Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP4167023B2 - Transparent conductive laminate for touch panel - Google Patents

Transparent conductive laminate for touch panel Download PDF

Info

Publication number
JP4167023B2
JP4167023B2 JP2002224580A JP2002224580A JP4167023B2 JP 4167023 B2 JP4167023 B2 JP 4167023B2 JP 2002224580 A JP2002224580 A JP 2002224580A JP 2002224580 A JP2002224580 A JP 2002224580A JP 4167023 B2 JP4167023 B2 JP 4167023B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transparent conductive
conductive film
film
touch panel
ray diffraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002224580A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2004071171A (en
Inventor
寛 原
晴彦 伊藤
均 御子柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2002224580A priority Critical patent/JP4167023B2/en
Publication of JP2004071171A publication Critical patent/JP2004071171A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4167023B2 publication Critical patent/JP4167023B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タッチパネルに好適な透明導電積層体に関し、特に筆記耐久性に優れた結晶質の透明導電膜を有するタッチパネル用透明導電積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示素子と組み合わせた入力機器としてのタッチパネルが広く普及してきている。そして、デジタル式のスイッチ素子から、ペン入力によるアナログ認識素子まで幅広くPDA デバイスとして使用されている。
【0003】
タッチパネルは、ガラス基板やプラスチック基板を用いた透明導電積層体とPET基板を用いた透明導電積層体の組み合わせで液晶表示素子の上側に重ね合わせて使用されている。このタッチパネルは、通常、液晶表示素子の外側にあるため、タッチパネルの破損時に交換が比較的容易であるが、視認性が若干悪化したり、液晶表示素子の輝度が低下したりする傾向にある。一方で、液晶表示素子の偏光板の内側にタッチパネルを形成し、視認性と輝度を向上させるというタッチパネルも開発されつつある。この場合、プラスチック基板としては光学異方性が小さいものを用いることが必要である。
【0004】
このように、タッチパネルは、軽量且つ視認性の向上さらには取替えの容易さなどの多機能性を要求されている。加えて、ペン入力の際にかかる、入力荷重に耐えることの指標である筆記耐久性も要求されている。
【0005】
実はこの筆記耐久性こそ、タッチパネル用透明導電積層体にとって最も重要な機能であり、かかる現在においても、日々改良がなされている点である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
タッチパネルの筆記耐久性を向上させる方策として、現在二つの方法が検討されている。一つは基板の構成の改良である。そしてもう一つは、タッチパネル用透明導電積層体の透明電極として形成されてなる透明導電膜の改良である。前者の方法は、効果としては高いが新規に貼り合せ工程を導入しなければならない等の煩雑さは否めない。後者の場合、透明導電膜の特性をきちんと把握する必要があり、特に透明導電膜の結晶の状態に関しては十分な注意を払わなければならない。逆に、透明導電膜の結晶の状態をきちんと把握すれば、工程での再現性を含めて、非常に筆記耐久性の高い透明導電膜を得ることができる。
【0007】
これは、換言すると良質な結晶を有する酸化インジウム錫に代表される透明導電膜を供給すれば、筆記耐久性の高い透明導電膜を付与したタッチパネル用透明導電積層体を供給できることが期待されるということを示している。さらに、これは、タッチパネルを液晶表示素子の偏光板の外側・内側のいずれに形成した場合においても共通した現象である。
【0008】
本発明は、タッチパネル用透明導電積層体に形成されてなる透明導電膜の結晶化に着目して、筆記耐久性を向上させたタッチパネル用透明導電積層体を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液晶表示素子と組み合わせて使用されるタッチパネル用透明導電積層体において、より結晶性の高い透明導電膜を用いることが、筆記耐久性を向上させる上で重要であると考えた。そして、様々な組成の酸化インジウム系透明導電膜について鋭意検討した結果、驚くべきことに、X線回折の測定において単位膜厚当りの酸化インジウムの(222)面からの回折強度が一定値以上である透明導電膜において、筆記耐久性が向上することを見出した。
【0010】
通常の酸化インジウム系透明導電膜は酸化インジウムがbixbite型結晶構造をとり、X線回折に現れる回折線は、(222)面、(400)面、(440)面が主となる。
【0011】
本発明では、X線回折線強度が最強である(222)面に着目した解析を行った。これは、(222)面がbixbite型結晶構造の最密面であり、結晶化した酸化インジウム系透明導電膜において、最も外部応力に強いことが期待できたからである。
【0012】
本発明者らは、特定の組成範囲の酸化インジウム系透明導電膜において(222)面からのX線回折線強度を一定値以上にすることが可能であり、このときタッチパネルの筆記耐久性が著しく向上することを知見した。
【0013】
ところが、X線回折計は装置によってX線発生源への投入電力が異なり、そのため、回折線強度の絶対値での結晶性の評価が困難であった。また、理論的にX線回折強度を非化学量論的な組成物である酸化インジウム系の透明導電膜について求めることが困難であった。そこで、本発明者らは、酸化インジウムの(222)面からのX線反射強度(cps単位)をX線源への投入電力で規格化することを考えた。
【0014】
これは、次の理由に由来する。X線源からの特性X線の強度は、X線源がCo、Fe、Cu、NiのようなX線発生のための励起エネルギーが比較的小さい金属を管球としている場合、投入電力に比例する。本発明者らは、X線回折装置において発生されてなる特性X線強度がX線源への投入電力と相関していること、さらには、特性X線強度と透明導電膜から得られる(222)面の回折線強度とが比例していることを見出したこと。これは、投入電力を2倍にすると、特性X線強度が2倍になり、さらに得られる回折線強度がおよそ2倍になることを示している。そして、この現象が装置に依存しないことを見出し、本発明を完成させるきっかけを掴んだ。
【0015】
さらに、測定する透明導電膜の膜厚が厚くなると(222)面からの回折強度が膜厚に比例して強くなることを見出した。そして、(222)面からの回折線強度の規格化を膜厚を用いて行えば、透明導電膜の(222)面からの回折線強度を膜厚という製造に起因したパラメーターから脱却させ、製造方法に由来しない、膜本来の特性を示すパラメーターへと、ステージアップさせることができる。
【0016】
こうして上述したX線源への投入電力という評価系のパラメーターと膜厚という製造由来のパラメーターでの2つの規格化により、透明導電膜の膜本来の構造を評価でき、さらに筆記耐久性との相関を知ることができるようになり、本発明を完成させるに至った。ただし、注意すべき点は、X線回折法が集中法であることと、X線源がCo、Fe、Cu、NiのいずれかであってKα線を単色化せずに用いること、一定のスリット(ソーラースリット、発散スリット、散乱スリット、受光スリット)を設置すること、検出機としてシンチレーションカウンターを使用することである。
【0017】
すなわち本発明は、高分子フィルムの少なくとも一方の面に、実質的に結晶質である酸化インジウムから主としてなる透明導電膜が積層されてなるタッチパネル用透明導電積層体であり、当該透明導電膜の酸化インジウム結晶に由来する(222)面からの反射強度を集中法により測定し、得られたX線回折強度(I)を該透明導電膜の膜厚(d)で除し、さらに、測定を実施したX線回折計のX線源の投入電力(P)で除した規格化強度(I/d)/Pが、6〜60cps/nm/kWであることを特徴とし、当該透明導電積層体における透明導電膜の膜厚が、10〜30nmであるタッチパネル用透明導電積層体である。ここで、X線回折法は集中法であって、X線源はCo、Fe、Cu、NiいずれかであってKα線を単色化せずに用い、ソーラースリット、発散スリット、散乱スリット、受光スリットを設置し、検出機としてシンチレーションカウンターを使用する。さらに当該透明導電積層体における透明導電膜が酸化インジウムを主成分とし、2〜7.5重量%の酸化錫を含むこと及び、当該透明導電積層体における透明導電膜の結晶粒径が20〜1000nmであることが好適であるタッチパネル用透明導電積層体である。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について順次説明していく。
【0019】
本発明に使用される高分子フィルムとしては、熱可塑性高分子、硬化性高分子が挙げられる。中でも、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナフタレートといったポリエステル系高分子、ポリオレフィン系高分子や、ポリカーボネイト、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート等の熱可塑性高分子が挙げられる。これらは2種類以上併用してもよい。また光学的機能または熱力学的機能を付与するために、これらの高分子に第二、第三成分を共重合した、共重合高分子を用いることができる。
【0020】
特に、タッチパネルのように筆記耐久性といった強い機械特性が必要なデバイスには、溶融押出し法でフィルムを形成したポリエチレンテレフタレートが好適である。また、光学特性を重要視されるデバイスとしてタッチパネルを用いる場合には、後述のビスフェノール成分を有する透明性が良好なポリカーボネイトが好適である。ポリカーボネイトはホスゲン法で重合し、流延法でフィルムを形成したものが好ましい。また、共重合ポリカーボネイトの重合方法、フィルムの形成方法は、WO00/26705号公報を参照した。
【0021】
かかるビスフェノール成分としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを挙げることができる。
【0022】
これらは2種類以上組み合わせてもよい。即ちかかるポリカーボネイトは共重合ポリカーボネイトでもブレンド体でもよい。
【0023】
さらに、新規機能を発現させるために複数の高分子をブレンドした高分子を用いることもできる。さらには、本発明に用いる高分子フィルムは、多層の共押出し高分子フィルムを用いることもできる。
【0024】
また、高分子フィルムの厚みとしては、0.01〜0.4mmのものを使用することができるが、0.05〜0.2mm程度がタッチパネル用途としては機械的強度の観点より望ましい。また、0.01mm程度の高分子フィルムに透明導電膜を形成した後、他の厚さの大きい高分子フィルムに粘着剤を介して貼り合わせ、全体の膜厚を0.1〜0.2mmにして用いても構わない。
【0025】
本発明の透明導電積層体は高分子フィルムとその少なくとも一方の面に形成されるが、透明導電膜との密着性の向上、高分子フィルムの耐久性の向上或いは、高分子フィルムの透過率の向上のために、高分子フィルムと透明導電膜との間、及び/または該透明導電膜が形成された面とは反対の面に、少なくとも一層以上からなるコーティング層を有していても構わない。
【0026】
このコーティング層は、無機物または有機物またはそれらの複合材料からなり、その膜厚としては好ましくは0.01〜20μmである。より望ましくは、10μm程度に抑制されることが望ましい。コーティング層の形成にはコーターを用いた塗布法や、スプレー法、スピンコート法、インラインコート法等が用いられることが多いが、この限りではない。また、スパッタ法、蒸着法といった、Physical Vapor Deposition(以下PVD)、Chemical Vapor Deposition(以下CVD)の手法が用いられても構わない。
【0027】
コーティング層を形成する材料としては、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、UV硬化系樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂成分やこれらとアルミナ、シリカ、マイカ等の無機粒子の混合物が使われても良い。これらの混合されてなる無機粒子の粒径としては、数nm程度のサイズである超微粒子を用いることができる。或いは、前記したように、高分子フィルムを二層以上の共押し出しによりコーティング層の機能を持たせても構わない。
【0028】
PVD、CVDの手法を用いてコーティング層を設けることもできる。例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物や、窒化珪素、窒化チタン、窒化タンタル等の窒化物、酸化窒化珪素のような酸窒化物、あるいは、弗化マグネシウム、弗化カルシウム等の弗化物を単体あるいは混合したものを形成して用いることができる。このようなコーティング層を有する透明導電積層体は、光学特性としてレターデーションが低く、尚且つ透過率が高いことが望ましい。無論、PVD、CVDの手法で形成されるコーティング層の下地には、密着性の向上や透過率の調整、各種耐久性の向上のために、各種有機材料・無機材料、それらの混合体から構成される層を有しても良い。
【0029】
視認性の向上のために光線透過率を高くするために、光学干渉層を透明導電膜の直下に設けてなる構成が望ましい。より具体的には、例えば高屈折率層として超微粒子酸化チタンを含む層を設け、その上に超微粒子酸化ケイ素を含む層を形成して所望の光学干渉層とすることができる。この光学干渉層の効果により、透明導電膜を形成する前の透明積層体は90%近い全光線透過率を示すことができる。
【0030】
さらに、透明導電膜の筆記耐久性を補助する作用を持たせ、さらなる筆記耐久性の向上を具現化するためにハードコート層を光学干渉層の下に設置してもよい。ハードコート層としては、熱硬化型樹脂または、放射線硬化型樹脂を用いることができる。具体的には、メチルトリエトキシシラン等のオルガノシラン系熱硬化型樹脂、エーテル化メチロールメラミン等のメラミン系熱硬化型樹脂、ポリエステルアクリレート等の多官能アクリレート系紫外線硬化型樹脂を用いることができる。このハードコート層は、同時にフィラーを添加することでアンチニュートンリング層として活用してもよい。さらには、アンチグレア層として活用してもよい。
【0031】
本発明の透明導電積層体は、高分子フィルムの少なくとも一方の面、すなわち片面または両面上に透明導電膜が形成されてなるものである。好ましくは該透明導電膜は、酸化錫を2〜7.5重量%含む酸化インジウムよりなる。酸化錫が2重量%未満になると結晶化を起こしやすいものの、室温でも容易に結晶化を起こし、その結果タッチパネル製造工程において透明導電膜にクラックを発生させてしまう。一方、酸化錫が7.5重量%を越えると結晶化を起こし難くなり筆記耐久性が悪化する。より望ましくは酸化錫を2〜5重量%含む酸化インジウムであり、特に望ましいのは酸化錫を3〜5重量%含む酸化インジウムである。
【0032】
本発明における、透明導電膜の形成手法としては、例えばDCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、パルスレーザーデポジション法、これらを複合した形成法等を用いることができるが、大面積に対して均一な膜厚の透明導電膜を形成するという工業生産性に着目すると、DCマグネトロンスパッタリング法が望ましい。
【0033】
スパッタリングに用いるターゲットは酸化インジウムに対して酸化錫が2〜7.5重量%添加された酸化物焼結ターゲットを用いることが望ましいが、金属インジウムに金属錫を添加した合金ターゲットを用いる、反応性スパッタ法を用いても構わない。
【0034】
本発明では、酸化物焼結ターゲットを用いてDCマグネトロンスパッタリング法により上記透明導電膜を製膜する場合は、該透明導電膜を製膜する真空槽中の圧力(背圧)を一旦1.3×10-4Pa以下とし、次いで不活性ガス及び酸素を導入する製造方法にて形成することができる。透明導電膜を製膜する真空槽中の圧力は一旦1.3×10-4Pa以下にすることが、真空槽中に残留し、且つ透明導電膜の特性に影響を与えることが懸念される分子種の影響を低減できるので望ましい。より望ましくは、5×10-5Pa以下、さらに望ましくは2×10-5Pa以下である。
【0035】
次いで導入される不活性ガスとしては、例えばHe、Ne、Ar、Kr、Xeを用いることができ、原子量の大きな不活性ガスほど形成される膜へのダメージが少なく表面平坦性が向上すると言われている。しかし、コスト面から考えてArが望ましい。この不活性ガスには膜中に取り込まれる酸素濃度を調整するために、分圧に換算して1.3×10-4〜7×10-2Pa台の酸素を添加しても構わない。さらに、酸素の他にO3、N2、N2O、H2O、NH3等を目的に応じて用いることができる。
【0036】
また、本発明では、透明導電膜を製膜する真空槽中の水の分圧を1.3×10-4Pa以下とし、次いで不活性ガス及び酸素を導入する製造方法にて形成することができる。水の分圧は、より望ましくは、4×10-5Pa以下、さらに望ましくは2×10-5Pa以下に制御できる。
【0037】
本発明では、透明導電膜の結晶サイズを調整するために、水を意図的に1.3×10-4〜3×10-2Paの範囲で導入しても構わない。この調整は、一旦真空を形成した後に、バリアブルリークバルブやマスフローコントローラーを用いて水を導入することで行っても良い。また、真空槽の背圧を制御することによっても実施することができる。基本的には、水は無いことが良質な透明導電膜の結晶を得るためには望ましい。
【0038】
本発明における水分圧を決定するときには、差動排気型のインプロセスモニターを用いても良い。またはダイナミックレンジが広く、0.1Pa台の圧力下においても計測が可能な四重極質量分析計を用いても良い。また、一般的に、1.3×10-5Pa程度の真空度においては、その圧力を形成しているのは水である。よって、真空計によって計測された値をそのまま水分圧と考えても構わない。
【0039】
本発明においては、基板として高分子フィルムを用いるため、基板温度を当該高分子フィルムの軟化点温度より上昇させることはまずできない。よって、透明導電膜を形成するためには、高分子フィルムの温度は室温以下程度から軟化点温度以下とする必要がある。代表的な高分子フィルムであるポリエチレンテレフタレートの場合、特別な処理を行わないときは基板温度を80℃以下の温度に保ったまま導電膜を形成することが望ましい。より望ましくは50℃以下の基板温度にて、さらに望ましくは20℃以下である。また、耐熱高分子の上であっても、高分子フィルムからのアウトガスの制御という観点より80℃以下、より望ましくは50℃以下、さらに望ましくは20℃以下に設定した基板温度で形成することが望ましい。
【0040】
本発明のタッチパネル用透明導電積層体は、色調・光線透過率の観点より透明導電膜の膜厚(d)を10〜30nmにする。透明導電膜の膜厚が10nmより小さくなると、膜が不連続になり、抵抗値が著しく増大し、透明導電膜としての機能を消失してしまう。また、膜厚が30nmより厚くなると、光線透過率が著しく低下し始め、タッチパネルとしての機能を消失してしまう。より望ましくは15〜25nmの範囲の膜厚であり、さらに望ましくは18〜23nmの範囲の膜厚である。
【0041】
また、本発明の透明導電膜の結晶粒径は20〜1000nmであることが望ましい。結晶粒径は、透過型電子顕微鏡で測定することが望ましいが、走査型電子顕微鏡での表面の観察や、X線回折法よりDebye−Sherrarの近似式を用いて求めても構わない。結晶粒径が20nmより小さくなると筆記耐久性が悪化し、逆に結晶粒径が1000nmを超えると、透明導電膜内部の結晶粒界が急激に減少し、透明導電膜の移動度の増大をもたらし、これは抵抗値の著しい低下をもたらすので、タッチパネルとしての機能を消失してしまう。
【0042】
本発明における透明導電膜は、実質的に結晶質であり、酸化インジウムに基づく結晶(酸化インジウム結晶)に由来する(222)面からの反射強度が強く測定される。本発明によれば、かかる反射強度をX線回折法における集中法にて測定し、得られたX線回折強度(I)を上記膜厚(d)で除し、さらに測定を実施したX線回折計のX線源投入電力(P)で除した規格化強度(I/d)/Pが、6〜60cps/nm/kWであることにより、優れた筆記耐久性が実現できる。規格化強度が6cps/nm/kWを下回ると、結晶化が十分でないことが多く、筆記耐久性が悪化する。規格化強度が60cps/nm/kWを超えると、結晶粒が小さくなりすぎて、筆記耐久性が悪化する。筆記耐久性を向上させるためには、特に10〜40cps/nm/kWの範囲であることが望ましい。
【0043】
酸化インジウム結晶は、bixbite型の結晶格子を有する。酸化インジウム結晶格子は、その格子定数を本発明における透明導電膜の組成範囲である酸化錫濃度の範囲においては、変化させない。特に、X線回折装置のX線源がCuKα線を用いている場合には、約30.5°(2θ)に、(222)面からの反射を与える。X線回折強度は、集中法で測定する。X線回折測定の光学系は、X線源から発生したX線が、垂直方向の発散を制限するソーラースリットを通り、その後、1°の幅を持った発散スリットを通過し、試料に照射される。試料から反射された回折線は、1°の幅を持った散乱スリットを通過し、再度垂直方向の発散を制限するソーラースリットを通過し、0.15°の受光スリットを通過し、グラファイトのモノクロメーターを通過した後に検出器であるシンチレーションカウンターに到達する。シンチレーションカウンターの前には0.45°の第二受光スリットを置くことができる。ソーラースリットを除く、発散スリット、散乱スリット、受光スリットの幅は、測定装置が異なるときにも同一にすることが望ましい。
【0044】
X線源は、Co、Fe、Cu、Niのうちいずれかを用いる。しかし、X線源が異なると回折線の観測される角度が異なるので、Cuを用いることが望ましい。またX線(Kα線)は単色化せずに用いる。
【0045】
X線源へ投入する電力は、管球の種類にもよるが、回転対陰極の場合には10kW(50kV×200mA)の電力を投入することが望ましい。封入管の場合には1.6kW(40kV×40mA)の電力を投入することが望ましい。必ずしもこの投入電力である必要はないが、投入電力のうち、印加電圧は40kV以上が望ましい。これより小さくなると、発生させる特性X線強度が、投入電力に対して比例関係を示さなくなることがある。
【0046】
測定に用いる試料の膜厚は、一般に用いられている手法を用いて求めることができる。代表的な手法としては、一定時間の成膜を基板に実施し、基板の上に粘着テープにて成膜後に膜を剥離できるエリアを予め作っておき、そこに発生する段差を段差計或いは原子間力顕微鏡で測定し、成膜レートを求め、実際の成膜時間から、膜厚を計算するという手法である。或いは、蛍光X線分析法や、ラザフォード後方散乱法を用いて求めることもできる。
【0047】
【実施例】
以下に実施例を示すが、本発明は、これらに制限されるものではない。
【0048】
X線回折は、Rigaku製RU300を使用して測定した。X線源は回転対陰極型でCuKα線を単色化せずに用いた。X線源への投入電力は10kW(50kW×200mA)とした。X線回折は集中法で測定した。スリットは、発散スリット、散乱スリットが1°で、受光スリットが0.15°とした。グラファイトモノクロメーターを設置し、シンチレーションカウンターで酸化インジウムの結晶の(222)面からの回折線強度を測定した。
【0049】
全光線透過率は、日本電色社製300Aを用いた。
【0050】
比抵抗は、四端子抵抗計である三菱化学製LorestaMP MCP−T350を用いて表面抵抗を測定し、蛍光X線法で測定した膜厚の積として計算で求めた。
【0051】
結晶粒径は、日本電子製JEM−2000透過型電子顕微鏡写真から平均結晶粒径を求めた。
【0052】
筆記耐久性は、250gの荷重をかけた先端が0.8Rのポリアセタール製のペンを用いて、直線往復30万回を実施した後の、外観を観察することで評価した。
【0053】
実施例、比較例のデータは、表1にまとめた。
【0054】
[実施例1]
基板として、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルムズ製 OFW)を用いた。該基板の両面に、3μm厚のウレタンアクリル系UV硬化樹脂を用いたコーティングによるハードコート層を付与し、さらにテトラブトキシチタネートに酸化ケイ素超微粒子を加えて形成した膜厚50nmの高屈折率層とアルコキシシランを加水分解して形成した膜厚45nmの低屈折率層から構成される反射防止層をその片面に形成した。
【0055】
到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を1.3E−2Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、3wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、反射防止層の上に透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は1.3E−3Ω・cmであり、全光線透過率は88%であった。
【0056】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は1.5E−3Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。透明導電膜の(222)面からのX線回折強度の規格化強度は10cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約100nmであった。筆記耐久性の結果は良好であった。
【0057】
[実施例2]
実施例1と同じコーティングを施したポリエチレンテレフタレート基板を用いて、到達真空度を2.7E−4Pa以下とした後、酸素を1.3E−2Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、3wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに4W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、反射防止層の上に透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は1.0E−3Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。
【0058】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は1.3E−3Ω・cmであり、全光線透過率は90%であった。透明導電膜の(222)面からのX線回折強度の規格化強度は42cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約80nmであった。筆記耐久性の結果は良好であった。
【0059】
[実施例3]
実施例1と同じコーティングを施したポリエチレンテレフタレート基板を用いて、到達真空度を2.7E−4Pa以下とした後、酸素を1.3E−2Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに4W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、反射防止層の上に透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は1.3E−3Ω・cmであり、全光線透過率は88%であった。
【0060】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は1.5E−3Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。透明導電膜の(222)面からのX線回折強度の規格化強度は38cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約120nmであった。筆記耐久性の結果は良好であった。
【0061】
[実施例4]
基板として、厚さ100μmのポリカーボネイト(帝人製 ピュアエース)を用いた。基板の両面に3μm厚のウレタンアクリル系UV硬化樹脂を用いたコーティングによるハードコート層を付与し、さらに実施例1と同様の反射防止層をその片面に形成した。
【0062】
到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を1.3E−2Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、3wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、反射防止層の上に透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は1.0E−3Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。
【0063】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は1.2E−3Ω・cmであり、全光線透過率は90%であった。X線回折強度の規格化強度は12cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約110nmであった。筆記耐久性の結果は良好であった。
【0064】
[実施例5]
実施例4と同じコーティングを施したポリカーボネイト基板を用いて、到達真空度を1.3E−4Pa以下とした後、酸素を1.3E−2Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに4W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、基板温度5℃のポリエチレンテレフタレート基板上へ、透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は0.9E−3Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。
【0065】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は1.0E−3Ω・cmであり、全光線透過率は90%であった。X線回折強度の規格化強度は25cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約90nmであった。筆記耐久性の結果は良好であった。
【0066】
【表1】

Figure 0004167023
PET:ポリエチレンテレフタレート
PC:ポリカーボネート
比抵抗2、透過率2は130℃4時間の熱処理後の値
比抵抗の単位はΩ・cm、透過率の単位は%、X線回折強度の規格化強度の単位はcps/nm/kW、結晶粒径の単位はnm
【0067】
[実施例6]
実施例5の試料の(222)面からのX線回折強度をX線源への投入電力を6.4kW(40kV、160mA)として測定した。その結果得られたX線回折強度の規格化強度は、21cps/nm/kWであった。これは、X線源への投入電力と(222)面からのX線回折強度がほぼ比例していることを示している。
【0068】
[比較例1]
実施例1と同じコーティングを施したポリエチレンテレフタレート基板を用いて、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を3.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、反射防止層上へ、透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は6.0E−4Ω・cmであり、全光線透過率は84%であった。
【0069】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は6.5E−4Ω・cmであり、全光線透過率は85%であった。X線回折強度の規格化強度は5cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約1500nmであった。筆記耐久性の結果、透明導電膜が削れ始めていた。さらに抵抗値がタッチパネル用途としては低減しすぎていた。
【0070】
[比較例2]
実施例1と同じコーティングを施したポリエチレンテレフタレート基板を用いて、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を1.3E−2Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、1wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、反射防止層上へ、透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は2.0E−3Ω・cmであり、全光線透過率は88%であった。
【0071】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は2.2E−3Ω・cmであり、全光線透過率は88%であった。X線回折強度の規格化強度は75cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約60nmであった。透明導電積層体にクラックが発生した。筆記耐久性の結果、透明導電膜が剥がれ始めていた。
【0072】
[比較例3]
実施例1と同じコーティングを施したポリエチレンテレフタレート基板を用いて、到達真空度を6.7E−4Pa以下とした後、酸素を1.3E−2Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに4W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、反射防止層上へ、透明導電膜を20nm積層した。この積層体の、成膜直後の比抵抗は1.0E−3Ω・cmであり、全光線透過率は87%であった。
【0073】
この積層体を130℃の恒温槽中で4時間熱処理を行った。その結果、比抵抗は1.2E−3Ω・cmであり、全光線透過率は88%であった。X線回折強度の規格化強度は3cps/nm/kWであった。透過型電子顕微鏡にて観察した結晶粒径は約60nmであった。筆記耐久性の結果、透明導電膜が剥がれ始めていた。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、規格化強度および膜厚を一定の範囲にした透明導電膜を高分子フィルム上に形成した透明導電積層体は、筆記耐久性の良好なタッチパネル用として極めて有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a transparent conductive laminate suitable for a touch panel, and more particularly to a transparent conductive laminate for a touch panel having a crystalline transparent conductive film excellent in writing durability.
[0002]
[Prior art]
In recent years, touch panels as input devices combined with liquid crystal display elements have become widespread. And it is widely used as a PDA device from a digital switch element to an analog recognition element by pen input.
[0003]
A touch panel is used by being superimposed on the upper side of a liquid crystal display element by a combination of a transparent conductive laminate using a glass substrate or a plastic substrate and a transparent conductive laminate using a PET substrate. Since this touch panel is usually outside the liquid crystal display element, it can be replaced relatively easily when the touch panel is broken, but the visibility tends to be slightly deteriorated and the brightness of the liquid crystal display element tends to be lowered. On the other hand, a touch panel in which a touch panel is formed inside a polarizing plate of a liquid crystal display element to improve visibility and brightness is being developed. In this case, it is necessary to use a plastic substrate having a small optical anisotropy.
[0004]
As described above, the touch panel is required to be lightweight and have high functionality such as improved visibility and ease of replacement. In addition, writing durability, which is an index for enduring an input load, is required for pen input.
[0005]
Actually, this writing durability is the most important function for a transparent conductive laminate for a touch panel, and even in such a present situation, improvements are made on a daily basis.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Two methods are currently being investigated as measures to improve the writing durability of the touch panel. One is to improve the structure of the substrate. The other is an improvement of a transparent conductive film formed as a transparent electrode of a transparent conductive laminate for a touch panel. Although the former method is highly effective, it cannot be denied that it is necessary to introduce a new bonding step. In the latter case, it is necessary to properly grasp the characteristics of the transparent conductive film, and in particular, sufficient attention must be paid to the crystal state of the transparent conductive film. On the contrary, if the crystal state of the transparent conductive film is properly grasped, a transparent conductive film having extremely high writing durability can be obtained including reproducibility in the process.
[0007]
In other words, if a transparent conductive film typified by indium tin oxide having good quality crystals is supplied, it is expected that a transparent conductive laminate for a touch panel provided with a transparent conductive film having high writing durability can be supplied. It is shown that. Furthermore, this is a common phenomenon when the touch panel is formed on either the outside or the inside of the polarizing plate of the liquid crystal display element.
[0008]
An object of the present invention is to provide a transparent conductive laminate for a touch panel with improved writing durability by paying attention to crystallization of a transparent conductive film formed on the transparent conductive laminate for a touch panel.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In the transparent conductive laminate for a touch panel used in combination with a liquid crystal display element, the present inventors considered that it is important to use a transparent conductive film having higher crystallinity to improve writing durability. . As a result of intensive studies on indium oxide-based transparent conductive films having various compositions, surprisingly, in the X-ray diffraction measurement, the diffraction intensity from the (222) plane of indium oxide per unit film thickness exceeds a certain value. It has been found that writing durability is improved in a certain transparent conductive film.
[0010]
In an ordinary indium oxide-based transparent conductive film, indium oxide has a bixbite type crystal structure, and diffraction lines appearing in X-ray diffraction are mainly (222) plane, (400) plane, and (440) plane.
[0011]
In the present invention, analysis focusing on the (222) plane having the strongest X-ray diffraction line intensity was performed. This is because the (222) plane is the closest packed surface of the bixbite type crystal structure, and the crystallized indium oxide-based transparent conductive film can be expected to be most resistant to external stress.
[0012]
In the indium oxide transparent conductive film having a specific composition range, the present inventors can make the X-ray diffraction line intensity from the (222) plane a certain value or more, and at this time, the writing durability of the touch panel is remarkably high. It was found that it improved.
[0013]
However, the X-ray diffractometer has different power input to the X-ray generation source depending on the apparatus, and therefore it is difficult to evaluate the crystallinity with the absolute value of the diffraction line intensity. Further, it has been difficult to theoretically obtain the X-ray diffraction intensity for an indium oxide-based transparent conductive film which is a non-stoichiometric composition. Therefore, the present inventors considered to standardize the X-ray reflection intensity (in cps) from the (222) plane of indium oxide with the input power to the X-ray source.
[0014]
This is due to the following reason. The characteristic X-ray intensity from the X-ray source is proportional to the input power when the X-ray source is a tube made of a metal having a relatively low excitation energy for generating X-rays such as Co, Fe, Cu, and Ni. To do. The inventors have obtained that the characteristic X-ray intensity generated in the X-ray diffraction apparatus correlates with the input power to the X-ray source, and further obtained from the characteristic X-ray intensity and the transparent conductive film (222). ) It was found that the diffraction line intensity of the surface is proportional. This indicates that when the input power is doubled, the characteristic X-ray intensity is doubled and the obtained diffraction line intensity is approximately doubled. And we found that this phenomenon does not depend on the device, and got the chance to complete the present invention.
[0015]
Furthermore, it has been found that as the film thickness of the transparent conductive film to be measured increases, the diffraction intensity from the (222) plane increases in proportion to the film thickness. Then, if the diffraction line intensity from the (222) plane is normalized using the film thickness, the diffraction line intensity from the (222) plane of the transparent conductive film is separated from the parameter caused by the manufacturing of the film thickness. It can be staged up to a parameter that does not originate from the method and shows the intrinsic properties of the membrane.
[0016]
In this way, the original structure of the transparent conductive film can be evaluated and correlated with the writing durability by the two standardizations of the above-mentioned evaluation system parameter of input power to the X-ray source and manufacturing-derived parameter of film thickness. As a result, the present invention has been completed. However, it should be noted that the X-ray diffraction method is a concentrated method and the X-ray source is Co, Fe, Cu, N any of i and K Use alpha rays without making them monochromatic. (Solar slit, divergence slit, scattering slit, light receiving slit) It is to install and use a scintillation counter as a detector.
[0017]
That is, the present invention is a transparent conductive laminate for a touch panel in which a transparent conductive film mainly composed of substantially crystalline indium oxide is laminated on at least one surface of a polymer film. The reflection intensity from the (222) plane derived from the indium crystal is measured by the concentration method, and the obtained X-ray diffraction intensity (I) is divided by the film thickness (d) of the transparent conductive film, and further measurement is performed. In the transparent conductive laminate, the normalized intensity (I / d) / P divided by the input power (P) of the X-ray source of the X-ray diffractometer is 6 to 60 cps / nm / kW. The film thickness of the transparent conductive film is 10-30 nm A transparent conductive laminate for a touch panel. Here, the X-ray diffraction method is a concentration method, and the X-ray source is any one of Co, Fe, Cu, and Ni, and Kα rays are used without being monochromatic, solar slits, divergence slits, scattering slits, light reception A slit is installed and a scintillation counter is used as a detector. More The transparent conductive film in the transparent conductive laminate is mainly composed of indium oxide and contains 2 to 7.5% by weight of tin oxide, and the transparent conductive film in the transparent conductive laminate has a crystal grain size of 20 to 1000 nm. It is the transparent conductive laminated body for touch panels which is suitable.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described sequentially.
[0019]
Examples of the polymer film used in the present invention include thermoplastic polymers and curable polymers. Among them, for example, polyester polymers such as polyethylene terephthalate and polyethylene 2,6 naphthalate, polyolefin polymers, and thermoplastic polymers such as polycarbonate, polyethersulfone, and polyarylate are exemplified. Two or more of these may be used in combination. In order to impart an optical function or a thermodynamic function, a copolymerized polymer obtained by copolymerizing these polymers with the second and third components can be used.
[0020]
In particular, polyethylene terephthalate in which a film is formed by a melt extrusion method is suitable for a device that requires strong mechanical properties such as writing durability such as a touch panel. Moreover, when using a touch panel as a device in which optical characteristics are regarded as important, polycarbonate having a bisphenol component, which will be described later, and favorable transparency is preferable. The polycarbonate is preferably polymerized by the phosgene method and formed into a film by the casting method. Moreover, WO00 / 26705 was referred for the polymerization method of the copolymer polycarbonate and the film formation method.
[0021]
Examples of the bisphenol component include 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane (bisphenol A), 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclohexane (bisphenol Z), and 1,1-bis (4- Hydroxyphenyl) -3,3,5-trimethylcyclohexane, 9,9-bis (4-hydroxyphenyl) fluorene, 9,9-bis (3-methyl-4-hydroxyphenyl) fluorene.
[0022]
Two or more of these may be combined. That is, the polycarbonate may be a copolymer polycarbonate or a blend.
[0023]
Furthermore, a polymer obtained by blending a plurality of polymers can be used in order to develop a new function. Furthermore, a multilayer coextruded polymer film can be used as the polymer film used in the present invention.
[0024]
Moreover, as a thickness of a polymer film, the thing of 0.01-0.4 mm can be used, However About 0.05-0.2 mm is desirable from a viewpoint of mechanical strength as a touch-panel use. In addition, after forming a transparent conductive film on a polymer film of about 0.01 mm, it is bonded to another polymer film with a large thickness via an adhesive to make the entire film thickness 0.1 to 0.2 mm. May be used.
[0025]
The transparent conductive laminate of the present invention is formed on the polymer film and at least one surface thereof, but the adhesion with the transparent conductive film is improved, the durability of the polymer film is improved, or the transmittance of the polymer film is increased. In order to improve, a coating layer composed of at least one layer may be provided between the polymer film and the transparent conductive film and / or on the surface opposite to the surface on which the transparent conductive film is formed. .
[0026]
This coating layer consists of an inorganic substance, an organic substance, or those composite materials, and the film thickness is preferably 0.01 to 20 μm. More desirably, it is desirably suppressed to about 10 μm. For forming the coating layer, a coating method using a coater, a spray method, a spin coating method, an in-line coating method and the like are often used, but this is not restrictive. Also, a method of physical vapor deposition (hereinafter referred to as PVD) or chemical vapor deposition (hereinafter referred to as CVD) such as sputtering or vapor deposition may be used.
[0027]
As a material for forming the coating layer, for example, a resin component such as an acrylic resin, a urethane resin, a UV curable resin, and an epoxy resin, or a mixture of these with inorganic particles such as alumina, silica, mica may be used. . As the particle size of the mixed inorganic particles, ultrafine particles having a size of about several nm can be used. Alternatively, as described above, the function of the coating layer may be provided by coextrusion of two or more polymer films.
[0028]
A coating layer can also be provided using PVD and CVD techniques. For example, oxides such as magnesium oxide, aluminum oxide, silicon oxide, calcium oxide, barium oxide, tin oxide, indium oxide, tantalum oxide, titanium oxide, and zinc oxide, and nitrides such as silicon nitride, titanium nitride, and tantalum nitride, An oxynitride such as silicon oxynitride or a fluoride or a fluoride such as magnesium fluoride or calcium fluoride can be formed and used. The transparent conductive laminate having such a coating layer desirably has low retardation and high transmittance as optical characteristics. Of course, the base of the coating layer formed by PVD and CVD methods is composed of various organic / inorganic materials and mixtures to improve adhesion, adjust transmittance, and improve durability. You may have a layer.
[0029]
In order to increase the light transmittance in order to improve visibility, a configuration in which an optical interference layer is provided directly below the transparent conductive film is desirable. More specifically, for example, a layer containing ultrafine titanium oxide can be provided as a high refractive index layer, and a layer containing ultrafine silicon oxide can be formed thereon to form a desired optical interference layer. Due to the effect of this optical interference layer, the transparent laminate before forming the transparent conductive film can exhibit a total light transmittance of nearly 90%.
[0030]
Furthermore, a hard coat layer may be provided under the optical interference layer in order to provide an effect of assisting the writing durability of the transparent conductive film and to further improve the writing durability. As the hard coat layer, a thermosetting resin or a radiation curable resin can be used. Specifically, organosilane thermosetting resins such as methyltriethoxysilane, melamine thermosetting resins such as etherified methylol melamine, and polyfunctional acrylate UV curable resins such as polyester acrylate can be used. This hard coat layer may be utilized as an anti-Newton ring layer by simultaneously adding a filler. Furthermore, it may be used as an antiglare layer.
[0031]
The transparent conductive laminate of the present invention is obtained by forming a transparent conductive film on at least one surface, that is, one surface or both surfaces of a polymer film. Preferably, the transparent conductive film is made of indium oxide containing 2 to 7.5% by weight of tin oxide. When tin oxide is less than 2% by weight, crystallization is likely to occur, but crystallization easily occurs even at room temperature. As a result, cracks are generated in the transparent conductive film in the touch panel manufacturing process. On the other hand, if the tin oxide exceeds 7.5% by weight, crystallization hardly occurs and writing durability deteriorates. More preferably, it is indium oxide containing 2 to 5% by weight of tin oxide, and particularly preferable is indium oxide containing 3 to 5% by weight of tin oxide.
[0032]
As a method for forming a transparent conductive film in the present invention, for example, a DC magnetron sputtering method, an RF magnetron sputtering method, an ion plating method, a vacuum deposition method, a pulse laser deposition method, a formation method combining these, or the like may be used. However, the DC magnetron sputtering method is desirable in view of industrial productivity of forming a transparent conductive film having a uniform film thickness over a large area.
[0033]
The target used for sputtering is preferably an oxide sintered target in which tin oxide is added in an amount of 2 to 7.5% by weight based on indium oxide, but an alloy target in which metallic tin is added to metallic indium is used. A sputtering method may be used.
[0034]
In this invention, when forming the said transparent conductive film by DC magnetron sputtering method using an oxide sintering target, the pressure (back pressure) in the vacuum chamber which forms this transparent conductive film is once 1.3 times. × 10 -Four It can be formed by a manufacturing method in which the pressure is set to Pa or less and then an inert gas and oxygen are introduced. The pressure in the vacuum chamber for forming the transparent conductive film is 1.3 × 10 once. -Four Setting it to Pa or less is desirable because it can reduce the influence of molecular species remaining in the vacuum chamber and fearing to affect the characteristics of the transparent conductive film. More desirably, 5 × 10 -Five Pa or less, more desirably 2 × 10 -Five Pa or less.
[0035]
As the inert gas introduced next, for example, He, Ne, Ar, Kr, and Xe can be used, and it is said that an inert gas having a larger atomic weight causes less damage to the formed film and improves surface flatness. ing. However, Ar is desirable from the viewpoint of cost. In order to adjust the oxygen concentration taken into the film, this inert gas is converted into partial pressure of 1.3 × 10 -Four ~ 7 × 10 -2 You may add oxygen on the order of Pa. In addition to oxygen, O Three , N 2 , N 2 O, H 2 O, NH Three Etc. can be used according to the purpose.
[0036]
Moreover, in this invention, the partial pressure of the water in the vacuum chamber which forms a transparent conductive film is set to 1.3x10. -Four It can be formed by a manufacturing method in which the pressure is set to Pa or less and then an inert gas and oxygen are introduced. The partial pressure of water is more desirably 4 × 10. -Five Pa or less, more desirably 2 × 10 -Five It can be controlled to Pa or less.
[0037]
In the present invention, in order to adjust the crystal size of the transparent conductive film, water is intentionally added to 1.3 × 10 10. -Four ~ 3x10 -2 You may introduce in the range of Pa. This adjustment may be performed by introducing water using a variable leak valve or a mass flow controller after forming a vacuum once. Moreover, it can implement also by controlling the back pressure of a vacuum chamber. Basically, it is desirable that no water is present in order to obtain a good quality transparent conductive crystal.
[0038]
When determining the water pressure in the present invention, a differential exhaust type in-process monitor may be used. Alternatively, a quadrupole mass spectrometer having a wide dynamic range and capable of measurement even under a pressure of 0.1 Pa level may be used. In general, 1.3 × 10 -Five In a degree of vacuum of about Pa, it is water that forms the pressure. Therefore, the value measured by the vacuum gauge may be considered as the moisture pressure as it is.
[0039]
In the present invention, since a polymer film is used as the substrate, the substrate temperature cannot be raised above the softening point temperature of the polymer film. Therefore, in order to form a transparent conductive film, the temperature of the polymer film needs to be about room temperature or lower to the softening point temperature or lower. In the case of polyethylene terephthalate, which is a typical polymer film, it is desirable to form the conductive film while keeping the substrate temperature at 80 ° C. or lower when no special treatment is performed. More desirably, the substrate temperature is 50 ° C. or lower, and more desirably 20 ° C. or lower. Further, even on a heat-resistant polymer, it can be formed at a substrate temperature set to 80 ° C. or lower, more desirably 50 ° C. or lower, and further desirably 20 ° C. or lower from the viewpoint of controlling outgas from the polymer film. desirable.
[0040]
The transparent conductive laminated body for touch panels of this invention makes the film thickness (d) of a transparent conductive film into 10-30 nm from a viewpoint of color tone and light transmittance. When the film thickness of the transparent conductive film is smaller than 10 nm, the film becomes discontinuous, the resistance value is remarkably increased, and the function as the transparent conductive film is lost. On the other hand, when the film thickness is thicker than 30 nm, the light transmittance starts to decrease significantly, and the function as a touch panel is lost. The film thickness is more preferably in the range of 15 to 25 nm, and further preferably in the range of 18 to 23 nm.
[0041]
The crystal grain size of the transparent conductive film of the present invention is preferably 20 to 1000 nm. The crystal grain size is desirably measured with a transmission electron microscope, but may be determined by observation of the surface with a scanning electron microscope or an approximate equation of Debye-Sherrar from an X-ray diffraction method. When the crystal grain size becomes smaller than 20 nm, the writing durability deteriorates. Conversely, when the crystal grain size exceeds 1000 nm, the crystal grain boundary inside the transparent conductive film decreases rapidly, resulting in an increase in the mobility of the transparent conductive film. This causes a significant decrease in the resistance value, so that the function as a touch panel is lost.
[0042]
The transparent conductive film in the present invention is substantially crystalline, and the reflection intensity from the (222) plane derived from a crystal based on indium oxide (indium oxide crystal) is strongly measured. According to the present invention, the reflection intensity is measured by the concentration method in the X-ray diffraction method, the obtained X-ray diffraction intensity (I) is divided by the film thickness (d), and the measurement is further performed. When the normalized intensity (I / d) / P divided by the X-ray source input power (P) of the diffractometer is 6 to 60 cps / nm / kW, excellent writing durability can be realized. When the normalized strength is less than 6 cps / nm / kW, crystallization is often insufficient and writing durability is deteriorated. When the normalized strength exceeds 60 cps / nm / kW, the crystal grains become too small, and the writing durability deteriorates. In order to improve the writing durability, the range of 10 to 40 cps / nm / kW is particularly desirable.
[0043]
The indium oxide crystal has a bixbite type crystal lattice. The lattice constant of the indium oxide crystal lattice is not changed in the range of tin oxide concentration, which is the composition range of the transparent conductive film in the present invention. In particular, when the X-ray source of the X-ray diffractometer uses CuKα rays, reflection from the (222) plane is given at about 30.5 ° (2θ). X-ray diffraction intensity is measured by a concentration method. In the optical system for X-ray diffraction measurement, X-rays generated from an X-ray source pass through a solar slit that restricts vertical divergence, and then pass through a divergence slit having a width of 1 ° to be irradiated onto a sample The The diffraction line reflected from the sample passes through a scattering slit having a width of 1 °, passes again through a solar slit that restricts divergence in the vertical direction, passes through a light receiving slit at 0.15 °, and is monochromatic. After passing through the meter, it reaches the scintillation counter which is a detector. A 0.45 ° second light receiving slit can be placed in front of the scintillation counter. The widths of the diverging slit, the scattering slit, and the light receiving slit, excluding the solar slit, are desirably the same even when the measuring apparatus is different.
[0044]
As the X-ray source, any one of Co, Fe, Cu, and Ni is used. However, it is desirable to use Cu because the angle at which the diffraction line is observed differs depending on the X-ray source. X Line (Kα line) Is used without being monochromatic.
[0045]
The electric power supplied to the X-ray source depends on the type of tube, but in the case of a rotating counter-cathode, it is desirable to input an electric power of 10 kW (50 kV × 200 mA). In the case of an enclosed tube, it is desirable to apply 1.6 kW (40 kV × 40 mA) power. The applied power is not necessarily required, but the applied voltage is preferably 40 kV or more. If it is smaller than this, the generated characteristic X-ray intensity may not show a proportional relationship with the input power.
[0046]
The film thickness of the sample used for measurement can be determined using a generally used technique. As a typical method, film formation for a certain period of time is performed on a substrate, and an area on the substrate where the film can be peeled off after film formation with an adhesive tape is created in advance. In this method, the film formation rate is obtained by measurement with an atomic force microscope, and the film thickness is calculated from the actual film formation time. Or it can also obtain | require using a fluorescent X ray analysis method or Rutherford backscattering method.
[0047]
【Example】
Examples are shown below, but the present invention is not limited thereto.
[0048]
X-ray diffraction was measured using Rigaku RU300. The X-ray source was a rotating anti-cathode type, and CuKα rays were used without being monochromatic. The input power to the X-ray source was 10 kW (50 kW × 200 mA). X-ray diffraction was measured by a concentration method. The slits were a diverging slit and a scattering slit of 1 ° and a light receiving slit of 0.15 °. A graphite monochromator was installed, and the diffraction line intensity from the (222) plane of the indium oxide crystal was measured with a scintillation counter.
[0049]
For the total light transmittance, Nippon Denshoku 300A was used.
[0050]
The specific resistance was obtained by calculation as a product of film thicknesses measured by a fluorescent X-ray method by measuring the surface resistance using a Mitsubishi Chemical LorestaMP MCP-T350, which is a four-terminal resistance meter.
[0051]
For the crystal grain size, the average crystal grain size was determined from a JEM-2000 transmission electron micrograph made by JEOL.
[0052]
The writing durability was evaluated by observing the appearance after performing 300,000 linear reciprocations using a polyacetal pen with a tip of 0.8 R applied with a load of 250 g.
[0053]
The data of Examples and Comparative Examples are summarized in Table 1.
[0054]
[Example 1]
As the substrate, a polyethylene terephthalate film (OFW manufactured by Teijin DuPont Films) having a thickness of 188 μm was used. A high refractive index layer having a thickness of 50 nm formed by adding a hard coat layer by coating using a 3 μm-thick urethane acrylic UV curable resin on both surfaces of the substrate, and further adding silicon oxide ultrafine particles to tetrabutoxy titanate; An antireflection layer composed of a low refractive index layer having a thickness of 45 nm formed by hydrolyzing alkoxysilane was formed on one surface thereof.
[0055]
After the ultimate vacuum was set to 1.3E-5 Pa or less, oxygen was introduced to 1.3E-2 Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 1 W / cm is applied to the indium oxide sintered target containing 3 wt% tin oxide. 2 Electric power was applied at a power density of 20 nm, and a 20 nm transparent conductive film was laminated on the antireflection layer by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 1.3E-3 Ω · cm and a total light transmittance of 88%.
[0056]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 1.5E-3 Ω · cm, and the total light transmittance was 89%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity from the (222) plane of the transparent conductive film was 10 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 100 nm. The result of writing durability was good.
[0057]
[Example 2]
Using a polyethylene terephthalate substrate coated with the same coating as in Example 1, the ultimate vacuum was set to 2.7E-4 Pa or less, and oxygen was then introduced into 1.3E-2Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 4 W / cm was applied to the indium oxide sintered target containing 3 wt% tin oxide. 2 Electric power was applied at a power density of 20 nm, and a 20 nm transparent conductive film was laminated on the antireflection layer by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 1.0E-3 Ω · cm and a total light transmittance of 89%.
[0058]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 1.3E-3 Ω · cm, and the total light transmittance was 90%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity from the (222) plane of the transparent conductive film was 42 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 80 nm. The result of writing durability was good.
[0059]
[Example 3]
Using a polyethylene terephthalate substrate coated with the same coating as in Example 1, the ultimate vacuum was set to 2.7E-4 Pa or less, and oxygen was then introduced into 1.3E-2Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 4 W / cm is applied to the indium oxide sintered target containing 5 wt% tin oxide. 2 Electric power was applied at a power density of 20 nm, and a 20 nm transparent conductive film was laminated on the antireflection layer by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 1.3E-3 Ω · cm and a total light transmittance of 88%.
[0060]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 1.5E-3 Ω · cm, and the total light transmittance was 89%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity from the (222) plane of the transparent conductive film was 38 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 120 nm. The result of writing durability was good.
[0061]
[Example 4]
As the substrate, polycarbonate having a thickness of 100 μm (Pure Ace manufactured by Teijin) was used. A hard coat layer by coating using a urethane acrylic UV curable resin having a thickness of 3 μm was applied to both sides of the substrate, and an antireflection layer similar to that of Example 1 was formed on one side thereof.
[0062]
After the ultimate vacuum was set to 1.3E-5 Pa or less, oxygen was introduced to 1.3E-2 Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 1 W / cm is applied to the indium oxide sintered target containing 3 wt% tin oxide. 2 Electric power was applied at a power density of 20 nm, and a 20 nm transparent conductive film was laminated on the antireflection layer by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 1.0E-3 Ω · cm and a total light transmittance of 89%.
[0063]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 1.2E-3 Ω · cm, and the total light transmittance was 90%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity was 12 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 110 nm. The result of writing durability was good.
[0064]
[Example 5]
Using a polycarbonate substrate coated with the same coating as in Example 4, the ultimate vacuum was set to 1.3E-4 Pa or less, and oxygen was introduced to 1.3E-2 Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 4 W / cm is applied to the indium oxide sintered target containing 5 wt% tin oxide. 2 A transparent conductive film was laminated to a thickness of 20 nm on a polyethylene terephthalate substrate having a substrate temperature of 5 ° C. by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 0.9E-3 Ω · cm and a total light transmittance of 89%.
[0065]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 1.0E-3 Ω · cm, and the total light transmittance was 90%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity was 25 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 90 nm. The result of writing durability was good.
[0066]
[Table 1]
Figure 0004167023
PET: Polyethylene terephthalate
PC: Polycarbonate
Specific resistance 2 and transmittance 2 are values after heat treatment at 130 ° C. for 4 hours.
The unit of specific resistance is Ω · cm, the unit of transmittance is%, the unit of normalized intensity of X-ray diffraction intensity is cps / nm / kW, and the unit of crystal grain size is nm
[0067]
[Example 6]
The X-ray diffraction intensity from the (222) plane of the sample of Example 5 was measured with the input power to the X-ray source being 6.4 kW (40 kV, 160 mA). The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity obtained as a result was 21 cps / nm / kW. This indicates that the input power to the X-ray source and the X-ray diffraction intensity from the (222) plane are substantially proportional.
[0068]
[Comparative Example 1]
Using a polyethylene terephthalate substrate coated with the same coating as in Example 1, the ultimate vacuum was set to 1.3E-5 Pa or less, and oxygen was introduced to 3.3E-3 Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 1 W / cm is applied to an indium oxide sintered target containing 5 wt% tin oxide. 2 Electric power was applied at a power density of 20 nm, and a 20 nm transparent conductive film was laminated on the antireflection layer by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 6.0E-4 Ω · cm and a total light transmittance of 84%.
[0069]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 6.5E-4 Ω · cm, and the total light transmittance was 85%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity was 5 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 1500 nm. As a result of writing durability, the transparent conductive film began to be shaved. Furthermore, the resistance value was too low for touch panel applications.
[0070]
[Comparative Example 2]
Using a polyethylene terephthalate substrate coated with the same coating as in Example 1, the ultimate vacuum was set to 1.3E-5 Pa or less, and oxygen was introduced to 1.3E-2 Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 1 W / cm is applied to the indium oxide sintered target containing 1 wt% tin oxide. 2 Electric power was applied at a power density of 20 nm, and a 20 nm transparent conductive film was laminated on the antireflection layer by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 2.0E-3 Ω · cm and a total light transmittance of 88%.
[0071]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 2.2E-3 Ω · cm, and the total light transmittance was 88%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity was 75 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 60 nm. Cracks occurred in the transparent conductive laminate. As a result of writing durability, the transparent conductive film began to peel off.
[0072]
[Comparative Example 3]
Using a polyethylene terephthalate substrate coated with the same coating as in Example 1, the ultimate vacuum was set to 6.7E-4 Pa or less, and oxygen was then introduced into 1.3E-2Pa. There, Ar was introduced as a process gas, and the total pressure was 0.4 Pa. Then, 4 W / cm is applied to the indium oxide sintered target containing 5 wt% tin oxide. 2 Electric power was applied at a power density of 20 nm, and a 20 nm transparent conductive film was laminated on the antireflection layer by DC magnetron sputtering. The laminate had a specific resistance immediately after film formation of 1.0E-3 Ω · cm and a total light transmittance of 87%.
[0073]
This laminated body was heat-treated in a 130 ° C. constant temperature bath for 4 hours. As a result, the specific resistance was 1.2E-3 Ω · cm, and the total light transmittance was 88%. The normalized intensity of the X-ray diffraction intensity was 3 cps / nm / kW. The crystal grain size observed with a transmission electron microscope was about 60 nm. As a result of writing durability, the transparent conductive film began to peel off.
[0074]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, standardization One degree and film thickness A transparent conductive laminate in which a transparent conductive film having a predetermined range is formed on a polymer film is extremely useful for a touch panel having good writing durability.

Claims (3)

高分子フィルムの少なくとも一方の面に、実質的に結晶質の酸化インジウムから主としてなる透明導電膜が積層されてなるタッチパネル用透明導電積層体であり、該酸化インジウムの結晶に由来する(222)面からの反射強度をX線回折法により測定し、得られたX線回折強度(I)を該透明導電膜の膜厚(d)で除し、さらに、該反射強度測定におけるX線回折計のX線源の投入電力(P)で除した規格化強度(I/d)/Pが、6〜60cps/nm/kWであり、且つ透明導電膜の膜厚が、10〜30nmであるタッチパネル用透明導電積層体。
(ここで、X線回折法は集中法であって、X線源はCo、Fe、Cu、NiのいずれかであってKα線を単色化せずに用い、ソーラースリット、発散スリット、散乱スリット、受光スリットスリットを設置し、検出機としてシンチレーションカウンターを使用する。)
A transparent conductive laminate for a touch panel in which a transparent conductive film mainly composed of substantially crystalline indium oxide is laminated on at least one surface of a polymer film, and is a (222) plane derived from the crystal of indium oxide The X-ray diffraction intensity is measured by the X-ray diffraction method, and the obtained X-ray diffraction intensity (I) is divided by the film thickness (d) of the transparent conductive film. For a touch panel in which the normalized intensity (I / d) / P divided by the input power (P) of the X-ray source is 6 to 60 cps / nm / kW, and the film thickness of the transparent conductive film is 10 to 30 nm Transparent conductive laminate.
(Here, the X-ray diffraction method is a concentration method, and the X-ray source is any one of Co, Fe, Cu, and Ni, and Kα rays are used without being monochromatized. , Install a light receiving slit slit and use a scintillation counter as a detector.)
当該透明導電膜が、2〜7.5重量%の酸化錫を含む、請求項1記載のタッチパネル用透明導電積層体。  The transparent conductive laminated body for touchscreens of Claim 1 in which the said transparent conductive film contains 2-7.5 weight% tin oxide. 当該透明導電膜における結晶粒径が20〜1000nmである、請求項1または2に記載のタッチパネル用透明導電積層体。  The transparent conductive laminated body for touchscreens of Claim 1 or 2 whose crystal grain diameter in the said transparent conductive film is 20-1000 nm.
JP2002224580A 2002-08-01 2002-08-01 Transparent conductive laminate for touch panel Expired - Lifetime JP4167023B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002224580A JP4167023B2 (en) 2002-08-01 2002-08-01 Transparent conductive laminate for touch panel

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002224580A JP4167023B2 (en) 2002-08-01 2002-08-01 Transparent conductive laminate for touch panel

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004071171A JP2004071171A (en) 2004-03-04
JP4167023B2 true JP4167023B2 (en) 2008-10-15

Family

ID=32012503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002224580A Expired - Lifetime JP4167023B2 (en) 2002-08-01 2002-08-01 Transparent conductive laminate for touch panel

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4167023B2 (en)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006310070A (en) * 2005-04-28 2006-11-09 Dainippon Printing Co Ltd Flexible and transparent electrode substrate and organic el display device
CN102165535B (en) 2008-09-26 2014-12-31 东洋纺织株式会社 Transparent conductive film and touch panel
KR101963075B1 (en) * 2015-03-31 2019-03-27 도요보 가부시키가이샤 Transparent conductive film
JPWO2022270356A1 (en) 2021-06-22 2022-12-29

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004071171A (en) 2004-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4759143B2 (en) Transparent conductive laminate, method for producing the same, and display element using the same
EP2639057B1 (en) Transparent conductive film
KR101143281B1 (en) Transparent conductive multilayer body and transparent touch panel
JP7324442B2 (en) Organic-inorganic hybrid membrane
WO2021187585A1 (en) Transparent conductive film
KR20100057032A (en) Conductive laminate
WO2022019243A1 (en) Anti-reflective film-attached transparent substrate and image display device
JP4137254B2 (en) Method for producing transparent conductive laminate
JP4167023B2 (en) Transparent conductive laminate for touch panel
JP4287001B2 (en) Transparent conductive laminate
WO2011001983A1 (en) Conductive laminate and protective sheet for plasma display
JP4056342B2 (en) Laminated film with reduced curl
JP2003251732A (en) Transparent gas-barrier thin coating film
JP2018022634A (en) Transparent conductor
JP4316868B2 (en) Transparent conductive laminate
TW201841736A (en) Inorganic film and gas barrier film
JP2005266665A (en) Anti-reflection material and display device using the same
EP1865344A1 (en) High reflection mirror and process for producing the same
EP4299542A1 (en) Transparent substrate with multilayer film and image display device
WO2022255179A1 (en) Composite film manufacturing method and organic/inorganic hybrid film manufacturing method
WO2020262047A1 (en) Crystallized indium tin composite oxide film, transparent electric conductive film, and production method therefor
JP2000243160A (en) Manufacture of transparent conductive layered body
EP4079513A1 (en) Transparent substrate provided with multilayer film
JP2015074160A (en) Gas barrier film
JP2024075826A (en) Method for manufacturing transparent conductive membrane and method for manufacturing transparent conductive film

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4167023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130808

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term