化物微粒子、ホウ化物微粒子のうちの少なくとも1種の微粒子と、を含む微粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱線遮蔽樹脂シート材。
  4. 請求項3に記載の
    前記タングステン酸化物微粒子、および/または、前記複合タングステン酸化物微粒子と、 Sb、V、Nb、Ta、Zr、F、Zn、Al、Ti、Pb、Ga、Re、Ru、P、Ge、In、Sn、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Tb、Lu、Sr、Caから成る群から選ばれた2種以上の元素を含む酸化物微粒子、複合酸化物微粒子、ホウ化物微粒子のうちの少なくとも1種の微粒子と、を含む熱線遮蔽機能を有する微粒子において、
    前記タングステン酸化物の微粒子および/または複合タングステン酸化物微粒子の割合が、前記熱線遮蔽機能を有する微粒子に対する重量比で、5%以上含まれることを特徴とする請求項3記載の熱線遮蔽樹脂シート材。
  5. 前記樹脂基材が、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材が、該シート材の一方の表面を構成する表面シート層と、該シート材の他の一方の表面を構成する表面シート層と、前記2層の表面シート層間に形成された中間シート層と、前記各シート層間を接続する接続シート層とを有する中空多層構造に構成されたことを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材。
  7. 前記シート層のすべてに、請求項1〜4のいずれかに記載の熱線遮蔽機能を有する微粒子が含まれていることを特徴とする請求項6記載の熱線遮蔽樹脂シート材。
  8. 前記シート材の一方の表面を構成する表面シート層の1層にのみ、請求項1〜4のいずれかに記載の熱線遮蔽機能を有する微粒子が含まれていることを特徴とする請求項6記載の熱線遮蔽樹脂シート材。
  9. 前記シート材の表面を構成する表面シート層の2層にのみ、請求項1〜4のいずれかに記載の熱線遮蔽機能を有する微粒子が含まれていることを特徴とする請求項6記載の熱線遮蔽樹脂シート材。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材の少なくとも一つのシート表面に、紫外線吸収剤を含む樹脂被膜が形成されていることを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材の少なくとも一つのシート表面に、耐擦傷性ハードコート層が形成されていることを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材を、他の樹脂シート材に積層することにより得られることを特徴とする熱線遮蔽樹脂シート材積層体。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の熱線遮蔽樹脂シート材、または/および、請求項12に記載の熱線遮蔽樹脂シート材積層体が用いられていることを特徴とする建築構造体。
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