JP4162522B2 - 無線基地装置、送信指向性制御方法、および送信指向性制御プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線基地装置、送信指向性制御方法、および送信指向性制御プログラムに関し、アダプティブアレイ機能を有する移動端末装置を含む複数の移動端末装置が空間多重接続することができるアダプティブアレイ無線基地装置、およびそのような無線基地装置における送信指向性制御方法および送信指向性制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、急速に発達しつつある移動体通信システム(たとえば、Personal Handyphone System:以下、PHS)では、無線基地装置(以下、基地局)と移動端末装置(以下、端末)との間のトラヒックの増大に対応して電波の周波数利用効率を高めるために、特に基地局において、アダプティブアレイ処理により所望の特定の端末からの受信信号を抽出する方式が提案されている(たとえば、非特許文献1を参照)。
【0003】
アダプティブアレイ処理とは、要約すれば、基地局の複数のアンテナからなるアレイアンテナで端末から受信した信号に基づいて、アンテナごとの受信係数(ウェイト)からなる受信ウェイトベクトルを計算して適応制御することによって、特定の端末ユーザからの信号を正確に抽出する処理である。
【0004】
さらに、このアダプティブアレイ処理技術を用いて、同一周波数の同一タイムスロットを空間的に分割することにより複数ユーザの端末を基地局に空間多重接続させることができる空間分割多元接続方式(SDMA:Space Division Multiple Access、またはPDMA:Path Division Multiple Access)が提案されている(非特許文献2を参照)。このSDMA方式では、複数のユーザ端末の各々からの信号は、基地局において、上述のアダプティブアレイ処理により分離抽出される。
【0005】
このようなアダプティブアレイ処理を採用した空間多重接続が可能な空間多重基地局においては、特定端末ユーザの受信信号のシンボルごとにこのような受信ウェイトベクトルを計算する受信ウェイトベクトル計算機が設けられ、この受信ウェイトベクトル計算機は、受信信号の各フレームの先頭部分に設けられた既知の参照信号区間(ウェイト推定区間)において、受信信号と算出された受信ウェイトベクトルとの複素乗算和(アレイ出力信号)と、当該既知の参照信号との誤差の2乗を減少させるよう受信ウェイトベクトルを収束させる処理、すなわち特定の端末ユーザからの受信指向性を収束させるアダプティブアレイ処理を実行する。
【0006】
アダプティブアレイ処理では、このような受信ウェイトベクトルの収束を、時間や信号電波の伝搬路特性の変動に応じて適応的に行ない、受信信号中から干渉成分やノイズを除去し、特定の端末ユーザからの受信信号を抽出している。
【0007】
このような受信ウェイトベクトル計算機では、アレイ出力信号と参照信号との誤差の2乗に基づく最急降下法MMSE(Minimum Mean Square Error)によりウェイトの学習を行うアルゴリズムである、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズム、LMS(Least Mean Square)アルゴリズム、SMI(Sample Matrix Inversion)アルゴリズムなどのアダプティブアレイアルゴリズムを使用している。このようなRLSアルゴリズム、LMSアルゴリズム、SMIアルゴリズムなどは、アダプティブアレイ処理の分野では周知の技術である。
【0008】
空間多重基地局ではさらに、端末ユーザごとにこのようにして算出された受信ウェイトベクトルをコピーした送信ウェイトベクトルで送信信号を重み付けすることにより、端末ユーザに対する送信指向性を決定している。
【0009】
このようなアダプティブアレイアルゴリズムで算出された受信ウェイトベクトルをコピーした送信ウェイトベクトルで送信信号の指向性を制御する方法は公知であり、たとえば非特許文献3に開示されている。
【0010】
一方、受信ウェイトベクトルをそのままコピーして送信ウェイトベクトルとして用いるのではなく、受信信号から端末到来方向(いわゆる受信応答ベクトル)を推定し、その受信応答ベクトルから送信ウェイトを推定する方法が知られている(たとえば、特許文献1および特許文献2を参照)。
【0011】
以上のようなアダプティブアレイ技術により、空間多重基地局では、所望ユーザ端末の方向に送信電波のビームをかつ干渉ユーザ端末の方向に送信電波のヌルを向けるような送信ウェイトを各端末ごとに形成して送信する。
【0012】
図12は、2つの端末ユーザが空間多重基地局に空間多重接続している場合(多重数が2、または2多重)、各端末からみて基地局からの送信波がどのように作用するかを説明するテーブルを示したものである。
【0013】
図12の例において、空間多重基地局(以下、単に基地局とも称す)は、上述のアダプティブアレイ処理により、端末1に送信電波のビームを向けかつ端末2にヌルを向ける送信ウェイトW1と、端末2に送信電波のビームを向けかつ端末1にヌルを向ける送信ウェイトW2とを合成してアレイアンテナから送信するものとする。
【0014】
この場合、端末1から見れば、ウェイトW1によって形成され送信される信号は当該端末にビームが向けられた所望波として作用し、ウェイトW2によって送信される信号は当該端末にヌルが向けられた干渉波として作用する。
【0015】
一方、端末2から見れば、ウェイトW2によって送信される信号は当該端末にビームが向けられた所望波として作用し、ウェイトW1によって送信される信号は当該端末にヌルが向けられた干渉波として作用する。
【0016】
このような例において、ビームおよびヌルの方向が正確に制御されれば、端末1に対しウェイトW2によって送信される干渉波および端末2に対しウェイトW1によって送信される干渉波はともにゼロに近くなり、基地局に対する端末1および端末2の空間多重接続が良好に実現されることになる。
【0017】
しかしながら、端末での受信レベルそのものの低下、複数の端末間の受信レベル差の増大、端末の高速移動などの原因により、ビームおよびヌルの方向制御がずれてくる場合がある。
【0018】
そのような場合には、干渉波が各端末に放射されることになり(図12の例では、端末1に対するウェイトW2による送信信号および端末2に対するウェイトW1による送信信号)、通信品質の劣化を招くことになる。
【0019】
一方、近年、端末においても上述のようなアダプティブアレイ機能を搭載したアダプティブアレイ端末が開発されつつある。このようなアダプティブアレイ端末では、複数の(例えば2本の)アンテナでそれぞれ受信した信号に対し端末内部でアダプティブアレイ処理が施されることになる。
【0020】
したがって、そのようなアダプティブアレイ端末が、空間多重基地局に空間多重接続する場合が想定される。
【0021】
アダプティブアレイ処理の特徴の1つは、前述のように、受信信号中からの干渉波の除去にある。したがって、端末がアダプティブアレイ端末の場合は、基本的に当該端末に干渉波が放射されていても干渉除去能力を発揮することができる。
【0022】
【特許文献1】
国際公開第WO00/79702号パンフレット
【0023】
【特許文献2】
特開2002−43995号公報
【0024】
【非特許文献1】
飯沼敏範他著、「アダプティブアレイアンテナ方式PHS基地局」、「SANYO TECHNICAL REVIEW(三洋電機技報)」、三洋電機株式会社、2000年5月1日発行、第32巻、第1号、p.80−88
【0025】
【非特許文献2】
土居義晴他著、「空間分割多元接続方式PHS基地局」、「SANYO TECHNICAL REVIEW(三洋電機技報)」、三洋電機株式会社、2001年12月10日発行、第33巻、第3号、p.93−101
【0026】
【非特許文献3】
笹岡秀一編著、「移動通信」、オーム社、1998年5月25日発行、p.283−312
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アダプティブアレイ受信を行なう場合、所望波および干渉波の到来方向に差がある場合には干渉除去能力を発揮することができるが、到来方向に差が無い場合には、干渉波を除去することは困難である。
【0028】
前述のように、アダプティブアレイ端末が、空間多重基地局に空間多重接続する場合を想定すると、所望波および干渉波が同じ方向から到来している場合には、アダプティブアレイ端末は、干渉波を除去することができない。
【0029】
従来の空間多重基地局では、図12の例の送信ウェイトW1およびW2は、アレイアンテナを構成するすべてのアンテナで形成され送信されていた。すなわち、端末1および端末2の双方に対し、すべてのアンテナで信号を送信していたため、端末1および端末2の各々では、所望波および干渉波が同一方向から到来するように見えていた。
【0030】
図13を参照して、端末側から見た所望波および干渉波の到来方向について説明する。図13を参照して、従来の空間多重基地局は、4本のアンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4からなるアレイアンテナをすべて用いて、端末1および端末2の双方に対し送信していた。
【0031】
各アンテナから放射される信号のうち、本来、端末1にビームが向き端末2にヌルが向いた端末1信号(S1)は細い実線の矢印で表わされ、4本のアンテナすべてから端末1および端末2に放射された信号S1をベクトル合成したものが濃い黒の太線矢印で表わされる。
【0032】
一方、各アンテナから放射される信号のうち、本来、端末2にビームが向き端末1にヌルが向いた端末2信号(S2)は細い一点鎖線の矢印で表わされ、4本のアンテナすべてから端末1および端末2に放射された信号S2をベクトル合成したものが薄い黒の太線矢印で表わされる。
【0033】
前述のように、端末の移動などの原因により、送信信号のビームおよびヌルの方向制御が良好に行なえなかった場合、端末1から見れば、所望波である端末1信号(S1)および干渉波である端末2信号(S2)が同一方向から到来しているように見え、端末2から見れば、所望波である端末2信号(S2)および干渉波である端末1信号(S1)が同一方向から到来しているように見えることになる。
【0034】
以上のように、従来の空間多重基地局では、当該基地局に対し空間多重接続する複数の端末のすべてに向けて、アレイアンテナのすべてのアンテナで送信していたため、基地局での送信指向性制御が良好に行なえなかったときには、各端末においては所望波および干渉波が同一方向から到来するように見えていた。
【0035】
前述のようにアダプティブアレイ受信は、所望波および干渉波の到来方向に差がある場合にのみ干渉除去能力を発揮するので、このような場合には、せっかく端末にアダプティブアレイ機能を搭載していても、そのようなアダプティブアレイ端末は干渉波を除去して所望波のみを抽出することができず、通信品質、エリア性能の劣化を招くおそれがある。
【0036】
それゆえに、この発明の目的は、空間多重基地局から各端末に届く所望波および干渉波の到来方向に差を持たせるようにすることによりアダプティブアレイ機能を搭載した端末が干渉除去機能を十分に発揮することができるような無線基地装置、送信指向性制御方法、および送信指向性制御プログラムを提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
この発明の1つの局面によれば、離散的に配置されたN(Nは3以上の整数)本のアンテナの指向性をリアルタイムで制御することにより、M(Mは2以上でありNより小さい整数)個の移動端末装置が空間多重接続することを許容する無線基地装置は、アダプティブアレイ処理手段と、受信応答ベクトル計算手段と、アンテナ組合せ選択手段と、送信ウェイトベクトル計算手段とを備える。アダプティブアレイ処理手段は、N本のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施してM個の移動端末装置のそれぞれからの受信信号を抽出する。受信応答ベクトル計算手段は、N本のアンテナで受信した信号および抽出された受信信号に基づいて、空間多重接続したM個の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルを計算する。アンテナ組合せ選択手段は、空間多重接続したM個の移動端末装置のそれぞれに対して、N本のアンテナのうちの互いに異なるアンテナの組合せを選択して割当てる。送信ウェイトベクトル計算手段は、計算された受信応答ベクトルのうち移動端末装置ごとに選択された互いに異なるアンテナの組合せにそれぞれ対応する受信応答ベクトルを抽出し、抽出された受信応答ベクトルに基づいて、空間多重接続した対応する移動端末装置のそれぞれに対してアンテナの送信指向性を制御する送信ウェイトベクトルを計算する。
【0038】
好ましくは、送信ウェイトベクトル計算手段は、空間多重接続したM個の移動端末装置の各々に対し、当該移動端末装置に対し送信電波のビームを向け、他の移動端末装置に対し送信電波のヌルを向けるような送信ウェイトベクトルを計算する。
【0039】
好ましくは、アンテナの組合せは、M本〜(N−1)本の間の本数で選択される。
【0040】
好ましくは、アンテナ組合せ選択手段は、予め固定された組合せでアンテナの組合せを選択する。
【0041】
好ましくは、アンテナ組合せ選択手段は、計算された移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルに基づいてアンテナの組合せを選択する。
【0042】
好ましくは、アンテナ組合せ選択手段は、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、N本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさを算出する手段と、算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさに対応するアンテナの組合せを選択する手段とを含む。
【0043】
好ましくは、アンテナ組合せ選択手段は、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、N本のアンテナのそれぞれごとに、当該移動端末装置以外の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値を算出する手段と、算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値の大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさの合計値に対応するアンテナの組合せを選択する手段とを含む。
【0044】
好ましくは、アンテナ組合せ選択手段は、選択されるアンテナ本数分の予め定められたアンテナの組合せのそれぞれに対応して、空間多重接続している移動端末装置の相互間の受信応答ベクトルの相関値を算出する手段と、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、当該移動端末装置と他の移動端末装置との相関値の合計値が最小となるアンテナの組合せを選択する手段とを含む。
【0045】
この発明の他の局面によれば、離散的に配置されたN(Nは3以上の整数)本のアンテナの指向性をリアルタイムで制御することにより、M(Mは2以上でありNより小さい整数)個の移動端末装置が空間多重接続することを許容する無線基地装置における送信指向性制御方法は、N本のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施してM個の移動端末装置のそれぞれからの受信信号を抽出するステップと、N本のアンテナで受信した信号および抽出された受信信号に基づいて、空間多重接続したM個の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルを計算するステップと、空間多重接続したM個の移動端末装置のそれぞれに対して、N本のアンテナのうちの互いに異なるアンテナの組合せを選択して割当てるステップと、計算された受信応答ベクトルのうち移動端末装置ごとに選択された互いに異なるアンテナの組合せにそれぞれ対応する受信応答ベクトルを抽出し、抽出された受信応答ベクトルに基づいて、空間多重接続した対応する移動端末装置のそれぞれに対してアンテナの送信指向性を制御する送信ウェイトベクトルを計算するステップとを備える。
【0046】
好ましくは、送信ウェイトベクトルを計算するステップは、空間多重接続したM個の移動端末装置の各々に対し、当該移動端末装置に対し送信電波のビームを向け、他の移動端末装置に対し送信電波のヌルを向けるような送信ウェイトベクトルを計算する。
【0047】
好ましくは、アンテナの組合せは、M本〜(N−1)本の間の本数で選択される。
【0048】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、予め固定された組合せでアンテナの組合せを選択する。
【0049】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、計算された移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルに基づいてアンテナの組合せを選択する。
【0050】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、N本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさを算出するステップと、算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさに対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む。
【0051】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、N本のアンテナのそれぞれごとに、当該移動端末装置以外の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値を算出するステップと、算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値の大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさの合計値に対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む。
【0052】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、選択されるアンテナ本数分の予め定められたアンテナの組合せのそれぞれに対応して、空間多重接続している移動端末装置の相互間の受信応答ベクトルの相関値を算出するステップと、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、当該移動端末装置と他の移動端末装置との相関値の合計値が最小となるアンテナの組合せを選択するステップとを含む。
【0053】
この発明のさらに他の局面によれば、離散的に配置されたN(Nは3以上の整数)本のアンテナの指向性をリアルタイムで制御することにより、M(Mは2以上でありNより小さい整数)個の移動端末装置が空間多重接続することを許容する無線基地装置における送信指向性制御プログラムは、コンピュータに、N本のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施してM個の移動端末装置のそれぞれからの受信信号を抽出するステップと、N本のアンテナで受信した信号および抽出された受信信号に基づいて、空間多重接続したM個の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルを計算するステップと、空間多重接続したM個の移動端末装置のそれぞれに対して、N本のアンテナのうちの互いに異なるアンテナの組合せを選択して割当てるステップと、計算された受信応答ベクトルのうち移動端末装置ごとに選択された互いに異なるアンテナの組合せにそれぞれ対応する受信応答ベクトルを抽出し、抽出された受信応答ベクトルに基づいて、空間多重接続した対応する移動端末装置のそれぞれに対してアンテナの送信指向性を制御する送信ウェイトベクトルを計算するステップとを実行させる。
【0054】
好ましくは、送信ウェイトベクトルを計算するステップは、空間多重接続したM個の移動端末装置の各々に対し、当該移動端末装置に対し送信電波のビームを向け、他の移動端末装置に対し送信電波のヌルを向けるような送信ウェイトベクトルを計算する。
【0055】
好ましくは、アンテナの組合せは、M本〜(N−1)本の間の本数で選択される。
【0056】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、予め固定された組合せでアンテナの組合せを選択する。
【0057】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、計算された移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルに基づいてアンテナの組合せを選択する。
【0058】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、N本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさを算出するステップと、算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさに対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む。
【0059】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、N本のアンテナのそれぞれごとに、当該移動端末装置以外の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値を算出するステップと、算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値の大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさの合計値に対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む。
【0060】
好ましくは、アンテナ組合せを選択するステップは、選択されるアンテナ本数分の予め定められたアンテナの組合せのそれぞれに対応して、空間多重接続している移動端末装置の相互間の受信応答ベクトルの相関値を算出するステップと、空間多重接続している移動端末装置の各々に対応して、当該移動端末装置と他の移動端末装置との相関値の合計値が最小となるアンテナの組合せを選択するステップとを含む。
【0061】
したがって、この発明によれば、空間多重基地局において、空間多重接続する端末の各々に対して、互いに異なるアンテナの組合せで送信ウェイトを形成して送信することにより、空間多重基地局から各端末に届く所望波および干渉波の到来方向に差を持たせるようにすることができる。このため、アダプティブアレイ機能を搭載した端末が干渉除去機能を十分に発揮することができ、通信品質の向上、エリア性能の向上を図ることができる。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0063】
図1は、この発明の基本原理を説明する概念図である。この発明の基本原理は、各端末ごとに、異なるアンテナの組合せを用いて送信ウェイトを形成し送信することにより、端末に届く所望波および干渉波の到来方向に差を持たせるようにし、アダプティブアレイ端末に干渉除去能力を発揮せしめることにある。
【0064】
図1の例では、たとえば4本アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4の空間多重基地局に端末1および端末2の2つのユーザ端末が空間多重接続している2多重の状態において、端末1に対する送信アンテナとして3本のアンテナANT1,ANT2,ANT3を選択し、端末2に対する送信アンテナとして3本のアンテナANT1,ANT2,ANT4を選択する場合を示している。
【0065】
なお、図1を含めて以下に説明する例では、基地局のアレイアンテナを構成するアンテナ数を4本とするが、この発明はこれに限定されるものではない。
【0066】
すなわち、この発明による方式を用いるためには、一般に、N本のアンテナを有する基地局に対し、M個の端末が空間多重接続(M多重)することが必要であり、NおよびMは、1<M<Nの大小関係を満たす整数である。換言すると、Nは3以上の整数であり、Mは2以上でNより小さい整数である。
【0067】
上述のように、端末ごとに異なるアンテナの組合せを選択するため、選択するアンテナの最大本数は、(N−1)本であり、一方、M多重するためには少なくともM本のアンテナが必要である。したがって、端末ごとに選択するアンテナの本数は、M本〜(N−1)本の間で自由に選ぶことができる。
【0068】
図1の例に戻って、この発明では、たとえば前述の特許文献1および特許文献2に開示された周知の方法により、受信応答ベクトルに含まれている到来方向情報を利用して送信ウェイトを形成する。
【0069】
このような受信応答ベクトルから送信ウェイトを形成する方法については上記特許文献1および特許文献2に詳細に開示されているため、ここではその詳細な説明は省略するが、要約すれば、受信応答ベクトル(または受信係数ベクトル)とは、基地局で受信した端末からの信号成分のうち、各端末からの信号の振幅および位相に関する情報を表わすものである。
【0070】
基地局において、このような各端末ごとの受信応答ベクトルを推定することにより、各端末から基地局までの無線区間の伝搬路特性、信号受信時における電力値などを検出することが可能となる。
【0071】
特に、アレイアンテナを構成する複数のアンテナで送受信される信号の振幅および位相の成分を調整することによって、信号電波の送受信の指向性を制御するアダプティブアレイ(空間多重)基地局においては、各アンテナごとの振幅および位相の成分の制御は本質的に、推定された受信応答ベクトルに基づいてウェイトベクトルを計算することによって行なわれる。
【0072】
なお、各端末から基地局で受信した信号の受信応答ベクトルの推定方法としては、基地局の各アンテナごとに受信した受信信号(IQ信号)と、当該端末からの復調ビットデータの再変調信号とを複素乗算してその結果をアンサンブル平均(時間平均)することによって推定する手法が用いられている。
【0073】
この方法では、有意な干渉が測定された場合には、所望ユーザ端末および干渉ユーザ端末の到来方向の情報を表わす受信応答ベクトルを推定し、推定された受信応答ベクトルに基づいて、所望ユーザ端末の方向に送信電波のビームをかつ干渉ユーザ端末の方向に送信電波のヌルを強制的に向けるような送信ウェイトを形成する(たとえば特許文献1の第16頁〜第22頁の説明を参照)。
【0074】
これにより、受信ウェイトをコピーして送信ウェイトとする場合と同様に、アダプティブアレイ基地局からは所望ユーザをターゲットとする指向性を有する送信信号が出力される。
【0075】
このような従来の受信応答ベクトルを推定して送信ウェイトを形成する方法では、どの端末に対しても基地局のすべてのアンテナを用いて行なわれていた。
【0076】
これに対し、この発明では、すべてのアンテナではなく、端末ごとに異なるように選択されたアンテナだけに対応する受信応答ベクトル(非選択のアンテナに対応するベクトル成分は使用しない)を使用して送信ウェイトを作成する。
【0077】
図1を参照して、この発明による送信ウェイトの形成過程について概略的に説明する。
【0078】
まず、端末1をターゲットとする端末1信号を送信する送信ウェイトW1の形成について説明する。端末1に対しては、上述のようにアンテナANT1,ANT2,ANT3が選択されており、これらの3本のアンテナにより、端末1からの受信応答ベクトルが推定され(ブロック1a)、かつ端末2からの受信応答ベクトルが推定される(ブロック1b)。これらの推定された受信応答ベクトルは送信ウェイト計算機1に与えられ、送信ウェイト計算機1は、端末1にビームを向けかつ端末2にヌルを向ける送信ウェイトW1を形成し(ブロック1c)、アンテナANT1,ANT2,ANT3から送信する。
【0079】
次に、端末2をターゲットとする端末2信号を送信する送信ウェイトW2の形成について説明する。端末2に対しては、上述のようにアンテナANT1,ANT2,ANT4が選択されており、これらの3本のアンテナにより、端末1からの受信応答ベクトルが推定され(ブロック2a)、かつ端末2からの受信応答ベクトルが推定される(ブロック2b)。これらの推定された受信応答ベクトルは送信ウェイト計算機2に与えられ、送信ウェイト計算機2は、端末1にヌルを向けかつ端末2にビームを向ける送信ウェイトW2を形成し(ブロック2c)、アンテナANT1,ANT2,ANT4から送信する。
【0080】
なお、ブロック1a,1b,2a,2bにおける受信応答ベクトルの推定、および送信ウェイト計算機1および2における送信ウェイトの形成の演算については、上記特許文献1および特許文献2に詳細に開示されている。
【0081】
以上のように、端末1をターゲットとする送信ウェイトW1と端末2をターゲットとする送信ウェイトW2とは、異なるアンテナの組合せで送信されるので、各端末側から見れば、所望波および干渉波の到来方向が異なって見えることになる。
【0082】
図2を参照して、図1のこの発明の原理を適用した場合に端末側から見た所望波および干渉波の到来方向について説明する。なお、図2で用いた各種矢印は、図13で用いたものと同じである。
【0083】
端末の移動などの原因により、送信信号のビームおよびヌルの方向制御が良好に行なえない場合であっても、端末1から見れば、所望波である端末1信号(S1)および干渉波である端末2信号(S2)は異なるアンテナの組合せから送信されているため、異なる方向から到来しているように見え、端末2から見れば、所望波である端末2信号(S2)および干渉波である端末1信号(S1)も異なる方向から到来しているように見えることになる。
【0084】
以上のように、この発明による空間多重基地局では、当該基地局に対し空間多重接続する複数の端末のすべてに向けて、アレイアンテナのすべてのアンテナではなく、そのうちの異なる組合せのアンテナで送信しているので、種々の原因により基地局での送信指向性制御が良好に行なえないときでも、各端末においては所望波および干渉波が異なる方向から到来するように見え、アダプティブアレイ機能を有する端末であれば干渉波を除去して所望波のみを抽出することが可能になる。
【0085】
次に、上述のこの発明の基本原理を実現するためのアンテナの選択方法について詳細に説明する。
【0086】
[実施の形態1]
図3は、この発明の実施の形態1によるアンテナ選択の態様のテーブルを示す図である。
【0087】
この実施の形態1によれば、多重度に応じて、予め固定された組合せで、端末ごとのアンテナ組合せを選択するものである。
【0088】
図3のテーブルは、4本アンテナの基地局において各多重度ごとに、この発明の適用の可否、および適用可能な場合における予め固定されたアンテナの組合せを例示するものである。
【0089】
まず、端末1および端末2が接続する2多重の場合、前述のM本〜(N−1)本の範囲に相当する2本または3本のアンテナを選択する。なお、本数の少ないアンテナ(ここでは2本)を選択すれば、所望波および干渉波の到来方向の差を大きくすることができるが、送信指向性形成の精度で劣ることになる。このため、アンテナ本数は、基本的には、(N−1)本に相当する本数(ここでは3本)を選択することが望ましい。
【0090】
まず、送信アンテナ2本を選択する場合には、たとえば、端末1に対する送信ウェイトを形成し送信するためのアンテナとしてANT1,ANT2を予め決めておき、端末2に対する送信ウェイトを形成し送信するためのアンテナとしてANT3,ANT4を予め決めておく。
【0091】
一方、送信アンテナ3本を選択する場合には、たとえば、端末1に対する送信ウェイトを形成し送信するためのアンテナとしてANT1,ANT2,ANT3を予め決めておき、端末2に対する送信ウェイトを形成し送信するためのアンテナとしてANT2,ANT3,ANT4を予め決めておく。
【0092】
次に、端末1、端末2および端末3が接続する3多重の場合、前述のM本〜(N−1)本の範囲に相当するアンテナ本数は3本だけである。したがって、アンテナ数2本の場合には、この発明の適用は不可である。
【0093】
送信アンテナ3本を選択する場合には、たとえば、端末1に対する送信ウェイトを形成し送信するためのアンテナとしてANT1,ANT2,ANT3を予め決めておき、端末2に対する送信ウェイトを形成し送信するためのアンテナとしてANT2,ANT3,ANT4を予め決めておき、端末3に対する送信ウェイトを形成し送信するためのアンテナとしてANT1,ANT3,ANT4を予めきめておく。
【0094】
次に、端末1、端末2、端末3および端末4が接続する4多重の場合、前述のM本〜(N−1)本の範囲に相当するアンテナ本数は存在せず、したがって4多重にはこの発明の適用は不可である。
【0095】
このような実施の形態1によれば、アンテナ選択のための処理が簡単であるという長所を有するものである。
【0096】
[実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2によるアンテナ選択の原理を説明するテーブルを示す図である。
【0097】
この実施の形態2によれば、端末ごとに計算された受信応答ベクトルに応じて、受信応答ベクトルの大きさにしたがって端末ごとのアンテナ組合せを選択するものである。
【0098】
図4の例は、4本アンテナで3多重の場合を示している。この場合の選択されるアンテナ本数は上述のように3本である。
【0099】
図4を参照して、端末1から4本のアンテナで受信した信号の受信応答ベクトルのアンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4のそれぞれに対応する成分の大きさは、1.2、0.5、0.8、1.0である。
【0100】
次に、端末2から4本のアンテナで受信した信号の受信応答ベクトルのアンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4のそれぞれに対応する成分の大きさは、0.7、0.8、0.3、0.5である。
【0101】
次に、端末3から4本のアンテナで受信した信号の受信応答ベクトルのアンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4のそれぞれに対応する成分の大きさは、0.8、0.9、1.3、1.2である。
【0102】
この実施の形態2では、所望ユーザ端末に対してより正確にビームを向けるため、各端末ごとに、受信応答ベクトルの大きさの大きいほうから順に、3本のアンテナの組合せを決定する。
【0103】
図4において、端末1については、受信応答ベクトルの大きさが1.2、0.8、1.0であるANT1,ANT3,ANT4が選択される。
【0104】
端末2については、受信応答ベクトルの大きさが0.7、0.8、0.5であるANT1,ANT2,ANT4が選択される。
【0105】
端末3については、受信応答ベクトルの大きさが0.9、1.3、1.2であるANT2,ANT3,ANT4が選択される。
【0106】
このように端末ごとに選択されたアンテナの組を用いて送信ウェイトを形成し送信することにより、所望ユーザ端末に対しより正確にビームが向いた送信ウェイトを形成することができ、対応のアダプティブアレイ端末での干渉除去能力をより協力に発揮させることができる。
【0107】
[実施の形態3]
図5は、この発明の実施の形態3によるアンテナ選択の原理を説明するテーブルを示す図である。
【0108】
この実施の形態3によれば、各端末ごとに計算された受信応答ベクトル(図4)に基づいて、当該端末(所望端末)以外の端末(干渉端末)の受信応答ベクトルの大きさの合計値をアンテナごとに計算し、合計値の大きさにしたがって端末ごとのアンテナ組合せを選択するものである。
【0109】
図5の例は、4本アンテナで3多重の場合を示している。この場合の選択されるアンテナ本数は上述のように3本である。
【0110】
図4の受信応答ベクトルの大きさのテーブルを参照して、端末1を所望端末とした場合、干渉端末となる端末2および端末3からアンテナANT1で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.7+0.8=1.5となる。同様に、干渉端末となる端末2および端末3からアンテナANT2で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.8+0.9=1.7となる。同様に、干渉端末となる端末2および端末3からアンテナANT3で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.3+1.3=1.6となる。同様に、干渉端末となる端末2および端末3からアンテナANT4で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.5+1.2=1.7となる。
【0111】
次に、端末2を所望端末とした場合、干渉端末となる端末1および端末3からアンテナANT1で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、1.2+0.8=2.0となる。同様に、干渉端末となる端末1および端末3からアンテナANT2で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.5+0.9=1.4となる。同様に、干渉端末となる端末1および端末3からアンテナANT3で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.8+1.3=2.1となる。同様に、干渉端末となる端末1および端末3からアンテナANT4で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、1.0+1.2=2.2となる。
【0112】
次に、端末3を所望端末とした場合、干渉端末となる端末1および端末2からアンテナANT1で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、1.2+0.7=1.9となる。同様に、干渉端末となる端末1および端末2からアンテナANT2で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.5+0.8=1.3となる。同様に、干渉端末となる端末1および端末2からアンテナANT3で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、0.8+0.3=1.1となる。同様に、干渉端末となる端末1および端末2からアンテナANT4で受信した受信応答ベクトルの大きさの合計値は、1.0+0.5=1.5となる。
【0113】
図5のテーブルは、以上の結果を、各端末(所望端末)と、アンテナごとの干渉端末の受信応答ベクトルの大きさの合計値との関係としてまとめたものである。
【0114】
この実施の形態3では、干渉端末に対してより正確にヌルを向けるため、各端末(所望端末)ごとに、干渉端末の受信応答ベクトルの大きさの合計値の大きいほうから順に、3本のアンテナの組合せを決定する。
【0115】
図5において、端末1については、干渉端末受信応答ベクトルの大きさ合計値が1.7、1.6、1.7であるANT2,ANT3,ANT4が選択される。
【0116】
端末2については、干渉端末受信応答ベクトルの大きさ合計値が2.0、2.1、2.2であるANT1,ANT3,ANT4が選択される。
【0117】
端末3については、干渉端末受信応答ベクトルの大きさ合計値が1.9、1.3、1.5であるANT1,ANT2,ANT4が選択される。
【0118】
このように端末ごとに選択されたアンテナの組を用いて送信ウェイトを形成し送信することにより、干渉端末に対しより正確にヌルが向いた送信ウェイトを形成することができ、対応のアダプティブアレイ端末での干渉除去能力をより強力に発揮させることができる。
【0119】
[実施の形態4]
図6および図7は、この発明の実施の形態4によるアンテナ選択の原理を説明するテーブルを示す図である。
【0120】
この実施の形態4によれば、予め互いに異なるアンテナの組合せを決めておき、各組合せごとに、それぞれの端末の受信応答ベクトルを計算し、さらに端末間の受信応答ベクトルの相関値を計算する。そして、計算された受信応答ベクトル相関値に基づいて、当該端末(所望端末)と、それ以外の端末(干渉端末)との受信応答ベクトル相関値の大きさの合計値を、アンテナ組合せごとに計算し、合計値の最小のアンテナ組合せを選択するものである。
【0121】
図6および図7の例は、4本アンテナで3多重の場合を示している。この場合の選択されるアンテナ本数は上述のように3本である。
【0122】
図6を参照すると、ANT1,ANT2,ANT3の第1の組合せ、ANT1,ANT2,ANT4の第2の組合せ、ANT1,ANT3,ANT4の第3の組合せ、ANT2,ANT3,ANT4の第4の組合せの4とおりの組合せが予め決められている。
【0123】
ここで、受信応答ベクトルの相関値の計算について説明する。受信応答ベクトルh1,h2がある場合、その相関値は次式で表わされる。
【0124】
相関値=(h1・h2)/(|h1|・|h2|)、ただし、(h1・h2)は内積、|h1|は絶対値を表わす。
【0125】
図6を参照して、アンテナの第1の組合せに関し、端末1と端末2との受信応答ベクトルの相関値は、0.4であり、端末1と端末3との受信応答ベクトルの相関値は0.8である。
【0126】
次に、アンテナの第2の組合せに関し、端末1と端末2との受信応答ベクトルの相関値は、0.5であり、端末1と端末3との受信応答ベクトルの相関値は0.9である。
【0127】
次に、アンテナの第3の組合せに関し、端末1と端末2との受信応答ベクトルの相関値は、0.8であり、端末1と端末3との受信応答ベクトルの相関値は0.3である。
【0128】
次に、アンテナの第4の組合せに関し、端末1と端末2との受信応答ベクトルの相関値は、0.2であり、端末1と端末3との受信応答ベクトルの相関値は0.2である。
【0129】
さらに、図6を参照して、アンテナの第1の組合せに関し、端末2と端末3との受信応答ベクトルの相関値は、0.2である。
【0130】
次に、アンテナの第2の組合せに関し、端末2と端末3との受信応答ベクトルの相関値は、0.6である。
【0131】
次に、アンテナの第3の組合せに関し、端末2と端末3との受信応答ベクトルの相関値は、0.3である。
【0132】
次に、アンテナの第4の組合せに関し、端末2と端末3との受信応答ベクトルの相関値は、0.5である。
【0133】
ここで、端末1を所望端末とした場合、この端末1と、干渉端末に相当する端末2および端末3との相関値の合計は、図6より、アンテナの第1の組合せに関しては、0.4+0.8=1.2となり、アンテナの第2の組合せに関しては、0.5+0.9=1.4となり、アンテナの第3の組合せに関しては、0.8+0.3=1.1となり、アンテナの第4の組合せに関しては、0.2+0.2=0.4となる。
【0134】
次に、端末2を所望端末とした場合、この端末2と、干渉端末に相当する端末1および端末3との相関値の合計は、図6より、アンテナの第1の組合せに関しては、0.4+0.2=0.6となり、アンテナの第2の組合せに関しては、0.5+0.6=1.1となり、アンテナの第3の組合せに関しては、0.8+0.3=1.1となり、アンテナの第4の組合せに関しては、0.2+0.5=0.7となる。
【0135】
次に、端末3を所望端末とした場合、この端末3と、干渉端末に相当する端末1および端末2との相関値の合計は、図6より、アンテナの第1の組合せに関しては、0.8+0.2=1.0となり、アンテナの第2の組合せに関しては、0.9+0.6=1.5となり、アンテナの第3の組合せに関しては、0.3+0.3=0.6となり、アンテナの第4の組合せに関しては、0.2+0.5=0.7となる。
【0136】
図7のテーブルは、以上の結果を、各端末(所望端末)と、アンテナ組合せごとの干渉端末との受信応答ベクトル相関値の合計値との関係としてまとめたものである。
【0137】
この実施の形態4では、所望端末に対してより正確にビームを向けかつ干渉端末に対してより正確にヌルを向けるため、各端末(所望端末)ごとに、干渉端末との受信応答ベクトル相関値の合計値の最小のアンテナの組合せを選択する。
【0138】
図7において、端末1については、干渉端末との受信応答ベクトル相関値の合計値が最小の0.4であるANT2,ANT3,ANT4の組合せが選択される。
【0139】
端末2については、干渉端末との受信応答ベクトル相関値の合計値が最小の0.6であるANT1,ANT2,ANT3の組合せが選択される。
【0140】
端末3については、干渉端末との受信応答ベクトル相関値の合計値が最小の0.6であるANT1,ANT3,ANT4の組合せが選択される。
【0141】
このように端末ごとに選択されたアンテナの組を用いて送信ウェイトを形成し送信することにより、所望端末に対しより正確にビームが向きかつ干渉端末に対しより正確にヌルが向いた送信ウェイトを形成することができ、対応のアダプティブアレイ端末での干渉除去能力をより協力に発揮させることができる。
【0142】
次に、図8は、この発明の実施の形態1〜4を実現するための空間多重基地局の機能ブロック図である。この機能ブロック図は、4本アンテナの空間多重基地局において、端末1および端末2が接続する2多重に対応している。
【0143】
図8を参照して、アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4で受信した信号は受信処理装置100に与えられ、アダプティブアレイ処理により、端末1からの受信信号1および端末2からの受信信号2がそれぞれ抽出される。
【0144】
端末1に対する送信信号1および端末2に対する送信信号2は、送信処理装置200に与えられ、送信指向性が制御された後、合成されてアンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4によって送信される。
【0145】
アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4と、受信処理装置100および送信処理装置200との間の接続は、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4により、選択的に切替えられる。
【0146】
まず、受信時の動作について説明すると、アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4で受信した信号は、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4を介して受信処理装置100に入り、端末1からの受信信号1の抽出のために、乗算器11a,12a,13a,14aのそれぞれの一方入力に与えられるとともに、受信ウェイトベクトル計算機16aおよび受信応答ベクトル計算機18aに与えられる。
【0147】
受信ウェイトベクトル計算機16aからは、それぞれのアンテナでの受信信号に対するウェイトwrx11,wrx21,wrx31,wrx41が出力され、乗算器11a,12a,13a,14aのそれぞれの他方入力に与えられる。
【0148】
アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4で受信した信号と、対応するウェイトwrx11,wrx21,wrx31,wrx41とは、乗算器11a,12a,13a,14aでそれぞれ乗算され、その結果は、加算器15aで加算される。
【0149】
加算器15aからのアレイ出力は、受信信号1として出力されるとともに、受信ウェイトベクトル計算機16aおよび受信応答ベクトル計算機18aに与えられる。また、受信ウェイトベクトル計算機16aには、メモリ17aから既知の参照信号が与えられる。
【0150】
受信ウェイトベクトル計算機16aは、加算器15aからのアレイ出力と、メモリ17aに格納されている既知の参照信号との誤差の2乗を減少させるように受信ウェイトベクトルwrx11,wrx21,wrx31,wrx41をリアルタイムで収束させる。これにより、特定の端末1からの受信指向性を収束させ、所望端末1からの受信信号1を抽出することができる。
【0151】
一方、アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4で受信されスイッチSW1,SW2,SW3,SW4を介して受信処理装置100に入った信号は、端末2からの受信信号2の抽出のために、乗算器11b,12b,13b,14bのそれぞれの一方入力に与えられるとともに、受信ウェイトベクトル計算機16bおよび受信応答ベクトル計算機18bに与えられる。
【0152】
受信ウェイトベクトル計算機16bからは、それぞれのアンテナでの受信信号に対するウェイトwrx12,wrx22,wrx32,wrx42が出力され、乗算器11b,12b,13b,14bのそれぞれの他方入力に与えられる。
【0153】
アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4で受信した信号と、対応するウェイトwrx12,wrx22,wrx32,wrx42とは、乗算器11b,12b,13b,14bでそれぞれ乗算され、その結果は、加算器15bで加算される。
【0154】
加算器15bからのアレイ出力は、受信信号2として出力されるとともに、受信ウェイトベクトル計算機16bおよび受信応答ベクトル計算機18bに与えられる。また、受信ウェイトベクトル計算機16bには、メモリ17bから既知の参照信号が与えられる。
【0155】
受信ウェイトベクトル計算機16bは、加算器15bからのアレイ出力と、メモリ17bに格納されている既知の参照信号との誤差の2乗を減少させるように受信ウェイトベクトルwrx12,wrx22,wrx32,wrx42をリアルタイムで収束させる。これにより、特定の端末2からの受信指向性を収束させ、所望端末2からの受信信号2を抽出することができる。
【0156】
なお、受信ウェイトベクトル計算機16aおよび16bで使用されるアダプティブアレイアルゴリズムは、非特許文献1および2に開示されているように周知であり、ここでは説明を省略する。
【0157】
一方、受信応答ベクトル計算機18aは、アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4で受信した信号と、加算器15aからのアレイ出力とに応じて、端末1の受信応答ベクトルを算出し、送信処理装置200内のアンテナ選択機30に与える。
【0158】
また、受信応答ベクトル計算機18bは、アンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4で受信した信号と、加算器15bからのアレイ出力とに応じて、端末2の受信応答ベクトルを算出し、送信処理装置200内のアンテナ選択機30に与える。
【0159】
なお、受信応答ベクトル計算機18aおよび18bで使用されるアルゴリズムは、特許文献1および2に開示されているように周知であり、ここでは説明を省略する。
【0160】
アンテナ選択機30は、上述の実施の形態1〜4で説明したアンテナ選択方法のいずれかによって、送信ウェイトの形成および送信に使用する、端末ごとに異なるアンテナの組合せを決定する。アンテナ選択機30の処理動作については、後述する。
【0161】
受信応答ベクトル計算機18aで計算された端末1に対応する受信応答ベクトルのうち、アンテナ選択機30で選択された端末1に対応するアンテナ組合せに対応する成分からなる受信応答ベクトル(非選択のアンテナに対応する成分は0で置き換えられるか、あるいは使用されない旨が送信ウェイトベクトル計算機に通知される)が、アンテナ選択機30から送信ウェイトベクトル計算機26aに与えられる。
【0162】
一方、受信応答ベクトル計算機18bで計算された端末2に対応する受信応答ベクトルのうち、アンテナ選択機30で選択された端末2に対応するアンテナ組合せに対応する成分からなる受信応答ベクトル(非選択のアンテナに対応する成分は0で置き換えられるか、あるいは使用されない旨が送信ウェイトベクトル計算機に通知される)が、アンテナ選択機30から送信ウェイトベクトル計算機26bに与えられる。
【0163】
送信ウェイトベクトル計算機26aは、端末1に対応するアンテナ組合せの受信応答ベクトルに基づいて送信ウェイトベクトルwtx11,wtx21,wtx31,wtx41を計算し、送信ウェイトベクトル設定部25aに設定する。
【0164】
乗算器21a,22a,23a,24aのそれぞれの一方入力には、端末1に対する送信信号1が入力され、他方入力には、送信ウェイトベクトル設定部25aから送信ウェイトベクトルwtx11,wtx21,wtx31,wtx41が入力される。
【0165】
送信ウェイトベクトル計算機26bは、端末2に対応するアンテナ組合せの受信応答ベクトルに基づいて送信ウェイトベクトルwtx12,wtx22,wtx32,wtx42を計算し、送信ウェイトベクトル設定部25bに設定する。
【0166】
乗算器21b,22b,23b,24bのそれぞれの一方入力には、端末2に対する送信信号2が入力され、他方入力には、送信ウェイトベクトル設定部25bから送信ウェイトベクトルwtx12,wtx22,wtx32,wtx42が入力される。
【0167】
乗算器21a,22a,23a,24aのそれぞれの出力および乗算器21b,22b,23b,24bのそれぞれの出力は合成され、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4を介してアンテナANT1,ANT2,ANT3,ANT4から出力される。
【0168】
送信ウェイトベクトル計算機26aおよび26bで使用されるアルゴリズムは、特許文献1および2に開示されているように周知であり、ここでは説明を省略する。
【0169】
以上のように、図8の空間多重基地局では、端末1および端末2に対しては、アンテナ選択機30で選択された異なるアンテナ組合わせで送信ウェイトベクトルが形成されているため、各端末から見た所望波および干渉波の到来方向に差を持たせることが可能となる。
【0170】
上述の機能ブロック図のアンテナ選択機30によって実行されるこの発明の実施の形態によるアンテナ選択方法は、実際には、図示しないデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)によって、図9〜図11に示すフロー図に従ってソフトウェアで実行されるものである。この図示しないDSPは、図9〜図11に示すフロー図の各ステップを備えるプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。
【0171】
以下に、図9〜図11を参照して、この発明の実施の形態2〜4によるアンテナ選択アルゴリズムについて説明する。なお、実施の形態1ではアンテナの組合せは固定であるので、アンテナ選択のためのフロー図は省略する。
【0172】
図9は、図4に関連して説明した実施の形態2のアンテナ選択アルゴリズムを示している。
【0173】
図9を参照して、ステップS1において、多重度数をM、所望端末としてのユーザ端末の番号nを1に設定して処理を開始する。なお、基地局のアレイアンテナを構成するすべてのアンテナ(この例では4本)が選択の候補となり得る。
【0174】
ステップS2において、ユーザ端末番号n=1が多重度M以下であるか否かが判断される。ユーザ端末番号n=1が多重度M以下であると判断されると、ステップS3に進み、図4のテーブルに示したように、当該所望端末n=1のそれぞれのアンテナの受信応答ベクトルの大きさを対比し、大きさが最小であるアンテナを選択する。
【0175】
次に、ステップS4において、ステップS3で選択された受信応答ベクトルの大きさが最小のアンテナをアンテナ選択候補から除外する。
【0176】
ステップS5において、端末n=1に対する送信アンテナの組合せとして、ステップS4で除外されたアンテナ以外の残りの3本のアンテナを決定する。
【0177】
次に、ステップS6で、ユーザ端末番号nを1だけインクリメントしてステップS2に戻る。ユーザ端末番号nが多重度Mに等しくなるまでステップS3〜S6の処理が実行され、ユーザ端末番号nが多重度Mを超えたことがステップS2で判断されれば、処理を終了する。
【0178】
図10は、図5に関連して説明した実施の形態3のアンテナ選択アルゴリズムを示している。
【0179】
図10を参照して、ステップS11において、多重度数をM、所望端末としてのユーザ端末の番号nを1に設定して処理を開始する。なお、基地局のアレイアンテナを構成するすべてのアンテナ(この例では4本)が選択の候補となり得る。
【0180】
ステップS12において、ユーザ端末番号n=1が多重度M以下であるか否かが判断される。ユーザ端末番号n=1が多重度M以下であると判断されると、ステップS13に進み、図5のテーブルに示したように、各アンテナごとに、端末n=1以外の干渉端末の受信応答ベクトルの大きさの合計値を算出する。
【0181】
次に、ステップS14において、ステップS13で作成された図5のテーブルから、当該所望端末n=1のアンテナごとの干渉端末受信応答ベクトルの大きさの合計値を対比し、合計値が最小であるアンテナを選択する。
【0182】
次に、ステップS15において、ステップS14で選択された干渉端末受信応答ベクトルの大きさの合計値が最小のアンテナをアンテナ選択候補から除外する。
【0183】
次に、ステップS16において、端末n=1に対する送信アンテナの組合せとして、ステップS15で除外されたアンテナ以外の残りの3本のアンテナを決定する。
【0184】
次に、ステップS17で、ユーザ端末番号nを1だけインクリメントしてステップS12に戻る。ユーザ端末番号nが多重度Mに等しくなるまでステップS13〜S17の処理が実行され、ユーザ端末番号nが多重度Mを超えたことがステップS12で判断されれば、処理を終了する。
【0185】
図11は、図6および図7に関連して説明した実施の形態4のアンテナ選択アルゴリズムを示している。
【0186】
図11を参照して、ステップS21において、多重度数をM、所望端末としてのユーザ端末の番号nを1に設定して処理を開始する。なお、基地局のアレイアンテナを構成するすべてのアンテナ(この例では4本)が選択の候補となり得る。
【0187】
ステップS22において、ユーザ端末番号n=1が多重度M以下であるか否かが判断される。ユーザ端末番号n=1が多重度M以下であると判断されると、ステップS23に進み、図6のテーブルに示したように、各アンテナ組合せごとに、端末同士の受信応答ベクトルの相関値を計算する。
【0188】
次に、ステップS24において、図7のテーブルに示すように、所望端末n=1と、それ以外の干渉端末との受信応答ベクトル相関値の合計値を算出する。そして、当該所望端末n=1のアンテナ組合せごとの干渉端末受信応答ベクトル相関値の合計値を対比し、合計値が最小であるアンテナ組合せを選択する。
【0189】
次に、ステップS25において、端末n=1に対する送信アンテナの組合せとして、ステップS24で選択されたアンテナの組合せを決定する。
【0190】
次に、ステップS26で、ユーザ端末番号nを1だけインクリメントしてステップS22に戻る。ユーザ端末番号nが多重度Mに等しくなるまでステップS23〜S26の処理が実行され、ユーザ端末番号nが多重度Mを超えたことがステップS22で判断されれば、処理を終了する。
【0191】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0192】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、空間多重基地局において、空間多重接続する端末の各々に対して、互いに異なるアンテナの組合せで送信ウェイトを形成して送信することにより、空間多重基地局から各端末に届く所望波および干渉波の到来方向に差を持たせるようにすることができる。このため、端末の移動などにより基地局における送信指向性の制御が良好に行なえない場合であっても、アダプティブアレイ機能を搭載した端末であれば干渉除去機能を十分に発揮することができ、通信品質の向上、エリア性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の基本原理を説明する概念図である。
【図2】 この発明の基本原理による空間多重基地局のアンテナの使用形態および信号到来方向を模式的に説明する図である。
【図3】 この発明の実施の形態1によるアンテナ選択の態様のテーブルを示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2によるアンテナ選択の原理を説明するテーブルを示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3によるアンテナ選択の原理を説明するテーブルを示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態4によるアンテナ選択の原理を説明するテーブルを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態4によるアンテナ選択の原理を説明するテーブルを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1〜4を実現するための空間多重基地局の機能ブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態2の処理を示すフロー図である。
【図10】 この発明の実施の形態3の処理を示すフロー図である。
【図11】 この発明の実施の形態4の処理を示すフロー図である。
【図12】 各端末信号が各端末においてどのように作用するかをまとめたテーブルを示す図である。
【図13】 従来の空間多重基地局のアンテナの使用形態および信号到来方向を模式的に説明する図である。
【符号の説明】
1,2 送信ウェイト計算機、11a,12a,13a,14a,11b,12b,13b,14b,21a,22a,23a,24a,21b,22b,23b,24b 乗算器、15a,15b 加算器、16a,16b 受信ウェイトベクトル計算機、17a,17b メモリ、18a,18b 受信応答ベクトル計算機、25a,25b 送信ウェイトベクトル設定部、26a,26b 送信ウェイトベクトル計算機、30 アンテナ選択器、100 受信処理装置、200 送信処理装置、ANT1,ANT2,ANT3,ANT4 アンテナ、SW1,SW2,SW3,SW4 スイッチ。
Claims (24)
- 離散的に配置されたN(Nは3以上の整数)本のアンテナの指向性をリアルタイムで制御することにより、M(Mは2以上でありNより小さい整数)個の移動端末装置が空間多重接続することを許容する無線基地装置であって、
前記N本のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して前記M個の移動端末装置のそれぞれからの受信信号を抽出するアダプティブアレイ処理手段と、
前記N本のアンテナで受信した信号および前記抽出された受信信号に基づいて、空間多重接続した前記M個の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルを計算する受信応答ベクトル計算手段と、
前記空間多重接続した前記M個の移動端末装置のそれぞれに対して、前記N本のアンテナのうちの互いに異なるアンテナの組合せを選択して割当てるアンテナ組合せ選択手段と、
前記計算された受信応答ベクトルのうち前記移動端末装置ごとに選択された互いに異なるアンテナの組合せにそれぞれ対応する受信応答ベクトルを抽出し、前記抽出された受信応答ベクトルに基づいて、前記空間多重接続した対応する移動端末装置のそれぞれに対して前記アンテナの送信指向性を制御する送信ウェイトベクトルを計算する送信ウェイトベクトル計算手段とを備えた、無線基地装置。 - 前記送信ウェイトベクトル計算手段は、前記空間多重接続したM個の移動端末装置の各々に対し、当該移動端末装置に対し送信電波のビームを向け、他の移動端末装置に対し送信電波のヌルを向けるような送信ウェイトベクトルを計算する、請求項1に記載の無線基地装置。
- 前記アンテナの組合せは、M本〜(N−1)本の間の本数で選択される、請求項1または2に記載の無線基地装置。
- 前記アンテナ組合せ選択手段は、予め固定された組合せで前記アンテナの組合せを選択する、請求項3に記載の無線基地装置。
- 前記アンテナ組合せ選択手段は、前記計算された移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルに基づいて前記アンテナの組合せを選択する、請求項3に記載の無線基地装置。
- 前記アンテナ組合せ選択手段は、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、前記N本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさを算出する手段と、
前記算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさに対応するアンテナの組合せを選択する手段とを含む、請求項5に記載の無線基地装置。 - 前記アンテナ組合せ選択手段は、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、前記N本のアンテナのそれぞれごとに、当該移動端末装置以外の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値を算出する手段と、
前記算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値の大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさの合計値に対応するアンテナの組合せを選択する手段とを含む、請求項5に記載の無線基地装置。 - 前記アンテナ組合せ選択手段は、
選択されるアンテナ本数分の予め定められたアンテナの組合せのそれぞれに対応して、前記空間多重接続している前記移動端末装置の相互間の受信応答ベクトルの相関値を算出する手段と、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、当該移動端末装置と他の移動端末装置との相関値の合計値が最小となるアンテナの組合せを選択する手段とを含む、請求項5に記載の無線基地装置。 - 離散的に配置されたN(Nは3以上の整数)本のアンテナの指向性をリアルタイムで制御することにより、M(Mは2以上でありNより小さい整数)個の移動端末装置が空間多重接続することを許容する無線基地装置における送信指向性制御方法であって、
前記N本のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して前記M個の移動端末装置のそれぞれからの受信信号を抽出するステップと、
前記N本のアンテナで受信した信号および前記抽出された受信信号に基づいて、空間多重接続した前記M個の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルを計算するステップと、
前記空間多重接続した前記M個の移動端末装置のそれぞれに対して、前記N本のアンテナのうちの互いに異なるアンテナの組合せを選択して割当てるステップと、
前記計算された受信応答ベクトルのうち前記移動端末装置ごとに選択された互いに異なるアンテナの組合せにそれぞれ対応する受信応答ベクトルを抽出し、前記抽出された受信応答ベクトルに基づいて、前記空間多重接続した対応する移動端末装置のそれぞれに対して前記アンテナの送信指向性を制御する送信ウェイトベクトルを計算するステップとを備えた、送信指向性制御方法。 - 前記送信ウェイトベクトルを計算するステップは、前記空間多重接続したM個の移動端末装置の各々に対し、当該移動端末装置に対し送信電波のビームを向け、他の移動端末装置に対し送信電波のヌルを向けるような送信ウェイトベクトルを計算する、請求項9に記載の送信指向性制御方法。
- 前記アンテナの組合せは、M本〜(N−1)本の間の本数で選択される、請求項9または10に記載の送信指向性制御方法。
- 前記アンテナ組合せを選択するステップは、予め固定された組合せで前記アンテナの組合せを選択する、請求項11に記載の送信指向性制御方法。
- 前記アンテナ組合せを選択するステップは、前記計算された移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルに基づいて前記アンテナの組合せを選択する、請求項11に記載の送信指向性制御方法。
- 前記アンテナ組合せを選択するステップは、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、前記N本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさを算出するステップと、
前記算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさに対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む、請求項13に記載の送信指向性制御方法。 - 前記アンテナ組合せを選択するステップは、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、前記N本のアンテナのそれぞれごとに、当該移動端末装置以外の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値を算出するステップと、
前記算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値の大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさの合計値に対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む、請求項13に記載の送信指向性制御方法。 - 前記アンテナ組合せを選択するステップは、
選択されるアンテナ本数分の予め定められたアンテナの組合せのそれぞれに対応して、前記空間多重接続している前記移動端末装置の相互間の受信応答ベクトルの相関値を算出するステップと、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、当該移動端末装置と他の移動端末装置との相関値の合計値が最小となるアンテナの組合せを選択するステップとを含む、請求項13に記載の送信指向性制御方法。 - 離散的に配置されたN(Nは3以上の整数)本のアンテナの指向性をリアルタイムで制御することにより、M(Mは2以上でありNより小さい整数)個の移動端末装置が空間多重接続することを許容する無線基地装置における送信指向性制御プログラムであって、コンピュータに、
前記N本のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して前記M個の移動端末装置のそれぞれからの受信信号を抽出するステップと、
前記N本のアンテナで受信した信号および前記抽出された受信信号に基づいて、空間多重接続した前記M個の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルを計算するステップと、
前記空間多重接続した前記M個の移動端末装置のそれぞれに対して、前記N本のアンテナのうちの互いに異なるアンテナの組合せを選択して割当てるステップと、
前記計算された受信応答ベクトルのうち前記移動端末装置ごとに選択された互いに異なるアンテナの組合せにそれぞれ対応する受信応答ベクトルを抽出し、前記抽出された受信応答ベクトルに基づいて、前記空間多重接続した対応する移動端末装置のそれぞれに対して前記アンテナの送信指向性を制御する送信ウェイトベクトルを計算するステップとを実行させる、送信指向性制御プログラム。 - 前記送信ウェイトベクトルを計算するステップは、前記空間多重接続したM個の移動端末装置の各々に対し、当該移動端末装置に対し送信電波のビームを向け、他の移動端末装置に対し送信電波のヌルを向けるような送信ウェイトベクトルを計算する、請求項17に記載の送信指向性制御プログラム。
- 前記アンテナの組合せは、M本〜(N−1)本の間の本数で選択される、請求項17または18に記載の送信指向性制御プログラム。
- 前記アンテナ組合せを選択するステップは、予め固定された組合せで前記アンテナの組合せを選択する、請求項19に記載の送信指向性制御プログラム。
- 前記アンテナ組合せを選択するステップは、前記計算された移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルに基づいて前記アンテナの組合せを選択する、請求項19に記載の送信指向性制御プログラム。
- 前記アンテナ組合せを選択するステップは、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、前記N本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさを算出するステップと、
前記算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさに対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む、請求項21に記載の送信指向性制御プログラム。 - 前記アンテナ組合せを選択するステップは、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、前記N本のアンテナのそれぞれごとに、当該移動端末装置以外の移動端末装置のそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値を算出するステップと、
前記算出されたN本のアンテナそれぞれの受信応答ベクトルの大きさの合計値の大きい方から順に、選択されるアンテナ本数分の受信応答ベクトルの大きさの合計値に対応するアンテナの組合せを選択するステップとを含む、請求項21に記載の送信指向性制御プログラム。 - 前記アンテナ組合せを選択するステップは、
選択されるアンテナ本数分の予め定められたアンテナの組合せのそれぞれに対応して、前記空間多重接続している前記移動端末装置の相互間の受信応答ベクトルの相関値を算出するステップと、
前記空間多重接続している前記移動端末装置の各々に対応して、当該移動端末装置と他の移動端末装置との相関値の合計値が最小となるアンテナの組合せを選択するステップとを含む、請求項21に記載の送信指向性制御プログラム。
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