Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP3918126B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3918126B2
JP3918126B2 JP2001071944A JP2001071944A JP3918126B2 JP 3918126 B2 JP3918126 B2 JP 3918126B2 JP 2001071944 A JP2001071944 A JP 2001071944A JP 2001071944 A JP2001071944 A JP 2001071944A JP 3918126 B2 JP3918126 B2 JP 3918126B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
outer frame
layer
paste
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001071944A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002270461A (ja
Inventor
昭夫 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2001071944A priority Critical patent/JP3918126B2/ja
Publication of JP2002270461A publication Critical patent/JP2002270461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3918126B2 publication Critical patent/JP3918126B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性ペーストから形成される内部電極と、セラミックペーストから形成されるセラミック層とを交互に積層形成したセラミック素体を備え、そのセラミック素体の内部電極と電気的に導通する外部端子を設ける積層セラミック電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、積層セラミック電子部品を製造するには、まず、セラミック粉末,有機バインダー,可塑剤,溶剤等を組成物として含むセラミックペーストによりセラミックグリーンシートをキャリアフィルムの面上に形成すると共に、そのセラミックグリーンシートを所定の大きさに裁断する前にまたは裁断した後、Pd,Ag,Ni等の導電性ペーストにより内部電極をセラミックグリーンシートのシート面にスクリーン印刷法で印刷する。
【0003】
その内部電極を印刷した所定の大きさのセラミックグリーンシートから、内部電極とセラミックグリーンシートとを交互に複数積層し、必要に応じて最上層並びに最下層の保護層となるセラミックグリーンシートを積層させてセラミックシート積層体を形成し、このセラミックシート積層体のプレス,部品単位の切断工程等を経てチップ状のセラミック素体を得る。
【0004】
そのセラミック素体には有機バインダー等のバーンアウト処理を施し、1000℃〜1400℃で焼成した後、両端部の外部端子としてAg,Ag−Pd,Ni,Cu等の下地電極を形成すると共に、ニッケルのメッキ被膜並びに錫または錫・鉛合金のメッキ被膜を形成することにより積層セラミック電子部品として製造することが行われている。
【0005】
その積層セラミック電子部品の製造方法によると、図15で示すように内部電極1を形成したセラミックグリーンシート2の積層により、内部電極1の厚みによる段差部Aが生じ、圧着時の圧力が不均一に加わることになるため、電極パターンの変形や位置ズレ等が生じ、これに伴う積層精度の低下等を招く。
【0006】
それに加えて、内部電極1が積層されている中央部分Wと外部端子3,4が設けられる両端部分D,Dにおけるセラミック層のパッキング状態や各シート接合状態のバラ付きが生じ、上述した段差部Aが中央部分Wと両端部分D,Dとの間に生ずるため、焼成時に剥がれやクラック等が内部に生ずることによる構造欠陥を招く。
【0007】
その他、上述した積層セラミック電子部品の製造工程では、セラミック層を介して所定の内部電極を互いに接続するに、スルーホールをレーザ照射等により内部電極の形成面または内部電極の形成面を外れたセラミックグリーンシートのシート面に設けると共に、導電性ペーストをスルーホールの孔内にスクリーン印刷で埋め込んでスルーホール導体を設け、このスルーホール導体を互いに位置合わせさせてセラミックグリーンシートを積層することが行われている。
【0008】
然し、そのスルーホール導体を正確に位置合わせさせてセラミックグリーンシートを積層するには画像処理技術や機械的制御技術を適用することが必要となるため、機械設備の大型化や高額化が余儀なくされる。
【0009】
従来、上述した段差部の発生を解消する観点からすると、内部電極を形成したセラミックグリ−ンシートの間に、内部電極を形成しないセラミックグリーンシートを介在させて内部電極を形成したセラミックグリ−ンシートを積層することが提案されている(特開平7−37750号)。
【0010】
然し、これでは積層セラミックコンデンサとして製造する場合、小型化,大容量化に応えることから、誘電体層の1層当たりの厚みを薄くし、積層数を多くすることに逆効する。
【0011】
また、導電性の金属粉末とシリコン含有のワニスとを混合した導電性ペーストにより、撥水性を有する内部電極をセラミックグリーンシートのシート面に形成し、その上に、セラミック粉末を水系媒体に分散した水系セラミックペーストによりセラミックグリーンシートを形成し、内部電極の撥水性により水系セラミックペーストをはじかせて内部電極の段差部を埋めるセラミックグリーンシートを形成することが提案されている(特開平9−115766号)。
【0012】
然し、それでは内部電極,セラミック層を形成するのに必要な材料の他に、シリコン含有のワニスや水系媒体等の材料が必要となることからコスト高を招く。
【0013】
その他に、感熱転写性の導電性材料を内部電極としてセラミックグリーンシートのシート面に熱転写し、この内部電極と同一平面上に、感熱転写性のセラミックペーストを熱転写することにより、内部電極を有する平坦なセラミックグリーンシートを形成することも提案されている(特開平11−238646号)。
【0014】
然し、熱転写方式では内部電極が形成されていない部分に合わせて、セラミックグリーンシートを熱転写するパターン合わせが難しい。このため、内部電極の段差部を埋めるセラミックグリーンシートが内部電極と重なることによる厚みの段差部が更に生じ易い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、余分な組成分を含まない通常通りの材料から、セラミック層並びに内部電極,スルーホール導体,引出し電極を形成し、内部の構造欠陥を生ずるような内部電極の厚みによる段差部を容易に解消し、特性的に優れた積層セラミック電子部品を得られる積層セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
それに加えて、本発明は所定の内部電極を互いに接続するスルーホール導体を正確に位置合わせさせて容易に形成可能な積層セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る積層セラミック電子部品の製造方法においては、昇降動可能なベースプレートと、ベースプレートを取り囲む据付け型の外枠とを常用とし、セラミックペーストの吐出ヘッドと、外枠の枠上にあてがって上部側に配置される押え型と、外枠の枠上にあてがって上部側に載置される導電性ペーストの印刷製版と、ベースプレートを外枠より所定の深さ分だけ下降させる押込み型とを択一移動用として備え、
セラミックペーストを外枠の枠内で所定の深さ分だけ下降したベースプレートの板面に吐出ヘッドより充填させて乾燥し、この乾燥後のセラミックペーストを外枠の枠上にあてがって上部側に配置される押え型と外枠の枠内で上昇動するベースプレートとから押え圧締させて平坦なセラミック層形成し、
その平坦なセラミック層の上に重ねて導電性ペーストを外枠の枠上にあてがって上部側に載置される印刷製版で所定パターンの導電層として印刷形成し、この導電層の乾燥後に、セラミック層を押込み型で押えてベースプレートを導電層の厚み分だけ外枠の枠内で降下し、
次いで、セラミックペーストを外枠の枠内で導電層の厚み分だけ降下したセラミック層の上に充填させて乾燥し、その乾燥後のセラミックペーストを外枠の枠上にあてがって上部側に配置される押え型と外枠の枠内で上昇動するベースプレートとから押え圧締させて導電層を有する平坦なセラミック層形成し、この導電層を有する平坦なセラミック層の積重ねによりセラミック素体を形成するようにされている。
【0018】
本発明の請求項2に係る積層セラミック電子部品の製造方法においては、導電層の乾燥後にセラミック層を導電層と触れない押え型の突歯で押えてベースプレートを外枠の枠内で導電層の厚み分だけ降下し次のセラミックペーストを外枠の枠内で導電層の厚み分だけ降下したセラミック層の上に充填するようにされている。
【0019】
本発明の請求項3に係る積層セラミック電子部品の製造方法においては、導電層を内部電極として有する平坦なセラミック層と共に、所定の電極相互を接続するスルーホール導体を有する平坦なセラミック層を内部電極の形成工程と同じ方法で重ねて形成するようにされている。
【0020】
本発明の請求項4に係る積層セラミック電子部品の製造方法においては、内部電極を有する平坦なセラミック層とスルーホール導体を有する平坦なセラミック層と共に、外部端子の下地用となる端面を外に露出する引出し電極を有する平坦なセラミック層を内部電極の形成工程と同じ方法で重ねて形成するようにされている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図14を参照して説明すると、本発明はチップコンデンサ,チップインダクタ,LCフィルタ等の積層チップ部品やセラミック多層基板を含む各種の積層セラミック電子部品を製造するに適用できる。但し、図示実施の形態に係る積層セラミック電子部品のセラミック層1a,1b…の積層数並びに内部電極2a,2b…,スルーホール導体3a,3b…の積層数やパターン,接続構造等は説明の便宜上から略図により示されている。
【0022】
その積層セラミック電子部品を製造するには、通常通り、セラミック粉末,有機バインダー,可塑剤,溶剤等を組成物として含むセラミックペーストPによりセラミック層1a,1b…を形成し、Pd,Ag,Ni等の導電性ペーストEにより内部電極2a,2b…並びにスルーホール導体3a,3b…を形成することが行われている。
【0023】
その製造設備としては、駆動シリンダ等により昇降動可能なベースプレート10と、このベースプレート10を昇降動可能に取り囲む据付け型の外枠11とを常用に備え、コータヘッド等によるセラミックペーストの吐出ヘッド12aと、セラミックペーストを乾燥した後の押え型13と、スクリーン印刷等による導電性ペーストの印刷製版14と、ベースプレート10を外枠11より所定の深さ分だけ下降させる押込み型15とを択一移動用として備え、セラミック層1a,1b…,内部電極2a,2b…並びにスルーホール導体3a,3b…を順次重ねて形成する積上げ方式が採用されている。
【0024】
その設備を用いては、内部電極2a,2b…の厚みによる段差部の防止を主眼とし、また、スルーホール導体3a…を所定の内部電極2a,2b…と正確に接続させて機械的に形成するものとして、まず、最外層の保護層となるセラミック層1aを第1層目に形成することから開始される。
【0025】
その開始工程では、まず、図1で示すようにベースプレート10を外枠11の枠内で枠上面より所定の深さ分だけ下降させる。この降下深さは、事後の乾燥処理により目減りするセラミック層の厚み分を含めて設定すればよい。ベースプレート10の降下後、セラミックペーストPを吐出ヘッド12aより外枠11の枠内でベースプレート10の板面に充填し、表面をスキージ12bでならしてから自然または強制乾燥処理を施す。
【0026】
そのセラミックペーストPの乾燥後は、溶剤成分等の揮発により厚みが減少するところから、押え型13を外枠11の枠上にあてがって上部側に配置すると共に、ベースプレート10を外枠11の枠内で上昇動させて押え型13とから乾燥後のセラミックペーストを押え圧締することにより平坦なセラミック層1aとして形成する。
【0027】
次に、図2で示すように導電性ペーストEを印刷製版14でセラミック層1aの上に重ねて印刷することにより、内部電極2aを所定パターンの導電層として形成する。この導電性ペーストEの印刷にあたっては、先のベースプレート10の上昇動により、セラミック層1aの表面が外枠11の枠面と面一に位置するため、印刷製版14を外枠11の枠上にあてがって上部側に載置することから行える。
【0028】
その内部電極2aの自然または強制乾燥処理後に、セラミック層1aを押込み型15で押えてベースプレート10を内部電極2aの厚み分だけ外枠11の枠内で降下させる。ここで用いられる押込み型15は内部電極2aの厚みに相当する突歯15a,15bを内部電極2aと触れないよう有し、その突歯15a,15bによりセラミック層1aを内部電極2aと共に外枠11の枠内で押し下げる。
【0029】
その外枠11の枠内で内部電極2aの厚み分だけ降下したセラミック層1aの上には、図3で示すようにセラミックペーストPを吐出ヘッド12aより再度充填すると共に、スキージ12bで表面ならしさせて自然または強制乾燥処理を施す。
【0030】
そのセラミックペーストPの乾燥後は、内部電極2aを含めてセラミックペーストPの厚みが目減りするため、ベースプレート10を外枠11の枠内で上昇動させて外枠11の枠上にあてがって上部側に配置される押え型13とで押え圧締することにより、内部電極2aを有する平坦なセラミック層1bとして形成する。
【0031】
その内部電極2aを有するセラミック層1bを平坦なセラミック層1aと重ねて形成する如く同様に繰り返せば、通常組成のセラミックペーストPから形成されるセラミック層1a,1b…と導電性ペーストEから形成される内部電極2a,2b…とを交互に積層接合したセラミック素体が得られる。
【0032】
そのセラミック素体では、内部電極2aの厚みがセラミック層1bで吸収されるため、内部電極2a,2b…の厚みによる段差部は生じない。なお、セラミック層1bは内部電極2aの厚みを吸収するよう形成するのものであるから、内部電極2a,2b…の厚みと同じ厚みの薄膜状のものに形成できる。
【0033】
上述した内部電極2aを有するセラミック層1bを平坦なセラミック層1aを形成する工程に引き続いて、スルーホール導体3a…を形成する工程を説明すると、図4で示すように導電性ペーストEを印刷製版14で内部電極2aの上に重ねて印刷することにより、スルーホール導体3aを小突起状に形成する。この導電性ペーストEの印刷にあたっては、図3の最終工程におけるベースプレート10の上昇動により、内部電極2aの表面が外枠11の枠面と面一に位置するため、印刷製版14を外枠11の枠上にあてがって上部側に載置することから行える。
【0034】
そのスルーホール導体3aを形成する導電性ペーストの乾燥処理後に、セラミック層1bを押込み型15のスルーホール導体3aと触れない突歯15a,15bで押えてベースプレート10をスルーホール導体3aの立上り厚み分だけ外枠11の枠内で降下させる。この降下したセラミック層1bの上には、図5で示すようにセラミックペーストPを吐出ヘッド12aより再度充填させてスキージ12bで表面ならしすることにより乾燥処理を施す。
【0035】
そのセラミックペーストPの乾燥後は、上述したと同様に、スルーホール導体3aを含めてセラミックペーストPの厚みが目減りするため、ベースプレート10を外枠11の枠内で上昇動させて外枠11の枠上にあてがって上部側に配置される押え型13とで圧締することにより、スルーホール導体3aを有する平坦なセラミック層1cとして形成する。
【0036】
次に、図6で示すように導電性ペーストEを印刷製版14でスルーホール導体3aの上に重ねて印刷することにより内部電極2bを形成する。その内部電極2bを形成する導電性ペーストの乾燥処理後、セラミック層1cを押込み型15の突歯15a,15bで押えてベースプレート10を内部電極2bの厚み分だけ外枠11の枠内で下降させる。
【0037】
この後は、図3で示すと同様にセラミックペーストPを吐出ヘッド12aよりセラミック層1cの上に再度充填させて乾燥処理を施し、ベースプレート10と押え型12とによる圧締処理を施することにより、内部電極2a,2bを互いに接続したスルーホール導体3aを有する平坦なセラミック層として形成できる。
【0038】
そのスルーホール導体3aを設けても、スルーホール導体3aの立上り厚み分がセラミック層1cで吸収されるため、内部電極2a,2b…の厚みと共に、スルーホール導体3aによる段差部は生じない。なお、セラミック層1cもスルーホール導体3aの立上り厚み分を吸収するよう形成するものであるから、薄膜状のものに形成できる。
【0039】
上述した工程では、内部電極2a,2b…をスルーホール導体3a…で順次接続するように説明したが、図7で示す如く各交互に位置する内部電極2a,2c、2b,2d…を相互に接続するスルーホール導体3a,3b…を同じ積層方法により設けるようにできる。図中、破線部はセラミック層1a,1b…を示し、斜線部は内部電極2a,2b…並びにスルーホール導体3a,3b…を示す。
【0040】
上述した工程に加えて、外部端子を設ける工程を説明すると、図8で示すように平坦なセラミック層1a(片側のみ、符号を付ける。)を形成した後に、端面を外に露出する導体層4a’を外部端子の下地用となる引出し電極としてセラミック層1aの上に印刷する。この場合、引出し電極4a’をセラミック層1aの全面に比較的厚く形成し、事後に焼付け処理並びにメッキ処理を施すことにより、図9で示すように端面を全周に露出する鉢巻き端子型の外部端子4a,4bを形成できる。
【0041】
それと同様に、図10で示すように片端面を外に露出する引出し電極4a’を一層分厚く印刷し、或いは図11で示すように複数層重ねて厚く印刷することにより外部端子の下地電極としてセラミック層1aの上に形成する。この場合、事後に焼付け処理並びにメッキ処理を施すことにより、図12で示すように端面を底面に露出する底面端子型の外部端子4a,4bを形成できる。
【0042】
図9並びに図12のものは、セラミック層1aを第1に形成することを基点に設定したことから、外部端子4a,4bとしては第1のセラミック層1aを含めて形成可能な鉢巻き端子型並びに底面端子型のものが示したが、片側の外部端子を第1に形成することを基点に設定すれば、図13並びに図14で示すように両端面フラット端子型の外部端子4a,4bを備えるものとして形成できる。
【0043】
これらセラミック素体は、複数個取り用のセラミックシート積層体として形成し、そのセラミックシート積層体を部品単位に分割することにより得られる。この工程中、セラミックシート積層体には加圧圧着処理が施されるが、各導電層2a,2b…、3a,3b…、4a’が平坦なセラミック層1b,1c…に備えられているため、全層に対して不均一な圧力が加わらない。
【0044】
このため、内部電極のパターン変形や位置ズレ等を生ずることなく、セラミックシート積層体として高精度に形成できる。また、チップ状のセラミック素体としても、内部電極が積層されている中央部分と両側部分におけるセラミック層のパッキング状態やシート接着状態のバラ付きがなく、焼成時に剥がれやクラック等が内部に生ずることによる構造欠陥が発生しないから、特性的に優れたものが得られる。
【0045】
設備的には、ベースプレート10,外枠11を常用に備え、セラミックペーストの吐出ヘッド12a,押え型13,導電性ペーストの印刷製版14,押込み型15を択一移動用として備え、平坦なセラミック層1a,1b…を含む内部電極2a,2b…並びにスルーホール導体3a,3b…,引出し電極4a’を積上げ方式で形成するため、高額な設備を備えないでも、内部電極2a,2b…並びに引出し電極4a’をスルーホール導体3a,3b…で正確に接続させて形成できる。
【0046】
【発明の効果】
以上の如く、本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法に依れば、余分な組成分を含ませない通常通りの材料から、セラミック層並びに内部電極,スルーホール導体,引出し電極を形成しても、内部の構造欠陥を発生するような導電層の厚みによる段差部を容易に解消でき、特性的に優れた積層セラミック電子部品を簡略な設備により製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法で第1層目のセラミック層を形成する工程を示す説明図である。
【図2】 図1のセラミック層を形成する工程に引き続いて導電層を内部電極として形成する工程を示す説明図である
【図3】 図2の内部電極を形成する工程に引き続いて内部電極を備えるセラミック層の形成工程を示す説明図である。
【図4】 図3のセラミック層を形成する工程に引き続いてスルーホール導体の形成工程を示す説明図である。
【図5】 図4のスルーホール導体を形成する工程に引き続いてスルーホール導体を備えるセラミック層の形成工程を示す説明図である。
【図6】 図5のセラミック層の形成工程に引き続いてスルーホール導体で接続する内部電極の形成工程を示す説明図である。
【図7】 図6のスルーホール導体による内部電極の接続構造と別例に係る内部電極の接続構造を示す説明図である。
【図8】 本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法で形成可能な一例に係る引出し電極を含む電極構造を示す説明図である。
【図9】 図8の電極構造による外部端子を備える積層セラミック電子部品を示す説明図である。
【図10】 本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法で形成可能な別例に係る引出し電極の形成工程を示す説明図である。
【図11】 図10の形成工程による外部端子を含む電極構造を示す説明図である。
【図12】 図11の電極構造による外部端子を備える積層セラミック電子部品を示す説明図である。
【図13】 本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法で形成可能な更に別の例に係る引出し電極を含む電極構造を示す説明図である。
【図14】 図13の端子構造を備える積層セラミック電子部品を示す説明図である。
【図15】 従来例に係る積層セラミック電子部品の解決するべき課題を示す説明図である。
【符号の説明】
P セラミックペースト
E 導電性ペースト
1a,1b… セラミック層
2a,2b… 内部電極
3a,3b… スルーホース導体
4a’ 引出し電極
4a,4b 外部端子
10 ベースプレート
11 外枠
12a セラミックペーストの吐出ヘッド
13 押え型
14 導電性ペーストの印刷製版
15 押込み型

Claims (4)

  1. 導電性ペーストから形成される内部電極と、セラミックペーストから形成されるセラミック層とを交互に積層させて形成したチップ状のセラミック素体を備え、そのセラミック素体の内部電極と電気的に導通する外部端子を設ける積層セラミック電子部品の製造方法において、
    昇降動可能なベースプレートと、ベースプレートを取り囲む据付け型の外枠とを常用とし、セラミックペーストの吐出ヘッドと、外枠の枠上にあてがって上部側に配置される押え型と、外枠の枠上にあてがって上部側に載置される導電性ペーストの印刷製版と、ベースプレートを外枠より所定の深さ分だけ下降させる押込み型とを択一移動用として備え、
    セラミックペーストを外枠の枠内で所定の深さ分だけ下降したベースプレートの板面に吐出ヘッドより充填させて乾燥し、この乾燥後のセラミックペーストを外枠の枠上にあてがって上部側に配置される押え型と外枠の枠内で上昇動するベースプレートとから押え圧締させて平坦なセラミック層形成し、
    その平坦なセラミック層の上に重ねて導電性ペーストを外枠の枠上にあてがって上部側に載置される印刷製版で所定パターンの導電層として印刷形成し、この導電層の乾燥後に、セラミック層を押込み型で押えてベースプレートを導電層の厚み分だけ外枠の枠内で降下し、
    次いで、セラミックペーストを外枠の枠内で導電層の厚み分だけ降下したセラミック層の上に充填させて乾燥し、その乾燥後のセラミックペーストを外枠の枠上にあてがって上部側に配置される押え型と外枠の枠内で上昇動するベースプレートとから押え圧締させて導電層を有する平坦なセラミック層形成し、この導電層を有する平坦なセラミック層の積重ねによりセラミック素体を形成するようにしたことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 上記導電層の乾燥後にセラミック層を導電層と触れない押え型の突歯で押えてベースプレートを外枠の枠内で導電層の厚み分だけ降下し次のセラミックペーストを外枠の枠内で導電層の厚み分だけ降下したセラミック層の上に充填するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 上記導電層を内部電極として有する平坦なセラミック層と共に、所定の電極相互を接続するスルーホール導体を有する平坦なセラミック層を内部電極の形成工程と同じ方法で形成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 上記内部電極を有する平坦なセラミック層とスルーホール導体を有する平坦なセラミック層と共に、外部端子の下地用となる端面を外に露出する引出し電極を有する平坦なセラミック層を内部電極の形成工程と同じ方法で形成するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
JP2001071944A 2001-03-14 2001-03-14 積層セラミック電子部品の製造方法 Expired - Fee Related JP3918126B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001071944A JP3918126B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 積層セラミック電子部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001071944A JP3918126B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 積層セラミック電子部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002270461A JP2002270461A (ja) 2002-09-20
JP3918126B2 true JP3918126B2 (ja) 2007-05-23

Family

ID=18929595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001071944A Expired - Fee Related JP3918126B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 積層セラミック電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3918126B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024075470A1 (ja) * 2022-10-07 2024-04-11 太陽誘電株式会社 積層セラミックコンデンサとその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002270461A (ja) 2002-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3709802B2 (ja) 多層セラミック基板の製造方法
JP2002015939A (ja) 積層型電子部品およびその製法
JP3306814B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
KR100896609B1 (ko) 다층 세라믹 기판의 제조 방법
JP2005159056A (ja) 積層セラミック電子部品
JP2000340448A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP3918126B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2857552B2 (ja) 積層電子部品及びその製造方法
US7186307B2 (en) Method for manufacturing a ceramic multilayer circuit board
KR101805074B1 (ko) 세라믹 다층회로 기판의 제조방법
JP2003045740A (ja) 積層型電子部品
JP4246543B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
US20090230596A1 (en) Method of manufacturing multi-layered ceramic substrate
JP3956191B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JPH06283375A (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2004363428A (ja) 積層電子部品の製造方法および積層電子部品の製造装置
JP2002270459A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2004095687A (ja) 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2969670B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2009238914A (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2004179568A (ja) 積層セラミック部品の製造方法
JPH06124848A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2002289452A (ja) 凹状端子型積層セラミック電子部品の製造方法
WO2022270299A1 (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JP4001544B2 (ja) 積層電子部品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060511

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060613

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070131

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees