JP3975907B2

JP3975907B2 - Hair cosmetics

Info

Publication number: JP3975907B2
Application number: JP2002360516A
Authority: JP
Inventors: 潔猪又; 邦男島田; 実咲石田; 義士小田
Original assignee: NOF Corp
Current assignee: NOF Corp
Priority date: 2002-12-12
Filing date: 2002-12-12
Publication date: 2007-09-12
Anticipated expiration: 2022-12-12
Also published as: JP2004189678A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪用被膜形成剤に関する。
さらに、これを含有するシャンプー、リンス、ヘアミスト、ヘアクリーム、ヘアフォーム等の毛髪用化粧料に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ホスホリルコリン基含有重合体は、生体膜に由来するリン脂質類似構造に起因して、血液適合性、補体非活性化、生体物質非吸着性等の生体適合性に優れ、また防汚性、保湿性等の優れた性質を有することが知られており、それぞれの機能を生かした生体関連材料の開発を目的とした重合体の合成及びその用途に関する研究開発が活発に行われている。
その中でも、ホスホリルコリン基含有重合体を化粧料に使用すると、皮膚に対しては保湿効果や肌荒れ改善効果、毛髪に対しては被膜形成作用に基づく保護効果に優れる化粧料を提供できることが開示されている（例えば、特許文献１、特許文献２、特許文献３参照。）。
また、洗浄剤組成物に使用すると、気泡性に優れ、かつ皮膚刺激性が少なく、泡質がクリーミーな洗浄剤となる（例えば、特許文献４参照。）。
さらに、繊維処理剤に使用すると、繊維または布等の皮膚に対する感触を良くし、吸湿性を付与することができる（例えば、特許文献５参照）。
しかし、これらの先行技術に開示されたホスホリルコリン基含有重合体をシャンプー、リンスなどの毛髪用化粧料に使用すると、保湿効果や肌荒れ改善効果は見られるものの、毛髪を洗浄した場合、形成した被膜の大部分は洗い流されその効果は充分でなくなるので、さらなる改良が求められていた。
【０００３】
また、毛髪用化粧料においては、洗髪時の指通り性の改善、乾燥後のコンディショニング性を付与するためにジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーンなどのシリコーン化合物が使用されてきた（例えば、特許文献６、特許文献７、特許文献８、特許文献９、特許文献１０、特許文献１１、特許文献１２参照。）。しかし、これらのシリコーン化合物が水に不溶性であることから、配合製品の安定性が悪くなるという問題があった。
【０００４】
そこで、洗髪時の指通り性の改善、乾燥後のコンディショニング性を付与するためにカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、塩化ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリルアミドのコポリマー等のカチオン化ポリマーが提案されている。これらのポリマーは洗髪中の髪のもつれ、ひっかかりを抑え、滑らかな感触を与える点で優れている。しかし、これらはすすぎ時の滑らかさの向上をさせることができるが、タオルドライ後および乾燥時については、髪の滑らかさ、しなやかさの向上は認められず、逆にこれらの多量の配合は乾燥時における髪のごわつきにつながる傾向があり、その改良が望まれていた。
【０００５】
【特許文献１】
特開平６−１５７２６９号公報（第１頁）
【特許文献２】
特開平６−１５７２７０号公報（第２頁）
【特許文献３】
特開平６−１５７２７１号公報（第２頁）
【特許文献４】
特開２０００−２６２４９号公報（第２頁）
【特許文献５】
特開２００１−２００４８０号公報（第２、６頁）
【特許文献６】
特開昭５６−７２０９５号公報（第１頁）
【特許文献７】
特開昭６３−３０７８１１号公報（第１頁）
【特許文献８】
特開平２−２７３６１２号公報（第１頁）
【特許文献９】
特開平３−１８８０１６公報（第１頁）
【特許文献１０】
特開平３−１８４９０６号公報（第２頁）
【特許文献１１】
特開平４−３６２２５公報（第１頁）
【特許文献１２】
特開平４−２３４３０９公報（第２頁）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、毛髪を洗浄した場合でも、形成した被膜が洗い流されることなく保持され、ダメージ毛の髪質を改善でき、髪を滑らかな肌触りとする毛髪用被膜形成剤を提供する。
さらに、髪の滑り性が良好であり、しっとり感、まとまり感にすぐれている毛髪用化粧料を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明を以下に示す。
（１）２−［（メタ）アクリロイルオキシ］エチル−２−（トリメチルアンモニオ）エチルホスフェート５０〜９５モル％と２−ヒドロキシ−３−（メタ）アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド５〜５０モル％との共重合体であって、重量平均分子量が５，０００〜２，０００，０００である共重合体を０．００１〜５重量％含有する毛髪用化粧料。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明は、特定の２−［（メタ）アクリロイルオキシ］エチル−２−（トリメチルアンモニオ）エチルホスフェート（以下、ＰＣ単量体と略す。）と２−ヒドロキシ−３−（メタ）アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド（以下、ＱＡ単量体と略す。）の共重合体を毛髪用被膜形成剤とすることを特徴とする。
【００１０】
ここで、ＰＣ単量体は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する場合があるが、特に、メタクリロイル基を有する２−（メタクリロイルオキシ）エチル−２’−（トリメチルアンモニオ）エチルホスフェート（以下、ＭＰＣと略す。）が入手性、さらには毛髪用被膜形成剤の吸湿性、感触の良さの効果の点でより好ましい。
【００１１】
ＰＣ単量体は、公知の合成化学の知識を駆使することにより適宜合成することにより入手できる。例えば、特開昭５４−６３０２５号公報、特公平２−４９３１６号公報等に示された公知の方法等に準じて合成することができる。具体的には、ＭＰＣは２−ヒドロキシエチルメタクリレートと環状リン化合物とトリエチルアミン等の第三アミンを用いて反応を行い、さらに生成した環状リン化合物とトリメチルアミンで開環反応を行い、再結晶により精製することによって、本発明の単量体として使用することができる。
【００１２】
共重合体の基本構造となるＰＣ単量体の割合が、共重合体中５０モル％未満のときには、毛髪用被膜形成性剤の使用による吸湿性、保湿性、被膜効果を十分に発揮できず、またＰＣ単量体の割合が９５モル％より多いと形成した被膜において乾燥したときの感触が悪くなるので好ましくない。
【００１３】
次に、ＱＡ単量体は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する場合があるが、特に、２−ヒドロキシ−３−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド（以下、ＱＡＭＡと略す。）が入手性、さらには毛髪用被膜形成剤の使用による吸湿性、感触の良さ、毛髪との親和性の効果の点でより好ましい。ＱＡ単量体は、適宜合成することができるが、市販されているＱＡ単量体（例えば、登録商標：ブレンマーＱＡ、日本油脂株式会社製）を用いることができる。
【００１４】
共重合体の基本構造となるＱＡ単量体の割合が、共重合体中５モル％未満のときには、毛髪用被膜形成剤と毛髪との親和性を十分に発揮することができず、またＱＡ単量体の割合が５０モル％より多いと、毛髪用被膜形成剤の使用による感触の良さや吸湿性を発揮できなくなるので好ましくない。
【００１５】
本発明に用いられる毛髪用被膜形成剤は、ＰＣ単量体とＱＡ単量体とからなる単量体組成物を重合したものであればよく、通常のラジカル共重合により製造することができる。
【００１６】
単量体組成物を調製するにあたり、ＰＣ単量体の１種を単独で、もしくは２種以上を混合物として用いることができる。また、前記単量体組成物を調製するにあたり、ＱＡ単量体の１種を単独で、もしくは２種を混合物として用いることができる。
【００１７】
本発明において毛髪用被膜形成剤に用いられる、ＰＣ単量体とＱＡ単量体との共重合体の分子量は、重量平均分子量で、５，０００〜２，０００，０００の範囲がよく、さらに望ましくは１００，０００〜１，０００，０００の範囲である。分子量が５，０００未満では十分に毛髪用被膜形成剤の使用による感触の良さや吸湿性を発揮できなくなり、２，０００，０００以上では共重合体の水性溶液の粘性が高くなりすぎ化粧料に配合することが困難になり、また、化粧料の安定性が低下するおそれのあるため好ましくない。
【００１８】
本発明の毛髪用被膜形成剤は、ダメージ髪に被膜することにより、キューティクルをリフトアップすることができる。そして、効果的に毛髪上で被膜形成し、ダメージ毛を改善する効果がある。
【００１９】
本発明の毛髪用被膜形成剤は、水に溶解させる以外に、例えば、シャンプー、リンス、ヘアミスト、ヘアクリーム、ヘアフォームに原料として配合することにより、毛髪用化粧料に使用できる。
【００２０】
本発明の毛髪用被膜形成剤は毛髪用化粧料において、水、又は水系媒体、好ましくは精製水中に溶解されて使用され、その濃度は０．００１〜５重量％であることが好ましい。
毛髪用被膜形成剤の濃度が、０．００１重量％より低いとき、被膜形成剤が十分に毛髪に吸着できず被膜形成することができなくなる。また、５重量％より高い濃度であると、必要以上に被膜形成剤が毛髪に吸着してしまい、乾燥時には、ごわごわとした感触になってしまうので毛髪用化粧料として好ましくなくなる。
【００２１】
また、本発明の毛髪用化粧料には、必要に応じて、液体油脂類、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコン、エステル類、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性活性剤、保湿剤、防腐剤、パール化剤、ｐＨ調整剤、紫外線吸収剤、ハイドロトープ剤、香料等の他の成分を添加してもよい。
【００２２】
具体的には、本発明において毛髪用化粧料は、例えば以下のように調整される。
毛髪用化粧料がシャンプーであるとき、例えば約４０℃程度の温水に本発明の毛髪用被膜形成剤；ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤；１，３−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等のハイドロトロープ剤を溶解し、さらに脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド等の非イオン界面活性剤；メチルパラベン、安息香酸塩、サリチル酸塩等の防腐剤等を適量とり溶解したのち、降温もしくは冷却後、賦香調整、着色調整、ｐＨ調整してシャンプーとし、これを使用することができる。
【００２３】
毛髪用化粧料がリンスであるときは、例えば、温水に本発明の毛髪用被膜形成剤；カチオン性セルロース；メチルパラベン、安息香酸塩、サリチル酸塩等の防腐剤を溶解し、水相を調製する。一方で、１，３−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等のハイドロトロープ剤あるいは保湿剤；セタノール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール；脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ソルビタン等の乳化剤；塩化ベヘニルトリメリルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム等のカチオン界面活性剤；高級脂肪酸エステルを配合し、油相を調製する。これらを約７０℃程度の加温下で、水相をよく撹拌しながら油相を徐々に加え乳化し、徐々に降温後、賦香調整、着色調整、ｐＨ調整してリンスとし、これを使用することができる。
【００２４】
毛髪用化粧料がヘアミストであるときには、例えば約４０℃程度の温水に本発明の毛髪用被膜形成剤；１，３−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等のハイドロトロープ剤；メチルパラベン、安息香酸塩、サリチル酸塩等の防腐剤を溶解し降温後、賦香調整、ｐＨ調整してヘアミストとし、これを使用することができる。
【００２５】
毛髪用化粧料がヘアクリームであるときには、、例えば流動パラフィン、ジプロピレングリコール、高級アルコール、界面活性剤、防腐剤等を約７０℃に加熱溶解し、これに約７０℃の温水に溶解した本発明の毛髪用被膜形成剤を撹拌しながら徐々に加え乳化する。その後、約４０℃に降温後、賦香調整、脱気してヘアクリームとし、これを使用することができる。
【００２６】
毛髪用化粧料がヘアフォームであるときには、例えば本発明の毛髪用被膜形成剤、カチオン性セルロース、ジメチコン重合体の乳化物等の重合体；１，３−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等のハイドロトープ剤；メチルパラベン、安息香酸塩、サリチル酸塩等の防腐剤；界面活性剤を温水に溶解したのち、降温後、賦香調整、着色調整、ｐＨ調整した原液をエアゾール缶にとり、液化石油ガス、ジメチルエーテル等のガスを噴射剤として圧力充填してヘアフォームとし、これを使用することができる。
【００２７】
【発明の効果】
本発明の毛髪用被膜形成剤により、毛髪を洗浄した場合でも形成した被膜が洗い流されることなく保持され、ダメージ毛の髪質を改善でき、髪を滑らかな肌触りとする毛髪用被膜形成剤を提供することができる。
さらに、本発明の毛髪用被膜形成剤を配合することにより、毛髪の滑り性が良好であり、しっとり感、まとまり感にすぐれているシャンプー、リンス、ヘアミスト、ヘアクリーム、ヘアフォーム等の毛髪用化粧料を提供することができる。
【００２８】
【実施例】
本発明を実施例にて説明する。
なお、製造したポリマーの重量平均分子量は以下の分析方法で測定した。
（重量平均分子量の測定）
リン酸バッファー（ｐＨ７．４、２０ｍＭ）を溶離液としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー（ＧＰＣ）で測定した。分子量は、ポリエチレングリコール標準とした。ピークはＵＶ（２１０ｎｍ）及び屈折率にて検出した。
【００２９】
合成例１
ポリマー１の合成
ＭＰＣ；２０．７ｇ、ＱＡＭＡ；７．１ｇ（単量体組成モル比、ＭＰＣ／ＱＡＭＡ＝７０／３０）を水；１００ｇに溶解し４つ口フラスコに入れ、３０分間窒素を吹込んだ後、７０℃で重合開始剤（Ｖ−５０、和光純薬工業製、０．５６ｇ）を加えて８時間重合反応させた。重合液を３リットルのジエチルエーテル中に撹拌しながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、４８時間室温で真空乾燥を行って、粉末２５．１ｇを得た。分子量は重量平均分子量４５０，０００であった。これをポリマー１とし、以下の実験に供した。
【００３０】
合成例２〜１２
ポリマー２〜１２の合成
単量体の種類、組成比、溶媒種を表１に記載の条件とし、合成例１と同様の操作により、重合し、ポリマー２〜１２を得た。
【００３１】
【表１】

【００３２】
注；表中で用いた略号は次のとおりである。
ＭＰＣ；２−（メタクリロイルオキシ）エチル−２’−（トリメチルアンモニオ）エチルホスフェート、ＡＰＣ；２−アクリロイルオキシエチル−２’−（トリメチルアンモニオ）エチルホスフェート、ＱＡＭＡ；２−ヒドロキシ−３−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ＢＭＡ；ｎ−ブチルメタクリレート、ＭＡｃ；メタクリル酸、ＤＭＡＥＭＡ；ジメチルアミノエチルメタクリレート。
また、水／エタノールの比率は容積比である。
【００３３】
実施例１
下記の調整１〜３にて、健康毛髪、ダメージ毛髪を調整し、これに合成例のポリマーを被膜し、ポリマー被膜後の毛髪を調整した。このポリマー被膜形成後の毛髪（以後、ポリマー被膜毛髪と略す。）を、下記に示す毛髪滑り性試験、皮膚滑り性試験、引張強度試験、専門パネラーによる官能試験により評価した。結果を表２に示す。
（調整１）
同一人黒髪（株式会社ビューラックスより購入）を１重量％ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム水溶液に３０〜３５℃で１分間すすぎ洗いした、その後、流水で洗浄、タオルドライ、ドライヤー乾燥し、健康毛髪を調整した。
（調整２）
調整１により得た健康毛髪を５％過酸化水素水と３％アンモニア水の１：１混合液に室温２０分間浸漬した。その後、流水で洗浄、タオルドライ、ドライヤー乾燥した。この処理を１０回繰り返しダメージ毛髪を調整した。
（調整３）
ポリマー１の２．０ｇを純水１９８ｇに溶解しポリマー溶液（１重量％）を作製した。このポリマー溶液に、調整２により得たダメージ毛髪を１分間浸漬し、流水にて洗浄後、タオルドライ、ドライヤー乾燥しポリマー被膜毛髪を調整した。
【００３４】
（毛髪滑り性試験）
調整３により調整したポリマー被膜毛髪を２０℃、４０％ＲＨの恒温恒湿下で、スライドガラス上に１ｍｍおきに貼り付け、シリコン摩擦子を用いてカトーテック製摩擦感テスター「ＫＥＳ−ＳＥ」にて平均摩擦係数（ＭＩＵ）を測定した。なお、ＭＩＵ値が小さい値ほど摩擦係数が少なく滑らかな触り心地と評価できる。
（皮膚滑り性試験）
生理食塩水で膨潤させた凍結乾燥豚皮「アロアスク」（大鵬薬品工業製）の上にポリマー１重量％水溶液を滴下し、シリコン摩擦子を用いてカトーテック製摩擦感テスター「ＫＥＳ−ＳＥ」にて平均摩擦係数（ＭＩＵ）を測定した。ＭＩＵ値が小さい値ほど摩擦係数が少なく滑らかな触り心地と評価でき、毛髪への塗布、洗浄時の指通り感が評価できる。
（毛髪の引張強度試験）
調整３により調整したポリマー被膜毛髪を、２０℃、４０％ＲＨの恒温恒湿下で山電株式会社製レオメターにて毛髪１本の引張強度を測定した。引張強度が高く、健康毛髪に近いほどダメージが回復していると評価できる。
（専門パネラーによる官能評価）
２４〜５２才の女性９人からなる専門パネラーに調整３により調整したポリマー被膜毛髪の感触について、感触よいものから順に５，４，３，２，１とスコアをつけ、平均値を評価した。
【００３５】
実施例２〜６
表２に示すように、ポリマーの種類、濃度をかえた以外は実施例１と同様にして、ポリマー被膜毛髪について、毛髪滑り性試験、皮膚滑り性試験、処理毛髪の引張強度試験、専門パネラーによる官能試験による評価を行った。結果を表２に示す。
【００３６】
【表２】

【００３７】
比較例１
試験毛髪として、実施例１の調整１によって得られた健康毛髪を用い、実施例１と同様にして毛髪滑り性試験、皮膚滑り性試験、引張強度試験、専門パネラーによる官能試験による評価を行った。結果を表３に示す。
【００３８】
比較例２〜１０
表３に示すように、ポリマーの種類、濃度をかえた以外は実施例１と同様にして、ポリマー被膜毛髪について、毛髪滑り性試験、皮膚滑り性試験、処理毛髪の引張強度試験、専門パネラーによる官能試験による評価を行った。結果を表３に示す。
【００３９】
比較例１１及び１２
比較例１１には、カチオン性ポリマーの例として塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリルアミドのコポリマー（商品名「マーコート５５０」ＣＡＬＧＯＮＣＯＲＰＯＲＡＴＩＯＮ製）、比較例１２には、シリコンポリマーの例として高重合度メチルポリシロキサン（商品名「ＫＭ−９０２」信越シリコーン製、５０重量％の乳白色エマルション）をポリマー濃度が１重量％になるように調製し、実施例１と同様にして毛髪滑り性試験、皮膚滑り性試験、引張強度試験、専門パネラーによる官能試験による評価を行った。結果を表３に示す。
【００４０】
【表３】

【００４１】
実施例７
ポリマー１を用いて、表４の組成に配合しシャンプーを調製した。
調整したシャンプーの評価は、下記の官能試験により行った。結果を表４に示す。
（官能試験）
２１〜５５才の女性１５人からなる専門パネラーにより評価した。評価項目は、使用時の指または櫛通り性、乾燥したときの髪のしっとり感、髪のまとまり感について行った。評価基準は下記の基準により５段階評価した。さらにそれを平均して判定を行った。
＜評価基準内容＞
５点：非常に良い、４点：良い、３点：普通、２点：やや不良、１点：不良
＜判定＞
◎：平均点４．０点以上、○：平均点３．０以上４．０未満、△：平均点２．０以上３．０未満、×：平均点１．０以上２．０未満
【００４２】
実施例８
ポリマー２を０．３ｇ用いた以外は、実施例７と同様にシャンプーを調整し、評価した。結果を表４に示す。
【００４３】
比較例１３
ポリマー７を０．１ｇ用いた以外は、実施例７と同様にシャンプーを調整し、評価した。結果を表４に示す。
【００４４】
比較例１４
ポリマー１２を０．３ｇ用いた以外は、実施例７と同様にシャンプーを調整し、評価した。結果を表４に示す。
【００４５】
【表４】

【００４６】
実施例９
ポリマー１を用いて、表５の組成に配合しリンスを調製した。調整したリンスは、実施例７と同様にして官能試験をし、評価した。結果を表５に示す。
【００４７】
実施例１０
ポリマー２を０．５ｇ用いた以外は、実施例９と同様にリンスを調整し、評価した。結果を表５に示す。
【００４８】
比較例１５
ポリマー１０を０．５ｇ用いた以外は、実施例９と同様にリンスを調整し、評価した。結果を表５に示す。
【００４９】
比較例１６
高重合度メチルポリシロキサン（信越化学工業製「ＫＭ−９０２」）を１ｇ用いた以外は、実施例９と同様にリンスを調整し、評価した。結果を表５に示す。
【００５０】
【表５】

【００５１】
実施例１１
ポリマー３を用いて、表６の組成に配合しヘアミストを調製した。調整したヘアミストは、実施例７と同様にして官能試験をし、評価した。結果を表６に示す。
【００５２】
実施例１２
ポリマー４を０．４ｇ用いた以外は、実施例１１と同様にヘアミストを調整し、評価した。結果を表６に示す。
【００５３】
比較例１７
ポリマー９を０．２ｇ用いた以外は、実施例１１と同様にヘアミストを調整し、評価した。結果を表６に示す。
【００５４】
比較例１８
ポリマー１１を０．３ｇ用いた以外は、実施例１１と同様にヘアミストを調整し、評価した。結果を表６に示す。
【００５５】
【表６】

【００５６】
実施例１３
ポリマー３を用いて、表７の組成に配合しヘアクリームを調製した。調整したヘアクリームは、実施例７と同様にして官能試験をし、評価した。結果を表７に示す。
【００５７】
実施例１４
ポリマー５を０．０５ｇ用いた以外は、実施例１３と同様にヘアクリームを調整し、評価した。結果を表７に示す。
【００５８】
比較例１９
ポリマー７を１ｇ用いた以外は、実施例１３と同様にヘアクリームを調整し、評価した。結果を表７に示す。
【００５９】
比較例２０
ポリマー８を０．０５ｇ用いた以外は、実施例１３と同様にヘアクリームを調整し、評価した。結果を表７に示す。
【００６０】
【表７】

【００６１】
実施例１５
ポリマー３を用いて、表８の組成に配合しヘアフォームを調製した。調整したヘアフォームは、実施例７と同様にして官能試験をし、評価した。結果を表８に示す。
【００６２】
実施例１６
ポリマー６を０．２ｇ用いた以外は、実施例１５と同様にヘアフォームを調製し、評価した。結果を表８に示す。
【００６３】
比較例２１
ポリマー８を０．３ｇ用いた以外は、実施例１５と同様にヘアフォームを調製し、評価した。結果を表８に示す。
【００６４】
比較例２２
ポリマー９を０．２ｇ用いた以外は、実施例１５と同様にヘアフォームを調製し、評価した。結果を表８に示す。
【００６５】
【表８】

【００６６】
表２及び表３より、本発明の毛髪用被膜形成剤にて被膜された毛髪がダメージ毛であるとき（実施例１〜６）、比較例２との対比より毛髪滑り性のＭＩＵ値が低く、滑らかな毛髪になっていることがわかる。また、引張強度もダメージ毛より強度が増し、実施例１で示した健康毛の強度に近くなり、髪質が改善されたことがわかる。また、官能試験においても、いずれも高いスコアであることがわかる。
【００６７】
次に、実施例１〜６は比較例３〜１２に比べて、皮膚滑り性のＭＩＵ値は低く、本発明の毛髪用被膜形成剤にて被膜した毛髪は、滑らかな肌触りを実現することがわかった。さらに、実施例１〜６に示すように本発明の毛髪用被膜形成剤を使用すると、流水で洗い流したにもかかわらず、毛髪に保持され、髪質を改善できることがわかる。
【００６８】
表４に示すように、実施例７、８の配合処方のシャンプーは、洗髪時およびすすぎ時の指通り性、髪のしっとり感、髪のまとまり感に優れていることがわかる。一方、比較例１３，１４の配合処方ではすべての項目に満足する結果は得られなかった。
【００６９】
表５に示すように、実施例９、１０の配合処方のリンスは、すすぎ時の指通り性、乾燥後の櫛通り性、髪のしっとり感、髪のまとまり感に優れていることがわかる。一方、比較例１５、１６の配合処方ではすべての項目に満足する結果は得られなかった。
【００７０】
表６に示すように、実施例１１、１２の配合処方のヘアミストは、髪の櫛通り性、髪のしっとり感、髪のまとまり感に優れていることがわかる。一方、比較例１７、１８の配合処方ではすべての項目に満足する結果は得られなかった。
【００７１】
表７に示すように、実施例１３、１４の配合処方のヘアクリームは、髪の指通り性、髪のしっとり感、髪のまとまり感に優れていることがわかる。一方、比較例１９、２０の配合処方ではすべての項目に満足する結果は得られなかった。
【００７２】
表８に示すように、実施例１５、１６の配合処方のヘアフォームは、髪の指通り性、髪のしっとり感、髪のまとまり感に優れていることがわかる。一方、比較例２１、２２の配合処方ではすべての項目に満足する結果は得られなかった。
【００７３】
以上の結果から、本発明の毛髪用被覆形成剤を含有する毛髪用化粧料（実施例７〜１６）は、洗髪時、すすぎ時、塗布時、乾いたときの髪の滑り性が良好であることがわかる。また、髪のしっとり感、まとまり感にすぐれており、コンデショニング性にすぐれていることがわかる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a film-forming agent for hair.
Furthermore, it is related with cosmetics for hair, such as a shampoo, rinse, hair mist, hair cream, and hair foam containing this.
[0002]
[Prior art]
Phosphorylcholine group-containing polymers are excellent in biocompatibility such as blood compatibility, complement inactivation, and non-adsorption of biological substances due to the phospholipid-like structure derived from biological membranes. It is known that it has excellent properties such as properties, and research and development relating to the synthesis and use of polymers for the purpose of developing bio-related materials that make use of their respective functions have been actively conducted.
Among them, it has been disclosed that when a phosphorylcholine group-containing polymer is used in cosmetics, it is possible to provide a cosmetic with excellent moisturizing effect and skin roughening effect for the skin, and excellent protective effect based on the film forming action for the hair. (For example, see Patent Document 1, Patent Document 2, and Patent Document 3.)
Further, when used in a cleaning composition, it becomes a cleaning agent that is excellent in air bubbles, has little skin irritation, and has a creamy quality (see, for example, Patent Document 4).
Furthermore, when it is used for a fiber treatment agent, it is possible to improve the feel to the skin of fibers or cloths and to impart hygroscopicity (see, for example, Patent Document 5).
However, when the phosphorylcholine group-containing polymers disclosed in these prior arts are used in hair cosmetics such as shampoos and rinses, although moisturizing effect and skin roughening improving effect are seen, when the hair is washed, Most of it was washed away and the effect was not sufficient, so further improvement was required.
[0003]
Moreover, in hair cosmetics, dimethylpolysiloxane, polyether-modified silicone, alkyl-modified silicone, alkoxy-modified silicone, amino-modified silicone, cation are used to improve the ease of fingering at the time of shampooing and impart conditioning properties after drying. Silicone compounds such as modified silicones have been used (see, for example, Patent Document 6, Patent Document 7, Patent Document 8, Patent Document 9, Patent Document 10, Patent Document 11, and Patent Document 12). However, since these silicone compounds are insoluble in water, there is a problem that the stability of the blended product is deteriorated.
[0004]
Therefore, cationized polymers such as cationized cellulose, cationized guar gum, homopolymers of dimethyldiallylammonium chloride, and copolymers of dimethyldiallylammonium chloride and acrylamide are provided to improve fingering properties during shampooing and conditioning after drying. Has been proposed. These polymers are excellent in that they prevent tangling and catching of hair during washing and give a smooth feel. However, these can improve the smoothness when rinsing, but no improvement in hair smoothness and suppleness is observed after towel drying and during drying. There was a tendency to lead to hair stiffness at times, and improvements were desired.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-157269 (first page)
[Patent Document 2]
JP-A-6-157270 (2nd page)
[Patent Document 3]
JP-A-6-157271 (2nd page)
[Patent Document 4]
JP 2000-26249 A (page 2)
[Patent Document 5]
JP 2001-200480 A (2nd and 6th pages)
[Patent Document 6]
JP-A-56-72095 (first page)
[Patent Document 7]
Japanese Patent Laid-Open No. 63-307811 (first page)
[Patent Document 8]
JP-A-2-273612 (first page)
[Patent Document 9]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-188016 (first page)
[Patent Document 10]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-184906 (page 2)
[Patent Document 11]
Japanese Patent Laid-Open No. 4-36225 (first page)
[Patent Document 12]
JP-A-4-234309 (2nd page)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a film-forming agent for hair that can maintain the formed film without being washed away even when the hair is washed, improve the hair quality of damaged hair, and make the hair smooth.
It is another object of the present invention to provide a cosmetic for hair that has good hair slipperiness and is moist and cohesive.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is shown below.
(1) 2-[(meth) acryloyloxy] ethyl-2- (trimethylammonio) ethyl phosphate 50-95 mol% and 2-hydroxy-3- (meth) acryloyloxypropyltrimethylammonium chloride 5-50 mol% A cosmetic for hair comprising 0.001 to 5% by weight of a copolymer having a weight average molecular weight of 5,000 to 2,000,000.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention relates to specific 2-[(meth) acryloyloxy] ethyl-2- (trimethylammonio) ethyl phosphate (hereinafter abbreviated as PC monomer) and 2-hydroxy-3- (meth) acryloyloxypropyl. A copolymer of trimethylammonium chloride (hereinafter abbreviated as QA monomer) is used as a hair film-forming agent.
[0010]
Here, the PC monomer may have an acryloyl group or a methacryloyl group, and in particular, 2- (methacryloyloxy) ethyl-2 ′-(trimethylammonio) ethyl phosphate (hereinafter referred to as MPC) having a methacryloyl group. Abbreviated) is more preferable from the viewpoints of availability, and further, the effects of hygroscopicity and feel of the film-forming agent for hair.
[0011]
The PC monomer can be obtained by appropriately synthesizing it using the knowledge of known synthetic chemistry. For example, it can be synthesized according to known methods disclosed in JP-A-54-63025, JP-B-2-49316, and the like. Specifically, MPC reacts with 2-hydroxyethyl methacrylate, a cyclic phosphorus compound, and a tertiary amine such as triethylamine, further performs a ring-opening reaction with the generated cyclic phosphorus compound and trimethylamine, and is purified by recrystallization. Therefore, it can be used as a monomer of the present invention.
[0012]
When the proportion of the PC monomer that is the basic structure of the copolymer is less than 50 mol% in the copolymer, the hygroscopicity, moisture retention, and film effect due to the use of the film-forming agent for hair cannot be fully exhibited. In addition, if the proportion of the PC monomer is more than 95 mol%, it is not preferable because the formed coating feels bad when dried.
[0013]
Next, the QA monomer may have an acryloyl group or a methacryloyl group. In particular, 2-hydroxy-3-methacryloyloxypropyltrimethylammonium chloride (hereinafter abbreviated as QAMA) is available, and hair It is more preferable in terms of hygroscopicity, good touch and affinity with hair due to the use of the coating film forming agent. Although a QA monomer can be synthesize | combined suitably, the QA monomer (For example, registered trademark: Blemmer QA, the product made from NOF Corporation) can be used.
[0014]
When the proportion of the QA monomer that is the basic structure of the copolymer is less than 5 mol% in the copolymer, the affinity between the film-forming agent for hair and the hair cannot be fully exhibited, and QA When the proportion of the monomer is more than 50 mol%, it is not preferable because the touch and hygroscopicity due to the use of the film-forming agent for hair cannot be exhibited.
[0015]
The film-forming agent for hair used in the present invention may be one obtained by polymerizing a monomer composition comprising a PC monomer and a QA monomer, and can be produced by ordinary radical copolymerization.
[0016]
In preparing the monomer composition, one type of PC monomer can be used alone, or two or more types can be used as a mixture. In preparing the monomer composition, one type of QA monomer can be used alone, or two types can be used as a mixture.
[0017]
The molecular weight of the copolymer of the PC monomer and the QA monomer used for the hair film-forming agent in the present invention is a weight average molecular weight, preferably in the range of 5,000 to 2,000,000. Desirably, it is in the range of 100,000 to 1,000,000. If the molecular weight is less than 5,000, it will not be possible to exhibit the good touch and hygroscopicity due to the use of the film-forming agent for hair, and if it exceeds 2,000,000, the viscosity of the aqueous solution of the copolymer will be too high for cosmetics. It is not preferable because it becomes difficult to blend and the stability of the cosmetic may be lowered.
[0018]
The film forming agent for hair of the present invention can lift up the cuticle by coating damaged hair. And it has the effect which forms a film on hair effectively and improves damaged hair.
[0019]
The film-forming agent for hair of this invention can be used for hair cosmetics by mix | blending as a raw material, for example in a shampoo, rinse, hair mist, hair cream, and hair foam other than making it melt | dissolve in water.
[0020]
The hair film-forming agent of the present invention is used in hair cosmetics by being dissolved in water or an aqueous medium, preferably purified water, and its concentration is preferably 0.001 to 5% by weight.
When the density | concentration of the film-forming agent for hair is lower than 0.001 weight%, a film-forming agent cannot fully adsorb | suck to hair and it becomes impossible to form a film. On the other hand, when the concentration is higher than 5% by weight, the film-forming agent is adsorbed to the hair more than necessary, and when it is dried, it feels stiff and unpreferable as a cosmetic for hair.
[0021]
In addition, the hair cosmetic composition of the present invention includes liquid oils, higher fatty acids, higher alcohols, silicones, esters, anionic surfactants, cationic surfactants, nonionic surfactants as necessary. Other components such as amphoteric activators, moisturizers, preservatives, pearling agents, pH adjusting agents, ultraviolet absorbers, hydrotope agents, and fragrances may be added.
[0022]
Specifically, in the present invention, the hair cosmetic is prepared, for example, as follows.
When the hair cosmetic is a shampoo, for example, the hair film-forming agent of the present invention in warm water of about 40 ° C .; anionic surfactants such as sodium polyoxyethylene lauryl ether sulfate and sodium polyoxyethylene dodecyl ether sulfate; Dissolves hydrotropes such as 1,3-butylene glycol, glycerin and propylene glycol, and further nonionic surfactants such as fatty acid diethanolamide and fatty acid monoethanolamide; preservatives such as methylparaben, benzoate and salicylate After a suitable amount is dissolved, the temperature is lowered or cooled, and then the fragrance is adjusted, the coloring is adjusted, and the pH is adjusted to obtain a shampoo, which can be used.
[0023]
When the hair cosmetic is rinsed, for example, a hair film-forming agent of the present invention; cationic cellulose; preservatives such as methylparaben, benzoate, salicylate, etc. are dissolved in warm water to prepare an aqueous phase. On the other hand, hydrotropes or humectants such as 1,3-butylene glycol, glycerin and propylene glycol; higher alcohols such as cetanol and behenyl alcohol; emulsifiers such as fatty acid polyethylene glycol and fatty acid sorbitan; behenyltrimerylammonium chloride, cetyltrimethyl chloride A cationic surfactant such as ammonium; a higher fatty acid ester is blended to prepare an oil phase. The oil phase is gradually added and emulsified while warming the water phase well with heating at about 70 ° C. After gradually lowering the temperature, fragrance adjustment, coloring adjustment, pH adjustment and rinsing are used. can do.
[0024]
When the hair cosmetic is a hair mist, for example, the hair film-forming agent of the present invention in warm water of about 40 ° C .; hydrotropes such as 1,3-butylene glycol, glycerin and propylene glycol; methyl paraben, benzoate, A preservative such as salicylate is dissolved and the temperature is lowered. Then, the fragrance is adjusted and the pH is adjusted to obtain a hair mist, which can be used.
[0025]
When the hair cosmetic is a hair cream, for example, liquid paraffin, dipropylene glycol, higher alcohol, surfactant, preservative, etc. are dissolved by heating at about 70 ° C. and dissolved in warm water at about 70 ° C. The film forming agent for hair of the invention is gradually added and emulsified with stirring. Thereafter, after the temperature is lowered to about 40 ° C., the fragrance is adjusted and degassed to obtain a hair cream which can be used.
[0026]
When the hair cosmetic is a hair foam, for example, a polymer such as a hair film-forming agent of the present invention, a cationic cellulose, a dimethicone polymer emulsion; a hydrous such as 1,3-butylene glycol, glycerin, propylene glycol, etc. Tope agent; Preservatives such as methylparaben, benzoate, salicylate, etc .; Dissolve surfactant in warm water, and after cooling down, take the stock solution adjusted for flavoring, coloring, and pH in an aerosol can, and liquefied petroleum gas, dimethyl ether A gas foam or the like can be pressure filled as a propellant to form a hair foam, which can be used.
[0027]
【The invention's effect】
The film-forming agent for hair of the present invention provides a film-forming agent for hair that can maintain the formed film without being washed away even when the hair is washed, improve the hair quality of damaged hair, and make the hair smooth. can do.
Furthermore, by incorporating the film-forming agent for hair of the present invention, the hair make-up such as shampoos, rinses, hair mists, hair creams, hair foams, etc., which has good hair slipperiness and a moist and coherent feeling. Fees can be provided.
[0028]
【Example】
The present invention will be described with reference to examples.
The weight average molecular weight of the produced polymer was measured by the following analysis method.
(Measurement of weight average molecular weight)
Measurement was performed by gel permeation chromatography (GPC) using a phosphate buffer (pH 7.4, 20 mM) as an eluent. The molecular weight was polyethylene glycol standard. Peaks were detected by UV (210 nm) and refractive index.
[0029]
Synthesis example 1
Synthetic MPC of polymer 1: 20.7 g, QAMA: 7.1 g (monomer composition molar ratio, MPC / QAMA = 70/30) was dissolved in water; 100 g and put into a four-necked flask, and nitrogen was blown for 30 minutes. Then, a polymerization initiator (V-50, manufactured by Wako Pure Chemical Industries, 0.56 g) was added at 70 ° C., and a polymerization reaction was carried out for 8 hours. The polymerization solution was dropped into 3 liters of diethyl ether with stirring, and the deposited precipitate was filtered and vacuum dried at room temperature for 48 hours to obtain 25.1 g of powder. The molecular weight was 450,000 weight average molecular weight. This was designated as Polymer 1 and subjected to the following experiment.
[0030]
Synthesis Examples 2-12
Polymers 2 to 12 were polymerized in the same manner as in Synthesis Example 1 with the types, composition ratios, and solvent types of the polymers 2 to 12 being the conditions described in Table 1, and polymers 2 to 12 were obtained.
[0031]
[Table 1]

[0032]
Note: Abbreviations used in the table are as follows.
MPC; 2- (methacryloyloxy) ethyl-2 ′-(trimethylammonio) ethyl phosphate, APC; 2-acryloyloxyethyl-2 ′-(trimethylammonio) ethyl phosphate, QAMA; 2-hydroxy-3-methacryloxy Propyltrimethylammonium chloride, BMA; n-butyl methacrylate, MAc; methacrylic acid, DMAEMA; dimethylaminoethyl methacrylate.
The water / ethanol ratio is a volume ratio.
[0033]
Example 1
In the following adjustments 1 to 3, healthy hair and damaged hair were prepared, and the polymer of the synthesis example was coated thereon, and the hair after the polymer coating was prepared. The hair after the formation of the polymer film (hereinafter abbreviated as polymer-coated hair) was evaluated by the following hair slip test, skin slip test, tensile strength test, and sensory test using a specialized panel. The results are shown in Table 2.
(Adjustment 1)
One person black hair (purchased from Beaulux Co., Ltd.) was rinsed in a 1% by weight polyoxyethylene sodium lauryl sulfate aqueous solution at 30-35 ° C. for 1 minute, then washed with running water, towel-dried, dried with a dryer, and healthy hair It was adjusted.
(Adjustment 2)
The healthy hair obtained by Preparation 1 was immersed in a 1: 1 mixture of 5% hydrogen peroxide and 3% ammonia for 20 minutes at room temperature. Then, it was washed with running water, towel-dried, and dryer-dried. This treatment was repeated 10 times to adjust damaged hair.
(Adjustment 3)
2.0 g of polymer 1 was dissolved in 198 g of pure water to prepare a polymer solution (1% by weight). The damaged hair obtained in Preparation 2 was immersed in this polymer solution for 1 minute, washed with running water, then towel-dried and dried with a dryer to prepare polymer-coated hair.
[0034]
(Hair slipperiness test)
The polymer-coated hair prepared by Adjustment 3 is affixed to a slide glass at 20 ° C. and 40% RH at a constant temperature and humidity every 1 mm. Using a silicon friction element, the Katotech friction tester “KES-SE” is applied. The average coefficient of friction (MIU) was measured. In addition, it can be evaluated that the smaller the MIU value, the smaller the friction coefficient and the smoother touch feeling.
(Skin slip test)
A 1% by weight polymer aqueous solution is dropped onto freeze-dried pork skin “Aroask” (manufactured by Taiho Pharmaceutical Co., Ltd.) swollen with physiological saline, and applied to a Kato Tech friction tester “KES-SE” using a silicon friction element. The average coefficient of friction (MIU) was measured. The smaller the MIU value, the smaller the coefficient of friction, and the smooth touch feeling can be evaluated, and the feeling of fingering during application to hair and washing can be evaluated.
(Hair tensile strength test)
The tensile strength of one hair of the polymer-coated hair prepared by Adjustment 3 was measured with a rheometer manufactured by Yamaden Co., Ltd. under constant temperature and humidity of 20 ° C. and 40% RH. It can be evaluated that the higher the tensile strength and the closer the hair is to healthy hair, the more recovered the damage.
(Sensory evaluation by specialized panelists)
Regarding the feel of the polymer-coated hair adjusted by Adjustment 3 to a professional panel consisting of nine women aged 24 to 52 years, the average values were evaluated by assigning scores of 5, 4, 3, 2, 1 in order from the one with the best feel.
[0035]
Examples 2-6
As shown in Table 2, in the same manner as in Example 1 except that the type and concentration of the polymer were changed, the polymer-coated hair was subjected to a hair slip test, a skin slip test, a treated hair tensile strength test, and a specialized panel. Evaluation by a sensory test was performed. The results are shown in Table 2.
[0036]
[Table 2]

[0037]
Comparative Example 1
As the test hair, the healthy hair obtained by the adjustment 1 of Example 1 was used, and the hair slip test, the skin slip test, the tensile strength test, and the sensory test by a specialized panel were performed in the same manner as in Example 1. . The results are shown in Table 3.
[0038]
Comparative Examples 2-10
As shown in Table 3, in the same manner as in Example 1 except that the type and concentration of the polymer were changed, the hair slip test, the skin slip test, the tensile strength test of the treated hair, and the expert panelist were conducted on the polymer coated hair. Evaluation by a sensory test was performed. The results are shown in Table 3.
[0039]
Comparative Examples 11 and 12
In Comparative Example 11, as an example of a cationic polymer, a copolymer of dimethyldiallylammonium chloride and acrylamide (trade name “MARCOAT 550” manufactured by CALGON CORPORATION) is used. In Comparative Example 12, as a silicone polymer, a highly polymerized methylpolysiloxane ( The product name “KM-902” (Shin-Etsu Silicone, 50% by weight milky white emulsion) was prepared so that the polymer concentration was 1% by weight, and the hair slip test, skin slip test, and tension were performed in the same manner as in Example 1. Evaluation was performed by strength test and sensory test by a specialized panelist. The results are shown in Table 3.
[0040]
[Table 3]

[0041]
Example 7
Using polymer 1, a shampoo was prepared by blending with the composition shown in Table 4.
The prepared shampoo was evaluated by the following sensory test. The results are shown in Table 4.
(Sensory test)
Evaluation was performed by a professional panel consisting of 15 women aged 21 to 55 years. The evaluation items were the finger or combing property at the time of use, the moist feeling of the hair when dried, and the feeling of unity of the hair. Evaluation criteria were evaluated in five stages according to the following criteria. Furthermore, it determined by averaging.
<Contents of evaluation criteria>
5 points: very good, 4 points: good, 3 points: normal, 2 points: slightly bad, 1 point: bad <determination>
A: Average point of 4.0 points or more, ○: Average point of 3.0 or more and less than 4.0, Δ: Average point of 2.0 or more and less than 3.0, X: Average point of 1.0 or more and less than 2.0 ]
Example 8
A shampoo was prepared and evaluated in the same manner as in Example 7 except that 0.3 g of the polymer 2 was used. The results are shown in Table 4.
[0043]
Comparative Example 13
A shampoo was prepared and evaluated in the same manner as in Example 7 except that 0.1 g of the polymer 7 was used. The results are shown in Table 4.
[0044]
Comparative Example 14
A shampoo was prepared and evaluated in the same manner as in Example 7 except that 0.3 g of the polymer 12 was used. The results are shown in Table 4.
[0045]
[Table 4]

[0046]
Example 9
Using the polymer 1, it mix | blended with the composition of Table 5 and prepared the rinse. The adjusted rinse was subjected to a sensory test in the same manner as in Example 7 and evaluated. The results are shown in Table 5.
[0047]
Example 10
Rinse was adjusted and evaluated in the same manner as in Example 9 except that 0.5 g of Polymer 2 was used. The results are shown in Table 5.
[0048]
Comparative Example 15
Rinse was adjusted and evaluated in the same manner as in Example 9 except that 0.5 g of polymer 10 was used. The results are shown in Table 5.
[0049]
Comparative Example 16
Rinse was adjusted and evaluated in the same manner as in Example 9 except that 1 g of highly polymerized methylpolysiloxane (“KM-902” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) was used. The results are shown in Table 5.
[0050]
[Table 5]

[0051]
Example 11
Using the polymer 3, it mix | blended with the composition of Table 6 and prepared hair mist. The adjusted hair mist was subjected to a sensory test in the same manner as in Example 7 and evaluated. The results are shown in Table 6.
[0052]
Example 12
A hair mist was prepared and evaluated in the same manner as in Example 11 except that 0.4 g of the polymer 4 was used. The results are shown in Table 6.
[0053]
Comparative Example 17
A hair mist was prepared and evaluated in the same manner as in Example 11 except that 0.2 g of the polymer 9 was used. The results are shown in Table 6.
[0054]
Comparative Example 18
A hair mist was prepared and evaluated in the same manner as in Example 11 except that 0.3 g of the polymer 11 was used. The results are shown in Table 6.
[0055]
[Table 6]

[0056]
Example 13
Using the polymer 3, the hair cream was prepared by blending with the composition shown in Table 7. The prepared hair cream was subjected to a sensory test in the same manner as in Example 7 and evaluated. The results are shown in Table 7.
[0057]
Example 14
A hair cream was prepared and evaluated in the same manner as in Example 13 except that 0.05 g of the polymer 5 was used. The results are shown in Table 7.
[0058]
Comparative Example 19
A hair cream was prepared and evaluated in the same manner as in Example 13 except that 1 g of polymer 7 was used. The results are shown in Table 7.
[0059]
Comparative Example 20
A hair cream was prepared and evaluated in the same manner as in Example 13 except that 0.05 g of polymer 8 was used. The results are shown in Table 7.
[0060]
[Table 7]

[0061]
Example 15
Using the polymer 3, the hair foam was prepared by blending with the composition shown in Table 8. The prepared hair foam was subjected to a sensory test in the same manner as in Example 7 and evaluated. The results are shown in Table 8.
[0062]
Example 16
A hair foam was prepared and evaluated in the same manner as in Example 15 except that 0.2 g of the polymer 6 was used. The results are shown in Table 8.
[0063]
Comparative Example 21
A hair foam was prepared and evaluated in the same manner as in Example 15 except that 0.3 g of the polymer 8 was used. The results are shown in Table 8.
[0064]
Comparative Example 22
A hair foam was prepared and evaluated in the same manner as in Example 15 except that 0.2 g of the polymer 9 was used. The results are shown in Table 8.
[0065]
[Table 8]

[0066]
From Table 2 and Table 3, when the hair coated with the film-forming agent for hair of the present invention is damaged hair (Examples 1 to 6), the MIU value of hair slipperiness is lower than that of Comparative Example 2. It turns out that it has become smooth hair. Further, the tensile strength is higher than that of damaged hair, which is close to the strength of healthy hair shown in Example 1, and it can be seen that the hair quality is improved. Moreover, it turns out that all are high scores also in a sensory test.
[0067]
Next, Examples 1-6 have lower skin slipperiness MIU values than Comparative Examples 3-12, and the hair coated with the film-forming agent for hair of the present invention can achieve a smooth feel. all right. Furthermore, as shown in Examples 1 to 6, it can be seen that when the film-forming agent for hair of the present invention is used, it is retained on the hair and can be improved in hair quality even though it is washed away with running water.
[0068]
As shown in Table 4, it can be seen that the shampoos of the formulations of Examples 7 and 8 are excellent in finger penetration during hair washing and rinsing, a moist feeling of hair, and a feeling of hair cohesion. On the other hand, in the compounding prescriptions of Comparative Examples 13 and 14, no satisfactory results were obtained.
[0069]
As shown in Table 5, it can be seen that the rinses of the formulation formulas of Examples 9 and 10 are excellent in the fingering property at the time of rinsing, the combing property after drying, the moist feeling of the hair, and the feeling of unity of the hair. On the other hand, in the compounding prescriptions of Comparative Examples 15 and 16, no satisfactory results were obtained.
[0070]
As shown in Table 6, it can be seen that the hair mists of the formulations of Examples 11 and 12 are excellent in the combing property of the hair, the moist feeling of the hair, and the feeling of unity of the hair. On the other hand, in the compounding prescriptions of Comparative Examples 17 and 18, no satisfactory results were obtained.
[0071]
As shown in Table 7, it can be seen that the hair creams of the formulations of Examples 13 and 14 are excellent in the fingering property of the hair, the moist feeling of the hair, and the feeling of unity of the hair. On the other hand, in the compounding prescriptions of Comparative Examples 19 and 20, no satisfactory results were obtained.
[0072]
As shown in Table 8, it can be seen that the hair foams of the formulations of Examples 15 and 16 are superior in the fingering property of the hair, the moist feeling of the hair, and the feeling of unity of the hair. On the other hand, in the compounding prescriptions of Comparative Examples 21 and 22, no satisfactory results were obtained.
[0073]
From the above results, the hair cosmetics (Examples 7 to 16) containing the hair coating agent of the present invention have good hair slipperiness when washed, rinsed, applied, and dried. I understand that. In addition, the hair has a moist and coherent feeling, and it can be seen that it has excellent conditioning.

Claims

Co-weight of 2-[(meth) acryloyloxy] ethyl-2- (trimethylammonio) ethyl phosphate 50-95 mol% and 2-hydroxy-3- (meth) acryloyloxypropyltrimethylammonium chloride 5-50 mol% A cosmetic for hair containing 0.001 to 5% by weight of a copolymer having a weight average molecular weight of 5,000 to 2,000,000.