JP4089387B2 - X線ct装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、X線CT撮影実行中は予め算出保持された設定管電流にしたがってX線ファンビームを被検体の体軸の方向にスキャン(走査)させるX線CT装置に係り、特に被検体が体軸の方向のズレを起こして生じるX線管の設定管電流の狂いを確実かつ容易に修正できるようにするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来のX線CT装置のX線撮影台の概略構成を示す図である。図12のX線CT装置の場合、X線CT撮影に先立ってX線CT撮影計画用の2次元X線透過画像を撮影する。被検体(患者)Mを挟んでX線管51とX線検出器52とが対向して静止した状態のままで、天板53を被検体Mの体軸Zの方向へ移動させてX線管51とX線検出器52の間に被検体Mを送り込みながら、X線管51からX線ファンビームFBを被検体Mへ一定の管電流で連続照射すると同時に、X線検出器52から出力されるX線透過信号を収集する。収集されたX線透過信号に対して必要な画像処理が行われ、図13に示すように、X線CT撮影対象の関心部位を含む2次元X線透過画像Paが作成されてX線CT撮影計画用の画像として表示モニタ54に映し出される。オペレータは、表示された2次元X線透過画像Paを見ながら、撮影計画に必要な操作をおこなう。
【0003】
また、従来のX線CT装置の場合、X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像Paの撮影実行に伴ってX線検出器52から収集されるX線透過信号に基づき被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化しながら透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるX線管51の設定電流が予め算出されて被検体Mの体軸Z上の位置と対応付けられたかたちで保持される。そして、X線CT撮影の実行中は、予め算出保持された設定管電流に従ってX線ファンビームFBが被検体Mを体軸Zの方向にスキャンしてゆく。
【0004】
被検体MのX線透過率の場合、臓器存在の有無や存在臓器の種類など被検体Mの体内状況に応じて被検体Mの体軸Zの方向に沿ってX線透過率の平均レベルが変動するので、X線CT撮影の実行中、X線管51の管電流が一定のままだと、X線CT画像の間で、被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に応じた画像の全体的明るさの相違が生じる等の不都合があり、この不都合を解消する為にX線管51の管電流は被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化させる必要がある。またX線検出器52に入射する透過X線は、X線CT画像の画質を保持できるだけの線量があって、同時に被検体MのX線被曝量を極力抑えられる線量である必要がある。これらの必要性のためにX線管51の設定管電流を透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるという条件の下に算出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のX線CT装置の場合、予め算出保持したX線管51の設定管電流が時として狂うという問題がある。X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像の撮影以降に被検体Mが体軸Zの方向にズレを起こすと、X線管51の設定電流と被検体Mの体軸Z上の位置との対応関係にもズレが起こり、X線管51の設定管電流が狂う。例えば、撮影中の静止の必要性が理解できない幼児や痴呆性老人などの場合はズレを起こし易い。最悪、設定管電流の狂いを修正するにはX線CT撮影計画用の画像を撮り直さなければならない。オペレータが被検体Mのズレを見過ごしたり、被検体MのズレがX線CT撮影開始後に起こったりした時は、設定管電流が狂ったままで撮影をすることになる。
【0006】
この発明は、上記の事情に鑑み、被検体に体軸の方向のズレが起きることで生じるX線管の設定管電流の狂いを確実かつ容易に修正することができるX線CT装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。即ち、請求項1に記載のX線CT装置は、被検体の体軸の方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化しながら透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるようにX線管の設定管電流を算出し被検体の体軸上の位置と対応付けしたかたちで保持すると共に、X線CT撮影の実行中は予め算出保持された設定管電流にしたがってX線ファンビームを被検体の体軸の方向にスキャン(走査)させるように構成されたX線CT装置において、(A)X線CT撮影実行時のX線ファンビームのスキャンに伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づき被検体の体軸の方向に沿って透過X線の平均線量を逐次求出する平均線量逐次求出手段と、(B)逐次求出される各平均線量が略一定の適切量であるか否かを判定して否が途切れず続くスキャン区間(線量非一定スキャン区間)を求出する線量非一定区間求出手段と、(C)平均線量が略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流の変化が有るか無いかを判定する設定管電流変化判定手段と、(D)線量非一定区間求出手段で線量非一定スキャン区間が求出されると線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化判定手段による設定管電流の変化の有無とにしたがって設定管電流と被検体の体軸上の位置との対応関係を即時シフトさせる対応関係シフト手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】
(作用・効果)請求項1に記載の発明では、X線CT撮影の実行中、予め算出保持された設定管電流にしたがってX線ファンビームを被検体の体軸の方向にスキャン(走査)させてゆくのと同時並行して、平均線量逐次求出手段が、X線ファンビームのスキャンに伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づき被検体の体軸の方向に沿って透過X線の平均線量を逐次求出すると共に、線量非一定区間求出手段が、逐次求出される平均線量が略一定の適切量であるか否かを判定して線量非一定スキャン区間を求出するのに加え、設定管電流変化判定手段が、平均線量が略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流の変化の有りか無しを判定する。そして、線量非一定スキャン区間が求出されると、対応関係シフト手段が線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流の変化の有無とにしたがって設定管電流と被検体の体軸上の位置との間の対応関係を即時シフトさせる。
【0009】
請求項1に記載の発明の場合、X線管の設定管電流は被検体の体軸上の位置と対応付けしたかたちで保持されているので、被検体に体軸の方向のズレが起こると、設定管電流と被検体の体軸上の位置との間の対応関係にもズレが生じてX線管の設定管電流が狂う。一方、被検体の体軸の方向のX線透過率の平均レベルの変動は、平均レベルが略同一で相当長のスキャン区間にわたって連続して続く状態が、略同一の平均レベルが別のレベルに変わる他は同様にして繰り返されるというX線透過率の平均レベルがステップ型変化をするタイプの変動であるので、設定管電流も同様にステップ型変化となる。そのため、被検体に体軸の方向のズレが起きても、全スキャン区間にわたって全ての設定管電流が狂うのではなく、設定管電流の変わり目の前または後の被検体の体軸の方向のズレの距離に応じたスキャン区間でのみ設定管電流が狂うだけとなる。
他方、X線管の設定管電流は透過X線の平均線量が常に略一定の適切量に保たれるように算出されているので、X線管の設定管電流が狂っているスキャン区間は逐次求出される平均線量が略一定の適切量ではない状態が途切れずに続く線量非一定スキャン区間に対応する。そして、X線管の設定管電流が狂っているスキャン区間は、被検体に体軸の方向のズレの距離に対応しているので、線量非一定スキャン区間は、被検体に起こった体軸の方向のズレの距離と対応する。
【0010】
また、被検体に起こる体軸の方向のズレの向きがX線ファンビームのスキャン方向と同一の場合は、設定管電流の狂いが設定管電流の変わり目から始まるので、平均線量が略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流が変化する。逆に被検体に起こる体軸の方向のズレの向きがX線ファンビームのスキャンの方向と反対の場合は、設定管電流の狂いが設定管電流の変わり目の手前から始まるので、平均線量が略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流が変化しない。したがって、設定管電流変化判定手段の判定による設定管電流の変化の有無(以下、適宜「設定管電流変化の有無」と略記)は被検体に起こった体軸の方向のズレの向きと対応する。
したがって、線量非一定スキャン区間が求出された場合、設定管電流と被検体の体軸上の位置との間の対応関係を線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化の有無とにしたがって即時シフトすれば、被検体の体軸の方向のズレで生じた設定管電流と被検体の体軸上の位置との間の対応関係のズレが速やかに解消され、設定管電流は直ちに正常状態に復帰する。つまり、設定管電流を狂わせる被検体のズレが自動的に検出され、設定管電流の狂いが自動的に修正されるのである。
【0011】
さらに、この発明は、上記目的を達成するために、次のような構成をとる。即ち、請求項2に記載のX線CT装置は、被検体の体軸の方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化しながら透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるようにX線管の設定管電流を算出し被検体の体軸上の位置と対応付けしたかたちで保持すると共に、X線CT撮影の実行中は予め算出保持された設定管電流にしたがってX線ファンビームを被検体の体軸の方向にスキャン(走査)させるように構成されたX線CT装置において、(a)X線CT撮影実行時のX線ファンビームのスキャンに伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づき被検体の体軸の方向に沿って透過X線の平均線量を逐次求出する平均線量逐次求出手段と、(b)逐次求出される各平均線量が略一定の適切量であるか否かを判定して否が途切れず続くスキャン区間(線量非一定スキャン区間)を求出する線量非一定区間求出手段と、(c)平均線量が略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流の変化が有るか無いかを判定する設定管電流変化判定手段と、(d)線量非一定区間求出手段で線量非一定スキャン区間が求出されると線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化判定手段による設定管電流の変化の有無とにしたがって被検体の体軸の方向に対する被検体とX線管・X線検出器との位置関係を即時シフトさせる位置関係シフト手段を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
(作用・効果)請求項2に記載の発明の場合、線量非一定区間求出手段が線量非一定スキャン区間を求出すると、位置関係シフト手段が線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化判定手段による設定管電流変化の有無とにしたがって被検体の体軸の方向に対する被検体ないしX線管およびX線検出器の位置関係を即時シフトさせる他は請求項1に記載の発明と全く同じである。そして、上述したように、線量非一定スキャン区間は、被検体に起こった体軸の方向のズレの距離と対応し、設定管電流変化の有無が被検体に起こった体軸の方向のズレの向きと対応しているので、X線管およびX線検出器に対する被検体の相対的な位置関係を被検体の体軸の方向に沿って線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流の変化の有無とにしたがって即時シフトすれば、被検体の体軸の方向のズレで生じた被検体の体軸の方向に対する被検体ないしX線管およびX線検出器の位置関係のズレが速やかに解消され、設定管電流は直ちに正常状態に復帰する。つまり、設定管電流を狂わせる被検体のズレが自動的に検出され、設定管電流の狂いが自動的に修正されるのである。被検体をシフトさせる場合は被検体が元の正常な位置に戻ることで被検体をズレが直接解消され、X線管およびX線検出器をシフトさせる場合はX線管およびX線検出器が被検体のズレに合わせて移動することで被検体のズレが間接的に解消される。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載のX線CT装置において、X線管の設定管電流が、X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像の撮影実行に伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づき算出されるように構成されているものである。
(作用・効果)請求項3に記載の発明によれば、X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像の撮影実行に伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づきX線管の設定管電流が算出されるので、X線管の設定管電流の算出にあたって被検体のX線透過率に関するデータを改めて収集する必要がない。
【0014】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明のX線CT装置の実施例を、図面を参照しながら詳しく説明する。
〔第1実施例〕
図1は第1実施例に係るX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
第1実施例のX線CT装置は、図1に示すように、X線ファンビームFBを被検体Mに照射するX線管1と、X線ファンビームFBの広がりに沿ってライン状に並んでいる多数のX線検出素子(図示省略)の列が被検体Mの体軸Z方向に1列ないし数列配置されていると共にX線ファンビームFBの照射に伴ってX線透過信号(X線検出データ)を出力するX線検出器2とが被検体Mを挟んで対向するようにして配設されたガントリ3を備えると共に、被検体Mを載置したままでX線管1とX線検出器2との間を被検体Mの体軸Zの方向に往復移動させられてガントリ3を出入りする天板4とを備え、X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像の撮影と、2次元X線透過画像を用いて立てられたX線CT撮影計画に沿ってX線CT撮影とがおこなえるように構成されている。
【0015】
2次元X線透過画像の撮影の場合、被検体Mを挟んでX線管1とX線検出器2が対向して静止した状態のままで、天板4を被検体Mの体軸Zの方向に移動させてX線管1とX線検出器2の間を被検体Mを移動させながら、X線管1からX線ファンビームFBを一定の管電流で連続照射すると同時に、X線検出器2から出力されるX線透過信号をデータ収集部(DAS)5が収集する。
X線CT画像の撮影の場合、X線管1とX線検出器2を対向配置状態に維持したまま被検体Mの周りを回転させた状態で、天板4を被検体Mの体軸Zの方向に移動させてX線管1とX線検出器2の間へ被検体Mを送り込みながら、X線管1からX線ファンビームFBを連続照射すると同時に、X線検出器2から出力されるX線透過信号をデータ収集部5が収集する。したがって、第1実施例装置のX線CT画像の撮影は螺旋スキャン方式ということになる。
なお、X線管1およびX線検出器2の回転や天板4の移動はメカニカル制御部6によりコントロールされ、X線管1によるX線ファンビームFBの照射はX線曝射制御部7によりコントロールされる。
【0016】
また、データ収集部5の後段には、2次元X線透過画像撮影でデータ収集部5が収集したX線透過信号を処理して2次元X線透過画像を作成したり、X線CT撮影でデータ収集部5が収集したX線透過信号を処理してX線CT画像を作成したりする画像再構成部8と、画像再構成部8で作成された2次元X線透過画像やX線CT画像を記憶する画像メモリ部9と、画像メモリ部9に記憶されている画像や入力操作用画面などを表示する表示モニタ10と、撮影に必要な指令やデータなどの入力操作をおこなう為の操作卓11とが設けられているのに加え、メカニカル制御部6、X線曝射制御部7、画像再構成部8、画像メモリ部9や表示モニタ10が適切に作動するように操作卓11による入力操作や撮影の進行状況に応じて指令を送出するホストコンピュータ12が設けられている。
【0017】
さらに、第1実施例のX線CT撮影は、2次元X線透過画像の撮影の実行に伴ってX線検出器2から収集されるX線透過信号に基づき被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化しながら透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるようにX線管1の設定管電流を算出する設定管電流算出部13と、設定管電流算出部13で算出した設定管電流を被検体Mの体軸Z上の位置と対応付けたかたちで保持する設定管電流保持部14を備え、X線CT撮影の実行中は設定管電流算出部13と設定管電流保持部14により予め算出保持された設定管電流にしたがってX線ファンビームFBが被検体Mを体軸Zの方向に沿ってスキャン(走査)してゆくように構成されている。
【0018】
被検体MのX線透過率の場合、臓器存在の有無や存在臓器の種類など被検体Mの体内状況に応じて被検体Mの体軸Zの方向に沿ってX線透過率の平均レベルが変動するので、X線CT撮影の実行中、X線管1の管電流が一定のままだと、X線CT画像の間で、被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に応じた画像の全体的明るさの相違が生じる等の不都合があり、この不都合を解消する為にX線管1の管電流を被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化させる。また、X線検出器2に入射する透過X線は、X線CT画像の画質保持に必要な線量があって、かつ被検体MのX線被曝量を極力抑えられる線量である必要がある。これらの必要性を満たす為に設定管電流算出部13が設定管電流を透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるという条件の下に算出する。
【0019】
2次元X線透過画像の撮影によって、図2に示すように、X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像PAが得られる場合、設定管電流算出部13は、被検体Mの体軸Zに沿って被検体Mの体軸Zに垂直に次々に設定される被検体Mの各スライス断面QA〜QZについて、それぞれに属するX線透過信号を加算・平均化して透過X線の平均線量TA〜TZを求出する。具体的には、例えばX線検出器2においてX線ファンビームFBの広がりに沿ってライン状に並んでいる1列分のX線検出素子の全X線透過信号を被検体Mの各スライス断面QA〜QZ毎に加算・平均化することで平均線量TA〜TZが求まる。これらの各スライス断面QA〜QZの間で起こる透過X線の平均線量Tの変化が、被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に対応する。
【0020】
さらに設定管電流算出部13は、各平均線量TA〜TZを同じ線量となる水の厚み(水換算体厚みt)に換算して各スライス断面QA〜QZを想定した体軸Z上の位置Za〜Zzにおける被検体Mの水換算体厚みta〜tzを求出する。被検体Mの体軸Zを横軸にとり、被検体Mの水換算体厚みtを縦軸にとって図示すると、図3に破線で示す如くになる。被検体Mの水換算体厚みtは平均線量Tに逆比例の関係(水換算体厚みtが薄いほど平均線量Tが増加する関係)にあるので、平均線量Tだけでなく水換算体厚みtも、被検体Mの体軸Z上の位置Za〜Zzにおける被検体MのX線透過率の平均レベルのデータ(X線透過率の平均レベル情報)となる。
【0021】
一方、X線管1の管電流と透過X線の線量は良好な正比例関係にあるので、一定値の透過X線の基準平均線量T0 、さらには基準水換算体厚みt0 の時の基準管電流I0 を予め定めておく。この基準平均線量T0 はX線CT画像の画質保持に必要な線量であって、かつ被検体MのX線被曝量を極力抑えられる適切量である。そして、設定管電流算出部13は、水換算体厚みta〜tz(または平均線量TA〜TZ)の各スライス断面QA〜QZについて基準平均線量T0 が得られる管電流Iを例えば設定管電流I=I0 ×t÷t0 (又はこれと等価なI=I0 ×T0 ÷T)等の式による演算で算出すると共に、求出した設定管電流Ia〜Izを設定管電流保持部14が被検体Mの体軸Z上の位置Za〜Zzと対応付けて保存する。なお、管電流Iの演算はI0 ×t÷t0 又はI0 ×T0 ÷Tの式によらずに適当な他の式を用いて行ってもよい。
【0022】
この結果、図3に実線で示すように、設定管電流Ia〜Izは、被検体Mの体軸Zの方向に沿って生じる被検体MのX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化するものになる。同時にX線管1が各設定管電流Ia〜Izで被検体MにX線ファンビームFBを照射した時の透過X線の各平均線量Uは、常に略基準平均線量T0 となるので、X線CT画像の画質保持に必要な線量であって、しかも被検体MのX線被曝量を極力抑えられる線量である。
【0023】
さらに第1実施例のX線CT装置は、X線CT撮影実行時のX線ファンビームFBのスキャンに伴ってX線検出器2から収集されるX線透過信号に基づき被検体Mの体軸Zの方向に沿って透過X線の平均線量Uを逐次求出する平均線量逐次求出部15と、平均線量逐次求出部15で逐次求出される各平均線量Uが略基準平均線量T0 であるか否かを逐次判定して否が途切れず続くスキャン区間(線量非一定スキャン区間)を求出する線量非一定区間求出部16と、平均線量Uが略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流の変化が有るか無いかを判定する設定管電流変化判定部17と、線量非一定区間求出部16で線量非一定スキャン区間が求出されると線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化の有無とにしたがって設定管電流Iと被検体Mの体軸Z上の位置との対応関係を即時シフトさせる対応関係シフト部18とを備えている。
【0024】
平均線量逐次求出部15は、例えばX線検出器2においてX線ファンビームFBの広がりに沿ってライン状に並んでいる1列分のX線検出素子が各スライス断面QA〜QZのところで360°または180°回転する間に収集される全X線透過信号を逐次加算・平均化することで透過X線の平均線量Uを求出する。平均線量Uは、例えば各スライス断面QA〜QZのところでX線検出器2がX線CT撮影計画用の2次元X線透過画像PAの撮影を行った時の位置に来た瞬間に収集される全X線透過信号を逐次加算・平均化することで算出することもできる。
【0025】
そして、被検体Mに体軸Zの方向のズレが無くて設定管電流Iが正常な間は、図4に示すように、平均線量Uは略基準平均線量T0 である。しかし、被検体Mに体軸Zの方向のズレが起こると、図5に示すように、被検体MのX線透過率の平均レベルの変動にもズレが起こり、設定管電流Iと被検体Mの体軸Z上の位置との間の対応関係が崩れ、設定管電流Iの狂うところが出てくる。
【0026】
一方、図3に示すように、被検体Mの体軸Zの方向のX線透過率の平均レベルの変動は、平均レベルが略同一で相当長のスキャン区間にわたって連続して続く状態が、略同一の平均レベルが別のレベルに変わる他は同様にして繰り返されるというX線透過率の平均レベルがステップ型変化をするタイプの変動であるので、同様に設定管電流Iもステップ型変化になる。そのため、被検体Mに体軸Zの方向のズレが起こっても、全スキャン区間にわたって全ての設定管電流が狂うわけではなく、被検体Mのズレの向きに応じて各設定管電流の変わり目の前または後の被検体Mのズレの距離に相当するスキャン区間のみの設定管電流が狂うだけである。被検体Mのズレの向きがX線ファンビームFBのスキャン方向と同じならば、図6に示すように、各設定管電流の変わり目から始まって被検体Mのズレの距離迄の間のスキャン区間STで設定管電流が狂うだけである。
【0027】
他方、設定管電流が狂っているスキャン区間STは、図6に示すように、平均線量Uが略基準平均線量T0 でない状態が途切れずに続く線量非一定スキャン区間TMに等しい。また設定管電流が狂っているスキャン区間STは、前述のように被検体Mに起こった体軸Zの方向のズレの距離ΔZに対応しているので、線量非一定区間求出部16で求出する線量非一定スキャン区間TMは被検体Mに起こった体軸Zの方向のズレの距離ΔZに対応している。
【0028】
また、被検体Mに起こる体軸Zの方向のズレの向きが、X線ファンビームFBのスキャン方向と同じ場合は、図7に示すように、設定管電流Iの狂いが設定管電流の変わり目から始まるので、平均線量Uが略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流が変化する。逆に被検体Mに起こる体軸Zの方向のズレの向きが、X線ファンビームFBのスキャン方向と反対の場合は、図8に示すように、設定管電流Iの狂いが設定管電流の変わり目の手前から始まるので、平均線量Uが略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流は変化しない。このように、設定管電流変化判定部17による設定管電流変化の有無は被検体Mに起こる体軸Zの方向のズレの向きに対応する。
【0029】
したがって、対応関係シフト部18が、設定管電流Iと被検体Mの体軸Z上の位置との間の対応関係を、線量非一定スキャン区間TMに見合う距離だけ、設定管電流の変化有無に見合う向きに即時シフトさせると、被検体Mの体軸Zの方向のズレで生じた設定管電流Iと被検体Mの体軸Z上の位置との対応関係のズレは速やかに解消され、設定管電流Iの狂いは直ちに修正される。なお、いったん修正が完了した後、被検体Mが体軸Zの方向のズレをまた起こして設定管電流が再び狂った場合も、上記と同じプロセスで修正処理が繰り返される。
【0030】
また、第1実施例の装置の場合、X線管1の設定管電流IはX線CT撮影計画用の2次元X線透過画像の撮影実行に伴ってX線検出器2から収集されるX線透過信号に基づき算出されるので、X線管1の設定管電流Iの算出に際して被検体MのX線透過率に関するデータを改めて収集しなくて済む利点がある。
【0031】
次に、第1実施例のX線CT装置におけるX線管1の設定管電流Iの狂い修正の状況をより具体的に説明する。図9は設定管電流保持部14による設定管電流の保持状況を示す模式図、図10は第1実施例における設定管電流の狂い修正プロセスを示すフローチャートである。以下では、2次元X線透過画像の撮影が済んで撮影計画が立てられた段階から説明する。なお、2次元X線透過画像の撮影が済んでからX線CT撮影が始まる迄の間に被検体MがX線ファンビームFBのスキャン方向と同じ向きに距離ΔZのズレを起こしたものとする。
【0032】
〔ステップS1〕被検体Mの体軸Zに沿って被検体Mの体軸Zに垂直に次々に設定される被検体Mの各スライス断面QA〜QZについて、設定管電流算出部13が設定管電流Ia〜Izを算出する。
【0033】
〔ステップS2〕設定管電流保持部14が、図9(a)に示すように、設定管電流Ia〜Izを各スライス断面QA〜QZの被検体Mの体軸Z上の位置Za〜Zzと対応付けて保持する。
【0034】
〔ステップS3〕X線CT撮影の開始に伴って平均線量逐次求出部15が透過X線の平均線量Uの逐次求出処理をスタートさせる。
【0035】
〔ステップS4〕線量非一定区間求出部16が線量非一定スキャン区間の求出処理をスタートさせ、設定管電流変化判定部17が設定管電流変化の有無の判定処理をスタートさせる。
【0036】
〔ステップS5〕線量非一定スキャン区間求出の有無をチェックし、線量非一定スキャン区間TMが求出されなければ、ステップS7に飛ぶ。線量非一定スキャン区間TMが求出されたら、次のステップS6へ進む。なお、被検体Mのズレの向きがX線ファンビームFBのスキャン方向であるので、設定管電流変化判定部17で設定管電流変化有りと判定される。
【0037】
〔ステップS6〕対応関係シフト部18が、設定管電流Iと被検体Mの体軸Z上の位置との対応関係を、線量非一定スキャン区間TMに見合う距離だけ、X線ファンビームFBのスキャン方向の向きに即時シフトさせる。具体的には、図9(b)に示すように、設定管電流保持部14により被検体Mの体軸Z上の各位置Za〜Zzを被検体Mのズレの距離ΔZだけ増加する処理が行われる。被検体Mの体軸Zの方向のズレで生じた設定管電流Iの狂いは自動的に修正される。
【0038】
〔ステップS7〕X線CT撮影が継続中であれば、ステップS5へ戻り、以下のプロセスを続行する。X線CT撮影が完了ならば、X線管1の設定管電流の狂い修正処理も終了となる。
【0039】
〔第2実施例〕
図11は第2実施例に係るX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。第2実施例のX線CT装置は、対応関係シフト部18の代わりに、線量非一定区間求出部16で線量非一定スキャン区間が求出されると線量非一定スキャン区間TMの長さと設定管電流変化判定部17による設定管電流の変化の有無とにしたがって被検体Mの体軸Zの方向に対する被検体Mの位置を即時シフトさせる位置関係シフト部19を備えている他は、第1実施例の装置と実質的に同一であるので、相違する部分のみを説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0040】
即ち、第2実施例の装置では、第1実施例の場合と同様、X線CT撮影実行時に平均線量逐次求出部15が透過X線の平均線量Uを逐次求出するのに伴い、線量非一定区間求出部16が線量非一定スキャン区間TMを求出すると共に、設定管電流変化判定部17が設定管電流変化の有無を判定する。そして、第2実施例の装置の場合、線量非一定スキャン区間TMが求出されると、位置関係シフト部19が線量非一定スキャン区間TMの長さと設定管電流変化の有無とにしたがって被検体Mの体軸Zの方向に対する被検体Mの位置を即時シフトさせる。
【0041】
前述したように、線量非一定スキャン区間TMは、被検体Mに起こった体軸Zの方向のズレの距離と対応し、設定管電流変化の有無が被検体Mに起こった体軸Zの方向のズレの向きと対応しているので、位置関係シフト部19による即時シフトによって被検体Mが元の正しい位置へ速やかに戻り、被検体Mに起こった体軸Zの方向のズレによる設定管電流の狂いは直ちに修正される。
【0042】
第2実施例の場合、具体的には、位置関係シフト部19は、被検体Mに起こった体軸Zの方向へのズレとちょうど逆のズレが天板4に起きるように、線量非一定スキャン区間TMと設定管電流変化の有無にしたがって天板4を移動させる指令をメカニカル制御部6に送出し、被検体Mのズレを天板4のズレで相殺するかたちで被検体Mを元の正しい位置へ戻す構成となっている。
なお、第2実施例の場合、設定管電流の狂い修正後、もう一度、X線ファンビームFBを最初からスキャンさせるように構成されている。
【0043】
この発明は、上記実施の形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)第1実施例の装置では、各スライス断面QA〜QZを被検体Mの体軸Zに垂直に設定したが、各スライス断面QA〜QZは被検体Mの体軸Zに対し斜めに設定してもよい。例えばガントリ3が傾斜(ティルティング)している場合、ガントリ3の傾斜角度に対応した分だけスライス断面QA〜QZは被検体Mの体軸Zに対し斜めに設定されることになる。
【0044】
(2)第2実施例の装置では、被検体Mのズレを天板4のズレで相殺するように天板4を移動させて設定管電流の狂いを修正する構成であったが、X線管1およびX線検出器2が被検体Mの体軸Zに沿って移動できる場合は被検体MのズレをX線管1およびX線検出器2のズレで相殺するようにX線管1およびX線検出器2を移動させて設定管電流の狂いを修正する構成としてもよい。
【0045】
(3)上記の実施例の装置は、X線CT撮影の場合、被検体Mを連続移送しながらX線ファンビームFBを連続照射する螺旋スキャン方式であったが、この発明のX線CT装置は、X線CT撮影の場合、被検体Mを間歇移送しながらX線ファンビームFBを間歇照射する間歇スキャン方式であってもよい。
【0046】
(4)本発明のX線CT装置は、医療用装置に限らず、工業用装置にも適用することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上に詳述したように、請求項1に記載のX線CT装置によれば、X線CT撮影実行中、被検体に起こったズレの距離を、線量非一定スキャン区間というかたちで検出すると同時に、被検体に起こったズレの向きを、設定管電流変化の有無というかたちで検出し、検出された線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化の有無とにしたがって設定管電流と被検体の体軸上の位置との間の対応関係を即時シフトすることにより、設定管電流の狂いを引き起こした設定管電流と被検体の体軸上の位置との対応関係のズレを速やかに解消し、設定管電流を直ちに正常状態に復帰させる構成を備えていて、設定管電流を狂わせる被検体のズレが自動的に検出され、設定管電流の狂いが自動的に修正されるので、設定管電流の狂いを確実かつ容易に修正することができる。
【0048】
さらに、請求項2に記載のX線CT装置によれば、X線CT撮影実行中、被検体に起こったズレの距離を、線量非一定スキャン区間というかたちで検出すると同時に、被検体に起こったズレの向きを、設定管電流変化の有無というかたちで検出し、検出された線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流の変化の有無とにしたがって被検体の体軸の方向に対する被検体ないしX線管およびX線検出器の位置関係を即時シフトすることにより、設定管電流の狂いを引き起こした被検体の体軸の方向に対する被検体ないしX線管およびX線検出器の位置関係のズレを速やかに解消し、設定管電流を直ちに正常状態に復帰させる構成を備えていて、設定管電流を狂わせる被検体のズレが自動的に検出され、設定管電流の狂いが自動的に修正されるので、設定管電流の狂いを確実かつ容易に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像の一例を示す模式図である。
【図3】X線管の設定管電流の変化とX線透過率の平均レベルの変動を対比して示すグラフである。
【図4】設定管電流に狂いのない場合の設定管電流と透過X線の平均線量を対比して示すグラフである。
【図5】被検体に体軸の方向のズレが起こった場合のX線管の設定管電流の変化とX線透過率の平均レベルの変動を対比して示すグラフである。
【図6】設定管電流に狂いがある場合の設定管電流と透過X線の平均線量を対比して示すグラフである。
【図7】被検体のズレの向きがX線ファンビームのスキャン方向と同一の場合の線量非一定スキャン区間の出現状況を示すグラフである。
【図8】被検体のズレの向きがX線ファンビームのスキャン方向と反対の場合の線量非一定スキャン区間の出現状況を示すグラフである。
【図9】設定管電流保持部による設定管電流の保持状況を示す模式図である。
【図10】第1実施例の設定管電流の狂い修正プロセスを示すフローチャートである。
【図11】第2実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
【図12】従来のX線CT装置のX線撮像台の概略構成図である。
【図13】従来装置におけるX線CT撮影計画用の画像例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 … X線管
2 … X線検出器
15 … 平均線量逐次求出部(平均線量逐次求出手段)
16 … 線量非一定区間求出部(線量非一定区間求出手段)
17 … 設定管電流変化判定部(設定管電流変化判定手段)
18 … 対応関係シフト部(対応関係シフト手段)
19 … 位置関係シフト部(位置関係シフト手段)
I … 設定管電流
Ia〜Iz … 設定管電流
M … 被検体
PA … 2次元X線透過画像
TM … 線量非一定スキャン区間
Z … 体軸
Za〜Zz … 体軸上の位置
U … 透過X線の平均線量
U … 透過X線の平均線量Za〜Zz … 体軸上の位置?
Claims (3)
- 被検体の体軸の方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化しながら透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるようにX線管の設定管電流を算出し被検体の体軸上の位置と対応付けしたかたちで保持すると共に、X線CT撮影の実行中は予め算出保持された設定管電流にしたがってX線ファンビームを被検体の体軸の方向にスキャン(走査)させるように構成されたX線CT撮影装置において、(A)X線CT撮影実行時のX線ファンビームのスキャンに伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づき被検体の体軸の方向に沿って透過X線の平均線量を逐次求出する平均線量逐次求出手段と、(B)逐次求出される各平均線量が略一定の適切量であるか否かを判定して否が途切れず続くスキャン区間(線量非一定スキャン区間)を求出する線量非一定区間求出手段と、(C)平均線量が略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流の変化が有るか無いかを判定する設定管電流変化判定手段と、(D)線量非一定区間求出手段で線量非一定スキャン区間が求出されると線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化判定手段による設定管電流の変化の有無とにしたがって設定管電流と被検体の体軸上の位置との対応関係を即時シフトさせる対応関係シフト手段とを備えていることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 被検体の体軸の方向に沿って生じるX線透過率の平均レベルの変動に追随して変化しながら透過X線の平均線量を略一定の適切量に保てるようにX線管の設定管電流を算出し被検体の体軸上の位置と対応付けしたかたちで保持すると共に、X線CT撮影の実行中は予め算出保持された設定管電流にしたがってX線ファンビームを被検体の体軸の方向にスキャン(走査)させるように構成されたX線CT装置において、(a)X線CT撮影実行時のX線ファンビームのスキャンに伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づき被検体の体軸の方向に沿って透過X線の平均線量を逐次求出する平均線量逐次求出手段と、(b)逐次求出される各平均線量が略一定の適切量であるか否かを判定して否が途切れず続くスキャン区間(線量非一定スキャン区間)を求出する線量非一定区間求出手段と、(c)平均線量が略一定の適切量でなくなる前後で設定管電流の変化が有るか無いかを判定する設定管電流変化判定手段と、(d)線量非一定区間求出手段で線量非一定スキャン区間が求出されると線量非一定スキャン区間の長さと設定管電流変化判定手段による設定管電流の変化の有無とにしたがって被検体の体軸の方向に対する、被検体とX線管・X線検出器との位置関係を即時シフトさせる位置関係シフト手段とを備えていることを特徴とするX線CT装置。
- 請求項1または2に記載のX線CT装置において、X線管の設定管電流が、X線CT撮影計画用の2次元X線透過画像の撮影実行に伴ってX線検出器から収集されるX線透過信号に基づき算出されるように構成されているX線CT装置。
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