JP3959131B2 - Automotive valve control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用バルブ制御装置に係り、特にモータを用いてバルブを制御するに好適な自動車用バルブ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車用バルブ制御装置としては、例えば、エンジンに吸入される空気量を調整するために、吸気管に取り付けられたスロットルバルブをモータにより制御する電子スロットル制御装置などが知られている。
【0003】
スロットルバルブの開度を制御するには、一般に、スロットルバルブの回転軸に直結したポテンショメータなどにより、スロットルバルブの開度を検出し、この検出された開度が目標開度となるような制御が行われる。
【0004】
また、例えば、特開平6−54591号公報に記載のように、スロットルバルブを回転するモータに流れるモータ電流をHブリッジ形チョッパ回路によりチョッパ制御し、このモータに流れる電流そのものを検出してフィードバック制御することも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平6−54591号公報に記載のものにあっては、負荷であるモータに直列に抵抗を挿入し、この抵抗の両端電圧を測定することにより、モータに流れるモータ電流そのものを検出している。一般に、検出された電圧を増幅するための増幅器の駆駆動電圧として用いられるのは、安定化電源により12Vのバッテリ電圧から作られた例えば5Vの電圧である。しかしながら、Hブリッジ形チョッパ回路のパワー素子がオンとなった時には、この電圧は自動車用バッテリの電圧である12Vが印加される。したがって、従来のように、負荷であるモータに直列に挿入された抵抗の両端電圧を測定する方法にあっては、一般的な増幅器を用いることはできず、高価な絶縁形電流検出器等を用いなければならないという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、高価な絶縁形電流検出器を用いることなく、バルブを駆動するモータに流れる電流を容易に検出してフィードバック制御の行える自動車用バルブ制御装置を提供するにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、高精度にバルブの開度を制御することができる自動車用バルブ制御装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、バルブと、このバルブを駆動するモータと、このモータに流れる電流をチョッパ制御してモータの回転を制御するチョッパ回路と、このチョッパ回路にパルス幅変調された制御信号を供給するPWM駆動回路と、このPWM駆動回路に制御信号を供給し、上記バルブの開度を制御する制御手段と、上記パルス幅変調された制御信号に応じて断続して変化する上記チョッパ回路を構成するパワー素子の電流を検出する電流検出手段とを備え、上記制御手段は、この電流検出手段により検出された電流に基づいて上記PWM駆動回路に供給する制御信号を可変して上記バルブの開度を制御するようにしたものである。
【0009】
更に、上記電流検出手段は、上記チョッパ回路に直列に接続された電流検出用抵抗と、この電流検出用抵抗の両端電圧を上記制御信号に基づいてディジタル信号に変換するA/D変換手段とから構成するようにしたものである。
【0010】
更に、上記電流検出手段は、上記電流検出用抵抗の両端電圧を上記制御信号に基づいてサンプルホールドするサンプルホールド回路を備え、上記A/D変換手段は、このサンプルホールド回路によりサンプルホールドされた電圧を上記制御信号に基づいてディジタル信号に変換するようにしたものである。
【0011】
上記自動車用バルブ制御装置において、好ましくは、上記サンプルホールド回路は、上記パルス幅変調された制御信号のパルスの立ち下がりに同期してサンプルホールドするようにしたものである。
【0012】
上記自動車用バルブ制御装置において、好ましくは、上記A/D変換手段は、上記パルス幅変調された制御信号のパルスの立ち下がりに同期してA/D変換を起動するようにしたものである。
【0013】
本発明では、電流検出手段により、パルス幅変調された制御信号に応じて断続して変化するチョッパ回路を構成するパワー素子の電流を検出し、制御手段は、入力されるバルブの開度の指令とバルブ開度検出手段が検出するバルブの開度に基づいてバルブの開度を制御するとともに、電流検出手段により検出された電流に基づいてPWM駆動回路に供給する制御信号を可変してバルブの開度を制御することにより、高精度にバルブの開度を制御し得るものとなる。
【0014】
また、電流検出手段は、チョッパ回路に直列に接続された電流検出用抵抗と、この電流検出用抵抗の両端電圧を上記制御信号に基づいてディジタル信号に変換するA/D変換手段とから構成することにより、検出されたモータ電流値のバラツキも殆どなくし得るものとなる。
【0015】
また、さらに、電流検出手段は、電流検出用抵抗の両端電圧を上記制御信号に基づいてサンプルホールドするサンプルホールド回路を備え、A/D変換手段は、このサンプルホールド回路によりサンプルホールドされた電圧を制御信号に基づいてディジタル信号に変換することにより、検出されたモータ電流は低電流から高電流まで直線性が良好なものとなる。
【0016】
また、サンプルホールド回路が、パルス幅変調された制御信号のパルスの立ち下がりに同期してサンプルホールドするものでは、電流立ち上がりの振動などの影響を受けないで電流を検出し得るものとなる。
【0017】
また、さらに、A/D変換手段が、パルス幅変調された制御信号のパルスの立ち下がりに同期してA/D変換を起動するものでは、電流立ち上がりの振動などの影響を受けない電流値を検出し得るものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施例について詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例による電子スロットル制御装置の制御システム構成図である。
【0020】
マイコン1には、自動車用エンジンの吸気管に取り付けられたスロットルバルブの開度を指示するスロットル開度指令TVCが、マイコン1のA/D入力に入力し、マイコン1に内蔵されたA/D変換器によりディジタル信号に変換される。スロットル開度指令TVCは、アクセルペダルの踏込量を検出したアナログ信号である。勿論、アクセルペダルの踏込量を検出した信号を一旦、エンジン制御用のマイコンに取り込み、種々のエンジンの状態に応じた演算を行った上で、このエンジン制御用のマイコンが出力するスロットル開度指令TVCをディジタル信号として、マイコン1に取り込んでもいい。このスロットル開度指令TVCのディジタル信号としては、PWM信号の周期をTa とし、オンパルスの長さをTb とすると、例えば、(Tb /Ta )のようなデューティ比を表すデータ信号を用いることができる。
【0021】
スロットルボディ2に回転可能に取り付けられたスロットルバルブ10の開度は、スロットルバルブ10の回転軸に結合されたポテンショメータ11により検出される。ポテンショメータ11により検出されたスロットルバルブ10の開度は、スロットル開度信号TVFとして、アンプ3により増幅され、マイコン1のA/D入力に入力し、マイコン1に内蔵されたA/D変換器によりディジタル信号に変換される。
【0022】
マイコン1は、入力されたスロットル開度指令TVCとスロットル開度信号TVFに基づいて、PWM駆動回路8に制御信号PWM,D/Oを出力する。制御信号PWMは、パルス信号であり、そのパルスの周期は一定であり、そのパルスのデューティ比が可変である。パルスのデューティ比は、スロットル開度指令TVCとスロットル開度信号TVFとの差分が大きいほど大きくなるようにマイコン1の中で演算される。制御信号D/Oは、モータ9の回転方向を示す“正転",“逆転”及びモータ9の“停止”並びに“ブレーキ”の4状態を示すための2ビットの制御信号である。
【0023】
PWM駆動回路8は、入力された制御信号PWM,D/Oの内、モータ9の回転方向を示す“正転”若しくは“逆転”に応じて、“正転”時には、制御信号PWMを制御信号PWM1として出力し、正転方向を示す制御信号Fを出力する。制御信号Fは、正転時には、常にオンとなる信号である。また、“逆転”時には、制御信号PWMを制御信号PWM2として出力し、逆転方向を示す制御信号Rを出力する。制御信号Rは、逆転時には、常にオンとなる信号である。
【0024】
PWM駆動回路8から制御信号が供給されるHブリッジ形チョッパ4は、PWM制御用のパワーMSOFET・M1,M2及び直流モータの回転方向切替用のパワーMOSFET・
M3,M4から構成されている。
【0025】
従って、正転時で、しかも、制御信号PWMがオンの時には、制御信号PWM1と制御信号Fが出力され、Hブリッジ形チョッパ主回路4のパワーFMSFET・M1及びパワーMOSFET・M4が導通する。バッテリBからの電源電圧VB は、パワーMOSFET・M1を経由してモータ9に印加され、モータ電流IF が流れ、さらに、パワーMOSFET・M4及びシャント抵抗5を介してバッテリBに戻る。制御信号PWM1がオフになると、パワーMOSFET・M1がオフとなるが、パワーMOSFET・M4は正転の制御信号Fが出ているのでオンのままであり、モータ電流IF は、パワーMOSFET・M4からパワーMOSFET・M3の逆ダイオードを経由して、プライホイール電流ID3が流れる。従って、モータ電流IF は、制御信号PWM1がオンの時は、パワーMOSFET・M1を流れる電流IM1となり、制御信号PWM1がオフの時は、パワーMOSFET・M3を流れるフライホール電流ID3となる。
【0026】
さらに、逆転時で、しかも、制御信号PWMがオンの時には、制御信号PWM2と制御信号Rが出力され、Hブリッジ形チョッパ主回路4のパワーMOSFET・M2及びパワーMOSFET・M3が導通する。バッテリBからの電源電圧VB は、パワーMOSFET・M2を経由してモータ9に印加され、モータ電流IF が流れ、さらに、パワーMOSFET・M3及びシャント抵抗5を介してバッテリBに戻る。制御信号PWM2がオフになると、パワーMOSFET・M2がオフとなり、モータ電流IF は、パワーMOSFET・M3からパワーMOSFET・M4の逆ダイオードを経由して、フライホイール電流が流れる。このようにして、モータ9には、正転時とは、逆方向にモータ電流IF が流れることになり、モータ9を逆転することができる。
【0027】
モータ9は、直流モータであるが、ステッピングモータであってもよい。モータ9は、減速ギアを介してスロットルバルブ10に直結されており、モータ9を正転することにより、スロットルバルブ10が開き、モータ9を逆転することにより、スロットルバルブ10が閉じて、スロットルバルブ10の開度が制御される。
【0028】
シャント抵抗5を流れるパワー素子電流ID の詳細については、図3を用いて後述する。このパワー素子電流ID は、シャント抵抗5の両端の電圧であるシャント抵抗電圧VD として検出され、アンプ6で増幅される。シャント抵抗5の一端はアース電位であり、シャント抵抗5は電流検出用に用いられているため、その抵抗値も小さなものである。従って、シャント抵抗電圧VD は、アンプ6の駆動電圧、例えば、5Vに比べて低いものであり、アンプ自体も高価な絶縁形の電流検出器でなく、通常のアンプを使用できる。このアンプ6の出力電圧VDAは、マイコン1が出力する制御信号PWMに同期して動作するサンプルホールド回路12でホールドされる。サンプルホールド回路12の出力媒圧VDHは、マイコン1のA/D入力端子に入力し、マイコン1に内蔵されたA/D変換器でディジタル信号に変換される。
【0029】
このようにして検出されたパワー素子電流ID は、マイコン1の中で、スロットル開度指令TVCとスロットル開度信号TVFの差分から求められるモータ電流の制御信号と比較され、モータ電流の制御信号にパワー素子電流ID が一致するように制御信号PWMのデューティ比が可変され、モータ媒流のフィードバック制御がなされる。
【0030】
スロットル開度の制御にあたっては、原理的には、スロットル開度指令TVCとスロットル開度信号TVFの差分に基づくフィードバック制御だけで行えるわけである。しかしながら、実際には、外気温度が変化すると、バッテリBの電圧が変化するため、マイコン1から出力される制御信号PWMが一定でも、バッテリ電圧Bの変化に応じてモータ9を流れる電流が変化することになる。即ち、バッテリ電圧が低下すれば、モータに流れる電流は減少する。また、モータの温度が変化すると、モータ9のコイルの抵抗値が変化することからも、モータ9を流れる電流が変化することになる。以上のようなモータ電流の変化に対しても、このパワー素子電源ID を検出して、フィードバック制御することにより、スロットル開度の制御を高精度にすることができる。即ち、マイコン1から出力される制御信号PWMが一定でも、その時、バッテリ電圧が低下してモータに流れる電流が減少した時には、そのモータ電流の減少分を補償するように、モータ電流を増加してフィードバック制御することにより、スロットル開度の制御を高精度にすることができる。
【0031】
次に、図2及び図3を用いてパワー素子電流ID の検出部の回路の詳細について説明する。図2において、図1と同一符号は、同一部分を表す。
【0032】
Hブリッジ形チョッパ回路4に接続されたシャント抵抗5を流れるパワー素子電流ID は、シャント抵抗電圧VD として、アンプ6に取り込まれる。アンプ6は、オペアンプ61と入力抵抗R1,R2と帰還抵抗R3,R4と出力抵抗R5で構成される。アンプ6の出力電圧VDAは、サンプルホールド回路12に入力する。サンプルホールド回路12は、アナログスイッチ121とコンデンサ122で構成され、アナログスイッチ121がマイコン1からのPWM信号に同期してオン,オフ動作する。オン時にはアンプ6の出力信号がそのまま出力され、オフ時にはオフする直前の電圧がコンデンサ122に充電された電圧がホールドされる。
【0033】
なお、図1において、マイコン1が出力する制御信号PWMと、PWM駆動回路が出力する制御信号PWM1,PWM2は同じパルス信号であるため、アナログスイッチ121を動作させる信号は、マイコン1が出力する制御信号PWMに代えて、PWM駆動回路が出力する制御信号PWM1,PWM2を用いてもよい。その際には、制御信号PWM1と制御信号PWM2の論理和(OR)をとることにより、アナログスイッチ121を動作させる信号とすることができる。
【0034】
いずれにしても、最終的にHブリッジ形チョッパ回路のパワー素子の制御信号であるPWM信号に基づいてアナログスイッチを動作させてパワー素子電流をサンプルホールすればよい。
【0035】
ここで、図3を用いて各電流,電圧波形に基づいて電流検出の原理について説明する。
【0036】
図3(A)は、マイコン1からの制御信号PWMを示しており、PWM駆動回路8から出力される制御信号PWM1,PWM2も同様な信号である。制御信号PWMは、時刻t0 にオンとなり、時刻t1 にオフとなり、その後、時刻t3 にオンとなり、時刻t4 にオフとなる繰り返しパルスである。このパルスの周期T0 は、一定であるが、このパルスのオン時間T1 は、可変であり、スロットル開度指令TVCとスロットル開度信号TVFの差分に応じてパルスのオン時間T1 を変えることにより、このパルスのデューティ比(T1/T0)が変化する。PWM信号として20kHzのものを用いると、パルスの周期T0 は、50μsである。
【0037】
図3(B)は、パワー素子電流ID を示しており、制御信号PWMがオンになると、パワー素子電流ID が流れ始める。この時、パワーMOSFETの逆回復(リカバリー)特性等の影響により過電流が流れる。また、制御信号PWMがオフになると、パワーMOSFETの動作遅れによりT2 時間遅れて電流が零となる。遅れ時間T2 は数μs程度である。
【0038】
図3(C)は、シャント抵抗5の両端のシャント抵抗電圧VD を示しており、パワー素子電流ID の立ち下がり時にリアクタンスLの影響で多少のオーバーシュートが発生する。
【0039】
図3(D)は、アンプ5の出力電圧VDAを示しており、オペアンプの高周波特性により、時刻t0 の立ち上がりには振動し、時刻t2 の立ち下がり時には時間遅れが生じる。前述したように、PWM信号は、20kHzの高周波信号であるため、このような影響が生じている。
【0040】
アンプ6の出力電圧は、図3(D)に示すような波形の電圧信号であるため、種々の変動の影響を取り除くため、この信号をマイコン1に取り込むにあたってサンプルホールド回路12を用いている。そして、サンプルホールドのタイミングは、時刻t1,t4、即ち、PWM信号の立ち下がりに同期して、サンプルホールド回路12の中のアナログスイッチ121をオフすることにより、その直前のアンプ出力電圧VDAをコンデンサ122にホールドする。実際上は、PWM信号は、図3(A)に示すようなパルス信号であるため、このパルス信号がオンからオフに替わる時に、アナログスイッチ121がオフして、その直前のアンプ出力電圧VDAをコンデンサ122にホールドする。
【0041】
従って、サンプルホールド回路12の出力である電流検出信号VDHは、図3(E)に示すように、時刻t0から時刻t1までは、図3(D)のアンプ出力電圧VDAと等しいが、時刻t1 以降は、その直前の電圧をホールドしたものとなっている。
【0042】
また、PWM信号の立ち下がりに同期して、図3(F)に示すように、マイコン1の中のA/D変換器に外部トリガを掛けて、サンプルホールド回路12の出力である電流検出信号VDHのA/D取り込みを開始する。このようにして、A/D変換のタイミングを規制することにより、タイミングのバラツキによるデータのバラツキは発生しなくなる。このA/D変換の開始から終了までの変換に要する時間T3 は、変換すべきアナログ信号値によって、異なるが、本例では、数μs乃至数十μsである。
【0043】
A/D変換が終了すると、変換されたディジタル信号は、図3(G)に示すように、マイコンデータ(IDCURNT)としてマイコン1の本体に取り込まれる。
【0044】
図3(H)は、モータ9を流れるモータ電流IF を示している。このモータ電流IF において、時刻t0から時刻t1までの間に流れる電流は、図1において、パワーMOSTET・M1を流れる電流IM1に相当し、時刻t1から時刻t2までの間に流れる電流は、図1において、パワーMOSTET・M3を流れるフライホイール電流IM3に相当するものである。
【0045】
従って、チョッパ回路のオフ直前の電流値が取り込めるために電流立ち上がり振動などの影響を受けない電流値を検出することが可能である。
【0046】
PWM制御する場合には、PWM信号のオン期間の中央でトリガ信号を出してA/D取り込みを行うこともできる。即ち、図3(A)のように、PWM信号が、時刻t0 から時刻t1 までの間オンであるとき、時刻 ((t1−t0)/2) のタイミングでA/Dを開始するものであるが、デューティ比が小さくなり、パルスオン期間が短くなると、そのタイミングもパルスの立ち上がりに近付いてくるため、図3(D)に示す立ち上がりの振動の影響を受けることになるが、本実施例のように、PWM信号の立ち下がりで外部トリガを掛けてA/D取り込みを行うことにより、かかる影響を受けることもない。
【0047】
次に、図4を用いて、ソフトウェア処理における電流検出原理の詳細なタイミングを、図5を用いて、ソフトウェア処理のフローチャートを説明する。
【0048】
図4(I)は、ソフトウェアのタスク0の実行を示しており、図4(J)は、ソフトウェアの他のタスクの実行を示している。図4(I)に示すように、1ms毎にタスク0のプログラムが実行される。タスク0のプログラム実行後、図4(J)が実行される。
【0049】
図5(a)に示すように、タスク0のプログラムの中には、複数の処理があるが、タスク0が起動されると、制御処理100,制御処理102と順番に実行し、処理104において、電流検出用A/D許可の設定を行う。即ち、図4(I)に示すように、電流取り込みの許可を設定し、A/D変換器への外部トリガ(TRGE)の許可の設定を行う。このとき、また、A/Dエンドフラッグを0クリアしておく。その後、他の制御処理106を実行して、リターンとなり、他のタスクを実行する。
【0050】
ハードウェアのPWM信号は、プログラムのタスク0の処理時間よりも早い時間で、非同期で動作させている。従って、この電流取り込み許可後、図4(A)に示すように、50μs後に出力されるPWM信号の立ち下がりに同期して、外部トリガが入力すると、図5(b)に示すA/D変換器の外部トリガ用のADTRGのプログラムが起動される。このADTRGのプログラムでは、処理200でA/D変換が起動される。A/D変換が終了すると、A/Dエンドフラッグが1となるため、処理202では、A/Dエンドフラッグをチェックし、このフラッグが1となると、処理204にて、図4(F)に示すように、電流検出値取り込みを行う。そして、処理206にて、電流検出用A/D終了の処理を行う。この処理では、A/D外部トリガ(TRGE)を禁止することにより、次に、A/D外部トリガ(TRGE)が許可になるまで、その動作を禁止する。処理206の実行後、リターンとなる。
【0051】
PWMがプログラム実行時間よりはるかに早い時間、例えば、50μs周期で動作中にソフトウェアにより、PWM動作の20回に1回の割合の1ms毎に電流値の取り込み動作を実行する。PWM動作が50μsに対して、電流検出が1msと遅いが電流検出値を用いる制御処理が1msであり、特に問題とならない。このような方法によりチョッパ回路のオフ直前の瞬時電流を取り込むことができる。図3の説明では、各PWMのパルス(図3(A))に対応して、A/D取り込み(図3(F))を行っているものとしているが、実際には、上述したように、PWM動作の20回に1回の割合の1ms毎に電流値の取り込み動作を実行するようにしている。また、チョッパ周波数を高周波化することで電流の脈動が少なくなり平均電流に近い値が取り込める。
【0052】
図4(A)は、図3(A)に対応する図であり、図4(F)は、図3(F)に対応する図である。
【0053】
図6は、本発明の一実施例によるモータ電流検出特性を表すグラフである。
【0054】
このモータ電流検出特性は、マイコン1によりモータ電流を制御して、この時のモータ電流IF を実測したものを図6の横軸とし、サンプルホールド回路12及びマイコン1に内蔵されたA/D変換を介してディジタル信号に変換されたマイコンデータ値を縦軸にとってプロットしたものである。
【0055】
この図から明らかなように、実測されたモータ電流値と検出されたマイコンデータ値の直線性は、低電流から高電流まで極めてよいものである。また、検出されたマイコンデータ値にバラツキも殆どなく、図中の直線上によくのっている。また、1A以下のモータ電流の小さい領域まで検出することができる。
【0056】
本実施例においては、断続するパワー素子電流を検出することにより、連続的に変化するモータ電流をよく近似して検出できることが明かである。
【0057】
図7は、実際にモータ9に流れる電流とマイコン1に取り込まれるマイコンデータ(IDCURNT)との関係を示す波形図である。
【0058】
モータ9に流れる電流を図7の上段にモータ電流IF で示される電流が流れるように、マイコン1に指令値を与えている。横軸の1目盛りが100msであり、550msの周期で三角波状にモータ電流が変化するように指令値を変化させている。図7の中段には、サンプルホールド回路12の出力であり、また、マイコン1への入力となる電流検出信号VDHの波形が示されている。上段のモータ電流IF と同様に三角波形に変化するとともに、この三角波の成分に高周波成分が重畳している。この高周波成分は、図3(E)に示す電流検出信号VDHのうち、時刻t0 及び時刻t3 の直後に示されている振動成分である。図7の下段には、マイコン1内でディジタル信号に変換されたマイコンデータを示している。このマイコンデータでは、図3(F)に示すようにサンプルホールド回路12でサンプルホールドされた信号をA/D変換しているため、図7中段の電流検出信号VDHに示される高周波成分の影響は現れていない。
【0059】
以上のようにして、モータ電流を低電流領域から検出可能で、しかも、直線性よく検出できるため、低スロットル開度における高精度の開度制御が可能となる。従って、自動車用バルブ制御装置の中で、スロットルバルブの制御に関しては、従来は、スロットルバルブをモータで制御する電子制御スロットルとアイドル・スピード・コントロール(ISC)とは別システムで独立した制御装置として構成されていた。電子制御スロットルにおいては、その制御動作を素早くするため、フィードバックループのゲインを高めているが、そのようにすると、特に、アイドル・スピード・コントロール(ISC)は、スロットルバルブの低開度の制御を行うものであるため、ループゲインが高すぎると微妙な制御が行えないため、これについては、従来は独立して制御する必要があった。しかしながら、低スロットル開度における高精度の開度制御が可能となることにより、このアイドル・スピード・コントロール(ISC)についても、電子制御スロットル装置の中の一つのシステムとして共用化して実現できることになる。この場合、従来は、ISCの指令は、独立にスロットルバルブに与えられていたが、本実施例では、ISCの指令も、図1のスロットル開度指令TVCの中に移ませることにより、通常のスロットルバルブ制御もISCも共通に制御できる。勿論、上位のエンジン制御用のマイコンによりマイコン1を制御するシステムにおいては、エンジン制御用のマイコンからマイコン1に与えるディジタルの制御指令の中に、通常のスロットルバルブ制御指令とともに、ISCの制御指令を入れることで制御を実行できる。
【0060】
本実施例によれば、容易にバルブを駆動するモータに流れる電流を検出してフィードバック制御を行えるものとなる。
【0061】
また、パワー素子電流の瞬時値を検出するようにしているため、検出されたモータ電流の直線性は、低電流から高電流まで極めてよいものとなる。
【0062】
また、PWM信号に同期した外部トリガ信号によりA/D変換を行うため、電流を取り込むタイミングが大きくずれず、検出されたモータ電流値にバラツキも殆どなくなる。
【0063】
また、1A以下のようなモータ電流の小さい領域まで検出することができる。
また、高精度にバルブの開度を制御することができるものとなり、従って、電子制御スロットル装置とアイドル・スピード・コントロール(ISC)とを共用化できるものとなる。
【0064】
また、チョッパ周波数を高周波化することで電流の脈動が少なくなり平均電流に近い値が取り込める。
【0065】
なお、図1に示す実施例では、サンプルホールド回路12を用いて、アンプの出力電圧をサンプルホールドするようにしているが、このサンプルホールド回路に代えて、平滑フィルタ回路を用いることもできる。この場合、平滑フィルタ回路の出力は、図3(E)に示す電流検出信号VDHを平滑したものとなるが、この平滑した電圧をA/D変換器を介してマイコン1に取り込んでも、容易にバルブを駆動するモータに流れる電流を検出してフィードバック制御の行えるものとなる。なお、この検出されたマイコンデータは、電流検出信号VDHの瞬時値ではなく、平滑値であるため、図6に示すほど直線性のよいものとはならないが、絶縁形電流検出器のような特殊な検出器を用いることなく、モータに流れる電流を検出することは可能である。
【0066】
なお、以上の実施例では、自動車用バルブ制御装置として、スロットルバルブの開度を制御する装置を一例にして説明したが、自動車用バルブ制御装置としては、スロットルバルブに限らず、排気ガス還流(EGR)用のバルブの制御や、スロットルボディにタンデムのバルブを備えたトラクションコントロール用のバルブの制御などに適用できるものである。
【0067】
また、以上の実施例では、サンプルホールド回路の出力電圧をディジタル信号に変換するA/D変換器は、マイコンの中に内蔵されているものとして説明したが、マイコンの外部にディスクリートに構成されたA/D変換器を用いることもできる。このときには、マイコンから外部トリガ信号を出力して、この外部トリガ信号に同期して、A/D変換を開始すればよい。
【0068】
また、マイコン1が、PWM信号のデューティ比に関するデータ値を出力し、PWM駆動回路がこのデータ値に基づくパルス信号を制御信号PWM1,PWM2として出力する形式のシステムにおいては、PWM駆動回路が出力する制御信号PWM1と制御信号PWM2の論理和(OR)の信号により、アナログスイッチ121を動作させるものとしてもよい。また、この際には、A/D変換の外部トリガ信号としては、PWM駆動回路が出力する制御信号PWM1と制御信号PWM2の論理和(OR)の信号を用いることができる。
【0069】
また、A/D外部割り込みのタイミングは、PWM制御信号のパルスの立ち下がりに同期してサンプルホールドし、また、A/D変換するようにしているが、このタイミングに限らず、PWM信号のパルスの中央のタイミングでサンプルホールドし、また、A/D変換するようにしてもよい。
【0070】
本発明を用いた自動車用電子スロットル制御装置の構成を図8〜図14を用いて更に詳しく説明する。
【0071】
本実施例になる自動車の電子スロットル制御装置は3つの制御系から構成されている。
【0072】
その一つはモータに流れる実電流値IMCURNTと電流指令値(IMCOMD)とを比較してその偏差IMERORに基づいてPWM駆動回路8にPWMデューティ指令値(ALPHA)を出力する電流制御系である。
【0073】
この電流制御系は先に説明した様にモータ9に直列に接続されたシャント抵抗5の両端の電圧を検出し、その値から、実モータ電流IMCURNTを検出する電流検出部13を含む。この電流制御系は図8に示す様に更に、電流指令値IMCOMDと実電流値IMCURNTとを比較し、その偏差IMERORを求める為の偏差演算部15を有する。偏差IMERORを零にする為に必要なPWMのデューティ信号ALRHAを、演算し、PWM駆動回路8に出力する補償演算部14を有する。
【0074】
また、電流制御系は電流指令値IMCOMDと補償演算部14で演算されたPWMデューティ信号ALPHAから、スロットル弁の開閉方向を判断処理する開閉方向信号処理部21を含む。
【0075】
この電流制御系は図9に更に詳細に図示されている。
【0076】
補償演算部ACR14は、偏差IMERORから、比例補償分を演算する比例補償演算部141,積分補償分を演算する積分補償部142、それぞれの値の上下限を制限するリミッタ143,144、このリミッタ143,144の出力値IPROPとIINTEとを加算する加算部145,加算部145の出力値IADDAの上下限を制限するリミッタ146,リミッタ146からの出力の絶対値TOTALD2を演算する絶対値演算部147及び絶対値TOTALD2に所定の定数(1/8)を付加してPWMのデューティ指令値ARPHAとPWMの周期PWMIDTRとを出力する演算値変換部148とから成る。
【0077】
開閉方向信号処理部21は、電流指令値IMCOMDとPI演算結果TOTALD2からモータの駆動方向の判定を行って電流検出部13に出力したり、判定結果からスロットルバルブの開方向信号MCONT1及び閉方向信号MCONT2及びモータの停止信号をHブリッジチョッパ4に出力する。
【0078】
電流検出部13はモータ電流検出部131で検出された検出電流値IDCURNTが一方向で検出されるので、電流検出値正負切換え部92で開閉方向信号処理部21の出力に従い、符号変換器132を操作して検出された電流値IDCURNTの符号を変換する。
【0079】
図9において、Kp は、比例補償演算用の比例定数、KIIは積分補償演算用の積分定数、Z-1は同じく積分時定数である。Kp ,KIIは制御系のゲインを与える。
【0080】
また、リミッタ143,144,146及び絶対値演算部147のブロック内に標記した数値は、演算値のそれぞれ上下限値を示す。
【0081】
尚、図9の中で補償演算部14他の演算処理は、マイクロコンピュータで実行される。そのフローチャートは図14に示す通りで以下詳説する。
【0082】
プログラムが実行されると、先ず、ステップ9101で電流指令値(IMCOMD)の値が+か−かをチェックし開閉方向の判定を行う。+の場合はステップ9103で電流検出値(IDCURNT)をそのままメモリのIMCURNTにモータ電流値として設定する。−の場合にはステップ9102で電流検出値(IDCURNT)を−に符号変換後メモリのIMCURNTに設定しステップ14Aへ進む。
【0083】
ステップ14Aでは図12に示すPID SUBフローチャートを用いて電流制御演算を実行するためのデータセットを行う。例えば、モータ電流指令値(IMCOMD)をメモリのCOMAに、電流補償演算の比例定数(KPI)をメモリのKPへセットする。
【0084】
同様に、積分時定数ZをメモリのZ0 に(図示しない)、積分値IINTEをメモリのINTEに積分定数KIIをメモリのKIに、微分定数KD1 をKD(電流制御では電流制御の応答性が高い(時定数が小さい)のでこの実施例では使用しない。)にそれぞれセットする。
【0085】
次のステップ140は比例,積分,微分演算(PID SUB)サブルーチンであり、図12で説明するところの演算を実行する。この演算が終了するとステップ14Bで電流制御データの退避を行う。例えば、サブルーチンでの偏差の演算結果(EROR)を電流偏差IMERORへ、制御出力値(ADDB)の演算結果を電流制御出力値IADDBへ、退避させる。
【0086】
ステップ147では、電流制御出力値IADDBを絶対値化し、ステップ148では周期とデューティをマイコンのレジスタ(PWIDTR)(OUTDTY)にそれぞれ設定し電流制御の補償演算を終了する。
【0087】
上述のステップ140で示した比例・積分・微分サブルーチンPID SUBを図12に従って説明する。このサブルーチンは、後述するスロットルバルブの速度演算や同開度演算の比例・積分・微分演算部として共通に使用できる。つまり、それぞれの演算に用いる定数,時定数,制限値をその都度各演算の個々の値に置き換えれば、演算フローそのものは、共通に使えるのである。この各演算は、関連する入力信号の取り込みタイミングに同期してそれぞれ実行したり、タイマ割込みで定期的に実行したりできる。演算した結果はメモリの所定のエリアに記憶しておき他の判断処理,演算処理時にそこから読み出して利用する。また、メモリに記憶された各値は新たに演算された値に常に更新される。
【0088】
このサブルーチンPID SUBのプログラムが起動されると、ステップ1401で指令値(COMDA)と帰還値(FFA)との偏差(EROR)演算を実行し、次のステップ1402で比例ゲイン(KP)に偏差(EROR)を乗算し比例項(PROP)を求めて出力に演算がオーバフローしないようにリミッタをかける。ステップ1403では積分ゲイン(KI)と偏差(EROR)を乗算し、前回の積分演算値(INTE)と加算して今回の積分演算値(INTE)とし出力リミッタをかける。次のステップ1404では微分ゲイン(KD)に偏差(EROR)を乗算し前回演算微分値(DIFF)から減算して今回の微分値(DIFF)を求め同様に出力リミッタをかける。最後にステップ1405では上記で求めた比例(PROP),積分(INTE),微分(DIFF)値を加算したものを制御出力値(ADDB)とし、比例,積分,微分演算(PID SUB)を終了する。
【0089】
次に開閉方向信号処理部21のフローチャートを図13に示す。ステップ9111ではP.I.D出力(TOTALD2)が“0”かを判定し、“0”の場合(Y)はステップ9112へ行きモータ駆動を停止させるための処理を行う。例えば、マイコンのレジスタ(OUTDTY)にデューティ“0”設定の処理を行い演算処理を終了する。
【0090】
一方、“0”でない場合(N)にはステップ9113で電流指令値(IMCOMD)の符号により駆動方向を判定する。電流指令値が+の場合にはステップ9114でフラッグにより閉方向駆動を判定し、閉方向の場合にはステップ9115でモータをOFFする信号“1”をセットし、ステップ9116でパワー部のチョッパ切替時の短絡防止時間を確保(100〜200μS)後終了する。ステップ9114に戻って、開方向の場合はステップ9117で開方向駆動フラグをセットし開方向状態を維持し終了する。
【0091】
ステップ9113に戻って、電流指令値(IMCOMD)の符号が−の場合はステップ9118で開方向駆動かどうかを判定し、開方向駆動の場合にはステップ9115でモータを停止させる。閉方向駆動の場合にはステップ9119で閉方向駆動フラグをセットし閉方向状態を維持し終了する。
【0092】
以上の実施例により、スロットル開度制御におけるモータ電流の制御が可能となり、モータ巻線抵抗などの温度影響による電流の変動を抑制できるので、スロットル制御における安定性や制御精度の向上が図れる。
【0093】
制御系のもう一つは、スロットル弁の速度制御系である。
【0094】
この制御系は、スロットル弁開度指令値にスロットル弁の開閉速度を考慮した補正値を付加して、スロットル弁の開度制御のオーバシュートをなくしたり、目標開度までの到達時間をできるだめ早くする機能を持つ。
【0095】
この制御系は図10に示す様に、以下の機能ブロックを有する。
【0096】
実際のスロットル開度を示す信号TVOADを微分演算部81で微分してその変化度を検出し、開度の変化速度を求める速度検出部18を有する。ここでリミッタ82は、微分演算部の微分値の上限と下限を制限する。
【0097】
また、求められた実際のスロットル開閉速度TVSPEDとスロットル開閉速度指令TVSCOMとを比較演算してその偏差SERORを求める速度偏差演算部17を有する。
【0098】
偏差SERORは比例補償演算部161に送られ、ここで演算した結果をリミッタ164を通して加算部167に送る。
【0099】
また偏差SERORは積分補償演算部162にも送られ、ここで演算した結果はリミッタ165を通して加算部167へ送られる。
【0100】
更に偏差SERORは微分補償部163へ送られ、ここで演算した結果はリミッタ166を介して加算部167へ送られる。
【0101】
リミッタ164,165,166からのそれぞれの値、SPROP,SINTE,SDIFFの加算値SADDAは、リミッタ168を介して電流指令値IMCOMDとして上述の電流制御系に入力される。
【0102】
ここでKS ,KPS,KIS,KDSはそれぞれ演算定数で、各項のZは演算時定数である。
【0103】
各リミッタ内の数値は、演算値の上下限値を示す。この制御系のスロットル速度補償演算部PIDSUB16の演算もマイクロコンピュータで上述した図12のサブルーチンに基づき実行される。
【0104】
制御系の最後の一つはスロットル開度(位置)制御系である。
【0105】
この最後の制御系は、図示していない自動車のエンジン制御ユニットより入力されるスロットル弁開度指令(TVOAD)と実際のスロットル弁の開度TVOADとを比較してその偏差信号PERORを求める比較演算部20を有する。その演算部の出力である偏差PERORに基づきそれぞれ、比例演算部61,積分演算部62,微分演算部63で比例項,積分項,微分項が演算され、それぞれリミッタ64,65,66を通して加算部67に送られる。
【0106】
加算部67では比例項PPROP,積分項PINTE、及び微分項PDIFFが加算され、この値PADDAはリミッタ68を通して上述したスロットル弁速度制御部にスロットル弁速度指令値TVSCOMとして入力される。
【0107】
ここで、KPP,KIP,KDPはそれぞれスロットル弁開度補償演算部のそれぞれ演算定数で各項の補償ゲインを与える。Zは時定数である。
【0108】
また各リミッタ内の数値は演算値の上下限値を示す。
【0109】
この制御系のスロットル開度補償演算部PIDSUB16の演算もマイクロコンピュータで上述した図12のサブルーチンによって実行される。
【0110】
以上の様な本実施例では、スロットル弁の開度制御の為のフィードバックループの他に、駆動モータへ供給する電流の制御についてもフィードバックループを持つので、バッテリ電圧の変動やモータの巻線抵抗の温度変化による変動の影響を受けることがない。
【0111】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、自動車用バルブ制御装置において、容易にバルブを駆動するモータに流れる電流を検出してフィードバック制御の行えるようになる。
【0112】
また、本発明によれば、高精度にバルブの開度を制御することができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による電子スロットル制御装置のシステム構成図である。
【図2】 本発明の一実施例による電子スロットル制御装置の電流検出部の回路図である。
【図3】 本発明の一実施例による電子スロットル制御装置の電流検出原理を説明する波形図である。
【図4】 本発明の一実施例による電子スロットル制御装置の電流検出原理を説明するタイミングチャートである。
【図5】 本発明の一実施例による電子スロットル制御装置の電流検出原理を説明するフローチャートである。
【図6】 本発明の一実施例による電子スロットル制御装置により検出されたモータ電流のグラフである。
【図7】 本発明の一実施例による電子スロットル制御装置により検出されたモータ電流の波形図である。
【図8】 図1の詳細機能ブロック図である。
【図9】 図8の電流制御系の詳細ブロック図である。
【図10】 図8の速度制御系の詳細ブロック図である。
【図11】 図8の開度制御系の詳細ブロック図である。
【図12】 図9,図10,図11のPID演算部の演算フローチャートである。
【図13】 図11の開度制御の実行フローチャートである。
【図14】 図9の電流制御の実行フローチャートである。
【符号の説明】
1…マイコン、4…Hブリッジ形チョッパ、9…モータ、10…スロットルバルブ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an automotive valve control device, and more particularly to an automotive valve control device suitable for controlling a valve using a motor.
[0002]
[Prior art]
As a conventional automobile valve control device, for example, an electronic throttle control device for controlling a throttle valve attached to an intake pipe by a motor in order to adjust the amount of air taken into the engine is known.
[0003]
In order to control the opening of the throttle valve, in general, control is performed such that the opening of the throttle valve is detected by a potentiometer or the like directly connected to the rotary shaft of the throttle valve, and the detected opening becomes the target opening. Done.
[0004]
Also, for example, as described in JP-A-6-54591, the motor current flowing in the motor that rotates the throttle valve is chopper-controlled by an H-bridge chopper circuit, and the current itself flowing in the motor is detected and feedback controlled. It is also known to do.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the one described in Japanese Patent Laid-Open No. 6-54591, a resistor is inserted in series with a motor that is a load, and the voltage across the resistor is measured to detect the motor current itself flowing through the motor. . Generally, what is used as the driving voltage of the amplifier for amplifying the detected voltage is, for example, a voltage of 5 V generated from a battery voltage of 12 V by a stabilized power source. However, when the power element of the H-bridge chopper circuit is turned on, 12V which is the voltage of the automobile battery is applied as this voltage. Therefore, in the conventional method of measuring the voltage across the resistor inserted in series with the motor that is the load, a general amplifier cannot be used, and an expensive insulated current detector or the like can be used. There was a problem that it had to be used.
[0006]
An object of the present invention is to provide an automotive valve control device that can easily detect a current flowing in a motor driving a valve and perform feedback control without using an expensive insulated current detector.
[0007]
Another object of the present invention is to provide an automotive valve control device that can control the opening of a valve with high accuracy.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a valve, a motor for driving the valve, a chopper circuit for controlling the rotation of the motor by controlling the current flowing through the motor, and pulse width modulation for the chopper circuit. A PWM drive circuit for supplying the control signal, a control means for supplying the control signal to the PWM drive circuit and controlling the opening of the valve, and an intermittent change in accordance with the pulse width modulated control signal Current detecting means for detecting a current of a power element constituting the chopper circuit, and the control means varies a control signal supplied to the PWM drive circuit based on the current detected by the current detecting means. Thus, the opening degree of the valve is controlled.
[0009]
Furthermore,The current detection means includes a current detection resistor connected in series to the chopper circuit, and an A / D conversion means for converting a voltage across the current detection resistor into a digital signal based on the control signal. It is what I did.
[0010]
Furthermore,The current detection means includes a sample hold circuit that samples and holds the voltage across the current detection resistor based on the control signal, and the A / D conversion means uses the voltage sampled and held by the sample hold circuit as described above. The digital signal is converted based on the control signal.
[0011]
In the automotive valve control device, preferably, the sample and hold circuit performs sample and hold in synchronization with a falling edge of a pulse of the pulse width modulated control signal.
[0012]
In the automotive valve control device, preferably, the A / D conversion means starts A / D conversion in synchronization with a falling edge of a pulse of the pulse width modulated control signal..
[0013]
BookIn the present invention, the current detecting means detects the current of the power element constituting the chopper circuit that changes intermittently according to the pulse width modulated control signal. The valve opening degree is controlled based on the valve opening degree detected by the valve opening degree detecting means, and the control signal supplied to the PWM drive circuit is varied based on the current detected by the current detecting means to open the valve. By controlling the degree, the opening degree of the valve can be controlled with high accuracy.
[0014]
The current detection means is composed of a current detection resistor connected in series to the chopper circuit and an A / D conversion means for converting the voltage across the current detection resistor into a digital signal based on the control signal. As a result, variations in the detected motor current value can be almost eliminated.
[0015]
Furthermore, the current detection means is, ElectricA sample-and-hold circuit that samples and holds the voltage across the current detection resistor based on the control signal is provided. The A / D converter converts the voltage sampled and held by the sample-and-hold circuit into a digital signal based on the control signal. Thus, the detected motor current has good linearity from a low current to a high current.
[0016]
Sample hold circuitBut, Sample and hold in sync with the falling edge of the pulse of the pulse width modulated control signalIn thingsThe current can be detected without being affected by the vibration of the current rise.
[0017]
Further, A / D conversion meansButInitiates A / D conversion in synchronization with the falling edge of the pulse of the pulse width modulated control signalIn thingsThus, it is possible to detect a current value that is not affected by the vibration of the current rise.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0019]
FIG. 1 is a control system configuration diagram of an electronic throttle control device according to an embodiment of the present invention.
[0020]
The
[0021]
The opening degree of the
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The H-bridge chopper 4 to which a control signal is supplied from the
It consists of M3 and M4.
[0025]
Accordingly, at the time of forward rotation and when the control signal PWM is ON, the control signal PWM1 and the control signal F are output, and the power FMSFET · M1 and the power MOSFET · M4 of the H-bridge chopper main circuit 4 are conducted. Power supply voltage V from battery BB Is applied to the
[0026]
Further, at the time of reverse rotation and when the control signal PWM is ON, the control signal PWM2 and the control signal R are output, and the power MOSFET M2 and the power MOSFET M3 of the H-bridge chopper main circuit 4 are conducted. Power supply voltage V from battery BB Is applied to the
[0027]
The
[0028]
Power element current I flowing through
[0029]
Power element current I detected in this wayD Is the throttle opening command T in the microcomputer 1.VCAnd throttle opening signal TVFIs compared with the control signal of the motor current obtained from the difference between the power element current I and the control signal of the motor current.D So that the duty ratio of the control signal PWM is varied so that the motor medium flow is feedback-controlled.
[0030]
In controlling the throttle opening, in principle, the throttle opening command TVCAnd throttle opening signal TVFThis can be done only by feedback control based on the difference between the two. However, in actuality, when the outside air temperature changes, the voltage of the battery B changes. Therefore, even if the control signal PWM output from the
[0031]
Next, referring to FIGS. 2 and 3, the power element current ID The details of the circuit of the detector will be described. 2, the same reference numerals as those in FIG. 1 denote the same parts.
[0032]
Power element current I flowing through the
[0033]
In FIG. 1, since the control signal PWM output from the
[0034]
In any case, the analog element is operated based on the PWM signal that is the control signal for the power element of the H-bridge chopper circuit, and the power element current is sampled.
[0035]
Here, the principle of current detection will be described based on each current and voltage waveform with reference to FIG.
[0036]
FIG. 3A shows the control signal PWM from the
[0037]
FIG. 3B shows the power element current ID When the control signal PWM is turned on, the power element current ID Begins to flow. At this time, an overcurrent flows due to the influence of the reverse recovery (recovery) characteristics of the power MOSFET. In addition, when the control signal PWM is turned off, the operation delay of the power MOSFET causes T2 The current becomes zero after a time delay. Delay time T2 Is about several μs.
[0038]
FIG. 3C shows the shunt resistance voltage V across the
[0039]
FIG. 3D shows the output voltage V of the amplifier 5.DABecause of the high frequency characteristics of the operational amplifier, the time t0 Vibrates at the rise of time t2 A time delay occurs at the fall of. As described above, since the PWM signal is a high-frequency signal of 20 kHz, such an influence occurs.
[0040]
Since the output voltage of the
[0041]
Therefore, the current detection signal V which is the output of the
[0042]
Further, in synchronization with the falling edge of the PWM signal, an external trigger is applied to the A / D converter in the
[0043]
When the A / D conversion is completed, the converted digital signal is taken into the main body of the
[0044]
FIG. 3 (H) shows the motor current I flowing through the
[0045]
Accordingly, since the current value immediately before the chopper circuit is turned off can be taken in, it is possible to detect a current value that is not affected by the current rising vibration or the like.
[0046]
In the case of PWM control, A / D capture can be performed by issuing a trigger signal at the center of the on period of the PWM signal. That is, as shown in FIG.0 To time t1 Time ((t1-T0) / 2) The A / D is started at the timing of (2). However, when the duty ratio is reduced and the pulse on period is shortened, the timing also approaches the rising edge of the pulse. However, as in this embodiment, the A / D capture is not performed by applying an external trigger at the falling edge of the PWM signal.
[0047]
Next, detailed timing of the current detection principle in software processing will be described with reference to FIG. 4, and a flowchart of software processing will be described with reference to FIG.
[0048]
FIG. 4 (I) shows execution of
[0049]
As shown in FIG. 5A, there are a plurality of processes in the program of
[0050]
The hardware PWM signal is operated asynchronously at a time earlier than the processing time of
[0051]
While the PWM is operating at a time much earlier than the program execution time, for example, at a period of 50 μs, the current value capturing operation is executed by software every 1 ms at a rate of once per 20 PWM operations. While the PWM operation is slow for 50 μs, the current detection is as slow as 1 ms, but the control processing using the current detection value is 1 ms, which is not a problem. By such a method, an instantaneous current immediately before the chopper circuit is turned off can be captured. In the description of FIG. 3, it is assumed that A / D capture (FIG. 3 (F)) is performed corresponding to each PWM pulse (FIG. 3 (A)). The current value capturing operation is executed every 1 ms at a rate of once per 20 PWM operations. Also, by increasing the chopper frequency, current pulsation is reduced and a value close to the average current can be captured.
[0052]
4A is a diagram corresponding to FIG. 3A, and FIG. 4F is a diagram corresponding to FIG. 3F.
[0053]
FIG. 6 is a graph showing motor current detection characteristics according to an embodiment of the present invention.
[0054]
This motor current detection characteristic is obtained by controlling the motor current by the
[0055]
As is apparent from this figure, the linearity between the actually measured motor current value and the detected microcomputer data value is very good from a low current to a high current. Further, the detected microcomputer data value has almost no variation and is well on the straight line in the figure. Further, it is possible to detect even a region where the motor current is 1 A or less.
[0056]
In the present embodiment, it is clear that the continuously changing motor current can be detected with a good approximation by detecting the intermittent power element current.
[0057]
FIG. 7 is a waveform diagram showing the relationship between the current that actually flows through the
[0058]
The current flowing through the
[0059]
As described above, since the motor current can be detected from the low current region and can be detected with high linearity, highly accurate opening degree control at a low throttle opening degree is possible. Therefore, among the valve control devices for automobiles, as for the control of the throttle valve, conventionally, the electronic control throttle that controls the throttle valve with a motor and the idle speed control (ISC) as a separate control device in a separate system. Was composed. In an electronically controlled throttle, the gain of the feedback loop is increased in order to speed up the control operation. In this case, in particular, the idle speed control (ISC) controls the low opening of the throttle valve. Therefore, if the loop gain is too high, delicate control cannot be performed. Therefore, conventionally, it has been necessary to control this independently. However, by enabling highly accurate opening control at a low throttle opening, this idle speed control (ISC) can also be realized as one system in an electronically controlled throttle device. . In this case, conventionally, the ISC command is given to the throttle valve independently, but in this embodiment, the ISC command is also used as the throttle opening command T in FIG.VCBy moving to the inside, normal throttle valve control and ISC can be controlled in common. Of course, in a system in which the
[0060]
According to this embodiment, it is possible to easily detect the current flowing in the motor that drives the valve and perform feedback control.
[0061]
Moreover, since the instantaneous value of the power element current is detected, the linearity of the detected motor current is extremely good from a low current to a high current.
[0062]
In addition, since A / D conversion is performed by an external trigger signal synchronized with the PWM signal, the timing for taking in the current is not greatly deviated, and there is almost no variation in the detected motor current value.
[0063]
Further, it is possible to detect even a region with a small motor current such as 1 A or less.
Further, the opening degree of the valve can be controlled with high accuracy, and therefore, the electronically controlled throttle device and the idle speed control (ISC) can be shared.
[0064]
Also, by increasing the chopper frequency, current pulsation is reduced and a value close to the average current can be captured.
[0065]
In the embodiment shown in FIG. 1, the
[0066]
In the above-described embodiments, a device for controlling the opening degree of the throttle valve has been described as an example of the valve control device for automobiles. However, the valve control device for automobiles is not limited to the throttle valve, and exhaust gas recirculation ( The present invention can be applied to control of a valve for EGR) and control of a valve for traction control having a tandem valve in the throttle body.
[0067]
In the above embodiments, the A / D converter that converts the output voltage of the sample and hold circuit into a digital signal has been described as being built in the microcomputer. However, the A / D converter is configured discretely outside the microcomputer. An A / D converter can also be used. At this time, an external trigger signal may be output from the microcomputer, and A / D conversion may be started in synchronization with the external trigger signal.
[0068]
In a system in which the
[0069]
Further, the timing of the A / D external interrupt is sampled and held in synchronization with the falling edge of the pulse of the PWM control signal, and A / D conversion is performed. It is also possible to sample and hold at the center timing and to perform A / D conversion.
[0070]
The configuration of the automotive electronic throttle control device using the present invention will be described in more detail with reference to FIGS.
[0071]
The electronic throttle control device for an automobile according to this embodiment is composed of three control systems.
[0072]
One of them is a current control system that compares the actual current value IMCURNT flowing through the motor with a current command value (IMCOMD) and outputs a PWM duty command value (ALPHA) to the
[0073]
As described above, this current control system includes a
[0074]
Further, the current control system includes an opening / closing direction
[0075]
This current control system is illustrated in more detail in FIG.
[0076]
The compensation calculation unit ACR14 includes a proportional
[0077]
The opening / closing direction
[0078]
Since the
[0079]
In FIG. 9, Kp Is the proportionality constant for proportional compensation calculation, KIIIs the integration constant for integral compensation calculation, Z-1Is also the integration time constant. Kp , KIIGives the gain of the control system.
[0080]
The numerical values marked in the blocks of the
[0081]
In FIG. 9, the calculation processing of the
[0082]
When the program is executed, first, in
[0083]
In
[0084]
Similarly, the integration time constant Z is set to Z0 (Not shown), the integral value IINTE is set to the INTE of the memory and the integration constant KIITo the memory KI, the differential constant KD1 Are set to KD (not used in this embodiment because the current control has high responsiveness (small time constant)).
[0085]
The
[0086]
In
[0087]
The proportional / integral / derivative subroutine PID SUB shown in
[0088]
When the subroutine PID SUB program is activated, a deviation (EROR) operation between the command value (COMDA) and the feedback value (FFA) is executed in
[0089]
Next, a flowchart of the opening / closing direction
[0090]
On the other hand, if it is not “0” (N), the driving direction is determined in
[0091]
Returning to step 9113, if the sign of the current command value (IMCOMD) is-, it is determined in
[0092]
According to the above embodiment, the motor current can be controlled in the throttle opening control, and the current fluctuation due to the temperature influence such as the motor winding resistance can be suppressed, so that the stability and the control accuracy in the throttle control can be improved.
[0093]
Another control system is a throttle valve speed control system.
[0094]
This control system adds a correction value that takes into consideration the opening / closing speed of the throttle valve to the throttle valve opening command value, thereby eliminating the overshoot of the throttle valve opening control and the time to reach the target opening. Has the ability to speed up.
[0095]
This control system has the following functional blocks as shown in FIG.
[0096]
A signal TVOAD indicating an actual throttle opening is differentiated by a
[0097]
Further, it has a speed
[0098]
The deviation SEROR is sent to the proportional
[0099]
The deviation SEROR is also sent to the integral
[0100]
Further, the deviation SEROR is sent to the
[0101]
The respective values SADDA of SPROP, SINTE, and SDIFF from the
[0102]
Where KS , KPS, KIS, KDSIs an operation constant, and Z in each term is an operation time constant.
[0103]
The numerical value in each limiter indicates the upper and lower limit values of the calculated value. The calculation of the throttle speed compensation calculation unit PIDSUB16 of this control system is also executed by the microcomputer based on the subroutine shown in FIG.
[0104]
The last control system is a throttle opening (position) control system.
[0105]
This last control system compares the throttle valve opening command (TVOAD) input from an automobile engine control unit (not shown) with the actual throttle valve opening TVOAD to obtain a deviation signal PEROR.
[0106]
The adding
[0107]
Where KPP, KIP, KDPGives the compensation gain of each term with the respective computation constants of the throttle valve opening compensation computation section. Z is a time constant.
[0108]
The numerical value in each limiter indicates the upper and lower limit values of the calculated value.
[0109]
The calculation of the throttle opening compensation calculation unit PIDSUB16 of the control system is also executed by the microcomputer according to the subroutine of FIG.
[0110]
In this embodiment as described above, in addition to the feedback loop for controlling the opening degree of the throttle valve, there is also a feedback loop for controlling the current supplied to the drive motor. It is not affected by fluctuations due to temperature changes.
[0111]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in an automotive valve control device, it is possible to easily detect a current flowing in a motor that drives a valve and perform feedback control.
[0112]
Further, according to the present invention, the opening degree of the valve can be controlled with high accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system configuration diagram of an electronic throttle control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a circuit diagram of a current detector of an electronic throttle control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a waveform diagram illustrating a current detection principle of an electronic throttle control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a timing chart illustrating the current detection principle of the electronic throttle control device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart illustrating a current detection principle of an electronic throttle control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a graph of motor current detected by an electronic throttle control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a waveform diagram of a motor current detected by an electronic throttle control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a detailed functional block diagram of FIG. 1;
FIG. 9 is a detailed block diagram of the current control system of FIG.
10 is a detailed block diagram of the speed control system of FIG. 8. FIG.
FIG. 11 is a detailed block diagram of the opening degree control system of FIG. 8;
12 is a calculation flowchart of the PID calculation unit of FIGS. 9, 10, and 11. FIG.
13 is an execution flowchart of the opening degree control of FIG.
14 is an execution flowchart of the current control of FIG. 9;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
このバルブを駆動するモータと、
このモータに流れる電流をチョッパ制御してモータの回転を制御するチョッパ回路と、
このチョッパ回路にパルス幅変調された制御信号を供給するPWM駆動回路と、
このPWM駆動回路に制御信号を供給し、上記バルブの開度を制御する制御手段と、
上記チョッパ回路を構成するパワー素子を流れる電流を検出する電流検出手段と、
上記バルブの開度を検出するバルブ開度検出手段とを備え、
上記制御手段は、入力される上記バルブの開度の指令と上記バルブ開度検出手段が検出するバルブの開度に基づいて上記バルブの開度を制御するとともに、上記電流検出手段により検出された電流に基づいて上記PWM駆動回路に供給する制御信号を可変して上記バルブの開度を制御し、
上記電流検出手段は、
上記チョッパ回路に直列に接続された電流検出用抵抗と、
この電流検出用抵抗の両端電圧を上記制御信号に基づいてディジタル信号に変換するA/D変換手段とから構成され、
上記電流検出手段は、さらに、
上記電流検出用抵抗の両端電圧を上記制御信号に基づいてサンプルホールドするサンプルホールド回路を備え、
上記A/D変換手段は、このサンプルホールド回路によりサンプルホールドされた電圧を上記制御信号に基づいてディジタル信号に変換することを特徴とする自動車用バルブ制御装置。A valve,
A motor that drives the valve;
A chopper circuit for controlling the rotation of the motor by chopper-controlling the current flowing through the motor;
A PWM drive circuit for supplying a pulse width modulated control signal to the chopper circuit;
Control means for supplying a control signal to the PWM drive circuit to control the opening of the valve;
Current detection means for detecting a current flowing through the power element constituting the chopper circuit;
A valve opening degree detecting means for detecting the opening degree of the valve,
The control means controls the opening degree of the valve based on an input command of the opening degree of the valve and the opening degree of the valve detected by the valve opening degree detecting means, and is detected by the current detecting means. The control signal supplied to the PWM drive circuit based on the current is varied to control the opening of the valve ,
The current detection means includes
A current detection resistor connected in series to the chopper circuit;
A / D conversion means for converting the voltage across the current detection resistor into a digital signal based on the control signal,
The current detection means further includes:
A sample hold circuit that samples and holds the voltage across the current detection resistor based on the control signal;
The A / D conversion means converts the voltage sampled and held by the sample and hold circuit into a digital signal based on the control signal .
上記サンプルホールド回路は、上記パルス幅変調された制御信号のパルスの立ち下がりに同期してサンプルホールドすることを特徴とする自動車用バルブ制御装置。The automotive valve control device according to claim 1 ,
The automotive valve control device, wherein the sample and hold circuit performs sample and hold in synchronization with a fall of a pulse of the pulse width modulated control signal.
上記A/D変換手段は、上記パルス幅変調された制御信号のパルスの立ち下がりに同期してA/D変換を起動することを特徴とする自動車用バルブ制御装置。The automotive valve control device according to claim 1 or 2 ,
The automotive valve control device, wherein the A / D conversion means starts A / D conversion in synchronization with a falling edge of a pulse of the pulse width modulated control signal.
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