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JP4036127B2 - 車載用情報提示装置 - Google Patents

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JP4036127B2
JP4036127B2 JP2003102057A JP2003102057A JP4036127B2 JP 4036127 B2 JP4036127 B2 JP 4036127B2 JP 2003102057 A JP2003102057 A JP 2003102057A JP 2003102057 A JP2003102057 A JP 2003102057A JP 4036127 B2 JP4036127 B2 JP 4036127B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の運転者に対して情報を提供する車載用情報提示装置に関する。特に、店舗、観光地などの案内情報、交通情報、ニュースなどを提供する車載用情報提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−311626号公報
案内情報を車両の走行状況に応じ適切なタイミングでユーザーに提示する方法が特許文献1において提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、提案されている方法は、走行状況の経過を基に走行予測を行い、情報提示の適切なタイミング(時間、場所)を設定し、そのタイミングに到達したかどうかで案内情報を提示するようにしている。その結果複数の案内情報が同じタイミングで提示するようになった場合、予め設定した優先度による提示としているので、実際の走行状態に対して、案内情報が有効でなくなってしまう場合が生じる。
【0004】
また、例えば運転者がバックミュージックとして音楽情報を第1の情報として車載のAVシステムで流している場合、選択した案内情報をそのタイミングに到達したとき直ちに第2の情報として音声提示すると、第1の情報の音声出力と重なってしまい、音楽も第2の情報の音声提示も両方損なわれてしまう可能性がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するために、運転者や利用者が選択する第1の情報である例えば音楽、演芸、ニュースなどの再生をしている時、案内情報を第2の情報として、第1の情報の音声提示と干渉しないように、かつ情報提示が遅すぎて提示の意味を失わないよう、適切な時点に提示することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、現在位置を計測する現在位置計測手段と、道路情報データを保存する道路情報保存手段と、走行予定経路を設定記憶する走行経路設定手段と、第1の情報を音声情報として提示する第1の音声情報提示手段と、特定の場所に関連した場所関連情報を、対応する場所情報とともに保存する場所関連情報保存手段と、場所関連情報保存手段から、走行予定経路上の自車両の位置に基づいて、場所関連情報を第2の情報として場所情報に基づいて抽出する情報抽出手段と、抽出された第2の情報を音声提示する第2の音声情報提示手段と、提示中の第1の情報または前記第2の情報の音声提示の区切れ目位置または終了位置をあらかじめ算出する区切れ目算出手段と、区切れ目位置または終了位置となる時点において自車両が存在する位置を現在の走行予定経路に基づいて推定する位置推定手段と、第2の情報の提示重要度と提示位置とに依存して決まる提示価値を設定する提示価値設定手段と、第1の情報と前記第2の情報の音声による提示の順序を制御する情報提示制御手段とを備え、情報提示制御手段は、抽出された第2の情報の提示価値の合計を高くするように、現在の走行予定経路上で第2の情報の対応する場所に達する以前に、第1の情報の情報提示の区切れ目で前記第2の情報を提示するように提示の順序を制御するものとした。
【0007】
【発明の効果】
本発明では、第1の情報または第2の情報を音声提示中に、第1の情報または第2の情報の区切れ目を算出し、区切れ目位置となる時点において自車両が存在する位置を現在の走行予定経路に基づいて推定し、推定された自車両位置に基づいて場所関連情報保存手段から場所関連情報を第2の情報として抽出し、現在の走行予定経路上で、前記第2の情報の対応する場所に達する以前に、情報提示の価値が高くなるように、前記第1の情報の情報提示の区切れ目で、第2の情報を音声提示する。
【0008】
従って、抽出された第2の情報の対応する場所に行く上で、現在の車両の走行予定経路上で戻ることなく、提示された第2の情報の例えば店舗の位置への立ち寄りまたは経路変更などの対応がし易い。
また、第2の情報の音声提示のために第1の情報の音声提示が途中で中断されて損なわれることがなく、第1の情報と第2の情報の音声提示が同時になされないので、第2の情報を聞き取り易い。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を実施例により説明する。図1は車載用情報提示装置のブロック構成図である。
車載用情報提示装置1は、大きくは、現在位置計測と道路地図データなどの道路情報データによる道案内機能とを主とするナビゲーションシステム部2、ローカル情報を保存するローカル情報保存部12とローカル情報一時保存部14、交通情報を保存する交通情報保存部13、それらの情報提示を主に制御する情報提示制御部11、ナビゲーションシステム部2および情報提示制御部11のマンマシンインターフェースである操作部16、表示部17および音声装置18、それからスピーカー42を有するオーディオ装置4、通信装置31から構成される。
【0010】
交通情報保存部13は通信装置31と情報提示制御部11を介してサーバ5から受信した交通情報を一時保存する。
交通情報には、場所情報が付随し、例えば渋滞している区間、渋滞の距離を示す情報などが含まれている。交通情報の提示のための抽出に当たってはこの場所情報を用いる。
ローカル情報一時保存部14は、通信装置31と情報提示制御部11を介してサーバ5から受信した店舗情報・観光地情報などのローカル情報を一時保存する。
交通情報保存部13とローカル情報一時保存部14は、ハードディスクまたはフラッシュRAMなど不揮発性メモリで構成する。
ローカル情報保存部12は、例えば地域ガイドブックをCD−ROM、DVD−ROM、ハードディスクなどの記録媒体に収録したものからローカル情報を読み出す駆動装置で構成されている。
【0011】
通信装置31は受信装置であり、携帯電話、FM多重放送、光・電波ビーコン、無線LAN(LAN:Local Area Network)、DSRC(DSRC:Dedecated Short Range Communications)など適宜の方法で情報を受信する。
【0012】
オーディオ装置4は、プレーヤー部41を有し、プレーヤー部41は第1の情報としての、例えばCD、MD、DVD等の記録媒体に記録された音楽情報、演芸等の再生機能、または情報提示制御部11を介して通信装置31と接続し、移動体通信を介してダウンロードした第1の情報としての音楽、演芸、ニュースなどの各種の音声コンテンツ情報をハードディスク、フラッシュメモリなどに一時保存し再生する機能を備えている。
オーディオ装置4は、その他に図示しないチューナーなどを備えている。
【0013】
ここで、ローカル情報の内容としては、店舗情報、病院、公共施設(役所や警察などの官公庁、学校や美術館および公会堂などを含む)関係の情報、公園や遊園地、観光地情報、祭りなどの催しもの情報その他の大きなカテゴリーに分類分けされ、各カテゴリー内でさらに例えば店舗情報の場合はレストラン、喫茶店、みやげ物店などに種類分けされている。
【0014】
ローカル情報は、操作部16を介してこれらのカテゴリーおよび種類から選択可能であり、その所在地、案内経路データがナビゲーションシステム部2の道路情報データと関係付けられるように、例えば所在地の緯度、経度データなど場所情報を含んでいる。
後述のようにこの場所情報に基づいて情報提示制御部11がローカル情報を抽出する。
【0015】
情報提示制御部11は、ローカル情報の中から操作者が選択したカテゴリーと種類の情報、または交通情報を、第2の情報として抽出し、抽出した情報の音声または音声と映像の両方による操作者への情報提示を制御し、またオーディオ装置4によるコンテンツの再生を制御する。
また、情報提示制御部11は、サーバ5から自動的に通信装置31が受信した交通情報、ローカル情報、または操作者が操作部16を操作し通信装置31を介してサーバ5からダウンロードしたコンテンツを、それぞれ交通情報保存部13、ローカル情報一時保存部14、プレーヤー部41に保存するように制御する。
【0016】
ナビゲーションシステム部2は、車両の現在位置を検出する例えばGPS(Global Positioning System)を利用した現在位置計測装置21、緯度、経度データを含んだ道路地図データなどの道路情報データを記録したCD−ROM、DVD−ROM、ハードディスクなどの記録媒体から必要に応じて読み出す道路情報保存装置22を有している。
【0017】
さらにナビゲーションシステム部2は、現在の車両位置から入力された目的地または経由地点までの走行予定経路を道路情報保存装置22の道路情報データに基づいて計算し、操作者によって確定の上記憶させ、さらに実際の走行経路を記憶する走行経路演算部23を有している。
なお、走行経路演算部23は、交通情報の通行止め区間、渋滞区間などの場所情報を得て、代替走行経路を算出し、当初の走行予定経路から代替走行経路へ迂回するための分岐点も算出する。
【0018】
操作部16は、ナビゲーションシステム部2、情報提示制御部11、表示部17、音声装置18に接続し、それぞれの機能に対して操作ができるようになっている。
例えば、操作部16の操作によってナビゲーションシステムとして、操作画面、地図画面、経路表示画面などの切換、目的地などの入力ができる。他に、情報提示制御部11の操作画面、交通情報、ローカル情報の内容を表示する画面への切り換えなどの操作ができる。
【0019】
このため、操作部16は電源スイッチ、カーソル移動操作スイッチまたはカーソル移動操作ボール、または同スティック、決定ボタンスイッチ、「カーナビゲーション/交通・ローカル情報/インターネット」選択ボタンスイッチなどで構成されている。
【0020】
表示部17は、ナビゲーションシステム部2と情報提示制御部11に接続し、ナビゲーションシステム操作画面または道路地図情報の表示、交通情報やローカル情報のための操作画面の表示、または交通情報やローカル情報の表示、インターネット操作画面の表示などを行う。
音声装置18は、ナビゲーションシステム部2と情報提示制御部11に接続しており、両者によって自動的に制御され、ナビゲーションシステム部2および情報提示制御部11の操作ガイド、道路案内、交通情報またはローカル情報提示の操作ガイド、交通情報やローカル情報を、音声装置18に含まれる図示しない音声合成部で音声信号に変換して音声出力する。
【0021】
操作者はローカル情報のカテゴリーを選びさらにその下の種類分けから目指す情報を選択して、その指示に基づき情報提示制御部11は、ローカル情報保存部12またはローカル情報一時保存部14から該当する種類の情報を、自車両の位置データを基にして各ローカル情報に付随している場所情報を検索して抽出する。
【0022】
情報提示制御部11は、図2から図5のフローチャートで後述するように、交通情報とローカル情報を適切に提示するために抽出した場合は、ローカル情報保存部12、ローカル情報一時保存部14、または交通情報保存部13からテキスト情報を抽出し、音声合成可能に変換した音声提示情報を情報提示制御部11の図示しない一時記憶メモリに保存する。
【0023】
また、提示するために抽出された交通情報、ローカル情報が音声情報を有している場合は、その音声情報を直接情報提示制御部11の図示しない一時記憶メモリに保存する。
この一時記憶メモリは不揮発メモリのフラッシュメモリ、またはDRAMなどで構成されている。
【0024】
情報提示制御部11は音声装置18を制御して、一時記憶メモリに保存されている音声提示情報また音声情報を音声出力する。
また、抽出された交通情報、ローカル情報が映像情報をも有する場合は、音声提示と同時に表示部17に表示可能としている。
さらに、情報提示制御部11は音声装置18から音声提示中のオーディオ装置4によるコンテンツの再生を制御する。
【0025】
本実施例の作用を以下に説明する。
図2から図5はオーディオ装置が第1の情報としてコンテンツを再生しているときの、車載用情報提示装置の第2の情報の音声提示の流れを説明する図である。
ステップ101では、操作者が、オーディオ装置4をスイッチオンして、第1の情報として音楽などのコンテンツを選択する。例えば自分の気に入っているCDをセットする。
ステップ102では、オーディオ装置4が選択されたコンテンツの再生を開始する。
【0026】
ステップ103では、操作者は操作部16を操作して前もって記録媒体に収録されたローカル情報である地域ガイドブックの中から、第2の情報の希望するカテゴリーおよび種類を選択する。
あるいは、ローカル情報一時保存部14に保存されているローカル情報から希望するカテゴリーおよび種類を選択する。
ローカル情報の店舗の中から例えばみやげ物店の店舗情報が選択されたとする。
【0027】
このローカル情報のカテゴリーおよび種類の選択入力時に、ローカル情報の抽出の距離目安を操作部16から入力する。この距離目安は、当該店舗情報に対応する店舗の所在地が自車両の走行予定経路に面せず、走行予定経路から分岐する必要がある場合に、分岐経路の距離で情報を選択するどうかを情報提示制御部11が判断する基準として使用する。
距離目安の入力がない場合は、予め情報提示制御部11にビルトインされている所定の距離を使用する。
ステップ103の後はステップ104に進む。
【0028】
以下のステップは、情報提示制御部11のプログラミングによる処理である。ステップ104では、ナビゲーションシステム部2の現在位置計測装置21から、現在位置を取得する。
ステップ105では、前もって操作者がナビゲーションシステム部2の走行経路演算部23に走行予定経路を記憶させた場合は、その経路とステップ104で取得した現在位置とから、今後の走行予定経路を取得する。
【0029】
走行予定経路が走行経路演算部23に前もって記憶されていない場合は、現在位置から道路の道なりに車両が進行するとして、走行予定経路を道路情報保存装置22から取得する。走行経路の推定に当たっては、ナビゲーションシステム部2の車両の走行方向、走行速度データを使用する。
【0030】
ステップ106では、現在音声提示中の第1の情報の演奏の区切れ目までの時間または現在音声提示中の第2の情報の提示残り時間と、オーディオ装置4が次に再生する第1の情報のコンテンツの再生時間Tcを取得する。
なお、コンテンツの演奏時間の区切れ目としてはクラシックなどの場合の楽章の切れ目、歌曲の場合例えば1番、2番の切れ目などがある。
なお、第1の情報の音声提示を始めた最初は、このステップではCDが再生されているので、CDの最初の曲の終了までの時間と次の曲の再生時間Tcが取得される。
【0031】
ステップ107では、現在音声提示中の第1の情報の演奏の区切れ目の時刻または第2の情報の提示の終了時刻T1と、現在の時刻Tから一定時間後、たとえば30分後の時刻T2を算出する。
ステップ108では、現在位置、ステップ105で取得した今後の走行予定経路の道路情報データと現在の走行方向および走行速度から、ステップ107で求めた時刻T1、時刻T2における自車両の位置P1、P2を推定する。この時、自車両の走行方向、速度はナビゲーションシステム部2の中のデータを用いる。
【0032】
ステップ109では、地点P1、P2の走行予想区間に関連する交通情報を、交通情報保存部13から次のように抽出する。
まず交通情報保存部13に保存されている、事故、通行止め、渋滞などの交通情報で走行予定経路上に場所情報がある情報を抽出する。
次いで、通行止めの場合、走行経路演算部23に、その場所に到達する前に分岐可能な「代替の走行経路」つまり「迂回路」を算出させ、その分岐点の有無と、分岐点の場所情報を得る。
【0033】
渋滞の交通情報であって、その渋滞距離が所定の距離以上の場合、走行経路演算部23に、その渋滞区間に到達する前に分岐可能な「代替の走行経路」を算出させ、さらに「走行予定経路」と「代替走行経路」それぞれの場合の目的地への所要時間を推定させる。
【0034】
走行経路演算部23は、「走行予定経路」での渋滞による遅れを加味した所要時間よりも、「代替走行経路」による所要時間が短い場合、「有効な代替走行経路」があると判断する。「代替走行経路」による所要時間が大きい場合、「有効な代替走行経路」がないとし、「次候補の代替走行経路」と位置づけする。
走行経路演算部23は、「有効な代替走行経路」または「次候補の代替走行経路」の有無と、「走行予定経路」からその走行経路への分岐点の場所情報を情報提示制御部11に出力する。
【0035】
渋滞の交通情報であって、その渋滞距離が所定の距離未満の場合、は「代替の走行経路」の計算はしない。
最後に、交通情報の事故位置、通行止めの区間、または渋滞している区間を示す場所情報、その迂回路の入り口となる分岐点を示す場所情報が、地点P1、P2の走行予想区間に含まれる場合は、その交通情報を最終的に抽出する。
【0036】
抽出された交通情報中に音声情報があればそれを交通情報保存部13から読み出す。音声情報がなければテキスト情報を読み出し、そのテキスト情報を音声合成可能に変換する。この音声情報または音声合成可能に変換された情報は、図示しない情報提示制御部11の一時記憶メモリに記憶される。
このとき、情報の音声提示に要する時間TPTを算出して、交通情報に対応させて情報提示制御部11の一時記憶メモリに記憶する。
【0037】
ステップ110では、ステップ109で抽出された交通情報に対して、図6の(a)、(b)、(c)に示すような提示価値関数VTij(t;LB,LC,LD)を割り当てる。
横軸は走行予定経路上の位置、縦軸は情報の提示価値(得点)を示す。
提示価値関数VTijの変数tは現在時刻を示し、当該交通情報の示す事故位置、通行止め区間や渋滞区間、ステップ109で特定した分岐点などの場所情報と自車両の相対位置が時々刻々変化するにつれ提示価値(得点)が変化することを表す。
【0038】
ここで添え字のiは、個々の交通情報を、jは提示価値関数のタイプを示す。LB、LC、LDはパラメータであり、LBは交通情報の提示完了の最適位置を、LCは交通情報の提示完了のクリティカル位置を、LDは交通情報の提示をするまでもなく眼前に渋滞などがあるデッド位置を示す。
【0039】
交通情報の提示価値関数VTij(t;LB,LC,LD)は、その情報の内容と走行予定経路との関係で、j=1、2、3に対応する図6の(a)、(b)、(c)の3種から判別適用される。
図6の(a)の場合は、ステップ109で抽出された交通情報の内容が、走行予定経路の一部で車両の通行が禁止されているか、または渋滞の距離が所定の距離以上であって、回避が必要であり有効な代替走行経路を走行経路演算部23で算出できた場合である。
【0040】
この場合は、交通情報の提示価値関数VTijの示す得点は、例えば迂回路入り口(分岐点)の1km以上手前の場合は得点ゼロで、分岐点の1km手前から交通情報の提示完了の最適位置(LB)である分岐点の100m手前の区間では分岐点に近づくにつれ得点が高くなり、位置LBで得点はPT2に達する。さらにクリティカル位置(LC)である分岐点の少し手前(例えば10m手前)までは、さらに得点が最大の得点PT1まで増加する。
位置LCを過ぎると、正の得点であるPT2に低下し一定値を続け、通行止めまたは渋滞区間(情報の位置)に達する直前であるデッド位置(LD)で、負の得点PT7に低下し、以後PT7となる。
【0041】
図6の(b)の場合は、ステップ109で抽出された交通情報の内容が、渋滞の距離が所定の距離以上であって、走行経路の変更が望ましいが有効な代替走行経路を走行経路演算部23で算出できなかった場合である。
この場合は、提示価値関数VTijの示す得点は、例えば、位置LBと位置LCは同一地点とし、迂回路入り口(分岐点)の1km以上手前の場合は得点ゼロで、1km手前から分岐点のすこし手前(10m手前)の位置LCまでは分岐点に近づくにつれ得点が高くなって、得点PT2に達する。位置LCを過ぎると、位置LDまで得点PT2の一定値で、位置LDで負の得点PT6に低下し、以後PT6となる。
【0042】
図6の(c)の場合は、ステップ109で抽出された交通情報の内容が、渋滞の距離が所定の距離未満の場合である。この場合は、提示価値関数VTijの示す得点は、例えば位置LCと位置LDは同一地点とし、得点は渋滞の区間の1km以上手前の場合は得点ゼロで、1km手前から位置LBである渋滞区間の100m手前までは得点が高くなって、得点PT4に達する。位置LBを過ぎると、位置LDまで得点PT4の一定値で、位置LDで負の得点PT6に低下し、以後PT6となる。
【0043】
なお、提示価値関数VTijの上述の得点の大小関係は、PT7<PT6<0<PT4<PT2<PT1である。
交通情報の内容が通行止め、または渋滞の距離が所定値以上の場合(j=1)は、代替走行経路へ移ることが望ましいので、その情報を確実に提示させるため、分岐点手前で最大値PT1になるようにしている。逆にこの交通情報を提示しないことによる運転者の不都合の度合いが高いことを後述のステップ113の提示順算出時に反映させるため、位置LDを過ぎると負の得点が最大のPT7になっている。
【0044】
これに対して、渋滞の距離が所定値以上であるが代替走行経路がない場合(j=2)、渋滞の距離が所定値以下の場合(j=3)は、交通情報を提示することが望ましいという観点から、PT1より小さいPT2、さらに小さいPT4としている。また交通情報を提示しないことによる運転者の不都合の度合いがそれほど大きくないことから、負の得点はPT7より小さいPT6としている。
【0045】
ステップ111では、地点P1、P2区間に対応する場所情報を有するみやげ物店を抽出する。
つまり、ローカル情報保存部12またはローカル情報一時保存部14に保存されているローカル情報のみやげ物店の中から、さらに地点P1とP2の走行予想区間沿いおよび周辺にあるみやげ物店を抽出する。
【0046】
この時、みやげ物店の場所情報である店舗位置が走行予定経路に面している場合は、その位置座標(緯度、経度など)が上記走行予想区間にある場合に選択する。みやげ物店が走行予定経路に面していない場合は、走行予定経路から離れてその店舗にいくための経路の距離が最も短い分岐点を求めて、その分岐点が上記走行予想区間にあり、分岐点からその店舗までの経路距離がステップ103で入力された判断基準の所定距離以内の場合に抽出する。
【0047】
ローカル情報抽出過程で走行予定経路から所定距離以上離れた分岐経路のみやげ物店については、抽出しないか、後述の提示価値関数の得点を標準より下げて抽出する。
抽出されたみやげ物店の情報中に音声情報があればそれをローカル情報保存部12またはローカル情報一時保存部14から読み出す。音声情報がなければテキスト情報を読み出し、そのテキスト情報を音声合成可能に変換する。この音声情報または音声合成可能に変換された情報は、情報提示制御部11の一時記憶メモリに記憶される。
このとき、情報の音声提示に要する時間TPLを算出して、各ローカル情報(ここでは選択された各みやげ物店の情報)に対応させて情報提示制御部11の一時記憶メモリに記憶する。
ここで添え字のiは、個々のローカル情報を示す。
【0048】
ステップ112では、ステップ111で抽出されたみやげ物店の情報に対して、図7の(a)、(b)、(c)に示すような提示価値関数VLij(t;LB,LC)を割り当てる。
横軸は走行予定経路上の位置、縦軸は情報の提示価値(得点)を示す。
提示価値関数VLijのtは時刻を示し、当該ローカル情報の所在場所と自車両の相対位置が時々刻々変化するにつれ提示価値(得点)が変化することを表す。
【0049】
ここで添え字のiは、個々のローカル情報を、jは提示価値関数のタイプを示す。LB,LCはパラメータであり、LBはローカル情報の提示完了の最適位置を、LCはローカル情報の提示完了のクリティカル位置を示す。
ローカル情報の提示価値関数VLij(t;LB,LC)は、その情報の場所と走行予定経路との関係で、j=1、2、3に対応する図7の(a)、(b)、(c)の3種から判別適用される。
【0050】
図7の(a)の場合は、ステップ111で抽出されたみやげ物店の所在地が走行予定経路に面している場合である。この場合は、提示価値関数VLijの得点は例えば、みやげ物店の1km以上手前の場合は得点ゼロで、1km手前からローカル情報の提示完了の最適位置であるみやげ物店の100m手前(LB)の区間ではみやげ物店に近づくにつれ得点が高くなってPT2に達する。位置LBから、クリティカル位置である10m手前(LC)までは、最大の得点PT2を示す。位置LCを過ぎると、負の得点であるPT6に低下し、以後PT6となる。
【0051】
図7の(b)の場合は、ステップ111で抽出されたみやげ物店の所在地が走行予定経路に面しておらず地点P1、P2区間からの分岐経路上にあり、さらにP1、P2の区間の経路に面しては他に同種の情報がない場合である。
この場合は、提示価値関数VLijの得点は、例えば、分岐点の1km以上手前の場合は得点ゼロで、分岐点の1km手前から100m手前の位置(LB)の区間では分岐点に近づくにつれ得点が高くなってPT3に達する。位置LBから、分岐点の10m手前(LC)までは、最大の得点PT3を示す。位置LCを過ぎると、負の得点であるP6に低下し、以後P6となる。
PT3はPT2より小さいがPT4よりは大きい正の得点とし、この情報の提示が望ましいが、走行予定経路から外れる点で少し得点を下げている。
【0052】
図7の(c)の場合は、ステップ111で抽出されたみやげもの店の所在地が走行予定経路に面しておらず地点P1、P2区間からの分岐経路上にあり、さらにP1、P2区間の経路に面して他に同種の情報がある場合である。
この場合は、情報提示価値がほとんどないので、提示価値関数VLijの得点は分岐点の10m手前(LC)まではずっと小さい負の得点PT5であり、位置LCを過ぎると、より大きな負の得点であるP6に低下し、以後P6となる。
【0053】
なお、みやげ物店の所在地が走行予定経路に面しておらず地点P1、P2区間からの分岐経路上にあり、さらに分岐点からの経路距離がステップ103で入力された判断基準以上の場合は、図7の(b)、(c)の提示価値関数VLijの位置LCまでの得点に対して、所定の負のバイアス得点を加えて前述の標準よりより低い得点としてもよい。
なお、提示価値関数VTij、VLijの上述の得点の大小関係は、
PT7<PT6<PT5<0<PT4<PT3<PT2<PT1
の通りである。
【0054】
また、車両の市街地走行速度で交通情報やみやげ物店の情報の音声提示を受けてから、分岐点や案内された店を発見するまでに通り過ぎない程度の余裕確保の観点から、情報の提示完了の最適位置LBは情報の位置または分岐点の100m手前とし、情報の提示完了のクリティカル位置LCは情報の位置または分岐点の10m手前と設定したものである。
高速道路走行の場合を考慮して、所定速度以上では高速道路用のより手前の位置に位置LBと位置LCを設定するようにしてもよい。
さらに、都市部では、1ブロックがほぼ100m程度であるので、みやげ物店が含まれるブロックの手前のブロックに入る交差点を位置LB、みやげ物店の所在地を位置LCと粗い設定でもよい。
【0055】
ステップ113では、次に第1の情報のコンテンツの再生、交通情報の提示またはローカル情報の提示をしたときの提示価値が最大になる提示順を算出する。以下に提示価値が最大になる提示順の算出方法を詳細に示す。例えば、現在CDのある曲を再生中で、みやげ物店情報として「情報(1)」、「情報(2)」の2件、交通情報として「情報(3)」の1件が抽出され、再生中のCDの曲が終了後に抽出された情報を提示するか、CDの次の曲を再生するかの場合であるとする。
また、その提示価値関数の判別結果はそれぞれj=3、j=1、j=1であったとする。
【0056】
まず、抽出された情報の提示価値関数VTij、VLijを、上述の提示価値関数のパラメータであるクリティカル位置LCが現在の車両位置に近い順に並べる。
その結果、提示価値関数はVL13(t;LB,LC)、VL21(t;LB,LC)、VT31(t;LB,LC,LD)の順に並べられたとする。その音声提示時間をそれぞれTPL,TPL,TPTとする。
また、CDの次の曲の再生時間はTcであるとする。
【0057】
まず、次のCDの曲を再生してから上記の順に各情報を提示するとして、提示価値関数のt、t=T1+Tc+TPL、t=t+TPL、t=t+TPTを求め、次に関数に代入して、得点VL13、VL21、VT31を算出する。
続いて、各提示価値関数の得点が0または正であればこのままの順で提示順とする。
ここでは、得点VL13、VL21、が負で、VT31が正であったとする。
得点が負の提示価値関数については、そのタイプがローカル情報、交通情報のいずれでもタイプ3である場合は、提示価値がもともと低いのでその情報の提示をしない。ここでは「情報(1)」を提示対象から削除する。
【0058】
再度残りの「情報(2)」、「情報(3)」の各提示価値関数のtの計算をする。t=T1+Tc+TPL、t=t+TPTを求め、次に提示価値関数に代入して得点VL’21、VT’31を算出する。またSUM1=VL’21+VT’31も算出する。この結果、VL’21が負、VT’31が正になったとする。
その場合は次のように得点を最大化する提示順の探索をする。
【0059】
CDの次の曲の再生を「情報(2)」の提示の後にずらし、t=T1+TPL、t=t+Tc+TPTを求め、提示価値関数に代入して、得点VL”21、VT”31を算出し、SUM2=VL”21+VT”31−PTHを算出する。
次にCDの曲の再生を「情報(3)」の後にさらにずらし、t=T1+TPL、t=t+TPTを求め、提示価値関数に代入して、得点VL’”21、VT’”31を算出し、SUM3=VL’”21+VT’”31−2PTHも算出する。
【0060】
ここで、PTHは、第1の情報のコンテンツの再生を1回後送りする毎に加算されるマイナス得点である。
これは無用に第1の情報のコンテンツの再生を後送りすると、マイナスのPTHが累積するようにしているので、提示価値関数の合計得点が低下し、無用な第1の情報のコンテンツの再生後送りを防止する。
【0061】
最後に、SUM1、SUM2、SUM3の得点を比較して最大得点のケースを選択する。その結果ここではSUM2がSUM1、SUM3よりも大きいので、提示順序を「情報(2)」、CDの次の曲、「情報(3)」とし、「情報(1)」は割愛する。
【0062】
ステップ114では、現在の音声提示状態で、次に提示する第1の情報のコンテンツ、または第2の情報の交通情報、ローカル情報の提示順を情報提示制御部11の一時記憶メモリに記憶する。
ステップ115では、情報提示制御部11の一時記憶メモリに記憶された提示順から次に提示する情報はどれであるかを特定する。ステップ115の後はステップ116に進む。
ステップ116では、交通情報の新たな受信があったかどうかを検出する。検出した時はステップ117に進み、検出しない場合はステップ118に進む。
ステップ117では、新たな交通情報を受信し、交通情報保存部13に記憶の情報を更新処理する。ステップ117の後、ステップ104に戻る。
【0063】
ステップ118では、オーディオ装置4の現在の再生状態が第1の情報であるコンテンツの演奏部分の区切れ目またはコンテンツの終了かどうか、また音声装置18からの第2の情報である交通情報、ローカル情報の音声情報提示が終了したかどうかをチェックする。
コンテンツ再生の区切れ目または終了、または第2の情報の1つの情報提示の終了であるならばステップ119に進み、そうでないならばステップ116に戻る。
【0064】
ステップ119では、次の第1の情報のコンテンツ再生または第2の情報の音声提示情報が待機しているかどうか確認する。待機している場合は、ステップ120に進み、そうでない場合は終了する。
ステップ120では、次の音声提示が第1の情報のコンテンツかどうかをチェックする。第1の情報のコンテンツであるならばステップ124に進み、そうでないならばステップ121へ進む。
【0065】
ステップ121では、オーディオ装置4でのコンテンツの再生を区切れ目で一時停止させる。
ステップ122では、一時記憶メモリに保存された第1順位の第2の情報の音声提示情報を音声装置18で音声提示する。
この時情報提示制御部11は、第2の情報が映像情報も含んでいる時は、音声装置18での音声提示に連動してローカル情報保存部12、ローカル情報一時保存部14、または交通情報保存部13の当該情報の映像データを表示部17に出力する。
【0066】
ステップ123では、ステップ122で提示した情報には提示済みの履歴を記録し、音声提示を再度行わないようにする。
ステップ123の後ステップ104に戻る。
ステップ120の後ステップ124に進んだ場合は、コンテンツを再生する。ステップ124の後ステップ104に戻る。
【0067】
なお、ステップ113において、提示価値関数の合計が最大になるような提示順でも、あるローカル情報または交通情報の提示価値関数の得点がゼロの場合は、その情報の提示が場所情報と自車両の相対位置関係上早過ぎる事を意味する。第1の情報、または第2の情報の提示が一つ終了するごとにステップ104に戻り、次の繰り返しで、このステップ113に至って提示順の算出時に、提示価値関数の得点がゼロの第2の情報の提示の前に第1の情報のコンテンツの再生をし、第2の情報の提示を後送りするので、抽出された第2の情報の提示価値関数のそれぞれの得点および合計得点が増加するように得点の最大化を図れる。
【0068】
したがって、第2の情報は対応する場所情報に近い手前でもっとも得点が大きくなるように提示の順位が動的に決められる。車両の走行速度が変化して、第2の情報の場所に至る時間が変化しても、ある程度の幅であれば、この繰り返しごとの、情報の提示価値関数の合計得点の最大化の中で調整される。
【0069】
本実施例のオーディオ装置4は本発明の第1の音声情報提示手段を、ローカル情報保存部12およびローカル情報一時保存部14と交通情報保存部13は場所関連情報保存手段を、現在位置計測装置21は現在位置計測手段を、音声装置18は第2の音声情報提示手段を、道路情報保存部22は道路情報保存手段を、走行経路演算部23は走行経路設定手段を構成する。さらにフローチャートにおけるステップ106は区切れ目算出手段を、ステップ104〜108は位置推定手段を、ステップ109と111は情報抽出手段を、ステップ110と112は提示価値設定手段を、ステップ113と114は情報提示制御手段を構成する。
本実施例におけるローカル情報と交通情報は本発明の場所関連情報に対応する。
【0070】
以上のように本実施例では、オーディオ装置4で音楽情報などの第1の情報を再生している時に、交通情報および操作者が選択した店舗情報、観光地情報などを第2の情報として音声提示をする場合、第1の情報の区切れ目または終了後に、音声装置18によって音声提示し、その間オーディオ装置4の再生は中断しているので、第2の情報をオーディオ装置4からの音声で聞き取れないとか、第2の情報の音声提示とオーディオ装置4の再生が重なって聞きたい音楽などが損なわれるという不都合がない。
【0071】
また、店舗情報、観光地情報などのローカル情報から操作者が選択したカテゴリーと種類の情報および交通情報を現在の走行位置から近い順に走行予定経路に沿って提示するようにしている。しかも、オーディオ装置4で現在再生中のコンテンツの演奏部分の区切れ目または終了の時点から、現時点から所定時間経過時点に通り過ぎる走行予想区間に面した店舗、観光地など、またはそこへ至る分岐路がその区間に含まれる店舗、観光地などに関するローカル情報と、その走行予想区間に代替走行経路への分岐点または渋滞区間がある交通情報を提示するので、操作者(運転者)が再生中のコンテンツに気をとられて、交通情報やローカル情報を聞くタイミングを失し、車両が当該場所を行き過ぎるということを防止できる。
【0072】
特に、店舗情報、観光地情報や交通情報の提示価値関数は、当該店舗情報などの場所と走行予定経路との関係または交通情報の内容などによって、提示する場合の得点、提示しない場合の負の得点を定め、重要なものほど手前での提示価値関数の得点を大きくし、また通り過ぎてから情報提示することによる負の得点を大きくしている。
【0073】
そして現時点で提示中の音声情報の提示終了時刻T1から、現時点の所定時間後例えば30分後のT2時刻までの走行予想区間に関係する、第2の情報を抽出して、抽出された第2の情報の合計の提示価値を最大になるように、一つの提示情報が終了するつど提示順を再計算しているので、走行状況に応じた動的に変化する提示順で、情報提示価値の高く、場所情報に近い手前の位置で情報提示ができる。その結果情報提示のタイミングが遅すぎて道路を戻るというような不都合が防止できる。
【0074】
ローカル情報の抽出過程で走行予定経路から所定距離以上離れた店舗情報または観光地情報などについては、選択しないか、提示順位を後にするので、操作者が選択したカテゴリーと種類のローカル情報が走行予定経路沿線にたくさんある場合、自車両の現在位置および走行方向に対応して、走行予定経路からあまり離れていない寄り易い店舗情報、観光地情報などに絞り込んで提示、または順位付けて提示できる。
【0075】
さらに操作者が選択した例えばみやげ物店が一つ走行予定経路に面して存在しており、走行予定経路から外れた位置にも存在した場合、走行予定経路に面した店舗の情報の提示価値が高くなるようにしているので、脇道へ誘導する情報提示が少なくなり、運転者に都合のよい提示となる。
また、交通情報については、新しい交通情報を受信した場合は、その情報を含めた提示順の再計算を行うので、新しい交通情報の提示落ちが無い。
【0076】
さらに、操作者が目的地または経由地を入力せず、操作者が確定した走行予定経路が走行経路演算部23に記憶されていない場合は、現在走行している道路に沿った経路を走行予定経路とみなすので、気ままなドライブ中の交通情報、ローカル情報の提示の場合にも、適宜走行経路に沿った交通情報、ローカル情報を第1の情報のコンテンツの再生の区切れ目に提示できる。
【0077】
次に本実施の形態の変形例を示す。
ステップ109における、代替走行経路を探索して有効な代替走行経路の有無を判定する前述の方法の代わりに、以下のような方法で判定してもよい。
情報提示制御部11は、まず走行経路演算部23に代替走行経路の探索を行わせ、「代替走行経路」の候補を設定する。
【0078】
次いで情報提示制御部11は、交通情報保存部13から「代替走行経路」の候補に対応する交通情報を取得し、「代替走行経路」候補の渋滞の距離の一番短い「代替走行経路」候補と、当初の「走行予定経路」の渋滞の距離の比較を行って、有効な代替走行経路があるか否かを判断する。
「代替走行経路」候補の渋滞の距離のほうが短い場合には、有効な代替走行経路があると判断し、そうでない場合は有効な代替走行経路がないと判断する。
【0079】
また、図6の(a)、(b)で示した交通情報の提示価値関数において、分岐点の10m手前のクリティカル位置LC通過後はそれぞれ負の得点PT7、PT6にまで下げるように設定してもよい。
【0080】
次にステップ111における、地点P1、P2区間に対応する走行予定経路から離れた分岐経路の店舗情報または観光地情報の抽出方法の変形例を説明する。操作者が選択した例えばみやげ物店が一つ走行予定経路に面して存在しており、さらに走行予定経路から外れた位置にも存在した場合、現在位置からそのローカル情報の対応する所在地までの距離を道路情報保存装置22の道路情報データに基づいて算出し、その距離の差を求める。
【0081】
予め操作部16によって入力された所定の距離の差の基準値と、前述の距離の差を比較し、分岐点から走行予定経路に面しているみやげ物店までの距離が、分岐点から走行予定経路より外れているみやげ物店までの距離よりも長くても、距離の差が基準値より小さければ走行予定経路に面したみやげ物店を優先して提示するように図7の(a)の提示価値関数を適用する。
そうでない場合は分岐経路のみやげ物店に対して図7の(a)の提示価値関数を適用する。その場合は、得点は分岐点の1km以上手前までは0であり、位置LB、LCは分岐点の100m手前、分岐点の10m手前にそれぞれ設定する。
【0082】
これにより、自車両の現在位置からそれらの所在地までの距離の差が所定の値以下であれば走行予定経路に面したローカル情報を優先して提示するので、小さな距離の差で最も近い店舗に行くためにわざわざ脇道に入る煩雑さを避けることができる。
また、走行予定経路上の同種の店舗は現在位置からは相当遠くて、脇道の同じ種類の店舗のほうが近いときにはそちらが音声提示されて誘導されることになり、走行予定経路に面したローカル情報を無条件に最優先することによって、提示されるのをイライラして待つことが防止できる。
【0083】
このような実施の形態またはその変形例において、第1の情報のコンテンツ再生の区切れ目における情報提示制御部11の一時記憶メモリに待機している第2の情報の音声提示情報の提示とナビゲーションシステム部2の道路音声案内がぶつかった時は、ナビゲーションシステム部2の音声案内を優先して、一時記憶メモリの音声提示情報はその後、一定の間を開けて提示開始してもよい。
【0084】
なお、図1の構成において、ナビゲーションシステム部2の道路情報保存装置22、走行経路演算部23の走行経路記憶機能、ローカル情報保存部12、ローカル情報一時保存部14、交通情報保存部13をそれぞれ別個に設けているが、これらの情報保存および読み出し機能を1つのハードディスクで共用してもよい。
また、ナビゲーションシステム部2の各種機能は通常マイクロコンピュータにより実現されているが、情報提示制御部11をナビゲーションシステム部2のマイクロコンピュータと兼用することもできる。
以上の構成とすることによって、より簡単な機器装置の構成として実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】情報提示方法を説明するフローチャートである。
【図3】情報提示方法を説明するフローチャートである。
【図4】情報提示方法を説明するフローチャートである。
【図5】情報提示方法を説明するフローチャートである。
【図6】交通情報の提示価値関数を説明する図である。
【図7】店舗情報の提示価値関数を説明する図である。
【符号の説明】
1 車載用情報提示装置
2 ナビゲーションシステム部
4 オーディオ装置
5 サーバ
11 情報提示制御部
12 ローカル情報保存部
13 交通情報保存部
14 ローカル情報一時保存部
16 操作部
17 表示部
18 音声装置
21 現在位置計測装置
22 道路情報保存装置
23 走行経路演算部
31 通信装置
41 プレーヤー部
42 スピーカー

Claims (13)

  1. 現在位置を計測する現在位置計測手段と、
    道路情報データを保存する道路情報保存手段と、
    走行予定経路を設定記憶する走行経路設定手段と、
    第1の情報を音声情報として提示する第1の音声情報提示手段と、
    特定の場所に関連した場所関連情報を、対応する場所情報とともに保存する場所関連情報保存手段と、
    該場所関連情報保存手段から、前記走行予定経路上の自車両の位置に基づいて、前記場所関連情報を第2の情報として場所情報に基づいて抽出する情報抽出手段と、
    前記抽出された第2の情報を音声提示する第2の音声情報提示手段と、
    提示中の前記第1の情報または前記第2の情報の音声提示の区切れ目位置または終了位置をあらかじめ算出する区切れ目算出手段と、
    前記区切れ目位置または終了位置となる時点において自車両が存在する位置を現在の走行予定経路に基づいて推定する位置推定手段と、
    前記第2の情報の提示重要度と提示位置とに依存して決まる提示価値を設定する提示価値設定手段と、
    前記第1の情報と前記第2の情報の音声による提示の順序を制御する情報提示制御手段とを備え、
    前記情報提示制御手段は、前記抽出された第2の情報の提示価値の合計を高くするように、現在の走行予定経路上で前記第2の情報の対応する場所に達する以前に、前記第1の情報の情報提示の区切れ目で前記第2の情報を提示するように提示の順序を制御することを特徴とする車載用情報提示装置。
  2. 前記第1の情報は、音楽情報、演芸、ニュースまたは天気予報であることを特徴とする請求項1に記載の車載用情報提示装置。
  3. 前記場所関連情報は、交通情報、店舗情報、観光情報、催し物情報、病院または公共施設情報であることを特徴とする請求項1または2に記載の車載用情報提示装置。
  4. 前記情報抽出手段は、前記走行予定経路に面しない場所に対応する場所関連情報については、前記走行予定経路から分岐して当該場所に至る分岐点に基づいて抽出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
  5. 前記情報抽出手段は、前記場所関連情報が交通情報であって代替走行経路の探索が必要な場合は、前記走行経路設定手段が探索した代替走行経路へ前記走行予定経路から移る分岐点に基づいて前記交通情報を抽出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
  6. 前記提示価値設定手段は、前記第2の情報の提示位置が第2の情報の対応する場所情報の位置に、または前記分岐点に、近づくにつれ第2の情報の前記提示価値が増加するように設定し、前記場所情報の位置または前記分岐点を過ぎると、前記提示価値を低く設定すること特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の車載用情報提示装置。
  7. 前記提示価値設定手段は、前記場所情報の示す位置を通過した以降は、前記提示価値を負の値とすることを特徴とする請求項4から6のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
  8. 前記提示価値設定手段は、前記第2の情報の場所情報の示す位置に至るために、必要な経路変更の分岐点を通過した以降は、前記提示価値を負の値とすることを特徴とする請求項4から7のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
  9. 前記提示価値設定手段は、前記第2の情報が交通情報であって、前記探索された代替走行経路へ、前記走行予定経路から移る分岐点を通過した以降は、前記提示価値を前記分岐点通過前の提示価値より低い正の値とすることを特徴とする請求項5または6に記載の車載用情報提示装置。
  10. 前記情報提示制御手段は、複数の第2の情報の提示後に前記第1の情報を提示するように、第1の情報の提示順序を後送りするほど、第2の情報の提示価値の和を減ずることを特徴とする請求項6から9のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
  11. 前記提示価値設定手段は、前記情報抽出手段が前記推定された自車両の位置に基づいて抽出した前記場所関連情報であって、前記走行予定経路から所定の距離以上外れる場所の場所関連情報に対しては、前記提示価値を低く設定することを特徴とする請求項4、6、8のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
  12. 前記提示価値設定手段は、前記情報抽出手段が同一種類の前記場所関連情報を複数抽出した場合は、前記走行予定経路に面する場所関連情報と走行予定経路から分岐する場所関連情報のそれぞれの当該場所までの現在位置からの走行距離を比較して、その差が所定の距離以下の場合は前記走行予定経路に面する場所関連情報の提示価値を高く設定することを特徴とする請求項4、6、8のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
  13. 前記情報抽出手段は、操作者が前記走行予定経路を前記走行経路設定手段に記憶させている場合は、該走行経路設定手段に記憶された走行予定経路を読み出し、走行予定経路が記憶されていない場合は、現在走行している道路に沿った経路を走行予定経路とみなすことを特徴とする請求項1から12のいずれか1に記載の車載用情報提示装置。
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