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JP4140537B2 - 車両用電源システム - Google Patents

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JP4140537B2
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Description

この発明は、車両用電源システムに関し、より特定的には、異常電流の遮断機能を備えた車両用電源システムに関する。
車両用を始めとする電源システムには、過電流等の異常電流発生時に電流経路を遮断するためのヒューズ素子が一般的に必要とされる。一般的なヒューズ素子は、過電流通過に伴って溶断する導電素子によって構成される。また、一般的なヒューズ素子が溶断し難い断続的な短絡電流を遮断するために、パワーMOS(Metal Oxide Semiconductor)−FET(Field Effect Transistor)をヒューズとして適用する技術が、たとえば特許文献1に開示されている。
特開平11−136846号公報 特開2002−261594号公報 特開2002−38984号公報
しかしながら、車両の代表例である自動車においては、電気負荷は動作タイミングの異なる複数の系統に分類される。たとえば、アクセサリスイッチ(いわゆるACCスイッチ)のオンに応答して動作する負荷群や、エンジン起動スイッチ(いわゆるIGCDスイッチ)オンに応答して動作する負荷群が存在する。また、バッテリからの供給電圧をそのまま電源電圧として受ける負荷群や、バッテリ電圧を昇圧回路によって昇圧した電源電圧を受ける負荷群等が存在する。
これら複数の負荷系統間では負荷電流が異なってくるため、電源配線を効率的に配置するためには、これらの負荷系統毎に負荷電流定格に合致したハーネス径の配線を用いることが望ましい。
したがって、このような電源システムでは、共通の電力供給装置から複数の電源配線が枝分かれして配置されるので、電力供給装置の内部において各負荷への電力供給経路の根元にヒューズ素子を設けることが必要となる。
特に、バッテリの出力電圧を変換して負荷の電源電圧を生成する電力供給装置については、低電圧配線部分を短くして電力損失を低減するために、バッテリに近接して配置することが好ましい。一般的に、バッテリは、安全性を配慮して人の手に触れにくい場所に格納されるため、これに伴って、電力供給装置もメンテナンスが困難なレイアウト配置となりやすい。このため、ヒューズ素子を電力供給装置内部に設ける場合には、そのメンテナンス性が向上するような設計とするよう考慮する必要がある。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、共通の電力供給装置から複数の負荷系統に独立の電源配線を用いて電力を供給する車両用電源システムにおいて、メンテナンスに優れたヒューズ素子の配置を提供することである。
この発明による車両用電源システムは、複数の負荷系統と、電力供給装置と、複数の電力配線とを備える。電力供給装置は、複数の負荷系統へ電力を供給するために設けられる。複数の電力配線は、電力供給装置と複数の負荷系統との間をそれぞれ接続する。電力供給装置は、複数の電力配線のそれぞれに対して直列に接続された複数の電力用半導体スイッチ素子と、複数の電力用半導体スイッチ素子にそれぞれ対応して設けられた、複数の異常電流検出部、複数の保持回路、複数の強制遮断回路および複数の強制遮断解除回路を含む。複数の異常電流検出部の各々は、対応の電力用半導体スイッチ素子の異常電流を検出し、複数の保持回路の各々は、リセット入力が与えられるまではその保持内容を継続的に保持するとともに、リセット入力に応答して保持内容を第1の状態に初期化する。複数の強制遮断解除回路の各々は、対応する異常電流検出部によって異常電流が検出されたときにその保持内容を第1の状態から第2の状態に遷移させる。複数の強制遮断回路の各々は、対応する保持回路が第2の状態を保持するときに、対応の電力用半導体スイッチ素子を強制的に遮断し、かつ、電力供給装置の外部からの入力に応答して、対応の電力用半導体スイッチ素子を導通させるとともに、対応の保持回路に対してリセット入力を与える。
好ましくは、複数の負荷系統のうちの1つは、車両の運転者の操作に応答して動作する負荷を含み、負荷に対応する外部からの入力は、車両の運転者の操作に応答して発生される電気信号である。
さらに好ましくは、車両の運転者の操作は、イグニッションスイッチのオン操作である。
また、さらに好ましくは、車両の運転者の操作は、アクセサリスイッチのオン操作である。
また好ましくは、電力供給装置は、バッテリからの供給電力を源として、複数の負荷系統へ電力を発生し、複数の負荷系統のうちの1つは、バッテリからの電力供給を常時受けて動作する負荷を含み、負荷に対応する外部からの入力は、所定の電気端子を接地させる操作によって与えられる。
あるいは好ましくは、電力供給装置は、バッテリからの供給電力を源として、複数の負荷系統へ電力を発生し、電力供給装置は、バッテリと近接して配置される。
この発明による車両用電源システムでは、複数の負荷系統ごとに別々に電力配線を設けた構成として、各電力配線を負荷電流に応じたハーネス径として効率的に配置するとともに、これら複数の負荷系統に共通の電力変換装置の内部に設けられた半導体スイッチ素子を、当該電力変換装置外部からの入力によって遮断状態から導通状態に復帰可能なヒューズ素子として用いることができる。
したがって、部品交換が不要なヒューズ素子を実現することができ、メンテナンス性に優れた構成とすることができる。特に、メンテナンス作業性の悪い環境に電力供給装置が配置された場合にも、サービス性を低下させることがない。
また、運転者の操作に応答して動作する負荷群に対応する半導体スイッチ素子を、当該操作に応答して発生される電気信号に応答して初期的な導通状態に復帰させる構成とすることにより、当該負荷群の動作開始時において確実に初期的な負荷電流経路を形成することができる。特に、自動車で一般的に用いられるイグニッションスイッチ信号(いわゆるIGCT信号)やアクセサリスイッチ信号(いわゆるACC信号)を用いて、上記の構成を実現することが可能である。
さらに、バッテリから常時電流供給を受けて動作する負荷群に対応する半導体スイッチ素子を、所定の電気端子を接地させる操作によって初期的な導通状態に復帰させる構成とすることにより、部品交換を伴うことなく簡便な操作でヒューズ素子交換と等価な作業を行なうことができるので、メンテナンス性を高めることができる。
特に、感電の恐れが小さいように人の手の触れにくい部分に格納されるバッテリに近接させて電力供給装置を配置することにより、低電圧配線部分を短くして電力損失の低減を図ることが可能であるが、このような場合に、部品交換が不要なヒューズ素子を実現して、メンテナンス性を高めることの利点が大きい。
以下において、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下における同一または相当部分には同一符号を付しその説明は原則的には繰返さないものとする。
図1は、この発明の実施の形態に従う車両用電源システム10の全体構成を示す概略ブロック図である。なお以下の説明で明らかになるように、車両用電源システム10は代表的には自動車への搭載を前提とした車両用電源システムである。
図1を参照して、この発明による車両用電源システム10は、複数の負荷系統20a〜20dに対して電力を供給する。車両用電源システム10は、電力供給装置30と、負荷系統20a〜20dにそれぞれ対応して設けられる電力配線35a〜30dとを備える。
電力供給装置30は、バッテリ50からバッテリ電圧VBを受ける入力端子32と、入力端子36〜38と、昇圧回路40と、出力端子45a〜45dとを含む。昇圧回路40は、入力端子32に入力されたバッテリ電圧VBを昇圧して昇圧電圧VCを生成する。出力端子45aからは、バッテリ電圧VBが出力される。一方、出力端子45b〜45dからは、昇圧回路について昇圧された昇圧電圧VCが出力される。
電源配線35a〜35dは、電力供給装置30の出力端子45a〜45dと負荷系統20a〜20dとの間をそれぞれ接続する。入力端子36〜38は、電圧信号等の電気的入力が可能な端子である。入力端子36には、後ほど詳細に説明する強制遮断状態の解除操作信号が入力され、入力端子37には、運転者のスイッチ操作に応答して、アクセサリ起動スイッチ信号、いわゆるACC信号が入力される。同様に、入力端子38には、運転者のスイッチ操作に応答して、点火スイッチ信号、いわゆるIGCT信号が入力される。
ACC信号およびIGCT信号は、運転者のスイッチ操作に応答して、図示しない信号発生回路によって生成される。
負荷系統20aは、バッテリ電圧VBを常時供給される電気負荷群で構成され、負荷系統20bは、昇圧電圧VCを常時供給される電気負荷群で構成される。一方、負荷系統20cは、IGCT信号に応答して動作する電気負荷群で構成され、負荷系統20dはACC信号に応答して動作する電気負荷群で構成される。
図2は、図1に示した電力供給装置30の構成を詳細に説明する図である。
図2を参照して、電力供給装置30は、入力端子32,36〜38、昇圧回路40および出力端子45a〜45dに加えて、制御回路60,62,64と、ダイオード90,91と、電力用半導体スイッチ素子95と、負荷系統20a〜20dのそれぞれに対応して設けられる電力用半導体スイッチ素子100a〜100dと、強制遮断解除回路110とを含む。この実施の形態では、電力用半導体スイッチ素子100a〜100dは、p型MOS−FETで構成される。なお、以下においては、各電力用半導体スイッチ素子を単に「半導体スイッチ素子」とも称する。
半導体スイッチ素子100aに対応して、異常電流検出回路102a、自己保持回路104aおよび強制遮断回路106aが設けられ、そのゲートに対してゲート抵抗108aが接続されている。同様に、半導体スイッチ素子100bに対応して、異常電流検出回路102b、自己保持回路104bおよび強制遮断回路106bが設けられ、そのゲートに対してゲート抵抗108bが接続されている。
また、半導体スイッチ素子100cに対しては、異常電流検出回路102c、自己保持回路104cおよび強制遮断回路106cが設けられ、そのゲートに対してゲート抵抗108cが接続されている。さらに、半導体スイッチ素子100dに対応して、異常電流検出回路102d、自己保持回路104dおよび強制遮断回路106dが設けられ、そのゲートに対してゲート抵抗108dが接続されている。
ダイオード90は、入力端子32と負荷系統20a(+B系)に対応する電源ライン80aとの間に設けられ、入力端子32から電力ライン80aへ向かう方向を順方向として接続される。電力ライン80aは、半導体スイッチ素子100aを介して、出力端子45aと電気的に接続される。
ダイオード91は、入力端子32と負荷系統20b(昇圧系)に対応する電源ライン80bとの間に設けられ、入力端子32から電力ライン80bへ向かう方向を順方向として接続される。電力ライン80bは、半導体スイッチ素子100bを介して、出力端子45bと電気的に接続される。
昇圧回路40は、制御回路60からの動作指示に応答して動作し、動作時には入力端子32に入力されたバッテリ電圧VBを昇圧して、自身の出力ノードへ昇圧電圧VCを出力する。
半導体スイッチ素子95は、昇圧回路40の出力ノードと電力ライン80bとの間に電気的に接続され、制御回路60からの指示に応答してオン・オフする。制御回路60は、昇圧回路40および半導体スイッチ素子95の動作を制御する。
制御回路60によって半導体スイッチ素子95をオンすることにより、電源ライン80bに昇圧電圧VCを供給できる。一方、半導体スイッチ素子95をオフした場合には、電源ライン80bにはバッテリ電圧VBが供給される。すなわち、負荷系統20bへの供給電圧は、半導体スイッチ素子95のオン・オフによって、バッテリ電圧VBおよび昇圧電圧VCの間で切換えることができる。
負荷系統20c(IGCT系)に対応する電力ライン80cは、昇圧回路40の出力ノードと接続され、さらに半導体スイッチ素子100cを介して出力端子45cと接続される。同様に、負荷系統20d(ACC系)に対応する電力ライン80dは、昇圧回路40の出力ノードと接続され、かつ半導体スイッチ素子100dを介して出力端子45dと接続される。出力端子45a〜45dは、図1に示した電力配線35a〜35dと接続される。したがって、半導体スイッチ素子100a〜100dは、電力供給装置30の内部において、電力配線35a〜35dに対して直列に接続されている。
半導体スイッチ素子100a〜100dは、この発明の車両用電源システムにおいて、半導体ヒューズとして動作する。なお、半導体スイッチ素子100a〜100dの各々の動作は同様であるので、以下では半導体スイッチ素子100aの動作について代表的に説明する。
なお、半導体スイッチ素子100aならびに補助回路群である異常電流検出回路102a、自己保持回路104a、強制遮断回路106aおよびゲート抵抗108aが同一パッケージ内に一体的に格納されたスイッチ素子モジュール150aを半導体ヒューズとして用いてもよい。同様に、負荷系統20b〜20dに対応する半導体ヒューズとしても、半導体スイッチ素子と補助回路群(異常電流検出回路、自己保持回路および強制遮断回路)とを同一パッケージ内に一体的に格納したスイッチ素子モジュール150b〜150dを用いることができる。
半導体スイッチ素子100aに対応して設けられる異常電流検出回路102aは、公知の手法であるチャネル温度上昇検出によって、異常電流を検出する。なお、異常電流検出回路102aのタイプは特に限定されるものではなく、たとえばホール素子やシャント抵抗による測定電流に基づいて異常電流を検出する構成としてもよい。
自己保持回路104aは、自己の保持内容を保持するように動作する。自己保持回路104aの保持内容は、たとえば、論理ローレベルおよび論理ハイレベルのいずれかに設定される1ビット信号である。
自己保持回路104aの保持内容は、初期的には論理ローレベルに設定され、異常電流検出回路102aにおいて半導体スイッチ素子100aの異常電流が検出された場合には、当該異常電流検出をトリガとしてローレベルからハイレベルへ遷移する。さらに、一旦遷移した保持内容は、自己保持回路104aの保持内容を初期状態へリセットするためのリセット入力が与えられるまではハイレベルに保持される。
強制遮断回路106aは、自己保持回路104aの保持内容がハイレベルであるときには半導体スイッチ素子100aを強制的にターンオフするための電気的入力をそのゲートへ出力する。一方、自己保持回路104aの保持状態がローレベルのときには、強制遮断回路106aは上記のような電気的出力を出力せず、半導体スイッチ素子100aはオン状態に保持される。
このようにして、初期的にオン状態である半導体スイッチ素子100aは、異常電流検出回路102aによって異常電流が検出されるまではオン状態を保持する。さらに、異常電流検出時には、強制遮断回路106aによって強制的にターンオフされ、自己保持回路104aの保持機能によって以降その強制オフ状態が保持される。
半導体スイッチ素子100b〜100dの各々も同様に、初期的にはターンオン状態とされ、かつ、対応の異常電流検出回路102b〜102dによって異常電流が検出されるまではオン状態を保持し、異常電流検出後には強制的にターンオフされて、以降そのターンオフ状態が保持される。
次に、一旦強制的にターンオフされた各半導体スイッチ素子に対する強制オフ状態の解除機構について説明する。まず、電力が常時供給される負荷系統20a,20bに対応する強制遮断解除回路110の構成および動作について説明する。
強制遮断解除回路110は、pnpトランジスタ112と、抵抗素子114〜117とを有する。pnpトランジスタ112のエミッタは、昇圧回路40の出力ノードと接続される。pnpトランジスタ112のコレクタは、ゲート抵抗108a,108bを介して、半導体スイッチ素子100a,100bの各ゲートと接続され、かつ、抵抗素子114を介して接地される。
抵抗素子115は、昇圧回路40の出力ノードとpnpトランジスタ112のベース間に接続されて、バイアス抵抗として機能する。抵抗素子116および117は、pnpトランジスタのゲートと入力端子36との間に直列に接続される。
入力端子36は、通常時にはキャップ等を設けることにより電気的にフローティング状態とされる。このとき、pnpトランジスタ112はオフ状態とされ、異常電流検出回路102a,自己保持回路104aおよび強制遮断回路106aには、接地電圧が与えられた状態となる。同様に、異常電流検出回路102b,自己保持回路104bおよび強制遮断回路106bにも、接地電圧が与えられる。
一方、入力端子36がボディとの接触動作等によって接地されると、pnpトランジスタ112がターンオンする。このときには、異常電流検出回路102a,102bおよび強制遮断回路106a,106bには、接地電圧ではなく昇圧電圧VCに応じた高電圧が与えられる。当該高電圧は、異常電流検出回路102a,102b、自己保持回路104a,104bおよび強制遮断回路106a,106bに対して、リセット入力となる。
このリセット入力に応答して、自己保持回路104a,104bの保持内容は、ローレベルに初期化される。その後、入力端子36を再び電気的にフローティング状態とすることにより、pnpトランジスタ112は、再びターンオフされて、異常電流検出回路102a,102b、自己保持回路104a,104bおよび強制遮断回路106a,106bの補助回路群へのリセット入力は解除される。さらに、半導体スイッチ素子100aのゲート電圧も接地電圧へ復帰する。これにより、以降では、半導体スイッチ素子100a,100bは初期的なターンオン状態に復帰し、かつ、リセットされた自己保持回路104a,104bによってターンオン状態が維持される。
すなわち、電力が常時供給される負荷系統20a,20bに対応する半導体スイッチ素子100a,100bは、異常電流発生時には電流経路を遮断するようにオフ状態を維持してヒューズ機能を発揮する。さらに、電力供給装置30の外部からの入力端子36のアース操作によって、半導体スイッチ素子100a,100bをターンオン状態に復帰させて、溶断したヒューズ素子の交換と等価の動作を実現することができる。
なお、入力端子36は、たとえば電力供給装置30からアース用部位の近傍まで引出し線を設けておき、かつ絶縁性のキャップを設けておき、遮断解除操作時のみ当該キャップを取り去ることでアース可能な構成とすることができる。
一方、IGCT信号およびACC信号にそれぞれ同期動作する負荷系統20cおよび20dに対応する強制遮断状態の解除は以下のようにして行なわれる。
制御回路62は、入力端子37へのIGCT信号の入力に応答して、pnpトランジスタ112のオン時に生成されるリセット入力(高電圧)と同様の制御信号SRcを発生する。制御回路62からの制御信号SRcは、異常電流検出回路102c、自己保持回路104cおよび強制遮断回路106cへリセット入力として与えられる。
同様に、制御回路64は、入力端子38へのACC信号の入力に応答して、制御信号SRcと同様の制御信号SRdを発生する。制御回路64からの制御信号SRdは、異常電流検出回路102d、自己保持回路104dおよび強制遮断回路106dへリセット入力として与えられる。
したがって、IGCT信号に応答した制御回路62からの制御信号SRcによって、半導体スイッチ素子100cがオン状態に復帰し、以降はリセットされた自己保持回路104cによってターンオン状態が維持される。同様に、ACC信号に応答した制御回路64からの制御信号SRdによって、半導体スイッチ素子100dがンオン状態に復帰し、以降はリセットされた自己保持回路104dによってターンオン状態が維持される。
すなわち、制御回路62および64は、IGCT系の負荷系統20cおよびACC系の負荷系統20dにそれぞれ対応する「強制遮断解除回路」を構成する。
このように、IGCT信号およびACC信号にそれぞれ同期動作する負荷系統20cおよび20dに対応する半導体スイッチ素子100c,100dは、異常電流発生時に電流経路を遮断するようにオフ状態を維持してヒューズ機能を発揮する。さらに、電力供給装置30の外部から入力端子36,37への電気信号(IGCT信号,ACC信号)の入力によって、半導体スイッチ素子100c,100dをターンオン状態に復帰させて、溶断したヒューズ素子の交換と等価な動作を実現することができる。
これにより、IGCT信号およびACC信号にそれぞれ同期動作する負荷系統20cおよび20dの動作開始時に、対応の半導体スイッチ素子100c,100dをオン状態に復帰させて、初期的な負荷電流経路を確実に形成することができる。
以上説明したように、この発明による電源システムでは、常時電源供給が必要な負荷系統や、ACC信号やIGCT信号に同期して動作する負荷系統ごとに別々に電力配線を設けた構成において、電力変換装置内に設けた半導体スイッチ素子を当該電力変換装置外部からの入力によって遮断状態から導通状態に復帰可能なヒューズ素子として用いることができる。
この結果、部品交換が不要なヒューズ素子を実現することができ、メンテナンス性に優れた構成とすることができる。特に、メンテナンス作業性の悪い環境に電力供給装置が配置された場合にも、サービス性を低下させることがない。
図3は、この発明による車両用電源システムの自動車への搭載例を説明するブロック図である。
図3を参照して、この発明による車両用電源システムを搭載した自動車200は、バッテリ50と、動力出力装置230と、ディファレンシャルギア240と、前輪250L,250Rと、後輪260L,260Rと、フロントシート270L,270Rと、リアシート280と、ダッシュボード290と、キースイッチ295とを備える。
バッテリ50は、たとえばエンジンルーム内に、漏電等を防ぐため防水カバー等を施して、感電の恐れが小さい人の手の触れにくい部分に格納されている。電力供給装置30は、バッテリ50からの供給電力を源として自動車200内の複数の負荷系統への供給電力を生成する。電力供給装置30からは、図2に示した複数の電源配線35a〜35dによって、自動車200内の各種電気負荷へ電力が供給される。好ましくは、電力供給装置30は、低電圧配線部分を短くして電力損失を低減するために、バッテリ50と近接して配置される。
この発明による車両用電源システムでは、電力供給装置30がバッテリ50に近接してメンテナンス性に劣る部位に配置された場合でも、運転者によるキースイッチ295の操作に伴って生成されるACC信号およびIGCT信号に同期して、ヒューズ素子として用いられる半導体スイッチ素子(図2の100c,100d)を遮断状態から導通状態に復帰させることができる。
また、電力供給装置30の入力端子36は、リード線297等で引出し、かつ入力端子36の導体部分には絶縁カバー298を設けられる。これにより、半導体スイッチ素子100a,100bの遮断時には、絶縁カバー298を外して入力端子36をボディ等との接触によりアースする簡便な動作によって、ヒューズ素子として用いられる半導体スイッチ素子(図2の100c,100d)を遮断状態から導通状態に復帰させることができる。
このように、メンテナンス性に劣る部位に配置された電力供給装置30の内部に備えられた半導体ヒューズ素子に対して、キースイッチ295の操作やボディ近傍まで引き出された入力端子36の操作によって、溶断ヒューズ素子の交換作業と等価の動作を行なえるので、メンテナンス性を向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態に従う車両用電源システムの全体構成を示す概略ブロック図である。 図1に示した電力供給装置の構成を詳細に説明する図である。 この発明の車両用電源システムの自動車への搭載例を説明するブロック図である。
符号の説明
10 車両用電源システム、20a〜20d 負荷系統、30 電力供給装置、32 入力端子(バッテリ電圧)、35a〜35d 電力配線、36〜38 入力端子、40 昇圧回路、45a〜45d 出力端子(電力供給装置)、50 バッテリ、60,62,64 制御回路、80a〜80d 電力ライン(電力供給装置内部)、90 ダイオード、100a〜100d 電力用半導体スイッチ素子(半導体ヒューズ)、102a〜102d 異常電流検出回路、104a〜104d 自己保持回路、106a〜106d 強制遮断回路、108a〜108d ゲート抵抗、110 強制遮断解除回路、150a〜105d スイッチ素子モジュール、200 自動車、295 キースイッチ、297 リード線、298 絶縁カバー、VB バッテリ電圧、VC 昇圧電圧。

Claims (5)

  1. 複数の負荷系統と、
    前記複数の負荷系統へ電力を供給するための電力供給装置と、
    前記電力供給装置と前記複数の負荷系統との間をそれぞれ接続するための複数の電力配線とを備え、
    前記電力供給装置は、
    前記複数の電力配線のそれぞれに対して直列に接続された複数の電力用半導体スイッチ素子と、
    前記複数の電力用半導体スイッチ素子にそれぞれ対応して設けられた、複数の異常電流検出部、複数の保持回路、複数の強制遮断回路および複数の強制遮断解除回路と、
    取り外し可能な絶縁カバーによって覆われ、かつ、車体近傍まで引き出された導体部分を有する電気端子とを含み、
    前記複数の異常電流検出部の各々は、対応の前記電力用半導体スイッチ素子の異常電流を検出し、
    前記複数の保持回路の各々は、リセット入力が与えられるまではその保持内容を継続的に保持するとともに、前記リセット入力に応答して前記保持内容を第1の状態に初期化し、かつ、対応する前記異常電流検出部によって前記異常電流が検出されたときにその保持内容を前記第1の状態から第2の状態に遷移させ、
    前記複数の強制遮断回路の各々は、対応する前記保持回路が前記第2の状態を保持するときに、対応の前記電力用半導体スイッチ素子を強制的に遮断し、
    前記複数の強制遮断解除回路の各々は、前記電力供給装置の外部からの入力に応答して、対応の前記電力用半導体スイッチ素子を導通させるとともに、対応の前記保持回路に対して前記リセット入力を与え
    前記外部からの入力は、前記絶縁カバーを取り外した前記電気端子を接地させる操作によって与えられる、車両用電源システム。
  2. 前記複数の負荷系統のうちの第1の負荷系統は、前記バッテリからの電力供給を常時受けて動作する第1の負荷を含み、
    前記第1の負荷に対応する前記外部からの入力は、前記電気端子を接地させる操作によって与えられ、
    前記複数の負荷系統のうちの第2の負荷系統は、前記車両の運転者の操作に応答して動作する第2の負荷を含み、
    前記第2の負荷に対応する前記外部からの入力は、前記車両の運転者の操作に応答して発生される電気信号である、請求項1に記載の車両用電源システム。
  3. 前記車両の運転者の操作は、イグニッションスイッチのオン操作である、請求項2に記載の車両用電源システム。
  4. 前記車両の運転者の操作は、アクセサリスイッチのオン操作である、請求項2に記載の車両用電源システム。
  5. 前記電力供給装置は、バッテリからの供給電力を源として、前記複数の負荷系統へ電力を発生し、
    前記電力供給装置は、前記バッテリと近接して配置される、請求項1からのいずれか1項に記載の車両用電源システム。
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